JP4255252B2 - 認証システム、認証方法、認証プログラム及び紙媒体 - Google Patents

認証システム、認証方法、認証プログラム及び紙媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、同一内容である紙媒体の文書と電子媒体の文書を運用する際に、双方の認証を行うための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の情報化社会の発展に伴い、帳簿や公文書といった紙媒体の文書は、ワープロソフトやスキャナなどにより電子データ化され、電子媒体の文書として管理されることが多い。例えば、所定の手続の申請者本人が手書きで記入した紙媒体の文書を原本として保存しておき、運用の利便性のため、原本に基づいて作成した電子媒体の文書を利用して手続を進めること等が考えられる。
【0003】
従来から、電子媒体の文書のように、複製や改竄のされやすい電子化されたデータの原本性を実現するためには、認証局が発行する電子証明書などが利用されている。一方、紙媒体の文書は、通常、それ自体である程度の原本性が認められている。ここで、原本性とは、文書のライフサイクルにおいて、同一性、真正性、正当性が保証されていることである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、電子媒体の文書の原本性は、認証局に依存する割合が高くなっている。また、紙媒体の文書の原本性は、特に根拠はなく社会的に信頼されていることが多い。そのため、同一内容である電子媒体の文書と紙媒体の文書、双方の間で相互に原本性の保証を行うことは困難となっている。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、同一内容である紙媒体の文書と電子媒体の文書を対応付けて認証を行い、相互に原本性の保証を行うことができる認証システムを提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、認証システムは、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段と、前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段と、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段と、前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段と、前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
上記の認証システムにおいて、ユーザは、まず、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物に上、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンを用いて記入を行う。具体的には、ユーザが紙媒体である所定の申込書に必要事項を記入すること等である。認証システムは、ユーザが記入した情報をデータとして受信し、受信した記入情報に基づいて電子文書を作成する。さらに、認証システムは、作成した電子文書を特定するコードを作成する。電子文書を特定するコードは、例えば、ハッシュ値などが考えられる。そして、認証システムは、当該コード及び作成した電子文書を一意に識別する識別情報を、認証情報として印刷物に付加又は貼付する。その後、例えば申込書の手続などの運用をした後、認証システムは、印刷物に付加又は貼付された認証情報に基づいて、印刷物又は電子文書に改竄があるか否かを検知することができる。
【0008】
これによれば、電子文書のように複製や改竄のされやすい電子化されたデータの原本性を実現するために、電子証明書ではなく、ユーザが記入した印刷物を利用することができる。また、電子文書が厳重に保管されており、印刷物が運用上利用されている場合は、電子文書を原本として印刷物の改竄を検知することができる。よって、印刷物と電子文書を対応付けて認証を行い、相互に信頼度を高めることができる。
【0009】
本発明の他の観点では、認証システムは、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段と、前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段と、記入済の前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る読取手段と、前記読み取ったデータを受信する読取データ受信手段と、前記読取データと前記電子文書を比較する比較手段と、前記比較の結果が一致した場合に、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段と、前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段と、前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段と、を備える。
【0010】
上記の認証システムにおいて、ユーザは、まず、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物に上、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンを用いて記入を行う。認証システムは、ユーザが記入した情報をデータとして受信し、受信した記入情報に基づいて電子文書を作成する。また、認証システムは、記入済の印刷物をスキャナで読み取り、読取データとして受信する。そして、認証システムは、受信した読取データと作成した電子文書を比較し、比較結果が一致しない場合、印刷物又は電子文書が改竄されていると判定する。一方、比較結果が一致した場合、当該電子文書を特定するコードを作成する。さらに、認証システムは、当該コード及び作成した電子文書を一意に識別する識別情報を、認証情報として印刷物に付加又は貼付する。その後、認証システムは、所定の運用をした後、印刷物に付加又は貼付された認証情報に基づいて、印刷物又は電子文書に改竄があるか否かを検知することができる。
【0011】
これによれば、コードを作成する前に、印刷物又は電子文書が改竄されているか否かを判定することができる。即ち、所定の運用前、運用後と二重に改竄検知を行うことになり、印刷物と電子文書、双方の信頼度を高めることができる。
【0013】
上記の認証システムの他の一態様では、所定の運用後に、前記印刷物に添付又は貼付された前記認証情報から前記コードを取得するコード取得手段と、前記認証情報から前記識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記識別情報に該当する電子文書を取得する電子文書取得手段と、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定する第2コードを作成する第2コード作成手段と、前記コードと前記第2コードを比較する第2コード比較手段と、をさらに備え、前記改竄検知手段は、前記比較の結果が一致すれば電子文書は改竄されていないと判断し、前記比較の結果が一致しなければ電子文書は改竄されていると判断する。
【0014】
上記の認証システムは、所定の運用後に、印刷物に添付又は貼付された認証情報から電子文書を特定するコードと識別情報を取得する。そして、認証システムは、識別情報に基づいて運用後の電子文書を取得し、当該電子文書を特定する第2コードを作成する。これによれば、印刷物が原本として厳重に保管されていた場合、認証情報から取得したコードは運用前の電子文書を特定するコード、作成した第2コードは運用後の電子文書を特定するコードといえる。つまり、認証システムは、コードと第2コードを比較し、比較結果が一致すれば電子文書は改竄されていないと判断し、比較結果が一致しなければ電子文書は改竄されていると判断することができる。即ち、電子文書のように複製や改竄のされやすい電子化されたデータの原本性を実現するために、ユーザが記入した印刷物を利用することができる。
【0015】
上記の認証システムの他の一態様では、前記改竄検知手段は、前記コード比較の結果が一致すれば印刷物は改竄されていないと判断し、前記コード比較の結果が一致しなければ印刷物は改竄されていると判断する。これによれば、電子文書が厳重に保管されており、印刷物が運用上利用されている場合、電子文書を原本として印刷物の改竄を検知することができる。よって、印刷物と電子文書を対応付けて認証を行い、相互に信頼度を高めることができる。
【0016】
上記の認証システムのさらに他の一態様では、所定の運用後に、前記印刷物に添付又は貼付された前記認証情報から前記コードを取得するコード取得手段と、所定の運用後に、前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る第2読取手段と、前記読み取ったデータを受信する第2読取データ受信手段と、受信した第2読取データに基づいてコードを作成する第2コード作成手段と、前記コードと前記第2コードを比較する第2コード比較手段と、をさらに備え、前記改竄検知手段は、前記比較の結果が一致すれば前記印刷物は改竄されていないと判断し、前記比較の結果が一致しなければ前記印刷物は改竄されていると判断する。
【0017】
上記の認証システムは、所定の運用後に、印刷物に添付又は貼付された認証情報から電子文書を特定するコードを取得する。また、認証システムは、所定の運用後の印刷物をスキャナで読み取り、第2読取データとして受信する。さらに、認証システムは、第2読取データに基づいて第2コードを作成する。そして、認証システムは、取得したコードと作成した第2コードを比較することで改竄を検知することができる。つまり、認証システムは、比較結果が一致すれば運用後の印刷物は改竄されていないと判断し、比較結果が一致しなければ運用後の印刷物は改竄されていると判断することができる。これによれば、コードを比較することで改竄検知ができるため、認証情報から電子文書の識別情報を取得し、当該識別情報に基づいて電子文書を取得する必要がない。よって、例えば、電子文書取得のためのデータベースの検索といった大きな負荷を認証システムにかけることなく、改竄検知を迅速に行うことができる。
【0018】
本発明の他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと通信可能な認証システムにおいて実行される認証方法は、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、前記電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する工程と、前記記入情報に基づいて電子文書を作成する工程と、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成する工程と、前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する工程と、前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する工程と、を有する。
【0019】
本発明の他の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと通信可能な認証システムにおいて実行される認証方法は、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、前記電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する工程と、前記記入情報に基づいて電子文書を作成する工程と、記入済の前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る工程と、前記読み取ったデータを受信する工程と、前記読取データと前記電子文書を比較する工程と、前記比較の結果が一致した場合に、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成する工程と、前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する工程と、前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する工程と、を有する。
【0020】
本発明のさらに他の観点では、認証プログラムは、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段、前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段、前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段、前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段、としてコンピュータを機能させる。
【0021】
本発明のさらに他の観点では、認証プログラムは、光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段、前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段、記入済の前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る読取手段、前記読み取ったデータを受信する読取データ受信手段、前記読取データと前記電子文書を比較する比較手段、前記比較の結果が一致した場合に、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段、前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段、前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段、としてコンピュータを機能させる。
【0022】
これら認証方法及び認証プログラムを実行することにより、上記の認証システムと同様に印刷物又は電子文書の認証を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0027】
[電子ペン]
まず始めに、電子ペンについて説明する。図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、ユーザは通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0028】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、Bluetoothトランシーバ13、バッテリー14、赤外線LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0029】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。赤外線LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20にプリントされているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上でユーザが電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0030】
圧力センサ18は、ユーザが電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、赤外線LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、ユーザが電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、ユーザが記述を開始したと判定して、赤外線LED15及びカメラ16を作動する。
【0031】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
【0032】
プロセッサ11は、ユーザの記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内にはユーザの記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0033】
ユーザにより送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、ユーザが送信指示を行うと、Bluetoothトランシーバ13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置へ送信したい場合には、ユーザは専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、ユーザは専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0034】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、ユーザが専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、Bluetoothトランシーバ13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置への送信を行わせる。なお、電子ペン10はディスプレイやボタンなどを持たないが、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0035】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0036】
このように、電子ペン10はユーザが専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、原本という紙媒体の文書に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0037】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。なお、端末装置などにおいて、電子ペン10から送信された座標データやベクトルデータから、文字認識アプリケーションを利用してテキストデータを得ることはもちろん可能である。
【0038】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名前、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0039】
次に、電子ペンによりユーザが記述した内容のX/Yデータを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、ユーザが専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、赤外線LED15による照明領域及びカメラ16の撮影領域(照明領域内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0040】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申請書などの文書を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0041】
また、ドットパターンは、各ドットの位置がデータに対応付けされている。プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて、それに対応する専用ペーパー状の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー状のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0042】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図3に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0043】
図案34の例を図4に示す。図4は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図4には明確に図示されていないが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。ユーザは、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0044】
専用ペーパー20上の領域は大きく2種類の領域に分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図4の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図4の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0045】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置へ送信するための指示を行う際に使用される。ユーザが送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はBluetoothトランシーバ13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0046】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、ユーザが電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0047】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申請書が作成できる。ユーザは電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0048】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について説明する。電子ペン10が取得したデータは、主としてユーザが入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上に印刷されており、ユーザの入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から入力データを受け取った端末装置は、まず、問い合わせサーバに対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバへ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバは、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバの情報(URLなど)を端末装置へ回答する。それから、端末装置は、電子ペンから取得した入力データをそのサービスサーバへ送信することになる。
【0049】
なお、上記の説明では、問い合わせサーバとサービスサーバが別のサーバとなっているが、1つのサーバとして処理を行っても構わない。このとき、電子ペン10とサーバが極めて近い場所に存在していれば、電子ペン10が取得したデータを、端末装置を介さず、直接サーバに送信することも可能である。
【0050】
[認証システム]
次に、本発明に係る認証システム100について説明する。図5に、認証システム100の概略構成を示す。
【0051】
ユーザは電子ペン10を使用して紙文書(本例では、ある申込書とする)21に対して記入を行う。記入データはBluetooth通信により端末装置26へ送信され、端末装置26からネットワーク2を介して、データ処理サーバ22へ送信される。データ処理サーバ22は、受信した記入データに基づいて電子文書を作成し、詳細は後述するが、当該電子文書に基づくハッシュ値を算出する。電子文書の識別情報である文書ID及びハッシュ値は、バーコード化され、プリンタ23によってシールとしてプリントされる。そして、当該シールは、ユーザが記入した紙文書21に貼付される。
【0052】
データ処理サーバ22は、シールが貼付された紙文書21及び電子文書に基づいて双方を認証し、所定の手続を行うサーバであり、電子フォームDB24及び電子文書DB25を備えている。なお、データ処理サーバ22は、上述した問い合わせサーバとサービスサーバ双方の機能を有している。
【0053】
ここで、「電子フォーム」とは、ユーザが必要事項を記入する前の状態の申込書などに対応する電子データである。電子フォームには、書類名、入力項目名、入力フィールドなどが予め含まれている。データ処理サーバ22は、ユーザが電子ペン10を利用して紙文書21に記入した記入データと、該当する電子フォームとに基づいて、ユーザによる記入後の紙文書21と同一内容の電子文書を作成することができる。このように、電子フォームに必要事項が記入され、所定の手続ができる状態となったデータを、未記入状態の電子フォームと区別する意味で、「電子文書」と呼ぶことがある。
【0054】
まず、紙文書21について詳しく説明する。紙文書21は、紙媒体であり、例えば、図6に示すような所定の申込書等とすることができる。ここで、本発明のシステムでは、紙文書21は、上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図3に例示するように、台紙30上に所定のドットパターン32が印刷されており、その上に所定の申込フォームが印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、例えば、書類名や入力項目名などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。
【0055】
次に、データ処理サーバ22について詳しく説明する。データ処理サーバ22は、電子フォームDB24及び電子文書DB25に接続されている。データ処理サーバ22は、詳細は後述するが、ネットワーク2を介しての通信機能、電子文書作成機能、ハッシュ値算出機能などを有する。
【0056】
電子フォームDB24は、データ処理サーバ22が申込手続を行う全ての申込書に対応する電子フォームを、フォームIDに対応付けて記憶している。ここで、フォームIDとは、電子フォームを識別するための一意な情報である。
【0057】
電子文書DB25は、ユーザが電子ペン10を利用して紙文書21に記入した記入データと、該当する電子フォームに基づいて作成された電子文書を記憶している。電子文書DB25は、電子文書を、電子文書作成の際に発行される識別情報である文書IDに対応付けて記憶している。
【0058】
次に、プリンタ23について説明する。プリンタ23は、データ処理サーバ22が作成した電子文書の文書ID及びハッシュ値に対応するバーコードをシールとしてプリントする。シールは、当該電子文書のもとになった紙文書21に貼付され、その上から保護シールや受付印による処理が施される。
【0059】
[認証処理]
次に、上記の認証システムにより実行される認証処理について、図6乃至図9を参照して説明する。図6は、ユーザが電子ペン10を利用して必要事項を記入した後の紙文書21の一例を示す。図7は認証処理における通常の文書作成処理のフローチャートであり、図8はスキャナを利用した文書作成処理のフローチャートである。図9は、認証処理における改竄判定処理のフローチャートである。
【0060】
(i)通常の文書作成処理
まず、認証処理における通常の文書作成処理について、図6及び図7を参照して説明する。
【0061】
ユーザは、電子ペン10を利用して、図6(a)に示すように、紙文書21に必要記入事項38を記入する(ステップS1)。そして、ユーザは、紙文書21上の送信ボックス39をチェックすることにより、記入データ及び紙文書21に対応するフォームIDを、電子ペン10から端末装置26へ送信する。端末装置26は、記入データ及びフォームIDを受信すると、データ処理サーバ22へ送信する(ステップS2)。
【0062】
データ処理サーバ22は、受信したフォームIDに基づいて電子フォームDB24から、紙文書21に対応する電子フォームを取得する(ステップS3)。そして、データ処理サーバ22は、取得した電子フォームと受信した記入データに基づいて電子文書を作成する(ステップS4)。さらに、データ処理サーバ22は、作成した電子文書の識別情報である文書IDを発行し、文書IDに基づいて当該電子文書を電子文書DB25に記憶する(ステップS5)。
【0063】
次に、データ処理サーバ22は、当該電子文書に基づいてハッシュ値を算出する(ステップS6)。ここで、ハッシュ値は、所定の電子文書に対応付けされた固定長のコード(数値)であり、当該電子文書を識別する指紋のようなデータである。なお、ハッシュ値からもとの電子文書を復元することはできないが、電子文書の特徴を反映するため、ハッシュ値のもとになった電子文書の原本性を保証することが可能である。
【0064】
さらに、データ処理サーバ22は、算出したハッシュ値、及び、ステップS5で発行した文書IDをバーコード化する(ステップS7)。そして、プリンタ23は、当該バーコードをシールとしてプリントする(ステップS8)。図6(b)に示すように、バーコードがプリントされたシール35は、紙文書21に貼付される。そして、シール35は、人為的な改竄防止のため、受付印37が押印され、その上から保護シール36がされる(ステップS9)。なお、当該バーコードは直接紙文書21にプリントされても構わない。
【0065】
なお、上記の実施形態では、記入データと電子フォームに基づいて電子文書を作成してからハッシュ値を算出しているが、電子フォームを利用せず、記入データのみに基づいてハッシュ値を算出しても構わない。
【0066】
また、上記の実施形態では、データ処理サーバ22が紙文書と同一内容の電子文書を作成するために、ユーザは電子ペンを利用して必要事項の記入を行っている。しかし、電子ペンを利用せず、ユーザが通常のボールペン等の筆記用具を使用して通常の紙文書に必要事項を記入する場合にも、本発明を適用することができる。この場合、ステップS1及びS2の代わりに、ユーザが記入済の紙文書をスキャナで読み取り、読み取ったデータをデータ処理サーバ22に送信する必要がある。データ処理サーバ22は、受信したデータに基づいて紙文書と同一内容の電子文書を作成することができる。
【0067】
(ii)スキャナを利用した文書作成処理
次に、スキャナを利用した文書作成処理について図6及び図8を参照して説明する。なお、図5に示すプリンタは、プリンタ機能及びスキャナ機能を有しているものとする。
【0068】
ユーザは、電子ペン10を利用して、図6(a)に示すように、紙文書21に必要記入事項38を記入する(ステップS20)。そして、ユーザは、紙文書21上の送信ボックス39をチェックすることにより、記入データ、及び、紙文書21に対応するフォームIDを、電子ペン10から端末装置26へ送信する。端末装置26は、記入データ及びフォームIDを受信すると、データ処理サーバ22へ送信する(ステップS21)。
【0069】
データ処理サーバ22は、受信したフォームIDに基づいて電子フォームDB24から、紙文書21に対応する電子フォームを取得する(ステップS22)。そして、データ処理サーバ22は、取得した電子フォームと受信した記入データに基づいて電子文書を作成する(ステップS23)。
【0070】
一方、スキャナ機能を有するプリンタ23は、電子ペン10を利用してユーザが記入済の紙文書21をスキャナで読み取る(ステップS24)。そして、プリンタ23は、読み取った紙文書データをデータ処理サーバ22へ送信する(ステップS24)。
【0071】
データ処理サーバ22は、受信した紙文書データと、ステップS23で作成した電子文書を比較する(ステップS26)。そして、比較の結果が一致しない場合、データ処理サーバ22は、ユーザが電子ペン10を利用せずに記入をした等の改竄を検出したと判断し、文書作成処理を中断する。一方、比較の結果が一致した場合、データ処理サーバ22は、文書IDを発行し、文書IDに基づいて当該電子文書を電子文書DB25に記憶する(ステップS27)。
【0072】
次に、データ処理サーバ22は、当該電子文書に基づいてハッシュ値を算出する(ステップS28)。さらに、データ処理サーバ22は、算出したハッシュ値と、ステップS27で発行した文書IDをバーコード化する(ステップS29)。そして、プリンタ23は、当該バーコードをシールとしてプリントする(ステップS30)。図6(b)に示すように、バーコードがプリントされたシール35は、紙文書21に貼付される。そして、シール35は、人為的な改竄防止のため、受付印37が押印され、その上から保護シール36がされる(ステップS31)。
【0073】
これによれば、ユーザが電子ペン10を利用せずに紙文書に記入した場合なども、電子文書を電子文書DB25に記憶したり、バーコードをシールとしてプリントしたりする前に、改竄として検出することができる。即ち、通常の文書作成処理と比べて、チェックが厳しくなるため、紙文書及び電子文書双方の信頼度を高めることができる。
【0074】
なお、スキャナ機能を有するプリンタ23が読み取った紙文書データと、ステップS23で作成した電子文書を比較する場合、双方をテキスト形式に変換して比較するなど、種々の方法を適用することができる。この場合、画像データをテキスト形式に変換することも可能であるため、紙文書21は文字を記入するのみの申込書に限られず、画像データを含むものであっても構わない。
【0075】
(iii)改竄判定処理
次に、改竄判定処理について、図6及び図9を参照して説明する。
【0076】
まず、紙文書21に貼付されたバーコードを読み取り、データ処理サーバ22は、当該バーコードから文書IDとハッシュ値を取得する(ステップS11)。そして、データ処理サーバ22は、文書IDに基づいて、電子文書DB25から電子文書を取得する(ステップS12)。さらに、データ処理サーバ22は、当該電子文書に基づいてハッシュ値を算出する(ステップS13)。
【0077】
次に、データ処理サーバ22は、バーコードから読み取ったハッシュ値と、電子文書DB25から取得した電子文書に基づいて算出したハッシュ値を比較する(ステップS14)。ハッシュ値が一致した場合、データ処理サーバ22は、電子文書は改竄されていないと判定する(ステップS15)。一方、ハッシュ値が一致しない場合、データ処理サーバ22は、電子文書は改竄されていると判定する(ステップS16)。
【0078】
なお、上記の実施例では、紙文書を原本として、電子文書が改竄されているか否かを検出している。しかし、電子文書が厳重に保管されており、紙文書が運用上利用されている場合は、電子文書を原本として、紙文書が改竄されているか否かを検出することができる。また、電子署名を併用することで、電子文書の本人性及び信頼度を高めることもできる。
【0079】
また、上記の実施例では、ハッシュ値を使用しているが、電子文書の原本性を保証することができれば、暗号化といった種々の方法を適用することが可能である。
【0080】
また、上記の実施例では、文書ID及びハッシュ値をバーコード化してシールとし、当該シールを紙文書に貼付することで、電子文書と紙文書を対応付けている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、通常のバーコード以外の2次元バーコードやRFID(Radio Frequency IDentification System)等を利用することができる。そのため、文書ID及びハッシュ値ではなく、電子文書を一意に対応付けるものであれば、電子文書そのものをRFIDに記憶し、当該RFIDを紙文書に貼付又は添付するなど様々な方法を適用することができる。
【0081】
また、上記の例では、文書ID及びハッシュ値をバーコード化し、通常のシールにプリントしている。しかし、通常のシールではなく、ユーザが電子ペン10を利用して紙文書に記入した署名等を地紋にしたシールに、バーコードをプリントすることもできる。これによれば、バーコードがプリントされたシールを偽造又は改竄することが困難となり、ユーザの本人性を高めるとともに紙媒体の信頼度を高めることができる。
【0082】
[変形例]
上記の例では、改竄判定処理においてデータベースを検索しているが、本発明の適用はこれに限定されず、データベースを検索することなく、紙文書が改竄されているか否かの検出を行うことができる。この場合の改竄判定処理について、具体的に説明する。
【0083】
なお、上記の「(i)文書作成処理」又は「(ii)スキャナを利用した文書作成処理」に基づいて、図6(b)に示すような、バーコードの貼付された紙文書が予め作成されているものとする。
【0084】
まず、データ処理サーバ22は、紙文書21に貼付されたバーコードを読み取り、文書IDとハッシュ値を取得する。一方、スキャナ機能を有するプリンタ23は、紙文書をスキャナで読み取り、紙文書データとしてデータ処理サーバ22に送信する。
【0085】
データ処理サーバ22は、受信した紙文書データに基づいてハッシュ値を算出する。そして、データ処理サーバ22は、算出したハッシュ値と、バーコードから読み取ったハッシュ値を比較する。ハッシュ値が一致した場合、データ処理サーバ22は、電子文書は改竄されていないと判定する。一方、ハッシュ値が一致しない場合、データ処理サーバ22は、電子文書は改竄されていると判定する。
【0086】
これによれば、紙文書が改竄されているか否かを判定する際に、データベースを検索する必要がないため、データ処理サーバ22に負荷をかけることがなくなり、処理を迅速に行うことができる。即ち、大量の紙文書の改竄を判定する際に、特に有効である。
【0087】
以上説明したように、本発明によれば、電子文書のように複製や改竄のされやすい電子化されたデータの原本性を実現するために、電子証明書ではなく、ユーザが記入した紙文書を利用することができる。また、電子文書が厳重に保管されており、紙文書が運用上利用されている場合は、電子文書を原本として、紙文書が改竄されているか否かを検出することができる。さらに、大量の紙文書の改竄を判定する際は、ネットワークを介さず、迅速に処理を行うことができる。よって、紙文書及び電子文書、双方の間で相互に信頼度を高めることができる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、同一内容である紙媒体の文書と電子媒体の文書を対応付けて認証を行い、相互に原本性の保証を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である
【図3】専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図4】帳票の例を示す。
【図5】電子ペン及び紙文書を利用した認証システムの概略構成を示す図である。
【図6】認証処理において使用する紙文書の例を示す。
【図7】認証処理における通常の文書作成処理を示すフローチャートである。
【図8】認証処理におけるスキャナを利用した文書作成処理を示すフローチャートである。
【図9】認証処理における改竄判定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 ネットワーク
10 電子ペン
11 プロセッサ
12 メモリ
13 トランシーバ
14 バッテリー
15 LED
16 カメラ
17 ペン先部
20 専用ペーパー
21 紙文書
22 データ処理サーバ
23 プリンタ
24 電子フォームDB
25 電子文書DB
26 端末装置
100 認証システム

Claims (9)

  1. 光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段と、
    前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段と、
    前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段と、
    前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段と、
    前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段と、を備えることを特徴とする認証システム。
  2. 光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段と、
    前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段と、
    記入済の前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る読取手段と、
    前記読み取ったデータを受信する読取データ受信手段と、
    前記読取データと前記電子文書を比較する比較手段と、
    前記比較の結果が一致した場合に、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段と、
    前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段と、
    前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段と、を備えることを特徴とする認証システム。
  3. 所定の運用後に、前記印刷物に付加又は貼付された前記認証情報から前記コードを取得するコード取得手段と、
    前記認証情報から前記識別情報を取得する識別情報取得手段と、
    前記識別情報に該当する電子文書を取得する電子文書取得手段と、
    前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定する第2コードを作成する第2コード作成手段と、
    前記コードと前記第2コードを比較する第2コード比較手段と、をさらに備え、
    前記改竄検知手段は、前記比較の結果が一致すれば電子文書は改竄されていないと判断し、前記比較の結果が一致しなければ電子文書は改竄されていると判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の認証システム。
  4. 前記改竄検知手段は、前記コード比較の結果が一致すれば印刷物は改竄されていないと判断し、前記コード比較の結果が一致しなければ印刷物は改竄されていると判断することを特徴とする請求項に記載の認証システム。
  5. 所定の運用後に、前記印刷物に付加又は貼付された前記認証情報から前記コードを取得するコード取得手段と、
    所定の運用後に、前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る第2読取手段と、
    前記読み取ったデータを受信する第2読取データ受信手段と、
    受信した第2読取データに基づいて第2コードを作成する第2コード作成手段と、
    前記コードと前記第2コードを比較する第2コード比較手段と、をさらに備え、
    前記改竄検知手段は、前記比較の結果が一致すれば前記印刷物は改竄されていないと判断し、前記比較の結果が一致しなければ前記印刷物は改竄されていると判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の認証システム。
  6. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと通信可能な認証システムにおいて実行される認証方法であって、
    光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、前記電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する工程と、
    前記記入情報に基づいて電子文書を作成する工程と、
    前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成する工程と、
    前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する工程と、
    前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する工程と、を有することを特徴とする認証方法。
  7. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンと通信可能な認証システムにおいて実行される認証方法であって、
    光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、前記電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する工程と、
    前記記入情報に基づいて電子文書を作成する工程と、
    記入済の前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る工程と、
    前記読み取ったデータを受信する工程と、
    前記読取データと前記電子文書を比較する工程と、
    前記比較の結果が一致した場合に、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成する工程と、
    前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する工程と、
    前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する工程と、を有することを特徴とする認証方法。
  8. 光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段、
    前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段、
    前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段、
    前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段、
    前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする認証プログラム。
  9. 光学的に読取可能に設けられたドットパターンが印刷されている印刷物上に、インクペンユニット及び光学的に前記ドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入された記入情報をデータとして受信する記入情報受信手段、
    前記記入情報に基づいて電子文書を作成する電子文書作成手段、
    記入済の前記印刷物をデータとしてスキャナで読み取る読取手段、
    前記読み取ったデータを受信する読取データ受信手段、
    前記読取データと前記電子文書を比較する比較手段、
    前記比較の結果が一致した場合に、前記電子文書に基づいて、前記電子文書を特定するコードを作成するコード作成手段、
    前記電子文書の識別情報及び前記コードを認証情報として、前記印刷物に付加又は貼付する認証情報貼付手段、
    前記認証情報に基づいて、前記印刷物又は前記電子文書の改竄を検知する改竄検知手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする認証プログラム。
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