JP5169506B2 - 作業管理装置、作業時間管理装置及びプログラム - Google Patents

作業管理装置、作業時間管理装置及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電子ペンにより専用ペーパーに記入された情報を処理するための技術に関する。
近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」とも呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像をチェックしたりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙上のドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などに対応する記入情報が取得される。この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。そのため、現在、各種ビジネス上の書類、申込書、契約書等に記入されたデータをデジタル化する手法として、電子ペンを利用したシステムが普及しつつある(例えば、特許文献1)。
一方、従来から、製造業における日々の勤務・作業については、その内容が従業員の給与計算や生産管理業務における原価計算の基礎データとなるため、データ化されて基幹システムにとり込まれるのが通例である。このような業務において、各人(部署)が毎日固定の作業工程をこなすのではなく、動的に作業内容が変動する場合、「誰が」「どの作業を」「何時間」行ったのか、までを管理する必要がある。通常、各日の作業内容は前もって確定するわけではなく、従前の作業進捗状況等により、前日等かなり直前にならないと確定しないことが多い。
このような状況における「誰が」「どの作業を」「何時間」といったデータの集計に関しては、個人用/部門用といった括りでの時間管理票フォーマットを作成し、日毎に作業内容や作業時間等を記入していた。そのため、パンチ入力やOCR(Optical Character Reader)読み取りといった方法で記入内容をデジタルデータ化し、基幹システムに登録する必要があった。
作業内容の選択肢が多い場合は、コード等に置換して記入を行うが、その際に記入者による記入ミスが多く、集計・確認担当者の作業負荷が増大するという問題が発生していた。さらに、基幹システムに登録するまでのリードタイムが長いという問題も発生していた。
なお、作業時間を管理するシステムとしては、例えば特許文献2乃至4が挙げられる。
特開2004−153612号公報 特開昭59−221765号公報 特開昭60−65375号公報 特開昭63−273190号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、電子ペンとプリントオンデマンドシステムを利用し、日々動的に変動する個人/部署単位の作業時間の集計を効率化する作業管理システムを提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業登録に利用される作業割登録票に記入された情報を処理する作業管理装置であって、前記作業割登録票は、作業者を示す情報が記入される作業者項目及び作業内容を示す情報が記入される作業内容項目を含む複数の項目を有しており、前記項目と、前記作業割登録票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた登録定義情報を記憶する登録定義情報記憶手段と、前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスを含む属性情報とを対応付けた作業者情報を記憶する作業者情報記憶手段と、前記ドットパターンアドレスと、前記ドットパターンとを対応付けたドットパターン情報を記憶するドットパターン情報記憶手段と、前記電子ペンにより前記作業割登録票に記入された登録記入情報を取得する登録記入情報取得手段と、前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業者項目に記入された作業者項目記入情報を抽出する作業者項目記入情報抽出手段と、前記作業者項目記入情報に基づいて、前記作業者を特定する第1作業者特定手段と、前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業内容項目に記入された作業内容項目記入情報を抽出する作業内容項目記入情報抽出手段と、前記作業内容項目記入情報に基づいて、前記作業内容を特定する第1作業内容特定手段と、前記第1作業者特定手段により特定された作業者に基づいて、前記作業者情報から対応する属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、前記ドットパターン情報から対応するドットパターンを抽出するドットパターン抽出手段と、前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容に、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターン上のエリアを割り当てるユーザエリア割当手段と、前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容と、前記ユーザエリア割当手段により割り当てられたエリア上に設けられ、当該作業内容の作業時間を示す情報が記入される作業時間項目と、前記エリアにおけるドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を作成する管理定義情報作成手段と、前記管理定義情報と、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターンと、前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報とに基づいて、作業時間管理に利用され、前記作業時間項目を含む複数の項目を有する時間管理票を出力するために必要な管理票情報を作成する管理票情報作成手段と、前記管理票情報を含み、前記時間管理票を出力する指示である出力指示情報を送信する出力指示情報送信手段と、を備える。
上記のように構成された作業管理装置において、日々動的に個人の作業内容が変動する場合、生産管理担当者や上長は、電子ペンを使用して作業割登録票に作業者と当該作業者に割り当てる作業内容を示す情報を記入する。具体的に、作業割登録票には作業者項目及び作業内容項目が対応付けて設けられているため、生産管理担当者は、作業者項目に作業者を示す情報を、作業内容項目に作業内容を示す情報を記入する。すると、電子ペンは、移動に伴って作業割登録票上のドットパターンを読み取り、作業割登録票に記入された内容に対応する座標データや時間データ等を取得する。そして、電子ペンは、取得した情報を登録記入情報として近傍の端末装置に送信する。端末装置とは、電子ペンとデータのやり取りが可能な携帯電話やパーソナルコンピュータ等である。端末装置は、電子ペンから登録記入情報を取得し、作業管理装置へ送信する。換言すると、作業管理装置の登録記入情報取得手段は、端末装置を介して電子ペンから登録記入情報を取得する。続いて、作業者項目記入情報抽出手段は、登録記入情報に含まれる座標データに基づいて登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から作業者項目に記入された作業者項目記入情報を抽出する。さらに、第1作業者特定手段は、抽出した作業者項目記入情報に基づいて作業者を特定する。また、作業内容項目記入情報抽出手段は、登録記入情報に含まれる座標データに基づいて登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から作業内容項目に記入された作業内容項目記入情報を抽出する。さらに、第1作業内容特定手段は、抽出した作業内容項目記入情報に基づいて作業内容を特定する。
作業管理装置の属性情報抽出手段は、特定された作業者に基づいて作業者情報から当該作業者に関する属性情報を抽出する。続いて、ドットパターン抽出手段は、属性情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、ドットパターン情報から対応するドットパターンを抽出する。そして、ユーザエリア割当手段は、特定した作業内容に、抽出したドットパターン上の所定のエリアを割り当てる。管理定義情報作成手段は、特定した作業内容と、作業時間項目と、抽出したドットパターン上の座標データとを対応付けた管理定義情報を作成する。作業時間項目とは、各作業の作業時間を示す情報が記入される項目であって、ユーザエリア割当手段により割り当てられたエリア上に設けられる。続いて、管理票情報作成手段は、作成した管理定義情報と、抽出したドットパターンと、抽出した属性情報とに基づいて、プリントオンデマンド機能により時間管理票を出力するために必要な管理票情報を作成する。時間管理票は、各作業者に割り当てられたユニークなドットパターンが印刷され、作業時間の管理に利用される帳票である。出力指示情報送信手段は、作成した管理票情報を含み、プリントオンデマンド機能により時間管理票の出力を指示する出力指示情報を所定の端末装置等に送信する。出力指示情報を取得した端末装置等は、当該出力指示情報に含まれる管理票情報に基づいて時間管理票を出力する。
これによれば、生産管理担当者が電子ペンを使用して作業割登録票に記入を行うことで、容易に各作業者に作業内容を割り当てることができると共に、プリントオンデマンド機能により自動的に各作業者の作業内容が印刷された時間管理票を出力することができる。よって、生産管理担当者による登録作業や予定組みに関するパンチ入力が不要となり、生産管理担当者の作業を大幅に削減することができる。
上記作業管理装置の一態様では、前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された管理記入情報を取得する管理記入情報取得手段と、前記管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて前記作業者情報を参照することで、前記作業者を特定する第2作業者特定手段と、前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、前記作業内容を特定する第2作業内容特定手段と、前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から前記作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する作業時間項目記入情報抽出手段と、前記作業時間項目記入情報に基づいて前記作業時間を特定する作業時間特定手段と、前記第2作業者特定手段が特定した作業者と、前記第2作業内容特定手段が特定した前記作業内容と、前記作業時間特定手段が特定した作業時間とに基づいて、前記作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する作業情報作成手段と、を備える。
上記のように構成された作業管理装置において、時間管理票は、各作業者に割り当てられたユニークなドットパターンが印刷され、各作業の作業時間を示す情報が記入される作業時間項目を有する帳票である。作業者は、電子ペンを使用して時間管理票の作業時間項目に、各作業の作業時間を記入する。すると、電子ペンは、移動に伴って時間管理票上のドットパターンを読み取り、時間管理票に記入された内容に対応する座標データや時間データ等を取得する。そして、電子ペンは、取得した情報を管理記入情報として近傍の端末装置に送信する。端末装置は、電子ペンから管理記入情報を取得し、作業管理装置へ送信する。換言すると、作業管理装置の管理記入情報取得手段は、端末装置を介して電子ペンから管理記入情報を取得する。続いて、第2作業者特定手段は、管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、作業者情報を参照することにより作業者を特定する。また、第2作業内容特定手段は、管理記入情報に含まれる座標データに基づいて、管理定義情報を参照することにより作業内容を特定する。さらに、作業時間項目記入情報抽出手段は、管理記入情報に含まれる座標データに基づいて管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する。続いて、作業時間特定手段は、抽出した作業時間項目記入情報に基づいて作業時間を特定する。そして、作業情報作成手段は、特定した作業者、作業内容及び作業時間に基づいて、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する。
これによれば、時間管理票には、作業者毎にユニークなドットパターンが割り当てられており、当該ドットパターンを識別するドットパターンアドレスが作業者情報と紐付けて管理されているため、作業者は電子ペンを使用して改めて氏名等を記入する必要はない。さらに、時間管理票は、作業内容毎に専用のユーザエリアが割り当てられているため、作業者は電子ペンを使用して作業内容を記入する必要もなく、各作業に対応する作業時間のみを記入すればよい。よって、作業時間の登録等に伴う作業者の負担を大幅に削減することができる。
上記作業管理装置の他の一態様では、前記時間管理票に記入された内容の承認に使用される電子ペンを識別する電子ペン識別情報を記憶するペン情報記憶手段と、前記管理記入情報取得手段により管理記入情報が取得された後、前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された承認記入情報を取得する承認記入情報取得手段と、前記承認記入情報に含まれる電子ペン識別情報と、前記ペン情報記憶手段により記憶された電子ペン識別情報とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により電子ペン識別情報が一致すると判定された場合に、前記作業情報を確定する作業情報確定手段と、を備える。
上記のように構成された作業管理装置において、作業者の作業時間の承認を行う承認者は、電子ペンを使用して時間管理票に所定の記入を行う。すると、電子ペンは、移動に伴って時間管理票上のドットパターンを読み取り、時間管理票に記入された内容に対応する座標データや時間データ等を取得する。そして、電子ペンは、取得した情報を承認記入情報として近傍の端末装置に送信する。端末装置は、電子ペンから承認記入情報を取得し、作業管理装置へ送信する。換言すると、作業管理装置の承認記入情報取得手段は、端末装置を介して電子ペンから承認記入情報を取得する。続いて、判定手段は、承認記入情報に含まれるペンIDと、ペン情報記憶手段により記憶されているペンIDとが一致するか否かを判定する。つまり、時間管理票への記入に使用された電子ペンが、承認に使用される正当な電子ペンであるか否かを判定する。作業情報確定手段は、判定手段によりペンIDが一致すると判定された場合、作業情報作成手段により作成された作業情報を確定する。確定した作業情報を給与計算等所定の処理を実行する期間システムに送信することとしてもよい。
これによれば、承認者は、電子ペンを使用して時間管理票にサイン等所定の記入をすることで、従来の判子を押印する感覚で承認が可能である。さらに、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を、承認後直ちに確定し、基幹システムへ送信することも可能となる。よって、動的に各作業者の作業内容が変動する場合であっても、本発明の作業管理装置によれば、作業情報を迅速に確定することができるため、効率良く作業内容及び作業時間の集計をすることが可能となる。
本発明の別の観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業時間管理に利用される時間管理票に記入された情報を処理する作業時間管理装置であって、前記時間管理票は、各作業内容に対応する作業時間を示す情報が記入される作業時間項目を含む複数の項目を有しており、前記作業内容と、前記作業時間項目と、前記時間管理票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を記憶する管理定義情報記憶手段と、前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスを対応付けたアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された管理記入情報を取得する管理記入情報取得手段と、前記管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて前記アドレス情報を参照することで、前記作業者を特定する作業者特定手段と、前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、前記作業内容を特定する作業内容特定手段と、前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から前記作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する作業時間項目記入情報抽出手段と、前記作業時間項目記入情報に基づいて前記作業時間を特定する作業時間特定手段と、前記作業者特定手段が特定した作業者と、前記作業内容特定手段が特定した作業内容と、前記作業時間特定手段が特定した作業時間とに基づいて、前記作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する作業情報作成手段と、を備える。
上記のように構成された作業時間管理装置において、作業者は、電子ペンを使用して時間管理票の作業時間項目に、各作業の作業時間を記入する。すると、電子ペンは、移動に伴って時間管理票上のドットパターンを読み取り、時間管理票に記入された内容に対応する座標データや時間データ等を取得する。そして、電子ペンは、取得した情報を管理記入情報として近傍の端末装置に送信する。端末装置は、電子ペンから管理記入情報を取得し、作業管理装置へ送信する。換言すると、作業時間管理装置の管理記入情報取得手段は、端末装置を介して電子ペンから管理記入情報を取得する。続いて、作業者特定手段は、管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、アドレス情報を参照することにより作業者を特定する。また、作業内容特定手段は、管理記入情報に含まれる座標データに基づいて、管理定義情報を参照することにより作業内容を特定する。さらに、作業時間項目記入情報抽出手段は、管理記入情報に含まれる座標データに基づいて管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する。続いて、作業時間特定手段は、抽出した作業時間項目記入情報に基づいて作業時間を特定する。そして、作業情報作成手段は、特定した作業者、作業内容及び作業時間に基づいて、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する。これによれば、作業時間の登録等に伴う作業者の負担を大幅に削減することができる。
上記作業時間管理装置の一態様では、前記時間管理票に記入された内容の承認に使用される電子ペンを識別する電子ペン識別情報を記憶するペン情報記憶手段と、前記管理記入情報取得手段により管理記入情報が取得された後、前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された承認記入情報を取得する承認記入情報取得手段と、前記承認記入情報に含まれる電子ペン識別情報と、前記ペン情報記憶手段により記憶された電子ペン識別情報とが一致するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により電子ペン識別情報が一致すると判定された場合に、前記作業情報を確定する作業情報確定手段と、を備える。これによれば、承認者は、電子ペンを使用して時間管理票にサイン等所定の記入をすることで、従来の判子を押印する感覚で承認をすることができる。
本発明の別の観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業登録に利用される作業割登録票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムであって、前記作業割登録票は、作業者を示す情報が記入される作業者項目及び作業内容を示す情報が記入される作業内容項目を含む複数の項目を有しており、前記項目と、前記作業割登録票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた登録定義情報を記憶する登録定義情報記憶手段、前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスを含む属性情報とを対応付けた作業者情報を記憶する作業者情報記憶手段、前記ドットパターンアドレスと、前記ドットパターンとを対応付けたドットパターン情報を記憶するドットパターン情報記憶手段、前記電子ペンにより前記作業割登録票に記入された登録記入情報を取得する登録記入情報取得手段、前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業者項目に記入された作業者項目記入情報を抽出する作業者項目記入情報抽出手段、前記作業者項目記入情報に基づいて、前記作業者を特定する第1作業者特定手段、前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業内容項目に記入された作業内容項目記入情報を抽出する作業内容項目記入情報抽出手段、前記作業内容項目記入情報に基づいて、前記作業内容を特定する第1作業内容特定手段、前記第1作業者特定手段により特定された作業者に基づいて、前記作業者情報から対応する属性情報を抽出する属性情報抽出手段、前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、前記ドットパターン情報から対応するドットパターンを抽出するドットパターン抽出手段、前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容に、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターン上のエリアを割り当てるユーザエリア割当手段、前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容と、前記ユーザエリア割当手段により割り当てられたエリア上に設けられ、当該作業内容の作業時間を示す情報が記入される作業時間項目と、前記エリアにおけるドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を作成する管理定義情報作成手段、前記管理定義情報と、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターンと、前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報とに基づいて、作業時間管理に利用され、前記作業時間項目を含む複数の項目を有する時間管理票を出力するために必要な管理票情報を作成する管理票情報作成手段、前記管理票情報を含み、前記時間管理票を出力する指示である出力指示情報を送信する出力指示情報送信手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムをコンピュータにより実行することで、上述の作業管理装置を実現することができる。また、上述の作業管理装置の各態様も同様に実現することができる。
本発明のさらに別の観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業時間管理に利用される時間管理票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムであって、前記時間管理票は、各作業内容に対応する作業時間を示す情報が記入される作業時間項目を含む複数の項目を有しており、前記作業内容と、前記作業時間項目と、前記時間管理票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を記憶する管理定義情報記憶手段、前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスとを対応付けたアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段、前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された管理記入情報を取得する管理記入情報取得手段、前記管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて前記アドレス情報を参照することで、前記作業者を特定する作業者特定手段、前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、前記作業内容を特定する作業内容特定手段、前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から前記作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する作業時間項目記入情報抽出手段、前記作業時間項目記入情報に基づいて前記作業時間を特定する作業時間特定手段、前記作業者特定手段が特定した作業者と、前記作業内容特定手段が特定した作業内容と、前記作業時間特定手段が特定した作業時間とに基づいて、前記作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する作業情報作成手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムをコンピュータにより実行することで、上述の作業時間管理装置を実現することができる。また、上述の作業時間管理装置の各態様も同様に実現することができる。
本発明は、動的に各人の作業内容が変動する場合に、電子ペンを利用し、効率良く作業内容及び作業時間の集計をすることを可能とする。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本発明のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークデータを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間データ)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。また、電子ペン10自体を操作することにより、送信指示その他の指示を実行することとしてもよい。
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetooth(登録商標)の無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX/Y座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横約2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項に関するデータ(以下、「記入情報」と呼ぶ。)であるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から記入情報を受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した記入情報をそのサービスサーバ27へ送信することになる。
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。本実施形態において後述する作業登録装置6及び作業時間管理装置8は、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27を兼ねていることとしている。
[作業管理システム]
次に、本実施形態における作業管理システムについて説明する。図7に作業管理システム100の概略構成を示す。図7における作業管理システム100は、電子ペン10a及び作業割登録票3を使用して生産管理担当者が各作業者に割り当てた作業内容に対応する時間管理票4を、プリントオンデマンド機能により、自動的にレイアウトして出力するシステムである。また、作業管理システム100は、電子ペン10b及び時間管理票4を使用して、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成し、承認を得た場合に、当該作業情報を基幹システムに送信するシステムである。
なお、本実施形態において使用する作業割登録票3及び時間管理票4は、上述の専用ペーパー20であって、電子ペン10により認識可能なドットパターンが印刷されている。図7における電子ペン10a乃至10cを総称して電子ペン10と呼ぶ。また、図7における端末装置25a乃至25cを総称して端末装置25と呼ぶ。
図7に示すように、作業管理システム100は、管理部門において生産管理担当者(上長)が使用する端末装置25a、作業現場において作業者が使用する端末装置25b、承認部門において承認者(上長)が使用する端末装置25c、生産管理担当者が割り当てた各作業者の作業内容を登録する作業登録装置6、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する作業時間管理装置8がネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。ここで、ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。
端末装置25は、上述のように電子ペン10や作業登録装置6とデータの授受が可能な端末であって、例えばパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と呼ぶ。)や携帯電話等である。
作業登録装置6は、電子ペン10a及び作業割登録票3を使用して、生産管理担当者が各作業者に割り当てた作業内容に対応する時間管理票4を、プリントオンデマンド機能により、端末装置25aに接続されたプリンタ5から出力させる処理を実行するサーバである。即ち、作業登録装置6は、電子ペン10による記入情報を解析する機能及びプリントオンデマンド機能を有している。また、作業登録装置6には、データベース(以下、「DB」と呼ぶ。)7が接続されている。
作業時間管理装置8は、電子ペン10b及び時間管理票4を使用して、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する処理を実行するサーバである。また、作業時間管理装置8は、電子ペン10c及び時間管理票4を使用して、時間管理票4に記入された内容が承認されたか否かを判定し、承認された場合に作業情報を基幹システムへ送信する処理を実行するサーバである。即ち、作業時間管理装置8は、電子ペン10による記入情報を解析する機能を有している。
図示のような作業管理システム100において、生産管理担当者は、まず、電子ペン10aを使用して作業割登録票3に作業者名と、その作業者が行う作業内容とを記入する。作業内容とは、例えば作業名や作業コードといった作業を特定することが可能な情報である。即ち、生産管理担当者は、電子ペン10a及び作業割登録票3を使用して、「誰が」「どの作業を」行うのかを指定することで、日次の作業割を行う。電子ペン10aは、作業割登録票3への記入内容に対応するストロークデータや時間データを取得し、登録記入情報として近傍の端末装置25aへ送信する。端末装置25aは、電子ペン10aから登録記入情報を取得し、ネットワーク2を介して作業登録装置6へ送信する。
作業登録装置6は、端末装置25aから取得した登録記入情報に基づいて、作業時間管理に利用され、各作業者の作業内容を示す時間管理票4を出力するために必要な管理票情報を作成する。また、管理票情報を含み、時間管理票4を出力する指示である出力指示情報を端末装置25aに送信する。端末装置25aは、作業登録装置6から取得した出力指示情報に含まれる管理票情報に基づいて、プリンタ5により時間管理票4を出力する。
作業者は、電子ペン10bを使用して時間管理票4に各作業の作業時間を記入する。即ち、作業者は、電子ペン10b及び時間管理票4を使用して、各作業を「何時間」行ったかを指定する。電子ペン10bは、時間管理票4への記入内容に対応するストロークデータや時間データを取得し、管理記入情報として近傍の端末装置25bへ送信する。端末装置25bは、電子ペン10bから管理記入情報を取得し、ネットワーク2を介して作業時間管理装置8へ送信する。
作業時間管理装置8は、端末装置25bから取得した管理記入情報に基づいて、作業者、作業内容及び作業時間を特定する。続いて、作業時間管理装置8は、特定した作業者、作業内容及び作業時間に基づいて、作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する。
承認者は、電子ペン10c及び作業者により作業時間が記入された時間管理票4を使用して、当該時間管理票4に記入された内容の訂正や承認を行う。具体的に、作業者により時間管理票4に記入された作業時間を訂正する場合、承認者は、電子ペン10cにより当該時間管理票4に訂正内容を記入する。電子ペン10cは、時間管理票4への訂正内容に対応するストロークデータや時間データを取得し、訂正記入情報として近傍の端末装置25cを介し、作業時間管理装置8へ送信する。一方、作業者により時間管理票4に記入された作業時間又は訂正後の作業時間を承認する場合、承認者は、電子ペン10cにより当該時間管理票4の承認項目にサインを記入する。電子ペン10cは、承認項目へのサインに対応するストロークデータや時間データを取得し、承認記入情報として近傍の端末装置25cを介し、作業時間管理装置8へ送信する。
作業時間管理装置8は、端末装置25cから取得した訂正記入情報に基づいて、作業情報を訂正する。また、作業時間管理装置8は、端末装置25cから取得した承認記入情報に基づいて、作業情報を確定し、基幹システムへ送信する。
このように、本発明の作業管理システム100によれば、生産管理担当者が電子ペン10aを使用して作業割登録票3に記入を行うことで、容易に各作業者に作業内容を割り当てることができると共に、自動的に各作業者の作業内容を作業登録装置6に登録することができる。つまり、生産管理担当者による登録作業や予定組みに関するパンチ入力が不要となり、生産管理担当者の作業を大幅に削減することができる。
また、本発明の作業管理システム100によれば、作業者は、電子ペン10bを使用して時間管理票4に記入を行うことで、容易に自身に割り当てられた各作業の作業時間を作業時間管理装置8に登録することができる。さらに、承認者は、電子ペン10cを使用して時間管理票4に記入を行うことで、従来のように判子を押印する感覚で承認することができると共に、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報は、承認後直ちに基幹システムへ送信することができる。よって、動的に各作業者の作業内容が変動する場合であっても、本発明の作業管理システム100によれば、作業情報を迅速に基幹システムへ送信することができるため、効率良く各作業者による作業内容及び作業時間の集計をすることが可能となる。
[作業割登録票]
次に、作業割登録票3について詳しく説明する。図8(a)は作業割登録票3を構成する各項目を説明する図であり、図8(b)は作業割登録票3の記入例である。作業割登録票3は、生産管理担当者が各作業者に作業内容を割り当てる際に使用される専用ペーパー20であって、表面全体にドットパターンが印刷されている。
図8(a)に示すように、作業割登録票3は、「作業割登録票」、「作業者」、「作業内容」等の文字が予め印刷又は印字されていると共に、電子ペン10aにより記入される複数の項目及び送信ボックス40を有している。具体的に、作業割登録票3は、第1作業者項目61、第1作業内容項目62、第2作業者項目63、第2作業内容項目64、第3作業者項目65及び第3作業内容項目66を有している。第1作業者項目61、第2作業者項目63及び第3作業者項目65を総称して作業者項目と呼ぶ。また、第1作業内容項目62、第2作業内容項目64及び第3作業内容項目66を総称して作業内容項目と呼ぶ。
作業者項目は作業者の氏名を記入する項目であり、作業内容項目は作業者項目に記入された作業者の作業内容を記入する項目である。作業者項目と作業内容項目は対になっており、生産管理担当者は、作業者と当該作業者が行う作業内容をそれぞれ記入する。本実施形態では、第1作業者項目61と第2作業内容項目62、第2作業者項目63と第2作業内容項目64、第3作業者項目65と第3作業内容項目66がそれぞれ対になっている。
生産管理担当者は、作業者「鈴木太郎」に作業内容「A部品組み立て」及び「B装置設置」を割り当てる場合、電子ペン10aを使用して、図8(b)に示すように第1作業者項目61に「鈴木太郎」、第1作業内容項目62に「A部品組み立て、B装置設置」を記入する。続いて、生産管理担当者は、作業者「田中花子」に作業内容「Dライン点検」を割り当てる場合、電子ペン10aを使用して、図8(b)に示すように第2作業者項目63に「田中花子」、第2作業内容項目64に「Dライン点検」を記入する。同様に、生産管理担当者は、作業者「佐藤吾郎」に作業内容「C製品動作テスト」を割り当てる場合、電子ペン10aを使用して、図8(b)に示すように第3作業者項目65に「佐藤吾郎」、第3作業内容項目66に「C製品動作テスト」を記入する。作業者及び作業内容の記入が終了すると、生産管理担当者は、電子ペン10aを使用して送信ボックス40にチェックマーク(レ)を記入する。
送信ボックス40にチェックマークが記入されると、電子ペン10aは、作業割登録票3への記入内容に対応する登録記入情報を、近傍の端末装置25aを介して作業登録装置6に送信する。
[時間管理票]
次に、時間管理票4について詳しく説明する。図9(a)は時間管理票4の構成を説明する図であり、図9(b)は作業者による時間管理票4の記入例である。また、図10は、承認者による時間管理票4の記入例である。
時間管理票4は、作業者による作業内容及び作業時間を管理する際に使用される専用ペーパー20であって、表面全体に各作業者に割り当てられたユニークなドットパターンが印刷されている。このような時間管理票4は、生産管理担当者が割り当てた作業内容や作業者の属性情報を反映したものであって、プリントオンデマンド機能により作業登録装置6からの指示に基づき、自動的にレイアウトされて出力される。
図9(a)に示すように、時間管理票4は、「時間管理票」、「作業日」、「2006年9月22日」、「作業者」、「鈴木太郎」、「社員番号」、「1234」、「作業内容」、「A部品組み立て」、「B装置設置」、「開始時間」、「終了時間」等の文字や罫線が予め印刷又は印字されている。また、時間管理票4は、電子ペン10bにより作業時間を示す情報が記入される作業時間項目と、電子ペン10cにより承認者のサインが記入される承認項目90と、送信ボックス41を有している。
本実施形態における作業時間項目は、図9(a)に示すように、開始時間(時)項目71、開始時間(分)項目72、終了時間(時)項目73、終了時間(分)項目74、開始時間(時)項目75、開始時間(分)項目76、終了時間を記入する終了時間(時)項目77及び終了時間(分)項目78である。開始時間(時)項目71及び開始時間(分)項目72には、作業内容「A部品組み立て」の作業開始時間を示す情報が記入され、終了時間(時)項目73及び終了時間(分)項目74には、作業内容「A部品組み立て」の作業終了時間を示す情報が記入される。つまり、開始時間(時)項目71、開始時間(分)項目72、終了時間を記入する終了時間(時)項目73及び終了時間(分)項目74は、作業内容「A部品組み立て」に対応付けられている。同様に、開始時間(時)項目75、開始時間(分)項目76、終了時間を記入する終了時間(時)項目77及び終了時間(分)項目78は、作業内容「B装置設置」に対応付けられている。
なお、本実施形態では、作業時間を示す情報が記入される作業時間項目を上述のような8つの項目としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、作業時間項目は、各作業の作業時間を特定可能な任意の項目とすることができる。
作業者は、電子ペン10bを使用して、自分の氏名や社員番号といった属性情報が印字された時間管理票4の作業時間項目に各作業の作業時間を記入する。具体的に、作業内容「A部品組み立て」の作業時間が「9時30分から12時まで」の場合、図9(b)に示すように作業者は、開始時間(時)項目71に「9」、開始時間(分)項目72に「30」、終了時間(時)項目73に「12」、終了時間(分)項目74に「00」を記入する。また、作業内容「B装置設置」の作業時間が「13時から18時まで」の場合、図9(b)に示すように作業者は、開始時間(時)項目75に「13」、開始時間(分)項目76に「00」、終了時間(時)項目77に「18」、終了時間(分)項目78に「00」を記入する。各作業の作業時間を記入し終えると、作業者は、送信ボックス41にチェックマークを記入する。送信ボックス41にチェックマークが記入されると、電子ペン10bは、時間管理票4への記入内容に対応する管理記入情報を、近傍の端末装置25bを介して作業時間管理装置8に送信する。
承認者は、電子ペン10cを使用して、作業者により作業時間が記入された時間管理票4を承認する場合、図10に示すように当該時間管理票4の承認項目90にサインを行う。なお、電子ペン10cを使用して、承認者が時間管理票4に訂正内容を記入することで、作業者により記入された作業時間を訂正可能としてもよい。承認者は、承認項目90へのサイン又は訂正内容の記入が終了すると、送信ボックス41にチェックマークを記入する。送信ボックス41にチェックマークが記入されると、電子ペン10cは、時間管理票4の承認項目90への記入内容に対応する承認記入情報又は時間管理票4の承認項目90以外の領域への訂正内容に対応する訂正記入情報を、近傍の端末装置25cを介して作業時間管理装置8に送信する。
[作業登録装置]
次に、図11を参照し、作業登録装置6について詳しく説明する。図11は、作業登録装置6の機能ブロック図である。
図示のように、作業登録装置6は、情報記憶部601、登録記入情報取得部602、作業者特定部603、作業内容特定部604、属性情報抽出部605、ドットパターン抽出部606、管理定義情報作成部607、管理票情報作成部608及び出力指示情報送信部609を有する。なお、各部は、作業登録装置6が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
情報記憶部601は、登録定義情報、作業者情報及びドットパターン情報を記憶している。図12は、登録定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。また、図13は、作業者情報のデータ構造を模式的に示す図である。情報記憶部601は、DB7により構成されており、本発明における登録定義情報記憶手段、作業者情報記憶手段及びドットパターン情報記憶手段として機能する。
ここで、図12を参照し、登録定義情報について詳しく説明する。図示のように、登録定義情報は、項目名及び座標データに関する情報を有している。項目名は、作業割登録票3を構成する各項目の名称である。座標データは、作業割登録票3に印刷されたドットパターン上における各項目の配置を示す座標データであって、本実施形態では、各項目の左上頂点の位置座標及び右下頂点の位置座標により「(x1,y1)〜(x2,y2)」のように示す。具体的に、図8(a)に示す第2作業者項目63は、登録定義情報において項目名「第2作業者項目」、座標データ「(x5,y5)〜(x6,y6)」として記憶されている。
続いて、図13を参照して作業者情報について詳しく説明する。図示のように、作業者情報は、社員番号、作業者、所属、ドットパターンアドレスに関する情報を有している。社員番号は作業者を識別する番号であり、所属は作業者の部署を示す情報である。ドットパターンアドレスは、作業者に割り当てられたユニークなドットパターンを識別する情報である。所属やドットパターンアドレスといった各作業者に関する情報を、総称して属性情報とも呼ぶ。
ドットパターン情報は、ドットパターンアドレスと、所定の領域のドットパターンを対応付けた情報である。
登録記入情報取得部602は、生産管理担当者が電子ペン10aを使用して作業割登録票3に記入した内容に対応する登録記入情報を、端末装置25aを介して電子ペン10aから取得する。登録記入情報取得部602は、本発明における登録記入情報取得手段として機能する。
作業者特定部603は、登録記入情報取得部602が取得した登録記入情報に含まれる座標データに基づいて、情報記憶部601に記憶されている登録定義情報を参照し、当該登録記入情報から作業者項目への記入内容に対応する作業者項目記入情報を抽出する。さらに、作業者特定部603は、抽出した作業者項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、作業者項目に氏名が記入された作業者を特定する。作業者特定部603は、本発明における作業者項目記入情報抽出手段及び作業者特定手段として機能する。
作業内容特定部604は、登録記入情報取得部602が取得した登録記入情報に含まれる座標データに基づいて、情報記憶部601に記憶されている登録定義情報を参照し、当該登録記入情報から作業内容項目への記入内容に対応する作業内容項目記入情報を抽出する。さらに、作業内容特定部604は、抽出した作業内容項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、作業内容項目に記入された作業内容を特定する。作業内容特定部604は、本発明における作業内容項目記入情報抽出手段及び第1作業内容特定手段として機能する。
属性情報抽出部605は、作業者特定部603により特定された作業者に基づいて、情報記憶部601により記憶されている作業者情報から、当該作業者に対応する属性情報を抽出する。属性情報とは、作業者の社員番号、氏名、所属、ドットパターンアドレス等である。属性情報抽出部605は、本発明における属性情報抽出手段として機能する。
ドットパターン抽出部606は、属性情報抽出部605により抽出された属性情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、情報記憶部601により記憶されているドットパターン情報から、当該ドットパターンアドレスに対応するドットパターンを抽出する。ドットパターン抽出部606は、本発明におけるドットパターン抽出手段として機能する。
管理定義情報作成部607は、作業内容特定部604により特定された作業内容に、ドットパターン抽出部606により抽出されたドットパターン上のエリアを割り当てる。このとき、管理票情報作成部608は、1つの作業内容に1つのエリアを割り当てる。各作業内容に割り当てられた各エリア上には、各作業の作業時間を示す情報が記入される作業時間項目が設けられる。
なお、ドットパターン抽出部606により抽出されたドットパターンと、当該ドットパターン上に設けられた作業時間項目及び承認項目とが印刷されることにより時間管理票4が出力される。具体的に、図9(a)に示すような時間管理票4に印刷されたドットパターン上のエリア80は、作業内容「A部品組み立て」に割り当てられており、作業内容「A部品組み立て」の作業時間を示す開始時間(時)項目71、開始時間(分)項目72、終了時間(時)項目73及び終了時間(分)項目74が設けられている。また、図9(a)に示すような時間管理票4に印刷されたドットパターン上のエリア81は、作業内容「B装置設置」に割り当てられており、作業内容「B装置設置」の作業時間を示す開始時間(時)項目75、開始時間(分)項目76、終了時間(時)項目77及び終了時間(分)項目78が設けられている。
また、管理定義情報作成部607は、時間管理票4を構成する項目と、当該時間管理票4に印刷されるドットパターンの座標データと、各項目に対応する作業内容とを対応付けた管理定義情報を作成し、作業時間管理装置8へ送信する。管理定義情報作成部607は、本発明におけるユーザエリア割当手段及び管理定義情報作成手段として機能する。
ここで、図14を参照して管理定義情報を詳しく説明する。図14は、管理定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。図示のように、管理定義情報は、作業内容、項目名及び座標データに関する情報を有している。換言すると、管理定義情報は、作業内容と、当該作業内容に対応する時間管理票4上の作業時間項目と、作業時間項目の配置を示す座標データとを対応付けた情報である。
作業内容は、作業内容特定部604により特定された作業内容であり、項目名は、時間管理票4を構成する各項目の名称である。具体的に、図9(a)に示すような時間管理票4の項目名は、「開始時間(時)項目」、「開始時間(分)項目」、「終了時間(時)項目」、「終了時間(分)項目」、「承認項目」である。換言すると、管理定義情報は、1つの作業内容に対応付けて4つの作業時間項目の名称及び座標データを記憶している。また、図示されていないが、管理定義情報は、項目名「承認項目」と、時間管理票4に印刷されたドットパターンにおける承認項目90の配置を示す座標データを記憶している。
管理票情報作成部608は、管理定義情報作成部607により作成された管理定義情報と、ドットパターン抽出部606により抽出されたドットパターンと、属性情報抽出部605により抽出された属性情報とに基づいて、プリントオンデマンド機能により、時間管理票4を出力するために必要な管理票情報を作成する。なお、生産管理担当者が作業当日に各作業者への作業内容を割り当てる場合、管理票情報作成部608は、登録記入情報取得部602が取得した登録記入情報に含まれる時間データに基づいて、生産管理担当者による記入日を特定し、作業日として管理票情報に含めることとしてもよい。管理票情報作成部608は、本発明における管理票情報作成手段として機能する。
出力指示情報送信部609は、管理票情報作成部608により作成された管理票情報を含み、図9(a)に示すような時間管理票4を出力する指示である出力指示情報を端末装置25aへ送信する。出力指示情報送信部609は、本発明における出力指示情報送信手段として機能する。なお、端末装置25aは、取得した出力指示情報に含まれる管理票情報に基づいて、文字、罫線、ドットパターンを印刷することで、プリンタ5により図9(a)に示すような時間管理票4を出力する。
[作業時間管理装置]
次に、図11を参照し、作業時間管理装置8について詳しく説明する。図11は、作業時間管理装置8の機能ブロック図である。
図示のように、作業時間管理装置8は、情報記憶部801、管理記入情報取得部802、作業者特定部803、作業内容特定部804、作業時間特定部805、作業情報作成部806、作業情報送信部807、訂正記入情報取得部808、承認記入情報取得部809、判定部810及び承認部811を有する。なお、各部は、作業時間管理装置8が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
情報記憶部801は、管理定義情報、作業者情報及びペンIDを記憶している。管理定義情報は、図14に示すような、作業登録装置6の管理定義情報作成部607により作成される情報である。作業者情報は、図13に示すような、作業登録装置6の情報記憶部601により記憶されているものと同様の情報である。ペンIDは、作業者により時間管理票4に記入された内容の承認に使用される電子ペン10cのペンIDであって、1つ以上のペンIDを任意に設定することができる。情報記憶部801は、本発明における管理定義情報記憶手段、アドレス情報記憶手段及びペン情報記憶手段として機能する。
管理記入情報取得部802は、作業者が電子ペン10bを使用して時間管理票4に記入した内容に対応する管理記入情報を、端末装置25bを介して電子ペン10bから取得する。管理記入情報取得部802は、本発明における管理記入情報取得手段として機能する。
作業者特定部803は、管理記入情報取得部802が取得した管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、情報記憶部801に記憶されている作業者情報を参照することで、作業者を特定する。作業者特定部803は、本発明における第2作業者特定手段として機能する。
作業内容特定部804は、管理記入情報取得部802が取得した管理記入情報に含まれる座標データに基づいて、情報記憶部801に記憶されている管理定義情報を参照することで、作業内容を特定する。作業内容特定部804は、本発明における第2作業内容特定手段として機能する。
作業時間特定部805は、管理記入情報取得部802が取得した管理記入情報に含まれる座標データに基づいて、情報記憶部801に記憶されている管理定義情報を参照し、当該管理記入情報から各作業時間項目への記入内容に対応する作業時間項目記入情報を抽出する。また、作業時間特定部805は、抽出した作業時間項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、各作業時間項目に記入された数字を認識し、作業時間を特定する。作業時間特定部805は、本発明における作業時間項目記入情報抽出手段及び作業時間特定手段として機能する。
具体的に本実施形態では、図9(a)に示すように、作業時間項目は、開始時間(時)項目71、開始時間(分)項目72、終了時間(時)項目73、終了時間(分)項目74等である。よって、作業時間特定部805は、開始時間(時)項目71及び開始時間(分)項目72に記入された内容に対応する記入情報を抽出し、文字認識を実行することで、作業内容「A部品組み立て」の作業開始時間を特定する。また、作業時間特定部805は、終了時間(時)項目73及び終了時間(分)項目74に記入された内容に対応する記入情報を抽出し、文字認識を実行することで、作業内容「A部品組み立て」の作業終了時間を特定する。
作業情報作成部806は、作業者特定部803が特定した作業者と、作業内容特定部804が特定した作業内容と、作業時間特定部805が特定した作業時間とに基づいて、作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する。作業情報作成部806は、本発明における作業情報作成手段として機能する。
作業情報送信部807は、端末装置25cからの要求に応じて、作業情報作成部806が作成した作業情報を端末装置25cに送信する。端末装置25cは、取得した作業情報に基づいて、「誰が」「どの作業を」「何時間」行ったかを示す情報を画面に表示する。これによれば、承認者は、端末装置25cを使用して容易に時間管理票4に記入された内容を確認することができる。
訂正記入情報取得部808は、承認者が電子ペン10cを使用して、時間管理票4の承認項目90以外の領域に記入した訂正内容に対応する訂正記入情報を、端末装置25cを介して電子ペン10cから取得する。時間管理票4に記入された記入情報が訂正記入情報であるか否かは、記入情報に含まれる座標データに基づいて管理定義情報を参照することにより判断する。
承認記入情報取得部809は、承認者が電子ペン10cを使用して、時間管理票4の承認項目90に記入したサインに対応する承認記入情報を、端末装置25cを介して電子ペン10cから取得する。時間管理票4に記入された記入情報が承認記入情報であるか否かは、記入情報に含まれる座標データに基づいて管理定義情報を参照することにより判断する。
判定部810は、訂正記入情報取得部808が取得した訂正記入情報に含まれるペンIDと、情報記憶部801に記憶されているペンIDが一致するか否かを判定する。判定部810により一致すると判定された場合に、作業時間管理装置8は、承認者本人による訂正要求であると判断する。これによれば、承認に使用される正当な電子ペン10cからのみ訂正要求を受け入れ、訂正を行うことが可能となる。また、判定部810は、承認記入情報取得部809が取得した承認記入情報に含まれるペンIDと、情報記憶部801に記憶されているペンIDが一致するか否かを判定する。判定部810により一致すると判定された場合に、作業時間管理装置8は、承認者本人による承認であると判断する。これによれば、承認に使用される正当な電子ペン10cによる承認のみを受け入れることが可能となる。判定部810は、本発明における判定手段として機能する。
なお、作業情報作成部806は、判定部810により訂正記入情報に含まれるペンIDが一致すると判定された場合、当該訂正記入情報に基づいて作業情報を訂正する。
承認部811は、判定部810により承認記入情報に含まれるペンIDが一致すると判定された場合、作業情報作成部806が作成/訂正した作業情報を確定し、基幹システムへ送信する。基幹システムとは、作業情報に基づいて、給与計算等の所定の処理を実行するシステムである。承認部811は、本発明における作業情報送信手段として機能する。
なお、本実施形態では、情報記憶部801が作業者情報を記憶することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ドットパターンアドレスに基づいて作業者が特定できる情報であればよい。即ち、情報記憶部801は、作業者情報でなく、作業者とドットパターンアドレスを対応付けたアドレス情報を記憶することとしてもよい。
また、本実施形態では、情報記憶部801が承認に使用される電子ペン10cのペンIDを記憶しており、判定部810により、承認記入情報に含まれるペンIDと、情報記憶部801に記憶されているペンIDが一致するか否かを判定することで、承認者の本人特定を行うこととしている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、他の方法として、筆跡認証ソフトウェアを組み合わせることで、承認者の本人特定を行うこととしてもよい。この場合、例えば、情報記憶部801が承認者のサインの筆跡を記憶しており、判定部810により、筆跡認証ソフトウェアを利用して、承認記入情報に含まれるサインの筆跡と、情報記憶部801に記憶されている承認者のサインの筆跡が一致するか否かを判定することで、承認者の本人特定を行う。即ち、作業時間管理装置8は、判定部810により一致すると判定された場合に、承認者本人による承認であると判断する。
[作業割登録処理]
次に、図15を参照し、上述の作業管理システム100を構成する作業登録装置6により実行される作業割登録処理について説明する。図15は、作業割登録処理のフローチャートである。
管理部門の生産管理担当者は、まず、図8(b)に示すように、電子ペン10aを使用して作業割登録票3に作業者の氏名と作業内容を対応付けて記入する。作業者及び作業内容の記入が終了すると、生産管理担当者は、電子ペン10aを使用して送信ボックス40にチェックマークを記入する。すると、電子ペン10aは、作業割登録票3への記入内容に対応する登録記入情報を取得し、近傍の端末装置25aを介して作業登録装置6へ送信する。換言すると、作業登録装置6の登録記入情報取得部602は、電子ペン10aから端末装置25aを介して、登録記入情報を取得する(ステップS1)。
作業登録装置6の作業者特定部603は、登録記入情報に含まれる座標データに基づいて登録定義情報を参照することにより、当該登録記入情報から、作業割登録票3を構成する作業者項目に記入された作業者項目記入情報を抽出する。続いて、作業者特定部603は、作業者項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、作業者項目に氏名が記入された作業者を特定する(ステップS2)。具体的に、本実施形態における作業者特定部603は、登録定義情報を参照することで登録記入情報から、作業割登録票3を構成する第1作業者項目61に記入された第1作業者項目記入情報を抽出する。続いて、作業者特定部603は、第1作業者項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、作業者「鈴木太郎」を特定する。
また、作業内容特定部604は、登録記入情報に含まれる座標データに基づいて登録定義情報を参照することにより、当該登録記入情報から、作業割登録票3を構成する作業内容項目に記入された作業内容項目記入情報を抽出する。続いて、作業内容特定部604は、作業内容項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、作業内容項目に記入された作業内容を特定する(ステップS3)。具体的に、本実施形態における作業内容特定部604は、登録定義情報を参照することで登録記入情報から、作業割登録票3を構成する第1作業内容項目62に記入された第1作業内容項目記入情報を抽出する。続いて、作業内容特定部604は、第1作業内容項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、作業内容「A部品組み立て、B装置設置」を特定する。
属性情報抽出部605は、作業者特定部603により特定された作業者に基づいて、作業者情報から属性情報を抽出する(ステップS4)。続いて、ドットパターン抽出部606は、属性情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、ドットパターン情報からドットパターンを抽出する(ステップS5)。そして、管理定義情報作成部607は、作業内容特定部604により特定された作業内容に、抽出したドットパターン上のエリアを割り当てる。さらに、管理定義情報作成部607は、作業内容及びドットパターンに基づいて、時間管理票4を構成する項目と、当該時間管理票4に印刷されるドットパターンの座標データと、各項目に対応する作業内容とを対応付けた管理定義情報を作成する(ステップS6)。具体的に、本実施形態における管理定義情報作成部607は、図14に示すような、作業内容と、項目名と、座標データとを対応付けた管理定義情報を作成する。
管理票情報作成部608は、管理定義情報作成部607により作成された管理定義情報と、ドットパターン抽出部606により抽出されたドットパターンと、属性情報抽出部605により抽出された属性情報とに基づいて、時間管理票4を出力するために必要な管理票情報を作成する(ステップS7)。続いて、出力指示情報送信部609は、管理票情報を含み、時間管理票4を出力する指示である出力指示情報を端末装置25aへ送信する(ステップS8)。具体的に、本実施形態において端末装置25aは、取得した出力指示情報に含まれる管理票情報に基づいて、文字、罫線、ドットパターンを印刷することで、プリンタ5により図9(a)に示すような時間管理票4を出力する。これにより、作業割登録処理は完了する。
このように、作業管理システム100によれば、生産管理担当者が電子ペン10aを使用して作業割登録票3に記入を行うことで、容易に各作業者に作業内容を割り当てることができると共に、自動的に各作業者の作業内容を作業登録装置6に登録することができる。つまり、生産管理担当者による登録作業や予定組みに関するパンチ入力が不要となり、生産管理担当者の作業を大幅に削減することができる。
[作業時間管理処理]
次に、図16を参照し、上述の作業管理システム100を構成する作業時間管理装置8により実行される作業時間管理処理について説明する。図16は、作業時間管理処理のフローチャートである。
作業者は、プリントオンデマンド機能により出力され、自身の属性情報等が印刷された時間管理票4に各作業の作業時間を記入する。具体的には、図9(b)に示すように、作業内容「A部品組み立て」の作業開始時間を開始時間(時)項目71及び開始時間(分)項目72に、作業終了時間を終了時間(時)項目73及び終了時間(分)項目74にそれぞれ記入する。また、作業内容「B装置設置」の作業開始時間を開始時間(時)項目75及び開始時間(分)項目76に、作業終了時間を終了時間(時)項目77及び終了時間(分)項目78にそれぞれ記入する。作業時間の記入が終了すると、作業者は、電子ペン10bを使用して送信ボックス41にチェックマークを記入する。すると、電子ペン10bは、時間管理票4への記入内容に対応する管理記入情報を取得し、近傍の端末装置25bを介して作業時間管理装置8へ送信する。換言すると、作業時間管理装置8の管理記入情報取得部802は、電子ペン10bから端末装置25bを介して、管理記入情報を取得する(ステップS11)。
作業時間管理装置8の作業者特定部803は、管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて作業者情報を参照することで、作業者を特定する(ステップS12)。続いて、作業内容特定部804は、管理記入情報に含まれる座標データに基づいて管理定義情報を参照することで、作業内容を特定する(ステップS13)。さらに、作業時間特定部805は、管理記入情報に含まれる座標データに基づいて管理定義情報を参照し、当該管理記入情報から各作業時間項目への記入内容に対応する作業時間項目記入情報を抽出する。続いて、作業時間特定部805は、抽出した作業時間項目記入情報に基づいて、OCR等による文字認識を実行することで、各作業時間項目に記入された数字を認識し、作業時間を特定する(ステップS14)。具体的に、本実施形態における作業時間特定部805は、開始時間(時)項目71及び開始時間(分)項目72に記入された内容に対応する記入情報を抽出し、文字認識を実行することで、作業内容「A部品組み立て」の作業開始時間を特定する。また、作業時間特定部805は、終了時間(時)項目73及び終了時間(分)項目74に記入された内容に対応する記入情報を抽出し、文字認識を実行することで、作業内容「A部品組み立て」の作業終了時間を特定する。
作業情報作成部806は、作業者特定部803が特定した作業者と、作業内容特定部804が特定した作業内容と、作業時間特定部805が特定した作業時間とに基づいて、作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する(ステップS15)。
承認者は、端末装置25cを使用して所定の操作により、作業者によって時間管理票4に記入された内容を確認するため、作業情報の要求を行う。作業時間管理装置8の作業情報送信部807は、端末装置25cからの要求に応じて、作成した作業情報を端末装置25cに送信する(ステップS16)。端末装置25cは、取得した作業情報に基づいて、「誰が」「どの作業を」「何時間」行ったかを示す情報を画面に表示する。これにより承認者は、端末装置25cを使用して容易に時間管理票4に記入された内容を確認することができる。
承認者は、画面上で時間管理票4に記入された内容を確認し、問題がなければ電子ペン10cを使用して当該時間管理票4の承認項目90にサインを記入した後、送信ボックス41にチェックマークを記入する。すると、電子ペン10cは、時間管理票4の承認項目90への記入内容に対応する承認記入情報を取得し、近傍の端末装置25cを介して作業時間管理装置8へ送信する。換言すると、作業時間管理装置8の承認記入情報取得部809は、電子ペン10cから端末装置25cを介して、承認記入情報を取得する(ステップS17)。
作業時間管理装置8の判定部810は、承認記入情報に含まれるペンIDと、情報記憶部801に記憶されているペンIDが一致するか否かを判定する(ステップS18)。ペンIDが一致しないと判定された場合(ステップS18;No)、作業時間管理装置8は、作業時間管理処理を終了する。一方、ペンIDが一致すると判定された場合(ステップS18;Yes)、承認部811は、ステップS15において作業情報作成部806が作成した作業情報を確定し、基幹システムへ送信する(ステップS19)。これにより、作業時間管理処理は完了する。
このように、作業管理システム100によれば、各作業者のその日の作業内容がバリアブルにプリントオンデマンド機能によって編集され、自動的にレイアウトされた時間管理票4を、管理部門の端末装置25aを使用して出力することが可能となる。また、時間管理票4には、作業者毎にユニークなドットパターンが割り当てられており、当該ドットパターンを識別するドットパターンアドレスが作業者情報と紐付けて管理されているため、作業者は電子ペン10bを使用して改めて氏名等を記入する必要はない。さらに、時間管理票4は、作業内容毎に専用のユーザエリアが割り当てられているため、作業者は電子ペン10bを使用して作業内容を記入する必要もなく、各作業に対応する作業時間のみを記入すればよい。
また、作業管理システム100によれば、作業者は、電子ペン10bを使用して時間管理票4に記入を行うことで、容易に自身に割り当てられた各作業の作業時間を作業時間管理装置8に登録することができる。よって、作業時間を登録するためのパンチ入力等が不要となり、作業者の作業負担を大幅に削減することが可能となる。一方、承認者は、電子ペン10cを使用して時間管理票4にサインを記入することで、従来の判子を押印する感覚で承認することができる。さらに、各作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報は、承認後直ちに基幹システムへ送信される。よって、動的に各作業者の作業内容が変動する場合であっても、本発明の作業管理システム100によれば、作業情報を迅速に基幹システムへ送信することができるため、効率良く作業内容及び作業時間の集計をすることが可能となる。換言すると、承認者は、判子を押印する感覚で承認することができると共に、作業情報が即基幹システムへ送信及び登録されるため、システム上の承認処理といった煩雑な端末操作が不要となる。
なお、本実施形態では特に記載していないが、作業登録装置6は、作業者特定部603が特定した作業者と、作業内容特定部604が特定した作業内容とを対応付けて登録情報として記憶しておくこととしてもよい。これによれば、生産管理担当者により割り当てられた各作業者の作業内容を容易に確認することが可能となる。
また、本実施形態では、図8(a)に示すように、作業者の氏名及び作業内容を対応付けて記入する作業割登録票3を使用することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、登録記入情報に基づいて作業者及び当該作業者に割り当てる作業内容を特定することが可能であれば、作業割登録票3を構成する項目等のデザインは任意である。例えば、作業割登録票3において作業者を特定するための記入インタフェースとしては、「1行名は作業者A、2行目は作業者B」といったように明細行毎に予め作業者を固定割付する方法、社員番号を記入する方法等が挙げられる。また、作業割登録票3において作業内容を特定するための記入インタフェースとしては、作業コードを記入する方法、作業内容を選択肢化してチェックする方法等が挙げられる。
また、本実施形態において作業時間項目は、図9(a)に示すように、開始時間(時)項目71、開始時間(分)項目72、終了時間(時)項目73及び終了時間(分)項目74等であり、作業内容の開始時間及び終了時間が時/分単位で数字により記入される。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、作業時間を特定することが可能であれば、時間管理票4を構成する作業時間項目のデザイン等は任意である。例えば、作業内容が開始/終了する毎に作業者による時間管理票4への記入が可能であれば、作業時間項目をチェックボックスとし、電子ペン10の機能により当該チェックボックスへの記入時刻に基づいて作業時間を特定することとしてもよい。
また、本実施形態において、承認情報取得部809は、電子ペン10cから取得する記入情報に含まれる座標データに基づいて管理定義情報を参照することで、承認項目に記入された記入情報を承認記入情報とし、承認記入情報に含まれるペンIDが承認に使用されるペンIDと一致する場合に、作業情報を基幹システムへ送信することとしている。これによれば、訂正記入情報と承認記入情報とを的確に区別することができる。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、承認者が訂正をすることなく、単に承認のみを行う場合であれば、電子ペン10cから取得する記入情報が承認項目に記入されているか否かを判別することなく、単に電子ペン10cから取得する記入情報に含まれるペンIDが承認に使用されるペンIDと一致するか否かを判定し、一致する場合に作業情報を基幹システムへ送信すればよい。
また、本実施形態において、作業登録装置6及び作業時間管理装置8は別々の装置としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、双方の装置の機能を有する1つの作業管理装置としてもよい。即ち、作業管理装置が、作業割登録処理及び作業時間管理処理を実行することとしてもよい。
本発明は、電子ペンとプリントオンデマンドシステムを利用し、日々動的に変動する個人/部署単位の作業時間の集計を効率化する作業管理システムとして利用することができる。
電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。 電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。 専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。 ドットパターン及びそれに対応する情報の例である。 専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。 電子ペン用帳票の例を示す。 作業管理システムの概略構成を示す。 本実施形態で使用する作業割登録票の例である。 本実施形態で使用する時間管理票の例である。 承認者による時間管理票の記入例である。 本実施形態における作業登録装置及び作業時間管理装置の機能ブロック図である。 登録定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。 作業者情報のデータ構造を模式的に示す図である。 管理定義情報のデータ構造を模式的に示す図である。 作業割登録処理のフローチャートである。 作業時間管理処理のフローチャートである。
符号の説明
2…ネットワーク
3…作業割登録票
4…時間管理票
5…プリンタ
6…作業登録装置
7…データベース
8…作業時間管理装置
10…電子ペン
11…プロセッサ
12…メモリ
13…データ通信ユニット
14…バッテリー
25…端末装置
26…問い合わせサーバ
27…サービスサーバ
100…作業管理システム

Claims (7)

  1. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業登録に利用される作業割登録票に記入された情報を処理する作業管理装置であって、
    前記作業割登録票は、作業者を示す情報が記入される作業者項目及び作業内容を示す情報が記入される作業内容項目を含む複数の項目を有しており、
    前記項目と、前記作業割登録票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた登録定義情報を記憶する登録定義情報記憶手段と、
    前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスを含む属性情報とを対応付けた作業者情報を記憶する作業者情報記憶手段と、
    前記ドットパターンアドレスと、前記ドットパターンとを対応付けたドットパターン情報を記憶するドットパターン情報記憶手段と、
    前記電子ペンにより前記作業割登録票に記入された登録記入情報を取得する登録記入情報取得手段と、
    前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業者項目に記入された作業者項目記入情報を抽出する作業者項目記入情報抽出手段と、
    前記作業者項目記入情報に基づいて、前記作業者を特定する第1作業者特定手段と、
    前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業内容項目に記入された作業内容項目記入情報を抽出する作業内容項目記入情報抽出手段と、
    前記作業内容項目記入情報に基づいて、前記作業内容を特定する第1作業内容特定手段と、
    前記第1作業者特定手段により特定された作業者に基づいて、前記作業者情報から対応する属性情報を抽出する属性情報抽出手段と、
    前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、前記ドットパターン情報から対応するドットパターンを抽出するドットパターン抽出手段と、
    前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容に、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターン上のエリアを割り当てるユーザエリア割当手段と、
    前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容と、前記ユーザエリア割当手段により割り当てられたエリア上に設けられ、当該作業内容の作業時間を示す情報が記入される作業時間項目と、前記エリアにおけるドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を作成する管理定義情報作成手段と、
    前記管理定義情報と、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターンと、前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報とに基づいて、作業時間管理に利用され、前記作業時間項目を含む複数の項目を有する時間管理票を出力するために必要な管理票情報を作成する管理票情報作成手段と、
    前記管理票情報を含み、前記時間管理票を出力する指示である出力指示情報を送信する出力指示情報送信手段と、を備えることを特徴とする作業管理装置。
  2. 前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された管理記入情報を取得する管理記入情報取得手段と、
    前記管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて前記作業者情報を参照することで、前記作業者を特定する第2作業者特定手段と、
    前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、前記作業内容を特定する第2作業内容特定手段と、
    前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から前記作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する作業時間項目記入情報抽出手段と、
    前記作業時間項目記入情報に基づいて前記作業時間を特定する作業時間特定手段と、
    前記第2作業者特定手段が特定した作業者と、前記第2作業内容特定手段が特定した前記作業内容と、前記作業時間特定手段が特定した作業時間とに基づいて、前記作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する作業情報作成手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の作業管理装置。
  3. 前記時間管理票に記入された内容の承認に使用される電子ペンを識別する電子ペン識別情報を記憶するペン情報記憶手段と、
    前記管理記入情報取得手段により管理記入情報が取得された後、前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された承認記入情報を取得する承認記入情報取得手段と、
    前記承認記入情報に含まれる電子ペン識別情報と、前記ペン情報記憶手段により記憶された電子ペン識別情報とが一致するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により電子ペン識別情報が一致すると判定された場合に、前記作業情報を確定する作業情報確定手段と、を備えることを特徴とする請求項2に記載の作業管理装置。
  4. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業時間管理に利用される時間管理票に記入された情報を処理する作業時間管理装置であって、
    前記時間管理票は、各作業内容に対応する作業時間を示す情報が記入される作業時間項目を含む複数の項目を有しており、
    前記作業内容と、前記作業時間項目と、前記時間管理票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を記憶する管理定義情報記憶手段と、
    前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスとを対応付けたアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、
    前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された管理記入情報を取得する管理記入情報取得手段と、
    前記管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて前記アドレス情報を参照することで、前記作業者を特定する作業者特定手段と、
    前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、前記作業内容を特定する作業内容特定手段と、
    前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から前記作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する作業時間項目記入情報抽出手段と、
    前記作業時間項目記入情報に基づいて前記作業時間を特定する作業時間特定手段と、
    前記作業者特定手段が特定した作業者と、前記作業内容特定手段が特定した作業内容と、前記作業時間特定手段が特定した作業時間とに基づいて、前記作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する作業情報作成手段と、を備えることを特徴とする作業時間管理装置。
  5. 前記時間管理票に記入された内容の承認に使用される電子ペンを識別する電子ペン識別情報を記憶するペン情報記憶手段と、
    前記管理記入情報取得手段により管理記入情報が取得された後、前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された承認記入情報を取得する承認記入情報取得手段と、
    前記承認記入情報に含まれる電子ペン識別情報と、前記ペン情報記憶手段により記憶された電子ペン識別情報とが一致するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により電子ペン識別情報が一致すると判定された場合に、前記作業情報を確定する作業情報確定手段と、を備えることを特徴とする請求項4に記載の作業時間管理装置。
  6. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業登録に利用される作業割登録票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムであって、
    前記作業割登録票は、作業者を示す情報が記入される作業者項目及び作業内容を示す情報が記入される作業内容項目を含む複数の項目を有しており、
    前記項目と、前記作業割登録票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた登録定義情報を記憶する登録定義情報記憶手段、
    前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスを含む属性情報とを対応付けた作業者情報を記憶する作業者情報記憶手段、
    前記ドットパターンアドレスと、前記ドットパターンとを対応付けたドットパターン情報を記憶するドットパターン情報記憶手段、
    前記電子ペンにより前記作業割登録票に記入された登録記入情報を取得する登録記入情報取得手段、
    前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業者項目に記入された作業者項目記入情報を抽出する作業者項目記入情報抽出手段、
    前記作業者項目記入情報に基づいて、前記作業者を特定する第1作業者特定手段、
    前記登録記入情報に含まれる座標データに基づいて前記登録定義情報を参照することで、当該登録記入情報から前記作業内容項目に記入された作業内容項目記入情報を抽出する作業内容項目記入情報抽出手段、
    前記作業内容項目記入情報に基づいて、前記作業内容を特定する第1作業内容特定手段、
    前記第1作業者特定手段により特定された作業者に基づいて、前記作業者情報から対応する属性情報を抽出する属性情報抽出手段、
    前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて、前記ドットパターン情報から対応するドットパターンを抽出するドットパターン抽出手段、
    前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容に、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターン上のエリアを割り当てるユーザエリア割当手段、
    前記第1作業内容特定手段により特定された作業内容と、前記ユーザエリア割当手段により割り当てられたエリア上に設けられ、当該作業内容の作業時間を示す情報が記入される作業時間項目と、前記エリアにおけるドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を作成する管理定義情報作成手段、
    前記管理定義情報と、前記ドットパターン抽出手段により抽出されたドットパターンと、前記属性情報抽出手段により抽出された属性情報とに基づいて、作業時間管理に利用され、前記作業時間項目を含む複数の項目を有する時間管理票を出力するために必要な管理票情報を作成する管理票情報作成手段、
    前記管理票情報を含み、前記時間管理票を出力する指示である出力指示情報を送信する出力指示情報送信手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  7. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷され、作業時間管理に利用される時間管理票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムであって、
    前記時間管理票は、各作業内容に対応する作業時間を示す情報が記入される作業時間項目を含む複数の項目を有しており、
    前記作業内容と、前記作業時間項目と、前記時間管理票に印刷されたドットパターンの座標データとを対応付けた管理定義情報を記憶する管理定義情報記憶手段、
    前記作業者と、前記作業者に割り当てられたドットパターンを識別するドットパターンアドレスとを対応付けたアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段、
    前記電子ペンにより前記時間管理票に記入された管理記入情報を取得する管理記入情報取得手段、
    前記管理記入情報に含まれるドットパターンアドレスに基づいて前記アドレス情報を参照することで、前記作業者を特定する作業者特定手段、
    前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、前記作業内容を特定する作業内容特定手段、
    前記管理記入情報に含まれる座標データに基づいて前記管理定義情報を参照することで、当該管理記入情報から前記作業時間項目に記入された作業時間項目記入情報を抽出する作業時間項目記入情報抽出手段、
    前記作業時間項目記入情報に基づいて前記作業時間を特定する作業時間特定手段、
    前記作業者特定手段が特定した作業者と、前記作業内容特定手段が特定した作業内容と、前記作業時間特定手段が特定した作業時間とに基づいて、前記作業者による作業内容及び作業時間を示す作業情報を作成する作業情報作成手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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