JP4940123B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウェハや液晶パネルのガラス板などの種々の基板に所要の液処理を施す基板処理装置、特に、共通の処理液供給ユニットから複数の処理ユニットへ処理液を分配供給する基板処理装置に関する。
半導体や液晶パネルなどの製造工程には、洗浄やエッチングなど、処理液を被処理体に吐出、あるいは被処理体を処理液に浸漬する液処理工程がある。このような処理工程を自動化するため、基板に液処理を施す複数の液処理ユニットと前記複数の液処理ユニットへ処理液を供給する処理液供給ユニットを共通の筐体に収めるとともに、前記筐体に連結されるカセットと前記複数の液処理ユニットの間で、処理対象の基板の搬入・搬出を行う基板搬送手段を備えた基板処理装置が使用される。
このような基板処理装置は、共通の処理液供給ユニットから複数個の液処理ユニットへ、処理液を供給している。また、処理液供給ユニットは、複数の原液供給源から供給される原液を調合して処理液を生成する処理液調合槽を備えている。また、前記処理液調合槽から移送される処理液を貯留する処理液貯留槽を備えて、前記処理液貯留槽から複数個の液処理ユニットへ処理液を分配供給する場合もある。また、液処理ユニットで使用されなかった(余剰の)処理液を処理液貯留槽に還流する還流路を設ける場合もある(例えば、特許文献1)。
また、基板処理装置では、処理液供給ユニットに処理液の残量を検出するセンサを備えて、処理液供給ユニット内の処理液の残量が0になると、基板処理装置を強制停止させていた。
特開2007−109738号公報
しかしながら、処理液供給ユニット内の処理液の残量が0になってから、基板処理装置を強制停止させると、処理液供給ユニットに処理液が補充されるまで、基板の液処理が停止するので、基板処理装置のスループットが低下するという問題があった。
また、基板処理装置を強制停止させると、複数個の液処理ユニット内にある全ての基板が不良品になるので、歩留まりが悪くなるという問題があった。
一方、処理液供給ユニット内の処理液の残量が0になったとしても、処理液供給ユニットと液処理ユニットの間の配管に残っている処理液を使って、液処理ユニット内の基板の処理を完了できる場合もある。また、還流路を通って、液処理ユニットから処理液貯留槽に戻って来る処理液で、運転中の液処理ユニットで必要とする処理液を賄える場合もある。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、処理液供給ユニット内の処理液の減少に起因する基板処理装置の強制停止の頻度を減少させて、処理液を有効に使い、歩留まりの良好な基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明に係る基板処理装置は、基板に液処理を施す複数の液処理ユニットと、
前記複数の液処理ユニットに対する基板の搬入・搬出を行う基板搬送手段と、
前記複数の液処理ユニットへ処理液を供給する処理液供給ユニットと、
前記処理液供給ユニット内の処理液の残量を検出する処理液残量検出手段
を備える基板処理装置において、
前記処理液残量検出手段が検出する前記処理液供給ユニット内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記基板搬送手段による前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止する制御手段
を備え
前記処理液供給ユニットは、
複数の原液供給源から供給される原液を調合して処理液を生成する処理液調合槽と、
処理液を貯留する処理液貯留槽と、
前記処理液調合槽から前記処理液貯留槽へ処理液を移送する処理液移送手段と、
前記処理液貯留槽から前記複数の液処理ユニットへ処理液を配送する処理液配送手段を備え、
前記制御手段は、
前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液残量検出手段により検出された残量が所定量を下回った場合に、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するものである。
また、前記処理液残量検出手段を前記処理液貯留槽内の処理液の残量を検出する貯留槽内処理液残量検出手段としてもよい。
あるいは、前記処理液残量検出手段を前記処理液調合槽内の処理液の残量を検出する調合槽内処理液残量検出手段としてもよい。
また、本発明に係る基板処理装置は、前記構成に加えて、前記処理液移送手段の異常を検知する移送異常検知手段を備えるとともに、前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記移送異常検知手段が前記処理液移送手段の異常を検知した場合に、前記基板搬送手段による基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するようにしてもよい。
また、本発明に係る基板処理装置は、前記構成に加えて、前記原液供給源の異常を検知する供給源異常検知手段を備えるとともに、前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記供給源異常検知手段が前記原液供給源の異常を検知した場合に、前記基板搬送手段による基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するようにしてもよい。
また、本発明に係る基板処理装置は、前記構成に加えて、前記複数の液処理ユニットに供給される処理液の供給量を液処理ユニット毎に検出する供給量検出手段を備えるとともに、前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記供給量検出手段が液処理ユニットへの処理液の供給量が所定量を下回ったことを検出した場合に、当該液処理ユニットへの処理液の供給を停止するとともに、当該液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録するようにしてもよい。
前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記供給量検出手段が液処理ユニットへの処理液の供給量が所定量を下回ったことを検出した場合に、当該液処理ユニットへの処理液の供給を停止し、当該液処理ユニットに純水による基板の洗浄と乾燥を行わせるようにしてもよい。
また、本発明に係る基板処理装置は、前記構成に加えて、前記複数の液処理ユニットで使用されなかった処理液を前記処理液供給ユニットに一括して還流する処理液還流手段と、前記処理液還流手段内を流れる処理液の流量を検出する還流量検出手段を備えるとともに、前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記還流量検出手段が検出する処理液の流量が所定量を下回った場合に、処理液による液処理が終了していない液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録するようにしてもよい。
また、前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記還流量検出手段が検出する処理液の流量が所定量を下回った場合に、処理液による液処理が終了していない液処理ユニットに基板の純水による洗浄と乾燥を行わせるようにしてもよい。
本発明に係る基板処理方法は、複数の液処理ユニットに基板を逐次搬入して、処理液供給ユニットから前記複数の液処理ユニットに処理液を供給して基板に液処理を施し、前記液処理の完了後に、前記複数の液処理ユニットから基板を逐次搬出する基板処理方法において、前記処理液供給ユニットは、処理液調合槽、処理液貯留槽、処理液移送手段及び処理液配送手段を有し、複数の原液供給源から供給される原液を前記処理液調合槽で調合して処理液を生成し、前記処理液調合槽で生成された処理液を処理液移送手段で前記処理液貯留槽に移送し、貯留し、前記処理液貯留槽に貯留された処理液を前記処理液配送手段で前記複数の液処理ユニットへ配送し、前記処理液供給ユニット内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止し、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液残量検出手段により検出された残量が所定量を下回る場合に、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するものである。
また、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液貯留槽内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するものである。
あるいは、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液調合槽内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するものである。
また、本発明に係る基板処理方法は、前記構成に加えて、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液移送手段の異常を検知した場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するようにしてもよい。
また、本発明に係る基板処理方法は、前記構成に加えて、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記原液供給源の異常を検知した場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行するようにしてもよい。
また、本発明に係る基板処理方法は、前記構成に加えて、前記複数の液処理ユニットに供給される処理液の流量を液処理ユニット毎に検出して、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、液処理ユニットへの処理液の供給停止を検出した場合に、当該液処理ユニットの運転を停止するともに、当該液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録するようにしてもよい。
また、本発明に係る基板処理方法は、前記構成に加えて、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、液処理ユニットへの処理液の供給停止を検出した場合に、当該液処理ユニットに純水による基板の洗浄と乾燥を行わせるようにしてもよい。
また、前記複数の液処理ユニットで使用されなかった処理液を前記処理液供給ユニットに一括して還流するとともに、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液供給ユニットに還流する処理液の流量が所定量を下回った場合に、基板処理を停止するとともに、運転中の全ての液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録するようにしてもよい。
また、前記構成に加えて、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液供給ユニットに還流する処理液の流量が所定量を下回った場合に、運転中の全ての液処理ユニットに基板の純水による洗浄と乾燥を行わせるようにしてもよい。
本発明に係る基板処理装置は、処理液供給ユニット内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、新規の(素材)基板の液処理ユニットへの搬入を停止するので、基板の保護と歩留まりが向上する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る基板処理装置の基本的な構成を示す概念的な平面図である。
図1に示すように、基板処理装置1は、基板搬入出部2と液処理部3から構成される。
基板搬入出部2は、カセット載置部4と、副搬送部5から構成される。カセット載置部4はカセット6を載置して気密に連結するインターフェイスである。カセット6はカセット載置部4に気密に連結されるので、カセット6内の基板7を外部の雰囲気に曝すことなく、副搬送部5に搬入することができる。また、副搬送部5には、第1の搬送アーム8と受け渡し台9が備えられる。第1の搬送アーム8は、カセット載置部4に連結されたカセット6から基板7を出し入れするロボットアームである。また、受け渡し台9は副搬送部5と液処理部3の間で基板7の受け渡しを行うための仮置き台である。なお、カセット6は複数の基板7を水平状態で収容する運搬容器である。
液処理部3は、第2の搬送アーム10を有する主搬送部11と、主搬送部11の両側に配列された8台の液(基板処理ユニット12を備える。また、第2の搬送アーム10は受け渡し台9と処理ユニット12の間で基板7の搬送を行う。つまり、第1の搬送アーム8がカセット6から処理前の基板7を出して受け渡し台9に載置すると、第2の搬送アーム10がそれを受け取って処理ユニット12に搬送する。また、処理ユニット12での処理が終わると、第2の搬送アーム10は処理済みの基板7を処理ユニット12から取り出して、受け渡し台9に搬送する。
処理ユニット12は、基板7に処理液を塗布してエッチングを行い、蒸留水で洗浄し、最後に基板7を乾燥するエッチング装置である。なお、基板処理装置1には、コンピュータ20と、次に説明する処理液供給ユニット13が備えられ、第1の搬送アーム8、第2の搬送アーム10、処理ユニット12及び処理液供給ユニット13は、コンピュータ20の支配を受けて自動運転される。
図2は、処理液供給ユニット13の概念的な構成を示す配管系統図である。ここでは、本実施形態の説明に必要な装置のみを示している。以下、図2を参照しながら、処理液供給ユニット13の構成と機能を説明する。
図2に示すように、処理液供給ユニット13は処理ユニット12に所定の処理液(腐食液)を供給するユニットであって、処理液調合槽14,15と処理液貯留槽16を備える。
処理液調合槽14,15は、純水供給源17(例えば、プラントに配置される純水供給管)から供給される純水と、薬液供給源18(例えば、プラントに配置される原液供給管)から供給される薬液(原液)を混合して、所定の濃度の処理液を生成する容器である。そのために、純水供給源17と処理液調合槽14,15の間には、流量調整弁141,151が、薬液供給源18と処理液調合槽14,15の間には、流量調整弁142,152がそれぞれ設けられ、純水と薬液(原液)が所定の比率で、処理液調合槽14,15に流入するようにしている。また、処理液調合槽14,15にはレベルゲージ143,153が備えられて、処理液調合槽14,15内の処理液の残量が検出できるようにしている。また、処理液調合槽14,15と処理液貯留槽16は配管で連絡され、処理液調合槽14,15で生成された処理液は処理液貯留槽16に移送される。そのために、処理液調合槽14,15と処理液貯留槽16の間の配管には、開閉弁144,154とポンプ145,155が備えられている。
なお、処理液調合槽14,15を2槽備えるのは、処理液の生成と移送を交互に行うためである。例えば、開閉弁144を閉じるとともにポンプ145を停止して、処理液調合槽14内で処理液の生成と濃度の調整を行っている間に、開閉弁154を開き、ポンプ155を運転して、処理液調合槽15内の処理液を処理液貯留槽16に移送する。処理液の移送が終わって処理液調合槽15内の処理液が無くなる頃には、処理液調合槽14内での処理液の生成が終わっているから、処理液調合槽14内の処理液の処理液貯留槽16への移送を始め、処理液調合槽15内での処理液の生成を始める。
このように、処理液調合槽14,15を交互に使用するので、処理液を連続して処理液貯留槽16に移送することができる。また、処理液調合槽14,15では、処理液貯留槽16への移送を停止した状態で処理液の生成を行うので、処理液の濃度を正確に調整することができる。
処理液貯留槽16は、処理液調合槽14,15から移送された処理液を一時貯留するとともに、配送管19を介して8基の処理ユニット12に分配・送給する。また、処理液貯留槽16はレベルゲージ161を備えて、処理液貯留槽16内の処理液の残量を検出できるようにしている。
配送管19は、処理液貯留槽16内の処理液を8基の処理ユニット12に分配・送給する管系であり、処理液貯留槽16から出発して、処理液貯留槽16に戻る循環路を形成している。また、配送管19の途中にはポンプ191と流量計192を備えている。
配送管19と処理ユニット12の間は、次のように接続されている。配送管19からは枝管121が分岐し、枝管121を通して処理液が切替弁122に流れる。切替弁122は枝管121から供給される処理液と純水供給源17から供給される純水を切り替えて処理ユニット12に送給する。また、切替弁122と処理ユニット12の間には流量計123が備えられている。また、切替弁122と配送管19の間には返流管124が設けられ、切替弁122が処理液を選択していない場合に枝管121から切替弁122に流入する処理液を配送管19に返流するようにしている。
基板処理装置1は、カセット載置部4に連結されたカセット6から取り出した基板7を逐次、処理ユニット12に搬入して液処理を行い、処理の終わった基板7カセット6に戻、新たな(未処理の)基板7を逐次、処理ユニット12に搬入する。また、処理ユニット12での液処理が繰り返されるにつれて、処理液貯留槽16内の処理液は消耗するが、消耗した処理液は処理液調合槽14,15から移送・補充される。また、処理液調合槽14,15内の処理液が無くなると、処理液調合槽14,15は処理液を生成する。
さて、基板処理装置1の運転中に処理液供給ユニット13に何らかの異常が生じて、処理液が供給されなくなると、処理ユニット12内にある基板7の処理液による処理が中断し、放置すると、処理が完了していない基板7が次工程に流出する。そこで、処理液供給ユニット13に何らかの異常が生じた場合に、基板処理装置1は次のような処理を実行する。なお、以下の説明においては、特に断りがないかぎり、「判断」「命令」を行うのは、基板処理装置1を制御するコンピュータ20である。
(1)処理液貯留槽16内の処理液量が低下した場合
レベルゲージ161が検出する処理液貯留槽16内の処理液の残量が所定値を下まわった場合に、コンピュータ20は、副搬送部5に新たな(未処理の)基板7を基板処理装置1の中に搬入しないように命令する。但し、現に処理ユニット12内にある基板7については、処理液による処理を続ける。(未処理の)基板7を基板処理装置1の中に搬入して、処理液による処理を繰り返せば、基板処理装置1内の処理液は完全に欠乏し、処理液による処理ができなくなるが、現に処理ユニット12内にある基板7については、処理液貯留槽16と配送管19の中に残っている処理液で処理が可能だからである。またこの時、コンピュータ20は処理液貯留槽16内の処理液の残量が所定値を下まわった旨の警報を外部に出力する。該警報を受けて、操作員が異常の除去(処理液供給ユニット13の修理、あるいは処理液貯留槽16への処理液の補充)を行って、処理液貯留槽16内の処理液の残量が前記所定値を回復すると、コンピュータ20は、新たな(未処理の)基板7の基板処理装置1への搬入を許可して、通常の運転に戻る。
(2)処理液調合槽14,15の処理液量が低下した場合
処理液調合槽14,15の処理液量が異常に低下して回復しなければ、やがて処理液貯留槽16内の処理液が欠乏する。そこで、レベルゲージ143,153が検出する処理液調合槽14,15が同時(処理液調合槽14,15は処理液の生成と処理液貯留槽16への移送を交代で行うのだから、どちらか一方が空になるのは正常な現象である)に、所定値を下まわった場合に、コンピュータ20は、副搬送部5に新たな(未処理の)基板7を基板処理装置1の中に搬入しないように命令する。ただし、この場合も、現に処理ユニット12内にある基板7については、処理液による処理を続ける。またこの時、コンピュータ20は処理液調合槽14,15内の処理液の残量が同時に所定値を下まわった旨の警報を外部に出力する。該警報を受けて、操作員が処理液調合槽14,15の修理等を行って、処理液調合槽14,15が前記所定値を回復すると、コンピュータ20は、新たな(未処理の)基板7の基板処理装置1への搬入を許可して、通常の運転に戻る。
(3)処理液移送手段に異常が生じた場合
処理液移送手段、すなわち処理液調合槽14,15と処理液貯留槽16を結ぶ管路および該管路に備えた機器に異常が生じると、処理液調合槽14,15から処理液貯留槽16への処理液の移送が停止するから、やがて処理液貯留槽16内の処理液が欠乏する。そこで、開閉弁144,154あるいはポンプ145,155がコンピュータ20の命令に応答しない場合には、処理液移送手段に異常が生じたと判断して、コンピュータ20は、副搬送部5に新たな(未処理の)基板7を基板処理装置1の中に搬入しないように命令する。ただし、この場合も、現に処理ユニット12内にある基板7については、処理液による処理を続ける。またこの時、コンピュータ20は処理液移送手段に異常が生じた旨の警報を外部に出力する。該警報を受けて、操作員が開閉弁144,154あるいはポンプ145,155の修理等を行って、処理液移送手段の異常が解消すると、コンピュータ20は、新たな(未処理の)基板7の基板処理装置1への搬入を許可して、通常の運転に戻る。
(4)原液供給源に異常が生じた場合
原液供給源、すなわち純水供給源17あるいは薬液供給源18に異常が生じると、処理液調合槽14,15における処理液の生成が停止するから、やがて処理液貯留槽16内の処理液が欠乏する。そこで、上位のシステムから原液供給源の異常が通報されると、コンピュータ20は、副搬送部5に新たな(未処理の)基板7を基板処理装置1の中に搬入しないように命令する。ただし、この場合も、現に処理ユニット12内にある基板7については、処理を続ける。またこの時、コンピュータ20は原液供給源に異常が生じた旨の警報を外部に出力する。該警報を受けて、操作員が純水供給源17あるいは薬液供給源18修理等を行って、原液供給源の異常が解消すると、コンピュータ20は、新たな(未処理の)基板7の基板処理装置1への搬入を許可して、通常の運転に戻る。
このように、前記(1)〜(4)の場合は、コンピュータ20は、新たな(未処理の)基板7を基板処理装置1の中に搬入しないように命令するが、現に処理ユニット12内にある基板7については、エッチング処理を続ける。したがって、処理液供給ユニット13に異常が検出された場合に、基板処理装置1全体をただちに強制停止する場合に較べて、液処理が中断されて不良品となる基板7の数量が減少する。
(5)各処理ユニット12に処理液が供給されない場合
前記(1)〜(4)の場合は、現に処理ユニット12内にある基板7については、処理液による処理を続けるが、処理液の補充や処理液供給ユニット13の修理等が実行されなければ、やがて処理ユニット12に処理液が供給されなくなる場合がある。また、配送管19や処理ユニット12自身の異常によって、処理ユニット12に処理液が供給されなくなる場合もある。
そこで、コンピュータ20は処理ユニット12に供給される処理液の流量を流量計123でモニターして、処理ユニット12への処理液供給量が所定量を下回ったことを検出すると、当該処理ユニット12に次のような処理を行う。すなわち、処理液を供給していた切替弁122を純水に切替て、純水を処理ユニット12に供給して、処理ユニット12内の基板7を純水で洗浄する。洗浄が終わったら、基板7を乾燥する。乾燥が終わったら、処理ユニット12から基板7を取り出して、主搬送部11及び副搬送部5を経て基板7を基板処理装置1の外に搬出する。また、この時、コンピュータ20は当該基板7が、処理液による処理を正常に終了しなかった旨を記録する。あるいはその旨を上位のシステム(例えば、基板処理装置1を含むプラント全体を管理するシステム)に報告する。なお、処理液による処理を中断した基板7を洗浄及び乾燥するのは、処理液で濡れたままの基板7を処理ユニット12から取り出すと、処理液で主搬送部11及び副搬送部5を汚染するからである。
このように、処理ユニット12に処理液が供給されなくなった場合に、処理ユニット12を個別に停止するので、液処理が中断されて不良品となる基板7の数量を最小に留めることができる。また、当該基板7の液処理が未完に終わった旨を記録し、上位のシステムに通報するので、不良品が次工程に流出するのを防ぐことができる。
(6)配送管19に処理液が流れない場合
流量計192が配送管19内の処理液の流量が所定量を下回ったことを検出したら、コンピュータ20はポンプ191を含む基板処理装置1全体の運転を停止する。ただし、この場合も、処理液による液処理が終了していない全ての処理ユニット12については、前記(5)で説明したような処理、つまり、当該処理ユニット12内の基板7の洗浄及び乾燥を行った後で、当該基板7を基板処理装置1から搬出するとともに、当該基板7のエッチング処理が完了しなかった旨を記録し、あるいはその旨を上位のシステムに報告する。
このように、配送管19に処理液が流れない場合に、大きなダメージを受けるのを避けることができる。
処理液供給ユニット13に何らかの異常が生じた場合に、前記(1)〜(6)の処理が行われるが、これらの処理は基板処理装置1内のコンピュータ20によって自動的に実行される。以下、これらの処理を行うためのプログラムについて、簡単に説明する。なお、当該プログラムはコンピュータ20に装置された記憶媒体201(メモリー、ハードディスク、ディスク状メモリーなど)に格納される。
図3は、基板処理装置1の制御プログラムの概略を示すフローチャートである。以下、図3に付したステップ番号を引用しながら、基板処理装置1の制御プログラムを説明する。
(ステップ1)カセット6から基板7を取り出して、液処理ユニット12に搬入する。
(ステップ2)液処理ユニット12に搬入された基板7に対して液処理を行う。
(ステップ3)液処理が完了した液処理ユニット12から基板7を搬出する。
(ステップ4)カセット6内に未処理の基板7が残っていれば、ステップ5に進み、残っていなければ終了する。
(ステップ5)レベルゲージ161を読みに行き、処理液貯留槽16内の処理液の残量が所定量以上あれば、ステップ6に進み、所定量を下回っていれば、アラームを出力して、ステップ2に戻る。
(ステップ6)レベルゲージ143,153を読みに行き、処理液調合槽14,15のいずれか少なくとも一方の処理液の残量が所定量以上あれば、ステップ7に進み、両方が所定量を下回っていれば、アラームを出力して、ステップ2に戻る。
(ステップ7)ポンプ145,155に異常がなければ、ステップ8に進み、異常があれば、アラームを出力して、ステップ2に戻る。
(ステップ8)純水供給源17及び薬液供給源18に異常がなければ、ステップ1に戻り、いずれかに異常があれば、アラームを出力して、ステップ2に戻る。
このように、処理液貯留槽16内の処理液の残量、処理液調合槽14,15内の処理液の残量、ポンプ145,155、純水供給源17及び薬液供給源18の全てが正常の範囲にあれば、カセット6内の全ての基板7についての処理が終わるまで、液処理ユニット12への基板7の搬入と搬出を繰り返し、いずれかに異常がある場合は、液処理ユニット12への新たな基板7の搬入を停止し、現に処理中の基板7について液処理を続ける。
図4は、液処理ユニット12を個別に非常停止する非常停止プログラムの概略を示すフローチャートである。非常停止プログラムは、流量計123で検出される液処理ユニット12への処理液の流量が所定量を下回った時に起動される。以下、図4に付したステップ番号を引用しながら、非常停止プログラムを説明する。
(ステップ11)当該液処理ユニット12における液処理を中止する。
(ステップ12)切替弁122を切り替えて、純水を当該液処理ユニット12に導入して、当該液処理ユニット12内の基板7を洗浄する。
(ステップ13)洗浄が終わったら、当該基板7を乾燥する。
(ステップ14)当該基板7についての液処理が未完了である旨をコンピュータ20に記録するとともに、上位のシステムに通報する。
図5は、基板処理装置1を強制停止する強制停止プログラムの概略を示すフローチャートである。強制停止プログラムは、流量計192で検出される処理液貯留槽16へ還流する処理液の流量が所定量を下回った時に起動される。以下、図5に付したステップ番号を引用しながら、強制停止プログラムを説明する。
(ステップ21)運転中の全ての液処理ユニット12における液処理を中止する。
(ステップ22)切替弁122を切り替えて、純水を液処理ユニット12に導入して、基板処理ユニット12内の基板7を洗浄する。
(ステップ23)洗浄が終わったら、基板7を乾燥する。
(ステップ24)当該基板7についての液処理が未完了である旨をコンピュータ20に記録するとともに、上位のシステムに通報する。
(ステップ25)基板処理装置1を停止する。
本発明に係る基板処理装置の基本的な構成を示す概念的な平面図である。 処理液供給ユニットの概念的な構成を示す配管系統図である。 基板処理装置の制御プログラムの概略を示すフローチャートである。 液処理ユニットを個別に非常停止する非常停止プログラムの概略を示すフローチャートである。 基板処理装置を強制停止する強制停止プログラムの概略を示すフローチャートである。
1 基板処理装置
2 基板搬入出部
3 液処理部
4 カセット載置部
5 副搬送部
6 カセット
7 基板
8 第1の搬送アーム
9 受け渡し台
10 第2の搬送アーム
11 主搬送部
12 処理ユニット
121 枝管
122 切替弁
123 流量計
124 返流管
13 処理液供給ユニット
14,15 処理液調合槽
141,142,151,152 流量調整弁
143,153 レベルゲージ
144,154 開閉弁
145,155 ポンプ
16 処理液貯留槽
161 レベルゲージ
17 純水供給源
18 薬液供給源
19 配送管
191 ポンプ
192 流量計
20 コンピュータ
201 記憶媒体

Claims (18)

  1. 基板に液処理を施す複数の液処理ユニットと、
    前記複数の液処理ユニットに対する基板の搬入・搬出を行う基板搬送手段と、
    前記複数の液処理ユニットへ処理液を供給する処理液供給ユニットと、
    前記処理液供給ユニット内の処理液の残量を検出する処理液残量検出手段
    を備える基板処理装置において、
    前記処理液残量検出手段が検出する前記処理液供給ユニット内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記基板搬送手段による前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止する制御手段
    を備え
    前記処理液供給ユニットは、
    複数の原液供給源から供給される原液を調合して処理液を生成する処理液調合槽と、
    処理液を貯留する処理液貯留槽と、
    前記処理液調合槽から前記処理液貯留槽へ処理液を移送する処理液移送手段と、
    前記処理液貯留槽から前記複数の液処理ユニットへ処理液を配送する処理液配送手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液残量検出手段により検出された残量が所定量を下回った場合に、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記処理液残量検出手段は前記処理液貯留槽内の処理液の残量を検出する貯留槽内処理液残量検出手段である
    ことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  3. 前記処理液残量検出手段は前記処理液調合槽内の処理液の残量を検出する調合槽内処理液残量検出手段である
    ことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  4. 前記処理液移送手段の異常を検知する移送異常検知手段を備えるとともに、
    前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記移送異常検知手段が前記処理液移送手段の異常を検知した場合に、前記基板搬送手段による基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行する
    ことを特徴とする請求項ないし請求項のいずれかに記載の基板処理装置。
  5. 前記原液供給源の異常を検知する供給源異常検知手段を備えるとともに、
    前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記供給源異常検知手段が前記原液供給源の異常を検知した場合に、前記基板搬送手段による基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行する
    ことを特徴とする請求項ないし請求項のいずれかに記載の基板処理装置。
  6. 前記複数の液処理ユニットに供給される処理液の供給量を液処理ユニット毎に検出する供給量検出手段を備えるとともに、
    前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記供給量検出手段が液処理ユニットへの処理液の供給量が所定量を下回ったことを検出した場合に、当該液処理ユニットへの処理液の供給を停止するとともに、当該液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項に記載の基板処理装置。
  7. 前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記供給量検出手段が液処理ユニットへの処理液の供給量が所定量を下回ったことを検出した場合に、当該液処理ユニットへの処理液の供給を停止し、当該液処理ユニットに純水による基板の洗浄と乾燥を行わせる
    ことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  8. 前記複数の液処理ユニットで使用されなかった処理液を前記処理液供給ユニットに一括して還流する処理液還流手段と、
    前記処理液還流手段内を流れる処理液の流量を検出する還流量検出手段を備えるとともに、
    前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記還流量検出手段が検出する処理液の流量が所定量を下回った場合に、処理液による液処理が終了していない液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の基板処理装置。
  9. 前記制御手段は、前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記還流量検出手段が検出する処理液の流量が所定量を下回った場合に、処理液による液処理が終了していない液処理ユニットに基板の純水による洗浄と乾燥を行わせる
    ことを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  10. 複数の液処理ユニットに基板を逐次搬入して、処理液供給ユニットから前記複数の液処理ユニットに処理液を供給して基板に液処理を施し、前記液処理の完了後に、前記複数の液処理ユニットから基板を逐次搬出する基板処理方法において、
    前記処理液供給ユニットは、処理液調合槽、処理液貯留槽、処理液移送手段及び処理液配送手段を有し、
    複数の原液供給源から供給される原液を前記処理液調合槽で調合して処理液を生成し、
    前記処理液調合槽で生成された処理液を処理液移送手段で前記処理液貯留槽に移送し、貯留し、
    前記処理液貯留槽に貯留された処理液を前記処理液配送手段で前記複数の液処理ユニットへ配送し、
    前記処理液供給ユニット内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止し、
    前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液残量検出手段により検出された残量が所定量を下回る場合に、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行する
    ことを特徴とする基板処理方法。
  11. 前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液貯留槽内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
  12. 前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液調合槽内の処理液の残量が所定量を下回る場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
  13. 前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液移送手段の異常を検知した場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の基板処理方法。
  14. 前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記原液供給源の異常を検知した場合に、前記液処理ユニットへの基板の搬入を停止するとともに、複数の液処理ユニットにおける基板の液処理を続行する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の基板処理方法。
  15. 前記複数の液処理ユニットに供給される処理液の流量を液処理ユニット毎に検出して、
    前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、液処理ユニットへの処理液の供給停止を検出した場合に、当該液処理ユニットの運転を停止するともに、当該液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項1のいずれかに記載の基板処理方法。
  16. 前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、液処理ユニットへの処理液の供給停止を検出した場合に、当該液処理ユニットに純水による基板の洗浄と乾燥を行わせる
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
  17. 前記複数の液処理ユニットで使用されなかった処理液を前記処理液供給ユニットに一括して還流するとともに、
    前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液供給ユニットに還流する処理液の流量が所定量を下回った場合に、基板処理を停止するとともに、運転中の全ての液処理ユニット内の基板の液処理が未完了である旨を記録する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項1のいずれか1項に記載の基板処理方法。
  18. 前記液処理ユニットに搬入された基板に対して液処理を行う間に、前記処理液供給ユニットに還流する処理液の流量が所定量を下回った場合に、運転中の全ての液処理ユニットに基板の純水による洗浄と乾燥を行わせる
    ことを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
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