JP4938720B2 - まちなみ構造 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1や特許文献2には、道路を挟む両側にそれぞれ複数の宅地を配置したまちなみが記載されている。このまちなみにおいて、道路を挟んで対向する宅地は、その間口の長さや奥行きの長さがほぼ等しい平面視矩形状に形成されており、道路の一方(右方)側に配置され道路の長手方向に隣接する宅地どうしの境界線と、道路の他方(左方)側に配置され道路の長手方向に隣接する宅地どうしの境界線とはぼほ一直線上に配置されている。つまり、道路を挟んだ左右の宅地の形状は等しく、かつ完全に対向して配置されている。
また、道路を挟んだ左右の宅地を完全に対向して配置すると、それらの宅地に建築する建物も道路を挟んで対向する形態となり易く、この結果、対向する建物どうしからの目線が合い易くなり、プライバシーを損ない易いという問題もある。
前記まちなみは、複数の宅地6・・・を有するブロック1が少なくとも1つ配置されることによって構成されており、
前記ブロック1は平面視において矩形状に形成されており、
前記ブロック1には、道路2が平面視においてブロック1の一方の短辺1aから他方の短辺1aに向けて延在して配置されており、
前記道路2の少なくとも一部は、平面視においてブロック1の長辺1bに対して傾斜する直線状または曲線状に形成されており、
前記道路2によって左右に分割された二つの分割ブロック5,5は面積が等しくなっており、
前記二つの分割ブロック5,5には、それぞれ同数かつ複数の宅地6・・・が前記道路2に沿って、かつ互いに隣接して配置されており、
前記複数の宅地6・・・は、それらの面積が全て等しく、かつ、隣接する宅地6,6の境界線7が前記ブロック1の短辺1aと平行になっていることを特徴とする。
したがって、従来のように整然と配置された宅地によるまちなみに比して、宅地の配置がある程度ゆらぐことになり、他のまちなみとの差別化を図れるまちなみを形成できる。
また、ブロック1の長辺1bに対して傾斜する直線状または滑らかな曲線状に形成されている道路2を挟んで配置されている宅地6,6どうしは、道路2の長手方向に所定長さだけずれて配置されるので、それらの宅地6,6に建築する建物9,9を道路の長手方向にずらして建築することができ、よって対向する建物9,9どうしからの目線が合い難くなり、プライバシーを守ることができる。
前記各宅地6内には、それぞれ前記道路2に対する間口の長さが11.5m以上、前記道路2に対する奥行きの長さが12m以上の矩形のコアスペース8が設けられていることを特徴とする。
前記道路2のうち、前記ブロック1の両短辺1a,1aからそれぞれ所定距離入った位置まで延びる道路端部3,3は、前記ブロック1の短辺1a,1aと直角に配置されていることを特徴とする。
前記ブロック1の長辺方向において隣り合う二つの前記ブロック1,1どうしがブロック間道路10を挟んで隣り合って配置されており、
前記ブロック間道路10を挟んで対向するブロック1,1のそれぞれの短辺1a,1aに直交する前記道路端部3,3が一直線上に配置されていることを特徴とする。
前記ブロック1の短辺方向において隣り合う二つの前記ブロック1,1どうしが隣接配置されており、
隣接配置された二つのブロック1,1の道路2,2どうしは平行に配置されていること特徴とする
したがって、隣接するブロック1,1の分割ブロック5,5どうしの宅地6の配置がある程度ゆらぐことになり、他のまちなみとの差別化を図れるまちなみを形成できる。
また、隣接するブロック1,1の分割ブロック5,5どうしの宅地6,6どうしは、道路2の長手方向に所定長さだけずれて配置されるので、それらの宅地6,6に建築する建物9,9を道路2の長手方向にずらして建築することができ、よって対向する建物9,9どうしからの目線が合い難くなり、プライバシーを守ることができる。
したがって、従来のように整然と配置された宅地によるまちなみに比して、宅地の配置がある程度ゆらぐことになり、他のまちなみとの差別化を図れるまちなみを形成できる。
また、ブロックの長辺に対して傾斜する直線状または滑らかな曲線状に形成されている道路を挟んで配置されている宅地どうしは、道路の長手方向に所定長さだけずれて配置されるので、それらの宅地に建築する建物を道路の長手方向にずらして建築することができ、よって対向する建物どうしからの目線が合い難くなり、プライバシーを守ることができる。
図1は、本発明に係るまちなみ構造の一例を示す平面図である。
図1に示すように、まちなみ構造は、複数のブロック1・・・が配置されることによって構成されている。本実施の形態では、東西方向に3つのブロック1・・・、南北方向に2つのブロック1,1が配置された状態を示している。なお、図1においては、南側のブロック1はその北側の一部のみを記載している。
ブロック1の道路2は、その端部に道路端部3,3を有している。道路端部3はブロック1の短辺1aからブロック1内に所定距離入った位置までブロック1の長辺1bと平行に延びる直線状の道路であり、ブロック1の短辺1aと直角に配置されている。また、端部道路3,3は、その中心線がブロック1の短辺1aの中央より一方の長辺1b側にずれるようにして配置されている。
東側(図1において右側)に位置するブロック1の道路2のうちの道路端部3,3の間にある部分は、滑らかな曲線状に形成されている。つまり、北側から南側に向かうしたがって漸次東側に寄り、道路2の長手方向中央部で屈曲点となり、そこから南側に向かうにしたがって漸次西側に寄るような滑らかな曲線状に形成されている。
また、東西方向中央部に位置するブロック1の道路2も東側に位置する道路2と同様にして形成されている。
左右2つの分割ブロック5,5は面積が等しくなっており、これら分割ブロック5,5には、それぞれ同数かつ複数の宅地6・・・が前記道路2に沿って、かつ互いに隣接して配置されている(図1参照)。これら宅地6・・・は、それらの面積が全て等しく、かつ隣接する宅地6,6の境界線7はブロック1の短辺1aと平行となっている(図1参照)。
宅地6は平面視において台形状となるのが殆どであるが、この宅地6には、図4に示すように、道路2に対する間口の長さが11.5m以上、前記道路に対する奥行きの長さが12m以上の矩形のコアスペース8が設けられている。そして、このスペース8に、図1および図4に示すように、建物9が建築されている。
また、道路2を挟んで配置された宅地6,6どうしのずれ量をLとすると、図2に示すようなブロック1(図1に示す西側のブロック1)では、図5に示すように、道路2の長手方向中央部においてずれ量Lが最大となる。この最大のずれ量Lmaxは、以下の式によって予測できる。
Lmax=2AW/D
ここで、Wは、図5(b)に示すように、ブロック1に道路2をブロック1の長辺1bと平行にかつ、ブロック1の幅方向(短辺方向)中央部に形成し、かつ、宅地を全て同形状かつ同面積として配置した場合の、標準宅地Tの道路2に対する間口の長さであり、Dは同標準宅地Tの道路2に対する奥行きの長さである。
また、Aは、図2に示すように、道路2の振れ幅である。振れ幅Aは、ブロック6の一方の短辺1a側に位置する道路2(端部道路3)の幅方向端部と、他方の短辺1a側に位置する道路2(端部道路3)の幅方向端部との間の距離である。
このように、標準宅地Tの間口W、奥行きD、道路の2の振れ幅AによってLmaxを予測できるので、道路2の振れ幅によって、道路2を対向して配置される宅地2,2の道路2の長手方向におけるずれを適切に設定できる。
また、東側の位置するブロック1と東西方向中央部に位置するブロック1とは、それらの宅地6、道路2を含んで、同形状に形成されている。したがって、これらブロック1,1の道路2,2どうしは平行に配置されている。
なお、西側に位置するブロック1も東側に位置するブロック1と宅地6、道路2を含んで、同形状に形成してもよい。
具体的には、東西方向に隣接して配置され、かつ北側に位置する3つのブロック1・・・で構成された第1ブロック群11aと、東西方向に隣接して配置され、かつ南側に位置する3つのブロック1・・・で構成された第2ブロック群11bとは、ブロック間道路3を境として南北に対称的に配置されている。なお、第2ブロック群11bの南側にさらにブロック間道路10を設けてもよく、さらに、第1ブロック群1aや第2ブロック群1bの東西側に南北に延在するブロック間道路(図示略)を設け、このブロック間道路を挟んで、さらに第3および第4ブロック群を設けてもよい。
また、ブロック間道路10を挟んで対向するブロック1,1のそれぞれの短辺1a,1aに直交する道路端部3,3は南北に一直線上に配置されている。したがって、ブロック間道路10と道路2との交差点は、直交する十字路となっている。
したがって、従来のように整然と配置された宅地によるまちなみに比して、宅地の配置がある程度ゆらぐことになり、他のまちなみとの差別化を図れるまちなみを形成できる。
また、ブロック1の長辺1bに対して傾斜する直線状または滑らかな曲線状に形成されている道路2を挟んで配置されている宅地6,6どうしは、道路2の長手方向に所定長さだけずれて配置されるので、それらの宅地6,6に建築する建物9,9を道路2の長手方向にずらして建築することができ、よって対向する建物9,9どうしからの目線が合い難くなり、プライバシーを守ることができる。
さらに、道路端部3,3がブロック1の短辺1aと直角に配置されているので、ブロック1の外から道路端部3,3に自動車等で入ってくる場合に、道路端部3,3に左右どちらかからでも、同様にして曲がって入ることができる。つまり、道路端部3,3に左右のいずれかから入ってくるときに、曲り角が鋭角になって曲り難くなることがない。
また、南北に配置されるブロック1,1どうしがブロック間道路10を挟んで隣り合って配置されており、対向するブロック1,1のそれぞれの短辺1a,1aに直交する道路端部3,3が一直線上に配置されているので、道路端部3,3とブロック間道路10との交差部が十字路の交差点となり、ブロック1,1間どうしの自動車等による往来が行い易くなる。
したがって、隣接するブロック1,1の分割ブロック5,5どうしの宅地6,6の配置がある程度ゆらぐことになり、他のまちなみとの差別化を図れるまちなみを形成できる。
また、隣接するブロック1,1の分割ブロック5,5どうしの宅地6,6どうしは、道路2の長手方向に所定長さだけずれて配置されるので、それらの宅地6,6に建築する建物9,9を道路2の長手方向にずらして建築することができ、よって対向する建物9,9どうしからの目線が合い難くなり、プライバシーを守ることができる。
例えば、ブロック1の長辺1bに対して反対側に傾斜する2本の直線状の部位を有し、かつ屈折点が道路2の長手方向中央部に位置するような道路や、図6に示すように、ブロック1の長辺1bに対して反対側に傾斜する2本の直線状の部位を有し、かつ屈折点がブロック1のいずれか一方の短辺1a側に寄っている道路2や、図7に示すように、ブロック1の長辺1bに対して傾斜する3本の直線状の部位を有し、かつ屈折点が2箇所あるような道路2でもよい。
要は、道路2の少なくとも一部が、平面視においてブロック1の長辺1bに対して傾斜する直線状または曲線状に形成されていればよい。
1a 短辺
1b 長辺
2 道路
3 道路端部
5 分割ブロック
6 宅地
7 境界線
8 コアスペース
9 建物
10 ブロック間道路
Claims (5)
- 複数の宅地が設けられたまちなみに道路を配置してなるまちなみ構造であって、
前記まちなみは、複数の宅地を有するブロックが少なくとも1つ配置されることによって構成されており、
前記ブロックは平面視において矩形状に形成されており、
前記ブロックには、道路が平面視においてブロックの一方の短辺から他方の短辺に向けて延在して配置されており、
前記道路の少なくとも一部は、平面視においてブロックの長辺に対して傾斜する直線状または曲線状に形成されており、
前記道路によって左右に分割された二つの分割ブロックは面積が等しくなっており、
前記二つの分割ブロックには、それぞれ同数かつ複数の宅地が前記道路に沿って、かつ互いに隣接して配置されており、
前記複数の宅地は、それらの面積が全て等しく、かつ、隣接する宅地の境界線が前記ブロックの短辺と平行になっていることを特徴とするまちなみ構造。 - 請求項1に記載のまちなみ構造において、
前記各宅地内には、それぞれ前記道路に対する間口の長さが11.5m以上、前記道路に対する奥行きの長さが12m以上の矩形のコアスペースが設けられていることを特徴とするまちなみ構造。 - 請求項1または2に記載のまちなみ構造において、
前記道路のうち、前記ブロックの両短辺からそれぞれ所定距離入った位置まで延びる道路端部は、前記ブロックの短辺と直角に配置されていることを特徴とするまちなみ構造。 - 請求項3に記載のまちなみ構造において、
前記ブロックの長辺方向において隣り合う二つの前記ブロックどうしがブロック間道路を挟んで隣り合って配置されており、
前記ブロック間道路を挟んで対向するブロックのそれぞれの短辺に直交する前記道路端部が一直線上に配置されていることを特徴とするまちなみ構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のまちなみ構造において、
前記ブロックの短辺方向において隣り合う二つの前記ブロックどうしが隣接配置されており、
隣接配置された二つのブロックの道路どうしは平行に配置されていること特徴とするまちなみ構造。
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