JP4938048B2 - 車両用燃料タンクの保護構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用燃料タンクの保護構造に関し、特に車体フロアの下方に搭載される燃料タンクの保護構造に関する。
車両用燃料タンクは、車室内やトランクルームのスペースを確保すると共に、衝突時に車体に作用する衝撃荷重から保護するために車体フロアの下方に搭載する場合が多い。
車体フロアの下方に搭載される車両用燃料タンクの支持は、例えば、図9に示すように、車体フロア103の下方に配置した燃料タンク101を、前端が車体フロア103の段差部103aの上端近傍にピンジョイント104を介して取り付けられ、かつ後端が車体フロア103にボルト105a及びナット105bによって取り付けられて燃料タンク101の下面に沿って前後に延びる複数のベルト102によって吊り下げ支持している。
しかし、衝突等によって車体に衝撃荷重Pが作用すると、慣性力Paによって燃料タンク101が移動し、この移動する燃料タンク101によってベルト102が車体前方側に押されて、ピンジョイント104を中心に回動する。この結果、燃料タンク101が大きく移動して周辺部品と干渉して燃料タンク101の損傷や変形を誘発するおそれがある。
この対策として、車体に作用する衝撃荷重Pに対して燃料タンク101の移動を小さく抑え、かつ燃料タンク101の損傷や変形を抑制する車両用燃料タンク保護構造が種々提案されている。
この種の車両用燃料タンク保護構造は、例えば、図10に示すように図9と対応する部分に同一符号を付して詳細な説明を省略するが、車体フロア103の段差部103aの下端近傍に補強部材107の一端をボルト108によって固定して車体後方に向けて突設し、その補強部材107の他端をベルト102の外側に取り付けられたブラケット109にボルト110を介して固定する。これにより、車体に衝撃荷重Pが作用したときの慣性力Paによって燃料タンク101が移動してベルト102がピンジョイント104を中心に回転しようとしても、この回転が補強部材107によって阻止されて燃料タンク101の移動が抑えられ、かつ燃料タンク101の慣性力Paを補強部材107が受け止めて燃料タンク101の損傷や変形を抑制するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
実開昭60−24623号公報
上記特許文献1に記載の車両用燃料タンクの保護構造によると、車体フロア103の段差部103aの下端近傍とベルト102の間に掛け渡された補強部材107によって、車体に衝撃荷重Pが作用したときの燃料タンク107の移動が抑制でき、かつ燃料タンク101の慣性力Paを補強部材107によって受け止めることができる。
しかし、ベルト102の前端がピンジョイント104によって車体フロア103の段差部103aの上端近傍に支持され、かつ車体フロア103の段差部103aの下端近傍とベルト102との間に補強部材107が掛け渡されることから、車体に衝撃荷重Pが作用したときに慣性力Paによって移動する燃料タンク101の前部が、補強部材107によって移動が抑制されたベルト102に沿って誘導されて迫り上がり、燃料タンク101が車体フロア103の下面に押圧或いは当接すると共に、ベルト102と車体フロア103とによって強く締め付けられて燃料タンク101の損傷や変形を誘発することが懸念される。また、燃料タンク101との干渉により車体フロア103の変形を招くおそれがある。
従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、車体に作用する衝撃荷重に対し燃料タンクの移動及び迫り上がりを抑制すると共に燃料タンクの破損や変形を抑える車両用燃料タンクの保護構造を提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に記載の車両用燃料タンクの保護構造の発明は、車体フロアの下方に搭載された車両用燃料タンクの保護構造において、上記燃料タンクは、該燃料タンクの車体前方側の前面に車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第1傾斜面が形成され、該第1傾斜面と対向し、かつ車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第2傾斜面を備えた第1移動規制部を車体部材に設け、上記第1移動規制部は、上記車体部材より車体後方側に位置する頂部から車体前方方向に移行するに従って漸次広くなる略三角形でかつ上記第1傾斜面と対向して車体前方方向に移行するに従って漸次下降する上記第2傾斜面と、該第2傾斜面の両側に稜線を介してそれぞれ連続すると共に上記頂部から車体前方方向に移行するに従って互いに漸次車幅方向に離間し、かつ広くなる略三角形の第3傾斜面及び第4傾斜面と、上記第3傾斜面及び第4傾斜面に稜線を介して連続すると共に上記頂部から車体前方方向に移行するに従って漸次広くなる略三角形の第5傾斜面とを有して上記車体部材側から車体後方方向に向かって突出する略四角錐状の膨出部を備え、車体前方方向に移動する上記燃料タンクの第1傾斜面を上記第1移動規制部の第2傾斜面によって受け止めるとともに第1傾斜面を第2傾斜面に沿って滑動せしめて燃料タンク前面を下方へ誘導することを特徴とする。
これによると、衝突等によって前方から車体に衝撃荷重が作用したとき、慣性力により燃料タンクが車体前方に移動すると、燃料タンクの前面に形成された車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第1傾斜面が、この第1傾斜面と対向しかつ車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第1移動規制部の第2傾斜面に当接して受け止められると共に、傾斜する第2傾斜面に沿って燃料タンクの前面に形成された第1傾斜面が滑動して下方に誘導されて燃料タンクの迫り上がりが有効的に阻止できる。これにより燃料タンクが車体フロアの下面に押圧或いは当接することが回避でき、燃料タンクの損傷や変形が抑制できる。
また、第1移動規制部の第2傾斜面を四角錐状の膨出部の一部として形成することによって第2傾斜面の剛性が向上し、車体前方方向に移動する燃料タンクを確実に受け止めかつ下方に誘導することができる。更に、車体前方方向に移行するに従って漸次車幅方向外側となるように車体前後方向に対して傾斜して第2傾斜面の両側に連続する第3傾斜面及び第4傾斜面によって、第1傾斜面に作用する第1移動規制部からの反力が車幅方向にも広く分散されて燃料タンクに及ぼす衝撃が大幅に緩和され、より確実に燃料タンクの損傷や変形が抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1の車両用燃料タンクの保護構造において、上記燃料タンクの前面と対向する当接部を備えた第2移動規制部が上記車体部材に設けられたことを特徴とする。
これによると、第1移動規制部により燃料タンクに及ぼす衝撃を緩和してもなお残存する慣性力によって燃料タンクの移動が続行されるときには、その移動する燃料タンクの前面が第2移動規制部の当接部に当接して燃料タンクの移動が抑えられ、かつ第2移動規制部の変形によって燃料タンクに及ぼす衝撃が緩和されて燃料タンクの損傷や変形を確実に防止することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1の車両用燃料タンクの保護構造において、上記第1移動規制部は、上記車体部材の車幅方向のほぼ中央に設けられ、上記燃料タンクの前面と対向する当接部を備えた一対の第2移動規制部が上記第1移動規制部を隔てて上記車体部材に設けられたことを特徴とする。
これによると、第1移動規制部により燃料タンクに及ぼす衝撃を緩和してもなお残存する慣性力によって燃料タンクの移動が続行されるときには、その移動する燃料タンクの前面がそれぞれの第2移動規制部の当接部に当接して燃料タンクの移動が抑えられ、かつそれぞれの第2移動規制部の変形によって燃料タンクに及ぼす衝撃が更に緩和されて燃料タンクの損傷や変形を確実に防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項の車両用燃料タンクの保護構造において、上記車体部材は、車体側方に沿って前後方向に延在する左右のサイドシル間に上記燃料タンクの車体前方側で横架するクロスメンバであることを特徴とする。
これによると、第1移動規制部が左右のサイドシル間に掛け渡された剛性を有するクロスメンバに取り付けられて第1移動規制部の結合剛性が確保でき、第1移動規制部によって移動する燃料タンクをより有効的に受け止めると共に下方に誘導することができる。また、第2移動規制部を有する場合には、第2移動規制部による燃料タンクに及ぼす衝撃をより効率的に緩和することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4の車両用燃料タンクの保護構造において、上記クロスメンバは、車幅方向に延在するクロスメンバリンホースと協働して車幅方向に延在する中空の閉断面形状を形成することを特徴とする。
これによると、クロスメンバとクロスメンバリンホースによって車幅方向に延在する中空の閉断面形状を形成することによって、クロスメンバの剛性が更に向上し、請求項4に記載の効果をより効率的に達成することができる。
本発明の車両用燃料タンクの保護構造によると、車体フロアの下方に搭載された燃料タンクの車体前方側の前面に車体前方側に車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第1傾斜面を形成すると共に、この第1傾斜面と対向して車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第2傾斜面を備えた第1移動規制部を車体部材に設けることによって、衝突等によって車体に作用する衝撃荷重によって燃料タンクが移動した際に、第1傾斜面が第1移動規制部の第2傾斜面に当接して燃料タンクの移動が抑制され、かつ燃料タンクの迫り上がりが有効的に阻止されて燃料タンクの損傷及び変形が抑制できる。
本発明による車両用燃料タンクの保護構造の実施の形態の概要を示す分解斜視図である。 同じく、各部材が結合された状態における図1のI−I線断面図である。 同じく、図2のII−II線断面図である。 同じく、各部材が結合された状態における図1のIII−III線断面図である。 同じく、第1移動規制部の斜視図である。 同じく、図5のA矢視図である。 同じく、第2移動規制部の分解斜視図である。 同じく、第2移動規制部の斜視図である。 従来の車両用燃料タンク支持構造の説明図である。 従来の車両用燃料タンクの保護構造の説明図である。
以下、本発明による車両用燃料タンクの保護構造の実施の形態を図1乃至図8を参照して説明する。なお、各図において矢印Fは車体前方方向を示し、矢印Wは車幅方向を、UPは上方方向を示している。
図1は、本実施の形態の概要を示す分解斜視図であって、図2は、各部材が結合された状態における図1のI−I線断面図、図3は図2のII−II線断面図であり、図4は図1のIII−III線断面図である。
左右の車体側方に沿って車体前後方向に延在する図示しないサイドシルの間に配設される車体フロア10は、低床なフロントフロア11と、このフロントフロア11の後方に高床なリヤフロア15が左右のサイドシル間に横架する車体部材であるクロスメンバ21を介して階段状に連続形成され、リヤフロア15の下方に燃料タンク31が搭載される。
フロントフロア11は、左右に分離した一対のフロア部12が、前後方向に連続して隆起するトンネル部13を介して連結されている。
クロスメンバ21は、前壁部22と、前壁部22の上端から後方に折曲形成された段部23と、段部23の後端から上方に折曲形成された後壁部24とが階段状に連続形成されて車幅方向に延在し、前壁部22及び段部23の車幅方向中央部に前後方向に隆起してトンネル接続部25が形成されている。更に、前壁部22の下端縁からトンネル接続部25の前縁に沿ってフロントフロア11の後縁11aに結合する前側フランジ22aが形成され、後壁部24の上端縁に沿って上側フランジ24aが後方に折曲形成されている。
クロスメンバ21には、クロスメンバリンホース26が設けられている。クロスメンバリンホース26は、クロスメンバ21の前壁部22の上縁及びトンネル接続部25の前縁に下縁27aが結合された前側部27及びこの前側部27の上縁から後方に折曲して形成されて後縁28aがクロスメンバ21の上側フランジ24aに結合する上側部28を有する断面略L字状で車幅方向に連続している。これらクロスメンバ21及びクロスメンバリンホース26の両端がそれぞれ左右のサイドシルに結合されて、左右のサイドシルの間にクロスメンバ21の段部23と後壁部24及びクロスメンバリンホース26の前側部27と上側部28によって車幅方向に連続する中空の閉断面形状を形成してクロスメンバ21の剛性を確保すると共に、左右のサイドシルを強固に連結して車体剛性の向上を図っている。また、クロスメンバ21の上側フランジ24aには、クロスメンバリンホース26の上側部28の後縁28aと共にリヤフロア15の前縁15aが結合される。
燃料タンク31は、平面視略矩形であって上ケース32の外周に形成されたフランジ部32aと、下ケース35の外周に形成されたフランジ部35aとを接合して形成された中空状であって、上ケース32の車体前方側である前面33の車幅方向中央部に車体前方方向に移行するに従って漸次下降する平面状の第1傾斜面34が形成されている。この燃料タンク31は、クロスメンバ21の車体後方側に、クロスメンバ21と隙間を介して上ケース32及び下ケース35の前面33、36が対向し、かつリヤフロア15の下方にリヤフロア15の下面との間に隙間を有して配置される。また、前端が取付ボルト38によってクロスメンバ21の段部23に結合され、かつ後端が燃料タンク31の車体後方側に配設された図示しないクロスメンバに取付ボルトによって結合されて燃料タンク31の下面に沿って前後方向に延びる複数のベルト37によってこの燃料タンク31は吊り下げ支持されている。
クロスメンバ21には、その車幅方向中央に燃料タンク31の上ケース32に形成された前下がりに傾斜する第1傾斜面34に対向して第1移動規制部41が設けられ、この第1移動規制部41を隔てて車幅方向の対称位置に燃料タンク33の下ケース35の前面36に対向する一対の第2移動規制部52が設けられている。
第1移動規制部41は、図5に斜視図を示し、かつ図6に図5のA矢視図を示すように、略矩形の本体部42と、本体部42の上縁に沿って後方に折曲形成された上側フランジ42aと、本体部42の下縁42bから前方に折曲形成された結合部51が連続する板状材によって形成され、図2及び図3に示すように本体部42、上側フランジ42a、結合部51がそれぞれクロスメンバ21の後壁部24の後面、上側フランジ24aの下面、トンネル接続部25の下面にそれぞれ結合してクロスメンバ21に取り付けられる。
本体部42は、その上縁及び両側縁に沿ってクロスメンバ21の後壁部24に接合する上縁部43a及び側縁部43b、43cを備えたコ字状の接合面43を有し、かつ接合面43より車体後方側に位置する頂部44から接合面43の上縁部43aと側縁部43bの隅部に連続する直線状の稜線45a、頂部44から上縁部43aと側縁部43cの隅部に連続する直線状の稜線45b、頂部44から側縁部43bと本体部42の下縁42bの隅部に連続する直線状の稜線45c、頂部44から側縁部43cと本体部42の下縁42bの隅部に連続する直線状の稜線45dを有し、各稜線45cと45d、45aと45c、45dと45b、45aと45bとの間にそれぞれ頂部44から車体前方方向に移行するに従って広くなる略三角形の第2傾斜面47、第3傾斜面48、第4傾斜面49、第5傾斜面50が形成された略四角錐状の膨出部46が接合面43から車体後方に向かって突出して形成されている。
特に、第2傾斜面47は、燃料タンク31の上ケース32の前面33の車幅方向中央部に形成された第1傾斜面34と略平行に対向して頂部44側から下縁42b側に移行する従って漸次下降する前下がりに傾斜している。また、図3に示すように第2傾斜面47の両側に稜線45c、45dを介してそれぞれ連続する第3傾斜面48及び第4傾斜面49は、頂部44側から側縁部43b、43c側、即ちクロスメンバ21の後壁部24側に移行するに従って互いに離反して漸次車幅方向外側に移行するように車体前後方向に対して傾斜している。
即ち、第1移動規制部41は、クロスメンバリンホース26及びフロントフロア11のトンネル部13の後端に結合されて剛性が確保されたクロスメンバ21の後壁部24に本体部42の接合面43が重合し、結合部51がトンネル接続部25に結合すると共に上側フランジ42aが上側フランジ24aに結合されてクロスメンバ21に結合剛性が確保されて取り付けられる。かつ本体部42に突出形成された膨出部46が略三角形の第2傾斜面47、第3傾斜面48、第4傾斜面49、第5傾斜面50によって四角錐状に形成されてその剛性が確保される。特に第2傾斜面47が四角錐状の膨出部46の一部を形成することによって第2傾斜面47の剛性が確保でき、車体後方側から第2傾斜面47及び第3傾斜面48、第4傾斜面49に作用する荷重を接合面43、結合部51、上側フランジ42aからクロスメンバ21の広範囲に分散して荷重伝達することができる。また、燃料タンク31のフランジ部32a、35aの先端は下縁42bより若干下方に位置している。
一方、各第2移動規制部52は、図7に分解斜視図を示し、かつ図8に組立状態を示すように、取付ブラケット53と、本体部56によって構成される。取付ブラケット53は、略矩形の支持面54と、支持面54の後縁から上方に折曲形成された後側取付部55aと、支持部54の前縁から下方に折曲形成された前側取付部55bが一体に形成されている。支持面54には、その略中央部にボルト挿通孔54dが穿設され(図4参照)、かつボルト挿通孔54dに対応してウエルディングナット56が設けられると共に、前端近傍に車幅方向に延びる直線状の位置決め孔54eが形成されている。この取付ブラケット53は、図4に示すように後側取付部55a及び前側取付部55bをそれぞれクロスメンバ21の後壁部24と前壁部22に結合することによって、段部23と支持面54との間に隙間をもって前後方向に延在してクロスメンバ21に掛け渡されて取り付けられる。また、車幅方向に延びて開口する位置決め孔54eによって、支持面54に作用する荷重によって座屈変形し易い脆弱部が形成される。
本体部56は、取付ブラケット53の支持面54の下面に接合可能な略矩形の支持面部58aと傾斜面部58bと延設面部58cが段差をもって前後方向に連続形成された上面部58と、この上面部58の左右両側から下方に折曲形成された側面部59からなる前後方向に連続する断面略コ字状のベース部57を有している。支持面部58aの略中央部に取付ブラケット53のボルト挿通孔54dに対応してボルト挿通孔58dが穿設され、支持面58aの前縁から位置決め孔54eに挿入可能な係止部58eが上方に折曲形成されている。更に、側面部59の下縁に沿ってフランジ59aが折曲形成され、かつ後縁に取付フランジ59bが折曲形成され、この取付フランジ59bを介して板状の当接部60が取り付けられる。このベース部57は下方が開放されたコ字形で比較的薄板によって形成されて、ベース部57の剛性を抑制している。
この本体部56は、図8に示すように取付ブラケット53の支持面54に穿設された位置決め孔54eに係止部58eが挿入し、かつボルト挿通孔54dと58dとが位置決めされた状態で支持面54の下面に下方から支持面部58aが当接し、その状態でボルト挿入孔58d、54dを貫通してウエルディングナット55に螺合する取付ボルト61によって取付ブラケット53に結合される。この結合により、図4に示すように当接部60が燃料タンク31の下ケース35の前面36と対向した状態で本体部56が取付ブラケット53を介してクロスメンバ21に取り付けられる。
このように構成された車両用燃料タンクの保護構造を備えた車両において、衝突等によって前方から車体に衝撃荷重Pが作用して、複数のベルト37によってリヤフロア15の下方に吊り下げ支持された燃料タンク31が慣性力Paによって車体前方方向に移動すると、燃料タンク31の上ケース32の前面33に形成された第1傾斜面34が、クロスメンバ21に取り付けられた第1移動規制部41の本体部42に形成された膨出部46の第2傾斜面47に当接して受け止められる。
ここで、第1移動規制部41は、剛性が確保されたクロスメンバ21に取り付けられ、かつ本体部42に剛性が確保された四角錐状に突出形成された膨出部46に第2傾斜面47が第1傾斜面34と対向して平行に形成されることから、第2傾斜面47のほぼ全面によって燃料タンク31を強固に受け止めることができる。また、前下がりに傾斜する第2傾斜面47に沿って第1傾斜面34が滑動して、図2に二点差線31aで示すように燃料タンク31の前部が下方に誘導されて燃料タンク31の迫り上がりが有効的に阻止できる。更に、燃料タンク31の第1傾斜面47が第1移動規制部41の第2傾斜面47に当接して燃料タンク31の移動が規制される際に、図3に示すように第2傾斜面47に稜線45c、45dを介して車体前方側に移行するに従って漸次車幅方向外側となるように燃料タンク31の移動方向となる車体前後方向に対して車幅方向に傾斜して連続する第3傾斜面48及び第4傾斜面49によって、燃料タンク31の第1傾斜面34に入力される第1移動規制部41からの反力が車幅方向にも広く分散伝達されて、燃料タンク31に及ぼす衝撃が大幅に緩和されて燃料タンク31の破損や変形が抑制できる。
従って、第1移動規制部41によって燃料タンク31の迫り上がりが確実に防止できてリヤフロア15の下面に押圧或いは当接が回避できると共に、燃料タンク31に及ぼす衝撃が大幅に減少して燃料タンク31の損傷及び変形が抑制できる。
一方、第1移動規制部41により燃料タンク31に及ぼす衝撃を緩和してもなお残存する慣性力によって燃料タンク31の移動が続行されたときは、その燃料タンク31の移動により燃料タンク31の下ケース35の前面36が第1移動規制部41の左右に配置されたそれぞれの第2移動規制部52の当接部60に当接し、第2移動規制部52の変形によって残存する慣性力が吸収されて受け止められる。即ち、燃料タンク31の前面36の左右部分がそれぞれの第2移動規制部52の当接部60に当接して、当接部60を車体前方側に押しやると、当接部60が取り付けられたベース部57の支持面部58a、傾斜面部58b、延設面部58cによって屈曲形成された上面部58が座屈変形し、かつ下方が開放された互いの側面部59が座屈変形する。また、このベース部57を結合する支持面54がクロスメンバ21の段部23と間に隙間を有した状態でクロスメンバ21に結合された取付ブラケット52が、ベース部57側からの荷重によって座屈変形する。これらベース部57及び取付ブラケット52の座屈変形によって残存する燃料タンク31の慣性力を円滑に吸収して燃料タンク31への衝撃を十分に緩和して燃料タンク31の損傷及び変形を確実に回避することができる。
従って、衝突等によって車体に衝撃荷重Pが作用して、リヤフロア15の下方に搭載された燃料タンク31が慣性力Paによって車体前方方向に移動すると、燃料タンク31に形成された第1傾斜面34が第1移動規制部41の第2傾斜面47に当接して受け止められると共に、燃料タンク31の前部が下方に誘導されて燃料タンク31の迫り上がりが有効的に阻止でき、燃料タンク31とリヤフロア15との当接が回避されて燃料タンク31に及ぼす衝撃が緩和されて燃料タンク31の損傷や変形が抑制できる。更に、残存する慣性力で燃料タンク31が更に移動するときには、移動する燃料タンク31の前面36が第2移動規制部52の当接部60に当接し、ベース部57及び取付ブラケット52が座屈変形して燃料タンク31への衝撃を有効的に緩和して燃料タンク31の損傷及び変形を確実に防止することができ、衝突等の衝撃から燃料タンク31を保護することができ安全性が向上する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、第1移動規制部41及びリヤフロア15と燃料タンク31の間にクッション材を介在させて、燃料タンク31とリヤフロア15との干渉を抑制すると共に、車体に衝撃荷重が作用したときの第1移動規制部41と燃料タンク31の当接による燃料タンク31への衝撃をより緩和することもできる。更に、上記実施の形態では第1移動規制部41の第2傾斜面47を平面状に形成したが、燃料タンク31の第1傾斜面34と対向して車体前方方向に移行するに従って漸次下降して傾斜する円錐面等に形成することもできる。また、第2移動規制部52の本体部56や取付ブラケット53にビードや開口部等を形成して第2移動規制部52の剛性を変えて座屈変形特性を調整することもできる。
10 車体フロア
11 フロントフロア
15 リヤフロア
21 クロスメンバ(車体部材)
22 前壁部
23 段部
24 後壁部
24a 上側フランジ
26 クロスメンバリンホース
31 燃料タンク
32 上ケース
33 前面
34 第1傾斜面
35 下ケース
36 前面
41 第1移動規制部
42 本体部
42a 上側フランジ
43 接合面
44 頂部
45a、45b、45c、45d 稜線
46 膨出部
47 第2傾斜面
48 第3傾斜面
49 第4傾斜面
50 第5傾斜面
51 結合部
52 第2移動規制部
53 取付ブラケット
54 支持面
55a 後側取付部
55b 前側取付部
56 本体部
57 ベース部
58 上面部
59 側面部
60 当接部

Claims (5)

  1. 車体フロアの下方に搭載された車両用燃料タンクの保護構造において、
    上記燃料タンクは、該燃料タンクの車体前方側の前面に車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第1傾斜面が形成され、
    該第1傾斜面と対向し、かつ車体前方方向に移行するに従って漸次下降する第2傾斜面を備えた第1移動規制部を車体部材に設け、
    上記第1移動規制部は、
    上記車体部材より車体後方側に位置する頂部から車体前方方向に移行するに従って漸次広くなる略三角形でかつ上記第1傾斜面と対向して車体前方方向に移行するに従って漸次下降する上記第2傾斜面と、
    該第2傾斜面の両側に稜線を介してそれぞれ連続すると共に上記頂部から車体前方方向に移行するに従って互いに漸次車幅方向に離間し、かつ広くなる略三角形の第3傾斜面及び第4傾斜面と、
    上記第3傾斜面及び第4傾斜面に稜線を介して連続すると共に上記頂部から車体前方方向に移行するに従って漸次広くなる略三角形の第5傾斜面とを有して上記車体部材側から車体後方方向に向かって突出する略四角錐状の膨出部を備え、
    車体前方方向に移動する上記燃料タンクの第1傾斜面を上記第1移動規制部の第2傾斜面によって受け止めるとともに第1傾斜面を第2傾斜面に沿って滑動せしめて燃料タンク前面を下方へ誘導することを特徴とする車両用燃料タンクの保護構造。
  2. 上記燃料タンクの前面と対向する当接部を備えた第2移動規制部が上記車体部材に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の車両用燃料タンクの保護構造。
  3. 上記第1移動規制部は、
    上記車体部材の車幅方向のほぼ中央に設けられ、
    上記燃料タンクの前面と対向する当接部を備えた一対の第2移動規制部が上記第1移動規制部を隔てて上記車体部材に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の車両用燃料タンクの保護構造。
  4. 上記車体部材は、
    車体側方に沿って前後方向に延在する左右のサイドシル間に上記燃料タンクの車体前方側で横架するクロスメンバであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用燃料タンクの保護構造。
  5. 上記クロスメンバは、
    車幅方向に延在するクロスメンバリンホースと協働して車幅方向に延在する中空の閉断面形状を形成することを特徴とする請求項4に記載の車両用燃料タンクの保護構造。
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