JP4937806B2 - ナノインプリント用光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

ナノインプリント用光硬化性樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4937806B2
JP4937806B2 JP2007078020A JP2007078020A JP4937806B2 JP 4937806 B2 JP4937806 B2 JP 4937806B2 JP 2007078020 A JP2007078020 A JP 2007078020A JP 2007078020 A JP2007078020 A JP 2007078020A JP 4937806 B2 JP4937806 B2 JP 4937806B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
group
film
curing
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007078020A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008238417A (ja
JP2008238417A5 (ja
Inventor
弘人 三宅
司 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Corp filed Critical Daicel Corp
Priority to JP2007078020A priority Critical patent/JP4937806B2/ja
Publication of JP2008238417A publication Critical patent/JP2008238417A/ja
Publication of JP2008238417A5 publication Critical patent/JP2008238417A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4937806B2 publication Critical patent/JP4937806B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、マイクロリソグラフィ分野において、特にナノインプリント技術を用いた微細構造物の製造に好適な光硬化性樹脂組成物、及びこれを用いた微細硬化物に関する。
従来、光硬化性樹脂としてアクリル系樹脂が知られている。しかし、アクリル系樹脂は、ラジカル重合反応で硬化するため、空気中の酸素により重合阻害を受けて表面硬化性に劣り、さらに、原料となるアクリルモノマーの皮膚刺激性が強いこと、金属やプラスチックとの接着性が悪いこと、硬化時の体積収縮が大きいため精密なパターン形成等には不向きであること等多くの問題点が指摘されている。
一般に、半導体等の微細構造物を製造する工程においては、フォトリソグラフィ法を用いて精密パターンを作製した後、残膜の除去処理が必要なため、残膜を薄層化することが求められている具体的には膜厚が、例えば1μm以下、好ましくは数百nm程度の硬化被膜を形成可能な化合物が好ましく用いられる。しかし、アクリル系樹脂などのラジカル重合性化合物は、超薄膜条件下での硬化性の悪いという問題があった。
一方、カチオン重合で硬化する光硬化性樹脂組成物は、空気による表面の硬化阻害が生じることがなく、原料モノマーに毒性や皮膚刺激性が少なく、しかも金属やプラスチックに対する接着性に優れる点で近年注目されてきており、例えば、缶コーティングやプラスチックのコーティング等の分野で実用化されている。カチオン重合性物質としては、特公昭52−14278号公報、特開平5−239402号公報等に開示のビスエノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族グリシジルエーテル化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等の脂環型エポキシ樹脂;及び特開昭53−32831号公報に開示のビニルモノマー、環状エーテル、ビニルエーテル等のオキシラン酸素非含有の単量体又は低重合体状有機物質等が例示される。
一般に、ビニルエーテル系化合物の単独重合による硬化速度はアクリル重合に匹敵する重合速度を有するが、連鎖移動反応及び重合末端からの連鎖的な分解により着色を生じやすく、耐熱性といった観点から問題が有った。しかも、ビニルエーテル系化合物は、透明性のよいエポキシ系化合物(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の芳香族含有エポキシ樹脂など)に比べ、高温での重量減少が大きく、耐熱性が要求される分野への適用は困難であった。
エポキシ樹脂、特に3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等の脂環型エポキシ樹脂は、硬化速度の点で、芳香族含有エポキシ樹脂に比べて著しく改善しているが、アクリル系樹脂に比べると劣り、近年の生産性向上の要求に伴い硬化性の更なる向上が求められてきた。
オキセタン樹脂は、硬化性に大きな特徴を有している。カチオン反応速度は一旦硬化が始まると早いものの硬化が始まるまでのインダクション期間が長く、単独での利用には問題が有った。更に、カチオン硬化反応でありながら、その反応過程においてアクリル同様の酸素阻害が観察されており、問題となっている。
上記状況の下、ナノインプリント用組成物として、硬化収縮の少ない硬化系としてカチオンを用いた例が多く見受けられる。しかしながら、何れも硬化収縮を抑えると言った観点からのアプローチであり、硬化収縮をコントロールしようとしたものはなかった。
特公昭52−14278号公報 特開平5−239402号公報 特開昭53−32831号公報 特開2000−181062号公報 特開2004−110016号公報 特開2005−25006号公報
本発明の目的は、硬化収縮を抑制することができ、耐候性に優れ、重合開始剤への溶解性に優れ、しかも膜厚が薄い場合も微細なパターンを精度よく高い生産性で形成することができるナノインプリント用樹脂組成物及びその硬化物、並びに前記樹脂組成物を用いて効率よく微細構造物を製造する方法及び当該方法で得られる微細構造物を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、硬化膨張性を有するカチオン重合反応性化合物と、特定の重合開始剤とを含む樹脂組成物によれば、ナノインプリント加工により微細なパターンを効率よく形成することができること、このような樹脂組成物を用いたナノインプリント加工により微細構造物を大量に生産でき、経済的に極めて有利であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物と感放射性カチオン重合開始剤とを含むナノインプリント用光硬化性樹脂組成物であって、感放射性カチオン重合開始剤は、アニオン部位が、SbF 又は下記式(1)
Figure 0004937806

(式中、x1〜x4は0〜5の整数を示す。但し、x1〜x4の合計値が1以上である)
で表されるボレート類である感放射性カチオン重合開始剤であるナノインプリント用光硬化性樹脂組成物を提供する。前記硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物には、例えば、環状エーテル化合物及びカーボネート系化合物等が含まれる。代表的な環状エーテル化合物としては、下記式(2)
Figure 0004937806

(式中、R〜R18は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を示す)
で表される化合物等が例示できる。また、代表的なカーボネート系化合物としては、下記式(3)
Figure 0004937806

(式中、R19aは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜10の一価又は多価の炭化水素基、一価若しくは多価のアルキルエステル、又は一価若しくは多価のアルキルエーテルを示し、R19bは、水素原子、アルキル基を示し、R20〜23は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を示す。pは1〜6の整数を示し、m及びnは0〜3の整数を示し、X,Y,Zは酸素原子又は硫黄原子を示す。但し、pが1のとき、R19aは、水素原子又は炭素数1〜10の一価のアルキル基、一価のアルキルエステル、又は一価のアルキルエーテルを示し、pが2以上のとき、R19aは単結合、p価の炭化水素基、p価のアルキル基又はp価のアルコキシ基を示す)
で表される化合物等が例示できる。
本発明の樹脂組成物は、硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物が、樹脂組成物100重量部に対し、1〜90重量部の割合で含まれていてもよい。本発明の樹脂組成物は、さらに、増感剤及び/又は増感色素を含むことができる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、酸化物類、窒化物類、リン化物類、炭酸塩類、カルボン酸塩類、リン酸塩類、硫酸塩類、ケイ酸塩類、チタン酸塩類、ジルコン酸塩類、アルミン酸塩類、スズ酸塩類、鉛酸塩類、及びこれらの混合酸化物からなる群から選択される少なくとも一つを素材とするナノスケール粒子を含んでいても良い。
さらに、本発明は、上記本発明の樹脂組成物を硬化して形成される硬化物を提供する。
また、本発明は、上記本発明の樹脂組成物にナノインプリント加工を施して微細構造物を得る微細構造物の製造方法を提供する。本発明の方法は、例えば、(1)上記本発明の樹脂組成物からなる被膜を支持体上に形成する工程、(2)前記被膜にナノスタンパを用いてパターンを転写する工程、及び(3)パターンが転写された被膜を硬化させて微細構造物を得る工程を含んでいる。
前記工程(1)において、樹脂組成物からなる被膜を透明な支持体上に形成してもよく、前記工程(2)において、シリコーン、ガラス、及びシリカガラスから選択される少なくとも一つを素材とするナノスタンパを用いても良い。また、本発明は、前記(2)及び(3)が、被膜にナノスタンパを、0.1〜10MPaの圧力で、5〜300秒間プレスしてパターンを転写すると同時に、加熱又はUV照射を施して被膜を硬化させて微細構造物を得る工程である方法であってもよい。
本発明の製造方法は、さらに、(4)硬化被膜にエッチングを施す工程を含んでいてもい。
本発明は、上記本発明の製造方法で得られる微細構造物を提供する。本発明における微細構造物には、例えば、半導体材料、回折型集光フィルム、偏光フィルム、光導波路、又はホログラム等が含まれる。
本願明細書中、「ナノインプリント」とは、支持体上に設けた被膜にナノスタンパをプレスしてパターンを転写する通常のナノインプリント(狭義のナノインプリント)のほか、ナノスタンパの代わりに微細パターンが形成された金型を用い、当該金型上に樹脂組成物を流し込み、その上に支持体を重ね、最上面からプレスする方法を用いた金型による微細パターン転写技術(広義のナノインプリント)をも含む意味に用いる。
本発明によれば、硬化収縮しにくい樹脂組成物を用いるため、ナノインプリント加工により、ナノメートルオーダーの微細パターンを有する微細構造物を優れた精度で効率よく製造することができる。特に、本発明の構成によれば、薄膜上に微細なパターンを精度良く作製することができる。そのため、微細構造物の大量生産に好適であり、半導体材料や光導波路、ホログラムなどの微細構造物を経済的に効率よく製造することができる。
硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物(A)
本発明における「硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物(A)」とは、カチオン重合開始剤の存在下で硬化処理を施して得られる硬化物の体積が、未硬化物のそれより増大(膨張)する化合物を意味している。このような化合物(A)の体積膨張率は、高いほど好ましいが、通常、未硬化物を基準として、例えば0.01〜30% 好ましくは、0.01〜10%程度である場合が多い。本発明においては、化合物の体積膨張率は、以下の方法で算出した。すなわち、前記化合物とカチオン重合開始剤からなる液状の樹脂組成物を調製し、当該樹脂組成物で形成した被膜をUV照射により硬化させて硬化被膜を形成し、硬化前の樹脂組成物の比重xと硬化被膜の比重yを得る。これらの値を、式{[(y−x)/x]×100}に代入して得られる値がマイナスの場合、当該化合物は硬化膨張性を有する化合物であると確認できる。前記式で算出されたマイナスの値の絶対値を、本発明における体積膨張率として用いた。
硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物(A)の代表的な例としては、例えば、環状エーテル化合物及びカーボネート系化合物等が挙げられる。前記環状エーテル化合物には、分子内にエポキシ基やオキセタニル基などを一又は二以上有する化合物として公知のものから硬化膨張性を有する化合物を適宜選択して利用できるが、特に、前記式(2)で表される化合物が好ましく用いられる。
式(2)中、R〜R18におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピルなどの脂肪族アルキル基;シクロヘキシルなどのシクロアルキル基が挙げられる。R〜R18におけるアルコキシル基としては、メトキシ、エトキシ、ペンチルオキシ、ペンテニルオキシなどのアルキルオキシ基などが挙げられる。R〜R18におけるアルキル基又はアルコキシ基は、酸素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良い。前記置換基は、本発明の硬化を損なわない限り特に限定されず、公知のものを利用できる。硬化膨張性を有する環状エーテル化合物の具体例としては、例えば、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル(体積膨張率2.4%;ダイセル化学工業社製の商品名「CEL8000」など)などが挙げられる。
カーボネート系化合物としては、分子内に一以上のカーボネート基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、前記式(3)で表される化合物が好ましく用いられる。
式(3)中、R19a及びR19bにおける炭素数1〜10の一価の炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル基などが挙げられる。R19aにおける炭素数1〜10の多価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、エチリデン、プロピレン、プロピリデンなどの二価の炭化水素基;メチリジン、エチリジンなどの三価の炭化水素基などの多価の炭化水素基などが挙げられる。R19a及びR19bにおける一価のアルキルエーテルとは、例えば、メトキシ、エトキシなどのアルキルオキシ基;シクロヘキシルオキシ基などのシクロアルキルオキシ基;フェニルオキシ基、ベンジルオキシ基などのR−O−基(Rは一価の炭化水素基)などが挙げられる。また、一価のアルキルエステルとしては、例えば、アセトオキシなどが挙げられる。R19aにおける多価のアルキルエーテルとしては、例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなどの−O−R−O−基(Rは二価の炭化水素基)の他、−R−O−基、−R−O−R−基などが挙げられる。R20〜23におけるアルキル基又はアルコキシ基は、酸素原子、ハロゲン原子、置換基を有していても良い。前記置換基は、本発明の硬化を損なわない限り特に限定されず、公知のものを利用できる。
前記式(3)で表される化合物の具体例としては、例えば、2,2−ジメチルプロピルカーボネート(体積膨張率1.4%など)などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、硬化性向上を目的として、ビニルエーテル系化合物等を併用することができる。
ビニルエーテル系化合物としては、ビニル基を有する化合物であれば特に限定されるものではない。ビニルエーテル系化合物(A)には、例えばアルキルビニルエーテル類、芳香族ビニルエーテル類、α−置換ビニルエーテル類、β−置換ビニルエーテル類、及び分子内に2以上の官能基を有する多官能化合物(ジビニルエーテル類、トリビニルエーテル類等)などが含まれる。
前記アルキルビニルエーテル類としては、炭化水素基を含有する単官能又は多官能のビニルエーテル化合物及びアリルエーテル化合物等が挙げられる。単官能ビニルエーテル化合物の具体例としては、例えば、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、i−ペンチルビニルエーテル、t−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、i−ヘキシルビニルエーテル、t−ヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、i−ヘプチルビニルエーテル、t−ヘプチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デカビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類;フェニル、ベンジル、o−クレジル、p−クレジル、p−クロルフェニル、α−ナフチル、β−ナフチル等の芳香族性炭化水素基を分子内に有する芳香族ビニルエーテル類などが挙げられる。
二官能化合物として、例えば、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4−シクロサンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジアリルエーテル、1,4−ジエチルシクロヘキシルジビニルエーテル、1,8−オクタンジビニルエーテル、1,8−オクタンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジビニルエーテル、イソソルバイトジビニルエーテル、オキソノルボルネンジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;ビスフェノール-Aジビニルエーテル、ビスフェノール-Fジビニルエーテルなどの芳香族ジビニルエーテル類等が挙げられる。
分子内に三官能以上のビニルエーテルを含む化合物として、例えば、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテルなどのトリビニルエーテル類(三官能体);ペンタエリスリトールテトラビニルエーテルなどのテトラビニルエーテル類(四官能体);ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテルなどのペンタビニルエーテル類(五官能体);ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどのヘキサビニルエーテル類(六官能体)などが挙げられる。
前記α−置換ビニルエーテル類の例としては、α−メチルビニルエチルエーテル、α−エチルビニルエチルエーテル、α−フェニルビニルエチルエーテルなどが挙げられる。前記β−置換ビニルエーテル類の例としては、β−メチルビニルエチルエーテル、β−メチルビニルイソプロピルエーテル、β−メチルビニルn−ブチルエーテル、β−メチルビニルイソブチルエーテル、β−メチルビニルt−ブチルエーテルなどが挙げられる。
ビニルエーテル系化合物の市販品としては、丸善石油化学社製の2−ヒドロキシエチルビニルエーテル(HEVE)、ジエチレングリコールモノビニルエーテル(DEGV)、2−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ISP社製 RAPI-CUREシリーズ、V-PYROLR (N-Viny-2-Pyrrolidone)、V-CAPTM (N-Vinyl-2-Caprolactam)等々が入手可能である。
本発明においては、硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物とビニルエーテル系化合物の合計の含有量は、硬化成分全体の10〜99重量%であり、好ましくは20〜80%重量である。
本発明の樹脂組成物は、上記化合物以外の化合物を含んでいても良い。
感放射性カチオン重合開始剤は、一般に、カチオン部位とアニオン部位とで構成される。本発明の主な特徴は、感放射性カチオン重合開始剤として、アニオン部位が、SbF 又は下記式(1)
Figure 0004937806

(式中、x1〜x4は0〜5の整数を示す。但し、x1〜x4の合計値が1以上である)
で表されるボレート類である感放射性カチオン重合開始剤等が好ましい。前記式(1)で表されるボレート類のより好ましい例としては、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが挙げられる。記構成の開始剤を用いることにより、反応性が著しく向上するという利点がある。
感放射性カチオン重合開始剤を構成するカチオン部位としては、例えば、下記式(4)〜(7)
Figure 0004937806

(式中、R24〜R29は、同一又は異なってフェニル基又はナフチル基を示し、R25”及びR26”は、同一又は異なってフェニレン基又はナフチレン基を示す)
で表されるカチオン部位等が挙げられる。
式(4)〜(7)中、R24 〜R29におけるフェニル基又はナフチル基、及びR25”及びR26”におけるフェニレン基又はナフチレン基は、一又は複数の水素原子が置換基で置換されていてもよい。このような置換基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デカニル、ウンデカニル、ドデカニル等の直鎖状又は分枝鎖状C〜C12アルキル基;メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、ペンチルオキシ等の直鎖状又は分枝鎖状C〜C12アルコキシル基;ハロゲン原子;−OH基;−COOH基、及び−COO−直鎖状又は分枝鎖状C〜C12アルキルエステル基等が挙げられる。
前記カチオン部位の具体例としては、例えば、下記式(5-1)、(6-1)、及び(7-1)
Figure 0004937806

(式中、R30〜R35は、同一又は異なって、水素原子、直鎖状又は分枝鎖状C〜C12アルキル基、直鎖状又は分枝鎖状C〜C12アルコキシル基、ハロゲン原子、−OH基、−COOH基、−COO−基、及び直鎖状又は分枝鎖状C〜C12アルキルエステル基からなる群より選択される少なくとも1種の基を表す)
で表されるカチオン部位が挙げられる。前記R30〜R35における直鎖状又は分枝鎖状C〜C12アルキル基は、前記式(5-1)又は(6-1)で表されるカチオン部位で構成された非イオン性重合開始剤を配合した光硬化性組成物によれば、例えば波長300nm以上の光、好ましくは波長300〜400nmの光を吸収する性質を有する極めて優れた硬化物を得ることができる。また、前記式(7-1)で表されるカチオン部位で構成された感放射性カチオン重合開始剤は、光硬化性組成物に配合したときに種々の基質(ビニルエーテル系化合物)と良好に溶解し、特に優れた硬化性を発揮することができ、しかも硬化物の着色性等に極めて優れている。
感放射性カチオン重合開始剤の使用量は、例えば、硬化成分総量100重量部に対する下限は0.05重量部程度、上限は20重量部程度である。0.05重量部未満であると、光カチオン重合が充分に進行しなかったり、反応が遅くなりすぎる傾向にあり、20重量部を超えると、反応が速くなりすぎて作業性が低下したり、反応が不均一になる場合がある。好ましい下限は0.1重量部程度であり、好ましい上限は10重量部程度である。
本発明のナノインプリント用光硬化性樹脂組成物は、使用目的や方法に応じて、光増感剤、樹脂、密着性向上剤、補強剤、軟化剤、可塑剤、粘度調整剤、溶剤等の従来公知の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の樹脂組成物は、増感剤を含んでいても良い。増感剤は、上記感放射性カチオン重合開始剤の効率をより向上させて、上記硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物の光カチオン重合をより促進させるものである。このような増感剤としては、例えば、アントラセン、フェノチアゼン、ぺリレン、チオキサントン、ベンゾフェノンチオキサントン等が挙げれる。更に、増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム塩系色素等が例示される。
なかでも、アントラセン系増感剤は、感放射性カチオン重合開始剤(カチオン硬化触媒)と併用する事により、感度が飛躍的に向上する。
具体的なアントラセンの化合物としては、ジブトキシアントラセン、ジプロポキシアントラキノン(川崎化成社製 Anthracure(登録商標) UVS-1331、1221)等が有効である。
増感剤の含有量は、組成物100重量部に対して、例えば0.01〜20重量部、好ましくは0.01〜10重量部の割合で使用される。
ナノスケール粒子は、硬化物の屈折率を向上する目的で、必要に応じて添加される。特にナノスケール粒子を含む樹脂組成物によれば、高い屈折率を有する回折型集光フィルムを製造することができる。このようなナノスケール粒子は、有機粒子、無機粒子のいずれであっても良い。このようなナノスケール粒子としては、例えば、非重合性シラン、重合性シラン及び重合性シランの重縮合物等が挙げられる。前記非重合性シランには、下記式(I)
Si(X) (I)
(式中、Xは、水素原子、ハロゲン原子、加水分解性基又はヒドロキシル基を示す。但し、4個のXは同一であってもよく異なっていてもよい)
で表される化合物等が含まれる。前記重合性シランには、下記式(II)
(R36(R37Si(X)(4−a−b) (II)
(式中、R36は非加水分解性基であり、R37は官能基を有する有機基であり、Xは加水分解性基又はヒドロキシル基を示し、a及びbは0、1、2、3のいずれかを示す。但し、合計(a+b)は1、2、3の何れかであり、a個のR36、b個のR37、4個のXは、それぞれ同一であってもよく異なっていてもよい)
で表される化合物が含まれる。前記重合性シランの重縮合物は、同一又は異なる重合性シランからなる単独重合体及び共重合体のいずれであっても良い。
Xにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。Xにおける加水分解性基としては、例えば、水素原子、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシおよびブトキシなどのC〜Cアルコキシなどのアルコキシル基;フェノキシなどのC〜C10アリールオキシなどのアリールオキシ基;アセトキシ及びプロピオニルオキシなどのアシルオキシ;アセチルなどのC〜Cアルキルカルボニルなどのアルキルカルボニル基等が挙げられる。Xにおける加水分解性基は、ハロゲン原子、アルコキシなどの慣用の置換基を一又は複数有していてもよい。
36における非加水分解性基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよびtert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC〜Cアルキルなどのアルキル;シクロヘキシルなどのシクロアルキル;ビニル、1−プロペニル、2−プロペニルおよびブテニルなどのC〜Cアルケニルなどのアルケニル;アセチレニルおよびプロパギルなどのC〜Cアルキニルなどのアルキニル;フェニルおよびナフチルなどのC〜C10アリールなどのアリール等が挙げられる。R36における非加水分解性基は、ハロゲン原子、アルコキシなどの慣用の置換基を一又は複数有していてもよい。
37の有機基が有する官能基としては、例えば、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ、エポキシ、オキセタニル、ヒドロキシル、エーテル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミド、カルボキシル、メルカプト、チオエーテル、ビニル、シアノ、ハロゲン、アルデヒド、アルキルカルボニル、スルホおよびリン酸基である。これらの官能基は、酸素または硫黄原子または−NH−基によって割り込まれていてもよい、アルキレン、アルケニレンまたはアリーレン橋かけ基を介してケイ素原子に結合されることが好ましい。前記橋かけ基は、たとえば上記のアルキル、アルケニルまたはアリール基から誘導される。R37の橋かけ基は、好ましくは1〜18特に1〜8個の炭素原子を含む。
式(II)中、aは好ましくは0,1、2のいずれかの値を有し、bは好ましくは1または2の値を有し、(a+b)の合計は好ましくは1または2の値を有する。
式(I)で表される非重合性シランのなかでも、Xが加水分解性基である化合物が好ましく、特に好ましくは、トラエトキシシラン(TEOS)およびテトラメトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類等である。
式(II)で表される重合性シランのなかでも、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなどの反応性の高い不飽和基(二重結合)を有するシラン類;3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)や3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシランなどのエポキシシラン類等が好ましい。これらの不飽和基を有するシラン類及びエポキシシラン類は、分子内の不飽和基やエポキシ基を介して、樹脂(A)や硬化性モノマー(B)等との重付加または重合反応を進行させることにより、硬化後の樹脂が形成する網状構造中にナノスケール粒子を固定化することができるという点で有利である。
重合性シランの重縮合物は、上記に例示の重合性シランが重縮合反応して得られる化合物であり、必要に応じて加水分解反応等が進行したものであってもよい。前記加水分解反応および重縮合反応は、必要に応じてHCl、HNOまたはNHなどの酸性又は塩基性の縮合触媒の存在下、ゾルゲル法などの公知の方法に従って行うことができる。
ナノスケール無機粒子としては、酸化物類、硫化物類、セレン化物類、テルル化物類、ハロゲン化物類、炭化物類、ヒ化物類、アンチモン化物類、窒化物類、リン化物類、炭酸塩類、カルボン酸塩類、リン酸塩類、硫酸塩類、ケイ酸塩類、チタン酸塩類、ジルコン酸塩類、アルミン酸塩類、スズ酸塩類、鉛酸塩類およびこれらの混合酸化物からなる群から選択される少なくとも一つを素材とするナノスケール粒子等が挙げられる。
具体的なナノスケール無機粒子としては、公知のものから適宜選択することができ、例えば国際公開第96/31572号パンフレット等に開示のものを利用できる。具体的なナノスケール無機粒子としては、例えば、CaO、ZnO、CdO、SiO、TiO、ZrO、CeO、SnO、PbO、Al、InおよびLaなどの酸化物類;CdSおよびZnSなどの硫化物類;GaSe、CdSeまたはZnSeなどのセレン化物類;ZnTeまたはCdTeなどのテルル化物類;NaCl、KCl、BaC1、AgCl、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、CdIまたはPbIなどのハロゲン化物類;CeCなどの炭化物類;AlAs、GaAsまたはCeAsなどのヒ化物類;InSbなどのアンチモン化物類;BN、AlN、SiまたはTiなどの窒化物類;GaP、InP、ZnまたはCdなどのリン化物類;NaCO、KCO、CaCO、SrCOおよびBaCOなどの炭酸塩類;カルボン酸塩類、たとえばCHCOONaおよびPb(CHCOO)などの酢酸塩類;リン酸塩類;硫酸塩類;ケイ酸塩類;チタン酸塩類;ジルコン酸塩類;アルミン酸塩類;スズ酸塩類;鉛酸塩類、およびその組成が好ましくは低熱膨張係数を有する通常のガラスの組成、たとえばSiO、TiO,ZrOおよびAlの二成分、三成分または四成分の組合せに一致する、対応する混合酸化物類等を素材とする粒子が挙げられる。
上記以外のナノスケール無機粒子の素材としては、BaTiOまたはPbTiOなどのペロフスカイト構造を有する混合酸化物類もまた適している。さらに、たとえば粒状のポリメチルシロキサン類、メタクリロイルで官能化された酸化物粒子類およびメチルリン酸の塩などの、有機物で改変された無機粒子類も使用し得る。
これらのナノスケール粒子は、例えば国際公開第96/31572号に記載されている火炎加水分解法や、火炎熱分解法、プラズマ法等の公知の方法で製造することができる。好ましいナノスケール粒子としては、安定化されたコロイド状無機粒子のナノ分散ゾル類等を用いることができ、市販品としては、BAYER社製のシリカゾル、Goldschmidt社製のSnOゾル類、MERCK社製のTiOゾル類、Nissan Chemicals社製のSiO、ZrO、A1およびSbゾルまたはDEGUSSA社製のAerosil分散物類などの市販品が入手可能である。
ナノスケール粒子は、表面の改質によりこれらの粘度挙動を変化させることができる。粒子の表面改質は、公知の表面改質剤を用いて行うことができる。このような表面改質剤としては、例えば、ナノスケール粒子の表面に存在する官能基と共有結合や錯形成等の相互作用が可能な化合物や、重合体マトリックスと相互作用可能な化合物を用いることができる。このような表面改質剤としては、例えば、分子内にカルボキシル基、(第1級、第2級、第3級)アミノ基、4級アンモニウム基、カルボニル基等の官能基を有する化合物等を用いることができる。このような表面改質剤としては、通常、標準温度および圧力条件下で液体であり、分子内の炭素数が例えば15以下、好ましくは10以下、特に好ましくは8以下の低分子有機化合物で構成される。前記低分子有機化合物の分子量は、例えば500以下、好ましくは350以下、特に200以下ある。
好ましい表面改質剤としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、シュウ酸、マレイン酸およびフマル酸などの炭素数1〜12の飽和または不飽和モノおよびポリカルボン酸類(好ましくは、モノカルボン酸類);及びこれらのエステル類(好ましくはメタクリル酸メチル等のC〜Cアルキルエステル類);アセチルアセトン、2,4−ヘキサンジオン、3,5−ヘプタンジオン、アセト酢酸およびC〜Cアルキルアセト酢酸類などのβ−ジカルボニル化合物等が挙げられる。
ナノスケール粒子の粒径は、通常1〜200nm程度、好ましくは2〜50nm、特に2〜20nm程度である。
ナノスケール粒子の含有量は、樹脂組成物全体に対して、例えば0.1〜50体積%、好ましくは0.1〜30体積%、特に0.1〜20体積%である。なお、本発明においては、ナノスケール粒子は必ずしも用いなくてもよい。
本発明の樹脂組成物は、上記以外の樹脂、オリゴマー、モノマー等の他の成分を含んでいても良い。
このような他の成分としては、(ポリ)アクリル酸、(ポリ)メタクリル酸、(ポリ)アクリレート類、(ポリ)メタクリレート類、(ポリ)メタクリルアミド類、(ポリ)カルバミド類、(ポリ)オレフィン類、(ポリ)スチレン、(ポリ)イミド類、(ポリ)ビニル化合物、(ポリ)エステル類、(ポリ)アリレート類、(ポリ)カーボネート類、(ポリ)エーテル類、(ポリ)エーテルケトン類、(ポリ)スルホン類、(ポリ)エポキシド類、フッ素重合体類、オルガノ(ポリ)シロキサン類、(ポリ)シロキサン類およびヘテロ(ポリ)シロキサン類等の分子内に一以上の重合性官能基を有するモノマー、オリゴマー、重合体等が挙げられる。
他の成分としては、さらに、(ポリ)塩化ビニル、(ポリ)ビニルアルコール、(ポリ)ビニルブチラール、対応する共重合体類、たとえばポリ(エチレン−酢酸ビニル)、ポリエチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリエチレンオキシド、ポリフェニレンオキシド等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、下記式(III)
38(XSi (III)
(式中、R38は部分的にフッ素化またはペルフルオロ化されたC〜C20−アルキルであり、
はC〜C−アルコキシ、メチル、エチルまたは塩素である)
のフルオロシランを含んでいてもよい。前記フルオロシランを用いることにより、ナノインプリント工程において、ナノスタンパに対する樹脂組成物の剥離性を改善することができる。特にナノスタンパとして、ガラススタンプまたはシリカガラススタンプを用いる場合には、前記フルオロシランを含む樹脂組成物が好ましく用いられる。
38における部分的にフッ素化されたアルキルとは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子により置き換えられたアルキル基を意味する。好ましい基R38は、CFCHCH、CCHCH、CCHCH、n−C13CHCH、n−C17CHCH、n−C1021CHCHおよびi−CO−(CHである。
式(III)で表されるフルオロシランの市販品としては、トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル−1−トリエトキシシラン、CFCHCHSiClCH、CFCHCHSiCl(CH、CFCHCHSi(CH)(OCH、i−CO−(CHSiClCH、n−C13CHCHSiClCHおよびn−C13CHCHSiCl(CHである。
式(III)で表されるフルオロシランは、樹脂組成物全体に対して、例えば0〜3重量%、好ましくは0.05〜3重量%、より好ましくは0.1〜2.5重量%、特に0.2〜2重量%程度で用いられる。
前記バインダー樹脂としては、ポリメタアクリル酸エステルまたはその部分加水分解物、ポリ酢酸ビニル、またはその加水分解物、ポリビニルアルコール、またはその部分アセタール化物、トリアセチルセルロース、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリクロロプレン、ポリ塩化ビニル、ポリアリレート、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、またはその誘導体、ポリ−N−ビニルピロリドン、またはその誘導体、ポリアリレート、スチレンと無水マレイン酸との共重合体、またはその半エステル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アクリルニトリル、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等の共重合可能なモノマー群の少なくとも1つを重合成分とする共重合体等、またはそれらの混合物が用いられる。
また、バインダー樹脂としてオリゴマータイプの硬化性樹脂を使用することも可能である。例えば、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化ブタジエンスチレンブロック共重合体等不飽和基含有エポキシ化樹脂。その市販品としては、ダイセル化学工業社製の商品名「エポリードPB」、「ESBS」等がある。共重合型エポキシ樹脂(例えば、グリシジルメタクリレートとスチレンの共重合体、グリシジルメタクリレートとスチレンとメチルメタクリレートの共重合体である日本油脂(株)製 CP−50M、CP−50S,或いはグリシジルメタクリレートとシクロヘキシルマレイミド等の共重合体等がある)。その他、特殊な構造を有するエポキシ化樹脂(例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートとスチレンの共重合体、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートとスチレンとメチルメタクリレートの共重合体であるダイセル化学工業社製の商品名「セルトップ」等がある)等を挙げることができる。また、ノボラック型エポキシ樹脂(例えば、フェノール、クレゾール、ハロゲン化フェノールおよびアルキルフェノール等のフェノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で反応して得られるノボラック類とエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒドリンとを反応して得られるもの等。その市販品としては、日本化薬(株)製EOCN−103,EOCN−104S,EOCN−1020,EOCN−1027,EPPN−201,BREN−S:ダウ・ケミカル社製、DEN−431,DEN−439:大日本インキ化学工業(株)製,N−73,VH−4150等がある)、ビスフェノール型エポキシ樹脂(例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS及びテトラブロムビスフェノールA等のビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させてえられるものや、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルと前記ビスフェノール類の縮合物とエピクロルヒドリンとを反応させ得られるもの等。その市販品として、油化シェル(株)製、エピコート1004、エピコート1002;ダウケミカル社製DER−330,DER−337等)、トリスフェノールメタン、トリスクレゾールメタン等のエピクロルヒドリン及び/又はメチルエピクロルヒドリンとを反応させて得られるもの等。その市販品として、日本化薬(株)製EPPN−501,EPPN−502等)、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、ビフェニルジグリシジルエーテル等も使用することができる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても、混合して用いてもよい。
本発明の微細構造物の製造方法は、上記本発明のナノインプリント用光硬化性樹脂組成物にナノインプリント加工を施して微細構造物を得ることを特徴としている。本発明の方法は、より詳細には、
(1)上記本発明の樹脂組成物からなる被膜を支持体上に形成する工程、
(2)前記被膜にナノスタンパを用いてパターンを転写する工程、及び
(3)パターンが転写された被膜を硬化させて微細構造物を得る工程
を含んでいる。
工程(1)において、樹脂組成物を塗布する支持体としては、たとえばガラス、シリカガラス、フィルム、プラスチックまたはシリコンウエハ等を用いることができる。これらの支持体は、表面に接着促進被膜が形成されていてもよい。前記接着促進被膜は、支持体に対して樹脂組成物の十分なぬれを確保する有機重合体で形成することができる。このような接着促進被膜を形成する有機重合体としては、例えばノボラック類、スチレン類、(ポリ)ヒドロキシスチレン類および/または(メタ)アクリレート類を含有する芳香族化合物含有重合体または共重合体等が挙げられる。接着促進被膜は、上記有機重合体を含むよう液をスピンコーティングなどの公知の方法で支持体上に塗布することにより形成できる。
ナノインプリント用樹脂組成物はそれ自体で、あるいは有機溶媒の溶液として塗布することができる。前記有機溶媒としては、組成物を希釈することによりペースト化し、容易に塗布工程を可能とし、次いで乾燥させて造膜し、接触露光を可能とするために用いられる。このような有機溶媒としては、具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどの酢酸エステル類;エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール類;オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
工程(1)において、ナノインプリント用樹脂組成物からなる被膜は、樹脂組成物を支持体上に、たとえばスピンコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング、またはローラーコーティングなどの公知の方法で塗布することにより形成できる。被膜(塗布時の樹脂組成物)の粘度は、好ましくは80mPa・s〜10Pa・s、好ましくは100mPa・s〜5Pa・s、特に好ましくは200mPa・s〜1000mPa・s程度である。上記方法(狭義のナノインプリント)で形成されるナノインプリント用樹脂組成物の被膜(硬化前の被膜)の厚みは、例えば0.01〜1μm、好ましくは0.01〜0.5μm程度である。
また、工程(1)において、ナノインプリント用樹脂組成物からなる被膜は、上記以外の方法として、金型上に樹脂組成物を流し込み、その上に支持体を重ね、最上面からプレスする方法で形成することも可能である。このような方法は、特に回折型集光フィルムの製造に用いられる場合がある。上記方法(広義のナノインプリント)で形成されるナノインプリント用樹脂組成物の被膜(硬化前の被膜)の厚みは、例えば0.1μm〜10mm、好ましくは 1μm〜1mm程度である。
工程(2)に用いるナノスタンパは、表面に凹凸からなる転写パターンが形成されたナノインプリント用転写スタンプであって、シリコーン、ガラス、及びシリカガラス等を素材とするスタンパを用いることができる。なかでも、シリコーンゴムスタンパによれば、前記式(III)のフルオロシランを添加しない樹脂組成物を用いた場合にも、パターン転写後の樹脂離れが良好である点で有利である。また、本発明におけるナノスタンパとして、微細パターンが形成された金型を用いることも可能である。
工程(2)におけるパターンの転写は、被膜上に置いたナノスタンパを、約0.1〜100MPaの圧力下で、例えば5〜300秒、好ましくは20〜100秒、特に30〜60秒程度プレスする。パターン転写後の被膜の厚みは、狭義のナノインプリントで形成された被膜では、例えば0.01〜1μm、好ましくは0.01〜0.5μm程度であり、広義のナノインプリントで形成された被膜では、、例えば0.1μm〜10mm、好ましくは 1μm〜1mm程度である。
工程(3)において、硬化処理は、ナノスタンパが被膜上に静置させた状態で行っても良く、ナノスタンパを除去した後に行っても良い。好ましくは、工程(2)及び(3)として、被膜にナノスタンパを、0.1〜10MPaの圧力で、5〜300秒間プレスしてパターンを転写すると同時に、加熱又はUV照射を施して被膜を硬化させて微細構造物を得る工程が設けられる。硬化処理後の硬化被膜の厚みは、狭義のナノインプリントで形成された被膜では、例えば0.01〜1μm、好ましくは0.01〜0.5μm程度であり、広義のナノインプリントで形成された被膜では、、例えば0.1μm〜10mm、好ましくは 1μm〜1mm程度である。
被膜の硬化処理方法としては、加熱による熱硬化処理、UV照射によるUV硬化処理のでいずれを用いてもよく、両者を併用しても良い。UV硬化には、通常、UV透過性を有するナノスタンパが用いられる。熱硬化の条件としては、例えば、約80〜150℃程度の温度で、約1〜10分間加熱する条件等が挙げられる。UV硬化の条件としては、例えば、約5〜20分間程度UVを照射する条件等が挙げられる。
硬化処理により被膜を硬化させた後、必要に応じてナノスタンパを取り除いて、インプリントされた微細構造を得る。
こうして得られる微細構造物は、走査電子顕微鏡を用いて調査すると、標的基板上にインプリントされた微細構造だけでなく、30nm未満の厚さを有する被膜の構造化されていない残留層が残っていることがわかる。 次のマイクロエレクトロニクス中への使用では、急峻な壁面傾斜および高い縦横比(アスペクト比)を達成するために、残留層を取り除く必要が有る。このため、さらに工程(4)として、硬化被膜にエッチングを施す工程を設けることが好ましい。
工程(4)において、硬化被膜のエッチングは、例えば酸素プラズマ又はCHF/Oガス混合物によりエッチングすることができる。
エッチングの後、レジストコーティングを、たとえばプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートなどの従来の溶媒により除去することができる。
さらに微細構造物の種類に応じて適宜の処理を施すことにより、所望の物性を付与することができる。
本発明の方法によれば、ナノインプリント技術による大量生産が可能であり、しかも硬化収縮が抑制され、微細なパターンを有する微細構造物を効率よく製造することができる。こうして得られた微細構造物は、例えば、半導体材料、回折型集光フィルム、偏光フィルム、光導波路、又はホログラムとして極めて有用である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
製造例1
ナノスケール粒子分散液(H-1)
236.1g(1モル)のアクロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)を、26g(1.5モル)の水と共に24時間還流した。形成されたメタノールを回転蒸発器により70℃で取り除いた。
345gの水酸化テトラヘキシルアンモニウムで改変したシリカゾル(SiOコロイド、直径約5nm、濃度約30重量%イソプロパノール溶液、シリカゾル1g当たり2.4mgの水酸化テトラヘキシルアンモニウム溶液(濃度40重量%水溶液)で改変された)を攪拌しながら、こうして調製されたGPTS縮合物に加える。次いでイソプロパノールを回転蒸発器中で除去する。
約300mPa・sの粘度を有するナノインプリント用組成物が得られるまで、イソプロポキシエタノールで希釈することにより、ナノスケール粒子分散液(H-1)ゾルを得た。
製造例2
ナノスケール粒子分散液(H-2)
製造例1のシリカゾルの代わりに酸化ジルコニウム(ZrOZ2 平均粒径20nm、濃度約5重量%メチルエチルケトン分散液 北村化学産業社製)に変更して調整したナノスケール粒子分散液(H-2)を得た。
製造例3
造膜剤 樹脂(A)
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコに、プロピレングリコールノモメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業社製の商品名「MMPG-AC」)250gを導入し、95℃に昇温後、サイクロマーA200(ダイセル化学工業社製)100g、メチルメタクリレート50g、MMPG-AC 100g及び2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gを共に3時間かけて滴下した。滴下後3時間熟成した。これにより、分子量5000の(メタ)アクリル系樹脂(A)を含むバインダー樹脂溶液を得た。
製造例4
造膜剤 樹脂(B)
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコに、プロピレングリコールノモメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業社製の商品名「MMPG-AC」)250gを導入し、95℃に昇温後、3−エチル−3−(メタ)アクロイルメチルオキセタン(東亞合成社製)100g、メチルメタクリレート50g、MMPG-AC 100g及び2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gを共に3時間かけて滴下した。滴下後3時間熟成した。これにより、分子量5500の(メタ)アクリル系樹脂(B)を含むバインダー樹脂溶液を得た。
製造例5
造膜剤 樹脂(C)
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコに、プロピレングリコールノモメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業社製の商品名「MMPG-AC」)250gを導入し、95℃に昇温後、サイクロマーA200(ダイセル化学工業社製)80g、3−エチル−3−(メタ)アクロイルメチルオキセタン(東亞合成社製)20g、メチルメタクリレート50g、MMPG-AC 100g及び2 ,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gを共に3時間かけて滴下した。滴下後3時間熟成した。これにより、分子量5300の(メタ)アクリル系樹脂(C)を含むバインダー樹脂溶液を得た。
製造例6
造膜剤 樹脂(D)
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコに、プロピレングリコールノモメチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業社製の商品名「MMPG-AC」)250gを導入し、95℃に昇温後、メチルメタクリレート150g、MMPG-AC 100g及び2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gを共に3時間かけて滴下した。滴下後3時間熟成した。これにより、分子量5300の(メタ)アクリル系樹脂(D)をバインダー樹脂溶液を得た。
製造例7
造膜剤 樹脂(E)
攪拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロート及び窒素導入管を備えた2Lセパラブルフラスコに、3,4−シクロヘキシルメチル−3,4−シクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学社製 CEL2021P)350gを導入し、95℃に昇温後、サイクロマーA200(ダイセル化学工業社製)80g、3−エチル−3−(メタ)アクロイルメチルオキセタン(東亞合成社製)20g、メチルメタクリレート50g及び2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(日本ヒドラジン工業社製ABN-E)30.3gを共に3時間かけて滴下した。滴下後3時間熟成した。これにより、分子量5300の(メタ)アクリル系樹脂(E)を含むバインダー樹脂溶液を得た。
実施例1〜11及び比較例1〜2
塗膜調整法
表1に記載されている種類及び量の造膜剤、硬化膨張性モノマー、その他のモノマー、開始剤、増感剤、ナノ粒子、溶媒をスピンコーター中で混合して、ナノインプリント用樹脂組成物を調製した。表1中の各成分の具体的な化合物を以下に示す。併せて、得られた樹脂組成物について後述する方法で「硬化性」を評価した。
造膜剤:
樹脂(A)〜(E):それぞれ製造例3〜7に記載のもの
硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物
D1:下記式で表される化合物(ビシクロヘキシルジエポキサイド;3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル)ダイセル化学工業社製 CEL8000
Figure 0004937806

D2:下記式で表される化合物(2−ジメチルプロピルカーボネート;ジメチルトリメチレンカーボネート) ダイセル化学工業社製 DMTMC
Figure 0004937806

その他のモノマー
E−1:3,4−シクロヘキシルメチル−3,4−シクロヘキサンカルボキシレート/ダイセル化学工業社製 CEL2021P
E−2:シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル/アルドリッチ製
E−3:オキシノルボルネンジビニルエーテル/ダイセル化学工業社製
E−4:3−エチル−3−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチルオキセタン/東亞合成社製 OXT213
E−5:トリメチロールプロパントリアクシレート/東亞合成社製
感放射性カチオン重合開始剤
F−1:4−メチルフェニル[4−(1−メチルエチル)フェニルヨウドニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート/ローデア社製 PI2074
F−2:2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン/チバスペシャル社製 ティケミカルズ社製 Irgacure651
増感剤
G−1:ジブトキシアントラセン/川崎化成社製 DBA
ナノ粒子
H−1:製造例1に記載のもの。
H−2:製造例2に記載のもの。
溶媒
I−1:プロピレングリコールノモメチルエーテルアセテート/ダイセル化学工業社製 MMPG−AC
得られたナノインプリント用樹脂組成物を、ヘキサメチルジシラザンで前処理した4インチシリコンウェハに、3000〜6000回転、60秒の条件でスピンコーティングして、厚み0.5〜1μmの被膜を形成した。なお、溶媒を含む樹脂組成物を用いた実施例5〜11及び比較例1,2(製造例3〜5の造影剤又は溶媒を用いた例)については、被膜形成後に、溶媒を除去するため、約95℃で5分間加熱する乾燥処理を施した。乾燥後の被膜の膜厚は約0.5〜1μmになるよう調整した。
インプリンティング装置はコンピュータで制御された試験器(明昌機工社製NM−0401モデル)であり、これは装荷、緩和速度、加熱温度等をプログラムすることで規定された圧力を特定の時間維持することが可能である。各実施例及び比較例として表1に記載の条件の下、200nmのライン&スペースのパターンを有するナノスタンパを用いてナノインプリントを行った。併せて、後述する方法でナノスタンパに対する樹脂組成物の「剥離性」を評価した。
次いで、付属の高圧水銀燈を用いてUV放射線の照射により硬化処理を施すことにより微細パターンを有する硬化物を得た。併せて、得られた硬化物について後述する方法で「膜厚」及び「硬化収縮」を評価した。
その後、残存膜に対し、酸素を用いてプラズマエッチングを施し、次いで、CHF/O(25:10)でドライエッチングする事により、シリコンウエハ上にパターンを作製した。併せて、得られた半導体材料について後述する方法で「パターン形状」を評価した。
(評価方法1)
塗布性
実施例1〜11及び比較例1、2において、樹脂組成物をシリコンウエハ上にスピンコーティングした後、表面の状態を観察し、均一な塗膜形成の有無を観察し、下記の基準で評価した。
○:均一な塗膜が得られた。
△:スピンコート後、ウエハに一部はじきが観察された。
×:スピンコート後、塗膜のはじきが全面で観察された。
膜厚
実施例1〜11及び比較例1、2において、UV照射により硬化させた後の膜厚を、段差計を用いて測定した。
硬化性
実施例1〜11及び比較例1、2において、同様の方法でシリコンウエハ上に膜厚1μmの塗膜をスピンコートで作製した後、同一露光量のUV光を当て硬化塗膜とし、その表面タックの状態によって硬化性を評価した。
○:表面タックが全く無い。
△:若干表面タックが見られた。
×:塗膜表面に指紋が残った。
硬化収縮
実施例1〜11及び比較例1、2におけるパターンを転写する工程において、ナノスタンパを取り除いた後、形成されたパターンについて走査顕微鏡を用いてその外観を目視観察し、パターンエッジの状況、及びエッジの矩形の観点で、下記の基準により評価した。
○:パターンエッジ及びパターン端が矩形を保っていた。
△:パターンエッジ及びパターン端が婉曲していた。
×:両端のパターン面が収縮し、はがれが生じていた。
パターン形状
実施例1〜10及び比較例1、2において、ドライエッチング後、シリコンウエハ上に形成されたパターンを以下の基準で評価した。
○:パターンエッジの矩形を保っていた。
×:パターンエッジの矩形が崩れた。
Figure 0004937806
表1に示されるように、本発明のナノインプリント用樹脂組成物は、硬化性に優れ且つ硬化収縮が少ないことが明らかとなった。
実施例12〜17及び比較例3、4
回折型集光フィルムの製造
表2に記載されている種類及び量の造膜剤、硬化膨張性モノマー、他のモノマー、開始剤、増感剤、ナノ粒子、溶媒を混合して、ナノインプリント用樹脂組成物を調製した。表2中、各成分は表1に記載のものと同様である。
ナノスタンパとして、回折型集光フィルム金型(材質Ni−P、山形形状のピッチ幅5μm、高さ5.7μm、頂角45度、格子パターンサイズ縦2cm、横1cmの東芝機械(株)製小型金型)を用い、この回折型集光フィルム金型の上に樹脂組成物を垂らした。ここで、溶剤を含む樹脂組成物を用いた実施例15、16、比較例4については、被膜形成後に、溶媒を除去するため、約95℃で5分間加熱する乾燥処理(プレベイク)を施した。こうして形成された被膜上に、支持体としてのPETフィルム(東洋紡(株)製、商品名「A4300」、膜厚75μm)を重ねあわせ、更にその上からローラーを走らせ平坦化した後、露光を行うことで樹脂組成物を硬化させた。硬化条件は、超高圧水銀ランプ(ウシオ電機(株)製、型式USH−3502MA、照度16mW/cm)を用い、積算露光量1J/cmで露光を行った。硬化終了後、金型から回折型集光フィルムを剥がし、これをサンプルとした。併せて、後述する方法で金型に対する樹脂組成物の「離型性」を評価した。
上記のようにして得られた実施例12〜17および比較例3、4の回折型集光フィルムサンプルについて、後述の方法で、転写性、支持体との密着性、及び屈折率を評価し、その結果を表2にまとめて示した。
(評価方法2)
離型性
離型性は、金型から回折型集光フィルムを剥がした時の状態を確認することで評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・良好
△・・・若干張り付く
×・・・張り付く
転写性
転写性は、金属顕微鏡にて各回折型集光フィルムサンプルの山形形状の頂角を確認することで評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・良好(頂角45度)
△・・・転写不十分(頂角40〜44度)
×・・・転写不可
表2に示すとおり、比較例2のサンプルの頂角は、金型の頂角(45度)と比較して狭くなっていることが確認された。
支持体との密着性
JIS K5400に準拠し、支持基材フィルム(PETフィルム)と樹脂組成物の密着性を評価した。すなわち、各回折型集光フィルムサンプルに、カミソリで基材フィルムに達する傷を2mmの間隔で縦横それぞれ11本入れて100個のます目を作り、セロハンテープ(幅25mm、ニチバン社製)をレンズ部に密着させて急激に剥がした後、剥がされたレンズ部のます目の数で評価した。評価基準は以下のとおりである。
○・・・90/100以上残留
△・・・60/100以上残留
×・・・60/100未満残留
屈折率
硬化性組成物のUV硬化物を作成し、アッペの屈折率計を用いて各硬化物の屈折率を測定した。
Figure 0004937806
表2から、本発明のナノインプリント用樹脂組成物は硬化性に優れ、且つ硬化収縮が少ないことが判った。更にZrO系ナノ粒子を添加することにより、高い屈折率を示し回折型集光フィルムとして有効性あることが判った。
本発明のナノインプリント用樹脂組成物は、微細構造物を高い精度で大量にしかも経済的に製造できるため、半導体材料、回折型集光フィルム、偏光フィルム、光導波路、及びホログラムなどの精密機械部品等の分野で極めて有用である。

Claims (14)

  1. 硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物と感放射性カチオン重合開始剤とを含むナノインプリント用光硬化性樹脂組成物であって、感放射性カチオン重合開始剤は、アニオン部位が、SbF6 -又は下記式(1)
    Figure 0004937806
    (式中、x1〜x4は0〜5の整数を示す。但し、x1〜x4の合計値が1以上である)
    で表されるボレート類である感放射性カチオン重合開始剤であるナノインプリント用光硬化性樹脂組成物。
  2. 硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物が、環状エーテル化合物及び/又はカーボネート系化合物である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 環状エーテル化合物が、下記式(2)
    Figure 0004937806
    (式中、R1〜R18は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を示す)
    で表される化合物であり、カーボネート系化合物が、下記式(3)
    Figure 0004937806
    (式中、R19aは、同一又は異なって、水素原子、炭素数1〜10の一価又は多価の炭化水素基、一価若しくは多価のアルキルエステル、又は一価若しくは多価のアルキルエーテルを示し、R19bは、水素原子、アルキル基を示し、R20〜R23は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を示す。pは1〜6の整数を示し、m及びnは0〜3の整数を示し、X,Y,Zは酸素原子又は硫黄原子を示す。但し、pが1のとき、R19aは、水素原子又は炭素数1〜10の一価のアルキル基、一価のアルキルエステル、又は一価のアルキルエーテルを示し、pが2以上のとき、R19aは単結合、p価の炭化水素基、p価のアルキル基又はp価のアルコキシ基を示す)
    で表される環状カーボネート化合物である請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 硬化膨張性を有するカチオン重合性化合物が、樹脂組成物100重量部に対し、1〜90重量部の割合で含まれている請求項1〜3の何れかの項に記載の樹脂組成物。
  5. さらに、増感剤及び/又は増感色素を含む請求項1〜4の何れかの項に記載の樹脂組成物。
  6. さらに、ナノスケール粒子として、酸化物類、窒化物類、リン化物類、炭酸塩類、カルボン酸塩類、リン酸塩類、硫酸塩類、ケイ酸塩類、チタン酸塩類、ジルコン酸塩類、アルミン酸塩類、スズ酸塩類、及び鉛酸塩類からなる群から選択される少なくとも一つを素材とするナノスケール粒子を含む請求項1〜5の何れかの項に記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6の何れかの項に記載の樹脂組成物を硬化して形成される硬化物。
  8. 請求項1〜6の何れかの項に記載の樹脂組成物にナノインプリント加工を施して微細構造物を得る微細構造物の製造方法。
  9. (1)請求項1〜6の何れかの項に記載の樹脂組成物からなる被膜を支持体上に形成する工程、
    (2)前記被膜にナノスタンパを用いてパターンを転写する工程、及び
    (3)パターンが転写された被膜を硬化させて微細構造物を得る工程
    を含む請求項8記載の微細構造物の製造方法。
  10. 工程(1)において、樹脂組成物からなる被膜を透明な支持体上に形成する請求項9記載の微細構造物の製造方法。
  11. 工程(2)において、シリコーン、ガラス、及びシリカガラスから選択される少なくとも一つを素材とするナノスタンパを用いる請求項9記載の微細構造物の製造方法。
  12. さらに、(4)硬化被膜にエッチングを施す工程を含む請求項11の何れかの項に記載の微細構造物の製造方法。
  13. 請求項8〜12の何れかの項に記載の製造方法で得られる微細構造物。
  14. 半導体材料、回折型集光フィルム、偏光フィルム、光導波路、又はホログラムである請求項13記載の微細構造物。
JP2007078020A 2007-03-24 2007-03-24 ナノインプリント用光硬化性樹脂組成物 Expired - Fee Related JP4937806B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007078020A JP4937806B2 (ja) 2007-03-24 2007-03-24 ナノインプリント用光硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007078020A JP4937806B2 (ja) 2007-03-24 2007-03-24 ナノインプリント用光硬化性樹脂組成物

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008238417A JP2008238417A (ja) 2008-10-09
JP2008238417A5 JP2008238417A5 (ja) 2010-01-14
JP4937806B2 true JP4937806B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=39910345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007078020A Expired - Fee Related JP4937806B2 (ja) 2007-03-24 2007-03-24 ナノインプリント用光硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4937806B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11549020B2 (en) 2019-09-23 2023-01-10 Canon Kabushiki Kaisha Curable composition for nano-fabrication

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009037696A (ja) * 2007-08-02 2009-02-19 Toshiba Corp インプリント方法
JP5435879B2 (ja) * 2008-02-14 2014-03-05 株式会社ダイセル ナノインプリント用硬化性樹脂組成物
JP5101343B2 (ja) * 2008-03-03 2012-12-19 株式会社ダイセル 微細構造物の製造方法
KR101363783B1 (ko) * 2008-11-14 2014-02-17 엘지디스플레이 주식회사 임프린팅용 감광성 수지 조성물 및 기판 상에 유기막을 형성하는 방법
JP4748229B2 (ja) * 2009-02-16 2011-08-17 住友ベークライト株式会社 感光性樹脂組成物、光導波路形成用感光性樹脂組成物、光導波路形成用フィルム、光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器
EP2466341A1 (en) 2009-08-13 2012-06-20 FUJIFILM Corporation Wafer-level lens, wafer-level lens production method, and imaging unit
JP5352392B2 (ja) 2009-09-14 2013-11-27 富士フイルム株式会社 ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット
JP5401227B2 (ja) 2009-09-16 2014-01-29 富士フイルム株式会社 ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット
JP5572355B2 (ja) 2009-09-30 2014-08-13 富士フイルム株式会社 レンズアレイ及びレンズアレイ積層体
JP2011098487A (ja) 2009-11-05 2011-05-19 Fujifilm Corp 素子アレイ成形型、及び該成形型を用いて成形された素子アレイ
JP2011161727A (ja) 2010-02-08 2011-08-25 Fujifilm Corp 光学成形体の成形型、光学成形体の成形方法、及び、レンズアレイ
JP2011180293A (ja) 2010-02-26 2011-09-15 Fujifilm Corp レンズアレイ
JP2011180292A (ja) 2010-02-26 2011-09-15 Fujifilm Corp レンズアレイ
JP2011194751A (ja) 2010-03-19 2011-10-06 Fujifilm Corp 成形型、成形方法、及び、レンズアレイ
JP2011197480A (ja) 2010-03-19 2011-10-06 Fujifilm Corp レンズアレイ及びレンズアレイの製造方法、並びに、レンズ及びレンズの製造方法
JP2011197479A (ja) 2010-03-19 2011-10-06 Fujifilm Corp レンズ、及びレンズアレイ、並びにそれらの製造方法
JP5647808B2 (ja) 2010-03-30 2015-01-07 富士フイルム株式会社 レンズアレイのマスタの製造方法
JP6017115B2 (ja) * 2011-03-30 2016-10-26 住友ベークライト株式会社 光導波路形成用感光性樹脂組成物、光導波路形成用フィルム、および光導波路の製造方法
KR20150090073A (ko) * 2012-11-27 2015-08-05 주식회사 다이셀 미세 구조체의 제조 방법 및 나노임프린트용 광경화성 조성물
KR20160056923A (ko) * 2013-09-18 2016-05-20 주식회사 다이셀 감광성 수지 조성물 및 그의 경화물, 및 광학 부품
JP2015074137A (ja) * 2013-10-08 2015-04-20 デクセリアルズ株式会社 親油性積層体、及びその製造方法、並びに物品
US20160334701A1 (en) * 2014-01-29 2016-11-17 Daicel Corporation Photocurable composition for nanoimprinting, and method for forming fine pattern using the same
CN106459381B (zh) * 2014-06-23 2020-02-07 株式会社大赛璐 光固化性组合物、以及包含该组合物的光学元件用粘接剂
WO2016194644A1 (ja) * 2015-05-29 2016-12-08 株式会社ダイセル ナノインプリント用光硬化性組成物
JP7281542B2 (ja) 2019-06-07 2023-05-25 富士フイルム株式会社 パターン形成用組成物、硬化膜、積層体、パターンの製造方法および半導体素子の製造方法
US20230192949A1 (en) 2020-01-16 2023-06-22 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Polycarbonate resin, polycarbonate resin composition, optical molded article comprising same, and cyclic carbonate

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4015471B2 (ja) * 2001-06-28 2007-11-28 大日本印刷株式会社 光硬化性樹脂組成物、微細凹凸パターン転写箔、光学物品、スタンパー及び微細凹凸パターンの形成方法
JP4197240B2 (ja) * 2002-07-31 2008-12-17 大日本印刷株式会社 光硬化性樹脂、光硬化性樹脂組成物、微細凹凸パターン形成方法、転写箔、光学物品及びスタンパー
JP2004123831A (ja) * 2002-09-30 2004-04-22 Dainippon Printing Co Ltd 光硬化性樹脂組成物、微細凹凸パターン転写箔、光学物品、スタンパー及び微細凹凸パターンの形成方法
JP2005317388A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Nitta Ind Corp セパレータの製造方法
JP2006012712A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Nitta Ind Corp セパレータの製造方法
JP5139630B2 (ja) * 2005-07-06 2013-02-06 ニッタ株式会社 セパレータの製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11549020B2 (en) 2019-09-23 2023-01-10 Canon Kabushiki Kaisha Curable composition for nano-fabrication

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008238417A (ja) 2008-10-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4937806B2 (ja) ナノインプリント用光硬化性樹脂組成物
JP5269449B2 (ja) ナノインプリント用硬化性樹脂組成物
JP5101343B2 (ja) 微細構造物の製造方法
KR101568892B1 (ko) 나노임프린트용 경화성 수지 조성물
JP5215833B2 (ja) 微細パターン転写用スタンパ及びその製造方法
JP5243887B2 (ja) ナノインプリント用硬化性組成物およびパターン形成方法
TWI500638B (zh) 奈米壓印用硬化性組成物及硬化物
JP5879086B2 (ja) ナノインプリント用複製モールド
JP5362186B2 (ja) ナノインプリント用樹脂組成物
TW200846824A (en) Curing composition for photonano-imprinting lithography and pattern forming method by using the same
JP2009206197A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、硬化物およびその製造方法
TWI503364B (zh) 用於壓印製程之光敏樹脂組成物及在基板上形成有機層之方法
MX2011005900A (es) Metodo para producir materiales modelados.
JP2009215179A (ja) (メタ)アクリレート化合物、これを用いた硬化性組成物、光ナノインプリント用組成物、並びにこれらの硬化性組成物の硬化物およびその製造方法
JP6336002B2 (ja) 封止材
JP2010000612A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、パターン形成方法
WO2014084030A1 (ja) 微細構造体の製造方法及びナノインプリント用光硬化性組成物
JP5634799B2 (ja) 微細パターン形成用放射線硬化性樹脂組成物、及び該組成物を用いた微細構造体の製造方法
KR20190098746A (ko) 수용성 조성물, 패턴 형성제, 이들을 사용한 경화물의 제조 방법 및 경화물
JP2010106062A (ja) ナノインプリント用組成物、パターンおよびその形成方法
JP2009206196A (ja) ナノインプリント用硬化性組成物、これを用いた硬化物およびその製造方法、並びに、液晶表示装置用部材
JP5683849B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JP2009274405A (ja) ナノインプリント用組成物、パターン形成方法、エッチングレジストおよび永久膜
JP5509658B2 (ja) パターン形成方法
JP5619939B2 (ja) パターン転写方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees