JP4937446B2 - 加速緩和システム、エレベータシステムおよびエレベータかご室フロアシステム - Google Patents

加速緩和システム、エレベータシステムおよびエレベータかご室フロアシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータシステムに関し、特に、エレベータかごのプラットフォームの横方向加速、例えば振動、を緩和するためのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
エレベータの速度が上昇すると、ガイドレールもしくは空力に起因したプラットフォームの揺れが増大し、乗員がそれを感知する。乗り心地を改善するためには、エレベータシステムの様々な部材からエレベータかごへと伝わる横方向加速(例えば振動)を抑制する加速制御・緩和システムがエレベータシステムに必要となる。大抵のエレベータシステムは、周囲の構造によりエレベータかごに加わる荷重を吸収したり減衰させたりする手段を、1つあるいは複数備えている。例えば、摩擦式減衰装置(friction damper)をローラガイドに取り付けることができる。このようなシステムでは、コストおよびスペースがシステム全体に必要となるとともに、高レベルの摩耗が生じ易くなる。加えて、このようなシステムでは、乗員が加速を最も強く感知する位置、つまり乗員が通常立つプラットフォームにおける加速を緩和することができない。
【0003】
エレベータかごの乗り心地に大きく影響する1つの要因は、特にプラットフォームにおけるエレベータかごの横方向への振動である。横方向への振動は、昇降路のガイドレールの製造および設置の不完全性から生じる吊り下げ荷重(suspension force)、もしくは建造物の建設時に生じるガイドレールのミスアライメントに起因する。
【0004】
横方向加速は、また、移動中にエレベータかごに直接作用する空力により生じる。例えば、エレベータかごは、昇降路内部で物体(例えば、乗り場やつりあいおもり)を通過する際に、振動する。このような空気力学的振動の影響は、エレベータの速度が上昇している状態で特に大きい。
【0005】
ある特定の周知のシステムでは、昇降路のガイドレールからエレベータかごわくが分離されている。ガイドレールの影響から効果的に隔離するためには、エレベータかごとガイドレールとの間の距離を十分に得るためのエレベータ案内システムが必要となる。残念ながら、エレベータの安全上の制約のため、現在のエレベータ案内システムでは、エレベータかごとガイドレールとの間の距離を十分大きくすることができない。安全な設計の最小限の制約でも、かごとガイドレールとの間の距離は、±7mmしか認められていない。このように距離が小さいため、エレベータ案内システムを剛性を有するものとして設計することが必要となり、これによって、ガイドレールの変形がかごおよび乗員へと伝わり易くなる。
【0006】
さらに、このようなタイプのシステムには、吊り下げ−センタリングのサブシステムが必要となるため、エレベータシステム全体の重量およびコストが大きくなるとともに、システムが複雑になる。このようなタイプのシステムは、大抵、信頼性の問題が生じ易い。加えて、このようなタイプのシステムは、通常、多量の電力を消費するため、付加的なコストがかかるとともに、熱的な問題が生じる。エレベータかごのみを昇降路のガイドレールに対して安定化させても、乗員が通常立つプラットフォームとエレベータかごわくとの相対移動つまり振動がなお生じる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、エレベータのプラットフォームにおける横方向加速を緩和することが可能な加速緩和システムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、乗員が感知するプラットフォームの横方向加速(例えば振動)を緩和するためのシステムを提供することによって、従来技術よりも大きな利点を得るとともにこれを改善するものである。このシステムは、プラットフォーム上に移動可能に配置された(すなわちフローティング状態となっている)エレベータかご室フロアを備えている。本発明の利点は、乗員が横方向加速を最も強く感じる位置、つまり乗員が立つ位置で、この横方向加速を緩和できることである。本発明は、重量およびコストを抑えた受動型システムである。さらに、このシステムは、従来技術のエレベータシステムの既存のプラットフォームに容易に後付けすることができる。
【0009】
これらの利点および他の利点は、本発明の実施例で、プラットフォーム上に移動可能に配置されているとともに、プラットフォームの加速に応答するようになっているかご室フロアを備えたシステムを提供することによって達成されている。加えて、アクチュエータが、かご室フロアの加速に応答して、このかご室フロアの加速を緩和するようになっている。
【0010】
他の実施例では、本発明は受動型装置であり、かご室フロアが、プラットフォーム上に固定された固定板と、この固定板上に移動可能に配置された移動板と、を備えている。隔離装置が移動板と固定板との間に配置されていることによって、固定板に対する移動板の移動が可能となっている。アクチュエータは、複数のスプリングおよび減衰機構を備えている。これらのスプリングがかご室フロアおよびプラットフォームに連結されていることによって、プラットフォーム上で移動板をほぼ中心に維持するための復元力が得られるようになっている。減衰機構は、移動板およびプラットフォームに固定的に連結されていることによって、移動板の運動エネルギーを放散させるよう機能する。
【0011】
本発明の上述した特徴および他の特徴、利点は、以下の詳細な説明および図面によって、当業者に理解されるだろう。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1を参照すると、本発明のエレベータシステムの実施例が10として示されている。このエレベータシステムは、昇降路12を備えており、エレベータかご14が、この昇降路12の内部に配置されていることによって、垂直移動を行うようになっている。エレベータかご14が、吊り下げられているとともに、つりあいおもり16に連結されていることによって、一組のエレベータ用ロープ18を介してエレベータかご14とつりあいおもり16とが相対移動を行うようになっている。かごガイドレール20およびつりあいおもりガイドレール22によって、T字型トラックが構成されており、このT字型トラックによって、エレベータかご14およびつりあいおもり16が、それぞれ、昇降路12に亘って案内されるようになっている。巻上機24は、機械室26の内部に配置されており、エレベータかご14および乗員を昇降させるための機械的動力を供給する。
【0013】
エレベータかご14は、エレベータかごわく28、プラットフォーム30およびかご室32を備えている。かご室32は、通常、4つの垂直壁部および屋根を備えているとともに、プラットフォーム30の上に配置されている。プラットフォーム30は、エレベータかご室32と協働して、乗員が乗る室を画定している。プラットフォーム30は、かごわく28の上に配置されており、このかごわく28が、エレベータかご14のかご室32/プラットフォーム30エンクロージャの外部の構造支持具となっている。
【0014】
本発明の加速緩和システムの実施例(図3および図4に最もよく示されている)が、かご室32/プラットフォーム30エンクロージャの内部でプラットフォーム30の上に中心付けられている。以下でより詳細に説明するように、加速緩和システム34は、プラットフォーム30から生じる横方向加速を乗員が立つ位置で緩和するよう機能する。
【0015】
図2を参照すると、かごわく28は、水平方向に延びた上わく36と、垂直に延びているとともに頂部で上わく36により連結された一対のわく38と、底部でわく38を連結させている1つあるいは複数の安全用下わく40と、を備えている。プラットフォーム30は、安全用下わく40の頂部に配置されているとともに、連結ブラケット42によりわく38に連結されている。連結ブラケット42は、プラットフォーム30の裏面の支持わく44に連結されている。ローラガイド46は、かごわく28の4隅に配置されており、かごガイドレール20のT字型トラックの内部で係合するようになっている。ローラーガイド46は、エレベータかご14が昇降路12の内部で移動する際にエレベータかご14を案内する。
【0016】
図3および図4を参照すると、かご室32/プラットフォーム30エンクロージャの内部に配置されている加速緩和システム34の上面図および側面図が示されている。加速緩和システム34は、プラットフォーム30の上に移動可能に配置されたエレベータかご室フロア48と、複数のアクチュエータ50と、を備えている。
【0017】
エレベータかごフロア48は、エレベータプラットフォーム30の上に固定された固定板52と、固定板52の上に移動可能に配置された移動板54と、を備えている。玉軸受56の矩形グリッドが、固定板52と移動板54との間に配置されている。玉軸受56は、カップ58の内部に収容されている。カップ58は、固定板52を穿孔することにより設けられており、それらの内部で玉軸受56が回転し得る寸法となっている。玉軸受56のグリッドは、固定板52およびプラットフォーム30に対する移動板54の横方向への移動を可能とする隔離装置として機能する。
【0018】
各アクチュエータ50は、スプリング60および減衰機構62の組を備えている。スプリング60および減衰機構62の端部は、移動板54と、プラットフォーム30に対して固定されているかご室壁部32と、に連結されている。
【0019】
運転中、乗員は、玉軸受56のグリッドの上でフローティング状態にある移動板54の上に立つ。スプリング60によって、移動板54をプラットフォーム30上でほぼ中心に維持するための復元力が得られるようになっている。減衰機構62は、横方向加速に起因する移動板54の運動エネルギーを放散するよう機能するものであり、様々なタイプのもの(例えば、油圧、粘弾性力もしくは摩擦力を利用したもの)から構成することが可能である。結果として、移動板54は、空気力、もしくはプラットフォーム30を介して伝達するガイドレールのミスアライメントから生じる振動から効果的に隔離される。このようにして、移動板54上に乗っている乗員が感知するプラットフォーム30の振動は、効果的に緩和されるようになっている。
【0020】
アクチュエータ50は、スプリング60および減衰機構62の組を備えたものとして説明されてきたが、スプリング60および減衰機構62うちの一方のみを備えることも可能であり、もしくは、他の受動型装置(例えば、弾性エラストマー)を備えることも可能であることは、当業者は理解するだろう。さらに、磁気アクチュエータ、もしくは機械的なボール式アクチュエータやスクリュー式アクチュエータといった能動型アクチュエータを利用することも可能であり、これらも本発明の範囲内に含まれる。
【0021】
かご室フロア48は、玉軸受56のグリッドからなる隔離装置により分離された固定板52および移動板54を備えるものとして記載されたが、他の構造のかご室フロア48を利用することも可能である。例えば、固定板52を用いずに、移動板54とプラットフォーム30との間に玉軸受56のグリッドを直接に配置することができる。さらに、他の隔離装置(例えば、ローラや弾性エラストマーパッド)を利用することも可能であることは、当業者には明らかである。
【0022】
かご室フロア48に検出器を取り付けることによって、監視もしくは制御を行うことが可能なパラメータを示す信号を発生させることができる。例えば、かご室フロア48に加速度計を取り付けることによって、能動型アクチュエータによる、かご室フロア48の横方向加速の緩和および能動的制御を容易にすることができる。さらに、荷重検出器を利用して、かご室フロア48に加わる垂直荷重を監視することも可能である。
【0023】
加速緩和システム34を、従来技術のエレベータシステムのプラットフォームに付加的に後付けすることにより、このようなシステムの横方向加速をさらに緩和することもできる。かご室フロア48を、既存のプラットフォームの上に設置できるように設計することも可能である。プラットフォーム30の上にかご室フロア48が設置された(すなわち、移動可能に配置された)後で、アクチュエータ50をかご室フロア48およびプラットフォーム30に連結することができる。従来技術のエレベータプラットフォームに後付けするためのエレベータかご室システムを、フロアから天井までの高さのうちの少しの部分(例えば、20〜30センチメートル)だけ利用するものとして設計することによって、各フロアでかごを水平化する際に必要となる変化量を最小とすることも可能である。
【0024】
本発明の加速緩和システム34を他の加速制御システムと組み合わせて利用することによって、エレベータかごの乗り心地をさらに改善することができる。例えば、図2に示されているように、エレベータかごわく28の4隅における4つのローラガイド46は、エレベータかご14用の一般的な案内システムを備えている。ガイドレール20のトラック内部へのローラガイド46の取付けが堅固なほど、バフェッティングなどの空力からエレベータかご14が隔離される。しかし、ローラガイドの取付けが堅固なほど、ガイドレールのミスアライメントに起因した振動がプラットフォーム30を介して伝達し易くなる。加速緩和システム34を利用することにより、かごガイドレール20の内部にローラガイド44を堅固に取り付けて(すなわち横方向への移動がほとんど生じないようにして)、エレベータかご14がバッフェティングなどの空力の影響を受けないようにすることができる。同時に、加速緩和システム34によって、ガイドレールの変形やミスアライメントから生じる振動を緩和することができる。ガイドレールの変形やミスアライメントは、ローラガイド44が堅固に取り付けられている場合に顕著に起こる。
【0025】
本発明と組み合わせて利用することができる他の能動型制御システムが、「エレベータかご室フロア加速制御システム」という名称の米国特許出願第09/469,123号に開示されている。この特許出願は、本願の基礎出願と同時に出願されたものであり、この点について開示している。このシステムでは、プラットフォーム30(およびプラットフォーム30に堅固に取り付けられたかご室フロア48)とエレベータかごわく28との間に電磁石が固定的に配置されている。この電磁石が加速センサからの信号により閉ループフィードバック方法で制御されることによって、かご室フロア48に取り付けられたプラットフォーム30および/またはエレベータかご14の横方向加速が抑制されるようになっている。
【0026】
本願には、好適な実施例が記載されたが、現在の請求の範囲から逸脱することなく、記載された実施例に様々な変更を加えることも可能なことは理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエレベータシステムの概略斜視図。
【図2】図1のエレベータかごわくの概略斜視図。
【図3】図1の加速緩和システムの上面図。
【図4】図1の加速緩和システムの側面図。
【符号の説明】
28…かごわく
30…プラットフォーム
34…加速緩和システム
48…かご室フロア
50…アクチュエータ
52…固定板
54…移動板
56…玉軸受

Claims (23)

  1. 乗員が感知するエレベータプラットフォームの加速を緩和する加速緩和システムであって、
    前記エレベータプラットフォームによって支持され、エレベータプラットフォームの上に固定された固定板と、該固定板の上に配置され固定板およびエレベータプラットフォームに対して移動可能である移動板と、を備え、エレベータプラットフォームの加速に応答するエレベータかご室フロアと、
    エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの加速に応じてエレベータプラットフォームに対して横方向に移動し得るように、エレベータかご室フロアとエレベータプラットフォームとの間に配設された隔離装置と、
    前記エレベータかご室フロアの加速に応答するアクチュエータと、
    を備え、
    前記アクチュエータは、複数のスプリングおよび複数の減衰機構を備え、スプリングおよび減衰機構の双方の一端は、移動板と、プラットフォームに対して固定されているかご室壁部と、に連結され、スプリングは、移動板をプラットフォーム上でほぼ中心に維持する復元力をもたらし、減衰機構は、エレベータかご室フロアの運動エネルギーを放散し、これにより、アクチュエータがエレベータかご室フロアの横方向の加速を緩和することを特徴とする加速緩和システム。
  2. 前記アクチュエータは、受動型アクチュエータからなることを特徴とする請求項1記載の加速緩和システム。
  3. 前記アクチュエータが、前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに固定的に連結されている複数のスプリングを備えていることによって、前記エレベータプラットフォームの上で前記エレベータかご室フロアをほぼ中心に維持するための復元力が得られるようになっていることを特徴とする請求項2記載の加速緩和システム。
  4. 前記アクチュエータが、前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに固定的に連結されている複数の減衰機構を備えていることによって、前記エレベータかご室フロアの運動エネルギーが放散されるようになっていることを特徴とする請求項2記載の加速緩和システム。
  5. 前記減衰機構は、油圧式減衰機構、粘弾性式減衰機構、摩擦式減衰機構のうちの1つを備えていることを特徴とする請求項4記載の加速緩和システム。
  6. 記隔離装置は、前記移動板と前記固定板との間に配置され、前記隔離装置によって、前記エレベータプラットフォームの加速中に前記移動板と前記固定板との間の相対移動が可能となることを特徴とする請求項1記載の加速緩和システム。
  7. 前記隔離装置は、前記固定板の上に配置されたカップの内部に収容された複数の玉軸受を備えており、前記玉軸受は、前記移動板を支持するとともに、前記カップの内部で回転可能となっていることを特徴とする請求項6記載の加速緩和システム。
  8. 前記エレベータプラットフォームの加速には、横方向加速が含まれていることを特徴とする請求項1記載の加速緩和システム。
  9. 前記エレベータかご室フロアに検出器が固定されており、前記検出器によって、前記エレベータかご室フロアの加速もしくは前記エレベータかご室フロアに加わる垂直荷重を示す信号が発生されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の加速緩和システム。
  10. 乗員が感知するエレベータプラットフォームの加速を緩和する加速緩和システムであって、
    前記エレベータプラットフォームによって支持され、エレベータプラットフォームの上に固定された固定板と、該固定板の上に配置され固定板およびエレベータプラットフォームに対して移動可能である移動板と、を備え、エレベータプラットフォームの加速に応答するエレベータかご室フロアと、
    エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの横方向の加速に応じてエレベータプラットフォームに対して横方向に移動し得るように、エレベータかご室フロアとエレベータプラットフォームとの間に配設された隔離装置と、
    前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに固定的に連結された受動型アクチュエータと、
    を備えており、
    前記受動型アクチュエータは、複数のスプリングおよび複数の減衰機構を備え、スプリングおよび減衰機構の双方の一端は、移動板と、プラットフォームに対して固定されているかご室壁部と、に連結され、スプリングは、移動板をプラットフォーム上でほぼ中心に維持する復元力をもたらし、減衰機構は、エレベータかご室フロアの運動エネルギーを放散し、これにより、前記受動型アクチュエータは、前記エレベータかご室フロアの横方向加速に応答して、前記エレベータかご室フロアの横方向加速を緩和することを特徴とする加速緩和システム。
  11. 離装置は、前記移動板と前記固定板との間に配置され、前記隔離装置によって、前記エレベータプラットフォームの加速中に前記移動板と前記固定板との間の横方向への相対移動が可能となることを特徴とする請求項10記載の加速緩和システム。
  12. エレベータシステムであって、
    エレベータかごわく、前記エレベータかごわくの上に配置されたエレベータプラットフォーム、および前記エレベータプラットフォームの上に配置されたエレベータかご室を備えた乗員搬送用のエレベータかごと、
    前記エレベータプラットフォームによって支持され、エレベータプラットフォームの上に固定された固定板と、該固定板の上に配置され固定板およびエレベータプラットフォームに対して移動可能である移動板と、を備え、エレベータプラットフォームの加速に応答するエレベータかご室フロアと、
    エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの横方向の加速に応じてエレベータプラットフォームに対して横方向に移動し得るように、エレベータかご室フロアとエレベータプラットフォームとの間に配設された隔離装置と、
    前記エレベータかご室フロアの横方向の加速に応答して、前記エレベータかご室フロアの横方向の加速を緩和するアクチュエータと、
    を備え
    前記アクチュエータは、複数のスプリングおよび複数の減衰機構を備え、スプリングおよび減衰機構の双方の一端は、移動板と、プラットフォームに対して固定されているかご室壁部と、に連結され、スプリングは、移動板をプラットフォーム上でほぼ中心に維持する復元力をもたらし、減衰機構は、エレベータかご室フロアの運動エネルギーを放散し、これにより、アクチュエータがエレベータかご室フロアの横方向の加速を緩和することを特徴とするエレベータシステム。
  13. 前記アクチュエータは、受動型アクチュエータからなることを特徴とする請求項12記載のエレベータシステム。
  14. 前記アクチュエータが、前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに固定的に連結されている複数のスプリングを備えていることによって、前記エレベータプラットフォームの上で前記エレベータかご室フロアをほぼ中心に維持するための復元力が得られるようになっていることを特徴とする請求項13記載のエレベータシステム。
  15. 前記アクチュエータが、前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに固定的に連結されている複数の減衰機構を備えていることによって、前記エレベータかご室フロアの運動エネルギーが放散されるようになっていることを特徴とする請求項13記載のエレベータシステム。
  16. 離装置は、前記移動板と前記固定板との間に配置され、前記隔離装置によって、前記エレベータプラットフォームが横方向に加速している間に、前記移動板と前記固定板との間の横方向への相対移動が可能となることを特徴とする請求項12記載のエレベータシステム。
  17. 前記エレベータプラットフォームの加速には、横方向加速が含まれていることを特徴とする請求項12記載のエレベータシステム。
  18. 乗員が感知するエレベータプラットフォームの加速を緩和するために前記エレベータプラットフォームに後付けするためのエレベータかご室フロアシステムであって、
    前記エレベータプラットフォームによって支持されるように配置可能であり、エレベータプラットフォームの上に固定された固定板と、該固定板の上に配置され固定板およびエレベータプラットフォームに対して移動可能である移動板と、を備え、エレベータプラットフォームの加速に応答するエレベータかご室フロアと、
    上記のように配置されたときに、エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの加速に応じてエレベータプラットフォームに対して横方向に移動し得るように、エレベータかご室フロアとエレベータプラットフォームとの間に配設された隔離装置と、
    前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに連結することが可能であるとともに、このように連結された状態で前記エレベータかご室フロアの横方向の加速に応答するアクチュエータと、
    を備えており、
    前記アクチュエータは、複数のスプリングおよび複数の減衰機構を備え、スプリングおよび減衰機構の双方の一端は、移動板と、プラットフォームに対して固定されているかご室壁部と、に連結され、スプリングは、移動板をプラットフォーム上でほぼ中心に維持する復元力をもたらし、減衰機構は、エレベータかご室フロアの運動エネルギーを放散し、
    前記エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの上に配置された状態で、前記アクチュエータによって、前記エレベータかご室フロアの横方向の加速が緩和されることを特徴とするエレベータかご室フロアシステム。
  19. 前記アクチュエータは、受動型アクチュエータからなることを特徴とする請求項18記載のエレベータかご室フロアシステム。
  20. 前記アクチュエータが、前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに固定的に連結することが可能な複数のスプリングを備えていることによって、前記エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの上に配置された状態で、前記エレベータプラットフォームの上で前記エレベータかご室フロアをほぼ中心に維持するための復元力が得られるようになっていることを特徴とする請求項19記載のエレベータかご室フロアシステム。
  21. 前記アクチュエータが、前記エレベータかご室フロアおよび前記エレベータプラットフォームに固定的に連結することが可能な複数の減衰機構を備えていることによって、前記エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの上に配置された状態で、前記エレベータかご室フロアの運動エネルギーが放散されるようになっていることを特徴とする請求項19記載のエレベータかご室フロアシステム。
  22. 離装置は、前記移動板と前記固定板との間に配置することが可能であり、
    前記エレベータかご室フロアが前記エレベータプラットフォームの上に配置されている状態で、前記エレベータプラットフォームが加速している間、前記隔離装置によって前記移動板と前記固定板との間の横方向への相対移動が可能となることを特徴とする請求項18記載のエレベータかご室フロアシステム。
  23. 前記の乗員が感知するエレベータプラットフォームの加速には、横方向への加速が含まれていることを特徴とする請求項1記載の加速緩和システム。
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