JP2865949B2 - エレベータの制振装置 - Google Patents

エレベータの制振装置

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JP2865949B2
JP2865949B2 JP4151119A JP15111992A JP2865949B2 JP 2865949 B2 JP2865949 B2 JP 2865949B2 JP 4151119 A JP4151119 A JP 4151119A JP 15111992 A JP15111992 A JP 15111992A JP 2865949 B2 JP2865949 B2 JP 2865949B2
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cab
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芳昭 山崎
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    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B11/00Main component parts of lifts in, or associated with, buildings or other structures
    • B66B11/02Cages, i.e. cars
    • B66B11/026Attenuation system for shocks, vibrations, imbalance, e.g. passengers on the same side
    • B66B11/028Active systems
    • B66B11/0286Active systems acting between car and supporting frame
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B7/00Other common features of elevators
    • B66B7/02Guideways; Guides
    • B66B7/04Riding means, e.g. Shoes, Rollers, between car and guiding means, e.g. rails, ropes
    • B66B7/046Rollers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエレベータのかご室の
水平方向及び垂直方向の振動を抑制するエレベータの制
振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、人間が乗るエレベータは乗りご
こちが重視されかご室内の振動は5〜15Hzの人間の
最も体感の鋭い領域においてピーク対ピークで10〜1
5Gal以下に抑えるのが望ましい。しかし、近年、建
築物のより一層の高層化によりエレベータの昇降速度も
より高速化が求められ、この結果、かご室に加わる外力
レベルは増加し、かご室内の振動レベルを10〜15G
al以下に抑えるのが困難になっている。水平方向振動
は主としてガイドレールのたわみにより発生するが、ガ
イドレールを完全に真っ直ぐにかつ継ぎ目もなく架設す
ることは現実には極めて困難であり、ガイドレールには
いくらかのたわみが存在する。このため、例えば、特開
平3−51281号公報に示されるように、かごの横揺
れ振動を制御する際に、繰り返しによる学習制御により
ガイドレール変位の学習データを蓄積し、このデータを
利用して振動抑制する制振装置が提案されている。
【0003】また、垂直方向の振動に関しては、主ロー
プを介して巻き上げ機に吊持されているエレベータのか
ご室は、主ロープの固有振動数が普通1〜10Hzにあ
り、このロープ系の共振尖鋭度が高いため、わずかのト
ルクリップルが巻き上げ機にあっても垂直方向の振動が
発生して乗りごこちに著しく悪影響を及ぼす。特に本質
的にトルクリップルを有するギヤ付き巻き上げ機や可変
電圧可変周波数電源用サイリスタやトランジスタなどの
半導体を用いた場合に問題となる。さらに、建築物の高
層化により、主ロープが長くなり、これに伴いロープ駆
動系のばね定数が小さくなるためエレベータのかご室に
垂直方向振動が発生しやすくなり、その抑制が重要な問
題となっている。この問題に対処するため、従来、例え
ば、1990年Vol.64・No.10三菱電機技報
(p27〜p32)で示されるように、コンペンロープ
およびコンペンシーブとダンパによる振動抑制装置が用
いられてきた。また、例えば、特開昭60−10676
9号公報で示されたようにかごの上下の振動を抑えるた
めのアクティブマスダンパを用いた制振装置が提案され
ている。
【0004】図18,図19は上記特開平3−5128
1号公報に示された従来のエレベータの水平方向振動の
制振装置を示す正面図及び斜視図であり、図において、
1はエレベータのかご室、2はかご室1を防振ゴム8を
介して支持するかご枠、3はかご枠2の両側に垂直に平
行に配された2本のガイドレール、4はかご枠2を吊り
下げる主ロープ、28,29はかご枠2の上下にそれぞ
れ防振ゴム7を介して連結された上連結枠及び下連結
枠、5は上連結枠28、下連結枠29の両側にそれぞれ
防振ゴム6を介して連結されかつガイドレール3に移動
可能に係合して案内されるレール係合子である。
【0005】19はかご枠2に取付けられ、このかご枠
2と上連結枠28との間を前後方向(Y方向)に駆動す
る変位センサを内蔵するアクチュエータ、20はアクチ
ュエータ19の出力を上連結枠28に伝えるリンク機
構、21はリンク機構20に設けられた荷重センサ、2
2はかご枠2に取付けられ、このかご枠2と上連結枠2
8との間を左右方向(X方向)に駆動する変位センサを
内蔵するアクチュエータ、23はアクチュエータ22の
出力を上連結枠28に伝えるリンク機構、24はリンク
機構23に設けられた荷重センサである。なお、図示せ
ずも、上記アクチュエータ19,22と同様の機構が下
連結枠29に対しても設けられている。なお、かご室
1、かご枠2、上連結枠28、下連結枠29によりかご
が構成される。
【0006】25は上連結枠28に設けられた2個のY
方向,X方向の加速度センサ、26は加速度センサ25
の加速度信号及び上記変位センサの変位信号に応じてア
クチュエータ19,22を学習制御する学習制御システ
ム、27は上記荷重センサ24の荷重信号及び上記変位
信号に応じてアクチュエータ19,22を制御するコン
プライアンス補償制御システムである。
【0007】次に動作について説明する。かごは、主ロ
ープ4により懸架され、巻き上げ機(図示せず)により
主ロープ4を巻き上げることにより、昇降する。かごが
昇降する際、レール係合子5はかごの両脇に設置された
ガイドレール3に係合し、かご枠2をガイドレール3に
沿って案内する。荷重センサ21,24が設けられてい
る駆動用のアクチュエータ19,22は、コンプライア
ンス補償制御システム27によりガイドレール3のたわ
みに応じてかご枠2に加わる外力を相殺するようにコン
プライアンス制御される。学習制御システム26は、加
速度センサ25の加速度信号を積分することにより、か
ご枠2にかかる変位を検出し、そのデータを学習してコ
ンピュータのメモリ上に蓄積する。ガイドレール3の据
え付け時の誤差に起因するかごの水平変位をこの学習制
御システム26により補正する。これらのコンプライア
ンス補償制御システム27と学習制御システム26とを
併用して用いることにより、かごの横揺れ振動を抑制す
る。
【0008】図20は上記1990年Vol.64・N
o.10三菱電機技報(p27〜p32)に示される従
来のエレベータの垂直方向振動を抑制する制振装置の機
械モデルの要部を示す構成図である。図において、支持
器17で支持される巻き上げ機11、そらせ車12に巻
きかけられた主ロープ4にはシャックルばね9を介して
かご10が接続されている。かご10は、ここではかご
枠2、防振ゴム8およびかご室1により構成され、主ロ
ープ4はかご枠2にシャックルばね9を介して接続され
ている。かご10の反対側の主ロープ4の端にはかご1
0とほぼ同じ重量のカウンタウエイト13が接続され、
巻き上げ機11に過大な片荷重が加わらないようにして
いる。かご10とカウンタウエイト13の下側にはコン
ペンロープ14が接続し、コンペンシーブ15の自重に
より張力が加えられている。同様に主ロープ4にも張力
が与えられ、これにより、主ロープ4およびコンペンロ
ープ14に生ずるロープの横振動が抑制される。さら
に、コンペンシーブ15に取り付けたコンペンシーブダ
ンパ16は、コンペンシーブ15の縦振動を減衰させる
ことでロープ類に発生する振動の減衰を図っている。こ
のようにロープ類の振動が抑制されることにより、これ
に吊り下げられたかご10の縦振動も抑制される。なお
kO 〜k5 ,Cd ,C1 〜C5 は各部のばね及びダンパ
を示している。
【0009】図21は上記特開昭60−106769号
公報に示された従来のエレベータの垂直方向振動を抑制
する制振装置の要部を示す正面図である。図において、
かご室1、かご枠2を含むかご10は主ロープ4により
懸架され上下に昇降する。31はかご10の上面に立設
された一対のガイド、32はローラ33を介してこのガ
イド31に案内された上下動自在なダンパ用おもり、3
4はかご10の上面とダンパー用おもり32の底面との
間に設けられ、制御信号に制御されて伸縮し、制御力を
発生させてダンパ用おもり32を上下動させるアクチュ
エータ、35はダンパ用おもり32の上面に設けられ
て、ダンパ用おもり32の振動を検出するダンパ用セン
サ、36はかご10の振動を検出するかご用センサ、3
7はダンパ用センサ35とかご用センサ36の検出信号
を比較し、この比較結果に基づいて制御量を出力しアク
チュエータ34を伸縮させるコントローラである。な
お、ガイド31、ダンパ用おもり32、ローラ33、ア
クチュエータ34、ダンパ用センサ35、かご用センサ
36及びコントローラ37はかご1,2の振動を抑制す
るアクティブマスダンパ38を構成するものである。
【0010】以上のように構成されたアクティブマスダ
ンパ38はかご10の振動をかご用センサ36で検出し
てコントローラ37に入力し、このコントローラ37で
振動速度に比例する制御信号を出力し、この制御信号で
アクチュエータ34を駆動して、ダンパ用おもり32を
上下動させて制御力を発生させる。これにより、減衰が
増しロープ系の共振の尖鋭度を下げることができ、かご
10の垂直方向の振動を抑制する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータの制
振装置は以上のように構成されているので、図18,図
19のようなガイドレール3の変位を学習制御により蓄
積させるエレベータの制振装置では、(1)学習するガ
イドレール3の変位情報が膨大であり、これをコンピュ
ータのメモリ上に蓄積することは非効率的である。
(2)ガイドレール3の変位の温度変化や経年変化に対
応するため常に学習を繰り返す必要があり、かつ、膨大
な量のデータを学習記憶するには高性能なCPUが不可
欠となる。(3)エレベータは加減速と停止とを繰り返
し運行されるため、上記方式では有効な変位情報が学習
できるとは考えにくい。(4)超高速エレベータのよう
に行程も長く昇降速度の速いエレベータではより学習が
困難となるという問題点があった。
【0012】また、かご室1とかご枠2を同時に振動抑
制するように機構と制御装置とが構成されているので、
(5)かご室1のみを制振する場合に比べ、より大きな
アクチュエータ19,22のパワーが必要である。
(6)アクチュエータ19,22をかご枠2の上下箇所
に取り付けており、設置およびメインテナンスが困難で
ある。(7)本来振動を抑えるべきかご室1の床部の振
動を検出していないので、かご室1の振動を十分抑制で
きない、という問題点があった。
【0013】また、図20のようなコンペンロープ14
とコンペンシーブ15およびコンペンシーブダンパ16
による制振装置では、ある程度の張力をコンペンロープ
14に与えようとすると、コンペンシーブ15の重量を
大きくしなければならない。また、昇降行程が長い超高
層ビル用のエレベータでは、建物のゆれによる主ロープ
4、コンペンロープ14の振動が大きくなる可能性があ
り、ロープ類の振動抑制には建物のゆれに応じて十分な
張力を与える必要が生じるが、常時張力を与えることは
巻き上げ機11に加わる荷重を増加させ望ましくないな
どの問題点があった。
【0014】さらに図21のようなかご10の垂直方向
振動をアクティブマスダンパ38による制御で抑制する
方法および装置では、ある程度の制振効果を得るために
は、ダンパ用おもり32の質量を大きくするか、あるい
はダンパ用おもり32の往復移動距離を大きく取るかの
いずれかの対策が必要となる。しかし、エレベータのか
ご10は主ロープ4に吊り下げられ巻き上げ機により昇
降されるため、重量に制限があり、かご10に重量が増
えることはそのままエレベータ乗員の定員が減ることに
つながる。また、ダンパ用おもり32の質量を増やさず
にダンパ用おもり32の移動距離を大きく取るには、ア
クチュエータ34のストロークと移動速度を増やさねば
ならない。重量に制限があり、かつ一般に利用可能なア
クチュエータを用いるのでは現実にはあまり容易なこと
ではない。さらに、エレベータが大型化すると、ロープ
系の共振周波数も低下する傾向にある。より低い周波数
における制御力を得るには、周波数の低下倍率の2乗倍
のダンパ用おもり32の質量増加かあるいは移動距離の
増加が必要となる、という問題点があった。
【0015】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、膨大な学習データを用いること
なく制振効果を向上できると共に、アクチュエータ設置
上の問題を解決し、さらにエレベータ停止の際の位置決
め精度を良くすることのできるエレベータの制振装置を
得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るエ
レベータの制振装置は、ガイドレール変位センサの検出
信号をフィードフォワード信号、かごの振動をフィード
バック信号としてエレベータかご室の制振に用いるコン
トローラを備えたものである。
【0017】請求項2の発明に係るエレベータの制振装
置は、かご室及びかご枠に直接接続 され、かご室及びか
ご枠の間の水平方向相対位置を制御するアクチュエータ
と、かご室のアクチュエータが接続された近傍に設けら
れ、かご室の水平方向振動を検出する振動センサと、振
動センサの検出信号に応じてアクチュエータを制御する
コントローラとを備えたものである。
【0018】請求項3の発明に係るエレベータの制振装
置は、かご室のアクチュエータが接続された近傍に設け
られ、かご室の水平方向振動を検出する第1振動センサ
と、かご枠のアクチュエータが接続された近傍に設けら
れ、かご枠の水平方向振動を検出する第2振動センサ
と、第1及び第2振動センサの検出信号に応じてアクチ
ュエータを制御するコントローラとを備えたものであ
る。
【0019】請求項4の発明に係るエレベータの制振装
置は、アクチュエータとして、コントローラにより制御
されるサーボモータと、サーボモータの回転を水平方向
の移動に変換するボールねじとを備えたものである。
【0020】請求項5の発明に係るエレベータの制振装
置は、コントローラに、振動センサ、または第1及び第
2振動センサの検出信号、アクチュエータの回転角、回
転速度あるいは位置、速度信号、及び駆動指令信号の複
数の情報と所定の数学モデルとを用いてかご室とかご枠
の絶対位置及び速度を推定する状態推定オブザーバを備
えたものである。
【0021】請求項6の発明に係るエレベータの制振装
置は、コンペンシーブにかかる力、位置、および速度に
応じて、コンペンシーブを索引してコンペンロープの張
力制御を行う張力制御装置を備えたものである。
【0022】請求項7の発明に係るエレベータの制振装
置は、コンペンシーブにかかる力を検出する力センサ
と、コンペンシーブの位置を検出すると共に、コンペン
シーブを索引するアクチュエータと、そのコンペンシー
ブの位置に基づいてコンペンシーブの速度を演算し、コ
ンペンシーブにかかる力、位置、および速度に応じて、
アクチュエータによる索引を制御し、コンペンロープの
張力制御を行うコントローラとを備えたものである。
【0023】請求項8の発明に係るエレベータの制振装
置は、アクチュエータとして、コンペンシーブの位置を
検出し、コントローラにより制御されるサーボモータ
と、サーボモータの回転を垂直方向の移動に変換するボ
ールねじとを備えたものである。
【0024】請求項9の発明に係るエレベータの制振装
置は、かご室及びかご枠に直接接続され、かご室及びか
ご枠の間の垂直方向相対位置を制御するアクチュエータ
と、かご室のアクチュエータが接続された近傍に設けら
れ、かご室の垂直方向振動を検出する振動センサと、振
動センサの検出信号に応じてアクチュエータを制御する
コントローラとを備えたものである。
【0025】請求項10の発明に係るエレベータの制振
装置は、アクチュエータをエレベータの各フロアへの停
止時に高精度位置決め用として用いるようにしたもので
ある。
【0026】
【作用】請求項1の発明におけるエレベータの制振装置
は、エレベータのかごを制振するために必要なガイドレ
ールの変位情報を、かごがガイドレールを通過する直前
に検出するので、学習するためのエレベータの走行や膨
大なデータの蓄積が不必要となる。また、ガイドレール
の変位情報をフィードフォワード信号として、かごの振
動をフィードバック信号として制御に用いることによ
り、より高性能なかごの振動制御が実現できる。
【0027】請求項の発明におけるエレベータの制振
装置は、かご室とかご枠との間の水平方向相対位置を直
接駆動し、かご室のみを絶対空間に対し制振するもの
で、かご枠の制振は積極的には行なわない。そのためア
クチュエータにより駆動の対象とされる質量はかご室質
量であり、かご室とかご枠を同時に制振する場合のかご
室とかご枠を加えた質量に比べ小さくなり、アクチュエ
ータに要求されるパワーは少なくてすむ。また、アクチ
ュエータがかご室及びかご枠に直接接続され、かつ、振
動センサがかご室のアクチュエータが接続された近傍に
設けられているので、制御の対象となるかご室の状態量
に位相遅れが生じることなく、制御性能が良く、コント
ローラの構成も簡単にする。
【0028】請求項3の発明におけるエレベータの制振
装置は、かご枠の水平方向振動を検出する第2振動セン
サにより、より制御性能を向上させる。
【0029】請求項4の発明におけるエレベータの制振
装置は、サーボモータの回転運動をボールねじにより直
線運動に変換するため、高推力が得られ、アクチュエー
タの重量および供給電力に厳しい制約のあるエレベータ
の制振用アクチュエータとして効率的に機能する。
【0030】請求項5の発明におけるエレベータの制振
装置は、状態推定オブザーバを用いることにより、制御
状態変数となるかご室とかご枠の絶対位置と速度の推定
精度は向上し同様に制御性能も向上する。
【0031】請求項6の発明におけるエレベータの制振
装置は、張力制御装置により、コンペンシーブにかかる
力に応じた力要素、位置に応じたバネ要素、および速度
に応じた減衰要素を、任意に組み合わせてコンペンロー
プの張力を制御する。
【0032】請求項7の発明におけるエレベータの制振
装置は、コントローラとアクチュエータにより、コンペ
ンシーブにかかる力に応じた力要素、位置に応じたバネ
要素、および速度に応じた減衰要素を、任意に組み合わ
せてコンペンロープの張力を制御する。
【0033】請求項8の発明におけるエレベータの制振
装置は、サーボモータの回転運動をボールねじにより直
線運動に変換するため、高推力が得られ、効率良くロー
プ類の制振が行える。
【0034】請求項9の発明におけるエレベータの制振
装置は、かご室とかご枠との間の垂直方向相対位置を直
接駆動し、かご室の振動を抑制するものであり、従来の
アクティブマスダンパー方式の制振装置のダンパー用の
おもり質量に比べ、かご室、かご枠の質量が大きいた
め、アクチュエータの移動するストロークも小さくて済
み、かつ低周波数域まで十分対応できる。また、ダンパ
ー用おもりによる余分な重量増加が少ない。また、アク
チュエータがかご室及びかご枠に直接接続され、かつ、
振動センサがかご室のアクチュエータが接続された近傍
に設けられているので、制御の対象となるかご室の状態
量に位相遅れが生じることなく、制御性能が良く、コン
トローラの構成も簡単にする。
【0035】請求項10の発明におけるエレベータの制
振装置は、かご室とかご枠との間の垂直方向相対位置駆
動アクチュエータにストロークが小さく、高精度な位置
決めの機能を有するものを用いることができるため、主
ロープの巻き上げ機による位置決めに加え、これを微調
整する形でかご室の位置決めが行える。
【0036】
【実施例】実施例1. 以下、請求項の発明の一実施例を図について説明す
る。図1において、1はかご室、2はかご室1を防振ゴ
ム7,8を介して支持するかご枠、10はかご室1、か
ご枠2を含むかご、4はかご10を吊り下げる主ロー
プ、3は一対のガイドレール、5はかご10にガイドロ
ーラサスペンション5aを介して設けられガイドレール
3に係合するガイドローラから成るレール係合子で、図
示のものは向って左右方向にかご10を支持するが、図
示せずも紙面に垂直方向にかご10を支持するレール係
合子も設けられている。
【0037】41はガイドレール3に転動可能に係合す
るガイドローラ、42はガイドローラ41を介してガイ
ドレール3の変位を検出する振動センサ、40はガイド
ローラ41及び振動センサ42で構成されるガイドレー
ル変位センサで、かご枠2の上下に設けられている。4
3はガイドレール変位センサ40をかご枠2に支点43
aを中心に回動自在に取付けるアーム、44はアーム4
3を所定方向に付勢するばね、ダンパ、45はかご10
に設けられたかご室振動抑制制御装置である。
【0038】かご室振動抑制制御装置45において、4
6はかご10の水平方向振動を検出するためのかご室
1、かご枠2に取付けられた振動センサ、47は振動セ
ンサ46の検出信号及びガイドレール変位センサ40の
検出信号に基づいて制御信号を作るコントローラ、48
はコントローラ47の制御信号に基づいてかご室1の水
平方向振動を抑制するサーボモータ、48aはサーボモ
ータ48に直結したボールねじ、48bはボールねじ4
8aのナット、49はサーボモータ48、ボールねじ4
8a、ナット48bで構成されるアクチュエータであ
る。なお、アクチュエータ49、コントローラ47によ
り制振手段が構成される。
【0039】図2は上記のように構成されたエレベータ
の制振装置におけるガイドレール変位センサ40の働き
を示すブロック図であり、図1に示したガイドレール変
位センサ40、コントローラ47、アクチュエータ4
9、かご10、振動センサ46等がブロックにより示さ
れている。
【0040】次に動作について説明する。ガイドレール
3は完全に真直なレールであることが理想であるが、現
実には高層ビルの高さに相当する長さのレールを完全に
真直にかつ継目も無く製造、設置することは不可能であ
り、また、レール及び高層ビル自体の経年変化に伴うゆ
がみが生じるため、ガイドレール3に案内され、上下に
高速昇降するかご枠2及びかご室1には水平方向に振動
を生じる。この水平方向振動を低減させる目的で、ガイ
ドレール3からかご枠2の間にはガイドローラサスペン
ション5aに支持されたガイドローラから成るレール係
合子5が、かご枠2の両側上下に合計4個取り付けてあ
る。ガイドローラ及びガイドローラサスペンション5a
は前後方向にもそれぞれ取り付けてある。またかご枠2
からかご室1に伝わる振動は防振ゴム7,8により減衰
される。通常の昇降速度のエレベータならば、これら二
つの振動減衰機構により、かご室1に伝わる振動レベル
を目標値である10〜15Gal以下に抑えることが可
能である。しかし、超高層ビル用の最大速度が500M
/min以上となる超高速エレベータでは、この振動減
衰機構のみでは振動レベルを目標値以下に抑制すること
は一般に困難となるため、かご室振動抑制制御装置45
などを取り付ける必要が生じてくる。
【0041】そこで通常は、かご室1に生じる振動を振
動センサ46により計測し、この振動が小さくなるよう
にアクチュエータ49を駆動する、いわゆるフィードバ
ック制御系を構成する。これにより振動抑制効果はかな
り得られる。しかし、あらかじめ、エレベータのかご1
0に加わる外乱成分を検出し、フィードフォワード制御
することにより、より効果の高い振動制御系が実現でき
る。このためにエレベータのかご10の上下にガイドレ
ール3のたわみ変位を計測するガイドレール変位センサ
40を取り付けている。このガイドレール変位センサ4
0は、そのガイドローラ41がアーム43とばね、ダン
パ44とによりガイドレール3に押しつけられており、
エレベータ昇降時にガイドレール3のたわみにより生ず
る振動を振動センサ42により計測する。この変位情報
をコントローラ47にフィードフォワード情報として与
え、かご室1に取り付けた振動センサ46のフィードバ
ック情報による制御系と組み合わせて、より高性能な制
振制御系を実現する。
【0042】図2に示すブロック図は以上の動作を説明
したものである。レール変位による外乱がガイドレール
変位センサ40により計測されコントローラ47に入力
される。一方、エレベータのかご10にはある一定の時
間遅れTを有した後、レール変位による外乱が加わる。
エレベータのかご10に生ずる振動は振動センサ46に
より検出されコントローラ47に入力される。コントロ
ーラ47はこれら振動センサ46からのフィードバック
信号とガイドレール変位センサ40からのフィードフォ
ワード信号とを用いて、かご10が振動しないようにア
クチュエータ49に制御信号を出力し、かご10の制振
を実現している。
【0043】実施例2. 上記実施例1ではガイドレール変位センサ40は左右方
向のガイドレール3の変位を検出していたが、ガイドレ
ール変位センサ40は前後方向のガイドレール3の変位
計測にも適用可能であり、前後左右の水平方向振動抑制
装置として用いることができる。
【0044】実施例3. 上記実施例1ではかご室振動抑制制御装置45としてか
ご室1とかご枠2をアクチュエータ49により相対的に
駆動する形式のものを用いているが、ガイドローラ変位
センサ40は図3に示すように、従来のガイドローラサ
スペンション5aの代わりにガイドローラの支持部に設
けたガイドローラアクティブサスペンション50と組み
合わせた場合でも、実施例1と同様に実現可能である。
即ち、ガイドレール変位センサ40からのフィードフォ
ワード信号とかご10に設けたアクティブサスペンショ
ン用の振動センサ51からのフィードバック信号をコン
トローラ52に入力することで、ガイドローラアクティ
ブサスペンション50の制御信号が得られ、実施例1と
同等な制振性能を発揮する。なお、ガイドローラアクテ
ィブサスペンション50とコントローラ52により制振
手段が構成される。
【0045】実施例4. また、ガイドローラ変位センサ40は図4に示すよう
に、かご枠2に設けたアクティブマスダンパ形式の振動
抑制制御装置53と組み合わせても有効に機能する。即
ち、ガイドローラ変位センサ40の出力信号をフィード
フォワード信号としてアクティブマスダンパ用のコント
ローラ54に与えることにより実施例1,2と同等の制
振性能を発揮する。また、他のいかなる振動抑制制御装
置と組み合わせても有効である。その場合、振動抑制制
御装置53とコントローラ54とにより制振手段が構成
される。
【0046】実施例5. さらにガイドローラ変位センサ40用の振動センサとし
て変位計のほか、加速度計や速度計の出力を積分して利
用することも可能である。
【0047】実施例6. 図5は請求項2,3,4,5の発明の一実施例を示し、
図1と対応部分には同一符号を付して説明を省略する。
図5において55はボールねじ48aのナット48bに
取り付けられたスラスト移動機構である。56はかご枠
ボールねじ締結器であり、かご枠2に取り付けられスラ
スト移動機構55を介しナット48bからの軸力をかご
枠2へ伝達する。57はボールねじ48aの片端を支持
するボールねじ支えである。58はかご室1の床部のボ
ールねじ支え57の近傍に設置された振動センサ(第1
振動センサ)、59はかご枠2の下部のかご枠ボールね
じ締結器56の近傍に設置された振動センサ(第2振動
センサ)、60はサーボモータ48のロータに直結され
て回転を検出するエンコーダである。61は振動センサ
58,59、エンコーダ60の情報などをもとにサーボ
モータ48を制御するコントローラである。同図は駆動
用のアクチュエータ49としてサーボモータ48とボー
ルねじ48a及びナット48bから構成されるものを用
いた場合を示している。また、その駆動用のアクチュエ
ータ49は、かご室1に直付けされたボールねじ支え5
7、及びかご枠2に直付けされたかご枠ボールねじ締結
器56に直接接続されるものである。
【0048】図6は前記のように構成されたエレベータ
の制振装置の機構部分とエレベータかご室1、かご枠2
を2自由度の質点系にモデル化したものである。図7は
エレベータの制振装置のコントローラ61の構成の一例
を示したブロック図である。コントローラ61の内部
は、各種センサ情報より制御状態量を推定する状態指定
オブザーバ62と、振動センサ58,59、エンコーダ
60から成る各種センサ情報部63と状態推定オブザー
バ62からの推定状態量をもとに制御指令信号Tcを出
力する補償器64とから構成される。図8はこの発明に
よるエレベータの制振装置の制振効果を示すボード線図
の一例である。
【0049】次に動作について説明する。従来の振動減
衰機構では抑制できない振動成分がかご室1に生じる
と、かご室1の床部に設置された振動センサ58がかご
室1の床部の振動を検出する。さらに、かご枠2の下部
にも同様に設置された振動センサ59がかご枠2の振動
を検出する。これらの振動センサ58,59により計測
される加速度あるいは速度信号に加え、サーボモータ4
8のエンコーダ60より測定される位置又は速度信号を
もとにコントローラ61はサーボモータ48の制御指令
信号Tcを発生する。制御指令信号はかご室1の床部の
振動レベルが低減するようにアクチュエータ49を駆動
する。かご室1の床下部に固定されたサーボモータ48
のロータが回転することにより、ロータに連結されたボ
ールねじ48aも回転する。一方、ナット48bはスラ
スト移動機構55とかご枠ボールねじ締結器56とを通
じてかご枠2に固定されている。よって、サーボモータ
48が回転することによりかご室1とかご枠2とは相対
的に図に向かって左右に移動する。
【0050】ところで、かご室1は主ロープ4に懸架さ
れたかご枠2に防振ゴム7,8により弾性支持されてい
るため、かご室1内の搭乗人数の増減による重量の変化
に応じかご枠2とかご室1との相対位置は上下に振動す
る。そのため、かご室1に固定されたサーボモータ48
とかご枠2に固定されたかご枠ボールねじ締結器56と
は相対的に上下に変位することとなる。従って、直接に
ナット48bとかご枠ボールねじ締結器56とを締結す
ると、かご室1の重量の増減による上下動によりボール
ねじ48aに直行方向に荷重が加わることとなる、ボー
ルねじ48aに軸方向以外の外力が加わることは、機構
の安定した動作と寿命の面から好ましくないので、この
上下動の動きをボールねじ48aに伝えないように、ボ
ールねじ48aの軸方向に剛性が高く、ボールねじ48
aの直角方向には自由に動く機構としてスラスト移動機
構55がナット48bとかご枠ボールねじ締結器56と
の間に取り付けられている。よって、サーボモータ48
とボールねじ48aからなる駆動用のアクチュエータ4
9は、ボールねじ48aの軸方向のみに力を発生するこ
ととなる。
【0051】かご室1とかご枠2の下部にアクチュエー
タ49を取り付け、かご室1とかご枠2とを左右方向に
相対的に変位させることにより、かご室1のみを制振
し、かご枠2は積極的に制振しない。そのため、かご枠
2とかご室1を合わせて制振する場合に比べ制振の対象
となる質量が軽減され、アクチュエータ49に要求され
るエネルギーも少なくなる。さらに、かご室1の上部は
かご室振れ止め用の防振ゴム7により弾性支持されるた
め、アクチュエータ49を駆動した際のかご室1の動き
は、ほぼこの支持点回りに振れることになり、アクチュ
エータ49の駆動の対象となる質量はかご室1の全体質
量よりもさらに軽減される。また、振動センサ58,5
9はそれぞれかご室1の床部、かご枠2の下部のアクチ
ュエータ49の駆動部に近い位置に設置している。この
ため、振動センサ58,59の検出信号とアクチュエー
タ駆動信号との間に無用の位相遅れを生じ難い構造とな
り制御系の安定性が増し、制御性能も向上する。
【0052】以上説明したエレベータのかご室1とかご
枠2と制振装置からなるシステムは、図6に示すよう
に、かご室1とかご枠2をそれぞれ1質点に置き換えた
2自由度系の振動モデルに近似できる。振動はガイドレ
ール3の変位x0により生じ、ばねK7 、ダンパC7 を
有するガイドローラサスペンション5aを通じ、かご枠
2に対応する質点m2を加振する、さらに振動はばねk
6 、ダンパC6 を介しかご室1に対応する質点m1に伝
わる。サーボモータ48とボールねじ48a及びナット
48bからなるアクチュエータ49はこれらの質点m
1,m2の間に設置され、これら二つの質点を反対方向
に相対的に駆動する。このシステムの制御目的は質点m
1すなわちかご室1を絶対空間に目標加速度以下に静止
させることである。
【0053】制御性能の向上のためには、質点m1の絶
対空間に対する位置、速度などの状態変数の情報が要求
される。しかし、一般に絶対空間に対する位置を測定す
るには、参照となる絶対位置がない限り容易には行えな
い。エレベータの場合、一見、固定部と考えられる建築
物自体が実際には風や地震などの外乱により揺れるため
絶対位置の参照点とはならない。また、速度センサも小
型軽量で、このシステムに利用可能な精度を有するもの
は現状では無い。よって、振動センサ58,59として
一般に利用可能なものは加速度センサとなる。しかし、
加速度センサを用いた場合、この加速度信号からかご室
1の位置、速度を推定するのに、数学的には加速度信号
を1回積分、2回積分すればよいはずであるが、実際の
加速度信号にはノイズやDCドリフト成分が必ず含まれ
るため、特に2回積分が必要となる位置推定では値がす
ぐに飽和してしまい、実質的に推定不可能となる。
【0054】そこで図7に示すように、センサ信号とし
てかご室1の加速度信号のみではなく、かご枠2の加速
度信号、また、これら2つの質点の相対位置、速度信号
がサーボモータ48のエンコーダ60より測定されるの
で、この信号とさらにサーボモータ48の駆動信号Tc
とを用いて、状態推定オブザーバ62により制御に用い
る状態量を推定する。状態推定オブザーバ62の内部に
はあらかじめ図6に示す数学モデルを有している。よっ
て、より多くのセンサ信号と内部数学モデルを用いるこ
とにより、加速度信号を単に積分した場合に比べ、状態
量の精度の高い推定が可能となる。
【0055】以上のように構成された制振装置を用いる
ことにより、かご室1はガイドレール3のたわみにより
生じる水平方向振動を目標値である10〜15Gal以
下に抑えることが可能となる。かご室1の位置、速度及
びサーボモータ48の回転速度をフィードバック制御信
号として用いた一例を非制御時(現状)と比較して図8
に示す。縦軸のゲインはガイドレール3の変位x0 に対
するかご室1の変位x1 として求めている。非制御時の
状態(点線)では、このシステムの1次固有振動数に相
当する共振ピークが1.5Hz近傍に生じ、また、2次
共振点も0dB以下ではあるが6.0Hz近傍に生じて
いる。これに対し、制御時(実線)では位置フィードバ
ック制御によりボード線図の低周波数域のゲインが現状
よりも低下することが示されている。位置フィードバッ
クゲインの増加に比例してボード線図の低周波数域ゲイ
ンは低下するが、同時に安定余裕も低下するため、適度
な位置フィードバックゲインを設定する必要がある。ま
た、速度フィードバック成分により減衰の増加と安定性
の増加が図られる。
【0056】実施例7. 上記実施例6では駆動用のアクチュエータ49としてサ
ーボモータ48とボールねじ48a及びナット48bか
ら構成されるアクチュエータ49を用いているが、同様
な機構でアクチュエータとして油圧、空気圧、その他の
電動アクチュエータの構成も当然のことながら可能であ
る。また、アクチュエータの位置、速度検出器としては
上述のエンコーダ60の他、タコジェネレータ、ソレノ
イド等の他の速度、位置センサも同様に使用可能であ
る。
【0057】実施例8. 上記実施例6では振動制御用のコントローラ61として
複数のセンサ信号を入力とする状態推定オブザーバ62
と補償器64からなるコントローラ61を用いていた
が、かご室1の振動センサ58,59の信号を入力と
し、アクチュエータ49に振動を抑制する信号を与える
コントローラであれば、いかなる構成のものでも使用可
能である。また、振動センサはかご室1の床部には最低
限必要であるが、それ以外のセンサは省略可能である。
【0058】実施例9. 上記実施例1では制振装置はエレベータ入口正面から見
て左右方向のみに駆動アクチュエータ49が動く構造と
なっている。一般に、エレベータかご室1内の水平方向
振動を実測した場合、一般に入口正面に向かって左右方
向の振動レベルが前後方向の振動レベルに比べて大き
く、かご室1の水平方向振動問題は左右方向の振動がま
ず問題となる。しかし、エレベータの超高速化に伴い前
後方向の振動レベルも当然のことながら問題となる。図
9は、エレベータかご室1を左右方向のみではなく前後
方向にも制振可能となるように、サーボモータ48とボ
ールねじ48a及びナット48bからなるアクチュエー
タ49を4個取り付けた状態を示す下面図である。ま
た、ここには図示されていないが、振動センサ58,5
9も左右方向のものに加え前後方向の振動センサがかご
室1の床部とかご枠2の下部に設置されている。実施例
1と同様な制振装置を前後、左右方向に設置することに
より、エレベータかご室1床部の振動レベルを前後左右
方向にわたり目標値の10〜15Gal以下に抑制可能
となる。
【0059】実施例10. 上記実施例9ではアクチュエータ49をエレベータかご
室1の下部に4個設置し、前後と左右のアクチュエータ
49をそれぞれ独立に制御することで、前後左右方向の
振動抑制が行える。しかし、前後、左右のアクチュエー
タ49を独立ではなく、協調して制御することにより、
エレベータかご室1の鉛直軸回りの回転成分の振動も抑
制可能となる。
【0060】実施例11. 図10は請求項6,7,8の発明の一実施例を示し、前
記図20と対応部分には同一符号を付して説明を省略す
る。図10において、65は減速器付きのサーボモー
タ、66はこの減速器付きのサーボモータ65の出力軸
にカップリングにより直結したボールねじ、67はボー
ルねじナットを固定しリニアガイド68に従い上下動す
るボールねじナット付きガイドである。69は力センサ
71とボールねじナット付きガイド67とを剛に連結す
る連結器、70はコンペンシーブ15の回転軸を支持す
るコンペンシーブ受けであり、力センサ71に接続され
ている。72はサーボモータ65に取り付けられたエン
コーダである。73はサーボモータ65とボールねじ6
6などから構成されるアクチュエータ、74はアクチュ
エータ73を地面に固定する架台である。75は力セン
サ71およびエンコーダ72の検出信号をもとに張力制
御を行なうコントローラである。なお、サーボモータ6
5、ボールねじ66、ボールねじナット付きガイド6
7、リニアガイド68、連結器69、力センサ71、コ
ンペンシーブ受け70、エンコーダ72、架台74、お
よびコントローラ75によりロープ類の張力設定と制振
を行なう張力制御装置76が構成される。
【0061】図11はエレベータの機械モデルとコント
ローラ75の機能を示す制御システムのブロック図であ
る。77はコントローラ75の特性を調整する補償要
素、78は位置信号のフィードバックゲイン、79は信
号の加算器、80は速度信号のフィートバックゲインで
ある。81はボールねじ66に重力により加わる自重で
ありコンペンシーブ15およびコンペンシーブ受け7
0、力センサ71、連結器69等の重量を加算した値で
ある。82はボールねじ66と減速器付きサーボモータ
65の回転部分の等価質量と積分器、83は積分器であ
る。84はロープ類のばね定数、85は減速器付きのサ
ーボモータ65によりボールねじ66に生じる軸力、8
6,87はそれぞれ位置信号と速度信号のフィードバッ
ク信号をオンオフするスイッチである。
【0062】図12は巻き上げ機11とそらせ車12の
回転慣性、かご10の質量、カウンタウエイト13の質
量、コンペンシーブ15の回転慣性、および主ロープ4
によるばねとコンペンシーブ14によるばねにより構成
される4自由度のエレベータ振動モデルの振動モード図
である。図12において、かご10とカウンタウエイト
13は対称な位置にあり、コントローラ75を用いた時
の振動モードの一例を示している。図13は制御時の制
振効果を示す根軌跡の一例である。図14はかご10と
カウンタウエイト13が非対称な位置にあるときの振動
モード図の一例である。図15はそのときの制振効果を
示す根軌跡の一例である。
【0063】次に動作について説明する。主ロープ4に
シャックルばね9を介し吊り下げられたかご10とカウ
ンタウエイト13は、巻き上げ機11とそらせ車12に
巻き付けられた主ロープ4を巻き上げ機11を回転させ
ることにより、上下に昇降される。かご10とカウンタ
ウエイト13の下側にはコンペンロープ14がつながれ
ており、このコンペンロープ14をコンペンシーブ15
を介して下側へ力を加えることにより、コンペンロープ
14および主ロープ4に一定の張力を与えることができ
る。コンペンシーブ15はコンペンシーブ受け70によ
り回転支持されており、コンペンロープ14の移動に応
じて自由に回転可能となっている。さらにコンペンシー
ブ15およびコンペンシーブ受け70は力センサ71と
連結器69を介してボールねじナット付きガイド67に
つながっており、ボールねじ66の回転により上下動可
能な機構を有している。ボールねじ66はエンコーダ7
2が直結したサーボモータ65により回転される。ボー
ルねじナット付きガイド67はリニアガイド68によ
り、なめらかに上下動するような機構となっている。サ
ーボモータ65は架台74に取り付けており、この架台
74は地面に強固に固定してある。
【0064】以上の構成により、ロープ類に生じる横振
動の状況に応じ、コンペンシーブ15の自重に加え、コ
ンペンシーブ15をサーボモータ65にトルクを加え上
下動させることにより、コンペンロープ14および主ロ
ープ4に加わる張力を任意に調整することが可能とな
る。これによりコンペンシーブ15の自重を重くするこ
と無しに、主ロープ4に加わる張力を大きく与えること
が可能となり、この結果行程の長い超高速エレベータに
おいても十分にコンペンロープ14や主ロープ4の横振
動の低減が可能となり、同時に主ロープ4に吊り下げら
れたかご10の縦振動も抑制される。また、不要な張力
を常に主ロープ4に加え続けることを防ぎ、巻き上げ機
11への負荷を軽減することが可能となる。
【0065】また、静的にコンペンロープ14および主
ロープ4に加わる張力を調整できる機能に加え、コンペ
ンシーブ15を引っ張る力を力センサ71により検出
し、同時にサーボモータ65の回転の位置と速度をエン
コーダ72により検出し、これらの検出信号をコントロ
ーラ75に与える。これにより、コントローラ75はあ
る一定の張力をコンペンロープ14と主ロープ4に与え
た状態で、巻き上げ機11、かご10、カウンタウエイ
ト13、コンペンシーブ15および主ロープ4、コンペ
ンロープ14からなる機構システムの振動減衰能が大き
くなるように制御信号Tcを発生する。これにより、コ
ントローラ75による減衰能付加機能は、従来用いられ
ていた図19のコンペンシーブダンパー16と同等以上
の減衰能付加能力を有す。この減衰能付加機能により、
さらに主ロープ4やかご10に生ずる縦振動は抑制され
る。
【0066】次に、図11に示された機械モデルとコン
トローラ75の機能を示す制御システムのブロック図に
より、コントローラ75の機能を説明する。コントロー
ラ75には力センサ71の信号とエンコーダ72の位
置、速度信号が入力として与えられ、力−位置−速度フ
ィードバック制御を行っている。力センサ71の出力値
と軸力指令値を加算器79により比較し、その差分値に
対し補償要素77のh(s)が乗ぜられる。さらにエン
コーダ72による位置x信号が加算器79により加えら
れ、その値に対し位置のフィードバックゲイン78のK
pが乗ぜられる。これに加えエンコーダ72による速度
x信号も加算器79により加えられ、速度のフィードバ
ックゲイン80のKvが乗ぜられる。この結果、減速器
付きサーボモータ65とボールねじ66とからなるアク
チュエータ73に軸力85のFmが発生する。このアク
チュエータ73の軸力85にコンペンシーブ15などの
自重81のmgを加えた値と、コンペンロープ14の張
力によりコンペンシーブ15を引っ張る力を差し引いた
力がアクチュエータ73の回転部に加わることとなる。
力センサ71の信号によるフィードバックはコンペンシ
ーブ15を下方に引っ張る力を一定に保ち、位置フィー
ドバック制御はアクチュエータ73に等価的にある一定
のばねを与え、速度フィードバック制御はアクチュエー
タ73に等価的なダンピングを与えることとなる。
【0067】図12に示す振動モード図の一例より、か
ご10とカウンタウエイト13が対称な位置にあると
き、1次と4次の振動モードにおいてコンペンシーブ1
5が上下動することが分かる。すなわち、1次と4次の
振動モードに対しコンペンシーブ15の上下動に応じて
適当なダンピングを与えれば振動抑制が行われる。図1
3はコントローラ75の内部の位置のフィードバックゲ
イン78と速度のフィードバックゲイン80とを適切に
与え、補償要素77の力フィードバックゲインをパラメ
ータとして変化させたときの根軌跡の一例である。この
図より力フィードバックゲインを適切に調整することに
より、1次と4次の極が虚軸から離れ、振動に対して有
効な減衰能を与えられることが分かる。同様に図14に
示す振動モード図と図15の根軌跡の一例から、かご1
0とカウンタウエイト13が非対称な位置にあっても、
各振動モードに有効な減衰能が付加されることが分か
る。
【0068】実施例12. 上記実施例11ではアクチュエータ73としてサーボモ
ータ65とボールねじ66及びボールねじナット付きガ
イド67から構成されるアクチュエータ73を用いてい
るが、同様な機構でアクチュエータ73として油圧、空
気圧、その他の電動アクチュエータの構成も当然のこと
ながら可能である。また、アクチュエータ73の位置、
速度検出器としては上述のエンコーダの他、タコジェネ
レータ、ソレノイド等の他の速度、位置センサも同様に
使用可能である。
【0069】実施例13. 上記実施例11では力センサ71を用い、力フィードバ
ック制御を実施していたが、力センサ71を用いなくて
も、エンコーダ72から検出されるサーボモータ65の
回転位置と速度信号による位置速度フィードバック制御
を行うコントローラにより等価的なばね−ダンパ系を構
成することで、同様の減衰能を付加することが可能であ
る。ただし、力センサ71を用いない場合は、ボールね
じ66の部分における摩擦等の影響を大きく受け、振動
減衰効果が幾分劣ることとなる。しかし、シャックルば
ね9の部分にダンパを追加することなどにより、減衰効
果の向上が多少は可能であり、力センサ71を用いない
分だけ安価な制振装置が構成できる。
【0070】実施例14. 図16は請求項9,10の発明の一実施例を示し、図1
と対応する部分には同一符号を付して説明を省略する。
図16において、88はサーボモータであり、かご室1
の両側に固定されている。89はこのサーボモータ88
のロータに連結したボールねじ、90はボールねじナッ
トであり、これらのサーボモータ88とボールねじ89
とボールねじナット90により駆動用のアクチュエータ
91が構成される。92はボールねじナット90に取り
付けられたスラスト移動機構、93はかご枠2に取り付
けられたかご枠ボールねじ締結器で、スラスト移動機構
92を介してボールねじナット90からの軸力をかご枠
2へ伝達する。94はボールねじ89の片端を支持する
ボールねじ支えである。95はかご室1のボールねじ支
え94の近傍に設置された垂直方向の振動センサ、96
はかご枠2に設置された垂直方向の振動センサ、97は
サーボモータ88のロータに直結されたエンコーダであ
る。98は振動センサ95,96及びエンコーダ97の
情報などをもとにサーボモータ88を制御するコントロ
ーラである。また、その駆動用のアクチュエータ91
は、かご室1に直付けされたボールねじ支え94、及び
かご枠2に直付けされたかご枠ボールねじ締結器93に
直接接続されるものである。
【0071】次に動作について説明する。主ロープ4に
吊り下げられたかご枠2、かご室1は、巻き上げ機によ
り上下に昇降される。この際、主ロープ4のバネ定数と
かご室1、かご枠2の質量により構成される振動系は、
その固有振動数がおおよそ1〜10Hzにあり、かつそ
の共振尖鋭度も高いため、かご室1に垂直方向振動を発
生させ乗りごこちを著しく劣化させる。また、問題とな
る振動の周波数成分も、主ロープ4の長さがかご室1の
上下動により変化し、かご室1が最上階の時最短、かご
室1が最下階の時最長となり、そのバネ定数も大きく変
化し固有振動数も変化するため、かご室1の位置により
異なったものとなる。かご室1とかご枠2の間は防振ゴ
ム7,8により弾性支持されているため、主ロープ4の
振動による外力成分が少ない場合はこの防振ゴム7,8
の振動減衰効果によりかご室1の振動レベルは目標値の
10〜15Gal以下に抑制可能であるが、エレベータ
の昇降速度が増した高速エレベータの場合では、これら
防振ゴム7,8による振動抑制効果では十分でなくなる
ことがある。
【0072】本実施例による制振装置は、従来の防振ゴ
ム等による振動減衰機能を生かしたまま、制振機能を付
加したものである。以上説明した防振ゴム7,8による
振動減衰機能では抑制しきれない垂直方向振動成分がか
ご室1に発生すると、かご室1に設置された振動センサ
95がかご室1の垂直方向の振動を検出する。さらに、
かご枠2に取り付けた振動センサ96もかご枠2の垂直
方向振動を検出する。これらの振動センサ95,96に
より計測される加速度あるいは速度信号にはかごの昇降
による加速度、速度成分が含まれている。かごの昇降に
よる加速度、速度成分はあらかじめ巻き上げ機の指令信
号により既知な値であるので、振動センサ95,96の
検出信号から、巻き上げ機の指令信号より求める加速
度、速度成分を差し引いた値が、かご室1に主ロープ4
の振動により発生している振動成分となる。あるいは、
かご昇降の速度指令信号はかごに大きな加速度を与えな
いように低周波なパターンとなっているので、振動セン
サ信号を、この昇降速度指令信号をカットするハイパス
フィルタによりフィルタリングして振動信号を得ること
も可能である。
【0073】これら振動センサ95,96の信号をもと
にコントローラ98はサーボモータ88の制御指令信号
Tcを生成する。また、サーボモータ88のロータに直
結したエンコーダ97の出力信号もコントローラ98の
入力となりコントローラ98の制御性能を向上させる。
制御指令信号はかご室1の垂直方向振動レベルが低減す
るようにサーボモータ88とボールねじ89およびボー
ルねじナット90より構成されるアクチュエータ91を
駆動する。かご室1に固定されたサーボモータ88のロ
ータが回転することにより、ロータに連結されたボール
ねじ89も回転する。一方、ボールねじナット90はス
ラスト移動機構92とかご枠ボールねじ締結器93を通
じてかご枠2に固定されているため、サーボモータ88
が回転することによりかご室1とかご枠2とは相対的に
図に向かって上下方向に移動する。
【0074】ところで、かご室1はかご枠2に防振ゴム
7,8により弾性支持されているため、ガイドレール3
の変位による外乱によりかご室1およびかご枠2の水平
方向振動が発生すると、かご室1とかご枠2とは同相で
振動するモードと逆相で振動するモードとの二つの水平
方向振動モードを有し、逆相で振動するモードの場合、
かご室1とかご枠2の水平方向には相対的位置偏差が生
じる。そのため、かご室1に固定されたサーボモータ8
8とかご枠2に固定されたかご枠ボールねじ締結器93
は相対的に左右に変位することとなる。直接ボールねじ
ナット90とかご枠ボールねじ締結器93とを締結する
と、かご室1とかご枠2の相対左右方向移動により、ボ
ールねじ89に直行方向に荷重が加わることとなる。ボ
ールねじ89に軸方向以外の外力が加わることは機構の
安定した動作と寿命の面から好ましくないので、この左
右方向の動きをボールねじ89に伝えないように、ボー
ルねじ軸方向には剛性が高く、ボールねじ直角方向には
自由に動く機構としてスラスト機構92がボールねじナ
ット90とかご枠ボールねじ締結器93との間に取り付
けられている。これにより、サーボモータ88とボール
ねじ89からなる駆動アクチュエータ91は、ボールね
じ89の軸方向のみに力を発生することとなる。また、
かご室1はかご床の防振ゴム8によりかご枠2に弾性支
持され、かご室1の自重分はこの防振ゴム8により支え
られるため、アクチュエータ91に要求される軸力はか
ご室1の自重を支える必要はなく、かご室1の振動成分
を抑制するのに必要な軸力のみであり、要求されるアク
チュエータ91の容量も少なくてすむようになってい
る。アクチュエータ91は図16に向かい左右独立に2
個取り付けてあるが、これらは1つのコントローラ98
により制御される。
【0075】また、エレベータの行程が長くなるに従
い、巻き上げ機によるかご室1を各フロアーに停止する
位置決めの困難さも増してくる。アクチュエータ91
は、かご室1の位置を上下に微動するものであり、位置
センサとしてエンコーダ17を備えているため、かご室
1の微少な位置決めが可能である。これにより、巻き上
げ機による位置決めを粗動、制振装置のアクチュエータ
91による位置決めを微動として高精度なかご室1の位
置決めも行える。
【0076】実施例15. 上記実施例14ではアクチュエータ91としてサーボモ
ータ88とボールねじ89及びボールねじナット90か
ら構成されるアクチュエータ91を用いているが、同様
な機構でアクチュエータとして油圧、空気圧、その他の
電動アクチュエータの構成も当然のことながら可能であ
る。また、アクチュエータ91の位置、速度検出器とし
ては上述のエンコーダ97の他、タコジェネレータ、ソ
レノイド等の他の速度、位置センサも同様に使用可能で
ある。
【0077】実施例16. 上記実施例14で用いたかご室1とかご枠2の間の防振
ゴム7,8は、ばねとダンパの機能を合わせ持つが、一
般にそのストロークは小さい。制振のために動かされる
アクチュエータ91のストロークが防振ゴムでは不十分
な場合、防振ゴムに代わり、ばねとダンパによる振動減
衰装置の利用が可能である。
【0078】実施例17. 上記実施例14ではエレベータかご室1の垂直方向のみ
の振動抑制を行なうものであったが、エレベータかご室
1の振動は垂直方向、水平方向のあらゆる方向に10〜
15Gal以下の振動レベルに抑える必要がある。従っ
て、水平方向制振装置との併用も可能である。図17は
上記実施例14に図5の実施例6による水平方向制振装
置のアクチュエータ49を取り付けた場合を示してい
る。これにより、エレベータかご室1の振動レベルを垂
直、水平方向に対し同時に目標値以下に抑制可能とな
る。
【0079】実施例18. 上記実施例14におけるエレベータの方式は、かご室1
およびかご枠2が主ロープ4により吊り下げられ、巻き
上げ機により昇降させられるものであったが、油圧方式
のエレベータや、エレベータの方式としては現時点では
実用化されていないが、エレベータのかごの両脇にステ
ータによりかごを走行させるリニアモータ型のエレベー
タなどの他の方式のエレベータにも適用可能であり、振
動抑制と微小位置決めの機能を与えることが可能であ
る。
【0080】
【発明の効果】以上のように、請求項の発明によれ
、ガイドレール変位センサの検出信号をフィードフォ
ワード信号、かごの振動センサ検出信号をフィードバッ
ク信号として組み合わせて用いるコントローラを用いる
ように構成したので、高性能な振動抑制効果を得ること
ができる効果がある。例えば、ガイドレールの曲率が大
きい場合でも、かごの振動を抑制することができる。
【0081】請求項の発明によれば、エレベータかご
室とかご枠との間の水平方向相対位置を直接駆動するア
クチュエータ、かご室とかご枠との間の水平方向振動セ
ンサ及びそのセンサ信号を制御信号として上記アクチュ
エータを制御するコントローラを設けるように構成した
ので、エレベータかご室の水平方向振動を有効に抑制で
きる効果がある。また、アクチュエータがかご室及びか
ご枠に直接接続され、かつ、振動センサがかご室のアク
チュエータが接続された近傍に設けられているので、制
御対象となるかご室の状態量に位相遅れが生じることな
く、制御性能が良く、コントローラの構成も簡単にする
ことができる。
【0082】請求項3の発明によれば、かご枠の水平方
向振動を第2振動センサにより検出して、そのかご枠の
水平方向振動も加えてコントローラによりアクチュエー
タを制御するように構成したので、より制御性能を良
く、エレベータかご室の水平方向振動を有効に抑制でき
る効果がある。
【0083】請求項4の発明によれば、アクチュエータ
をサーボモータとボールねじとを組み合わせた構成とし
たので、高推力が得られ、アクチュエータの重量と供給
電力に厳しい制限があるエレベータかご部の駆動アクチ
ュエータに適し、効率的に機能する効果がある。
【0084】請求項5の発明によれば、振動センサやア
クチュエータの移動位置、速度、さらにアクチュエータ
制御信号などの複数のセンサ情報と内部数学モデルとを
用いた状態推定オブザーバを有するコントローラを用い
る構成としたので、制御性能がさらに向上する効果があ
る。
【0085】請求項6の発明によれば、張力制御装置に
より、コンペンシーブにかかる力、位置、および速度に
応じてコンペンシーブを牽引制御するように構成したの
で、コンペンシーブにかかる力に応じた力要素、位置に
応じたばね要素、および速度に応じた減衰要素を、任意
に組み合わせてコンペンロープの張力を可変調整するこ
とが可能となり、コンペンシーブの自重分に加え、コン
ペンロープおよび主ロープの横振動およびかごの縦振動
を低減できる効果がある。
【0086】請求項7の発明によれば、コントローラと
アクチュエータにより、コンペンシーブにかかる力、位
置、および速度に応じてコンペンシーブを牽引制御する
ように構成したので、コンペンシーブにかかる力に応じ
た力要素、位置に応じたばね要素、および速度に応じた
減衰要素を、任意に組み合わせてコンペンロープの張力
を可変調整することが可能となり、コンペンシーブの自
重分に加え、コンペンロープおよび主ロープの横振動お
よびかごの縦振動を低減できる効果がある。
【0087】請求項8の発明によれば、アクチュエータ
をサーボモータとボールねじとを組み合わせた構成とし
たので、高推力が得られ、かつ小さな容積におさまるの
で、効率的に機能し狭いエレベータ坑内にも設置できる
効果がある。
【0088】請求項9の発明によれば、エレベータかご
室とかご枠の間の垂直方向相対位置を直接駆動するアク
チュエータ、水平方向の振動センサ及びそのセンサ信号
を制御信号としてアクチュエータを制御するコントロー
ラを設けるように構成したので、エレベータかご室の垂
直方向振動を抑制できる効果がある。また、アクチュエ
ータがかご室及びかご枠に直接接続され、かつ、振動セ
ンサがかご室のアクチュエータが接続された近傍に設け
られているので、制御対象となるかご室の状態量に位相
遅れが生じることなく、制御性能が良く、コントローラ
の構成も簡単にすることができる。
【0089】請求項10の発明によれば、上記アクチュ
エータをエレベータ停止時の位置決めに用いるように構
成したので、エレベータかご室の微小位置決めを高精度
に行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるエレベータの制振装
置を示す正面図である。
【図2】この発明の実施例1の制御系の概略を示すブロ
ック図である。
【図3】この発明の実施例3によるエレベータの制振装
置を示す正面図である。
【図4】この発明の実施例4によるエレベータの制振装
置を示す正面図である。
【図5】この発明の実施例6によるエレベータの制振装
置を示す正面図である。
【図6】この発明の実施例6を近似的に質点系にモデル
化した構成図である。
【図7】この発明の実施例6のコントローラのブロック
図である。
【図8】この発明の実施例6の制振効果を示すボード線
図である。
【図9】この発明の実施例9,10によるエレベータの
制振装置を示す底面図である。
【図10】この発明の実施例11によるエレベータの制
振装置を示す正面図である。
【図11】この発明の実施例11を示す制御システムの
ブロック図である。
【図12】この発明の実施例11のかごとカウンタウエ
イトが対称な位置における振動の様子を示す振動モード
の構成図である。
【図13】この発明の実施例11のかごとカウンタウエ
イトが対称な位置における振動モードの根軌跡を示す特
性図である。
【図14】この発明の実施例11のかごとカウンタウエ
イトが非対称な位置における振動の様子を示す振動モー
ドの構成図である。
【図15】この発明の実施例11のかごとカウンタウエ
イトが非対称な位置における振動モードの根軌跡を示す
特性図である。
【図16】この発明の実施例14によるエレベータの制
振装置を示す正面図である
【図17】この発明の実施例17によるエレベータの制
振装置を示す正面図である。
【図18】従来のエレベータの水平方向振動制振装置の
要部を示す正面図である。
【図19】従来のエレベータの水平方向振動の制振装置
の要部を示す斜視図である。
【図20】従来のエレベータの垂直方向振動の制振装置
を示す構成図である。
【図21】従来のエレベータのアクティブマスダンパー
方式制振装置の要部を示す正面図である。
【符号の説明】
1 かご室 2 かご枠 3 ガイドレール 4 主ロープ 7,8 防振ゴム 10 かご 13 カウンタウエイト 14 コンペンロープ 15 コンペンシーブ 40 ガイドレール変位センサ 46 振動センサ 47 コントローラ(制振手段) 48 サーボモータ 48a ボールねじ 49 アクチュエータ(制振手段) 50 ガイドローラアクティブサスペンション(制振手
段) 51 振動センサ 52 コントローラ(制振手段) 53 振動抑制制御装置(制振手段) 54 コントローラ(制振手段) 58 振動センサ(第1振動センサ) 59 振動センサ(第2振動センサ) 61 コントローラ 62 状態推定オブザーバ 65 サーボモータ 66 ボールねじ 71 力センサ 73 アクチュエータ 76 張力制御装置 91 アクチュエータ 95 振動センサ 97 エンコーダ 98 コントローラ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−24768(JP,A) 特開 平5−132270(JP,A) 特開 平3−51281(JP,A) 特開 昭51−50147(JP,A) 特開 平3−66952(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66B 11/02 B66B 1/06 B66B 7/04 B66B 7/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ご室を防振ゴムを介して支持するかご
    枠とから成るかごの上下に設けられ、のかごの昇降を
    案内するガイドレールの変位を検出するガイドレール変
    位センサと、上記かごの水平方向振動を検出する振動セ
    ンサと、上記ガイドレール変位センサの検出信号をフィ
    ードフォワード信号、上記振動センサの検出信号をフィ
    ードバック信号として組み合わせて用いることにより、
    上記かごの水平方向振動を抑制制御するようにそのかご
    に設けられた制振手段とを備えたエレベータの制振装
    置。
  2. 【請求項2】ご室を防振ゴムを介して支持するかご
    枠と、上記かご室及び上記かご枠に直接接続され、それ
    らかご室及びかご枠の間の水平方向相対位置を制御する
    アクチュエータと、上記かご室の上記アクチュエータが
    接続された近傍に設けられ、そのかご室の水平方向振動
    を検出する振動センサと、その振動センサの検出信号に
    応じて上記アクチュエータを制御するコントローラとを
    備えたエレベータの制振装置。
  3. 【請求項3】 かご室を防振ゴムを介して支持するかご
    枠と、上記かご室及び上記かご枠に直接接続され、それ
    らかご室及びかご枠の間の水平方向相対位置を制御する
    アクチュエータと、上記かご室の上記アクチュエータが
    接続された近傍に設けられ、そのかご室の水平方向振動
    を検出する第1振動センサと、上記かご枠の上記アクチ
    ュエータが接続された近傍に設けられ、そのかご枠の水
    平方向振動を検出する第2振動センサと、上記第1及び
    第2振動センサの検出信号に応じて上記アクチュエータ
    を制御するコントローラとを備えたエレベータの制振装
    置。
  4. 【請求項4】 アクチュエータは、コントローラにより
    制御されるサーボモータと、そのサーボモータの回転を
    水平方向の移動に変換するボールねじとを備えたことを
    特徴とする請求項2または請求項3記載のエレベータの
    制振装置。
  5. 【請求項5】 コントローラは、振動センサ、または第
    1及び第2振動センサの検出信号、アクチュエータの回
    転角、回転速度あるいは位置、速度信号、及 び駆動指令
    信号の複数の情報と所定の数学モデルとを用いてかご室
    とかご枠の絶対位置及び速度を推定する状態推定オブザ
    ーバを備えたことを特徴とする請求項2または請求項3
    記載のエレベータの制振装置。
  6. 【請求項6】 一端にエレベータのかごを吊下げ、他端
    にカウンタウエイトを吊下げた主ロープと、一端に上記
    エレベータのかごが接続され、コンペンシーブを介して
    他端に上記カウンタウエイトが接続されたコンペンロー
    プと、上記コンペンシーブにかかる力、そのコンペンシ
    ーブの位置、およびそのコンペンシーブの速度に応じ
    て、そのコンペンシーブを索引して上記コンペンロープ
    の張力制御を行う張力制御装置とを備えたエレベータの
    制振装置。
  7. 【請求項7】 一端にエレベータのかごを吊下げ、他端
    にカウンタウエイトを吊下げた主ロープと、一端に上記
    エレベータのかごが接続され、コンペンシーブを介して
    他端に上記カウンタウエイトが接続されたコンペンロー
    プと、上記コンペンシーブにかかる力を検出する力セン
    サと、上記コンペンシーブの位置を検出すると共に、そ
    のコンペンシーブを索引するアクチュエータと、上記ア
    クチュエータにより検出された上記コンペンシーブの位
    置に基づいてそのコンペンシーブの速度を演算し、上記
    力センサにより検出されたそのコンペンシーブにかかる
    力、そのアクチュエータにより検出されたそのコンペン
    シーブの位置、およびその演算したコンペンシーブの速
    度に応じて、そのアクチュエータによる索引を制御し、
    上記コンペンロープの張力制御を行うコントローラと
    備えたエレベータの制振装置。
  8. 【請求項8】 アクチュエータは、コンペンシーブの位
    置を検出し、コントローラにより制御されるサーボモー
    タと、そのサーボモータの回転を垂直方向の移動に変換
    するボールねじとを備えたことを特徴とする請求項7記
    載のエレベータの制振装置。
  9. 【請求項9】ご室を防振ゴムを介して支持するかご
    と、上記かご室及び上記かご枠に直接接続され、それ
    らかご室及びかご枠の間の垂直方向相対位置を制御する
    アクチュエータと、上記かご室の上記アクチュエータが
    接続された近傍に設けられ、そのかご室の垂直方向振動
    を検出する振動センサと、その振動センサの検出信号に
    応じて上記アクチュエータを制御するコントローラとを
    備えたエレベータの制振装置。
  10. 【請求項10】ご室を防振ゴムを介して支持するか
    ご枠と、上記かご室及び上記かご枠に直接接続され、そ
    れらかご室及びかご枠の間の垂直方向相対位置を制御す
    るアクチュエータと、そのアクチュエータの制御量を検
    出するエンコーダと、上記かご室の上記アクチュエータ
    が接続された近傍に設けられ、そのかご室の垂直方向振
    動を検出する振動センサと、上記エンコーダ及び上記振
    動センサの検出信号に応じて上記アクチュエータを制御
    して上記かご室を所定の位置に停止させるコントローラ
    とを備えたエレベータの制振装置。
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