JP4936866B2 - 展示パネル用台板、及びその台板を用いた展示パネルとその製造方法 - Google Patents

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本発明は、展示用写真やポスターなどの印刷物からなるシート状の被展示物を貼り付けて展示パネルを作成する場合に用いる展示パネル用台板、及びその台板を用いた展示パネルとその製造方法に関するものである。
デジタル出力の写真や広告、ポスターなどの印刷物からなるシート状の被展示物を展示する際に、その被展示物を台板に貼り合せて展示パネルとすることが広く行われている。特に、写真やポスター等の印刷物を台板に貼った展示パネルは、写真展やコンテスト、広告宣伝や各種掲示等に多用されている。従来、このような被展示物を貼り付ける展示パネル用台板としては、板状のポリスチレン押出発泡体またはベニヤ板の表面に粘着剤が塗布されたものが多く利用されている。特にポリスチレン発泡体を台板とするものは軽量性と加工性から近年好んで用いられるようになってきている。ここで、展示用写真やポスター等からなる被展示物をこのような台板に貼った展示パネルは、その用途から写真やポスター等が気泡による表面ふくれや台板とのズレなく綺麗に貼られていることが要求される。従って、台板に写真やポスター等を貼る作業においては、粘着剤との間に「空気を抱き込まない」ように、また写真やポスター等の「位置決め不良によるズレ」が生じないように細心の注意を払う必要があり、その貼り付けには熟練を要していた。
一方、台板に写真やポスター等を貼る作業がうまくいっても、経時的変化によって貼着された写真やポスター等の表面に「ふくれ」、すなわち気泡が発生し、展示物としての美観を著しく損なう場合もあった。「ふくれ」の発生は複数の原因が考えられているが、その1つとして被展示物を台板に接着する粘着剤が挙げられていた。即ち、一般的に粘着剤は、その主成分が溶剤あるいは水に分散されているタイプが広く使われているが、粘着剤を台板に付設したあと乾燥不十分な場合には、粘着剤中の溶剤あるいは水が粘着剤に残留している。これらの残留成分は経時的に揮発してくるが、高いガス遮蔽性を有する被展示物である写真やポスター等によって閉じ込められ、粘着力の弱い部分に局所的に揮発成分が集まって、いわゆる「ふくれ」を生じると考えられている。
このような「貼り合せ時の空気抱き込み」及び「残存溶剤及び水によるふくれ」を低減する方法として、台板端部へガスの逃げ道をつけるようなパターンに粘着剤を付設するようにしたもの、あるいは網目状パターンとして粘着剤を付設したものが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照。)。これらにあっては、ガスの逃げ道をつけることにより、貼り合せ時に抱き込まれら空気及び残存溶剤等によるガスを外部に逃がしてふくれを回避し得るとしている。しかし、特別のパターンで粘着剤を台板に塗布することは容易ではないうえに、「貼り付けの位置決め不良によるズレ」の問題は、粘着剤を使う以上は本質的には解決されない。
このような観点から、被展示物である写真やポスター等の貼り合せに粘着剤を用いることによって生じる上記の「残存溶剤及び水によるふくれ」の問題点を本質的に回避するため、上記粘着剤の代替として揮発性溶剤及び水を全く含有しないホットメルト系接着剤を用いた展示パネル用台板が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。この展示パネル用台板では、板状発泡体と、その板状発泡体の表裏面に積層接着された紙材と、その表面側の紙材の表面に更にコートされたホットメルト接着剤層とを備える。そして、板状発泡体としてポリスチレン発泡体からなる板状発泡体を用い、ホットメルト接着剤層は、40〜60℃の温度範囲で再活性を示すようなものを使用している。そして、ホットメルト接着剤層が再活性を示す40〜60℃の温度範囲で被展示物をこの展示パネル用台板に加熱・圧着している。このように水を全く含有しないホットメルト系接着剤であれば、接着後におけるガスの発生がなく、そのガスが被展示物である写真やポスター等によって閉じ込められることに起因する、いわゆる「ふくれ」を生じることはないとされている。
特開平8−276521号公報 特開平9−1711号公報 特開平11−305702号公報(特許請求の範囲)
しかし、上記従来の揮発性溶剤及び水を全く含有しないホットメルト系接着剤を用いた展示パネル用台板では、ホットメルト接着剤層が40〜60℃の範囲で再活性を示すので、常温で無視できないブロッキング性を示し、これらの展示パネル用台板をその保管時に平積みすると、台板同士が相互に接着されてしまう不具合があった。このようなブロッキング現象を避けるために、上記従来の展示パネル用台板では、その保管のためにホットメルト系接着剤層を剥離紙で覆うようにしているけれども、その保管の際にホットメルト系接着剤層を剥離紙で覆う作業が発生してその単価が押し上げられる不具合があった。また、保管のためにホットメルト系接着剤層を剥離紙で覆うと、この展示パネル用台板を使用するときにその剥離紙はホットメルト系接着剤層から剥離されて廃棄されるものとなり、使用後の剥離紙の廃棄による環境問題を生じさせるおそれがある。
また、上記従来の揮発性溶剤及び水を全く含有しないホットメルト系接着剤を用いた展示パネル用台板では、そのホットメルト系接着剤層のブロッキング性から、そのホットメルト系接着剤層に重合させたシート状の被展示物が、それを熱圧着する以前に部分的に接着され、一度ホットメルト系接着剤層に重合させた被展示物を移動させてその位置調整を行うようなことが困難であった。また、熱圧着する以前であって部分的に接着されてしまうことがあることから、一度重合させたその被展示物と接着剤層の間にエアが残存すると、そのエアの逃げ道がなくなって、被展示物にふくれを生じさせる問題もあった。
本発明の目的は、平積み保管時におけるブロッキングがなく取り扱い性が容易であり、カッター等による加工性が良好であって、かつ気泡によるふくれを生じ難い展示パネル用台板、及びその台板を用いた展示パネルとその製造方法を提供することにある。
本発明者は、特定のポリオレフィン樹脂板状発泡体の表裏に紙材を配し、かつその紙材の表面に特定のホットメルト接着剤層をコートした構造の展示パネル用台板を用いることで、効果的に上記課題を解決するに至ることを見出したものである。
即ち、請求項1に係る発明は、図1に示すように、板状発泡体11と、板状発泡体11の表裏面に積層接着された紙材12と、板状発泡体11の表面に積層接着された紙材12の表面にコートされたホットメルト接着剤層13とを備えた展示パネル用台板の改良である。
その特徴ある構成は、板状発泡体11が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン及びEVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂の混合物であるポリオレフィン樹脂組成物100重量部に対して平均粒径1〜50μmの無機フィラー70〜130重量部を少なくとも含有する組成物からなり、その板状発泡体11は、SRIS0101における硬度が35〜55度であり、見かけ密度が80〜120kg/m3であり、かつ100℃で22時間維持したときの寸法変化率が±6%以下であり、上記接着剤層13を形成するホットメルト接着剤は180℃での溶融粘度が1,000〜10,000mPa・sであって70〜140℃の温度範囲で再活性を示し、揮発性溶剤及び水を含有しないところにある。
この請求項1に記載された展示パネル用台板では、ホットメルト接着剤層13が70〜140℃の温度範囲で再活性を示すので、10〜50℃のいわゆる常温におけるブロッキング性をほとんど示さない。このため、そのホットメルト系接着剤層13にシート状の被展示物16を重合させても、その被展示物16が熱圧着される以前にホットメルト系接着剤層13に部分的に接着されてしまうようなことはない。よって、一度ホットメルト系接着剤層13に重合させた被展示物16を移動させてその位置調整を行うことが可能になる。また、一度重合させたその被展示物16と接着剤層13の間にエアが残存したとしても、そのエアの逃げ道がなくなるようなことはなく、被展示物16にふくれを生じさせるようなことはない。このため、熟練を要さずとも写真やポスター等の被展示物16における「貼りあわせ時の空気抱き込み」による失敗を回避することができる。
また、接着剤層13は180℃での溶融粘度が1,000〜10,000mPa・sとなる揮発性溶剤及び水を含有しないホットメルト系接着剤からなるので、「残存溶剤及び水によるふくれ」を生じるようなことはない。
更に、ホットメルト接着剤層13は常温におけるブロッキング性がないことから、常温における保管に際して、その接着剤層13を剥離紙で覆うことを必要としない。このため、保管の際に従来必要とされたホットメルト系接着剤層13を剥離紙で覆う作業が不要となり、単価が押し上げられるようなことを回避することができる。また、保管のための剥離紙が不要となることから、使用後の剥離紙の廃棄による環境問題を生じさせるようなこともない。
一方、展示パネル用台板10のホットメルト接着剤層13の上に重ね合わせた被展示物16は、加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて加熱圧着することを必要とするけれども、板状発泡体11はポリオレフィン樹脂組成物100重量部に対して平均粒径1〜50μmの無機フィラー70〜130重量部を少なくとも含有する組成物からなるので、被展示物16を熱圧着するときに板状発泡体11が変形等するようなことはない。また、このような板状発泡体11やこの表裏面に積層接着された紙材12はカッター等の切断工具により切断が比較的容易であるので、これらを有する本発明の展示パネル用台板10はカッター等による加工性も良好なものであって、その取り扱いが容易となる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の展示パネル用台板10と、展示パネル用台板10のホットメルト接着剤層13の上に重ね合わされ加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて加熱圧着されて展示パネル用台板10に貼り合わされたシート状の被展示物16とを備えた展示パネルである。
請求項3に係る発明は、請求項1記載の展示パネル用台板10のホットメルト接着剤層13の上にシート状の被展示物16を重ね合わせ、被展示物16を加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて展示パネル用台板10に加熱圧着することを特徴とする展示パネルの製造方法である。
この請求項2に記載された展示パネル及び請求項3に記載された展示パネルの製造方法では、被展示物16を加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて展示パネル用台板10に加熱圧着するけれども、写真やポスター等の被展示物16と展示パネル用台板10との接着は、一定速度で回転する加熱ロールで加熱圧着可能であるため、連続的な生産が可能になり、比較的安価な展示パネルを製造することができる。
本発明の展示パネル用台板では、ホットメルト接着剤層が70〜140℃の温度範囲で再活性を示すので、常温におけるブロッキング性をほとんど示さない。このため、そのホットメルト系接着剤層にシート状の被展示物を重合させても、その被展示物が熱圧着される以前にホットメルト系接着剤層に部分的に接着されてしまうようなことはなく、一度ホットメルト系接着剤層に重合させた被展示物を移動させてその位置調整を行うことにより「貼り付けの位置決め不良によるズレ」を解消することができる。
また、一度重合させたその被展示物と接着剤層の間にエアが残存したとしても、そのエアの逃げ道がなくなるようなことはなく、被展示物にふくれを生じさせるようなことはない。このため、熟練を要さずとも写真やポスター等の被展示物における「貼りあわせ時の空気抱き込み」による失敗を回避することができる。
また、接着剤層は揮発性溶剤及び水を含有しないホットメルト系接着剤からなるので、「残存溶剤及び水によるふくれ」を生じるようなことはない。
更に、ホットメルト接着剤層は常温におけるブロッキング性がないことから、常温における保管に際して、その接着剤層を剥離紙で覆うことを必要としない。このため、保管の際に従来必要とされたホットメルト系接着剤層を剥離紙で覆う作業が不要となり、単価が押し上げられるようなことを回避することができる。また、保管のための剥離紙が不要となることから、使用後の剥離紙の廃棄による環境問題を生じさせるようなこともない。
一方、展示パネル用台板のホットメルト接着剤層の上に重ね合わせた被展示物は、加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて加熱圧着することを必要とするけれども、板状発泡体はポリオレフィン樹脂組成物を含有する組成物からなるので、被展示物を熱圧着するときに板状発泡体が変形等するようなことはない。また、このような板状発泡体やこの表裏面に積層接着された紙材はカッター等の切断工具により切断が比較的容易であるので、これらを有する本発明の展示パネル用台板はカッター等による加工性も良好なものであって、その取り扱いが容易となる。
そして、被展示物を加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて展示パネル用台板に加熱圧着するけれども、写真やポスター等の被展示物と展示パネル用台板との接着は、一定速度で回転する加熱ロールで加熱圧着可能であるため、連続的な生産が可能になり、比較的安価な展示パネルを製造することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の展示パネル用台板10は、板状発泡体11と、その板状発泡体11の表裏面に接着剤14を介して積層された紙材12と、板状発泡体11の表面に積層接着された紙材12の表面に更にコートされたホットメルト接着剤層13とを備える。
板状発泡体11は、特定のポリオレフィン樹脂組成物及び特定の無機フィラーを主たる成分とする。板状発泡体11の主たる成分であるポリオレフィン樹脂組成物は、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、EVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂の混合物である。展示パネル台板のカッター等による切断加工性の点から、このうち上記混合物に含まれる低密度ポリエチレンはMFR(melt flow rate)が0.5〜5.0g/10分(JIS K 7210、条件Dに準拠)であるものが好ましい。低密度ポリエチレンのMFRが0.5g未満では、最適な発泡倍率が得られずカッター等による切断加工性が低下する。一方、MFRが5gを越えると、ポリオレフィン樹脂板状発泡体11の耐熱性が低下する。
また、板状発泡体11の主たる成分となる無機フィラーとしては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムやゼライト等から選ばれる1種または2種以上の混合物が挙げられる。これらの内の特に、板状発泡体11の特性及びコストの点から重質炭酸カルシウムの使用が好ましい。また、本発明において使用できる無機フィラーとしては、その平均粒径が1〜50μm、好ましくは1〜30μmであり、更に好ましくは1〜10μmである。平均粒径が1μm未満では、ポリオレフィン樹脂板状発泡体11の発泡効率が落ちてその硬度が上がり、かつ高コストとなる不具合がある。平均粒径が50μmを超えると、ポリオレフィン樹脂組成物への分散が不十分となって硬度が低下し、その剛性が下がる不具合がある。そして、本発明では、ポリオレフィン樹脂組成物100重量部に対して、上記の無機フィラーを70〜130重量部の範囲で用いる。この範囲で用いることによって、後述するホットメルト系接着剤を再活性するための熱を受けても耐えうる耐熱性と、カッター等による良好な切断加工性、及びパネルとして必要な剛性とが同時に得られる。
板状発泡体11を構成するポリオレフィン樹脂組成物は、常法により発泡体を形成することができる。具体的には、上記の樹脂組成物に、架橋剤、発泡剤、更に酸化防止剤、着色剤、発泡助剤、架橋助剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種添加剤を必要に応じて添加したものを発泡させて得られる。ここで架橋剤としては、1,3−ビス第三ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ第三ブチルペルオキシヘキサン、ジクミルペルオキシド等の有機過酸化物や硫黄、硫黄化合物が好適であり、その添加量はポリオレフィン樹脂組成物100重量部に対して0.5〜1.5重量部の範囲が好ましい。この範囲の架橋剤を用いることによって、後述するホットメルト系接着剤を再活性するための熱を受けても耐えうる耐熱特性と発泡工程における安定した発泡体形成とが同時に得られる。
ポリオレフィン樹脂板状発泡体11は、例えば以下の方法により容易に製造することができる。まず上記のポリオレフィン樹脂組成物に各種添加剤を添加し、加圧ニーダー、インターナルミキサー、バンバリーミキサー等の装置及びロールや押出機で混練する。これを例えば、加圧プレス装置等を用いる加圧加熱発泡方式により、温度140〜190℃、圧力100〜200kg/cm2で架橋発泡をおこなう。このようにして本発明に用いるポリオレフィン樹脂板状発泡体11が得られる。本発明では、ポリオレフィン樹脂板状発泡体11を任意の厚みで使用することができるが、1〜10mmの板状とするのが好ましく、特に2〜5mmが更に好ましい。そして、このポリオレフィン樹脂板状発泡体11は、一定範囲の無機フィラーを含有し、かつポリオレフィン樹脂組成物が架橋されることにより汎用ポリエチレン発泡体、汎用ポリスチレン発泡体に比べて、優れた耐熱性を有することになる。
このようにポリオレフィン樹脂からなる板状発泡体11は、軽量性及び加工性の点から日本ゴム協会の標準規格であるSRIS0101における硬度が35〜55度であり、見かけ密度が80〜120kg/m3(JIS K 6767に準拠)であり、かつ100℃で22時間維持したときの寸法変化率が±6%以下(JIS K 6767に準拠)のものを使用する。SRIS0101における硬度が35度未満、又は見かけ密度が80kg/m3未満では、紙材12を積層接着しても必要な剛性が得られない。一方、SRIS0101における硬度が55度を越えるか、又は見かけ密度が120kg/m3を超える場合には、カッター等による切断加工性及び軽量性が損なわれる。また、このポリオレフィン樹脂板状発泡体11は、後述するホットメルト系接着剤層13を再活性するための熱に耐えうる耐熱性の指標として高温のおける寸法安定性を必要とし、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が±6%を超える場合は、写真やポスター等を加熱圧着する際に二次発泡や収縮、変形が顕著にあらわれるおそれがある。
このような板状発泡体11の表裏面に積層接着する紙材12としては、坪量100〜300g/m2の紙が用いられる。紙の種類としては、クラフト紙、コート紙、合成紙などが挙げられる。坪量が100g/m2未満の場合は、ポリオレフィン樹脂板状発泡体11と積層しても全体の剛性が低いためしなったり折れ曲がる不具合がある。一方、坪量が300g/m2を超える場合は、カッター等による切断加工性が損なわれる不具合がある。このような紙材12を板状発泡体11に積層接着する接着剤14としては、積層物である紙材12の板状発泡体11に対する接着力が実用に耐えうる接着強度であれば特に限定されるものではないが、紙材12の種類により適宜選定することが好ましく、ホットメルト系接着剤、溶剤系接着剤、エマルジョン系接着剤、感圧接着剤等が使用できる。
紙材12の表面にコートされたホットメルト接着剤層13としては、70〜140℃の温度範囲で再活性を示すものを使用する。ホットメルト系接着剤が70〜140℃の温度範囲で再活性を示すに、ホットメルト系接着剤における180℃での溶融粘度は1,000〜10,000mPa・sの範囲を示すものである。なお、本発明におけるホットメルト系接着剤の再活性とは接着活性のことであり、特定の常温接着力を呈すホットメルト系接着剤が溶融して被着体表面を充分濡らしている状態をあらわす。180℃での溶融粘度が1,000mPa・s未満または70℃未満の温度で接着活性を示すホットメルトの場合は、常温でのブロッキング問題がでてくる。一方、180℃での溶融粘度が10,000mPa・sを超えるまたは140℃を超える温度では接着活性を示さない場合は、十分な接着が成されなかったり過度な加熱によりポリオレフィン樹脂板状発泡体11が変形する恐れがある。本発明において使用できるホットメルト系接着剤としては、主成分としてEVA、オレフィン、ポリエステルを含有し、少なくとも常温でのブロッキングを示さないものが好ましい。なお主成分として合成ゴムを含有していたり、常温でブロッキング性を示す程度の粘着付与剤を含有するものは好ましくない。
このように構成された展示パネル用台板10では、ホットメルト接着剤層13が70〜140℃の温度範囲で再活性を示すので、10〜50℃のいわゆる常温におけるブロッキング性をほとんど示さない。このため、そのホットメルト系接着剤層13にシート状の被展示物16を重合させても、その被展示物16が熱圧着される以前にホットメルト系接着剤層13に部分的に接着されてしまうようなことはない。よって、一度ホットメルト系接着剤層13に重合させた被展示物16を移動させてその位置調整を行うことが可能になる。また、一度重合させたその被展示物16と接着剤層13の間にエアが残存したとしても、そのエアの逃げ道がなくなるようなことはなく、被展示物16にふくれを生じさせるようなことはない。このため、熟練を要さずとも写真やポスター等の被展示物16における「貼りあわせ時の空気抱き込み」による失敗を回避することができる。
また、ホットメルト接着剤層13は常温におけるブロッキング性がないことから、常温における保管に際して、その接着剤層13を剥離紙で覆うことを必要としない。このため、保管の際に従来必要とされたホットメルト系接着剤層13を剥離紙で覆う作業が不要となり、単価が押し上げられるようなことを回避することができる。また、保管のための剥離紙が不要となることから、使用後の剥離紙の廃棄による環境問題を生じさせるようなこともない。なお、接着剤層13は180℃での溶融粘度が1,000〜10,000mPa・sとなる揮発性溶剤及び水を含有しないホットメルト系接着剤からなるので、「残存溶剤及び水によるふくれ」を生じるようなことはない。
更に、展示パネル用台板10のホットメルト接着剤層13の上に重ね合わせた被展示物16は、加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて加熱圧着することを必要とするけれども、板状発泡体11はポリオレフィン樹脂組成物100重量部に対して平均粒径1〜50μmの無機フィラー70〜130重量部を少なくとも含有する組成物からなるので十分な耐熱性を有し、被展示物16を熱圧着するときに板状発泡体11が変形等するようなことはない。また、このような板状発泡体11やこの表裏面に積層接着された紙材12はカッター等の切断工具により切断が比較的容易であるので、これらを有する本発明の展示パネル用台板10はカッター等による加工性も良好なものであって、その取り扱いが容易となる。
一方、本発明の展示パネルは、上述した展示パネル用台板10のホットメルト接着剤層13の上に写真やポスター等のシート状の被展示物16を重ね合わせ、その被展示物16を加熱ロール等により70〜140℃の温度範囲にて展示パネル用台板10に加熱圧着するという特定のプロセスによって製造される。このような製造方法では、写真やポスター等の被展示物16と展示パネル用台板10との接着を、一定速度で回転する加熱ロールで加熱圧着可能であるため、連続的な生産が可能になる。このため、本発明の製造方法によれば、従来一般的にとられていた1枚づつの手貼り及び機械貼りに比べて生産性が向上し、比較的安価な展示パネルを製造することができる。
<実施例1>
MFRが0.8g/10分である低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)製、商品番号「NUC−8505」)78.8重量部、MFRが0.8g/10分である直鎖状低密度ポリエチレン(日本ユニカー(株)製、商品番号「NUCG−4953」)10.6重量部、VA(酢酸ビニル)を3.0%含有しMFRが1.0g/10分であるEVA樹脂(日本ユニカー(株)製、商品番号「NUC−8452D」)10.6重量部からなる混合物をポリオレフィン樹脂組成物100重部として準備した。
このポリオレフィン樹脂組成物とは別に平均粒径が4μmの重質炭酸カルシウム(三共精粉(株)製、商品番号「エスカロン#200」)を無機フィラーとして102.9重量部準備した。
このように準備したポリオレフィン樹脂組成物100重量部及び無機フィラー102.9重量部に対して、発泡剤7.0重量部と、発泡助剤1.1重量部と、架橋剤としての1,3−ビス(第三ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン(化薬アクゾ(株)製商品番号「パーカドックス14−40」)1.1重量部と、滑剤0.2重量部とを更に混合して組成物を得た。この組成物を機内温度120℃に設定されたインターナルミキサーに入れ4分間混練後、更に2本ロールで厚み2mmのシートを作成した。このシートを加熱プレスで、180℃、100kg/cm2、の圧力下、15分間加圧加熱して発泡させ、その後取り出し、温度20℃のプレスで30分間冷却して、ポリオレフィン樹脂板状発泡体11の原板を得た。引き続いて、この原板をスライサーに掛けて、厚さ2.5mmのポリオレフィン樹脂板状発泡体11を得た。この板状発泡体の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度が40度、見かけ密度が100kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−5.1%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11の表裏面にホットメルト系接着剤14(ヤスハラケミカル(株)社製、商品名「ヒロダイン4305」)を用いて、坪量240g/m2の合成紙からなる紙材12を積層接着した。具体的には、まず紙材12にホットメルト系接着剤14を23g/m2でグラビアコートすることで用意したホットメルト系接着剤14付き紙材12を、板状発泡体11の表裏面にホットメルト系接着剤14が挟まれるように重ね合わせ、10m/分のスピードで、かつ100℃の温度の加熱ロールによって接着させることで、紙材12と板状発泡体11の積層物を得た。
このようにして得た積層物に、EVAを主成分とし、その溶融粘度が3,900mPa・s/180℃であって、その軟化点が77℃であるホットメルト系接着剤(ヤスハラケミカル(株)社製、商品名「ヒロダイン4305」)を、その紙材12の表面に15〜20g/m2で塗布し、ホットメルト接着剤層13を形成した。これにより展示パネル用台板10を得た。
このようにして得た本発明の展示パネル用台板10のホットメルト系接着剤層13が形成された側に被展示物16であるポスターを重ね合わせ、1m/分のスピードでなおかつ100℃の温度の加熱ロールによって、加熱圧着して貼り合せることにより本発明の展示パネルを得た。この展示パネルを実施例1とした。
<実施例2>
被展示物16であるポスターを加熱圧着する温度を70℃に変えた以外は実施例1と全く同様にして本発明の展示パネルを得た。この展示パネルを実施例2とした。
<実施例3>
被展示物16であるポスターを加熱圧着する温度を140℃に変えた以外は実施例1と全く同様にして本発明の展示パネルを得た。この展示パネルを実施例3とした。
<比較例1>
無機フィラーである重質炭酸カルシウムの配合量を30重量部に代えた以外は<実施例1>と全く同様にして、厚さ2.5mmの板状発泡体を得た。この板状発泡体11の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度が30度、見かけ密度が50kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−7.5%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11を用いたこと以外は実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例1とした。
<比較例2>
無機フィラーである重質炭酸カルシウムの配合量を160重量部に代えた以外は<実施例1−1>と全く同様にして、厚さ2.5mmの板状発泡体を得た。この板状発泡体の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度は60度、見かけ密度は150kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−3.8%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11を用いたこと以外は実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例2とした。
<比較例3>
無機フィラーである重質炭酸カルシウムを平均粒径を60μmに替えた以外は<実施例1−1>と全く同様にして、厚さ2.5mmの板状発泡体を得た。この板状発泡体11の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度が32度、見かけ密度が110kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−5.0%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11を用いたこと以外は実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例3とした。
<比較例4>
得られる板状発泡体の硬度を増加させるためにポリオレフィン樹脂組成物を構成する低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン双方のMFRを0.1g/10分のものに替えた以外は実施例1と全く同様にして、厚さ2.5mmの板状発泡体を得た。この板状発泡体11の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度が68度、見かけ密度が170kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−14.7%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11を用いたこと以外は実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例4とした。
<比較例5>
得られる板状発泡体の硬度を減少させるためにポリオレフィン樹脂組成物を構成する低密度ポリエチレン及び直鎖状低密度ポリエチレン双方のMFRを15g/10分に替えた以外は<実施例1>と全く同様にして、厚さ2.5mmの板状発泡体を得た。この板状発泡体11の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度が30度、見かけ密度が90kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−14.7%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11を用いたこと以外は実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例5とした。
<比較例6>
得られる板状発泡体の硬度を減少させるために架橋剤の配合量を0.1重量部に代えた以外は<実施例1>と全く同様にして、厚さ2.5mmの板状発泡体を得た。この板状発泡体の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度が12度、見かけ密度が58kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−32.8%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11を用いたこと以外は実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例6とした。
<比較例7>
得られる板状発泡体の硬度を増加させるために架橋剤の配合量を3.0重量部に代えた以外は実施例1と全く同様にして、厚さ2.5mmの板状発泡体を得た。この板状発泡体11の物性を測定したところ、SRIS0101における硬度が74度、見かけ密度が210kg/cm3、100℃で22時間維持したときの寸法変化率が−0.2%であった。
このような物性を有するポリオレフィン樹脂板状発泡体11を用いたこと以外は実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例7とした。
<比較例8>
実施例1と同一の条件及び手順により実施例1と同一のポリオレフィン樹脂板状発泡体11を得た。
このポリオレフィン樹脂板状発泡体11の表裏面に実施例1と同一の紙材を実施例1と同一の手順において積層接着して、紙材12と板状発泡体11の積層物を得た。
この積層物に、実施例1と異なるホットメルト系接着剤、即ち、EVAを主成分とし、その溶融粘度が860mPa・s/180℃であって、その軟化点が92℃であるホットメルト系接着剤(ヤスハラケミカル(株)社製、商品名「ヒロダイン2060」)を、その紙材12の表面に実施例1と同様に15〜20g/m2で塗布し、ホットメルト接着剤層13を形成した。これにより展示パネル用台板10を得た。
このようにして得られた展示パネル用台板10のホットメルト系接着剤層13が形成された側に実施例1と同一の被展示物16であるポスターを重ね合わせ、実施例1と同一の条件加熱圧着して貼り合せることにより展示パネルを得た。この展示パネルを比較例8とした。
<比較例9>
実施例1と同一の条件及び手順により実施例1と同一のポリオレフィン樹脂板状発泡体11を得た。
このポリオレフィン樹脂板状発泡体11の表裏面に実施例1と同一の紙材を実施例1と同一の手順において積層接着して、紙材12と板状発泡体11の積層物を得た。
この積層物に、実施例1と異なるホットメルト系接着剤、即ち、オレフィンを主成分とし、その溶融粘度が12,000mPa・s/180℃であって、その軟化点が145℃であるホットメルト系接着剤(ヤスハラケミカル(株)社製、商品名「ヒロダイン8569」)を、その紙材12の表面に実施例1と同様に15〜20g/m2で塗布し、ホットメルト接着剤層13を形成した。これにより展示パネル用台板10を得た。
このようにして得られた展示パネル用台板10のホットメルト系接着剤層13が形成された側に実施例1と同一の被展示物16であるポスターを重ね合わせ、実施例1と同一の条件加熱圧着して貼り合せることにより展示パネルを得た。この展示パネルを比較例9とした。
<比較例10>
被展示物であるポスターを加熱圧着する温度を50℃に変えた以外は実施例1と全く同様にして展示パネルを得た。この展示パネルを比較例10とした。
<比較例11>
被展示物であるポスターを加熱圧着する温度を150℃に変えた以外は実施例1と全く同様にして展示パネルを得た。この展示パネルを比較例11とした。
<比較例12>
実施例1におけるポリオレフィン樹脂板状発泡体11に代えて、ポリスチレン押出発泡体を加工して得られた板状物を板状発泡体11とした。
実施例1のポリオレフィン樹脂板状発泡体11に代えて、このポリスチレン樹脂からなる板状発泡体11を用い、実施例1と同一の条件及び手順により展示パネルを得た。この展示パネルを比較例12とした。
<比較試験及び評価>
上記の実施例1及び実施例2、並びに比較例1〜12における各展示パネルの合成評価、加工性評価、ブロッキング性評価、接着性評価及び表面性評価を行った。
剛性評価については、被展示物16であるポスターを重ね合わせる以前の展示パネル用台板をA3サイズにカットし、その展示パネル用台板の一端を手に持ち床と水平にして、その展示パネル用台板のたわみの度合いを目視にて評価した。ほとんどたわみがみられない場合は○印を、たわみが顕著にみられる場合は×印を、若干たわみが確認できる場合は△印とした。
加工性評価については、被展示物16であるポスターを重ね合わせる以前の展示パネル用台板をカッターで切断したときの抵抗を触感によって簡易評価した。比較例12における展示パネル用台板を△の加工性として基準とし、それよりも切断しやすければ○印を、それよりも抵抗感が強ければ×印とした。
ブロッキング性評価については、被展示物16であるポスターを重ね合わせる以前の展示パネル用台板をA3サイズに切断し、その展示パネル用台板を2枚重ね、常温にて5kgの荷重を1時間かけつづけブロッキングするかによって簡易評価した。明確にブロッキングが確認できれば×印を、ほとんどブロッキングが確認できなければ○印とした。
接着性評価については、展示パネル用台板に貼られたポスターをその台板から手によって引き剥がしたときの抵抗を触感によって簡易試験した。比較例12の接着性を○印として基準とし、これと同等に接着されていれば○印を、これより接着が不十分であれば×印とした。
表面性評価については、各展示パネルの表面膨れ及びその展示パネルの変形の有無を目視により評価した。表面膨れや変形がみられなければ○印を、表面膨れや変形がみられた場合はその状態を記した。
上記の試験条件で測定した各展示パネルの評価結果を表1及び表2に示す。
Figure 0004936866
Figure 0004936866
表1及び表2に示す通り、実施例1及び実施例2における展示パネルは、双方の展示パネル用台板及び展示パネルとしてのいずれの評価項目にも優れている。一方、比較例1〜比較例12までの展示パネルは、それぞれの展示パネル用台板及び展示パネルとしての各評価のいずれかに劣っていることがわかる。即ち、ホットメルト接着剤層の形成に、溶融粘度が1,000mPa・s/180℃に満たない、又は10,000mPa・s/180℃を越えるホットメルト系接着剤を使用した比較例8及び比較例9の展示パネルは、展示パネル用台板及び展示パネルとしてそれぞれブロッキング性とポスターとの接着性が劣ることがわかる。また、被展示物を熱圧着する温度をこと違えた比較例10及び比較例11の展示パネルは、展示パネル用台板及び展示パネルとしてそれぞれポスターとの接着性と展示パネルの表面性が劣ることがわかる。更に、比較例12の展示パネルでは、ホットメルト系接着剤の再活性温度でパネル自体の変形がおきたことが判る。
本発明に係る展示パネル用台板を模式的に示す側断面図である。
符号の説明
10 展示パネル用台板
11 板状発泡体
12 紙材
13 ホットメルト接着剤層
16 被展示物

Claims (3)

  1. 板状発泡体(11)と、前記板状発泡体(11)の表裏面に積層接着された紙材(12)と、前記板状発泡体(11)の表面に積層接着された前記紙材(12)の表面にコートされたホットメルト接着剤層(13)とを備えた展示パネル用台板において、
    前記板状発泡体(11)が、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン及びEVA(エチレン酢酸ビニル)樹脂の混合物であるポリオレフィン樹脂組成物100重量部に対して平均粒径1〜50μmの無機フィラー70〜130重量部を少なくとも含有する組成物からなり、
    前記板状発泡体(11)は、SRIS0101における硬度が35〜55度であり、見かけ密度が80〜120kg/m3であり、かつ100℃で22時間維持したときの寸法変化率が±6%以下であり、
    前記接着剤層(13)を形成するホットメルト接着剤は180℃での溶融粘度が1,000〜10,000mPa・sであって70〜140℃の温度範囲で再活性を示し、揮発性溶剤及び水を含有しない
    ことを特徴とする展示パネル用台板。
  2. 請求項1記載の展示パネル用台板(10)と、前記展示パネル用台板(10)のホットメルト接着剤層(13)の上に重ね合わされ加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて加熱圧着されて前記展示パネル用台板(10)に貼り合わされたシート状の被展示物(16)とを備えた展示パネル。
  3. 請求項1記載の展示パネル用台板(10)のホットメルト接着剤層(13)の上にシート状の被展示物(16)を重ね合わせ、前記被展示物(16)を加熱ロールにより70〜140℃の温度範囲にて前記展示パネル用台板(10)に加熱圧着することを特徴とする展示パネルの製造方法。
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