JP4934985B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

この発明は、燃料電池システムに係り、特に車両への搭載に適した燃料電池システムに関する。
従来、例えば特開2004−47149号公報に開示されるように、燃料電池システムが知られている。上記従来のシステムが有する燃料電池は、アノード側およびカソード側に、それぞれ電極層と、拡散層と、複数の通電部と、集電部材とを有している。アノード側の電極層とカソード側の電極層との間には電解質層が設けられている。
アノード側では、拡散層を通じて電極層に水素H2が供給される。電極層では、水素がイオン化され、電子e-が生成される。生成された電子e-は、拡散層を通って通電部に到達し、その後集電部材を介して燃料電池の外部に伝送される。また、水素イオンHは、電解質層を通ってカソード側の電極層に到達する。
カソード側では、拡散層を通じて電極層に空気が供給される。また、カソード側の電極層には、燃料電池の外部から伝送される電子e-が供給される。その結果、カソード側の電極層では、空気中の酸素O2と、水素イオンH+と、電子e-とが反応して水H2Oが生成される。
燃料電池は、アノード側の電極層と、カソード側の電極層とで、それぞれ上述した化学反応を生じさせることによって電気エネルギーを生成する。この化学反応は発熱反応であるため、燃料電池の温度は、起動の後に徐々に上昇する。一方で、燃料電池のエネルギー生成効率は、その温度が高いほど良好となる。このため、燃料電池の始動性は、起動後の温度上昇が早いほど良好となる。
上記従来のシステムでは、燃料電池の起動時に、複数の通電部の一部が拡散層から離される。この場合、アノード側では、電極層で生成された全ての電子e-は、拡散層との接触を維持している一部の通電部に向かって集中的に移動する。その結果、一部の電子e-は、全ての通電部が拡散層と接している場合に比して、迂回経路を辿ることになる。このシステムでは、燃料電池の起動時に、カソード側においても一部の通電部が拡散層からはなされる。このため、カソード側においても、電子e-が迂回経路を辿って移動する現象が生ずる。
電子e-の移動に伴う発熱効果は、その移動距離が長いほど大きくなる。このため、電子e-が迂回経路を辿って移動する場合には、その移動が最短距離で行われる場合に比して拡散層を効率的に加熱すること、つまり、燃料電池の温度上昇を速めることができる。従って、上記従来のシステムによれば、燃料電池に対して、良好な始動性を付与することができる。
特開2004−47149号公報
燃料電池は、通常、複数のセルを積み重ねた構造を有している。また、複数のセルの両側には、それぞれ集電板が配置される。複数のセルは、それぞれ、アノード側およびカソード側に上述した電極層や拡散層を有しており、互いに直列接続の関係となるように積み重ねられる。陽極側の集電板および陰極側の集電板には、それぞれ導電線が接続され、燃料電池で生成された電気エネルギーは、その導電線により外部に取り出される。
集電板および導電線には、優れた導電性が要求される。このため、それらは、銅などの高伝導材料により形成されるのが通常である。ところが、銅などの高伝導材料は、一般に高い熱伝導性を示す。このため、導電線は、一種の放熱板として機能する。その結果、積層されたセルのうち集電板の付近に位置するセルの温度は、積層構造の中央付近に位置するセルの温度に比して低くなりやすい。
低温環境下で燃料電池を良好に起動させるためには、積層構造の中央付近に位置するセルのみならず、集電板の付近に位置するセルの温度も速やかに上昇させることが望ましい。この点、上記従来のシステムは、集電板付近のセルの温度を効率的に上昇させ得るものではなく、起動時における燃料電池の昇温速度を高めるうえで、更なる改良の余地を残すものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、集電板の付近に配置されるセルの温度を効率的に上昇させることのできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、燃料電池システムであって、
陽極および陰極の少なくとも一方に、複数の分割集電板からなる集合集電板を備える燃料電池と、
前記燃料電池の外部に配置され、前記分割集電板の全てと導通し得る導電線と、
異なる分割集電板に対応してそれぞれ設けられ、対応する分割集電板と前記導電線と導通状態又は非導通状態とする複数の導通状態変更機構と、
前記燃料電池の温度を検知する温度検知手段と、
前記燃料電池が低温であるほど前記導電線と導通する分割集電板の数が少なくなるように、前記導通状態変更機構を制御する制御手段と、を備え
前記制御手段は、
前記燃料電池の温度に基づいて導通状態とする分割集電板の数を設定する導通数設定手段と、
導通状態とされる分割集電板の数を、前記導通数設定手段によって設定された数に維持しつつ、導通状態とされる分割集電板を順次切り換える切り換え手段と、を含むことを特徴とする。
また、第の発明は、第1の発明において、
前記燃料電池の起動時温度を検知する起動時温度検知手段を備え、
前記制御手段は、前記燃料電池の温度上昇に伴って前記導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを、前記起動時温度が低いほど遅らせることを特徴とする。
また、第の発明は、第1または第2の発明において、
前記燃料電池を取り巻く大気温度を検知する大気温度検知手段を備え、
前記制御手段は、前記燃料電池の温度上昇に伴って前記導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを、前記大気温度が低いほど遅らせることを特徴とする。
また、第の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、
前記燃料電池の作動に伴う水生成量を検知する水量検知手段と、
前記燃料電池の停止時における前記水生成量を停止時水量として記憶する停止時水量記憶手段とを備え、
前記制御手段は、前記燃料電池の温度上昇に伴って前記導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを、前記停止時水量が多いほど遅らせることを特徴とする。
第1の発明によれば、複数の分割集電板の一部を、導電線と導通しない状態とすることができる。この状態が形成されると、導電線と燃料電池との間の電流の授受は、導電線と導通している分割集電板のみを介して行われ、集電板付近に位置するセルには、その分割集電板の付近にのみ集中的に電流が流れる。セルを流れる電流がこのように一部の領域に集中すると、損失が増えて発熱量が増大する。このため、本発明によれば、集電板の近傍に位置するセルの温度を効率的に上昇させることができる。
また、この発明によれば、燃料電池が低温であるほど、導電線と導通する分割集電板の数を減らすことができる。つまり、集電板の近傍に位置するセルを流れる電流を、低温時ほど集中させることができる。このため、本発明によれば、集電板付近に位置するセルの温度を、低温時ほど効率的に上昇させることができ、燃料電池の低温起動性を改善することができる。
また、この発明によれば、導通状態変更機構が複数設けられていることから、燃料電池の温度上昇に合わせて、導電線と導通する分割集電板の数を多段階に増やすことができる。このため、本発明によれば、燃料電池の低温起動時において、発電効率を不必要に下げることなく、集電板付近に位置するセルの温度を適正に上昇させることができる。
また、この発明によれば、導電線と導通する分割集電板の数を所望の数に保ちつつ、導通状態となる分割集電板を適宜切り換えることができる。このような構成によれば、集電板付近に配置されるセルにおいて、電流の流れる領域を分散させることができ、一部においてのみ多量に水が生成されるのを避けることができ、燃料電池の低温起動性を更に改善することができる。
の発明によれば、燃料電池の起動時温度が低いほど、導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを遅らせることができる。燃料電池の温度が特定の温度に上昇するまでに生成される水量は、起動時温度が低いほど多量となる。また、燃料電池内での水の氷結を防ぐ観点から、集電板付近のセルに大きな熱量を発生させる必要性は、燃料電池内の水量が多いほど大きくなる。本発明によれば、導通状態となる分割集電板の数を増やすタイミングを起動時温度に応じて変化させることにより、その必要性に応えることができる。
の発明によれば、燃料電池を取り巻く大気温度が低いほど、導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを遅らせることができる。起動時における燃料電池の温度は、大気温度が低いほど上昇し難い。このため、起動時に集電板付近のセルに大きな熱量を発生させる必要性は、燃料電池内の水量が多いほど大きくなる。本発明によれば、導通状態となる分割集電板の数を増やすタイミングを大気温度に応じて変化させることにより、その必要性に応えることができる。
の発明によれば、停止時水量が多いほど、つまり、起動の時点で既に燃料電池内に存在している水量が多いほど、導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを遅らせることができる。燃料電池の起動時に集電板付近のセルに大きな熱量を発生させる必要性は、燃料電池内の水量が多いほど大きなものとなる。本発明によれば、導通状態となる分割集電板の数を増やすタイミングを停止時水量の多少に応じて変化させることにより、その必要性に応えることができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の全体構成]
図1は、本発明の実施の形態1の燃料電池システムの概要を説明するための図である。本実施形態のシステムは、燃料電池10を備えている。燃料電池10は、複数のセル12が積層された構造を有している。最上段のセル12の上には集合集電板14が積層されている。同様に、最下段のセル12の下にも集合集電板14が積層されている。集合集電板14は、互いに分離している複数の分割集電板16により構成されている。分割集電板16は、何れも、銅などの高伝導性材料により構成されている。
集合集電板14の近傍には、それぞれ、燃料電池10から電力を取り出すための導電線18が配置されている(下方の導電線は図示省略)。また、集合集電板14と導電線18との間には、複数のスイッチ機構20が配置されている。スイッチ機構20は、分割集電板16毎に設けられており、個々の分割集電板16と導電線18とを、選択的に導通状態または遮断状態とすることができる。導電線18およびスイッチ機構20は、集合集電板14と同様に、銅などの高伝導性材料により構成されている。
スイッチ機構20の近傍には、それらの状態を切り換えるためのアクチュエータ(図示省略)が配置されている。それらのアクチュエータには、ECU(Electronic Control Unit)22が接続されている。ECU22は、アクチュエータに対して適当な駆動信号を供給することにより、それぞれのスイッチ機構20の状態を、適宜独立に切り換えることができる。ECU22には、また、吸気温センサ24が接続されている。ECU22は、吸気温センサ24の出力に基づいて外気温THAを検知することができる。
[セルの構造および動作]
図2は、燃料電池10が備える一つのセル12の構造を説明するための断面図である。図2に示すように、セル12は、電解質層30を有している。電解質層30の両側には、それぞれアノード側電極層32、およびカソード側電極層34が設けられている。アノード側電極層32の表面は拡散層36で覆われている。同様に、カソード側電極層34の表面は拡散層38で覆われている。
拡散層36,38の表面は、それぞれ通電部40,42で覆われている。また、拡散層36,38の一部は、それぞれガス流路44,46と接している。アノード側のガス流路44には、水素H2が流通している。一方、カソード側のガス流路46には、空気、つまり、酸素O2を含むガスが流通している。
拡散層36,38は、多孔質性の導電物質であり、ガスの流通を許容すると共に電荷の移動を許容する。アノード側のガス流路44を流れる水素H2は、拡散層36を介してアノード側電極層32に到達する。その結果、アノード側電極層32では、以下の反応により水素イオンH+と電子e-とが生成される。
H2→2H++2e- ・・・(1)
上記の反応により生成された電子e-は、拡散層36を通って通電部40に到達し、そこからセル12の外部に伝搬される。また、電子e-と共に生成された水素イオンH+は、電解質30を通ってカソード側電極層34に到達する。カソード側電極層34には、更に、セル12の外部から供給される電子e-と、ガス流路46から供給される酸素O2とが到達する。その結果、カソード側電極層34では、以下の反応が生ずる。
4H++4e-+O2→2H2O ・・・(2)
燃料電池10の各セル12は、上記(1)および(2)の反応を生じさせることにより、水を生成しながら電気エネルギーを発生する。この反応は発熱反応であるため、その反応が継続する限り、燃料電池10の温度は起動後に徐々に上昇する。燃料電池10は、温度の上昇に伴って発電力を向上させる。このため、良好な起動特性を得るためには、燃料電池10の起動後に、その温度Tを迅速に上昇させることが望ましい。
特に、燃料電池10の起動時温度が氷点下である場合は、カソード側電極層34において生成された水が氷結してその表面を覆う事態が生じ得る。カソード側電極層34の表面が氷で覆われた状況下では、ガス流路46から供給される酸素O2がカソード側電極層34に到達することができないため、上記(2)の反応が起こり得ない。この場合、発熱が生じないため氷の溶解も進まない。その結果、燃料電池の作動が停止することになる。このため、極低温の環境下で燃料電池10を起動させるためには、セル12の内部で水の氷結が起こらないように、燃料電池10の温度Tを素早く上昇させることが必要である。
上述したように、燃料電池10は、積層されたセル12の両側に、高導電材料で構成された集合集電板14を有している。高導電材料は、電気を効率良く伝搬すると同時に、熱も良く伝えるという特性を有している。このため、集合集電板14は、それ自身放熱板として機能する。その結果、燃料電池10においては、集合集電板14の近傍に配置されるセル12の温度が、積層構造の中央付近に位置するセル12に比して上昇し難いという現象が生ずる。このため、燃料電池10の起動性を向上させるためには、集合集電板14の近傍に配置されるセル12の温度を効率的に上昇させることが特に重要である。
[スイッチ機構20の動作]
本実施形態のシステムでは、上述した通り、個々の分割集電板16が、スイッチ機構20を介して導電線18と接続される。図1は、陽極側も陰極側も、3つのスイッチ機構20のうち、Ch1のスイッチ機構20だけがON状態とされ、Ch2およびCh3のスイッチ機構20がOFF状態とされた状態を示している。
この場合、導電線18には、Ch1の分割集電板20が導通し、燃料電池20と導電線20との間での電流の授受は、Ch1の分割集電板20を介してのみ行われることになる。その結果、集合集電板14の近傍に配置されたセル12においては、その内部を流れる電流が、Ch1の分割集電板20の近傍に集中する。つまり、Ch1のスイッチ機構20だけがON状態とされる状態では、図1に示すように、積層構造の中央付近に位置するセル12には広くその全域に電流が流通するが、セル12の位置が集合集電板14に近づくにつれて、電流の流通する領域が狭まり、電流密度が上昇するという事態が生ずる。
電流の流通に伴う損失は、つまり、電流の流通に伴う発熱量は、電流密度が上がるほど大きくなる。このため、セル12を流れる電流量が同じであれば、その電流が局所に集中して電流密度が上がるほど、セル12の発する熱量は大きくなる。従って、図1に示す状態によれば、集合集電板14の直下に位置するセル12に、積層構造の中央付近に位置するセル12に比して大きな熱量を発生させることができ、更に、集合集電板14の直下に位置するセル12においては、その熱量を、Ch1の分割集電板16の直下の領域に集中させることができる。以上の理由により、図1に示す状態によれば、集合集電板14の直下に位置するセル12を効率的に加熱することができ、低温始動時の氷結を避けるうえで有利な状況を作り出すことができる。
燃料電池10は、その温度Tが低い場合は、大きな電力を作り出すことができない。このため、燃料電池10の起動後、温度Tが低い環境下では、1つのChのスイッチ機構20のみをONさせた状態であっても、電流の伝送に伴う損失はさほど大きくならない。しかしながら、燃料電池10の温度Tがある程度上昇してくると、電力の生成量が増えて、単一のスイッチ機構20のみをONとするだけでは、電流の伝送に伴う損失を適当な量に抑えることが困難となる。
そこで、本実施形態では、燃料電池10が低温で起動された場合は、その温度Tの上昇に伴って、ON状態とされるスイッチ機構20の数を増やすこととした。より具体的には、温度Tが−10°Cを下回る領域では、ONとするスイッチ機構20の数が1つとされ、その温度Tが−10°Cに達したら、ONとするスイッチ機構20の数が2つとされる。そして、温度Tが0°Cに達したら、全てのスイッチ機構20がON状態とされる。このような制御によれば、集合集電板14の近傍におけるセル12を効率的に発熱させながら、電流の流通に伴う損失が不当に大きくなるのをさせることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、燃料電池10に対して、良好な起動性を付与することができる。
ところで、燃料電池10が備える個々のセル12は、上述した(1)および(2)の反応が生じる領域において水と電力を生成する。従って、図1に示すように、Ch1のスイッチ機構20だけがON状態とされている場合には、集合集電板14の直下では、Ch1の分割集電板16の直下において集中的に水が生成される。
セル12は、局部的に多量の水が生成され続けた場合、その水を十分に処理することができなくなり、やがて適正に作動できない状態に陥ることがある。つまり、燃料電池10の低温起動時に、図1に示す状態が長期間に渡って維持された場合、Ch1の直下に多量の水が滞留して、燃料電池10が適正に機能しない状態となることがある。
図3は、上記の不都合を回避するために、本実施形態のシステムが実行する制御の内容を説明するためのタイミングチャートである。より具体的には、図3(A)は、燃料電池10の温度Tが−10°Cを下回る環境下(例えば−30°℃の環境下)で実行される制御の内容を表している。以下、この制御を「1CHモード」と称す。また、図3(B)は、温度Tが−10°C以上、0°C未満の環境下(例えば−10°Cの環境下)で実行される制御の内容を表している。以下、この制御を「2CHモード」と称す。
図3(A)および図3(B)に、CH1〜CH3の符号と共に示されている波形は、Ch1〜Ch3のスイッチ機構20のON/OFF状態を表している。1CHモードでは、図3(A)に示すように、ON状態となるスイッチ機構20を切り換えつつ、1つのスイッチ機構20がON状態となる状態が維持される。一方、2CHモードでは、図3(B)に示すように、2つのスイッチ機構20がON状態となる状態が維持されるように、ON状態となるスイッチ機構20が切り換えられる。
これらの制御によれば、燃料電池12の温度Tが上昇する過程で、集合集電板14の近傍に位置するセル12において、電流の集中する領域、つまり、集中的に水が生成される領域が、順次切り換えられることになる。その結果、上記の制御によれば、セル12の一部に集中的に電流を流通させながら、水の生成される領域をセル12の全体に分散させることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、燃料電池10の低温起動時に、集合集電板14の近傍に位置するセル12の一部において、集中的に水が生成されるのを避けつつ、そのセル12の温度を効率的に上昇させることが可能である。
[実施の形態1における具体的処理]
上記の機能は、ECU22が、以下に説明する図4および図5に示すルーチンを実行することにより実現することができる。図4は、具体的には、燃料電池10の起動時に、同時にON状態とするスイッチ機構10の数を決定するためにECU22が実行するルーチンのフローチャートである。
図4に示すルーチンでは、先ず、燃料電池10の起動が要求されたか否かが判別される(ステップ100)。燃料電池10の起動が要求されるまでは、上記ステップ100の処理が繰り返し実行される。そして、その起動が要求されると、次に、燃料電池10の起動時温度Tintが検出される(ステップ102)。
燃料電池10の温度は、十分な停止時間が経過することにより外気温THAに収束する。このため、本実施形態では、燃料電池10の起動時における外気温THAを起動時温度Tintとして取り扱うこととしている。上記ステップ102では、具体的には、吸気温センサ24により検出された外気温THAが、燃料電池10の起動時温度Tintとして検出される。
次に、燃料電池10の電流IFCおよび電圧VFCに関する情報が取得される(ステップ104)。続いて、燃料電池10の温度Tが算出される(ステップ106)。電流IFCおよび電圧VFCは、燃料電池10の発熱量と相関を有している。このため、起動時温度Tintと共に電流IFCおよび電圧VFCが判ると、公知の手法によって燃料電池10の温度Tを推定することが可能である。
次に、燃料電池10の温度Tが−10°Cを下回っているかが判別される(ステップ108)。その結果、T<−10°Cの成立が認められた場合は、燃料電池10の発熱量を増やす必要性が極めて高いと判断できる。この場合は、電流の集中を最大限に生じさせるため、1CHモードの実行、つまり、ON状態とするスイッチ機構20の数を1つにすることが決定される(ステップ110)。その後、上記ステップ104以降の処理が再び実行される。
上記ステップ108において、T<−10°Cの成立が否定された場合、つまり、温度Tが−10°C以上であると判断された場合は、次に、その温度Tが0°Cを下回っているかが判別される(ステップ112)。その結果、T<0°Cの成立が判断された場合は、燃料電池10の発熱量を増大させる必要が、未だ残存していると判断できる。この場合は、2CHモードの実行が決定され、同時にONとするスイッチ機構20の数が2つに設定される(ステップ114)。その後、上記ステップ104以降の処理が再び実行される。
上記ステップ112において、T<0°Cの不成立が判別された場合は、燃料電池10の内部で水の氷結が生ずる可能性が低いと判断できる。この場合は、全てのスイッチ機構20をONとするべく、3CHモードの実行が決定される(ステップ116)。
図5は、CH1〜CH3のスイッチ機構20の状態を適宜切り換えるためにECU22が実行するルーチンのフローチャートである。図5に示すルーチンでは、先ず、カウンタCONがインクリメントされる(ステップ120)。カウンタCONは、スイッチ機構20のON時間を計数するためのカウンタである。CONの値は、イニシャル処理によりゼロにリセットされている。
次に、1CHモードが設定されているか否かが判別される(ステップ122)。燃料電池10の温度Tが−10°Cを下回っている場合は、1CHモードの設定がなされるため、本ステップ122の条件が成立する。この場合は、次に、カウンタCONの計数値が判定値t0より小さいかが判別される(ステップ124)。
判定値t0は、CH1モードにおいて、同一のスイッチ機構20をON状態に維持するべき時間として設定された値である。ここでは、CON<t0が成立する期間を、CH1のスイッチ機構20をONとする期間と予め設定している。このため、その条件の成立が認められた場合は、CH1のスイッチ機構20のみをONとする処理が実行される(ステップ126)。以後、1CHモードが維持される限り、CON<t0が不成立となるまで、繰り返しステップ120〜126の処理が実行される。その結果、判定値t0に対応する時間だけ、CH1のスイッチ機構20だけが継続してON状態に維持される。
カウンタCONの計数値が判定値t0に達すると、上記ステップ124の条件が不成立となる。この場合、次に、CONが判定値2t0より小さいかが判別される(ステップ128)。本実施形態では、t0≦CON<2t0の期間を、CH2のスイッチ機構20のON期間と定めている。このため、上記ステップ128において、CON<2t0の成立が認められた場合は、次に、CH2のスイッチ機構20のみをONとする処理が実行される(ステップ130)。以後、1CHモードが維持される限り、CON<2t0が不成立となるまで、ステップ120−124,128および130の処理が繰り返される。その結果、判定値t0(=2t0−t0)に対応する時間だけ、CH2のスイッチ機構20だけが継続してON状態に維持される。
カウンタCONの計数値が判定値2t0に達すると、上記ステップ128の条件が不成立となる。この場合、次に、CONが判定値3t0より小さいかが判別される(ステップ132)。本実施形態では、2t0≦CON<3t0の期間を、CH3のスイッチ機構20のON期間と定めている。このため、上記ステップ132において、CON<3t0の成立が認められた場合は、CH3のスイッチ機構20のみをONとする処理が実行される(ステップ134)。以後、1CHモードが維持される限り、CON<3t0が不成立となるまで、ステップ120−124,128,132および134の処理が繰り返される。その結果、判定値t0(=3t0−2t0)に対応する時間だけ、CH3のスイッチ機構20だけが継続してON状態に維持される。
カウンタCONの計数値が判定値3t0に達すると、上記ステップ132の条件が不成立となる。この場合、CONの計数値が0にリセットされる(ステップ136)。以後、1CHモードの設定が維持される限り、上述したステップ120〜136の処理が繰り返され、CH1〜CH3のスイッチ機構20が、一つずつ順次ON状態とされる。この場合、水の集中を防止しつつ、集合集電板14の付近に位置するセル12に最も高い効率で熱を発生させることができる。
燃料電池10の温度Tが−10°C以上となると、1CHモードの設定が解除されるため、上記ステップ122の条件が成立しなくなる。この場合は、次に、実行モードが2CHモードであるかが判別される(ステップ138)。
温度Tが0°Cに満たない間は、ステップ138において、実行モードが2CHモードであると判断される。この場合、次に、カウンタCONの計数値が判定値t0より小さいかが判別される(ステップ140)。
2CHモードでは、0≦CON<t0の期間が、CH3とCH1のスイッチ機構20をONとする期間に設定されている。このため、上記ステップ140において、CON<t0の成立が判定された場合は、CH3とCH1のスイッチ機構20をONとする処理が実行される(ステップ142)。以後、2CHモードが維持される限り、CON<t0が不成立となるまで、繰り返し上記の処理が実行される。
カウンタCONの計数値が判定値t0に達すると、上記ステップ140の条件が不成立となる。この場合、次に、CONが判定値2t0より小さいかが判別される(ステップ144)。本実施形態では、t0≦CON<2t0の期間が、CH1とCH2のスイッチ機構20をONとする期間に設定されている。このため、上記ステップ144において、CON<2t0の成立が判定された場合は、CH1とCH2のスイッチ機構20をONとする処理が実行される(ステップ146)。以後、2CHモードが維持される限り、CON<2t0が不成立となるまで、繰り返し上記の処理が実行される。
カウンタCONの計数値が判定値2t0に達すると、上記ステップ144の条件が不成立となる。この場合、次に、CONが判定値3t0より小さいかが判別される(ステップ148)。本実施形態では、2t0≦CON<3t0の期間が、CH2とCH3のスイッチ機構20をONとする期間に設定されている。このため、上記ステップ148において、CON<3t0の成立が判定された場合は、CH2とCH3のスイッチ機構20をONとする処理が実行される(ステップ150)。以後、2CHモードが維持される限り、CON<3t0が不成立となるまで、繰り返し上記の処理が実行される。
カウンタCONの計数値が判定値3t0に達すると、上記ステップ148の条件が不成立となる。この場合、CONの計数値が0にリセットされる(ステップ136)。以後、2CHモードの設定が維持される限り、上述したステップ120,122,138〜150および136の処理が繰り返される。その結果、ON状態となるスイッチ機構20を順次切り換えつつ、常に2つのスイッチ機構20をON状態に維持することができる。この場合、局所的な水の集中を回避しながら、集合集電板14の付近に位置するセル12に効率良く熱を発生させることができる。
燃料電池10の温度Tが0°Cに達すると、実行モードが3CHモードとされる。この場合、ステップ138において、条件不成立の判定がなされ、ECU22は、全てのCHのスイッチ機構20をONとして(ステップ152)、図5に示すルーチンの実行を終了する。以上の処理によれば、燃料電池10の温度Tが0°Cに達した段階で、集合集電板14の全面を導電線18に常時導通させ、燃料電池10が、最も高い効率で電力を生成し得る状態を作り出すことができる。
以上説明したように、図4および図5に示すルーチンによれば、燃料電池10の起動時に、温度Tが低い場合には、集合集電板10の近傍に位置するセル12が、局所的な水の集中を避けながら効率的に熱を発する状態を作り出すことができる。そして、温度Tの上昇に伴って、燃料電池10の状態を、それらのセル12が効率的に電力を発生する状態に変化させることができる。このため、本実施形態のシステムによれば、集合集電板14による放熱作用の存在に関わらず、燃料電池10に、優れた低温起動性を付与することができる。
ところで、上述した実施の形態1では、個々のスイッチ機構20が、ON状態とOFF状態を選択的に実現するものに限定されているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、個々のスイッチ20は、分割集電板16と導電線18との導通状態を、無段階に連続的に変化させるものでもよい。この場合、個々の分割集電板16と導電線18との導通状態は、温度Tの上昇に合わせて無段階に連続的に変化させることとしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、1CHモードや2CHモードの際に、ON状態とするスイッチ機構20を順次切り換えることとしているが、水の局所的な発生が、燃料電池10の動作に影響を与えない場合には、その切り換えを省略することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、スイッチ機構20および分割集電板16を、CH1〜CH3の3組み設けることとしているが、それらの数は3つに限定されるものではなく、より小数、或いは多数のCHを設けることとしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、陽極側および陰極側の双方において、スイッチ機構20のON/OFF制御を行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、スイッチ機構20のON/OFF制御は、少なくとも一方の集電板の側で実行することとすればよい。
また、上述した実施の形態1では、起動時温度Tintと電流IFCおよび電圧VFCの情報とに基づいて温度Tを推定し、その温度Tに基づいてON状態とするスイッチ機構20の数を決定することとしているが、その決定の手法はこれに限定されるものではない。すなわち、燃料電池10の温度Tは、起動後の経過時間の関数であるものとして、ON状態とするスイッチ機構20の数は、起動時温度Tintと、その経過時間とに基づいて決定することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1では、燃料電池10の温度Tが0°Cに達した時点で、全てのスイッチ機構20をON状態とすることとしているが、その温度は0°Cに限定されるものではない。すなわち、全てのスイッチ機構20をONとする温度は、燃料電池10の発熱を促す必要性に基づいて設定するべき値であり、システムの仕様に応じて、適宜設定すればよい。
尚、上述した実施の形態1では、個々のスイッチ機構20と、そのスイッチ機構20を駆動するためのアクチュエータとの組み合わせが、前記第1の発明における「導通状態変更機構」に相当している。
また、上述した実施の形態1では、ECU22が、上記ステップ102〜106の処理を実行することにより前記第の発明における「温度検知手段」が、上記ステップ108〜116の処理を実行することにより前記第の発明における「制御手段」、並びに前記第の発明における「導通数設定手段」が、それぞれ実現されている。更に、ECU22が、上記ステップ124〜134、または上記ステップ140〜150の処理を実行することにより、前記第の発明における「切り換え手段」が実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態のシステムは、実施の形態1のシステムにおいて、ECU22に、上記図4に示すルーチンに代えて、後述する図6に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
上述した実施の形態1のシステムは、燃料電池10の起動時に、導電線18と導通させる分割集電板16の数を、燃料電池10の温度Tに基づいて決定することとしている。つまり、実施の形態1のシステムでは、集合集電板14の近傍に位置するセル12に流れる電流の密度を、燃料電池10の温度Tに基づいて変化させることとしている。
ところで、燃料電池10の内部に発生している水の量は、必ずしも燃料電池10の温度Tそのものとは対応していない。例えば、燃料電池10の温度が−5°Cまで上昇してきた時点で発生している水の量は、起動時温度Tintが−20°Cであった場合と、−10°Cであった場合とで同じではない。つまり、これらの場合を比較すると、温度Tを−20°Cから−5°Cに引き上げる場合の方が、より多くの発熱反応を必要とし、その結果、燃料電池10の内部でより多くの水が生成されていると推測できる。
低温起動時にセル12の発熱効率を高める目的は、主として水の氷結を防止することである。また、低温起動時におけるセル12の氷結は、水の発生量が多いほど生じ易い。このため、燃料電池10の温度Tが同じであっても、セル12の発熱効率を高めることについての必要性は、水の発生量が多いほど大きなものとなる。そこで、本実施形態のシステムは、導電線20と導通する分割集電板16の数(以下、「導通集電板数」とする)を、燃料電池10の温度Tの上昇に応じて増加させると同時に、水の発生量が多いと予測されるほど、つまり、起動時温度Tintが低い場合ほど、温度Tの上昇に伴って導通集電板数を増やすタイミングを遅らせることとした。
[実施の形態2における具体的処理]
図6は、本実施形態においてECU22が実行するルーチンのフローチャートである。図6に示すルーチンは、ステップ106の直後にステップ160が挿入されている点、およびステップ108,112が、それぞれステップ162,164に置き換えられている点を除いて、図4に示すルーチンと同様である。以下、図6において、図4に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図6に示すルーチンでは、燃料電池10の起動時に、温度Tの算出(ステップ100〜106)に続いて、次式に従って補正温度F(T, Tint)が算出される(ステップ160)。
F(T, Tint)=T+0.2*(Tint+20) ・・・(3)
上記(3)式において、0.2*(Tint+20)は、起動時の発生水量を補正温度F(T, Tint)に反映させるための補正値である。この補正値は、起動時温度Tintが−20°Cであった場合にゼロとなり、Tintが−20°Cより低かった場合は負の値、−20°Cより高かった場合は正の値となる。つまり、補正温度F(T, Tint)は、起動時温度Tintが−20°Cより低かった場合は現実の温度Tより低い値とされ、一方、起動時温度Tintが−20°Cより高かった場合は温度Tより高い値とされる。
図6に示すルーチンでは、次に、補正温度F(T, Tint)が、−10°Cを下回っているかが判別される(ステップ162)。その結果、F(T, Tint)<−10°Cの成立が認められた場合は、燃料電池10の発熱量を増やす必要性が極めて高いと判断され、ステップ110において、1CHモードの実行が決定される。
一方、上記ステップ162において、F(T, Tint)<−10°Cの不成立が認められた場合は、次に、補正温度F(T, Tint)が0°Cを下回っているかが判別される(ステップ164)。その結果、F(T, Tint)<0°Cの成立が認められた場合は、燃料電池10の発熱量を増大させる必要が未だ残存していると判断され、ステップ114において、2CHモードの実行が決定される。
これに対して、上記ステップ164において、F(T, Tint)T<0°Cの不成立が判別された場合は、燃料電池10の内部で水の氷結が生ずる可能性が低いと判断できる。この場合は、全てのスイッチ機構20をONとするべく、ステップ116において、3CHモードの実行が決定される。
以上説明した通り、図6に示すルーチンでは、モードの選択、つまり、導通集電板数の決定が、補正温度F(T, Tint)に基づいて行われる。そして、補正温度F(T, Tint)は、温度Tが同じであるとすれば、起動時温度Tintが低いほど低い値に算出される。このため、図6に示すルーチンによれば、起動時温度Tintが低いほど、導通集電板数が増やされる温度Tが高い値にシフトすることになる。従って、本実施形態のシステムによれば、燃料電池10の内部に存在する水が多量である場合ほど、セル12の発熱効率を重視した状態を長期に渡って維持することができる。その結果、本実施形態のシステムによれば、燃料電池10の内部における水の量の相違に関わらず、燃料電池10を、常に良好に起動させることができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、導通集電板数を3段階に変化させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、導通集電板数は、より多段階に切り換えることとしてもよい。或いは、個々のスイッチ機構20を無段階に導通状態を変化させ得るものとして、集合集電板16と導電線18との導通状態を、無段階に変化させることとしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、起動時温度Tintの影響を補正温度F(T, Tint)に反映させることにより、温度Tの上昇に対する導通集電板数の増加の傾向を変化させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、起動時温度Tintを、判定温度(ここでは−10°C、および0°C)の側に反映させることにより同様の機能を実現することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU22が、図6に示すステップ102を実行することにより前記第の発明における「起動時温度検知手段」が、上記ステップ160〜164の処理を実行することにより前記第の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
[実施の形態3の特徴]
次に、図7および図8を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。本実施形態のシステムは、実施の形態1のシステムにおいて、ECU22に、上記図4に示すルーチンに代えて、後述する図7に示すルーチン、および図8に示すルーチンを実行させることにより実現することができる。
実施の形態2の説明において述べた通り、集合集電板14の付近に位置するセル12の発熱量を増大させる必要性は、燃料電池10の内部に生じている水量が多いほど大きなものとなる。この水量は、燃料電池10の起動後に発生した水量と、燃料電池10の起動時に既に存在していた水量とで決定される。また、起動時に存在する水の量は、燃料電池10の停止時に存在していた水の量とみなすことができる。このため、本実施形態では、燃料電池10の停止時に存在していた水の量を、その後の起動時における導通集電板数の制御に反映させることとした。
[実施の形態3における具体的処理]
(停止時水量Aw0の検出)
図7は、本実施形態におけるECU22が、停止時において燃料電池10の内部に存在している水量を検出するために実行するルーチンのフローチャートである。このルーチンは、燃料電池10の作動中、所定の時間間隔で繰り返し起動されるルーチンである。
このルーチンでは、先ず、燃料電池10の抵抗RFCに関する情報が取得される(ステップ170)。次に、吸気温センサ42の出力に基づいて、外気温THAが検出される(ステップ172)。更に、燃料電池10の発生している電流IFCに関する情報が取得される(ステップ174)。
燃料電池10が生成する水の量は、電流IFCと相関を有している。また、燃料電池10の内部に存在する水の量は、燃料電池10の抵抗RFCと外気温THAの関数として求めることができる。このため、抵抗RFCと、外気温THAと、電流IFCとが判ると、個々の瞬間において、燃料電池10の内部に存在する水の総量を推定刷ることが可能である。ECU22は、ステップ154の処理に続いて、それらの検出値に基づいて、公知の手法により、燃料電池10内の水量Awを算出する(ステップ176)。
次に、燃料電池10の停止が要求されたか否かが判別される(ステップ178)。その結果、停止の要求が生じていないと判別された場合は、そのまま今回の処理が修了される。一方、停止の要求が認められた場合は、その時点で算出されていた水量Awが、停止時水量Aw0として記憶される(ステップ180)。
(起動時における導通集電板数の制御)
図8は、本実施形態において、ECU22が、燃料電池10の起動時に導通集電板数を決定するために実行するルーチンのフローチャートである。図8に示すルーチンは、ステップ102の後にステップ190および192が挿入されている点、ステップ160の後にステップ194が挿入されている点、およびステップ162,164が、それぞれステップ196,198に置き換えられている点を除いて、図6に示すルーチンと同様である。以下、図8において、図6に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
すなわち、図8に示すルーチンにおいては、燃料電池10の起動時に、起動時温度Tintの読み込み処理(ステップ102)に続いて、停止時水量Aw0の読み込み処理が実行される(ステップ190)。続いて、その停止時水量Aw0に基づいて、水量補正値K=f(Aw0)が算出される(ステップ192)。ここで、水量補正値Kは、停止時水量Aw0がゼロである場合に最小値ゼロとなり、Aw0が多量であるほど大きな値に設定される。
また、図8に示すルーチンでは、ステップ160において補正温度F(T, Tint)が算出された後に、次式に従って、最終補正温度F'が算出される(ステップ194)。その結果、最終補正温度F'は、補正温度F(T, Tint)より水量補正値Kだけ低い値に算出される。 F'=F(T, Tint)-K ・・・(4)
図8に示すルーチンでは、以後、最終補正温度F'が−10°Cを下回っているか(ステップ196)、或いは、0°Cを下回っているか(ステップ198)に基づいて、1CHモード、2CHモード、或いは3CHモードの設定が成される(ステップ110,114,116)。つまり、ここでは、最終補正温度F'に基づいて、導通集電板数の設定がなされる。
最終補正温度F'は、温度Tおよび起動時温度Tintが同じであれば、水量補正値Kが大きな値であるほど低い値に算出される。つまり、最終補正温度F'は、停止時水量Aw0が多量であるほど低い値に算出される。従って、図8に示すルーチンによれば、起動時において導通集電板数が増やされる温度Tが、停止時水量Aw0が多いほど高温側にシフトすることになる。このため、本実施形態のシステムによれば、燃料電池10の内部に存在する水が多量である場合ほど、セル12の発熱効率を重視した状態を長期に渡って維持することができる。その結果、本実施形態のシステムによれば、停止時における水量の多少に関わらず、燃料電池10を、常に良好に起動させることができる。
ところで、上述した実施の形態1乃至3のシステムにおいては、燃料電池10の起動時温度Tintは、大気温度THAと等しいことを前提としている。しかしながら、十分な停止時間が確保されていない場合には、燃料電池10の起動時温度Tintが、大気温度THAより高温となることがある。このような事態に対処するためには、燃料電池10の温度Tを実測する温度センサを設けて、そのセンサの出力値により停止時温度Tintを検知することとすればよい。
また、そのような場合においては、停止時温度Tintが同じであっても、大気温度THAが異なれば、燃料電池10の起動時における昇温特性に差異が発生する。つまり、停止時温度Tintが同じであっても、燃料電池10に所望の温度上昇を生じさせる際に発生する水の量は、大気温度THAが低いほど多量となる。燃料電池10の起動時には、水が多量に発生する場合ほど、セル12の発熱を確保する必要性が高まる。このため、起動時温度Tintと大気温度THAとが異なる場合には、燃料電池10の起動時に導通集電板数を増やす温度Tを、大気温度THAが低いほど、高温側にシフトさせることとしてもよい。
尚、上述した実施の形態3においては、ECU22が、大気温度THAを検出することにより前記第の発明における「大気温度検知手段」を実現することができる。また、ECU22が、導通集電板数を増やす温度Tを、大気温度THAが低いほど高温側にシフトさせることにより、前記第の発明における「制御手段」を実現することができる。
更に、ここでは、ECU22が、上記ステップ170〜176の処理を実行することにより前記第の発明における「水量検知手段」が、上記ステップ178および180の処理を実行することにより前記第の発明における「停止時水量記憶手段」が、上記ステップ190,192,194,196および198の処理を実行することにより前記第の発明における「制御手段」が、それぞれ実現されている。
本発明の実施の形態1の全体構成を説明するための図である。 図1に示す燃料電池のセル構造を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態1の動作を説明するためのタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1において導通集電板数を決定するために実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態1においてスイッチ機構を制御するために実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において導通集電板数を決定するために実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において、停止時水量を検出するために実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態3において、導通集電板数を制御するために実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池
12 セル
14 集合集電板
16 分割集電板
18 導電線
20 スイッチ機構
22 ECU(Electronic Control Unit)
Tint 起動時温度
T 燃料電池の温度
THA 外気温
Aw0 停止時水量
66 スライド導電部
68 スライド低熱伝導部

Claims (4)

  1. 陽極および陰極の少なくとも一方に、複数の分割集電板からなる集合集電板を備える燃料電池と、
    前記燃料電池の外部に配置され、前記分割集電板の全てと導通し得る導電線と、
    異なる分割集電板に対応してそれぞれ設けられ、対応する分割集電板と前記導電線と導通状態又は非導通状態とする複数の導通状態変更機構と、
    前記燃料電池の温度を検知する温度検知手段と、
    前記燃料電池が低温であるほど前記導電線と導通する分割集電板の数が少なくなるように、前記導通状態変更機構を制御する制御手段と、を備え
    前記制御手段は、
    前記燃料電池の温度に基づいて導通状態とする分割集電板の数を設定する導通数設定手段と、
    導通状態とされる分割集電板の数を、前記導通数設定手段によって設定された数に維持しつつ、導通状態とされる分割集電板を順次切り換える切り換え手段と、を含むことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池の起動時温度を検知する起動時温度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記燃料電池の温度上昇に伴って前記導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを、前記起動時温度が低いほど遅らせることを特徴とする請求項記載の燃料電池システム。
  3. 前記燃料電池を取り巻く大気温度を検知する大気温度検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記燃料電池の温度上昇に伴って前記導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを、前記大気温度が低いほど遅らせることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池の作動に伴う水生成量を検知する水量検知手段と、
    前記燃料電池の停止時における前記水生成量を停止時水量として記憶する停止時水量記憶手段とを備え、
    前記制御手段は、前記燃料電池の温度上昇に伴って前記導電線と導通する分割集電板の数を増やすタイミングを、前記停止時水量が多いほど遅らせることを特徴とする請求項乃至の何れか1項記載の燃料電池システム。
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