JP4313128B2 - 高分子電解質型燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

高分子電解質型燃料電池システム及びその運転方法 Download PDF

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Description

本発明は、高分子電解質型燃料電池システム及びその運転方法に関し、特に高分子電解質型燃料電池システムの暖機時、起動時、停止時及び待機時における高分子電解質型燃料電池システムの構造及びその運転方法に関する。
高分子電解質型燃料電池システムの発電の基本原理は、触媒を介して電池反応用ガスの成分がイオン化し、高分子電解質膜越しにイオン交換が行われることで、電気化学反応が発生するものである。
この電気化学反応に用いられる前記触媒は、従来、白金族金属触媒が用いられている。この白金属金属触媒が触媒作用を発揮する適温は概ね60℃から80℃であることから、高分子電解質型燃料電池システムでは起動前に前記触媒層が適温になるまで暖機が行われている。
従来の高分子電解質型燃料電池システムの暖機方法としては、高分子電解質型燃料電池システム冷却用の冷却水を加熱して高分子電解質型燃料電池システムの暖機に応用したり、高分子電解質型燃料電池システムのスタックに備え付けたヒータを用いる方法が一般的である(例えば特許文献1あるいは特許文献2参照)。また、金属性セパレータを発熱体とする提案もなされている。(特許文献3参照)。
また、高分子電解質型燃料電池の起動時には、電気化学反応が定常状態に到達しておらず、電圧が不安定である。こうした電圧の不安定化は、燃料電池の高分子電解質膜や触媒を損傷したり、燃料電池に接続されている電気機器を損傷するおそれがある。このため、燃料電池においては、接続する電気機器の保護を目的として、燃料電池の起動時には模擬の負荷や二次電池に接続しておいて、電圧が安定してから本来の電気機器に接続を切換えるという燃料電池の起動方法が提案されている(特許文献4及び特許文献5参照)。
また、高分子電解質型燃料電池の停止時には、電気機器など外部負荷との接続遮断は、燃料電池の電圧の不安定化を招く。また、残留する燃料ガス等によって燃料電池内では電気化学反応が継続し、燃料電池の電極の転極を招来するなど電池寿命に影響を及ぼす。このため、燃料ガスの供給停止後は、窒素等の不活性ガスを用いて燃料電池内から燃料ガス等をパージする停止方法が一般的に行われている(特許文献6参照)。
また、高分子電解質型燃料電池システムでは、冷却には一般的には水が用いられ、さらに、電気化学反応によって水が生成されることから、寒冷地等では待機中の高分子電解質型燃料電池システム内部が水の凍結によって破損するおそれがある。このため、寒冷地等での燃料電池待機時には、高分子電解質型燃料電池システムの冷却水を加熱するなどにより凍結を防止する待機方法が一般的に行われている(特許文献7あるいは特許文献8参照)。
特開2000−285942号公報 特開平9−45353号公報 特開2001−43877号公報 特開2002−63925号公報 特開平6−260201号公報 特開平7−183039号公報 特開2001−167779号公報 特開2003−100328号公報
しかしながら、上記のような従来の高分子電解質型燃料電池システムにおいては、高分子電解質型燃料電池システムの暖機時には、暖機にかかる時間を短縮し、消費エネルギーを軽減したいという課題があった。高分子電解質型燃料電池システムの起動時には、高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避したいという課題があった。高分子電解質型燃料電池システムの停止時には、高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避するとともに、残留ガスの排除にかかる時間を短縮したいという課題があった。高分子電解質型燃料電池システムの待機時には、凍結防止にかかる消費エネルギーを軽減したいという課題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、高分子電解質型燃料電池システムの暖機時、起動時、停止時及び待機時における諸課題を統合的に、かつコンパクトな構造によって解決することを目的としている。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、上記課題を解決するために、本発明に係る高分子電解質型燃料電池システムは、高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、複数の前記セルが積層されてなるスタックとを備え、前記複数のセパレータを主面に平行な方向にそれぞれ通電可能なように構成される。
このような構成とすると、セパレータの主面に平行な方向に通電することによって、セパレータが好適な容量の発熱体として機能することができる。
前記通電のための電源として二次電池を備えてもよい。
このような構成とすると、容易に低電圧で大きな電流の通電が実現できる。
前記セパレータが矩形の板状であって、互いに対向する端面それぞれのほぼ全長にわたって、凸部がそれぞれ形成され、前記凸部に嵌合するコネクタを介して前記通電が行われてもよい。
このような構成とすると、より大きな電流をセパレータに通電することができる。
前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、前記移動棒に、導体接触子が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部と前記導体接触子との接触状態が、接触又は非接触に、切り換わってもよい。
このような構成とすると、コンパクトな構造によって、複数のセパレータへの通電を選択的に行うことができる。
前記高分子電解質型燃料電池システムであって、さらに、全ての隣接する前記セパレータ同士を抵抗を介して短絡可能なように構成してもよい。
このような構成とすると、高分子電解質型燃料電池の停止時等において、MEAに生じる高電圧を低減し、高分子電解質膜や触媒への損傷を軽減することができる。
前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、前記移動棒に、導体接触子と抵抗体接触子との対が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部の前記導体接触子及び前記抵抗体接触子との接触状態が、前記導体接触子と接触、前記抵抗体接触子と接触、又は前記導体接触子及び前記抵抗体接触子のいずれとも非接触、に切り換わってもよい。
このような構成とすると、コンパクトな構造によって、複数のセパレータへの通電、あるいは抵抗を介したセパレータ間の短絡を選択的に行うことができる。
また、本発明に係る高分子電解質型燃料電池システム及びその運転方法は、高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、全ての前記セパレータを並列に接続しかつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、前記セパレータと前記加熱用回路との間の接続あるいは遮断を全ての前記セパレータについて行う開閉手段と、前記スタックの温度を検出するための温度検出手段とを備え、前記高分子電解質型燃料電池システムの暖機時に、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以上に達するまで、前記開閉手段によって全ての前記セパレータが前記加熱用回路に接続される。
このような構成とすると、MEAの隣接部材であるセパレータを直接的に加熱することで、高分子電解質型燃料電池システムの暖機を時間面及びエネルギー消費面で効率化することができる。また、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避でき、高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避することができる。
また、本発明に係る高分子電解質型燃料電池システム及びその運転方法は、高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う開閉手段と、前記一対の集電板間の電圧を検出する電圧検出手段とを備え、前記高分子電解質型燃料電池システムの起動時あるいは停止時に、前記開閉手段によって前記一対の集電板間が起動停止用回路に接続され、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記起動停止用可変抵抗が調整される。
このような構成とすると、高分子電解質型燃料電池システムの起動時においては、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避でき、高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避することができる。また、高分子電解質型燃料電池の停止時においても、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避して高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避しつつ、残留ガスの排除を促進することができる。
また、本発明に係る高分子電解質型燃料電池システム及びその運転方法は、高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、全ての隣接する前記セパレータ同士を抵抗を介して短絡させる短絡用回路と、前記セパレータと前記短絡用回路との間の接続あるいは遮断を全ての前記セパレータについて行う短絡用開閉手段と、前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う起動停止用開閉手段と、前記一対の集電板間の電圧を検出する電圧検出手段と、前記一対の集電板間の電流を検出する電流検出手段とを備え、前記高分子電解質型燃料電池システムの停止時に、前記起動停止用開閉手段によって前記一対の集電板間が前記起動停止用回路に接続され、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記起動停止用可変抵抗が調整され、その後、前記電流検出手段によって検出される電流が所定の電流以下になった後に、前記短絡用開閉手段によって全ての前記セパレータが前記短絡用回路に接続される。
このような構成とすると、高分子電解質型燃料電池システムの停止時において、残留ガスの排除を促進するとともに、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避でき、MEAに高分子電解質型燃料電池システムの性能低下を防止することができる。
また、本発明に係る高分子電解質型燃料電池システム及びその運転方法は、高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、全ての前記セパレータを並列に接続しかつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、前記セパレータと前記加熱用回路との間の接続あるいは遮断を全ての前記セパレータについて行う開閉手段と、前記スタックの温度を検出するための温度検出手段とを備え、前記高分子電解質型燃料電池システムの待機時に、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以下において、前記開閉手段によって全ての前記セパレータが前記加熱用回路に接続される。
このような構成とすると、MEAの隣接部材であるセパレータを直接的に加熱することで、高分子電解質型燃料電池システムの凍結防止を時間面及びエネルギー消費面で効率化することができる。
また、本発明に係る高分子電解質型燃料電池システムは、高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、全ての前記セパレータを並列に接続しかつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、全ての隣接する前記セパレータ同士を抵抗を介して短絡させる短絡用回路と、前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、前記セパレータの一端と前記加熱用回路あるいは前記短絡用回路との接続あるいは遮断を全ての前記セパレータについて行う第1開閉手段と、前記セパレータの一端とは前記セパレータ主面を挟んで互いに対向する位置の前記セパレータの他端と前記加熱用回路との接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う第2開閉手段と、前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う第3開閉手段と、前記一対の集電板間の電圧を検出するための電圧検出手段と、前記一対の集電板間の電流を検出するための電流検出手段と、前記スタックの温度を検出するための温度検出手段と、前記電圧検出手段によって検出された電圧、前記電流検出手段によって検出された電流、あるいは前記温度検出手段によって検出された温度が所定の値に達したか否かを判定し、その結果、前記起動停止用可変抵抗、前記第1開閉手段、前記第2開閉手段あるいは前記第3開閉手段を適宜制御する制御装置とを備える。
このような構成とすると、高分子電解質型燃料電池システムの暖機時、起動時、停止時及び待機時における諸課題を統合的に解決でき、高分子電解質型燃料電池システムの構成もコンパクトになる。
前記加熱用回路の電源として二次電池を備えてもよい。
このような構成とすると、容易に低電圧で大きな電流の通電が実現できる。
前記第1開閉手段が、前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、前記移動棒に、導体接触子と抵抗体接触子との対が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部の前記導体接触子及び前記抵抗体接触子との接触状態が、前記導体接触子と接触、前記抵抗体接触子と接触、又は前記導体接触子及び前記抵抗体接触子のいずれとも非接触、に切り換わる、機械式スイッチ機構を備えてもよい。
このような構成とすると、コンパクトな構造によって、複数のセパレータへの通電、あるいは抵抗を介したセパレータ間の短絡を選択的に行うことができる。
前記第2開閉手段が、前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、前記移動棒に、導体接触子が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部と前記導体接触子との接触状態が、接触又は非接触に、切り換わる、機械式スイッチ機構を備えてもよい。
このような構成とすると、コンパクトな構造によって、複数のセパレータへの通電を選択的に行うことができる。
前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの暖機時において、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以上に達するまで、前記第1開閉手段及び前記第2開閉手段によって全ての前記セパレータを前記加熱用回路に接続するように制御してもよい。
このような構成とすると、MEAの隣接部材であるセパレータを直接的に加熱することで、高分子電解質型燃料電池システムの暖機を時間面及びエネルギー消費面で効率化することができる。また、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避でき、高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避することができる。
前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの起動時あるいは停止時において、前記第1開閉手段及び第2開閉手段によって、前記加熱用回路及び前記短絡用回路を遮断し、かつ前記第3開閉手段によって、前記一対の集電板間を起動停止用回路に接続し、その後、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記可変抵抗を制御してもよい。
このような構成とすると、高分子電解質型燃料電池システムの起動時においては、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避でき、高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避することができる。また、高分子電解質型燃料電池の停止時においても、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避して高分子電解質型燃料電池システムの性能低下のおそれを回避しつつ、残留ガスの排除を促進することができる。
前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの停止時において、前記第1開閉手段及び第2開閉手段によって、前記加熱用回路及び前記短絡用回路を遮断し、かつ前記第3開閉手段によって、前記一対の集電板間を起動停止用回路に接続し、その後、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記可変抵抗を制御し、その後、前記電流検出手段によって検出される電流が所定の電流以下になった後に、前記第1開閉手段によって全ての前記セパレータを前記短絡用回路に接続するように制御してもよい。
このような構成とすると、高分子電解質型燃料電池システムの停止時において、残留ガスの排除を促進するとともに、高電圧による高分子電解質膜や触媒の損傷を回避でき、MEAに高分子電解質型燃料電池システムの性能低下を防止することができる。
前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの待機時において、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以下において、前記第1開閉手段及び前記第2開閉手段によって全ての前記セパレータを前記加熱用回路に接続するように制御してもよい。
このような構成とすると、MEAの隣接部材であるセパレータを直接的に加熱することで、高分子電解質型燃料電池システムの凍結防止を時間面及びエネルギー消費面で効率化することができる。
以上のように、本発明は、高分子電解質型燃料電池システムの暖機時、起動時、停止時及び待機時における諸課題を統合的かつコンパクトな構造によって解決するという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムのスタック8の機械的構成を示す斜視図である。図2は、図1のII−II線断面の断面図とその要部拡大図である。図3は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの構成を示す模式図である。図2においては、説明の便宜上、高分子電解質型燃料電池システムの積層構造の一部を分解して示している。また、図1及び図2においては、説明の都合上、電気的構成を省略して示している。
図1において、スタック8は、セル5が積層され、集電板12,12、及び絶縁板13,13を介して端板14,14で挟まれ、端板14,14間が締結ボルト14aで両側から締結されている。
図3に示すように、集電板12,12は、出力回路18によって、電気機器等の外部負荷と接続される。スタック8には、電池反応に供される水素などの燃料ガス及び空気などの酸化剤ガスが(燃料ガス及び酸化剤ガスを電池反応用ガスと総称する)、それぞれ電池反応用ガス供給マニフォールド9A,11Aからスタック8内に供給され、水などの冷却剤が冷却剤供給マニフォールド10Aからスタック8内に流通される。そして、セル5において電気化学反応が始まり、集電板12,12間に電圧が発生する。また、余剰の電池反応用ガスと電気化学反応により生成された水は電池反応用ガス排出マニフォールド9B、11Bからそれぞれ排出される。冷却剤は冷却剤排出マニフォールド10Bから排出される。
図2に示すように、セル5は、高分子電解質膜1、高分子電解質膜1を両側から挟む一対の触媒層(図示せず)、及び一対の触媒層の外面に配設された一対のガス拡散電極2,2を有する高分子電解質膜−電極接合体(MEA(Membrane-Electrode-Assembly)と呼ぶ)3、並びにMEA3の両面の周縁部に配設された一対のガスケット6,6と、MEA3と前記一対のガスケット6,6とを挟むように配設された一対の板状の導電性セパレータ4,4とを有している。セパレータ4には、内面に燃料ガスあるいは酸化剤ガスの流路(これらを電池反応用ガス流路9と呼ぶ)が形成され、外面に冷却剤流路10が形成されている。そして、セル5は、Oリング7を挟むようにして積層される。ここで、電池反応用ガスは、ガスケット6により電池反応用ガスが外部に漏出しないようシールされ、冷却剤は、Oリング7によって外部に漏出しないようシールされている。
次に本発明を特徴付ける高分子電解質型燃料電池システムの電気的構成を説明する。
図4は図3のZ部拡大図、図5は図3のY部拡大図である。図6は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムのセパレータ4の表裏の平面図、側面図及びVId−VId線断面の断面図である。なお、本実施の形態に係る要部は全てのセパレータ4に共通であることから、セパレータ4の種別毎の図面は省略した。図7は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムのスタック8の要部断面と加熱用回路15及び短絡用回路16の概略構成を示す回路図である。
図3乃至図5に示すように、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムは、スタック8と、全てのセパレータ4を並列に接続し、かつセパレータ4の主面に平行な方向(以下、面方向という)の両端に電圧を印加する加熱用回路15と、隣接するセパレータ4,4間に短絡用抵抗R1が介在するようにして、全てのセパレータ4,4間を短絡する短絡用回路16と、スタック8の集電板12,12間、より具体的には出力端子12a,12a間を起動停止用可変抵抗R2を介して短絡させる起動停止用回路17と、セパレータ4の一端と加熱用回路15あるいは短絡用回路16との接続あるいは遮断を、全てのセパレータ4について行う短絡加熱用スイッチ機構(開閉手段)SW1と、セパレータ4の前記一端に対向する端(以下、他端という)と加熱用回路15との接続あるいは遮断を、全てのセパレータ4について行う加熱用スイッチ機構(開閉手段)SW2と、集電板12,12間に起動停止用回路17と外部負荷31につながる出力回路18とを選択的に接続あるいは遮断を行う起動停止用スイッチ(開閉手段)SW3と、集電板12,12間の電圧を検出するための電圧検出手段T1と、集電板12,12間の電流を検出するための電流検出手段T2と、スタック8の温度を検出するための温度検出手段T3と、これらの検出手段T1乃至T3によって検出された電圧、電流、あるいは温度が所定の値に達したか否かを判定し、その結果判定に基づいて、起動停止用可変抵抗R2、短絡加熱用スイッチ機構SW1、加熱用スイッチ機構SW2及び起動停止用スイッチSW3を制御する制御装置30とを有する。
短絡加熱用スイッチ機構SW1は、図4に示すように、全てのセパレータ4の面方向の一端それぞれに配設される短絡加熱用スイッチSW1’を有する。そして、短絡加熱用スイッチSW1’は、加熱用回路15との接続、短絡用回路16との接続、及び遮断を選択的に行うことができるように構成されている。
加熱用スイッチ機構SW2は、図5に示すように、セパレータ4の他端において、短絡加熱用スイッチ機構SW1と同様に、全てのセパレータ4それぞれに配設される加熱用スイッチSW2’を有する。そして、加熱用スイッチSW2’は、加熱用回路15との接続及び遮断を選択的に行うことができるように構成されている。
セパレータ4は、図6に示すように、矩形の板状の形状を有する。ここで、セパレータ4は、主に黒鉛で構成され、比抵抗ρが0.02Ω・cm程度の比較的高い導電性を有している。このため、その厚さ方向の抵抗は極めて低いが、その面方向には、通電距離が長くなり、抵抗は大きくなることから、セパレータ4の面方向に適宜電圧を印加すれば、好適な容量の発熱体として機能する。この場合、長軸方向に電圧を印加することが好ましい。しかも、電気化学反応の場であるMEA3の隣接部材であるセパレータ4を直接的に加熱することで、高分子電解質型燃料電池システムの暖機を時間面及びエネルギー消費面の双方で効率化することができる。
具体的には、図6に示すように、セパレータ4の長軸方向における両側の端面には、それぞれの端面のほぼ全長にわたるように矩形の凸部からなる接触端子4aが形成されている。接触端子4aは、セパレータ4より薄い厚みを有している。このセパレータ4の一方の接触端子4aに短絡加熱用スイッチSW1’が接続され、他方の接触端子4aに加熱用スイッチSW2’が接続される。
短絡加熱用スイッチSW1’及び加熱用スイッチSW2’は、図6に示すように、コネクタ21及びリード線20を用いて、セパレータ4の接触端子4aに接続される。コネクタ21は、半開放の箱状の枠体21aと導体接触子19とを有している。枠体21aは、ここでは樹脂で構成され、セパレータ4の接触端子4aに嵌合するように形成されている。導体接触子19は、金属板で構成され、図6(d)に示すように、この金属板がU字状に屈曲され、さらこのU字状の金属板の2つの先端部19aが、双方共にさらに内方に折り曲げられた形状を有している。この導体接触子19が枠体21aの内部空間に収納されていて、U字形状の導体接触子19の基部から枠体21aを貫通してリード線20が外部に引き出されている。コネクタ21は、導体接触子19の先端部19aが仮想線で示す自由状態たる閉じた状態からセパレータ4の接触端子4aによって押し拡げられるようにして該接触端子4aに差し込まれる。これより、導体接触子19は、板バネとして、枠体21aの内面から反力を受けて接触端子4aを押圧し、それにより、該接触端子4aを狭持する。かかる構造によって、導体接触子19のセパレータ4との接触面積は大きくなり、より大きな電流がセパレータ4に流れるようになり、セパレータ4でのジュール熱を得やすくすることができ、かつ導体接続子19とセパレータ4との着脱を容易にすることができる。
加熱用回路15は、図3及び図7に示すように、加熱用電源29と、加熱用電源29の一端を短絡加熱用スイッチ機構SW1に接続する配線15aと加熱用電源29の他端を加熱用スイッチ機構SW2に接続する配線15bとを有している。加熱用回路15において、全てのセパレータ4は、短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2を介して、並列に接続される。これは、MEA3を挟む2つのセパレータ4,4の電位に差異が生じると、間のMEA3に電圧が印加され、このMEA3の性能低下につながるおそれがあることから、隣接するセパレータ4,4間に電位差が発生しない状態、すなわち、MEA3に電圧がかからない状態の下で、セパレータ4へ電圧を印加するためである。
加熱用電源29は、ここでは、二次電池で構成されている。二次電池の例としては鉛蓄電池が挙げられる。ここで、二次電池を用いる理由について説明する。セパレータ4の加熱はセパレータ4をジュール熱で発熱させることによって行われる。そして、黒鉛からなるセパレータ4は、導電性に優れることから、セパレータ4をジュール熱によって発熱させるには、大きな電流を要する。しかしながら、一般家庭など商用電源では電気容量(30A程度)の制約がある。そこで、加熱用電源29には、低電圧で大きな電流を流しやすい鉛蓄電池のような二次電池を用いることが好ましい。
短絡用回路16は、図4に示すように、全ての隣接する短絡加熱用スイッチSW1’,SW1’を、短絡用抵抗R1を介して結線するよう構成されている。
起動停止用可変抵抗R2は、一般的な可変抵抗を用いることができる。また、段階的な抵抗値の変更を実現できれば十分である。
電圧検出手段T1及び電流検出手段T2は、例えば、電圧計及び電流計で構成され、集電板14,14間の電圧及び集電板14,14間を流れる電流をそれぞれ検出するように配設される。
温度検出手段T3は、例えば熱電対で構成され、スタック8に配設される。
制御装置30は、100ミリセカンド程度の時間分解能の制御プログラムを有する一般的な制御系が用いられる。例えば、マイコンを用いることができる。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの動作を説明する。なお、かかる動作は、電圧検出手段T1、電流検出手段T2及び温度検出手段T3の電圧、電流及び温度に基づいて、制御装置30が短絡加熱用スイッチ機構SW1,起動停止用スイッチSW3、加熱用スイッチ機構SW2及び起動停止用可変抵抗R2を制御することによって実現される。図8は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの暖機時における動作を示すフローチャートである。図9は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの起動時における動作を示すフローチャートである。図10は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの停止時における動作を示すフローチャートである。図11は、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの待機時における動作を示すフローチャートである。
高分子電解質型燃料電池システムの起動前の暖機時には、図8に示すように、ステップS1の暖機開始後、ステップS2において、短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2によって、セパレータ4が加熱用回路15に接続される。これにより、全てのセパレータ4間が短絡され、かつ面方向に同じ電圧がかかり、セパレータ4はジュール抵抗により発熱する。なお、セパレータ4が加熱用回路15に接続されている時には、起動停止用スイッチSW3は遮断、あるいは起動停止用可変抵抗R2の抵抗値を高く保った状態として起動停止用回路17に接続しておくことが好ましい。そして、ステップS3において、温度検出手段T3によって検出されたスタック8の温度Tが取得され、ステップS4において、温度Tが所定の温度Aと比較される。ここで所定の温度Aは、高分子電解質型燃料電池システムの作動に適する温度、すなわち触媒の作動温度、例えば白金族金属触媒では60℃乃至80℃に設定される。温度Tが所定の温度Aより低い場合は、継続してステップS3及び4が繰り返される。また、温度Tが所定の温度A以上に達した場合には、ステップS5において、短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2によってセパレータ4が加熱用回路15から遮断され、ステップS6において、高分子電解質型燃料電池システムの暖機が完了する。
高分子電解質型燃料電池システムの起動時には、図9に示すように、上述のステップS6において、高分子電解質型燃料電池システムの暖機が完了すると、まず、ステップS7に示すように、起動停止用スイッチSW3によって、集電板12,12間に起動停止用回路17が接続される。そして、スタック8に電池反応用ガスが供給されてスタック8で発電が開始される。その一方、ステップS8において、電圧検出手段T1によって検出された集電板12,12間の電圧Vが取得され、ステップS9において、電圧Vが所定の電圧値Bと比較される。ここで所定の電圧値Bは、高分子電解質型燃料電池のセルの積層数に応じて、セルの平均電圧が過電圧とならない電圧、例えば定格電圧に設定される。そして、一般的なフィードバック制御を用いて、電圧Vが所定電圧Bを下回る場合にはステップS8,9が遂行され、一方、電圧Vが所定電圧B以上である場合には起動停止用可変抵抗R2を調整するようステップS12,8,9が遂行される。これにより、電圧Vが所定の電圧値Bに安定するように制御される。次に、電圧Vが所定の電圧値Bにて安定すると、ステップS10において、起動停止用スイッチSW3によって、集電板12,12間に出力回路18が接続され、ステップS11において、高分子電解質型燃料電池システムの起動が完了する。
なお、加熱用電源29に二次電池が用いられる場合には、起動停止用回路17には、起動停止用可変抵抗R2とともに、二次電池が接続されるよう構成してもよい。このように構成すると、スタック8において発生した余剰電力が加熱用電源29の充電に有効利用される。
高分子電解質型燃料電池システムの停止時には、スタック8等に残留する電池反応ガスを排除する必要があるが、電気化学反応が継続することによっても、電池反応用ガスが消費され、ひいては残留ガスの排除が促進される。しかし、電気化学反応の継続には、発生電力に応じた適切な電気的負荷をかけなければ、MEA3に高電圧が発生し、高分子電解質膜1の損傷や触媒の劣化を招くおそれがある。また、残留ガスがおおよそ消費され、高分子電解質型燃料電池システムに高電圧が発生するおそれが解消されても、スタック8等に残存する燃料ガスが枯渇するまではMEA3では電極反応が発生するおそれが残る。そこで、短絡用回路16によって、隣接するセパレータ4,4間(正確にはセル5を構成するセパレータ4,4間)が適当な短絡用抵抗R1を介して短絡されることによって、MEA3における高電圧の発生が防止されるとともに、残存する燃料ガスの反応が促進され、MEA3における電圧の発生が防止される。
具体的には、高分子電解質型燃料電池システムの停止時においては、電池反応用のガスの供給が停止されるとともに、図10に示すように、ステップ13において停止開始後、ステップS14において、起動停止用スイッチSW3によって、集電板12,12間に起動停止用回路17が接続される。次いで、ステップS15において、電圧検出手段T1によって検出された集電板12,12間の電圧Vが取得され、ステップS16において、電圧Vが所定の電圧値Bと比較される。そして、一般的なフィードバック制御を用いて、ステップS21、15、16を遂行することにより、電圧Vが安定するように起動停止用可変抵抗R2が調整される。前述した起動時の動作と同様である。一方、スタック8において、残留する電池反応用ガスの減少により、電圧Vが所定の電圧値Bを下回り始めると、ステップS17において、電流検出手段T2によって集電板12,12間に流れる電流Xが検出され、ステップS18において、電流Xが所定の電流値Cと比較される。ここで所定の電流値Cは、定格電流の1/100程度に設定することが好ましい。電流Xが所定の電流値C以上である場合は、ステップS17,18が繰り返される。電流Xが所定の電流値C未満に低下すると、ステップS19において、短絡加熱用スイッチ機構SW1によって、セパレータ4が短絡用回路16に接続され、これにより、ステップS20において、高分子電解質型燃料電池システムの停止が完了する。この状態を高分子電解質型燃料電池システム再起動時まで保つことによって、高分子電解質膜や触媒に損傷を与えるおそれのない高分子電解質型燃料電池システムの停止状態を維持することが実現できる。
なお、加熱用電源29に二次電池が用いられる場合には、起動停止用回路17に、起動停止用可変抵抗R2とともに、二次電池が接続されるよう構成することが好ましい。このように構成すると、スタック8で発生する余剰電力が加熱用電源29の充電に有効利用される。
高分子電解質型燃料電池システムの待機時には、図11に示すように、ステップS20において高分子電解質型燃料電池システムの停止が完了すると、ステップS31において、温度検出手段T3によって検出されたスタック8の温度Tが取得され、ステップS32に示すように、温度Tが所定の温度Dと比較される。ここで所定の温度Dは、スタック8内部の凍結のおそれがある温度、すなわち、1℃乃至2℃程度に設定することが好ましい。温度Tが所定の温度Dより高い場合には、ステップS31,32が繰り返される。温度Tが所定の温度D以下になった場合には、ステップS33及びステップS34において、短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2によって、セパレータ4が加熱用回路15に接続される。そして、ステップS35において、温度検出手段T3によって検出されたスタック8の温度Tが取得され、ステップS36において、温度Tが所定の温度Eと比較される。ここで所定の温度Eは、所定の温度Dよりも数度高い温度に設定することが好ましい。温度Tが所定の温度E未満である場合には、ステップS35,36が繰り返される。温度Tが所定の温度E以上になった場合には、ステップS37及びステップS38において、短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2が遮断され、かつ短絡加熱用スイッチ機構SW1によって、セパレータ4が短絡用回路16に接続される。
次いで、ステップS31に戻り、それ以降のステップが繰り返されることにより、待機状態が継続する。これによって、寒冷地など周囲温度が低い(0℃以下)場合においても、スタック8内部の温度が0℃を下回らないように凍結防止を図る高分子電解質型燃料電池システムの待機状態を維持することができる。
[実施例1]
本実施の形態の実施例として以下のような高分子電解質型燃料電池システムを作製した。
短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2には、一般的なリレーを用いた。
短絡用抵抗R1には、3Ωのシャント抵抗を用いた。
加熱用電源29には、6V−500WHrの鉛蓄電池(松下電池工業株式会社試作品)を用いた。
スタック8には、セルを60個積層し、出力電流密度0.18A/cm、電気出力約1.2KWの高分子電解質型燃料電池システムとした。主材料はフェノール樹脂(約25%)と黒鉛であり、熱間プレス成形法により製作した。
セパレータ4には、図6の形状のものを使用した。電極面積は150cm(100×150mm)、加熱用回路15あるいは短絡用回路16の接続部を除く外寸は140×250mm×厚さ2.5mm、加熱用回路15あるいは短絡用回路16の接続部は120×25mm×厚さ0.8mmとした。重量は約130gであった。ここで、セパレータ4の一部を切り出して10mm×2.5mmのテストピースとし、この面方向の抵抗値を測定すると5.38mΩであった。下記(1)式より、抵抗定数ρ=0.002152Ω・mmが得られた。また、比熱を測定すると0.22Kcal/℃・kgであった。
抵抗値(Ω)=抵抗定数ρ(Ω・mm)×(長さ(mm)/面積(mm))・・・(1)
したがって、仮に、セパレータ4が単純な平板であれば、理論上の抵抗値は、0.002152×(250/(140×2.5))=0.154Ωとなる。しかし、図6のようにセパレータ4の両端に導体接触子19,19を接続し、リード線20,20間の抵抗値を測定すると、0.46Ωであった。セパレータ4の両端の形状、各種のマニフォールド9A、9B、10A、10B、11A、11Bなどの形状効果により、抵抗値が高まったものと推察される。
以上より、加熱用電源29を用いて、セパレータ4を発熱体とした場合の発熱体容量は、下記(2)式のとおり、約78Wとなる。
セパレータ発熱体容量=電圧×電流=電圧×電圧/抵抗
=6×6/0.46=78W・・・(2)
スタック8の全てのセパレータ数は120枚であることから、スタック8の発熱体容量は、下記(3)式のとおり、約9.3KWとなる。
スタック発熱容量=78W×120枚=9.3KW・・・(3)
室温(20℃)から高分子電解質型燃料電池システム動作温度(70℃)までの昇温にかかる時間は、下記(4)式乃至(8)式のとおり、約1分半となる。
セパレータ4の1枚1分間当たりの発熱量
=0.078KW×860(Kcal/KW)/60
=1.118Kcal/min・・・(4)
セパレータ4の熱容量=
0.22Kcal/℃・kg×0.130kg=0.0286Kcal/℃・・・(5)
セパレータ4に付着しうる水の熱容量
=150cm/2(溝面積)×0.08cm(溝深さ)
=6cm=0.006Kcal/℃・・・(6)
セパレータ4の温度上昇速度
=1.118(Kcal/min)/(0.0286+0.006)(Kcal/℃)=32.3℃/min・・・(7)
昇温の所要時間=(70℃−20℃)/32℃/min=1.55min・・・(8)
以上のような高分子電解質型燃料電池システムを用いて、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの暖機から定格運転、そして停止に至るまでの運転試験を行った。
起動時の起動停止用可変抵抗R2は、スタック8のセル平均電圧が、燃料ガス(水素)を流してから0.78Vを維持するような制御を行った。また、冷却剤は、スタック8の昇温を早めるべく、最初は流量を絞り、徐々に定格流量に上げていく制御を行った。また、停止時の起動停止用可変抵抗R2は、スタック8のセル平均電圧が、燃料ガス(水素)の供給停止から0.78Vを維持するような制御を行った。そして、高分子電解質型燃料電池システム出力の電流量が定格の1/100に達した時点で起動停止用スイッチSW3によって、集電板12,12間と起動停止用回路17とを遮断するとともに、短絡加熱用スイッチ機構SW1によってセパレータ4を短絡用回路16に接続して、全てのセパレータ4を、短絡用抵抗R1を介した短絡状態においた。
なお、本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの待機方法については、温度検出手段T3によって検出される温度に基づいて、短絡加熱用スイッチ機構SW1と加熱用スイッチ機構SW2とを制御する。前述の高分子電解質型燃料電池システムの暖機時と同様の動作であることから、動作試験は省略した。
[比較例1]
他方、比較例1として、従来の構造の高分子電解質型燃料電池システムを作製し、
従来の方法による暖機、起動及び停止の運転を行った。
高分子電解質型燃料電池システムの暖機方法は、冷却水を加熱するという方法を採用した。比較例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの暖機の所要時間は以下の通りと計算できる。セパレータ4の重量は、スタック8の熱容量は3.4Kcal/℃(=0.0286Kcal/℃×120枚)である。また、冷却水量(出願人の2002年度試作機)は約2リットル程度、熱容量にして2Kcal/℃である。したがって、比較例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの熱容量は5.4Kcal/℃となる。また、冷却水ヒータの容量を約1KW(=860Kcal)とした。熱効率を100%と仮定しても、昇温にかかる時間は約15分(=5.4Kcal/℃×(70℃−20℃)/860Kcal×60min)要することになる。しかしながら、実際には熱交換器、配管などスタック以外の熱容量や各構成要素からの放熱があるため、倍近くの時間を必要とするのが通常である。また、高分子電解質型燃料電池システムの停止方法は不活性ガス(窒素)により燃料ガスをパージするという従来の停止方法を採用した。
図12は、実施例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの室温からの暖機と起動の特性を示す。また、図13は、比較例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの室温からの暖機と起動の特性を示す。
実施例1の高分子電解質型燃料電池システムの暖機にかかる時間は、図12に示すように、約2分であった。(8)式の計算結果より若干遅いが、これはスタック外への放熱等の影響であるものと推察できる。他方、比較例1の高分子電解質型燃料電池システムの暖機にかかる時間は、図13に示すように30分弱であった。このように、本発明によって、高分子電解質型燃料電池システムの暖機に係る時間を大幅に短縮することができた。
また、図12及び図13において、符号Aは、燃料ガス(水素)の供給開始時を示し、符号Bは、電気機器などの外部負荷の開始時を示す。図12に示すように、実施例1の高分子電解質型燃料電池システム起動時においては、高分子電解質型燃料電池システムが高電圧出力にはならずに電圧が安定している。他方、図13に示すように、比較例1の高分子電解質型燃料電池システム起動時においては、1V程度までの高電圧出力を生じている。本発明によって、高分子電解質型燃料電池システムのセル5に生じる高電圧を回避することができた。
また、比較例1においては、燃料ガス(水素)供給開始時Aの直後に大きな負荷を与えた場合には、電気機器など外部の負荷の損傷や高分子電解質型燃料電池システムの電極の転極が生じるので、1分内外の待機時間を置いてから外部の負荷と接続する方法が一般的となる。結局、高分子電解質型燃料電池システムの暖機開始後、外部の電気機器を稼働させることができるのは、比較例1においては30分程度かかるのに対し、実施例1では5分強であり、高分子電解質型燃料電池システムの起動までに要する時間を大幅に短縮できた。
また、図14は、実施例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの停止時の特性を示す。図において符号Cは実施例1の停止操作開始時を示す。燃料ガス(水素)の供給を停止するとともに、起動停止用スイッチSW3によって、集電板12,12間を起動停止用回路17に接続した。図中Dは、短絡加熱用スイッチ機構SW1によって、セパレータ4を短絡用回路16に接続した時期を示す。また、図15は、比較例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの停止特性を示す。図中Eは比較例1の停止操作開始時であり、集電板12,12間と出力回路18との接続を遮断し、高分子電解質型燃料電池システム内の燃料ガスのパージを開始した。図中Fは、燃料ガスのパージを停止した時期を示す。
図14に示すように、実施例1においては、停止操作開始時Cである燃料ガス(水素)の供給停止時以後も、残留する燃料ガスの電気化学反応によって生じる電圧が一定になるように起動停止用可変抵抗R2を制御した。そして、停止操作開始時Cの約3分後には、短絡加熱用スイッチ機構SW1によって、セパレータ4を短絡用回路16に接続し、隣接するセパレータ4,4間に短絡用抵抗R1を介しながら、全てのセパレータ4を短絡させた。かかる短絡の時期Dは、電流検出手段T2の電流値が定格値(電流密度0.18A/cm×電極面積150cm=27A)の1/100(0.27A)になった時点とした。停止操作開始時Cから停止操作の完了までは4分弱であった。他方、比較例1においては、図15に示すように、燃料ガスのパージによっても高分子電解質型燃料電池システムの電圧が充分に落ちるには数十分かかった。しかも、ガスパージの停止時F以後には、MEA3内部などに吸着してパージできなかった燃料ガスによるものと推察される電圧の発生が見られたことから、高電圧による電池性能の劣化の悪影響が懸念された。
実施例1と比較例1において、起動、定格運転4時間そして停止のサイクルを100回繰り返し、セル平均電圧の低下を計測したところ、実施例1においては13.3μV/サイクルであったのに対し、比較例1においては156μV/サイクルであった。本発明によって、高分子電解質型燃料電池システムの性能劣化の改善を実現することができた。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る高分子電解質型燃料電池システムは、実施の形態1における起動停止用スイッチSW3及び起動停止用可変抵抗R2の構成と、制御装置30の制御対象を除いて、実施の形態1と同様である。したがって、本実施の形態では、起動停止用スイッチSW3及び起動停止用可変抵抗R2の構成と、制御装置30の制御対象について、実施の形態1との相違部分を説明する。
図16は、本実施の形態に係る起動停止用スイッチ機構SW3’と起動停止用可変抵抗R2の構成を示す模式図である。
図16に示すように、起動停止用スイッチ機構SW3’は、複数の起動停止用スイッチSW3−0乃至3−10を有する。そして、起動停止用スイッチSW3−1乃至SW3−10にはそれぞれ抵抗R2−1乃至R2−10が接続されている。つまり、起動停止用回路17は、起動停止用スイッチSW3−1乃至SW3−10と抵抗R2−1乃至R2−10とを有するそれぞれの回路が並列に結線されている構成となっている。そして、制御装置30によって、起動停止用スイッチSW3−0乃至SW3−10の開閉を制御することによって、起動停止用回路17に繋がれる抵抗が変化する。これによって、起動停止用回路17の段階的な抵抗値の可変を実現することができる。また、外部負荷につながる出力回路18との接続あるいは遮断は、起動停止用スイッチSW3−0によって行われる。
したがって、制御装置30は、起動停止用回路17と出力回路18との切換については、起動停止用スイッチSW3−0を制御し、起動停止用可変抵抗R2の制御の代わりに、起動停止用スイッチSW3−1乃至SW3−10の接続を適宜制御する。
この起動停止用スイッチSW3−0乃至SW3−10には、一般的に用いられるスイッチング機器を用いることができる。
また、以上のように構成された本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの動作についても、実施の形態1との相違部分である、起動停止用スイッチ機構SW3’を制御する部分、すなわち高分子電解質型燃料電池システムの起動時と停止時における動作を説明する。かかる動作は制御装置30によって制御することができる。
高分子電解質型燃料電池の起動時には、図16においては、起動停止用スイッチSW3−0によって、集電板12,12間に起動停止用回路17を接続する。そして、電圧検出手段T1の電圧に基づいて、複数の起動停止用スイッチSW3−1乃至SW3−10を逐次開閉し、起動停止用回路17の抵抗値を変化させ、定格電圧で安定した時点で起動停止用スイッチSW3−0によって、集電板12,12間に出力回路18を接続する。高分子電解質型燃料電池の停止時においても、同様に、起動停止用スイッチSW3−0によって、集電板12,12間に起動停止用回路17を接続し、電圧検出手段T1によって検出される電圧に基づいて、複数の起動停止用スイッチSW3−1乃至SW3−10を逐次開閉し、起動停止用回路17の抵抗値を変化させる。
(実施の形態3)
本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムは、短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2の構造を除いて、実施の形態1と同様である。したがって、本実施の形態では、実施の形態1との相違部分である短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2について説明する。
図17a乃至図17cは、本実施の形態に係るスタック8と短絡加熱用スイッチ機構SW1との構成を示す断面図である。図17aは遮断時の状態を示す。図17bは加熱用回路15との接続状態を示す。図17cは短絡用回路16との接続状態を示す。図18a及び図18bは、本実施の形態に係るスタック8と加熱用スイッチ機構SW2との構成を示す断面図である。図18aは遮断時の状態を示す。図18bは接続時の状態を示す。図17a乃至図17cにおいて、図2及び図7と同一又は相当する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図17a乃至図17cに示すように、本実施形態のスタック8では、セパレータ4の一端側に、該セパレータ4の配列方向に延びるように直線状の案内枠24が配設されている。案内枠24は、ここでは樹脂で構成されている。案内枠24には、セパレータ4の導体接触子4aとの間に位置し、かつ該案内枠24の延在方向(図17a乃至図17cの矢印方向)に摺動自在なように金属製のスライドバー22が取り付けられている。スライドバー22には、複数対の導体接触子23と半導体接触子25が、各対の導体接触子23及び半導体接触子25が隣接するセパレータ4の接触端子4aの間に位置するようにして配設されている。導体接触子23と半導体接触子25は、各対において同じ順序で配置され、スライドバー22が基準位置にあるとき、図17aに示すように、導体接触子23と半導体接触子25とは共に、セパレータ4の接触端子4aに接触せず、スライドバー22が一方の方向に所定距離移動すると、図17bに示すように、導体接触子23がその対向するセパレータ4の接触端子4aと接触し、スライドバー22が他方の方向に所定距離移動すると、図17cに示すように、半導体接触子25がその対向するセパレータ4の接触端子4aと接触するよう配置されている。この案内枠24、スライドバー22、導体接触子23、及び半導体接触子25が短絡加熱用スイッチ機構SW1を構成している。
スライドバー22は加熱用回路15に接続されている。また、半導体接触子25は、金属板に半導体薄膜を形成することによって構成されている。かかる半導体薄膜の膜厚等の調整によって、スライドバー22とセパレータ4との間の電気抵抗が調整され、短絡用回路16に好適な短絡用抵抗R1を実現することができる。このようにして、短絡用抵抗R1は短絡加熱用スイッチ機構SW1の接触子の電気抵抗として一体化されることとなり、かつスライドバー22自体が短絡用回路16となることで、高分子電解質型燃料電池システムの構成をコンパクト化することができる。
また、図18a及び図18bに示すように、本実施形態のスタック8では、スライドバー22とはセパレータ4の他端側に、該セパレータ4の配列方向に延びるように直線状の案内枠28が配設されている。案内枠28は、ここでは樹脂で構成されている。案内枠28には、セパレータ4の導体接触子4aとの間に位置しかつ該案内枠28の延在方向(図18a及び図18bの矢印方向)に摺動自在なように金属製のスライドバー26が取り付けられている。スライドバー26には、複数の導体接触子27が、隣接するセパレータ4の接触端子4aの間に位置するようにして配設されている。導体接触子27は、スライドバー26が基準位置にあるとき、図18aに示すように、導体接触子27はセパレータ4の接触端子4aに接触せず、スライドバー27が一方の方向に所定距離移動すると、図18bに示すように、導体接触子27がその対向するセパレータ4の接触端子4aと接触するよう配置されている。そして、スライドバー26は加熱用回路15に接続されている。
この案内枠28、スライドバー26、及び導体接触子27が加熱用スイッチ機構SW2を構成している。
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る高分子電解質型燃料電池システムの動作についても、実施の形態1との相違部分である短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2の動作について説明する。かかる動作は制御装置30によって制御される。
高分子電解質型燃料電池システムの暖機時には、短絡加熱用スイッチ機構SW1では、図17bに示すように、一斉に、導体接触子23とセパレータ4の接触端子4aが接触し、スライドバー22を介して、全てのセパレータ4は短絡している。また、加熱用スイッチ機構SW2では、図18bに示すように、一斉に、導体接触子27とセパレータ4の接触端子4aが接触し、スライドバー26を介して、全てのセパレータが短絡している。そして、加熱用回路15及びスライドバー22,26を通じて、加熱用電源29によって、全てのセパレータ4の面方向両端間に電圧がかかり、セパレータ4はジュール熱により発熱する。
高分子電解質型燃料電池システムの起動時には、短絡加熱用スイッチ機構SW1は、図17aに示すように、スライドバー22がスライドされ、全てのセパレータ4について、一斉に、導体接触子23及び半導体接触子25ともに非接触、すなわち遮断状態となり、加熱用スイッチ機構SW2も同様に、図18aに示すように、スライドバー26がスライドされ、全てのセパレータ4について、一斉に、導体接触子27を非接触、すなわち遮断状態となる。
高分子電解質型燃料電池システムの停止時には、電流検出手段T2の電流が所定値以下になった後には、短絡加熱用スイッチ機構SW1は、スライドバー22がスライドされ、一斉に、半導体接触子25とセパレータ4の接触端子4aが接触し、スライドバー22を介して、全てのセパレータ4が短絡される。これによって、隣接するセパレータ4,4間は、半導体接触子25の電気抵抗と、スライドバー22を介して短絡され、MEA3における高電圧の発生は防止されるとともに、残存する燃料ガスの反応が促進される。なお、加熱用スイッチ機構SW2が遮断状態のままにされる。
[実施例3]
スライドバー22,26及び導体接触子23,27はそれぞれ厚み3mm及び0.2mmの銅板(JIS−C2804)で構成した。スライドバー22,26には導体接触子23,27がロウ付けされた。
また、半導体接触子25は導体接触子23に厚み150nmのチタン酸バリウムをスパッタリングにより製膜することによって製作された。半導体接触子25によるセパレータ4との電気抵抗は約2.9Ωであって、実施例1で用いた短絡用抵抗R1とほぼ同じ抵抗値が得られた。なお、抵抗値自体は、スパッタするチタン酸バリウムの厚みをかえることによって任意に調整可能である。また、スパッタする半導体種、あるいは製膜方法は、上記のものに限られるものではない。
また、スライドバー22,26をソレノイド型マグネット型開閉スイッチでスライド駆動することにより、コンパクトな構成で、簡便かつ容易に短絡加熱用スイッチ機構SW1及び加熱用スイッチ機構SW2を実現できた。
高分子電解質型燃料電池システムの暖機にかかる時間を短縮等することが可能な高分子電解質型燃料電池システム等として有用である。また、高分子電解質型燃料電池システムの暖機にかかる時間を短縮等することが可能な高分子電解質型燃料電池システムの運転方法等として有用である。
実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムのスタック斜視図である。 図1のII−II線断面の断面図及びその要部拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムの構成を示す模式図である。 図3のZ部拡大図である。 図3のY部拡大図である。 本発明の実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムのセパレータの表裏の平面図、側面図及びVId−VId線断面の断面図である。 本発明の実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムのスタック要部断面と加熱用回路及び短絡用回路の概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムの暖機時における動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムの起動時における動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムの停止時における動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る高分子電解質型燃料電池システムの待機時における動作を示すフローチャートである。 実施例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの室温からの暖機と起動の特性である。 比較例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの室温からの暖機と起動の特性である。 実施例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの停止時の特性である。 比較例1に係る高分子電解質型燃料電池システムの停止時の特性である。 本発明の実施の形態2に係る高分子電解質型燃料電池システムの起動停止用スイッチ機構と起動停止用可変抵抗の構成を示す模式図である。 本発明の実施の形態3に係るスタックと短絡加熱用スイッチ機構との遮断時における構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスタックと短絡加熱用スイッチ機構との加熱用回路接続時における構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスタックと短絡加熱用スイッチ機構との短絡用回路接続時における構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスタックと加熱用スイッチ機構との遮断時における構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスタックと加熱用スイッチ機構との接続時における構成を示す断面図である。
符号の説明
1 高分子電解質膜
2 ガス拡散電極
3 MEA
4 セパレータ
4a 接触端子
5 セル
6 ガスケット
7 Oリング
8 スタック
9A 電池反応用ガス供給マニフォールド
9 電池反応用ガス流路
9B 電池反応用ガス排出マニフォールド
10A 冷却剤供給マニフォールド
10 冷却剤流路
10B 冷却剤排出マニフォールド
11A 電池反応用ガス供給マニフォールド
11B 電池反応用ガス排出マニフォールド
12 集電板
12a 出力端子
13 絶縁板
14 端板
14a 締結ボルト
15 加熱用回路
15a 配線
15b 配線
16 短絡用回路
17 起動停止用回路
18 出力回路
19 導体接触子
20 リード線
21 樹脂枠体
22 スライドバー
23 導体接触子
24 案内枠
25 半導体接触子
26 スライドバー
27 導体接触子
28 案内枠
29 加熱用電源
30 制御装置
31 外部負荷
SW1 短絡加熱用スイッチ機構
SW1’ 短絡加熱用スイッチ
SW2 加熱用スイッチ機構
SW2’ 加熱用スイッチ
SW3 起動停止用スイッチ
SW3’ 起動停止用スイッチ機構
R1 短絡用抵抗
R2 起動停止用可変抵抗
T1 電圧検出手段
T2 電流検出手段
T3 温度検出手段

Claims (22)

  1. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、複数の前記セルが積層されてなるスタックとを備え、
    前記複数のセパレータを主面に平行な方向にそれぞれ通電可能なように構成された、高分子電解質型燃料電池システム。
  2. 前記通電のための電源として二次電池を備えた、請求項1記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  3. 前記セパレータが矩形の板状であって、互いに対向する端面それぞれのほぼ全長にわたって、凸部がそれぞれ形成され、前記凸部に嵌合するコネクタを介して前記通電が行われる、請求項1記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  4. 前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、
    前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、
    前記移動棒に、導体接触子が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、
    前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部と前記導体接触子との接触状態が、接触又は非接触に、切り換わる、請求項1記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  5. 請求項1記載の高分子電解質型燃料電池システムであって、
    さらに、全ての隣接する前記セパレータ同士を抵抗を介して短絡可能なように構成された、高分子電解質型燃料電池システム。
  6. 前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、
    前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、
    前記移動棒に、導体接触子と抵抗体接触子との対が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、
    前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部の前記導体接触子及び前記抵抗体接触子との接触状態が、前記導体接触子と接触、前記抵抗体接触子と接触、又は前記導体接触子及び前記抵抗体接触子のいずれとも非接触、に切り換わる、請求項5記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  7. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    全ての前記セパレータを並列に接続し、かつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、
    前記セパレータと前記加熱用回路との間の接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う開閉手段と、
    前記スタックの温度を検出するための温度検出手段とを備え、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの暖機時に、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以上に達するまで、前記開閉手段によって全ての前記セパレータが前記加熱用回路に接続される、高分子電解質型燃料電池システム。
  8. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、
    前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う開閉手段と、
    前記一対の集電板間の電圧を検出する電圧検出手段とを備え、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの起動時あるいは停止時に、前記開閉手段によって前記一対の集電板間が起動停止用回路に接続され、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記起動停止用可変抵抗が調整される、高分子電解質型燃料電池システム。
  9. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    全ての隣接する前記セパレータ同士を抵抗を介して短絡させる短絡用回路と、
    前記セパレータと前記短絡用回路との間の接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う短絡用開閉手段と、
    前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、
    前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う起動停止用開閉手段と、
    前記一対の集電板間の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記一対の集電板間の電流を検出する電流検出手段とを備え、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの停止時に、前記起動停止用開閉手段によって前記一対の集電板間が前記起動停止用回路に接続され、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記起動停止用可変抵抗が調整され、その後、前記電流検出手段によって検出される電流が所定の電流以下になった後に、前記短絡用開閉手段によって全ての前記セパレータが前記短絡用回路に接続される、高分子電解質型燃料電池システム。
  10. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    全ての前記セパレータを並列に接続し、かつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、
    前記セパレータと前記加熱用回路との間の接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う開閉手段と、
    前記スタックの温度を検出するための温度検出手段とを備え、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの待機時に、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以下において、前記開閉手段によって全ての前記セパレータが前記加熱用回路に接続される、高分子電解質型燃料電池システム。
  11. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    全ての前記セパレータを並列に接続し、かつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、
    前記セパレータと前記加熱用回路との間の接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う開閉手段と、
    前記スタックの温度を検出するための温度検出手段とを備える高分子電解質型燃料電池システムの運転方法であって、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの暖機時に、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以上に達するまで、前記開閉手段によって全ての前記セパレータが前記加熱用回路に接続される、高分子電解質型燃料電池システムの運転方法。
  12. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、
    前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う開閉手段と、
    前記一対の集電板間の電圧を検出するための電圧検出手段とを備える高分子電解質型燃料電池システムの運転方法であって、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの起動時あるいは停止時に、前記開閉手段によって前記一対の集電板間が起動停止用回路に接続され、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記起動停止用可変抵抗が調整される、高分子電解質型燃料電池システムの運転方法。
  13. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    隣接する前記セパレータ同士を短絡用抵抗を介して短絡させる短絡用回路と、
    前記セパレータと前記短絡用回路との間の接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う短絡用開閉手段と、
    前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、
    前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う起動停止用開閉手段と、
    前記一対の集電板間の電圧を検出するための電圧検出手段と、
    前記一対の集電板間の電流を検出するための電流検出手段とを備える高分子電解質型燃料電池システムの運転方法であって、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの停止時に、前記起動停止用開閉手段によって前記一対の集電板間が前記起動停止用回路に接続され、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記起動停止用可変抵抗が調整され、その後、前記電流検出手段によって検出される電流が所定の電流以下になった後に、前記短絡用開閉手段によって全ての前記セパレータが前記短絡用回路に接続される、高分子電解質型燃料電池システムの運転方法。
  14. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    全ての前記セパレータを並列に接続し、かつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、
    前記セパレータと前記加熱用回路との接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う開閉手段と、
    前記スタックの温度を検出するための温度検出手段とを備える高分子電解質型燃料電池システムの運転方法であって、
    前記高分子電解質型燃料電池システムの待機時に、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以下において、前記開閉手段によって全ての前記セパレータが前記加熱用回路に接続される、高分子電解質型燃料電池システムの運転方法。
  15. 高分子電解質膜が一対の電極間に挟まれてなるMEAと、
    前記MEAが一対の導電性のセパレータ間に挟まれてなるセルと、
    前記セルの積層体が一対の集電板の間に挟まれてなるスタックと、
    全ての前記セパレータを並列に接続し、かつ前記セパレータの主面に平行な方向に電圧を印加する加熱用回路と、
    全ての隣接する前記セパレータ同士を抵抗を介して短絡させる短絡用回路と、
    前記一対の集電板間を起動停止用可変抵抗を介して短絡させる起動停止用回路と、
    前記セパレータの一端と前記加熱用回路あるいは前記短絡用回路との接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う第1開閉手段と、
    前記セパレータの一端とは前記セパレータ主面を挟んで互いに対向する位置の前記セパレータの他端と前記加熱用回路との接続あるいは遮断を、全ての前記セパレータについて行う第2開閉手段と、
    前記一対の集電板間と前記起動停止用回路あるいは外部負荷につながる出力回路との接続あるいは遮断を行う第3開閉手段と、
    前記一対の集電板間の電圧を検出するための電圧検出手段と、
    前記一対の集電板間の電流を検出するための電流検出手段と、
    前記スタックの温度を検出するための温度検出手段と、
    前記電圧検出手段によって検出された電圧、前記電流検出手段によって検出された電流、あるいは前記温度検出手段によって検出された温度が所定の値に達したか否かを判定し、その結果、前記起動停止用可変抵抗、前記第1開閉手段、前記第2開閉手段あるいは前記第3開閉手段を適宜制御する制御装置とを備える、高分子電解質型燃料電池システム。
  16. 前記加熱用回路の電源として二次電池を備えた、請求項15記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  17. 前記第1開閉手段が、前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、
    前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、
    前記移動棒に、導体接触子と抵抗体接触子との対が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、
    前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部の前記導体接触子及び前記抵抗体接触子との接触状態が、前記導体接触子と接触、前記抵抗体接触子と接触、又は前記導体接触子及び前記抵抗体接触子のいずれとも非接触、に切り換わる、機械式スイッチ機構を備える請求項15記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  18. 前記第2開閉手段が、前記積層された複数のセパレータの縁部に該セパレータより厚みが薄い凸部がそれぞれ形成され、
    前記積層の方向に前記凸部に沿って往復動可能に移動棒が配設され、
    前記移動棒に、導体接触子が前記積層されたセパレータの隣接する凸部の間にそれぞれ位置するように配設され、
    前記移動棒の往復動により、全ての前記凸部と前記導体接触子との接触状態が、接触又は非接触に、切り換わる、機械式スイッチ機構を備える請求項15記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  19. 前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの暖機時において、
    前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以上に達するまで、前記第1開閉手段及び前記第2開閉手段によって全ての前記セパレータを前記加熱用回路に接続するように制御する請求項15記載の高分子電解質型燃料電池システム
  20. 前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの起動時あるいは停止時において、前記第1開閉手段及び第2開閉手段によって、前記加熱用回路及び前記短絡用回路を遮断し、かつ前記第3開閉手段によって、前記一対の集電板間を起動停止用回路に接続し、
    その後、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記可変抵抗を制御する請求項15記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  21. 前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの停止時において、
    前記第1開閉手段及び第2開閉手段によって、前記加熱用回路及び前記短絡用回路を遮断し、かつ前記第3開閉手段によって、前記一対の集電板間を起動停止用回路に接続し、
    その後、前記電圧検出手段によって検出される電圧が所定の電圧以下になるように前記可変抵抗を制御し、
    その後、前記電流検出手段によって検出される電流が所定の電流以下になった後に、前記第1開閉手段によって全ての前記セパレータを前記短絡用回路に接続するように制御する請求項15記載の高分子電解質型燃料電池システム。
  22. 前記制御装置が、前記高分子電解質型燃料電池システムの待機時において、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の温度以下において、前記第1開閉手段及び前記第2開閉手段によって全ての前記セパレータを前記加熱用回路に接続するように制御する請求項15記載の高分子電解質型燃料電池システム。
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