JP2007026784A - 燃料電池、燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法 - Google Patents

燃料電池、燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 燃料電池の端セルの加温と集電板の冷却とを同時に実現させることにより、低温環境下における燃料電池の始動遅れ及び発電効率の低下を抑制するとともに、電力回収率の低下を抑制する。
【解決手段】 複数の単電池2を積層させた積層体と、この積層体の積層方向両端の外側に配置された集電板5と、を備える燃料電池1であって、積層体と集電板5との間に配置された熱電素子10を備える。熱電素子10の放熱部11が積層体側に向けられ、吸熱部12が集電板5側に向けられる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料電池、燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法に関する。
燃料電池は、複数の単電池を積層したスタック(積層体)を備えており、このスタックの積層方向両端に位置する単電池(以下「端セル」という)の外側に、出力端子付の集電板、絶縁板及びエンドプレートがこの順に配置されて構成されている。かかる燃料電池の運転を低温環境下で停止させると、発電反応によって生成された水(生成水)が単電池の電極表面で凍結し、反応ガスの供給が妨げられる場合がある。このため、燃料電池を始動する前に暖機を行うことにより、凍結した生成水を溶解させる必要があった。
しかし、従来の燃料電池の端セルは集電板に接触しているため、暖機を行っても充分に加温されず始動可能な状態に達するまでに時間がかかり、燃料電池の始動が遅れることがある。また、通常発電時においても、集電板との接触によって端セルの温度が低下する場合があり、かかる場合には、端セルの電圧低下が生じて発電効率が低下してしまう。このような問題を解決するために、端セルと集電板との間に発熱体を設けることにより端セルを加温して、スタックの積層方向における温度分布を均一にする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−167424号公報
しかし、特許文献1に記載されたような発熱体を採用すると、集電板が発熱体によって加熱され、集電板の抵抗が増大して電力の回収が阻害されるという問題が新たに発生していた。
本発明は、燃料電池の端セルの加温と集電板の冷却とを同時に実現させることにより、低温環境下における燃料電池の始動遅れ及び発電効率の低下を抑制するとともに、電力回収率の低下を抑制することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る燃料電池は、複数の単電池を積層させた積層体と、この積層体の積層方向両端の外側に配置された集電板と、を備える燃料電池であって、積層体と集電板との間に配置された熱電素子を備え、この熱電素子の放熱部が積層体側に吸熱部が集電板側に各々向けられてなるものである。
かかる構成によれば、燃料電池の積層体と集電板との間に熱電素子が配置され、この熱電素子の放熱部が積層体側に、吸熱部が集電板側に、各々向けられているので、積層体の積層方向両端に配置された単電池(端セル)を熱電素子の放熱部によって加温することができると同時に、集電板を熱電素子の吸熱部によって冷却することができる。従って、低温環境下における燃料電池の始動遅れ及び発電効率の低下を抑制することができるとともに、集電板の抵抗増大を抑えて電力回収率の低下を抑制することができる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、前記燃料電池と、前記燃料電池の集電体の温度を検出する集電体用温度検出手段と、集電体用温度検出手段で検出した温度が所定の閾値に達した場合に熱電素子への通電を開始して吸熱部による集電体の冷却を開始させる冷却制御手段と、を備えるものである。
かかる構成によれば、燃料電池の集電体の温度が所定の閾値に達した場合に、熱電素子の吸熱部による集電体の冷却を自動的に開始させることができるので、集電板の過熱化を効果的に抑制することができる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、前記燃料電池と、前記燃料電池の積層体の積層方向両端に位置する単電池の温度を検出する単電池用温度検出手段と、この単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の閾値に達した場合に熱電素子への通電を停止して放熱部による積層体の加温を停止させる加温制御手段と、を備えるものである。
かかる構成によれば、燃料電池の積層体の積層方向両端に位置する単電池(端セル)の温度が所定の閾値に達した場合に、熱電素子への通電を停止して放熱部による積層体の加温を停止させることができる。従って、熱電素子を作動させるための電力を節減することができるとともに、端セルの過熱化に起因する電解質膜の破損等を抑制することができる。
また、本発明に係る燃料電池システムは、前記燃料電池と、前記燃料電池の集電体の温度を検出する集電体用温度検出手段と、前記燃料電池の積層体の積層方向両端に位置する単電池の温度を検出する単電池用温度検出手段と、集電体用温度検出手段で検出した温度が所定の閾値に達した場合に熱電素子への通電を開始して吸熱部による集電体の冷却を開始させる一方、単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の閾値に達した場合に熱電素子への通電を停止して放熱部による積層体の加温を停止させる制御手段と、を備えるものである。
かかる構成によれば、燃料電池の集電体の温度が所定の閾値に達した場合に、熱電素子の吸熱部による集電体の冷却を自動的に開始させることができるので、集電板の過熱化を効果的に抑制することができる。また、燃料電池の積層体の積層方向両端に位置する単電池(端セル)の温度が所定の閾値に達した場合に、熱電素子への通電を停止して放熱部による積層体の加温を停止させることができるので、熱電素子を作動させるための電力を節減することができるとともに端セルの過熱化を抑制することができる。
前記燃料電池システムにおいて、制御手段は、熱電素子への通電により吸熱部で集電体を冷却している間、単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の上限値に達した場合に、熱電素子への通電を停止して放熱部による積層体の加温を停止させるものであることが好ましい。このようにすることにより、集電板の冷却中に端セルの温度が所定の上限値を超えて上昇するのを抑制することができるため、端セルの熱的損傷を防ぐことが可能となる。
また、本発明に係る燃料電池システムの運転方法は、複数の単電池を積層させた積層体と、この積層体の積層方向両端の外側に配置された集電板と、積層体と集電板との間に配置された熱電素子と、を有し、この熱電素子の放熱部が積層体側に吸熱部が集電板側に各々向けられてなる燃料電池を備える燃料電池システムの運転方法であって、熱電素子への通電により放熱部で積層体の積層方向両端に位置する単電池を加温する第1の工程と、積層体の積層方向両端に位置する単電池の温度が所定の閾値に達した場合に熱電素子への通電を停止して放熱部による積層体の加温を停止させる第2の工程と、を含むものである。かかる運転方法を採用することにより、熱電素子を作動させるための電力を節減することができる。
前記運転方法において、集電体の温度が所定の閾値に達した場合に熱電素子の吸熱部による集電体の冷却を開始させるように熱電素子を制御する第3の工程を含むこともできる。かかる第3の工程により、集電板の過熱化を効果的に抑制することができる。
本発明によれば、燃料電池の端セルの加温と集電板の冷却とを同時に実現させることができるので、低温環境下における燃料電池の始動遅れ及び発電効率の低下を抑制することができ、なおかつ、電力回収率の低下を抑制することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る燃料電池について説明する。この燃料電池は、スタックの積層方向両端に配置された単電池(端セル)の加温と、ターミナルプレート(集電板)の冷却と、を同時に実現させるものである。なお、以下の実施形態においては、本発明を車載に好適な固体高分子電解質型の燃料電池に適用した例を示す。
まず、図1〜図3を用いて、本発明の実施形態に係る燃料電池1の構成について説明する。
燃料電池1は、図1及び図2に示すように、複数の単電池2を積層したスタック本体3を備えており、スタック本体3の両端に位置する単電池(端セル)2の外側に、導電プレート4及び熱電素子10、出力端子付のターミナルプレート5、インシュレータ6及びエンドプレート7がこの順に配置されて構成されている。両エンドプレート7の間にはテンションプレート8が架け渡され、これらテンションプレート8が各々エンドプレート7にボルト固定されることにより、積層方向に所定の圧縮力が加えられるようになっている。なお、スタック本体3の一端側のエンドプレート7と絶縁プレート6との間には、プレッシャプレート9とばね機構9aとが設けられており、単電池2に作用する荷重の変動が吸収されるようになっている。
単電池2は、イオン交換膜からなる電解質膜及びこれを両面から挟んだ一対の電極からなる膜・電極接合体と、この膜・電極接合体を外側から挟持する一対のセパレータと、で構成されている。セパレータは、例えば金属を基材とする導通体であり、各電極に空気等のカソードガス及び水素ガス等のアノードガスを供給するための流体流路を有し、互いに隣接する単電池2に供給される異種流体の混合を遮断する役割を果たす。かかる構成により、単電池2の膜・電極接合体内において電気化学反応が生じて起電力が得られることとなる。なお、この電気化学反応は発熱反応であることから、セパレータには、燃料電池冷却用の冷媒を流すための流体流路が設けられている。
スタック本体3は、本発明における積層体である。スタック本体3のセル積層方向両端に位置する単電池(端セル)2の近傍には、この端セル2のセパレータの温度を検出する図示されていない単電池用温度検出手段が設けられている。かかる単電池用温度検出手段で検出された温度に係る情報は、後述するECU20に伝送され、熱電素子10の通電制御に用いられる。
通電プレート4は、カーボンやメタル等を基材として形成された導電性を有する板状体であり、図2に示すように燃料電池1のスタック本体3の両端に位置する単電池(端セル)2と、ターミナルプレート5と、の間に設けられている。燃料電池1の各単電池2で発生した電気は、通電プレート4を介してターミナルプレート5に集電される。導電プレート4の中央部には、図3に示すように、熱電素子10を埋設するための矩形状の孔部4aが設けられている。
ターミナルプレート5は、本発明における集電板であり、鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属で板状に形成されている。ターミナルプレート5の導電プレート4側の表面には、めっき処理等の表面処理が施されており、かかる表面処理により導電プレート4との接触抵抗が確保されている。めっきとしては、金、銀、アルミ、ニッケル、亜鉛、すず等を挙げることができ、本実施形態では、導電性、加工性及び低廉性を勘案して、すずめっき処理が施されている。ターミナルプレート5の近傍には、このターミナルプレート5の温度を検出する図示されていない集電板用温度検出手段が設けられている。かかる集電板用温度検出手段で検出された温度に係る情報は、後述するECU20に伝送され、熱電素子10の通電制御に用いられる。
インシュレータ6は、ポリカーボネートなどの樹脂材料により板状に形成されており、ターミナルプレート5とエンドプレート7とを絶縁する機能を果たすものである。エンドプレート7は、ターミナルプレート5と同様に、各種金属(鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等)で板状に形成される。本実施形態においては、銅を用いてエンドプレート7を形成している。
なお、スタック本体3、通電プレート4、ターミナルプレート5、インシュレータ6及びエンドプレート7には、アノードガス流通用、カソードガス流通用及び冷媒流通用の図示されていないマニホールドが、セル積層方向に貫通形成されている。各流体(アノードガス、カソードガス、冷媒)は、燃料電池1の一端にあるエンドプレート7に設けられた図示されていない各流体供給用の配管から入口側の各マニホールドに供給され、各単電池2のセパレータに設けられた各流体流路を流れる。そして最終的に、各流体は、出口側の各マニホールドから燃料電池1の他端にあるエンドプレート7に設けられた図示されていない各流体排出用の配管へと排出される。
熱電素子10は、放熱部11及び吸熱部12を有する板状体であり、図2及び図3に示すように燃料電池1のスタック本体3の両端に位置する単電池(端セル)2と、ターミナルプレート5と、の間に配置されている。本実施形態においては、熱電素子10の放熱部11を端セル2側に向ける一方、熱電素子10の吸熱部12をターミナルプレート5側に向けることにより、端セル2の加温とターミナルプレート5の冷却との双方を実現させることができるようになっている。
本実施形態においては、熱電素子10として、P型半導体とN型半導体と用いて構成したペルチェ素子を採用しており、熱電素子10に直流電流を流すことにより、一方の面に放熱部11が形成され、他方の面に吸熱部12が形成されるようになっている。熱電素子10は、図1に示すようにECU20に接続され、このECU20によって通電状態が制御される。
また、本実施形態においては、端セル2及びターミナルプレート5の面積より小さい面積を有する熱電素子10を採用し、図3に示すように、導電プレート4の中央部に設けられた孔部4aに熱電素子10を埋設している。また、熱電素子10の厚さと導電プレート4の厚さとを略同一に設定することにより、熱電素子10の放熱部11及び吸熱部12が各々端セル2及びターミナルプレート5に当接するようにしている。
ECU20は、燃料電池1を備える燃料電池システムの各種電子機器(燃料電池1にカソードガスを供給するためのコンプレッサや各種電磁制御弁等)の動作を統合制御するものである。本実施形態におけるECU20は、単電池用温度検出手段及び集電板用温度検出手段から伝送される温度情報に基づいて、熱電素子10の通電状態を制御する。
具体的には、ECU20は、単電池用温度検出手段で検出した端セル2のセパレータの温度が所定の閾値(T1℃)に達した場合に、熱電素子10への通電を停止して、放熱部11による端セル2の加温を停止させる。また、ECU20は、集電体用温度検出手段で検出したターミナルプレート5の温度が所定の閾値(T2℃)に達した場合に熱電素子10へと通電を開始して、吸熱部12によるターミナルプレート5の冷却を開始させる。また、ECU20は、熱電素子10への通電により吸熱部12でターミナルプレート5を冷却している間、単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の上限値(T3℃)に達した場合に、熱電素子10への通電を停止して放熱部11による端セル2の加温を停止させる。すなわち、ECU20は、本発明における加温制御手段、冷却制御手段及び制御手段として機能するものである。
ECU20が端セル2の加温を停止させる際の閾値となる温度T1℃は、燃料電池1が効率良く発電可能な温度(例えば0℃)に設定するようにする。また、ECU20がターミナルプレート5の冷却を開始させる際の閾値となる温度T2℃は、ターミナルプレート5の抵抗が増加する温度(例えば80℃)に設定するようにする。また、ターミナルプレート5の冷却中に熱電素子10への通電を停止させる際の端セル2の上限値となる温度T3℃は、端セル2を構成する電解質膜の熱的損傷が発生する可能性が高まる温度(例えば80℃)に設定するようにする。上限値T3℃は、電解質膜の改良(高温耐久性の向上)により適宜変更することができる。
次に、図4及び図5を用いて、本実施形態に係る燃料電池1を備えた燃料電池システムの運転方法について説明する。
<低温起動時>
最初に、図4のフローチャートを用いて、低温環境下(例えば氷点下)において燃料電池システムを起動する際の運転方法について説明する。まず、ECU20は、燃料電池1の熱電素子10に通電することにより、放熱部11による端セル2の加温を開始する(加温開始工程:S1)。次いで、ECU20は、積層体用温度検出手段を介して端セル2のセパレータの温度を検出し(端セル温度検出工程:S2)、検出した温度が所定の閾値(T1℃)以上であるか否かを判定する(端セル温度判定工程:S3)。
ECU20は、端セル2のセパレータの温度が所定の閾値未満であると判定した場合には、熱電素子10への通電を行ったまま、再び端セル温度検出工程S2に戻って制御を続行する。一方、ECU20は、端セル2のセパレータの温度が所定の閾値以上であると判定した場合には、熱電素子10への通電を停止して、放熱部11による端セル2の加温を停止させる(加温停止工程:S4)。この後、ECU20は、燃料電池システムを起動させて、燃料電池1による発電を開始させる。
なお、加温開始工程S1は、本発明における第1の工程に相当する。また、端セル温度検出工程S2、端セル温度判定工程S3及び加温停止工程S4は、本発明における第2の工程を構成するものである。かかる運転方法により、熱電素子10を作動させるための電力を節減することができる。
<通常発電時>
続いて、図5のフローチャートを用いて、燃料電池システムの通常発電時における運転方法について説明する。まず、ECU20は、燃料電池システムの各種電子機器を作動させることにより、燃料電池1による発電を行わせる(通常発電工程:S11)。かかる通常発電工程S11においては、ECU20は熱電素子10に通電を行っていない。次いで、ECU20は、集電板用温度検出手段を介してターミナルプレート5の温度を検出し(集電板温度検出工程:S12)、検出した温度が所定の閾値(T2℃)以上であるか否かを判定する(集電板温度判定工程:S13)。
ECU20は、ターミナルプレート5の温度が所定の閾値未満であると判定した場合には、熱電素子10への通電を行わずに通常発電を継続して、再び集電板温度検出工程S12に戻って制御を続行する。一方、ECU20は、ターミナルプレート5の温度が所定の閾値以上であると判定した場合には、熱電素子10への通電を行って、吸熱部12によるターミナルプレート5の冷却を開始させる(冷却開始工程:S14)。
次いで、ECU20は、積層体用温度検出手段を介して端セル2のセパレータの温度を検出するとともに、集電板用温度検出手段を介してターミナルプレート5の温度を検出する(温度検出工程:S15)。そして、端セル2の温度が所定の上限値(T3℃)以上であるか否か、又は、ターミナルプレート5の温度が所定の閾値(T4℃)以下であるか否かを判定する(温度判定工程:S16)。ここで、T4℃は、ターミナルプレート5が充分に冷却されたものと判定される温度(例えば20℃)である。
ECU20は、端セル2のセパレータの温度が所定の閾値に達しておらず、かつ、ターミナルプレート5の温度が所定の閾値を超えると判定した場合に、熱電素子10への通電を行ったまま、再び温度検出工程S15に戻って制御を続行する。一方、ECU20は、端セル2のセパレータの温度が所定の閾値以上であると判定した場合、又は、ターミナルプレート5の温度が所定の閾値以下であると判定した場合に、熱電素子10への通電を停止して、吸熱部12によるターミナルプレート5の冷却を停止させる(冷却停止工程:S17)。かかる冷却停止工程S17の実施により端セル2の加温も停止されるため、端セル2の電解質膜の熱的損傷を抑制することができる。
なお、集電板温度検出工程S12、集電板温度判定工程S13及び冷却開始工程S14は、本発明における第3の工程を構成するものである。かかる運転方法により、ターミナルプレート5の過熱化を効果的に抑制することができる。また、冷却開始工程S14により、熱電素子10の放熱部11による端セル2の加温も可能となるので、端セル2内部におけるフラッディングを抑制することもできる。
以上説明した実施形態に係る燃料電池1においては、燃料電池1のスタック本体3とターミナルプレート5との間に熱電素子10が配置され、この熱電素子10の放熱部11がスタック本体3側に、吸熱部12がターミナルプレート5側に、各々向けられているので、端セル2を熱電素子10の放熱部11によって加温することができると同時に、ターミナルプレート5を熱電素子10の吸熱部12によって冷却することができる。従って、低温環境下における燃料電池1の始動遅れ及び発電効率の低下を抑制することができるとともに、ターミナルプレート5の抵抗増大を抑えて電力回収率の低下を抑制することができる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池1を備える燃料電池システムにおいては、燃料電池1のターミナルプレート5の温度が所定の閾値(T2℃)に達した場合に、熱電素子10の吸熱部12によるターミナルプレート5の冷却を自動的に開始させることができるので、ターミナルプレート5の過熱化を効果的に抑制することができる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池1を備える燃料電池システムにおいては、燃料電池1の端セル2の温度が所定の閾値(T1℃)に達した場合に、熱電素子10への通電を停止して放熱部11による端セル2の加温を停止させることができる。従って、熱電素子10を作動させるための電力を節減することができるとともに端セル2の過熱化を抑制することができ、端セル2の過熱化に起因する電解質膜の熱的損傷等を抑制することができる。
また、以上説明した実施形態に係る燃料電池1を備える燃料電池システムにおいては、熱電素子10への通電により吸熱部11でターミナルプレート5を冷却している間、単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の上限値(T3℃)に達した場合に、熱電素子10への通電を停止して放熱部11による端セル2の加温を停止させることができる。従って、ターミナルプレート5の冷却中に端セル2の温度が所定の上限値を超えて上昇するのを抑制することができるため、端セル2の熱的損傷を防ぐことが可能となる。
なお、以上の実施形態においては、導電プレート4の中央部に孔部4aを設け、この孔部4aに熱電素子10を埋設して一の板状体を構成した例を示したが、必ずしもこのような構成を採用する必要はなく、例えば端セル2の外側(ターミナルプレート5側)のセパレータに凹部を設け、この凹部に熱電素子10を埋設することもできる。かかる場合には、端セル2のセパレータが導電プレートとして機能することとなる。また、ターミナルプレート5の内側(端セル2側)の面に凹部を設け、この凹部に熱電素子10を埋設するようにしてもよい。
また、以上の実施形態においては、導電プレート4の中央部に一の孔部4aを設け、この孔部4aに一の熱電素子10を埋設した例を示したが、図6に示すように、導電プレート4に複数の孔部4bを設け、これら複数の孔部4bに各々熱電素子10を埋設することもできる。このように複数の熱電素子10を設けると、以下のような利点が得られる。
(1)端セル2に設けられた流体流路(ガス流路及び冷媒流路)の形状や位置により、端セル2の面内において温度差が生じる場合がある。かかる場合に、複数の熱電素子10の各々に温度計を設けて端セル2の温度を部位毎に検出し、温度が閾値以下になった部位に対応する熱電素子10のみに通電して加熱を行うことができる。また、端セル2の面内に温度差が生じた場合に、可変抵抗器等を採用して各熱電素子10への通電量の分配を制御することにより、低温の部位を特に効率良く加熱することができる。この結果、消費電力の低減が可能となる。
(2)通電プレート4の大部分を大面積の熱電素子10で占めると、通電可能部分が減少し、内部抵抗が増大する可能性があるが、小面積の熱電素子10を複数採用することにより、内部抵抗の増加を抑制することが可能となる。
また、以上の実施形態においては、ターミナルプレート5が高温(所定の閾値以上)になった場合に熱電素子10への通電を開始するようにした例を示したが、熱電素子10への通電の時期はこれに限られるものではない。例えば、端セル2におけるフラッディングを抑制する目的で、通常発電時の初期(ターミナルプレート5の温度が所定の閾値未満である状態)においても熱電素子10への通電を行って端セル2を加温するようにしてもよい。
本発明の実施形態に係る燃料電池及び燃料電池システムを示す説明図である。 図1に示した燃料電池のスタック本体の積層方向端部(II部分)の拡大断面図である。 図1に示した燃料電池の熱電素子等を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの低温環境下における起動時の運転方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの通常発電時における運転方法を説明するためのフローチャートである。 図1に示した燃料電池の熱電素子の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1…燃料電池、2…単電池、3…スタック本体(積層体)、5…ターミナルプレート(集電板)、10…熱電素子、11…放熱部、12…吸熱部、20…ECU(加温制御手段、冷却制御手段、制御手段)

Claims (7)

  1. 複数の単電池を積層させた積層体と、この積層体の積層方向両端の外側に配置された集電板と、を備える燃料電池であって、
    前記積層体と前記集電板との間に配置された熱電素子を備え、
    前記熱電素子の放熱部が前記積層体側に吸熱部が前記集電板側に各々向けられてなる燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池と、
    前記燃料電池の前記集電体の温度を検出する集電体用温度検出手段と、
    前記集電体用温度検出手段で計測した温度が所定の閾値に達した場合に前記熱電素子への通電を開始して前記吸熱部による前記集電体の冷却を開始させる冷却制御手段と、
    を備える燃料電池システム。
  3. 請求項1に記載の燃料電池と、
    前記燃料電池の前記積層体の積層方向両端に位置する前記単電池の温度を検出する単電池用温度検出手段と、
    前記単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の閾値に達した場合に前記熱電素子への通電を停止して前記放熱部による前記積層体の加温を停止させる加温制御手段と、
    を備える燃料電池システム。
  4. 請求項1に記載の燃料電池と、
    前記燃料電池の前記集電体の温度を検出する集電体用温度検出手段と、
    前記燃料電池の前記積層体の積層方向両端に位置する前記単電池の温度を検出する単電池用温度検出手段と、
    前記集電体用温度検出手段で検出した温度が所定の閾値に達した場合に前記熱電素子への通電を開始して前記吸熱部による前記集電体の冷却を開始させる一方、前記単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の閾値に達した場合に前記熱電素子への通電を停止して前記放熱部による前記積層体の加温を停止させる制御手段と、
    を備える燃料電池システム。
  5. 前記制御手段は、前記熱電素子への通電により前記吸熱部で前記集電体を冷却している間、前記単電池用温度検出手段で検出した温度が所定の上限値に達した場合に、前記熱電素子への通電を停止して前記放熱部による前記積層体の加温を停止させる請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 複数の単電池を積層させた積層体と、この積層体の積層方向両端の外側に配置された集電板と、前記積層体と前記集電板との間に配置された熱電素子と、を有し、この熱電素子の放熱部が前記積層体側に吸熱部が前記集電板側に各々向けられてなる燃料電池を備える燃料電池システムの運転方法であって、
    前記熱電素子への通電により前記放熱部で前記積層体の積層方向両端に位置する前記単電池を加温する第1の工程と、
    前記積層体の積層方向両端に位置する前記単電池の温度が所定の閾値に達した場合に前記熱電素子への通電を停止して前記放熱部による前記積層体の加温を停止させる第2の工程と、
    を含む燃料電池システムの運転方法。
  7. 前記集電体の温度が所定の閾値に達した場合に前記熱電素子の前記吸熱部による前記集電体の冷却を開始する第3の工程を含む請求項6に記載の燃料電池システムの運転方法。
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