JP4934878B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、着座者の立上り動作を補助する機能を備えた椅子に関するものである。
足腰の弱った者や膝・足の自由が利かない者のために、近時、座椅子のように安息状態で着座した姿勢から着座者が立ち上がるまでの動作を補助する椅子の開発が進められている。
このような椅子を実現するためには、少なくとも背座を昇降動作させる機能と、通常姿勢から背をリクライニングさせる機能を備えればよく、そのためには、昇降駆動用のアクチュエータと、リクライニング用のアクチュエータとを搭載し、昇降時に一方のアクチュエータで背座全体を上下動させ、リクライニング動作時に他方のアクチュエータで背の上部を後方へ倒すようにすれば、一応の目的は達成することができる。しかしながら、これだとアクチュエータが多いために構造の複雑化やコストアップが避けられず、また背の上部が後方に倒れると後方に動作しろが必要となって椅子の配置や椅子の後方通行等に支障が生ずることが多くなる。
そこで、例えば特許文献1に示されるように、1つのアクチュエータで背座の昇降動作と背座のリクライニング動作とを同時に実現し、そのリクライニング動作も背の上部を後方に倒さずに行えるようにしたものが開発されている。
このものは、固定背部に設けられて所定方向に昇降動作する作動体を有するアクチュエータ及び固定背部に沿って昇降可能な支持体を備え、背の上部背面に取り付けた可動軸を支持部材の上端に設けた長孔に挿し通して前記作動体に上下駆動可能に接続するとともに、その可動軸の下方において背の背面に設けたブラケットの長孔を支持部材に設けた固定軸に係り合わせている。また、支持体には前方に案内枠体が突出して設けられ、この案内枠体に移動枠体を介して座を支持させて、背の下部を連結部材を介して案内枠体の後部に接続している。
しかして、作動体が所定位置よりも上方にあるときは、可動軸を介して背が上下駆動され且つ支持体が長孔を介してこれに連動して昇降するとともに、連結部材や案内枠体、移動枠体を介して座も上下駆動される結果、背座の昇降が実現される。一方、作動体が所定位置よりも低くなると、可動軸が長孔内を遊動しつつ、背を介してブラケットが下方に押し下げられ、このときブラケットの長孔と固定軸の係り合い位置が変化する。そして、そのブラケットの長孔は予め斜めに切ってあり、これによりブラケットが前方に押し出され、その結果、背全体が後傾するようにしている。そして、背の下端に設けた連結部材が先方に押し出され、これにより移動枠体が案内枠体に沿ってスライド移動する結果、座の前動と背の後傾とが連動して、リクライニング動作が実現されるようにしている。
特開平7−67739
しかしながら、かかる特許文献のものは、背の上端近傍の狭い範囲で背全体に後傾動作を与え、この背からさらに連結部材を介して座を同期して前動させるようにしているので、作動体の動作をもって背座のリクライニング動作をスムーズに引き起こすことに相当無理のある構造であり、しかも、可動軸と長孔の係り合い部分、あるいは固定軸と長孔の係り合い部分に局所的に過大なモーメントが作用するため、所要の剛性を確保することが困難になる事態も考えられる。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、1つのアクチュエータでも背座の昇降動作及びリクライニング動作を剛性を損なうことなくスムーズに実現することができ、背の後傾時にその上部が後方へ張り出すことも適切に回避できるようにした新規有用な椅子を提供することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明の椅子は、固定背部に設けられて所定の反復動作のみを行う作動体を有する単一のアクチュエータと、前記作動体に一部を取り付けられた剛体とを具備してなる。そして、この剛体は、作動体が所定位置よりも上方で動作する際は作動体とともに全体が所定方向に移動して背座を昇降駆動し、作動体が所定位置を越えて降下する際は他の一部を前記所定方向とは異なる方向に揺動させつつ座及び背の下部を移動させ、これにより座の前動と背の後傾動作とが連動したリクライニング動作を行わせるようにした椅子であって、
前記固定背部に昇降部材を介して座及び背を取り付け、前記昇降部材が、固定背部に沿って昇降可能な支持体と、支持体から前方へ突出する案内部と、座を取り付けた状態で前記案内部に沿って前後スライド可能な移動体とを備え、作動体に一部を取り付けた剛体の他の一部を移動体若しくは座並びに背の下部に関連づけ、背の上部を前記固定背部に揺動可能に関連づけていることを特徴とするものである。
このように構成すると、単一のアクチュエータの単純な反復動作のみで背座の昇降動作及びリクライニング動作という2つの動作を実現できるので、複数のアクチュエータを用いる場合に比して、構造の簡素化及びコストダウンを有効に図ることができる。しかも、背の上部を後方に移動させるのではなく、背の下部を前方に移動させることによってリクライニング動作を実現するようにしているので、背が後方に大きく張り出すことも回避することができる。その上、剛体は作動体に駆動されて他の一部を揺動させながら座及び背の下部を移動させるので、背の上部付近のみで背の後傾動作を引き起こしこれに座を連動させて前動動作させる構造に比して、作動体の動作で背座のリクライニング動作をスムーズに引き起こすことができると同時に、トルクアームを十分に大きくとって、局所的に過大なモーメントが作用することを有効に回避することが可能となる。また、剛体の他の一部を移動体に取り付け、この移動体を案内部に沿って移動させるようにしているので、剛体の揺動動作ひいては座の前動及び背の後傾動作を一義的にスムーズに行わせることができ、その結果、所定方向に動作する作動体で背及び座のリクライニング動作を更に円滑に引き起こすことができる。
背座の昇降動作を強度を損なわずに安定して行うためには、剛体に、作動体とともに所定方向に動作する際は2箇所で背座を支持させ、揺動動作する際は一部を背座から切り離し他の一部を前記所定方向とは異なる方向に移動させて座及び背の下部を前後に押し引きさせるように構成しておくことが望ましい。
より具体的には、剛体は、作動体とともに所定方向に動作する際は中間部で昇降部材の支持体に係り合うとともに下端部を移動体若しくは座並びに背の下部に接続されて背座を2箇所で支持し、揺動動作する際は中間部を昇降部材の支持体から切り離して下端部を前記所定方向とは異なる方向に移動させることにより、座及び背の下部を前後に押し引きし、その際背の上部が固定背部に揺動可能に関連づけられていることにより背を傾動させ得るように構成しているものが挙げられる。
剛体の挙動をよりスムーズならしめるためには、剛体は、支持体に下方から係り合って上方に引き上げる上向面を有していることが好ましい。
揺動動作や動力方向転換を一層円滑ならしめるためには、剛体は、一部を水平軸を介して作動体に回転可能に取り付けられ、他の一部を水平軸を介して座及び背の下部に回り得るように接続されていることが有効となる。
以上説明した構成は、特に所定方向の動作がリニア方向の動作である場合に格別の効果を奏するものとなる。
本発明は、以上説明した構成であるから、1つのアクチュエータでも背座の昇降動作及びリクライニング動作を剛性を損なうことなくスムーズに実現することができ、背の後傾時にその上部が後方へ張り出すことも適切に回避できるようにした新規有用な椅子、あるいはこれに直接使用する部材駆動装置を提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
この実施形態の椅子は、図1〜図4に示すように、固定背部1と、この固定背部1に沿って昇降可能な昇降部材2とを具備し、この昇降部材2に座3及び背4を支持させるとともに、固定背部1に作動体51を有するアクチュエータ5を取り付け、その作動体51に剛体6を介し背4及び座3を関連づけて、背4及び座3の昇降動作とリクライニング動作とを単一のアクチュエータ5によって実現するようにしている。
具体的に説明すると、固定背部1は、床等に左右に対をなして配置されるベース部11と、これらのベース部11の間を接続する接続部12と、この接続部12より立ち上がる門方の基枠13とを具備し、この基枠13の上部13aと接続部12の間にアクチュエータ5を構成するリニアガイド52を配置して、このリニアガイド52に沿って作動体51が昇降駆動されるようにしている。作動体51の側面には剛体6の上端部を取り付けるための取付穴51aが設けてある。図1及び図2において符合53で示すものは作動体51を駆動するモータである。
昇降部材2は、固定背部1に沿って昇降可能な支持体7と、支持体7から前方へ突出する案内部8と、座3を取り付けた状態で前記案内部8に沿って前後スライド可能な移動体9とを備える。
支持体7は、固定背部1の基枠13に対応する門形の背受枠からなるもので、左右の側枠部71,71間における所定高さ位置に横架材72を架け設している。また、上枠部73には、水平方向の軸孔74aを有するブラケット74が取り付けてある。
案内部8は、固定背部1のベース部11に沿って左右の側枠部81を配置した座受枠からなるもので、この案内部8の座受枠は前記支持体7の背受枠とともにフレーム部材により一体的に構成されており、案内部8の左右の側枠部81の内面に長手方向に沿ってレール溝82を設け、このレール溝82の後端側に後述する移動体9の脱落を防止するストッパー83が設けられるようにしている。
なお、支持体7の側枠部71と案内部8の側枠部81とのコーナー部には、これらの側枠部71、81に支持させて肘掛け100を設けるようにしている。
移動体9は、枠体状をなし、左右の側枠部91の外面に水平軸回りにローラ92を取り付けてなるもので、後枠部93には水平方向の軸孔94aを有するブラケット94が後方に突出させた状態で取り付けてある。
一方、背4は背面上部にチャネル状のブラケット41を後向きに取り付け、このブラケット41の側面に長孔41aを開口させるとともに、背面下部に部分チャネル状のブラケット42を後向きに取り付け、このブラケット42の下端に水平方向の軸孔42aを開口させている。
剛体6は、上端部に水平方向の軸孔6aを有し、この軸孔6aを前記作動体51の取付穴51aに水平軸v1(図6〜図8参照)を介して回り得るように取り付けられるもので、上端部から屈曲して下方に延びる逆L字状をなし、その中間部に後方に角状に突出する突出部61を有し、下端部に水平方向の軸孔6bを開口させている。
そして、図5に示すように、案内部8のレール溝82にその開口端から移動体9のローラ92を挿入して当該移動体9を案内部8にスライド可能に支持させ、前述したストッパー83(図3参照)により移動体9が案内部8から脱落することを防止するとともに、背4のブラケット41の長孔41a及び支持体2のブラケット74の軸孔74aに軸v2(図6〜図8参照)を挿し通して背4の上部を支持体2の上部に揺動可能に接続し、背4のブラケット42の軸孔42a、移動体9のブラケット94の軸孔94a及び剛体6の下端部の軸孔6bを合致させてこれらに共通の軸v3を挿し通すことにより背4の下部及び移動体9の後部を剛体6の下端部に接続する。座3は上記作業の適宜の段階で移動体9の上面に固定する。
以上により組立てられる本実施形態の椅子は、図7の状態からアクチュエータ5の作動体51がリニアガイド52に沿って上昇すると、剛体6の中間部に設けた突出部61の上向面が支持体7の横架材72に係り合って下方からこれを持ち上げると同時に、剛体6の下端部が軸v3を介して移動体9を持ち上げ、この移動体9は案内部8にスライド可能に係り合っているため案内部8も持ち上げられ、結果的に昇降部材2全体が背4及び座3とともに固定背部1に沿って図7→図6に示すように上方に駆動される。
一方、図6→図7のようにアクチュエータ5の作動体51が降下すると、昇降部材2全体が背4及び座3とともに降下し、作動体51が所定位置まで降下した際に昇降部材2の一部である案内部8に設けた図示しない移動体が固定背部1の接続部12に予め設けた別異のストッパ12a(図1参照)に突き当たってそれ以上の降下が禁止されるように構成してある。そして、昇降部材2が降下を停止した以降、引き続き作動体51が降下を続けると、剛体6に上端部を中心とした側面視右回りのモーメントが生じるので、これにより剛体6は上端部を降下させつつ下端部を前方に揺動させる動作に切り替わって、移動体9の後部を背4の下部とともに前方に押し出す方向に移動させ、このとき中間部の突出部61は支持体7の横架材72から離反していく。そして、結果的に図7→図8のように座3が前動し、背4が上部を長孔41a及び軸v2を介して支持体7に係り合ったまま下部が前動することにより全体として後傾して、リクライニング姿勢をとることになる。
さらに、図8→図7のように作動体51が再び上昇すると、リクライニング姿勢から通常の姿勢まで座3が後動しかつ背4が起き上がった段階で再び図7→図6のように剛体6を介して背4及び座3が持ち上げられ、上昇動作が始まることとなる。
以上のようにして、本実施形態の椅子は、固定背部1に設けられて所定の反復動作のみを行う作動体51を有する単一のアクチュエータ5と、作動体51に一部を取り付けられた剛体6とを具備し、この剛体6は、図7の作動体の位置を所定位置として作動体51が図6〜図7のように前記所定位置よりも上方で動作する際は作動体51とともに全体が所定方向に移動して背4及び座3を昇降駆動するが、作動体51が所定位置を越えて図7〜図8のように降下する際は他の一部を前記所定方向とは異なる方向(前方)に揺動させて座3及び背4の下部を移動させ、これにより座3の前動と背4の後傾動作とが連動したリクライニング動作を行わせるようにしている。
このように、本実施形態によると単一のアクチュエータ6の単純な反復動作のみで背4及び座3の昇降動作及びリクライニング動作という2つの動作を実現できるので、複数のアクチュエータを用いる場合に比して、構造の簡素化及びコストダウンを有効に図ることができる。しかも、背4の上部を後方に移動させるのではなく、背4の下部を前方に移動させることによってリクライニング動作を実現するようにしているので、背4が後方に大きく張り出すことも回避することができる。その上、剛体6は作動体51に駆動されて下端部を揺動させながら座3及び背4の下部を移動させるので、背の上部付近のみで背に後傾動作を引き起こしこれに座を連動させて前動させる構造に比して、作動体51の動作で背4及び座3のリクライニング動作をスムーズに引き起こすことができ、これと同時に、軸v1から軸v3までのトルクアーム、あるいは軸v1から突出部61の上向面までのトルクアームを十分に大きくとって、局所的に過大なモーメントが作用することを有効に回避することが可能となる。
具体的には、固定背部1に昇降部材2を介して座3及び背4を取り付けており、昇降部材2が、固定背部1に沿って昇降可能な支持体7と、支持体7から前方へ突出する案内部8と、座3を取り付けた状態で案内部8に沿って前後スライド可能な移動体9とを備え、作動体51に一部を取り付けた剛体6の他の一部を移動体9並びに背4の下部に関連づけ、背4の上部を固定背部1に揺動可能に関連づけている。このように、剛体6の他の一部を移動体9に取り付け、この移動体9を案内部8に沿って移動させるようにしているので、剛体6の揺動動作ひいては座3の前動及び背4の後傾動作を一義的にスムーズに行わせることができ、その結果、所定方向に動作する作動体51で背4及び座3のリクライニング動作を更に円滑に引き起こすことができる。
また、剛体6は、作動体51とともに所定方向に動作する際に2箇所で背4及び座3を支持し、揺動動作する際は一部(中間部)を背4及び座3から切り離して他の一部(下端部)を所定方向とは異なる方向すなわち前後方向に移動させて座3及び背4の下部を前後に押し引きするように構成している。このように、剛体6が2箇所で背4及び座3を支持することで、背4及び座3の昇降動作を安定して行わせることができ、荷重も2箇所に分散して各々の支持箇所における負担を有効に軽減することができる。また、揺動時に一部(中間部)を背4及び座3から切り離すことで、剛体6の大きな揺動動作を利用して座3及び背4の下部に対する無理のない移動動作を実現することができる。
より具体的には、剛体6は、作動体51とともに所定方向に動作する際は中間部で昇降部材2の支持体7に係り合うとともに下端部を移動体9並びに背4の下部に接続されて背4及び座3を2箇所で支持し、揺動動作する際は中間部を昇降部材2の支持体7から切り離して下端部を所定方向とは異なる前後方向に移動させることにより、座3及び背4の下部を前後に押し引きし、その際背4の上部が固定背部1に揺動可能に接続されていることにより背4を傾動させ得るように構成しているので、剛体6による支持体7の引き上げ動作と、剛体6の支持体7からの切り離し動作とを有効に実現することができる。
とりわけ、剛体6が、支持体7の横架材72に下方から係り合って上方に引き上げる上向面を有しており、この剛体6の上向面で支持体7を持ち上げるようにしているので、作動体51が降下した際の剛体6のスムーズな切り離し動作を有効に担保することができる。
さらに、剛体6は、一部を水平軸v1を介して作動体51に回転可能に取り付けられ、他の一部を水平軸v3を介して座3及び背4の下部に回り得るように接続されているため、揺動動作を一層円滑ならしめ、作動体51から受け取る駆動力の方向転換もよりスムーズに行わせることができる。
特に、この実施形態の作動体51はリニア方向に動作するものであり、座3及び背4の下部にリクライニング動作のためにこれと交叉する方向の動作を引き起こす必要があるのであるが、上記のような剛体6の揺動動作を利用することにより、極めて適切な動作方向の切替機能を発揮することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は図示例のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
また、上記に組み込まれている部材駆動装置を利用すれば、椅子の昇降及びリクライニング動作以外の駆動にも同部材駆動装置を有効に適用することが可能である。
すなわち、固定背部1のような固定部に設けられて所定の反復動作のみを行う作動体51を有する単一のアクチュエータ5と、作動体51に一部を取り付けられた剛体6とを具備し、この剛体6は、作動体51が所定範囲内で動作する際は作動体51とともに所定方向に動作して背4の下部や座3の後部のごとき駆動対象部を前記所定方向に駆動し、作動体51が所定範囲を越えて動作する際は他の一部を前記所定方向とは異なる方向に揺動させて背4の下部や座3の後部のごとき駆動対象部を同方向に駆動するといった上記実施形態と同様の利用態様が可能になり、単一のアクチュエータ5で2つの動作を有効に実現できる効果が奏される。
より具体的には、略L字状に配置される背4や座3のごとき2つの駆動対象物の最寄の一端側を駆動対象部となし、一方の駆動対象物(上記実施形態では背4)は所定方向に沿って固定背部1のような固定部に移動可能に設けた支持部7に他端側を揺動可能に関連づけられ、他方の駆動対象物(上記実施形態では座3)は前記所定方向と交叉する方向に沿って支持部7に移動可能に設けられて、所定範囲内では背4及び座3が一体となって昇降する場合のように2つの駆動対象物は所定のL字状を保って昇降動作し、所定範囲を超えて動作する際は背4及び座3がリクライニング動作をする際のようにL字の角度を拡縮させながら前記交叉する方向に進退するように駆動することができるので、上記実施形態と同様、より複雑な動作を単一のアクチュエータ5によって有効に実現することが可能となる。
本発明の一実施形態を示す前方斜視図。 同実施形態の後方斜視図。 同実施形態の分解斜視図。 同実施形態の分解側面図。 同実施形態の案内部及び移動体の関係を示す平面図。 同実施形態の作用説明図。 同実施形態の作用説明図。 同実施形態の作用説明図。
符号の説明
1…固定背部
2…昇降部材
3…座
4…背
5…アクチュエータ
6…剛体
7…支持体
8…案内部
9…移動体
51…作動体
v1、v2、v3…水平軸

Claims (6)

  1. 固定背部に設けられて所定の反復動作のみを行う作動体を有する単一のアクチュエータと、前記作動体に一部を取り付けられた剛体とを具備してなり、この剛体は、作動体が所定位置よりも上方で動作する際は作動体とともに全体が所定方向に移動して背座を昇降駆動し、作動体が所定位置を越えて降下する際は他の一部を前記所定方向とは異なる方向に揺動させつつ座及び背の下部を移動させ、これにより座の前動と背の後傾動作とが連動したリクライニング動作を行わせるようにした椅子であって、
    前記固定背部に昇降部材を介して座及び背を取り付け、前記昇降部材が、固定背部に沿って昇降可能な支持体と、支持体から前方へ突出する案内部と、座を取り付けた状態で前記案内部に沿って前後スライド可能な移動体とを備え、作動体に一部を取り付けた剛体の他の一部を移動体若しくは座並びに背の下部に関連づけ、背の上部を前記固定背部に揺動可能に関連づけていることを特徴とする椅子。
  2. 剛体は、作動体とともに所定方向に動作する際は2箇所で背座を支持し、揺動動作する際は一部を背座から切り離し他の一部を前記所定方向とは異なる方向に移動させて座及び背の下部を前後に押し引きするように構成してある請求項記載の椅子。
  3. 剛体は、作動体とともに所定方向に動作する際は中間部で昇降部材の支持体に係り合うとともに下端部を移動体若しくは座並びに背の下部に接続されて背座を2箇所で支持し、揺動動作する際は中間部を昇降部材の支持体から切り離して下端部を前記所定方向とは異なる方向に移動させることにより、座及び背の下部を前後に押し引きし、その際背の上部が固定背部に揺動可能に関連づけられていることにより背を傾動させ得るように構成している請求項記載の椅子。
  4. 剛体は、支持体に下方から係り合って上方に引き上げる上向面を有している請求項1〜3の何れかに記載の椅子。
  5. 剛体は、一部を水平軸を介して作動体に回転可能に取り付けられ、他の一部を水平軸を介して座及び背の下部に回り得るように接続されている請求項1〜4の何れかに記載の椅子。
  6. 所定方向の動作がリニア方向の動作である請求項1〜5の何れかに記載の椅子。
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