JP2008049845A - 自動車用シート装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員用シートの前後位置を乗員の体格等に対応させて調整する動作に応じてシートクッションの設置高さを効果的に調整できるようにする。
【解決手段】クッションフレーム2の前部をアッパレール11に連結する連結部材12と、クッションフレーム2の後部に設けられた後方リンク部材23と、車体側に設けられて後方リンク部材を支持する支持部材24とを備え、上記後方リンク部材23に、アッパレール11に枢支される枢支部26と、クッションフレーム2の後部に連結される連結部28と、上記支持部材24に係合される係合部とを設けるとともに、上記支持部材24に、後方リンク部材23の係合部をスライド自在に支持しつつ、クッションフレーム2の前後移動に応じて後方リンク部材23を揺動変位させることにより、上記連結部28を上下移動させてクッションフレーム2の後部を昇降駆動するスライド駆動部(スライド溝部33)を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体のフロア部上に設置された左右一対のシートスライドレールに沿って車体の前後方向に移動可能に支持されたクッションフレームを有する自動車用シート装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されているように、車室内のフロアパネルに固定された下側ならい部材(ロアレール)とこの下側ならい部材に沿ってスライド自在に支持された上側ならい部材(アッパレール)とを有する左右一対の直線送り台(スライドレール)により乗員用シートを前後移動可能に支持した自動車用シート装置において、上記直線送り台は、下側ならい部材に固定されたライナー上に構成され、このライナーは垂直翼状面を有し、シートクッションの基部が、上記上側ならい部材に固定されたラグによって担持された後部スピンドル上に取り付けられるとともに、シートクッションの前下部が送り台の上側ならい部材の上部に固定されたスピンドルにより枢支されたレバーアームと協動するスピンドル上に取り付けられ、各々のレバーアームの自由端がいずれも垂直翼状面に沿って形成された弧状窓に沿って動くピンまたはローラを担持し、上記直線送り台に沿って乗員用シートのシートクッションが車体の前後方向にスライド変位する際に、シートクッションの傾動角度が自動的に変化するようになっている。
すなわち、上記特許文献1に開示された自動車のシート移動装置では、図13に示すように、シートクッション71の前部下方に配設されるとともに、直線送り台72の前端部に担持されたラグ73に中央部が枢支されたレバーアーム74を有し、このレバーアーム74は、その前端部が、シートクッション71の前端部下面に固定されたラグ75に枢支されるとともに、後端部が、下側ならい部材(ロアレール)76の垂直翼77に形成された弧状窓78、つまり中央部が下方に凹入するように湾曲したガイド溝に沿って摺動可能に係止されている。そして、前上がりの傾斜状態で車体に設置された下側ならい部材76に沿ってシートクッション71が仮想線で示す後方位置S3から実線で示す中間位置S2に前進するのに応じ、上記弧状窓78に係止されたレバーアーム74の後端部が下降するように案内されてレバーアーム74が起立状態となることにより、上記シートクッション71の前方部がレバーアーム74によって押し上げられて座面が前上がりの傾斜状態となり、シートクッション71が上記中間位置から細線S1で示す前方位置に前進するのに応じ、上記レバーアーム74が倒伏状態となって上記シートクッション71の前方部が下降して座面の傾斜角度が減少し、上記後方位置S3と同一の傾斜角度となるように構成されている。
特開昭62−116324号公報
上記特許文献1に開示されているように、垂直翼77に形成された弧状窓78と、この弧状窓78に後端部がスライド可能に係止されたレバーアーム74とを有するチルト手段をシートクッション71の前方部に配設し、このシートクッション71が前後移動するのに応じ、その後端部下方に配設された後部スピンドル79を支点にシートクッション71の前端部を揺動変位させるように構成した場合には、上記座面の傾斜角度を変化させるとともに、この座面に対する乗員の着座中心であるいわゆるヒップポイントH1〜H3を上向きに湾曲した円弧状のラインMaに沿って上下動させることにより、上記シートクッション71に着座した乗員J1〜J3の座高に応じ、その視点I1〜I3を適正ラインLに近付けて前方視界をある程度、確保することが可能である。
しかし、上記のようにシートクッション71の前後移動に応じ、その前端部を上記レバーアーム74により駆動してその座面の傾斜角度を変化させるように構成した場合には、上記レバーアーム74の長さを極端に大きくする等によりレバー比を充分に確保しなければ上記乗員J1〜J3のヒップポイントH1〜H3を顕著に変化させることが困難であるとともに、シートクッション71の支持状態が不安定になり安いという問題がある。何故なら、上記レバーアーム74によりシートクッション71の前端部を駆動しても、その後方部に位置する乗員のヒップポイントH1〜H3をそれ程、大きく変化させることはできず、乗員J1〜J3の座高に応じてその視点I1〜I3を適正ラインLに近付けるためには、上記レバーアーム74のレバー比を極端に大きく設定する必要があり、このレバーアーム74によって支持されたシートクッション71の前端部にがたつきが生じ易くなることが避けられない。したがって、シートクッション71を乗員の体格等に応じて前後移動させる際に、そのヒップポイントを簡単かつ適正に変化させることができるようにすることが望まれていた。
本発明は、上記の事情に鑑み、乗員用シートの前後位置を乗員の体格等に対応させて調整する動作に応じて、乗員の視界等を適正に確保できるようにシートクッションの設置高さを効果的に調整できる自動車用シート装置を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、車室のフロア部上に固定されて車体の前後方向に延びる左右一対のロアレールおよびこのロアレールに沿って摺動可能に支持された左右一対のアッパレールからなるシートスライドレールと、上記アッパレールとともに前後移動するように支持されたクッションフレームとを有する自動車用シート装置であって、上記クッションフレームの前部をアッパレールに連結する連結部材と、クッションフレームの後部に設けられた後方リンク部材と、車体側に設けられて後方リンク部材を支持する支持部材とを備え、上記後方リンク部材に、アッパレールに枢支される枢支部と、クッションフレームの後部に連結される連結部と、車体側の支持部材に係合される係合部とを設けるとともに、上記車体側の支持部材に、後方リンク部材の係合部をスライド自在に支持しつつ、クッションフレームの前後移動に応じて上記枢支部を支点に後方リンク部材を揺動変位させることにより、後方リンク部材の連結部を上下移動させて上記クッションフレームの後部を昇降駆動するスライド駆動部を設けたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の自動車用シート装置において、後方リンク部材の前方部にアッパレールへの枢支部を設けるとともに、後方リンク部材の後部上方にクッションフレームへの連結部を設け、かつ後方リンク部材の下方部に車体側の支持部材への係合部を設けたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の自動車用シート装置において、クッションフレームの後部に、左右一対のクッションフレーム同士を結合する結合メンバを設けるとともに、この結合メンバに後方リンク部材の連結部を連結したものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車用シート装置において、後方リンク部材を側面視で略三角形状に形成するとともに、この後方リンク部材の各頂点部に上記枢支部、連結部および係合部を配設したものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項4に記載の自動車用シート装置において、後方リンク部材がクッションフレームの上昇駆動位置に移動するのに応じ、この後方リンク部材に設けられたクッションフレームに対する連結部が、側面視で略三角形状に形成された後方リンク部材の上部頂点側に変位するように、上記枢支部、連結部および係合部の位置関係を設定したものである。
請求項6に係る発明は、上記請求項2、4、5の何れか1項に記載の自動車用シート装置において、車両側の支持部材には、シートの側面視で、シートの後側から前側に向けて上り勾配が緩やかに大きくなった後に上り勾配が緩やかに小さくなる緩S字状のスライド溝部が形成されるとともに、このスライド溝部に後方リンク部材の係合部がスライド可能に係合されたものである。
請求項7に係る発明は、上記請求項2、4、5のいずれか1項に記載の自動車用シート装置において、車両側の支持部材には、シートの側面視で、シートの後側から前側に向けて直線状に上昇するように傾斜したスライド溝部が形成されるとともに、このスライド溝部に後方リンク部材の係合部がスライド可能に係合されたものである。
上記請求項1に係る発明によれば、アッパレールおよびクッションフレームをロアレールに沿って前後移動させる際に、上記後方リンク部材の係合部が支持部材のスライド駆動部に沿ってスライド変位するのに応じ、上記枢支部を支点に後方リンク部材を揺動変位させて上記シートクッションの後方部を昇降駆動することにより、シートクッション上に着座した乗員の着座中心であるヒップポイントを効果的に上下移動させることができるとともに、このヒップポイントの移動軌跡を、上記スライド駆動部の設置状態と後方リンク部材の揺動変位状態とに応じて多様に変化させることができるという利点がある。
上記請求項2に係る発明では、後方リンク部材の前方部にアッパレールへの枢支部を設けるとともに、後方リンク部材の後部上方にクッションフレームへの連結部を設け、かつ後方リンク部材の下方部に車体側の支持部材への係合部を設けたため、シートクッションの前後移動に応じ、上記後方リンク部材を揺動変位させてシートクッションの後部を顕著に昇降駆動することができるため、上記後方リンク部材のレバー比を極端に大きくする等の手段を講じることなく、しかもシートクッションにがたつきを生じさせることなく、上記後方リンク部材の揺動変位に応じて乗員の着座中心であるヒップポイントを効果的に上下移動させることができる。
上記請求項3に係る発明では、クッションフレームの後部に、左右一対のクッションフレームを結合する結合メンバを設けるとともに、この結合メンバに後方リンク部材の連結部を連結したため、この後方リンク部材の連結部を上記クッションフレームに連結するための別体の連結ピン等を設けることなく、簡単な構成で両者を連結することができるとともに、上記後部結合メンバにより剛性が充分に確保されたクッションフレームの後部を、上記後方リンク部材によりスムーズに昇降駆動することができるという利点がある。
上記請求項4に係る発明では、後方リンク部材を側面視で略三角形状に形成するとともに、この後方リンク部材の各頂点部に上記枢支部、連結部および係合部を配設した場合には、上記後方リンク部材の各部が周辺部材に干渉するのを防止しつつ、コンパクトな構成で上記クッションフレームの後部を効果的に昇降駆動することかできるとともに、上記後方リンク部材が後部下方位置にある場合においても、フロアパネルを下方に位置させる等の手段を講じることなく、後方リンク部材の下端部がフロア面に干渉するのを防止できる等の利点がある。
上記請求項5に係る発明では、後方リンク部材がクッションフレームの上昇駆動位置に移動するのに応じ、この後方リンク部材に設けられたクッションフレームに対する連結部が、側面視で略三角形状に形成された後方リンク部材の上部頂点側に変位するように、上記枢支部、連結部および係合部の位置関係を設定したため、上記クッションフレームの前方移動時に、上記後方リンク部材に設けられた連結部がクッションパンまたはクッションフレーム等に干渉するのを効果的に防止できる等の利点がある。
上記請求項6に係る発明では、シートクッションの前後移動に応じ、上記後方リンク部材の係合部を、緩S字状で前上がりの経路を有するスライド溝部に沿ってスライド変位させてシートクッションの後部を顕著に昇降駆動することにより、上記シートクッションに着座した乗員のヒップポイントを、緩S字状の軌跡を描くように変位させることができるため、シートの前後移動距離を大きくすることなく、乗員の体型変化に対応させてその着座姿勢および視点位置等を適正に変化させることができる等の利点がある。
上記請求項7に係る発明では、シートクッションの前後移動に応じ、上記後方リンク部材の係合部を、前上がりで直線的に傾斜したスライド溝部に沿ってスライド変位させることにより、上記後方リンク部材をスムーズに揺動変位させて、大きな駆動力を要することなくシートクッションの後部を容易に昇降駆動できる等の利点がある。
図1〜図3は、本発明に係る自動車用シート装置の実施形態を示している。この自動車用シート装置は、車体の前後方向に延びるように車室のフロア上に設置された左右一対のシートスライドレール1と、このシートスライドレール1によって前後移動可能に支持された左右一対のクッションフレーム2と、各クッションフレーム2の上部にそれぞれ配設された左右一対のクッション支持メンバ3と、このクッション支持メンバ3に支持されたクッションパン4とを備え、このクッションパン4により下方部が覆われるように保持されたシートクッション5と、上記クッションフレーム2の後部から上方に向けて立設されたシートバック6と、その上端部に位置する図外のヘッドレストとにより運転席等の乗員用シートが構成されている。
上記シートスライドレール1は、上面が開口した断面C型状部材等により構成されるとともに、高さの異なる前後一対の支持脚体8,9により前上がりの傾斜状態で車体のフロア部上に固定されたロアレール10と、このロアレール10に沿って摺動可能に支持されたアッパレール11とを有し、このアッパレール11に、上記クッションフレーム2の前部が一節の連結リンク部材12を介して連結されている。そして、上記ロアレール10の前端部には、アッパレール11および上記クッションフレーム2をロアレール10に沿って車体の前後方向にスライド変位させるように駆動するシート駆動機構13が設けられるとともに、ロアレール10の後方部には、上記アッパレール11の前後移動に応じてクッションフレーム2の後部を昇降駆動する昇降駆動機構14が設けられている。
上記連結リンク部材12は、図4に示すように、アッパレール11の前部内面側に配設された支持ブラケット15に下端部が枢支されるとともに、その上端部に、左右のクッションフレーム2の前方部同士を結合するように設置された棒状体等からなる前部結合メンバ16が枢支されている。そして、上記クッションフレーム2がロアレール10に沿って前後移動するのに応じ、後述するようにクッションフレーム2の後部およびシートクッション5の後方部が上記昇降駆動機構14によって昇降駆動されるとともに、これに対応して上記下端枢支部を支点に連結リンク部材12が揺動変位することにより、その上端部に枢支された上記前部結合メンバ16を支点に上記クッションフレーム2が揺動変位するようになっている。
上記シート駆動機構13は、図5に示すように、アッパレール11に取り付けられた軸受部材により前後両端部が回転自在に支持されたねじ軸18と、左右のアッパレール11の前端部同士を連結するように設置された連結フレーム19と、この連結フレーム19にブラケットを介して保持された駆動モータ20と、左右のアッパレール11間において車幅方向に延びるように設置されるとともに上記駆動モータ20により回転駆動される駆動軸21とを有している。この駆動軸21の左右両端部および上記ねじ軸18の前端部には、上記駆動軸21の回転駆動力をねじ軸18に伝達するベベルギア22が設けられるとともに、ロアレール10の上端部に固定されたスライドブロック17のねじ部に上記ねじ軸18が螺合されている。そして、上記駆動軸21は、駆動モータ20の正逆転に応じて回転駆動されるとともに、その回転力を、上記ベベルギア22を介してねじ軸18に伝達して回転駆動することにより、上記スライドブロック17のねじ部に螺合されたねじ軸18を前進または後退させるとともに、これに対応して上記アッパレール11およびクッションフレーム2をロアレール10に沿って前後移動させるように構成されている。
また、上記クッションフレーム2の後部を昇降駆動する昇降駆動機構14は、図3および図6に示すように、クッションフレーム2の後部に設けられた後方リンク部材23と、上記ロアレール10の後部内方側に配設されて後方リンク部材23を支持する支持部材24とを備えている。上記後方リンク部材23は、側面から見て略三角形状に形成されたプレート材からなり、その各頂点部に、アッパレール11への枢支部と、クッションフレーム2への連結部と、上記支持部材24への係合部とが設けられている。すなわち、シートの側面視で後方リンク部材23の前方部に、枢支軸25を介してアッパレール11の後部内面に枢支される枢支部26が設けられ、かつ後方リンク部材23の後部上方に、左右のクッションフレーム2の後方部同士を結合するように設置された棒状の後部結合メンバ27に連結される連結部28が設けられるとともに、後方リンク部材23の下方部には、上記車体側の支持部材24に係合ピン29を介して係合される係合部30が設けられている。
上記支持部材24は、ロアレール10の後部を支持する後方の支持脚体9とともに車室のフロア部等に固定される固定板31と、この固定板31の内側端部から上記シートスライドレール1の内側辺部側、具体的には上記クッションフレーム2の内側部下方側において上方に起立する起立板32とを有している。この起立板32には、上記シートスライドレール1よりも急角度で前上がりに傾斜したスライド溝部33からなるスライド駆動部が形成され、このスライド溝部33に上記係合ピン29がスライド可能に係合されることにより、クッションフレーム2の前後移動時に、上記後方リンク部材23の係合部30が上記支持部材24よってスライド自在に支持されつつ、上記枢支部26を支点に後方リンク部材23が揺動変位して上記クッションフレーム2の後部が昇降駆動されるように構成されている。
すなわち、上記後方リンク部材23の前方部に設けられた枢支部26が、アッパレール11の後部に枢支されるとともに、後方リンク部材23の下方部に設けられた係合部30が、上記係合ピン29により急角度で傾斜した上記スライド溝部33に係合されているため、図2および図6に示すように、上記アッパレール11およびクッションフレーム2がシートスライドレール1の最後方側に位置することにより、上記後方リンク部材23の下方部に設けられた係合ピン29がスライド溝部33の最後端部に位置している状態では、上記係合部30がシートスライドレール1から最大限に下方へ離間した状態で上記支持部材24により支持されている。
上記アッパレール11およびクッションフレーム2を、シート駆動機構13により駆動して上記最後方側から車体の前方側にスライド変位させると、上記後方リンク部材23の枢支部26はシートスライドレール1と平行に前方へ移動する。これに対して上記後方リンク部材23の下方部に設けられた係合ピン29が、上記スライド溝部33に沿ってスライド変位することにより、シートスライドレール1から大きく離間した位置にあった上記係合部30が、シートスライドレール1に接近する方向に変位するとともに、これに応じて上記枢支部26を支点に後方リンク部材23が、矢印に示すように揺動変位することにより、その後部上方に設けられた上記クッションフレーム2の連結部28が、図7に示すように上方に変位し、上記後部結合メンバ27とともにクッションフレーム2の後部が押し上げられることになる。このようにクッションフレーム2が車体の前方側にスライド変位して後方リンク部材23が上記クッションフレーム2の上昇駆動位置に移動した状態では、上記クッションフレーム2に対する連結部28が、側面視で略三角形状に形成された後方リンク部材23の上部頂点側に位置した状態となるように、上記枢支部26、連結部28および係合部30の位置関係が設定されている。
上記クッション支持メンバ3は、図6および図8に示すように、クッションパン4の左右両側辺部下面にボルト止め等の手段で固定される水平板34と、この水平板34の内側辺部から上記クッションフレーム2の内側面に沿って下方に延びる垂下板35とを有している。この垂下板35の後端部が上記クッションフレーム2の内壁面に突設された枢支軸36に枢支されることにより、この枢支部(枢支軸36)を支点として上記クッション支持メンバ3が揺動可能に支持されている。また、シートクッション5の左右に配設されたクッション支持メンバ3の一方(右側)が、クッションフレーム2に設けられた角度調節機構37により駆動されて上記枢支軸36を支点に揺動変位するとともに、その揺動変位が動力伝達機構38を介して他方のクッション支持メンバ3に伝達されるように構成されている。
上記角度調節機構37は、クッションフレーム2に回転自在に支持される回転軸39と、この回転軸39を回動操作する操作ハンドル40と、上記回転軸39の先端部に固定される駆動ギア42とを有し、この駆動ギア42が上記クッション支持メンバ3の前後方向の中間部に形成されたセクタギア部41に歯合するように設置されている。上記回転軸39には、操作ハンドル40の回動力が回転軸39を介して駆動ギア42に伝達されるのを許容するとともに、上記セクタギア部41から駆動ギア42に入力されるシートクッション5の自重等に応じた回転力が回転軸39の基端部側(操作ハンドル40側)に伝達されるのを阻止することにより、上記クッション支持メンバ3の揺動変位を規制する従来周知のドラムブレーキ等からなる逆転防止機構43が設けられている。さらに、上記クッション支持メンバ3には、クッションフレーム2に突設されたガイドピン44が係合される支持溝45が上記セクタギア部41の後方側部に形成され、この支持溝45に沿って上記係合ピン44がスライド変位することにより、上記クッション支持メンバ3の揺動変位時におけるがたつきが防止されるようになっている。
上記動力伝達機構38は、左右のクッションフレーム2の前部間に設置された支持バー46を介して基端部がクッションフレーム2に枢支された左右一対の前方リンク部材49を備え、この前方リンク部材49の先端部に形成された長孔48に、上記クッション支持メンバ3に突設された連結ピン47が係合されることにより、上記前方リンク49の先端部がクッション支持メンバ3に連結されている。そして、上記角度調節機構37から一方のクッション支持メンバ3および前方リンク部材49に伝達された駆動力が、上記支持バー46からなる連結メンバを介して他方の前方リンク部材49およびクッション支持メンバ3側に伝達されることにより、左右のクッション支持メンバ3が同時に揺動変位するように構成されている。
すなわち、乗員が上記角度調節機構37の操作ハンドル40を回動操作すると、その回動力が回転軸39を介して駆動ギア42に伝達され、この駆動ギア42が回転駆動されるとともに、これに対応して上記セクタギア部41が駆動されることにより、上記クッション支持メンバ3の一方が後端部の枢支軸36を支点にして揺動変位する。このように一方のクッション支持メンバ3が揺動変位すると、その前端部に連結された上記前方リンク部材49が下端部の支持バー46を支点として揺動変位するとともに、この揺動変位が上記支持バー46を介して他方の前方リンク部材49側に伝達され、この前方リンク部材49が揺動変位するとともに、この前方リンク部材49を介して他方のクッション支持メンバ3の前端部が駆動されることにより、このクッション支持メンバ3が後端部の枢支軸36を支点に、図6および図7に示す下降位置から図9に示す上昇位置に揺動変位するように構成されている。
上記のように構成された乗員用シートに背の低い乗員が着座する際等に、図外の操作スイッチを操作して上記シート駆動機構13の駆動モータ20を正転させると、シートスライドレール1のアッパレール11が車体の前方側に駆動されることにより、前上がりの傾斜状態で設置されたシートスライドレール1のロアレール10に沿ってクッションフレーム2が前進しつつ上昇するとともに、図7に示すように、上記クッションフレーム2の後部に枢支された後方リンク部材23および車体側の支持部材24を有する昇降駆動機構14により、クッションフレーム2の後部が押し上げられる。そして、上記クッションフレーム2およびシートクッション5の前方移動に応じてその後部が押し上げられると、連結リンク部材12の上端部に設けられた前部結合メンバ16を支点に上記シートクッション5が揺動変位することにより、その設置角度が水平に近い状態に変化することなる。
一方、上記シートクッション5上に背の高い乗員が着座する際等に、上記シート駆動機構13の駆動モータ20を逆転させると、シートスライドレール1のアッパレール11が車体の後方側に駆動されることにより、クッションフレーム2がロアレール10に沿って後退しつつ下降するとともに、上記後方リンク部材23および支持部材24からなる昇降駆動機構14により、図2に示すように、クッションフレーム2の後部が引き下げられることになる。そして、上記クッションフレーム2およびシートクッション5の後方移動に応じてその後部が引き下げられると、シートクッション5が前上がりの傾斜状態となるようにクッションフレーム2が揺動変位することになる。
また、上記クッションフレーム2およびシートクッション5をスライド変位させて、その前後位置を調節した後、乗員が必要に応じて上記角度調節機構37の操作ハンドル40を回動操作することにより、上記クッション支持メンバ3の一方を駆動するとともに、その駆動力を、上記動力伝達機構38を介して他方のクッション支持メンバ3に伝達し、左右のクッション支持メンバ3を、その後端部の枢支軸36を支点に同時に揺動変位させることにより、上記クッション支持メンバ3およびクッションパン4を介して支持されたシートクッション5の設置角度(傾斜角度)を、任意に調節し得るようになっている。
上記のように車室のフロア部上に固定されて車体の前後方向に延びる左右一対のロアレール10およびこのロアレール10に沿って摺動可能に支持された左右一対のアッパレール11からなるシートスライドレール1と、上記アッパレール11とともに前後移動するように支持されたクッションフレーム2とを有する自動車用シート装置において、上記クッションフレーム2の前部をアッパレール11に連結する連結リンク部材12からなる連結部材と、クッションフレーム2の後部に設けられた後方リンク部材23と、車体側に設けられて後方リンク部材23を支持する支持部材24とを備え、上記後方リンク部材23に、アッパレール11に枢支される枢支部26と、クッションフレーム2の後部に連結される連結部28と、車体側の支持部材24に係合される係合部30とを設けるとともに、上記車体側の支持部材24に、後方リンク部材23の係合部30をスライド自在に支持しつつ、クッションフレーム2の前後移動に応じて上記枢支部26を支点に後方リンク部材23を揺動変位させることにより、後方リンク部材23の連結部28を上下移動させて上記クッションフレーム2の後部を昇降駆動するスライド溝部33からなるスライド駆動部を設けたため、乗員用シートを構成するシートクッション5の前後位置を乗員の体格等に対応させて調整する動作に応じ、乗員の視界等を適正に確保できるようにシートクッション5の設置高さを効果的に調整できる等の利点がある。
すなわち、シートクッション5上に背の低い乗員が着座する際には、上記シート駆動機構13によりアッパレール11およびクッションフレーム2を車体の前方側にスライド変位させることにより、図7に示すように、上記シートスライドレール1のロアレール10に沿ってシートクッション5を上昇させつつ前方へ移動させるとともに、上記後方リンク部材23の係合部30に設けられた係合ピン29が支持部材24のスライド溝部33からなるスライド駆動部に沿ってスライド変位することにより、上記後方リンク部材23の後方部が急角度で上昇するとともに、これに連結されたシートクッション5の後方部が大きく押し上げられるため、シートクッション5の後方部に位置する乗員の着座中心であるヒップポイントHを、その身長に対応させて前部上方へ効果的に移動させることができる。
また、上記後方リンク部材23の係合部30がスライド溝部33に沿ってスライド変位するのに応じ、上記枢支部26を支点に後方リンク部材23が揺動変位することにより、上記シートクッション後方部の押上量が変化するため、その移動軌跡を、上記スライド溝部33の傾斜角度だけに限定されることなく多様に変化させることができる。例えば、上記実施形態に示すように、後方リンク部材23の前方部にアッパレール11への枢支部26を設けるとともに、後方リンク部材23の後部上方にクッションフレーム2への連結部28を設け、かつ後方リンク部材23の下方部に車体側の支持部材24への係合部30を設けた場合には、シートクッション5の前方移動に応じ、その後方部が上方に押し上げられる方向に上記後方リンク部材23が揺動変位するため、この後方リンク部材23の揺動変位に応じて乗員の着座中心であるヒップポイントHを、より効果的に上方へ移動させることができる。
したがって、上記後方リンク部材23のレバー比を極端に大きくする等の手段を講じることなく、シートクッション5上に着座した乗員のヒップポイントをシートクッション5の前後移動に応じて顕著に変化させることができ、シートクッション5にがたつきを生じることなく、低身長であるために視線が適正ラインよりも下方に位置する可能性が高い上記乗員の視線を効果的に上方に移動させて上記視線ラインに一致させることができる。しかも、上記クッションフレーム2およびシートクッション5の前方移動に応じ、その後方部が上記昇降駆動機構14を介して押し上げられることにより、連結リンク部材12の上端部に設けられた前部結合メンバ16を支点に上記クッションフレーム2が揺動変位してシートクッション5の設置角度が水平に近い状態となるため、身長に応じて足の長さが短くなる傾向がある低身長の乗員の足先が床面から離間した状態とならないように、この乗員が膝を大きく折り曲げて膝下部を所定角度で垂下させた着座姿勢が得られるという利点がある。
一方、上記シートクッション5上に背の高い乗員が着座する際には、上記シート駆動機構13によりアッパレール11およびクッションフレーム2を車体の後方側にスライド変位させることにより、図2に示すように、シートクッション5をロアレール10に沿って下降させるとともに、上記係合ピン29を支持部材24のスライド溝部33に沿ってスライド変位させることにより、上記後方リンク部材23の後方部を急角度で下降させてシートクッション5の後方部を大きく引き下げることができる。そして、上記後方リンク部材23の係合部30がスライド溝部33に沿ってスライド変位するのに応じ、後方リンク部材23を、その枢支部26を支点に揺動変位させて上記シートクッション5の後方部を引き下げることにより、上記シートクッション5の後部に位置する乗員のヒップポイントHを、その身長に対応させて後部下方へ効果的に移動させることができる。
したがって、高身長であるために視線が適正ラインよりも上方に位置する可能性が高い上記乗員の視線を効果的に下方に移動させて上記視線ラインに一致させることができるとともに、上記クッションフレーム2およびシートクッション5の後方移動に応じ、その後部が引き下げられることによりシートクッション5が前上がりの傾斜状態となるため、身長に応じて足の長さが長くなる高身長者が窮屈な着座姿勢とならないように、この高身長者が膝の折曲げ角度を小さくしてその膝下部を前方に延ばした着座姿勢が得られるという利点がある。
また、上記実施形態では、クッションフレーム2の後部に、左右一対のクッションフレーム2同士を結合する後部結合メンバ27を設けるとともに、この後部結合メンバ27に後方リンク部材23の連結部28を連結したため、この後方リンク部材23の連結部28を上記クッションフレーム2に連結するための別体の連結ピン等を設けることなく、簡単な構成で両者を連結することができる。しかも、上記後部結合メンバ27により剛性が充分に確保されたクッションフレーム2の後部を、上記後方リンク部材23によりスムーズに昇降駆動することができる。
さらに、上記実施形態に示すように、後方リンク部材23をシートの側面視で略三角形状に形成するとともに、この後方リンク部材23の各頂点部に上記枢支部26、連結部28および係合部30を配設した場合には、上記後方リンク部材23の各部が周辺部材に干渉するのを防止しつつ、コンパクトな構成で上記クッションフレーム2の後部を効果的に昇降駆動することかできるとともに、上記後方リンク部材23が後部下方位置にある場合においても、フロアパネルを下方に位置させる等の手段を講じることなく、後方リンク部材23の下端部がフロア面に干渉するのを防止することができる。しかも、上記枢支部26、連結部28および係合部30の設置間隔を適宜に変更することにより、シートクッション5の後方部および上記ヒップポイントHの移動軌跡を多様に変化させることができるという利点がある。
特に、上記実施形態では、後方リンク部材23がクッションフレーム2の上昇駆動位置に移動するのに応じ、この後方リンク部材23に設けられたクッションフレーム2に対する連結部28が、シートの側面視で略三角形状に形成された後方リンク部材23の上部頂点側に変位するように、上記枢支部26、連結部28および係合部30の位置関係を設定したため、上記クッションフレーム2の前進位置では後方リンク部材23が、側面から見て上窄まりの三角形状に設置されることになる。したがって、クッションフレーム2の前方移動時に、上記後方リンク部材23に設けられた連結部28がクッションパン4またはクッションフレーム5等に干渉するのを効果的に防止することができる。しかも、上記後方リンク部材23がクッションフレーム2の上昇駆動位置にある場合には、上記枢支部26が下部前方側に位置するとともに、上記係合部30が下部後方側に位置した状態となることにより、後方リンク部材23を上記上昇駆動位置に安定して保持できるという利点がある。
なお、上記支持部材24に形成されたスライド溝部33に、上記後方リンク部材23の係合部30に設けられた係合ピン29をスライド可能に係合してなる上記実施形態に代え、後方リンク部材23の係合部に突設された係合ピン等の先端部が嵌入される凹嵌部からなるスライド駆動部を上記支持部材24に形成し、クッションフレームの前後移動時に、この凹嵌部に沿って上記係合ピン等をスライド変位させることにより、上記枢支部26を支点に後方リンク部材を揺動変位させるように構成してもよい。
さらに、上記実施形態に示すように、スライド溝部33からなるスライド駆動部が形成された上記支持部材24を、上記シートスライドレール1の内側辺部側に配設した場合には、上記支持部材23が車室内において露出することによる見栄えの悪化を防止できるとともに、シートクッション5の下方に形成されたデッドスペース内に上記シートスライドレール1および支持部材24を配設することにより、スペースの有効利用を図ることかできるという利点がある。
また、上記実施形態では、クッションフレーム2の上部に配設されてシートクッション5を支持するクッション支持メンバ3と、上記クッション支持メンバ3をクッションフレーム2に枢支する上記枢支軸36からなる枢支部と、この枢支部を支点にクッション支持メンバ3を揺動変位させてシートクッション5の設置角度を調節する角度調節機構37とを設けたため、上記シートクッション5の前後位置に関係なく、乗員の好み等に応じてその着座姿勢を適正に調節できるという利点がある。
例えば、座高が低い乗員の視線を適正ラインに一致させることを目的として、図7に示すように、シートクッション5を車体の前方側に移動させた場合には、上記後方リンク部材23を備えた昇降駆動機構13によりシートクッション5の後端部が押し上げられるため、足の短い乗員にとってはその足先が床面から離間した状態とならないように、この乗員が膝を大きく折り曲げて膝下部を所定角度で垂下させた着座姿勢が得られる反面、足の長い人にとっては着座姿勢が不安定になる傾向がある。したがって、座高が低く、足の長い人は、上記のようにシートクッション5を車体の前方側に移動させた状態で、上記角度調節機構37を利用して図9に示すように、クッション支持メンバ3の前端部を上昇させるように駆動してシートクッション5の前上がりの傾斜状態とすることにより、足を延ばすことが可能となって安定した着座状態が得られるという利点がある。
上記のようにシートクッション5の設置角度を調節する角度調節機構37を設け、例えば比較的に手足の長い乗員が着座する可能性が高い欧米等への輸出用車両と、比較的に手足が短い乗員が着座する可能性が高い国内販売用車両とで、上記角度調節機構37により予めシートクッション5の前端部を昇降変位させてその傾斜角度を変化させ得るように構成した場合には、シートクッション5の前後移動範囲が大きくなるのを防止しつつ、このシートクッション5上に、極めて身長の高い乗員が着座する可能性が高い場合、または極めて身長の低い乗員が着座する場合のいずれにおいても、その身長に対応させて着座姿勢を容易かつ適正に調節できるという利点がある。
また、上記実施形態では、クッション支持メンバ3によりシートクッション5をクッションフレーム2に支持させるとともに、このクッションフレーム2の後部にシートバック6の下部を支持させるように構成したため、上記乗員用シートに乗員が着座した状態で車両の衝突事故等が発生した場合に、上記シートバック6からクッションフレーム2に作用する大きな衝撃荷重等が上記シートクッション5の支持部に入力されるのを防止することができる。したがって、上記シートバック6からクッションフレーム2に作用する衝撃荷重等の影響を受けてクッション支持メンバ3によるシートクッション5の支持状態が不安定になるという事態の発生を効果的に防止することができる。
なお、シートの側面視で、シートの後側から前側に向けて直線状に上昇するように傾斜したスライド溝部33を車両側の支持部材24に設けてなる上記実施形態に代え、図10に示すように、車両側の支持部材24に、シートの側面視で、シートの後側から前側に向けて上り勾配が緩やかに大きくなる後方傾斜部55と、その前方側において上り勾配が緩やかに小さくなる前方傾斜部56とを有する緩S字状のスライド溝部57を形成するとともに、このスライド溝部57に後方リンク部材23の係合部30を係合ピン29によりスライド可能に係合した構造としてもよい。
上記構成によれば、シートクッション5の前後移動に応じ、上記後方リンク部材23の係合部30を、緩S字状のスライド溝部57に沿ってスライド変位させてシートクッション5の後部を昇降駆動することにより、このシートクッション5に着座した乗員のヒップポイントHを、図11に示すように、緩S字状の軌跡を描くように変位させることができるため、シートクッション5の前後移動距離を大きくすることなく、乗員の体型変化に対応させてその着座姿勢および視点位置等を適正に変化させることができる等の利点がある。すなわち、乗員の身長が中程度である場合に、その身長の変化に応じて座高に顕著な差が生じる傾向があるため、上記のようにシートクッション5の前後移動に応じてヒップポイントHを、緩S状の軌跡M2を描くように変位させることにより、乗員の視点Iを適正ラインLに一致させることができるとともに、足の屈曲角度を適正に設定して着座姿勢を良好状態に維持できる等の利点がある。なお、上記のようにスライド溝部57を緩S字状に形成した場合、後方傾斜部55と前方傾斜部56との境界部Tで傾斜角度が最大になるため、シートクッション5の前方移動に応じて上記係合ピン29が境界部Tを通過する際における駆動負荷が大きくなるため、これに応じてシート駆動機構13の駆動力を充分に設定する必要がある。
これに対して図12に示すように、車両側の支持部材24に、シートの側面視で、シートの後側から前側に向けて直線状に上昇するように傾斜したスライド溝部33を形成するとともに、このスライド溝部33に、後方リンク部材23の係合部30を係合ピン29によりスライド可能に係合した場合には、シートクッション5の前方移動に応じて上記後方リンク部材23の係合部30をスライド溝部33に沿ってスライド変位させる際に大きな負荷変動を生じることがないので、それ程大きな駆動力を要することなく、上記後方リンク部材23をスムーズに揺動変位させてシートクッション5の後部を容易に昇降駆動できる等の利点がある。また、上記シートクッション5の前後移動に応じてヒップポイントHを、上向きの突状態の軌跡M1を描くように変位させることにより、乗員の視点Iを適正ラインLに一致させることができる。
本発明に係る自動車用シート装置の実施形態を示す斜視図である。 上記自動車用シート装置の側面図である。 上記自動車用シート装置を後方から見た図である。 図2のIV−IV線断面図である。 シート駆動機構の具体的構成示す平面断面図である。 本発明に係る自動車用シート装置の要部構成を示す側面断面図である。 シートクッションを前進させた状態を示す側面断面図である。 角度調節機構の具体的構成を示す斜視図である。 シートクッションの前部を上昇させた状態を示す側面断面図である。 本発明に係る自動車用シート装置の別の実施形態を示す側面図である。 本発明の別の実施形態における作用を示す説明図である。 本発明の基本実施形態における作用を示す説明図である。 本発明の従来例を示す説明図である。
符号の説明
1 シートスライドレール
2 クッションフレーム
3 クッション支持メンバ
4 クッションパン
5 シートクッション
6 シートバック
10 ロアレール
11 アッパレール
12 連結リンク(連結部材)
13 シート駆動機構
14 昇降駆動機構
23 後方リンク部材
24 支持部材
26 枢支部
27 後部結合メンバ
28 連結部
30 係合部
33 スライド溝部(スライド駆動部)
57 スライド溝部(スライド駆動部)

Claims (7)

  1. 車室のフロア部上に固定されて車体の前後方向に延びる左右一対のロアレールおよびこのロアレールに沿って摺動可能に支持された左右一対のアッパレールからなるシートスライドレールと、上記アッパレールとともに前後移動するように支持されたクッションフレームとを有する自動車用シート装置であって、上記クッションフレームの前部をアッパレールに連結する連結部材と、クッションフレームの後部に設けられた後方リンク部材と、車体側に設けられて後方リンク部材を支持する支持部材とを備え、上記後方リンク部材に、アッパレールに枢支される枢支部と、クッションフレームの後部に連結される連結部と、車体側の支持部材に係合される係合部とを設けるとともに、上記車体側の支持部材に、後方リンク部材の係合部をスライド自在に支持しつつ、クッションフレームの前後移動に応じて上記枢支部を支点に後方リンク部材を揺動変位させることにより、後方リンク部材の連結部を上下移動させて上記クッションフレームの後部を昇降駆動するスライド駆動部を設けたことを特徴とする自動車用シート装置。
  2. 後方リンク部材の前方部にアッパレールへの枢支部を設けるとともに、後方リンク部材の後部上方にクッションフレームへの連結部を設け、かつ後方リンク部材の下方部に車体側の支持部材への係合部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用シート装置。
  3. クッションフレームの後部に、左右一対のクッションフレーム同士を結合する結合メンバを設けるとともに、この結合メンバに後方リンク部材の連結部を連結したことを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用シート装置。
  4. 後方リンク部材を側面視で略三角形状に形成するとともに、この後方リンク部材の各頂点部に上記枢支部、連結部および係合部を配設したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の自動車用シート装置。
  5. 後方リンク部材がクッションフレームの上昇駆動位置に移動するのに応じ、この後方リンク部材に設けられたクッションフレームに対する連結部が、側面視で略三角形状に形成された後方リンク部材の上部頂点側に変位するように、上記枢支部、連結部および係合部の位置関係を設定したことを特徴とする請求項4に記載の自動車用シート装置。
  6. 車両側の支持部材には、シートの側面視で、シートの後側から前側に向けて上り勾配が緩やかに大きくなった後に上り勾配が緩やかに小さくなる緩S字状のスライド溝部が形成されるとともに、このスライド溝部に後方リンク部材の係合部がスライド可能に係合されたことを特徴とする請求項2、4、5の何れか1項に記載の自動車用シート装置。
  7. 車両側の支持部材には、シートの側面視で、シートの後側から前側に向けて直線状に上昇するように傾斜したスライド溝部が形成されるとともに、このスライド溝部に後方リンク部材の係合部がスライド可能に係合されたことを特徴とする請求項2、4、5のいずれか1項に記載の自動車用シート装置。
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