JP4929956B2 - 医療デバイス通過用チューブ及びそれを備えたカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、医療デバイス通過用チューブ及びそのチューブを備えた経皮的血管形成術用カテーテルに関する。より詳細には、本発明は、末梢血管成形、冠状動脈成形及び弁膜成形等を実施する際の経皮的血管形成術(PTA:Percutaneous Transluminal Angioplasty、 PTCA:Percutaneous Transluminal Coronary Angioplastyなど)において使用されるバルーンカテーテル、特開2004−65326に記載されたような吸引カテーテル、特開2004−154195に記載されたような穿通カテーテルなどの経皮、経管腔用に適した医療デバイス通過用チューブ及びそれを備えたカテーテルに関する。本発明の医療デバイス通過用チューブは、特に、カテーテル、例えば迅速交換(rapid-exchange)型カテーテルまたはオーバー・ザ・ワイヤー(over-the-wire)型カテーテルの内腔を構造的に決定するのに有用である。
従来、患者の肉体的・時間的負担を軽減するために、経皮的に血管内にカテーテルを挿入して血管病変の治療を行う低侵襲の血管内手術が近年主流となっている。例えば、血管の狭窄部をバルーンで拡張したり、或いは血栓により閉塞した血管においてカテーテルに陰圧を加えることで体外へ血栓を除去するといった経皮的血管形成手術や、特殊な例として、冠状動脈血管における慢性完全閉塞(CTO)病変に対する拡張治療があげられる。上記の経皮的血管形成手術または血管内手術に使用されるカテーテルには、例えば以下のような性質が要求される。
(1)内腔直径の維持、および内腔表面における潤滑性:カテーテルの内層樹脂が形成するチューブ内腔を通じて、例えばガイドワイヤー等他の医療デバイスを無理なく屈曲した血管へ通過させる、または吸引等によって血栓やデブリス(異物)等の血管内物質を血管内から円滑に除去させる、または、血管中の完全閉塞病変部にガイドワイヤーを通過させるためにバックアップを得るための性質(内腔潤滑性)である。具体的には、屈曲した血管等に血管内壁等を損傷することなく円滑に挿入および引出しが幾度か行えるような屈曲血管への追随性(trackability)が必要となる。加えて、目的とする位置までカテーテル先端が到達し、血管の湾曲部、屈曲部でカテーテルに折れ曲がりが生じない耐キンク性が必要となる。また、血管壁を傷つけずに血管形状に応じた形状を保つ柔軟性が必要となる。
(2)繰り返し操作性:例えば、びまん性の血管内狭窄部でバルーンを一度拡張治療した後、その他の狭窄部で再度、拡張治療を行う際に、バルーンの位置調整のためにガイドワイヤーを円滑に引き戻す或いは推進させる必要がある。また現在のカテーテルバルーンは従来技術より高圧で拡張される。例えば、最近までのバルーン拡張圧力は、約10気圧であった。しかし現在の潮流は、約20気圧以上の高圧下でバルーン拡張を行う。そのため、高拡張圧でのバルーン拡張治療後、バルーンを収縮させた後でもガイドワイヤー等の医療デバイスがチューブ内腔を円滑に通過する必要がある。
このような要求特性を満たすため、例えば可とう性に優れた外層と、潤滑性に優れた内層からなる多層チューブを用いた種々のカテーテルが開発されている。
特許文献1では、細長のガイドワイヤーを用いる膨張カテーテルであって、その遠位部に膨張バルーンを有する外側チューブ部材と、外側チューブ部材内に配置された内側チューブ部材で構成されており、前記内側チューブ部材は薄肉のポリイミドからなる外層とポリテトラフルオロエチレンからなる内層で構成され、前記内側チューブ部材の内径が、前記ガイドワイヤーの外径よりも最大で約0.003インチ(0.076ミリ)までの径を有する内部ルーメンと、前記バルーン末端と前記内側チューブ部材の遠位端が封じられていることを特徴とする膨張チューブが開示されている。しかしながら、この構成は押し込み性(pushability)や潤滑性は得られるが、外層にポリイミドを配置しているために耐伸び性に劣り、多数回拡張、収縮した際に前記内側チューブ部材外層の塑性変形により内腔の変化を生じ、ガイドワイヤーが詰まる可能性がある。
特許文献2では、相互に固定され互いに異なった機械的性質を有する内側層と外側層の2層からなるカテーテル管と、基端部及び末端部を有するバルーンとを備えたインターベンショナルカテーテルであって、前記内側層がポリエチレンから作られ、前記外側層がポリアミドから作られ、更に前記バルーンの末端部が前記外側層に溶接されたインターベンショナルカテーテルが開示されている。しかしながら、この構成は屈曲血管への追随性や潤滑性は得られるが、外層にポリアミド、内層にポリエチレンといずれも高結晶性の樹脂を選定しているため、塑性変形を生じやすく、多数回拡張、収縮した際に前記カテーテル管の塑性変形による内腔の変化を生じ、同じくガイドワイヤーが詰まる可能性がある。
特許文献3では、架橋ポリオレフィンからなる内側管状部材と、前記内側管状壁の周囲に配置され、ナイロン、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンの郡から選ばれる材料から構成される補強チューブを備えてなる血管拡張カテーテルが開示されている。しかしながら、この構成は屈曲血管への追随性や潤滑性は得られるが、内層に架橋ポリエチレンといった高結晶性の樹脂を選定しているため、高拡張圧下では塑性変形を生じる可能性があり、多数回拡張、収縮した際に前記カテーテル管の内腔の変化を生じ、同じくガイドワイヤーが詰まる可能性がある。
特許文献4では、直接接着可能なポリマーを含んでなる外層、潤滑性ポリマーを含んでなる内層、機能化ポリマーを含んでなる中間接合層からなる共押出された、かとう性チューブ、ならびにそれを備えた医療器具が開示されている。しかしながら、この構成は屈曲血管への追随性や潤滑性は得られるが、外層と内層が不溶性であるため、必ず中間接合層を必要とするため、薄肉化の際に接着性等の性能が得られない可能性がある。また共押出設備の導入が必須であることからも経済的ではない。
欧州特許第0351687号 特許第2918459号 米国特許第5041089号 特開平10−305093号公報
上記現状に鑑み、本発明の課題は、例えば血管内治療時において、繰り返し使用においても医療デバイスの操作性の低下を生じることなく内腔潤滑性の維持に優れた医療デバイス通過用チューブ及びそのチューブを備えたカテーテルを提供することである。
本発明は、上記課題を解決するために以下の1または複数の特徴を有する。
[1]本発明の一つの特徴は、潤滑層(1)と、当該潤滑層(1)の周囲に配置される柔軟層(2)との積層構造を有する医療デバイス通過用チューブであって、前記潤滑層(1)が、医療デバイスの通過の際の潤滑性に加えて可逆性を高めるために含フッ素エチレン性重合体であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)により形成され、前記柔軟層(2)が、ポリアミド系エラストマーからなり、前記医療デバイス通過用チューブの10mm伸び時の応力(A1)(N/mm 2 )と100mm伸び時の応力(A2)(N/mm 2 )の比(A2/A1)が、1.0〜1.4であることを特徴とする医療デバイス通過用チューブである。
[2]好適な実施形態では、前記潤滑層(1)のショア(Shore)硬度が、40D以上、75D以下である。
[3]好適な実施形態では、前記柔軟層(2)のショア(Shore)硬度が、25D以上、90D以下である。
[4]好適な実施形態では、前記潤滑層(1)が、前記柔軟層(2)に対する接着性を高めるために、表面に反応性官能基を有する含フッ素エチレン性重合体により形成される。
[5]好適な実施形態では、前記柔軟層(2)が、硬度傾斜を有する。
]好適な実施形態では、前記医療デバイス通過用チューブの引張り弾性率が、0.1N/mm2以上、5.0N/mm2以下である
[7]好適な実施形態では、前記潤滑層(1)の肉厚が、0.1mm以下である。
]好適な実施形態では、前記柔軟層(2)の肉厚が、0.1mm以下である。
]好適な実施形態では、前記医療デバイス通過用チューブの内径が、0.2mm〜1.0mmである。
10]好適な実施形態では、前記医療デバイス通過用チューブの断面形状が、円または楕円である。
11]好適な実施形態では、前記医療デバイス通過用チューブが、当該チューブの外側に配置される部材との接触面積を増大させるために、当該チューブの断面の内径における長径(D1)と短径(D2)の比(D1/D2)が、1.0以上4.0以下である。
12]好適な実施形態では、前記医療デバイスが、ガイドワイヤーである。
13]本発明のその他の特徴は、前記医療デバイス通過用チューブを備えたカテーテルである。
14]本発明のその他の特徴は、前記医療デバイス通過用チューブと、当該医療デバイス通過用チューブの外側に配置されるバルーンとを備えたことを特徴とするバルーンカテーテルである。
15]好適な実施形態では、前記カテーテルが、血栓吸引カテーテル、またはワイヤーサポートカテーテルである。

上記の各特徴を含む本発明のその他の特徴およびその効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
以下、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.医療デバイス通過用チューブ潤滑層(1)の硬度
本発明の「硬度」は、例示として測定規格ASTM D1706によるショア(Shore)硬度を示す。本発明における医療デバイス通過用チューブ潤滑層(1)の「硬度」は、40D以上、75D以下であり、好ましくは45D以上、74D以下、さらに好ましくは50D以上、72D以下である。硬度を上記範囲内のように柔軟なものとすることで、例えば、チューブの柔軟化においても硬度を40D以上75D以下の範囲に調整することができ、潤滑性を維持したままで曲路血管の追随性の低減を抑制することができる。
ただし潤滑層(1)の硬度が低すぎると、医療デバイス等の操作での摩擦抵抗が上昇し、チューブ内腔表面の潤滑性が低下してしまうため好ましくない。また硬度が高すぎるとカ屈曲血管への追随性が劣り好ましくない。
2.医療デバイス通過用チューブ柔軟層(2)の硬度
本発明における医療デバイス通過用チューブ柔軟層(2)の「硬度」は、25D以上、90D以下であり、好ましくは30D以上、74D以下、さらに好ましくは40D以上、72D以下である。硬度を上記範囲内のように柔軟なものとすることで、例えば、チューブの柔軟化においても硬度を比較的低くすることができ、曲路血管の追随性の低減を抑制することができる。
ただし柔軟層(2)の硬度が低すぎると、医療デバイス等の操作での押し込み性(pushability)が低下してしまうため好ましくない。また硬度が高すぎると屈曲血管への追随性が劣り好ましくない。
3.含フッ素エチレン性重合体
本発明における潤滑層(1)に使用される含フッ素エチレン性重合体としては特に限定するものではないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、エチレン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(EFEP)、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(THV)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FKM)等があげられ、適宜、2種類以上のブレンドを実施してもよい。また術技におけるX線透視下でのカテーテルの視認性を向上させるために、前記樹脂に対してX線不透過性を有する物質を含んでいてもよい。X線不透過物質としては、十分なX線不透過性を有するものであればいかなるものでもよく、例えば、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、次炭酸ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、タングステン酸ビスマス、粉末状タングステン、粉末状タンタルあるいはこれらを組み合わせたものがあげられる。
またデバイス通過用チューブは、上述のような材料を使用することで内腔摺動性が高くすることができるため、薬液の注入の際にも、注入圧が必要以上に高くなることなく容易に注入可能である。
4.柔軟層(2)に使用される樹脂材料
本発明における柔軟層(2)に使用される樹脂材料としては特に限定するものではないが、例えば、ポリアミド、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、シリコン系エラストマー、フッ素系エラストマー、ラテックスゴム等の各種エラストマー、またはこれらのうちの2つ以上を組み合わせたものが使用可能である。
ここで、ポリアミドエラストマーとは、例えば、ナイロン6、ナイロン64、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン46、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、N−アルコキシメチル変性ナイロン、ヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸縮重合体、メタキシロイルジアミン−アジピン酸縮重合体のような各種脂肪族または芳香族ポリアミドをハードセグメントとし、ポリエステル、ポリエーテル等のポリマーをソフトセグメントとするブロック共重合体が代表的であり、その他、前記ポリアミドと柔軟性に富む樹脂とのポリマーアロイ(ポリマーブレンド、グラフト重合、ランダム重合等)や、前記ポリアミドを可塑剤等で軟質化したもの、さらには、これらの混合物をも含む概念である。
また、ポリエステルエラストマーとは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の飽和ポリエステルと、ポリエーテルまたはポリエステルとのブロック共重合体が代表的であり、その他、これらのポリマーアロイや前記飽和ポリエステルを可塑剤等で軟質化したもの、さらには、これらの混合物をも含む概念である。
好適に用いられる材料としては、その加工性、柔軟性の観点からポリアミドエラストマーが好ましく、例えばArkema社製のPEBAXなどがその代表として挙げられる。
実施形態としての柔軟層は、前記医療デバイス通過用チューブの外側に配置される部材に対する接着性を高めるために、ポリアミドエラストマー、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマーのいずれかの樹脂材料またはそれらの組合わせを採用することもできる。例えば、医療デバイス通過用チューブの外側に同じ材質のバルーンを配置すれば、両者を溶着する場合に、強固に一体化することができる。また術技におけるX線透視下でのカテーテルの視認性を向上させるために、前記樹脂に対してX線不透過性を有する物質を含んでいてもよい。X線不透過物質としては、十分なX線不透過性を有するものであればいかなるものでもよく、例えば、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、次炭酸ビスマス、塩基性炭酸ビスマス、タングステン酸ビスマス、粉末状タングステン、粉末状タンタルあるいはこれらを組み合わせたものがあげられる。
5.反応性官能基
柔軟層(2)との接着性を高めるために、前記含フッ素エチレン性重合体の反応性官能基は特に限定されないが、ヒドロキシル基(−OH)、エポキシ基(−C2O)、カルボキシル基(−COOH)、カルボニル基(−C=O)、カルボン酸エステル基(−COOR)、カルボン酸塩基(−COONa)、アミン基(−NH2)、スルホン酸塩基(−SO3Na)が表面処理により容易に生成することから好ましい。反応性官能基を、含フッ素エチレン性重合体表面に、表面処理工程によって付与する工程は、例えば、ナトリウム塩―アンモニア溶液といった化学処理液を用いるナトリウムエッチング処理工程や、含フッ素エチレン性重合体の表面を溶融させる火炎処理工程、コロナ放電工程、プラズマ処理工程、エキシマーレーザー処理工程のような自体公知の方法によって達成される。
6.医療デバイス通過用チューブの引張り弾性率及び引張り応力
実施形態の医療デバイス通過用チューブの「引っ張り弾性率」は、特に規定するものではないが、長手方向に1.0mm変位時において上限が5.0N/mm2以下、好ましくは4.0N/mm2以下、更に好ましくは3.0N/mm2以下、2.0N/mm2以下である。
前記引っ張り弾性率は、前記範囲内であれば下限は特に規定されるものではないが、例えば、0.1N/mm2以上、より好ましくは、0.2N/mm2以上、更に好ましくは、0.3N/mm2以上とすることができる。引張り弾性率が小さすぎると、医療デバイス通過用チューブの伸びが生じる場合があり、医療デバイスの位置調節性に不具合が生じる場合があり好ましくない。また引っ張り弾性率が大きすぎると、屈曲血管への追随性が劣り好ましくない。
また本発明における医療デバイス通過用チューブの「10mm変位時における引っ張り応力(A1)(N/mm2)と100mm変位時における引っ張り応力(A2)(N/mm2)との比(A2)/(A1)」は、2.0未満であり、好ましくは1.9未満であり、更に好ましくは1.8未満である。前記引っ張り応力の比は、前記範囲内であれば下限は特に規定されるものではないが、例えば、0.8以上、より好ましくは、0.9以上、更に好ましくは、1.0以上とすることができる。引張り応力比が大きすぎると、塑性変形による形状回復が見込まれず、多数回バルーン拡張治療をする際に、医療デバイスのつまり等不具合が生じる場合があり好ましくない。また引っ張り応力比が低すぎると、屈曲血管への挿入の際、チューブの破断が生じる可能性があることから好ましくない。
上記のような「「引っ張り弾性率」および/または「10mm変位時における引っ張り応力(A1)(N/mm2)と100mm変位時における引っ張り応力(A2)(N/mm2)との比(A2)/(A1)」は、上述した実施形態としての医療デバイス通過用チューブを構成する各層の構成、材料によって達成される。鋭意検討の結果、本件発明者は、後述の実施例で明らかなように、摩擦係数が低いポリトトラフルオロエチレンがゴム的な性質を示すことを見出し、潤滑層の実施形態として特に好適であることを見出した。ゴム的性質は、可逆性、反発弾性、復元性または形状回復性とも表現することができる。さらに、PTFEの場合は、高融点であるから後述の熱加工(例えば焼成処理)の影響をうけないという効果もある。
7.潤滑層(1)及び柔軟層(2)の肉厚
本発明における医療デバイス通過用チューブの潤滑層(1)の「肉厚」は、0.10mm以下であり、好ましくは0.07mm以下、さらに好ましくは0.05mm以下である。前記潤滑層(1)の肉厚は、前記範囲内であれば下限は特に規定されるものではないが、例えば、0.01mm以上、より好ましくは、0.012mm以上、更に好ましくは、0.015mm以上とすることができる。肉厚を上記範囲内のように薄いものとして得ることができるので、例えば、チューブの細径化においても内径を比較的広くすることができ、医療デバイスの摺動抵抗を抑制することができる。ただし潤滑層(1)の肉厚が小さすぎると、医療デバイス等の操作での摩擦抵抗が原因となって、チューブ内腔表面の潤滑性が低下してしまうため好ましくない。また肉厚が大きすぎると柔軟層の肉厚が制限されることから、柔軟層(2)の外側に配置されるバルーンとの溶着が劣る可能性があり好ましくない。柔軟層(2)の「肉厚」は、上記潤滑層(1)の肉厚と同様の範囲内である。潤滑層(1)および柔軟層(2)の肉厚は、相違してもよいし同一としてもよい。
8.医療デバイス通過用チューブの内径
本発明における医療デバイス通過用チューブの「内径」が、0.2mm以上1.0mm以下であり、好ましくは0.3mm以上0.9mm以下であり、さらに好ましくは0.4mm以上0.8mm以下である。内径を上記範囲内のように実施することで、医療デバイスの外径サイズに適合させた通過用チューブを供給することができる。
ただし内径が小さすぎると、医療デバイス等の挿入が困難となって、カテーテルの機能を低下させてしまうため好ましくない。また内径が大きすぎると柔軟層の肉厚が制限されることから、柔軟層(2)の外側に配置されるバルーンとの溶着が劣る可能性があり好ましくない。
9.医療デバイス通過用チューブの断面形状
本発明における医療デバイス通過用チューブの「断面形状」は、特に限定するものでないが、円または楕円形状であることが、デバイス通過性の観点から好ましい。すなわち医療デバイス通過用チューブの断面における長径(D1)と短径(D2)の比(D1/D2)が1.0以上4.0以下であり、好ましくは1.0以上3.5以下、さらに好ましくは1.0以上3.0以下である。この断面形状によりデバイス通過性を維持したままで、カテーテル部品との接触面積の増大を確保でき、溶着性能の向上が可能となる。長径と短径の比が大きすぎると、摺動面積の増大によりデバイス通過性が劣る可能性があり好ましくない。
10.医療デバイス通過用チューブの製造方法
ここで本発明における医療デバイス通過用チューブの製造方法を示す。実施形態では、「医療デバイス通過用チューブ」における「医療用デバイス」として、ガイドワイヤーを例示して説明する。
まず、図1のように金属芯線1を準備する。この金属芯線はリール2に巻かれており、その外径は製造するガイドワイヤー通過用チューブの内径とほぼ一致するものであり、材質としては銀等の金属メッキ銅線、あるいはステンレス線が好ましい。
続いて図2のように金属芯線上に押出機3により潤滑層4を押出被覆形成する。
潤滑層として、ポリテトラフルオロエチレンを使用した際には、加工助剤の乾燥処理を経てから、焼成処理を行う。
さらに後の柔軟層を被覆する工程で、潤滑層と柔軟層との接着力を高める目的で、前記の表面処理工程を実施することができる。続いて図3のように、潤滑層4を柔軟層5で覆う。前記柔軟層5は、前記潤滑層4の外径よりもわずかに大きな内径を有する樹脂材料管である。
柔軟層5は、潤滑層4と同じ硬度を持つものであっても良いし、医療デバイス通過用チューブの遠位部に相当する位置がより柔軟なものであっても良い。
柔軟層5を被覆する工程として、特に限定するものでないが、シュリンク被覆方法や押出被覆方法(ワイヤーコーテイング)、切替押出被覆方法(硬度傾斜を付与する押出方法の一つ)等が適宜選定される。
例えば図3のように、シュリンク被覆方法として、フッ素樹脂あるいはポリオレフィンからなるシュリンクチューブ6を用いて、ヒーターによる加熱或いは高周波電磁波による加熱を実施することで、潤滑層4、柔軟層5を一体化することができる。一体化した後に、シュリンクチューブを剥ぎ、金属芯線を抜くことで医療デバイス通過用チューブを得ることができる。また医療デバイス通過用チューブの外部上には、X線透視下での位置を識別するためのX線不透過部材であるX線不透過マーカーを設けてもよい。X線不透過マーカーは1個以上設けることが出来、例えば、血管内治療中において、X線透視下で血管内狭窄部との位置調節を容易にすることができる。
その他、好適な実施形態では、前記医療デバイス通過用チューブの先端部の剛性がチューブ基端部の剛性より低く、および/または、医療デバイス通過用チューブの先端部の外径が、チューブ基端部の外径より小さく、および/または医療デバイス通過用チューブは、コアワイヤを備えるように設計することができる。
11.バルーン
実施形態における医療デバイス通過用チューブの外側に配置された(例えばチューブの外側への溶着による)「バルーン」の材質は、特に限定するものでないが、血管内狭窄部を拡張でき、かつ可とう性を有するものが好ましく、例えば、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなどのポリオレフィン、ポリオレフィンエラストマー、さらにこれらの架橋物、ポリスチレンエラストマー、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、フッ素ゴムなどの樹脂材料あるいはこれらの混合物などを組み合わせたものの他、シリコーンゴム、ラテックスゴムなどが使用可能である。また、これら高分子材料を適宜積層した多層バルーンも使用できる。
またバルーンの製造方法としてはディッピング成形、ブロー成形等があり、本発明における医療デバイス通過用チューブを備えたバルーンカテーテルの使用用途に応じて適当な方法を選択することができる。
12.カテーテル
実施形態の上記医療デバイス通過用チューブを備えたカテーテルまたはバルーンカテーテルは、例えば血栓吸引カテーテル、ワイヤーサポートカテーテル、穿通カテーテル、またはマイクロカテーテル等として使用可能である。
13.評価方法
本明細書にいう評価値は、次の方法により測定された値を意味する。
(ガイドワイヤー通過用チューブ外径/内径)
キーエンス株式会社製 レーザー外径測定機LS−3100を用い、得られたガイドワイヤー通過用チューブの外径を計測した。また該チューブの内径は、株式会社アイゼン製ピンゲージを用いて計測した。肉厚は下式で算出した。
(肉厚/mm)=(チューブ外径/mm−チューブ内径/mm)/2
(引張り試験)
株式会社東洋精機製作所製 ストログラフEIIを用い、ロードセル50N、チャック間距離50mm、チャックスピード100mm/minにて引張り試験を実施した。1.0mm変位での引っ張り弾性率(N/mm2)及び降伏域以降の応力として、10mm変位での応力値(N/mm2)及び100mm変位での応力値(N/mm2)を測定した。
繰り返し使用の指標として、10mm及び100mm変位での応力比を採用した。応力比は下式で算出した。
応力比(N/mm2)=[100mm変位での応力値(N/mm2)]/[10mm変位での応力値(N/mm2)]
応力比が1.0に近いほど、ゴム弾性の性質を示すことから、繰り返し使用が可能な部材と判定される。
(拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉試験)
ガイドワイヤー通過用チューブ上にバルーンを被せ、遷移部を設けながら先端部と基端部を溶着し評価サンプルを作成した。水温37℃の恒温水槽中に評価サンプルを投入し、Crescent Design Inc.社製のHydraulic Burst/Leak Tester Model2000を用いて、各拡張圧でのガイドワイヤー補捉の有無、圧開放後の捕捉有無を判定した。拡張圧条件は、それぞれ10atm 30sec、15atm 30sec、20atm 30secで実施した。判定として、拡張圧でのガイドワイヤーの捕捉がない場合を○、ガイドワイヤーの捕捉があった場合を×、また圧解放後の捕捉がないものを○、捕捉があるものを×とした。圧解放後のガイドワイヤーの捕捉がないチューブが、繰り返し使用可能なカテーテル部材として判定される。
以下に本発明に係る具体的な実施例及び比較例について詳説するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
外径0.42mmの銀メッキ軟銅線上にPTFE被覆層F−A(ダイキン工業株式会社、ポリフロンPTFE F207)を厚さ0.03mmで施した。さらにその上に0.04mm厚のポリアミドエラストマ−層PA−A(Arkema社、Pebax7233)を被覆し、上記軟銅線を引抜いて内層PTFE、外層ポリアミドエラストマーからなる外径0.56mm/内径0.42mmのガイドワイヤー通過用チューブを作製した。
得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々1.0N/mm2、30N/mm2、31N/mm2であり、応力比は1.1であった。また拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は20atm下のみで生じ、圧解放後においてはいずれも捕捉は生じなかった。
(実施例2)
PTFE被覆層F−B(旭硝子株式会社、フルオンPTFE AD−1)を使用する以外は、実施例1と同様にガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々1.1N/mm2、32N/mm2、34N/mm2であり、応力比は1.1であった。また拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は20atmのみで生じ、圧解放後においてはいずれも捕捉は生じなかった。
(実施例3)
ポリアミドエラストマ−層PA−B(Arkema社、Pebax5533)を被覆する以外は、実施例1と同様にガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々0.4N/mm2、13N/mm2、16N/mm2であり、応力比は1.2であった。また拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は15atm、20atmで生じ、圧解放後においてはいずれも捕捉は生じなかった。
(実施例4)
ポリアミドエラストマ−層PA−C(Arkema社、Pebax4033)を被覆する以外は、実施例1と同様にガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々0.3N/mm2、9N/mm2、13N/mm2であり、応力比は1.4であった。また拡張圧下(20atmまで)におけるガイドワイヤー捕捉は10atm、15atm、20atmで生じ、圧解放後においてはいずれも捕捉は生じなかった。
(比較例1)
3種3層のチューブ押出装置を用いて、外層がポリアミドエラストマー層PA−A、接着層が変性ポリエチレン層AD(Lyondell Chemical Co.社 Plexar2000)、内層が高密度ポリエチレン層HD−A(日本ポリエチレン株式会社 高密度ポリエチレン、ノバテックHB530)となるよう、外径0.56mm/内径0.42mmのガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々0.9N/mm2、20N/mm2、41N/mm2であり、応力比は2.1であった。また拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は、15atm、20atmで生じ、また15atm、20atmでの拡張圧解放後においてワイヤーの捕捉があった。
(比較例2)
外層がポリアミドエラストマー層PA−Bを使用する以外は、比較例1と同様に、ガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々0.5N/mm2、10N/mm2、22N/mm2であり、応力比は2.2であった。また拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は、10atm、15atm、20atmのいずれの拡張圧で生じ、また15atm、20atmでの拡張圧解放後においてワイヤーの捕捉があった。
(比較例3)
高密度ポリエチレンHD−A(日本ポリエチレン株式会社 高密度ポリエチレン、ノバテックHB530)を用いて、外径0.56mm/内径0.42mmのガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々1.5N/mm2、22N/mm2、45N/mm2であり、応力比は2.0であった。また拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は、15atm、20atmのいずれの拡張圧で生じ、また15atm、20atmでの拡張圧解放後においてワイヤーの捕捉があった。
(比較例4)
外径0.58mm/内径0.44mmである以外は、比較例2と同じくガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々1.5N/mm2、21N/mm2、44N/mm2であり、応力比は2.1であった。拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は、15atm、20atmのいずれの拡張圧で生じ、また15atm、20atmでの拡張圧解放後においてワイヤーの捕捉があった。
(比較例5)
外径0.42mmの銀メッキ軟銅線上にPTFE被覆層F−A(ダイキン工業株式会社、ポリフロンPTFE F207)を厚さ0.03mmで施し、さらにその上に0.04mm厚のポリイミド層PIを被覆し、内層PTFE、外層ポリイミドからなる外径0.56mm/内径0.42mmのガイドワイヤー通過用チューブを作製した。得られたガイドワイヤー通過用チューブの引っ張り弾性率及び10mm変位での応力と100mm変位での応力を測定したところ、夫々3.0N/mm2、31N/mm2、72N/mm2であり、応力比は2.3であった。また拡張圧下でのガイドワイヤー捕捉は、15atm、20atmのいずれの拡張圧で生じ、また15atm、20atmでの拡張圧解放後においてワイヤの捕捉があった。
以上、実施例1−4および比較例1−5で得られた各チューブの測定結果を表1に示す。
(各チューブの測定結果)
Figure 0004929956

表1における各実施例と比較例の結果から、10mm変位時の応力と100mm変位時の応力比が2.0未満であれば、拡張圧下開放下におけるガイドワイヤーの捕捉を抑えること(表1の「ガイドワイヤー捕捉有無(拡張圧下および圧開放下)」参照)につながっていることが分かる。即ち、PTFE層及びポリアミドエラストマー層のいずれもが、本来のゴム的性質を持ち、バルーン拡張圧開放下において、ガイドワイヤー通過チューブが圧縮に対する形状回復性を示すようになる。その結果、バルーン拡張、収縮が繰り返されても、ワイヤーの捕捉がないことから操作性の低下を抑えることにつながっていることが分かる。
図1は、実施形態の医療デバイス通過用チューブの製造方法を示す概略図である。 図2は、実施形態の医療デバイス通過用チューブの製造方法を示す概略図である。 図2は、実施形態の医療デバイス通過用チューブの製造方法を示す概略図である。
符号の説明
4・・・潤滑層
5・・・柔軟層
6・・・シュリンクチューブ

Claims (15)

  1. 潤滑層(1)と、当該潤滑層(1)の周囲に配置される柔軟層(2)との積層構造を有する医療デバイス通過用チューブであって、
    前記潤滑層(1)が、医療デバイスの通過の際の潤滑性に加えて可逆性を高めるために含フッ素エチレン性重合体であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)により形成され
    前記柔軟層(2)が、ポリアミド系エラストマーからなり、
    前記医療デバイス通過用チューブの10mm伸び時の応力(A1)(N/mm 2 )と100mm伸び時の応力(A2)(N/mm 2 )の比(A2/A1)が、1.0〜1.4であることを特徴とする医療デバイス通過用チューブ。
  2. 前記潤滑層(1)のショア(Shore)硬度が、40D以上、75D以下であることを特徴とする請求項1記載の医療デバイス通過用チューブ。
  3. 前記柔軟層(2)のショア(Shore)硬度が、25D以上、90D以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の医療デバイス通過用チューブ。
  4. 前記潤滑層(1)が、前記柔軟層(2)に対する接着性を高めるために、表面に反応性官能基を有する含フッ素エチレン性重合体により形成されることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  5. 前記柔軟層(2)が、硬度傾斜を有することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  6. 前記医療デバイス通過用チューブの引張り弾性率が、0.1N/mm2以上、5.0N/mm2以下であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  7. 前記潤滑層(1)の肉厚が、0.1mm以下であることを特徴とする1〜の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  8. 前記柔軟層(2)の肉厚が、0.1mm以下であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  9. 前記医療デバイス通過用チューブの内径が、0.2mm〜1.0mmであることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  10. 前記医療デバイス通過用チューブの断面形状が、円または楕円であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  11. 前記医療デバイス通過用チューブが、当該チューブの外側に配置される部材との接触面積を増大させるために、当該チューブの断面の内径における長径(D1)と短径(D2)の比(D1/D2)が、1.0以上4.0以下であることを特徴とする請求項110のいずれかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  12. 前記医療デバイスが、ガイドワイヤーであることを特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の医療デバイス通過用チューブ。
  13. 請求項1〜12のいずれかの前記医療デバイス通過用チューブを備えたカテーテル。
  14. 請求項1〜12のいずれかの前記医療デバイス通過用チューブと、当該医療デバイス通過用チューブの外側に配置されるバルーンとを備えたことを特徴とするバルーンカテーテル。
  15. 前記カテーテルが、血栓吸引カテーテル、またはワイヤーサポートカテーテルである請求項13または14のカテーテル。
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