JP4923946B2 - ポリエーテル系多元共重合体およびその架橋物 - Google Patents
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更に、本発明は、上記架橋物からなる自動車用ゴム部品、半導電性ゴム部品をも提供する。
重合体(以下、ポリエーテル多元共重合体と略称する)の分子量については、ゴム材料の加工性の観点から、JIS K 6300−1に記載の方法に従って100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が10〜200、好ましくは20〜100の範囲内である。このような高分子量のポリエーテル多元共重合体は、触媒としてオキシラン化合物を開環重合させ得るものを使用し、温度−20〜100℃の範囲で溶液重合法、スラリー重合法などにより製造することができる。このような触媒としては、例えば有機アルミニウムを主体としこれに水やリンのオキソ酸化合物やアセチルアセトンなどを反応させて得られた触媒系、有機亜鉛を主体としこれに水を反応させて得られた触媒系、有機錫−リン酸エステル縮合物触媒系などが挙げられる。例えば本出願人による米国特許第3,773,694号明細書に記載の有機錫−リン酸エステル縮合物触媒系を使用してポリエーテル多元共重合体を製造することができる。
攪拌機、温度計およびコンデンサーを備えた三つ口フラスコにトリブチル錫クロライド10g、およびトリブチルフォスフェート35gを投入し、これらを窒素気流下に攪拌しながら250℃で20分間加熱し、留出物を留去し、残留物として室温で固体状の縮合物を得た。以降、これを実施例および比較例に重合用触媒として供した。
実施例で得られたポリエーテル多元共重合体の共重合組成は1H−NMRスペクトルにより求めた。また、ポリエーテル多元共重合体のムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K 6300に記載の方法に従い、Lローターを用いて100℃で測定した。
実施例1
内容量5Lのジャケット付きステンレス製反応器の内部を窒素置換し、上記縮合物触媒6g、グリシジルメチルカーボネート290g、エピブロモヒドリン36g、および溶媒としてノルマルヘキサン1030gとトルエン1370gを仕込み、エチレンオキシド279gをグリシジルメチルカーボネートの重合率をガスクロマトグラフィーで追跡しながら、逐次添加した。反応温度を20℃に維持したまま4時間後にMeOH1gを加えて重合反応を停止した。
内容量5Lのジャケット付きステンレス製反応器の内部を窒素置換し、上記縮合物触媒6g、グリシジルメチルカーボネート290g、アリルグリシジルエーテル30g、および溶媒としてノルマルヘキサン1030gとトルエン1370gを仕込み、エチレンオキシド279gはグリシジルメチルカーボネートの重合率をガスクロマトグラフィーで追跡しながら、逐次添加した。反応温度を20℃に維持したまま4時間後にMeOH1gを加えて重合反応を停止した。
重合時の仕込み量を、縮合物触媒4.6g、グリシジルメチルカーボネート197g、アリルグリシジルエーテル24g、エチレンオキシド239g、ノルマルヘキサン1389g、およびトルエン451gに変えた以外は実施例2と同様の手順でポリエーテル多元共重合体129gを得た。
重合時の仕込み物およびその量を、縮合物触媒3.6g、グリシジルメチルカーボネート415g、アリルグリシジルエーテル32g、エチレンオキシド92g、トリレンジイソシアネート6.7g、およびノルマルヘキサン1260gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体308gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒7.2g、グリシジルメチルカーボネート526g、アリルグリシジルエーテル35g、エチレンオキシド160g、およびトルエン2880gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体585gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒8g、グリシジルメチルカーボネート160g、アリルグリシジルエーテル39g、エチレンオキシド301g、ノルマルヘキサン750g、およびTHF750gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体368gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒8g、グリシジルメチルカーボネート454g、アリルグリシジルエーテル19g、エチレンオキシド27g、ノルマルヘキサン750g、およびTHF750gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体382gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒10g、グリシジルメチルカーボネート285g、2,3−エポキシプロピル−2’,3’−エポキシ−2’−メチルプロピルエーテル28g、エチレンオキシド87g、およびトルエン1600gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体111gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒8g、グリシジルメチルカーボネート319g、2,3−エポキシプロピル−2’,3’−エポキシ−2’−メチルプロピルエーテル29g、エチレンオキシド152g、トリレンジイソシアネート2.1g、ノルマルヘキサン1200g、およびトルエン300gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体308gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒4g、グリシジルメチルカーボネート279g、2,3−エポキシプロピル−2’,3’−エポキシ−2’−メチルプロピルエーテル28g、エチレンオキシド93g、ノルマルヘキサン960g、およびTHF640gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体308gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒8g、グリシジルメチルカーボネート356g、2,3−エポキシプロピル−2’,3’−エポキシ−2’−メチルプロピルエーテル60g、エチレンオキシド274g、プロピレンオキシド60g、およびノルマルヘキサン2250gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体343gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒12g、プロピレンオキシド787g、アリルグリシジルエーテル152g、エチレンオキシド819g、およびノルマルヘキサン4106gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体1670gを得た。
重合時の仕込物およびその量を、縮合物触媒8g、グリシジルメチルカーボネート51g、アリルグリシジルエーテル44g、エチレンオキシド305g、およびノルマルヘキサン1600gに変えた以外は実施例1と同様の手順でポリエーテル多元共重合体362gを得た。
下記の配合剤を用いて実施例12〜24、比較例1〜4のポリエーテル多元共重合体架橋物を作製した。
炭酸カルシウム:軽質炭酸カルシウム「赤玉」、白石工業株式会社製
可塑剤:「アデカサイザーRS−107」、旭電化工業株式会社製
滑剤:「スプレンダーR−300」、花王株式会社製
老化防止剤:「ナウガード445」、クロンプトン社製
MB:老化防止剤、「ノクラックMB」、大内新興化学株式会社製
受酸剤:酸化マグネシウム、「キョーワマグ150」、協和化学工業株式会社製
亜鉛華:加硫促進助剤、
硫黄:加硫剤、加硫促進剤
ETU:加硫剤、エチレンチオウレア
DM:加硫促進剤、「ノクセラーDM」、大内新興化学株式会社製
TS:加硫促進剤、「ノクセラーTS」、大内新興化学株式会社製
SS:加硫遅延剤、「ノクタイザーSS」、大内新興化学株式会社製
TRA:加硫剤、「ノクセラーTRA」、大内新興化学株式会社製
その他配合剤:ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム
ECO:比較例3に用いたエピクロロヒドリン系ゴム、「エピクロマーC」、ダイソー株式会社製
GECO:比較例4に用いたエピクロルヒドリン系ゴム、「エピクロマーCG−105」、ダイソー株式会社製
性能試験1)用の架橋物の作製
実施例12〜22、比較例1〜3
120℃に設定した容量1リットルのニーダー中で、実施例1〜11、参考例1〜2で得られたポリエーテル多元共重合体、ECO100重量部をそれぞれ1分間素練りした後、これに表1、表2に示すA練り配合剤を表1、表2に示す配合量で配合した。これらを5分間混練した後、得られた混練物をニーダーより取り出し、70℃に設定した7インチロールでシート化してA練りゴムシートを作製した。
実施例12〜22、および比較例1〜3で得られた各試験片に対し、JIS K 6251に記載の方法に従って引張試験を行った。
実施例23、比較例4
120℃に設定した容量1リットルのニーダー中で、実施例2で得られたポリエーテル多元共重合体、GECO100重量部をそれぞれ1分間素練りした後、これに表5に示すA練り配合剤を表5に示す配合量で配合した。これらを5分間混練した後、得られた混練物をニーダーより取り出し、70℃に設定した7インチロールでシート化してA練りゴムシートを作製した。
実施例23および比較例4で得られた各試験片に対し、体積固有抵抗率の測定を行った。測定は絶縁抵抗計(三菱油化株式会社製、ハイレスタHP)を用い、電圧を10V印加し、1分後の抵抗値を読み取り体積固有抵抗値を算出した。測定結果は表5に併記する。
Claims (8)
- 100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が10〜200の範囲内にある請求項1に記載のポリエーテル系多元共重合体。
- (II)で表される構成単位がエチレンオキシド単位である請求項1または2に記載のポリエーテル系多元共重合体。
- (I)で表される構成単位が20〜75モル%の範囲内にある請求項1から3のいずれかに記載のポリエーテル系多元共重合体。
- ハロゲン含有量が7重量%以下である請求項1から4のいずれかに記載のポリエーテル系多元共重合体。
- 請求項1から5のいずれかに記載のポリエーテル系多元共重合体を架橋してなる架橋物。
- 請求項6に記載の架橋物からなる自動車用ゴム部品。
- 請求項6に記載の架橋物からなる半導電性ゴム部品。
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