JP4917950B2 - 全方位監視によるプラント操業制御方法 - Google Patents

全方位監視によるプラント操業制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、主にごみ焼却炉から排出された灰(焼却灰及び飛灰)を電気エネルギーにより溶融処理する灰溶融炉を備えたプラントや都市ごみ等をストーカ上で焼却処理するごみ焼却炉を備えたプラントに用いられるものであり、全方位ミラーと長波長型の赤外線カメラを併用した炉内監視装置により灰溶融炉内の略全域やごみ焼却炉内の略全域を連続的に監視し、その監視結果に基づいて灰溶融炉への投入電力及び投入灰供給量やごみ焼却炉へのごみ供給量及びストーカへの燃焼空気量を最適化して安定したプラントの操業制御を行えるようにした全方位監視によるプラント操業制御方法に関するものである。
近年、都市ごみや産業廃棄物等を焼却処理するごみ焼却炉から排出された灰(焼却灰及び飛灰)の減容化及び無害化を図るため、灰の溶融固化処理法が注目され、現実に実用に供されている。何故なら、灰は、溶融固化することにより、その容積を1/2〜1/3に減らすことができると共に、重金属等の有害物質の溶出防止や溶融スラグの再利用、最終埋め立て処分場の延命等が可能になるからである。
而して、前記灰の溶融処理には、電気エネルギーによって灰を溶融処理する電気溶融方式の灰溶融炉が広く利用されている。この電気溶融方式の灰溶融炉を利用するのは、ごみ焼却施設の発電設備から溶融用電力が得られ易い等の理由からである。
従来、この種の灰溶融炉としては、炉の天井壁に設けた主電極と炉の底壁(炉底)に設けた炉底電極との間に直流電源により電圧を印加してプラズマアークを発生させ、当該プラズマアークにより炉内に投入された灰を溶融処理するようにしたプラズマアーク式の灰溶融炉が知られている。
即ち、前記灰溶融炉30は、図5に示す如く、耐火物等により形成された天井壁、周壁及び底壁(炉底)から成る炉本体31と、天井壁に貫通状に配設した昇降自在な主電極32と、天井壁に貫通状に配設した昇降自在なスタート電極33と、底壁に配設した導電性耐火物製の炉底電極34等から成り、直流電源を利用して主電極32から炉底電極34へ向けてプラズマアークを発生させ、当該プラズマアークの発生熱により炉内に投入された灰を溶融処理するように構成されている。
尚、図5に於いては、35は溶融スラグ出滓口、36は排ガス排出口、37は覗き窓、38は赤外線カメラ、Sは溶融スラグ層、Mは溶融メタル層である。
上述した構成の灰溶融炉30の運転中に於いては、炉内に投入される灰の供給量や炉内の灰の溶融状況に応じて灰溶融炉30への投入電力を調整する必要がある。又、灰溶融炉30への投入電力を効率よく溶湯に伝達するため、溶湯と主電極32の電極距離間を最適な位置で一定に保つ必要がある。更に、灰溶融炉30の主電極32は、灰溶融炉30の運転中に徐々に消耗するので、その消耗分に相当する分だけ、主電極32を下降させる必要がある。
そのため、灰溶融炉30の運転中に於いては、炉内を監視して炉内の溶湯範囲やプラズマアークのアーク長さ等を観察し、その観察結果に基づいて灰溶融炉30への投入電力や主電極32の高さ位置等を制御する必要がある。
ところで、灰を溶融処理する灰溶融炉30に於いては、灰溶融時に発生する飛灰やヒューム(金属の蒸気が炉内で凝固、化学変化を起こし、固体の微粒子となって炉内に浮遊するもの)等の浮遊物により、可視光線カメラでは炉内を確実且つ充分に監視することができなかった。
そこで、最近では、図5に示す如く、炉内の浮遊物を透過し易い波長が8μm〜12μmの長波長型の赤外線カメラ38を利用し、当該赤外線カメラ38により灰溶融炉30の溶融スラグ出滓口35やマンホール等に設置の覗き窓37から炉内を監視することが行われている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3及び特許文献4等参照)。
然し乍ら、従来の灰溶融炉30に於いては、覗き窓37の外側位置から赤外線カメラ38により炉内を監視するようにしているため、限られた視野での炉内監視となり、炉内全域を監視することができなかった。そのため、プラズマアークのアーク長は、把握できるものの、灰溶融炉30内の溶湯範囲全域や温度分布は把握することが困難であった。
その結果、最適な投入電力と投入灰供給量のバランスを判別するのが非常に困難となり、灰の最適な溶融処理を行えないと云う問題があった。
例えば、図6に示す如く、未溶融灰aが主電極32の近傍位置まで接近したり、未溶融灰aが溶融スラグ出滓口35まで到達したりするのを把握することが困難になり、前者の場合には、電圧不安定になり、又、後者の場合には、溶融スラグが間欠的に出滓されると云う問題が発生することになる。
特開2002−81634号公報 特許第3659903号公報 特開2003−28411号公報 特開2003−343824号公報
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、灰溶融炉内の略全域やごみ焼却炉内の略全域を全方位ミラーと長波長型の赤外線カメラを併用した炉内監視装置により連続的に監視し、その監視結果に基づいて灰溶融炉への投入電力及び投入灰供給量やごみ焼却炉へのごみ供給量及びストーカへの燃焼空気量を最適化して安定したプラントの操業制御を行えるようにした全方位監視によるプラント操業制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、炉内に投入された灰を電気エネルギーにより溶融する灰溶融炉を備えたプラントに於いて、灰溶融炉内の略全域を全方位ミラーと長波長型の赤外線カメラを併用した炉内監視装置により連続的に監視して灰溶融炉内の溶湯範囲や温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置により灰溶融炉への投入電力及び投入灰供給量を最適化するようにしたことに特徴がある。
又、本発明の請求項2の発明は、炉内に投入されたごみをストーカ上で焼却するごみ焼却炉を備えたプラントに於いて、ごみ焼却炉内の略全域を全方位ミラーと長波長型の赤外線カメラを併用した炉内監視装置により連続的に監視してごみ焼却炉内のストーカ上のごみ乾燥状況や燃焼位置、温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置によりごみ焼却炉へのごみ供給量及びストーカへの燃焼空気量を最適化するようにしたことに特徴がある。
本発明は、灰を溶融処理する灰溶融炉内の略全域やごみを焼却処理するごみ焼却炉内の略全域を全方位ミラーと長波長型の赤外線カメラを併用した炉内監視装置により連続的に監視して灰溶融炉内の溶湯範囲や温度分布、ごみ焼却炉内のごみ乾燥状況や燃焼位置、温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置により灰溶融炉への投入電力及び投入灰供給量やごみ焼却炉へのごみ供給量及びストーカへの燃焼空気量を最適化するようにしているため、灰の最適な溶融処理やごみの最適な焼却処理を行うことができ、安定したプラントの操業制御が可能となる。
又、本発明は、灰溶融炉内の略全域やごみ焼却炉内の略全域を全方位ミラーに反映させ、そのミラー映像を長波長型の赤外線カメラで撮影して炉内を監視するようにしているため、灰溶融炉内の略全域やごみ焼却炉内の略全域を死角が生ずることなく、監視することができると共に、炉内の飛灰等の影響を受けることなく、炉内の状況を確実且つ良好に監視することができる。その結果、灰溶融炉内の溶湯範囲や温度分布、ごみ焼却炉内のごみ乾燥状況や燃焼位置、温度分布を確実且つ良好に把握することができる。
更に、本発明は、灰溶融炉内の溶湯範囲や温度分布、ごみ焼却炉内のごみ乾燥状況や燃焼位置、温度分布を把握して炉内の略全域を監視しているため、炉内耐火物の延命化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の方法を実施するプラントの要部である灰溶融炉1を示し、当該灰溶融炉1は、都市ごみや産業廃棄物等を焼却処理するごみ焼却炉から排出された灰(焼却灰及び飛灰)を溶融処理するものであり、灰溶融炉1内の略全域を全方位ミラー2′と長波長型の赤外線カメラ2″を併用した炉内監視装置2により連続的に監視して灰溶融炉1内の溶湯範囲全域や温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置3により灰溶融炉1への投入電力及び投入灰供給量を最適化するようにしたものである。
即ち、前記灰溶融炉1は、図1に示す如く、耐火物等により形成された天井壁、周壁及び底壁(炉底)から成る炉本体4と、天井壁に貫通状に配設され、直流電源装置5の陰極に接続された昇降自在な主電極6と、天井壁に貫通状に配設され、直流電源装置5の一方の陽極に接続された昇降自在なスタート電極7と、底壁全域に配設され、直流電源装置5の他方の陽極に集電板を介して接続された導電性耐火物製の炉底電極8と、炉本体4の周壁に設けられ、炉内に灰を供給する灰供給装置9(スクリューフィーダー)と、炉本体4の天井壁部分に設けられ、炉内の略全域を監視する全方位ミラー2′及び長波長型の赤外線カメラ2″から成る炉内監視装置2と、炉内監視装置2からのデータ信号を処理して灰溶融炉1内の溶融範囲及び温度分布を把握すると共に、これに基づいて灰溶融炉1内への投入電力及び投入灰供給量を演算して直流電源装置5及び灰供給装置9を制御する制御装置3等から成り、直流電源を利用して主電極6から炉底電極8へ向けてプラズマアークを発生させ、当該プラズマアークの発生熱により炉内に投入された灰を溶融処理すると共に、炉内の略全域を監視して溶湯範囲や温度分布を把握し、これに基づいて投入電力及び投入灰供給量を最適化するように構成されている。
尚、図1に於いて、10は炉本体4の周壁に形成され、炉内に灰を投入するための灰投入口、11は炉本体4の周壁に形成され、溶融スラグをオーバーフローさせる溶融スラグ出滓口、12は溶融スラグを流下させるスラグ出湯樋、13は炉内の排ガスを排出する排ガス排出口である。
前記炉内監視装置2は、灰溶融炉1内の略全域を映し出すことができる全方位ミラー2′と、全方位ミラー2′に反映された像を撮影する長波長型の赤外線カメラ2″とから構成されており、炉本体4の天井壁部分から灰溶融炉1内の略全域を全方位ミラー2′に反映させ、そのミラー映像を炉外に配置した赤外線カメラ2″により撮影することにより、灰溶融炉1内の略全域を監視できるようにしたものである。
具体的には、全方位ミラー2′は、図2に示す如く、透明なドーム状のカバー2aと、カバー2aの開口部分に取り付けられ、中心部に開口を有する凸鏡面から成る回転対称形状の主鏡2bと、カバーの頂部に主鏡2bに対向する状態で取り付けられ、中心部に開口を有する回転対称形状の副鏡2cと、副鏡2cの開口に配置された凹レンズ2dとから成り、カバー2aを透過した光を主鏡2bに反射させた後、副鏡2cにより主鏡2bの開口へ反射させ、又、凹レンズ2dを透過した光を主鏡2bの開口へ入射させることによって、灰溶融炉1内の略全域を映し出すことができるようになっている。
この全方位ミラー2′は、炉本体4の天上壁に設けた覗き窓14内に配設されており、当該全方位ミラー2′の周囲には、炉内の飛灰等が全方位ミラー2′に付着しないように窒素ガスが吹き込まれている。
一方、長波長型の赤外線カメラ2″は、天上壁に設けた覗き窓14の外方位置に配置されており、全方位ミラー2′に映し出された灰溶融炉1内の像を連続的に撮像するようになっている。
この長波長型の赤外線カメラ2″には、灰溶融炉1内の飛灰やヒュームを透過し易い波長が8μm〜12μmの長波長型の赤外線カメラ2″が使用されている。
前記制御装置3は、炉内監視装置2からのデータ信号を処理して灰溶融炉1内の溶湯範囲の状況や温度分布を把握するデータ処理部(図示省略)と、データ処理部からの信号により灰溶融炉1内への最適な投入電力及び投入灰供給量を演算する演算部(図示省略)と、演算部からの信号により灰溶融炉1内への投入電力及び投入灰供給量が最適になるように直流電源装置5及び灰供給装置9を制御する制御部(図示省略)とを備えている。
以上のように構成されたプラントの要部である灰溶融炉1に於いては、灰(焼却灰及び飛灰)の溶融処理を開始するに当たっては、先ず、主電極6とスタート位置に下降させたスタート電極7とに通電させて両電極6,7間に電流を発生させ、これにより炉内の灰を溶融させる。これは、主電極6と炉底電極8の間に非導電性の溶融物が介在するため、運転開始時に於いては、主電極6と炉底電極8との間にプラズマアークを発生させ得ないからである。
炉内の灰が溶融して導電性が上昇すると、スタート電極7を待機位置に上昇させたうえ、主電極6と炉底電極8との間に直流電源装置5により所定の電圧を印加して両電極6,8間にプラズマアークを発生させ、当該プラズマアークの発生熱により灰供給装置9から炉内へ投入された灰を溶融する。
尚、一般的に灰溶融炉1への投入電力は、炉本体4の灰処理量と炉本体4から放熱される放熱量とにより決定されている。
主電極6と炉底電極8との間に発生するプラズマアークにより炉内の灰が順次溶融されて行くと、炉本体4内に溶湯が形成される。この溶湯は、灰中に鉄を始めとする金属類やシリカを始めとするスラグ成分が多く含まれているため、比重差によって上方に位置する溶融スラグ層Sと溶融スラグ層Sの下方に位置する溶融メタル層Mとに分離される。
前記溶融スラグは、溶融スラグ出滓口11から順次オーバーフローし、スラグ出湯樋12を流下して冷却水を貯留した水冷槽(図示省略)内へ落下排出され、ここで水冷されて水砕スラグにされる。
又、炉内で発生した排ガスは、誘引通風機(図示省略)の誘引作用により天井壁に形成した排ガス排出口13(又は溶融スラグ出滓口)を通って燃焼室(図示省略)内へ導入され、ここで燃焼された後、排ガス処理装置(図示省略)等を経て浄化されてから大気中へ放出されている。
一方、溶融スラグの下方に位置する溶融メタルは、灰溶融炉1の運転時間の経過と共に順次底壁に残留・蓄積し、溶融メタル層Mの液面レベルを上昇させて溶融メタル層Mの厚さを増加させる。これに伴って、上方の溶融スラグ層Sの厚さは、炉本体4の溶湯容積が一定であることとも相俟って、順次薄くなって行く。
尚、溶融メタル層Mの液面が上昇すると、溶融スラグに溶融メタルが混合して排出され、スラグの品質が低下する等の問題が発生するため、周壁下部に設けたタップホール(図示省略)を間欠的に開孔し、ここから溶融メタルを抜き出して溶融メタル層Mの厚さが所定の厚さを超えないようにしている。
そして、灰溶融炉1の運転中に於いては、灰溶融炉1内の略全域を炉内監視装置2の全方位ミラー2′に反映させ、そのミラー映像を長波長型の赤外線カメラ2″より連続的に撮影している。これにより、灰溶融炉1内の略全域を死角を生ずることなく、把握することができる。又、全方位ミラー2′に映し出された像を長波長型の赤外線カメラ2″で撮影しているため、炉内の飛灰やヒュームの影響を受けることなく、炉内の状況を把握することができる。更に、赤外線カメラ2″は、炉内の放射エネルギーを検出するので、同時に炉内の温度分布も検出でき、処理によっては灰の未溶融範囲等を検出することができる。
炉内監視装置2からのデータ信号は、制御装置3へ入力されてここでデータ処理される。即ち、制御装置3は、炉内監視装置2からのデータ信号をデータ処理して灰溶融炉1内の溶湯範囲の状況や温度分布を把握し、これに基づいて灰溶融炉1内への最適な投入電力及び投入灰供給量を決定すると共に、灰溶融炉1内への投入電力及び投入灰供給量が最適な値になるように直流電源装置5や灰供給装置9を制御する。これにより、灰溶融炉1の安定した操業制御を実現することができる。
尚、図3は灰溶融炉1が安定した状態で操業されている状態を示すものであり、未溶融灰aが主電極6の近傍位置まで接近したり、未溶融灰aが出滓口11まで到達したりすると云うことがない。その結果、電圧が不安定になったり、溶融スラグが間欠的に出滓されるのを防止することができる。
このように、上述した灰溶融炉1を備えたプラントに於いては、灰溶融炉1内の略全域を全方位ミラー2′と長波長型の赤外線カメラ2″を併用した炉内監視装置2により連続的に監視して灰溶融炉1内の溶湯範囲や温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置3により灰溶融炉1への投入電力及び投入灰供給量を最適化するようにしているため、灰の最適な溶融処理を行うことができ、安定したプラントの操業制御が可能となる。
図4は本発明の方法を実施するプラントの要部であるストーカ式のごみ焼却炉15を示し、当該ごみ焼却炉15は、都市ごみや産業廃棄物等をストーカ19上で焼却処理するものであり、ごみ焼却炉15内の略全域を全方位ミラー2′と長波長型の赤外線カメラ2″を併用した炉内監視装置2により連続的に監視してごみ焼却炉15内のストーカ19上のごみの乾燥状況や燃焼位置(ストーカ19上のごみ燃焼中心位置や燃え切り位置)、温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置3によりごみ焼却炉15へのごみ供給量及びストーカ19への燃焼空気量を最適化するようにしたものである。
即ち、前記ストーカ式のごみ焼却炉15は、炉本体16、ごみ供給ホッパ17、ごみ供給装置18、ストーカ19、ストーカ下ホッパ20、一次燃焼室21、二次燃焼室22、灰出し口23、排ガス出口24、一次燃焼空気供給ダクト25、二次燃焼空気供給ダクト26、ダンパ27、炉内監視装置2及び制御装置3等から成り、ストーカ19上に供給したごみをストーカ19下から供給する燃焼空気により順次乾燥、燃焼させると共に、ストーカ19全域を監視してごみの乾燥状況や燃焼位置、温度分布を把握し、これに基づいてストーカ19へのごみ供給量及び燃焼空気量を最適化するように構成されている。
又、ストーカ19は、乾燥ストーカ19a、燃焼ストーカ19b及び後燃焼ストーカ19cから成り、ストーカ19下から各ストーカ19a,19b,19cに燃焼空気(一次燃焼空気)が供給されるようになっている。
前記炉内監視装置2は、炉本体16の天上壁部分に設けた覗き窓28内に配設され、ごみ焼却炉15のストーカ19全域を映し出すことができる全方位ミラー2′と、覗き窓28の外方位置に配設され、全方位ミラー2′に反映された像を撮影する長波長型の赤外線カメラ2″とから構成されており、炉本体16の天井壁部分からストーカ19全域を全方位ミラー2′に反映させ、そのミラー映像を炉外に配置した赤外線カメラ2″より撮影することにより、ごみ焼却炉15のストーカ19全域を監視できるようにしたものである。
尚、全方位ミラー2′及び長波長型の赤外線カメラ2″には、図2に示す灰溶融炉1に用いたものと全く同じものを使用しているため、ここではその詳細な説明を省略する。
前記制御装置3は、炉内監視装置2からのデータ信号を処理してごみ焼却炉15内のストーカ19上のごみ乾燥状況や燃焼位置、温度分布を把握するデータ処理部(図示省略)と、データ処理部からの信号によりストーカ19への最適なごみ供給量及び燃焼空気量を演算する演算部(図示省略)と、演算部からの信号によりストーカ19へのごみ供給量及び燃焼空気量が最適になるようにごみ供給装置18及びダンパ27を制御する制御部(図示省略)とを備えている。
而して、前記ストーカ式のごみ焼却炉15によれば、ごみ供給ホッパ17からごみ供給装置18により炉内に供給されたごみは、乾燥ストーカ19a上へ連続的に供給され、ここで乾燥ストーカ19a下から供給される燃焼空気(一次燃焼空気)と高温状態にある一次燃焼室21からの輻射熱により加熱・乾燥されると共に、ごみの一部に燃焼が始まる。これにより、ごみ中の水分や揮発分が蒸発すると共に、COやHC等の未燃ガスが放出される。
次に、乾燥されたごみは、引き続き乾燥ストーカ19aら燃焼ストーカ19b上へ送られ、ここで燃焼ストーカ19b下から供給される燃焼空気(一次燃焼空気)によって火炎を上げて燃焼をすると共に、燃焼ストーカ19bの下流側端部に於いて丁度燃え切り点に達する。
そして、燃焼ストーカ19bの下流側端部に於いて燃え切ったごみは、引き続き後燃焼ストーカ19c上へ送られ、ここで後燃焼ストーカ19c下から供給される燃焼空気(一次燃焼空気)により所謂おき燃焼をして未燃分が殆どない焼却灰となった後、灰出し口23から落下排出される。
一方、ごみの焼却に伴い発生する未燃ガスや未燃物は、一次燃焼室21内を上昇して行き、二次燃焼室22内に於いてここに吹き込まれる燃焼空気(二次燃焼空気)により攪拌・混合され、燃焼ガス中に含まれる未燃ガス等が完全燃焼された後、排ガスとなって排ガス出口24から排出される。
そして、ごみ焼却炉15の運転中に於いては、ストーカ19全域を炉内監視装置2の全方位ミラー2′に反映させ、そのミラー映像を長波長型の赤外線カメラ2″により連続的に撮影している。これにより、ストーカ19全域を死角を生ずることなく、把握することができる。又、全方位ミラー2′に映し出された像を長波長型の赤外線カメラ2″で撮影しているため、炉内の飛灰やヒュームの影響を受けることなく、炉内の状況を把握することができる。
炉内監視装置2からのデータ信号は、制御装置3へ入力されてここでデータ処理される。即ち、制御装置3は、炉内監視装置2からのデータ信号をデータ処理してごみ焼却炉15内のストーカ19上のごみ乾燥状況や燃焼位置(ストーカ19上のごみ燃焼中心位置や燃え切り位置)、温度分布を把握し、これに基づいてごみの乾燥状況や燃焼位置(ストーカ19上のごみ燃焼中心位置や燃え切り位置)が最適な位置になるようにごみ焼却炉15内への最適なごみ供給量及び燃焼空気量を決定すると共に、ごみ焼却炉15内へのごみ供給量及び燃焼空気量が最適な値になるようにごみ供給装置18及び一次燃焼空気供給ダクト25に介設したダンパ27を制御する。これにより、ごみ焼却炉15の安定した操業制御を実現することができる。
このように、上述したごみ焼却炉15を備えたプラントに於いては、ごみ焼却炉15のストーカ19全域を全方位ミラー2′と長波長型の赤外線カメラ2″を併用した炉内監視装置2により連続的に監視してストーカ19上のごみ乾燥状況や燃焼位置、温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置3によりごみ焼却炉15へのごみ供給量及びストーカ19への燃焼空気量を最適化するようにしているため、ごみの最適な焼却処理を行うことができ、安定したプラントの操業制御が可能となる。
本発明の方法を実施するプラントの要部である灰溶融炉の概略縦断面図である。 炉内監視装置の概略図である。 灰溶融炉が安定した状態で操業されている状態を示し、(A)は炉内の平面図、(B)は炉内の縦断面図である。 本発明の方法を実施するプラントの要部であるストーカ式のごみ焼却炉の概略縦断面図である。 従来の灰溶融炉の縦断面図である。 灰溶融炉が不安定な状態で操業されている状態を示し、(A)は炉内の平面図、(B)は炉内の縦断面図である。
符号の説明
1は灰溶融炉、2は炉内監視装置、2′は全方位ミラー、2″は長波長型の赤外線カメラ、3は制御装置、15はごみ焼却炉、19はストーカ。

Claims (2)

  1. 炉内に投入された灰を電気エネルギーにより溶融する灰溶融炉を備えたプラントに於いて、灰溶融炉内の略全域を全方位ミラーと長波長型の赤外線カメラを併用した炉内監視装置により連続的に監視して灰溶融炉内の溶湯範囲や温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置により灰溶融炉への投入電力及び投入灰供給量を最適化するようにしたことを特徴とする全方位監視によるプラント操業制御方法。
  2. 炉内に投入されたごみをストーカ上で焼却するごみ焼却炉を備えたプラントに於いて、ごみ焼却炉内の略全域を全方位ミラーと長波長型の赤外線カメラを併用した炉内監視装置により連続的に監視してごみ焼却炉内のストーカ上のごみ乾燥状況や燃焼位置、温度分布を把握し、その監視結果に基づいて制御装置によりごみ焼却炉へのごみ供給量及びストーカへの燃焼空気量を最適化するようにしたことを特徴とする全方位監視によるプラント操業制御方法。
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