JP2675939B2 - 炉内暗所の監視装置 - Google Patents

炉内暗所の監視装置

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JP2675939B2 JP3315622A JP31562291A JP2675939B2 JP 2675939 B2 JP2675939 B2 JP 2675939B2 JP 3315622 A JP3315622 A JP 3315622A JP 31562291 A JP31562291 A JP 31562291A JP 2675939 B2 JP2675939 B2 JP 2675939B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉炉口部、燃焼炉、
焼鈍炉等の炉内暗所に存在する鉱石類、金属等の物体の
状態を撮像装置を用いて広範囲・広角度で監視するため
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高炉炉口部等の炉内暗所をテレビ
カメラ等の撮像装置を用いて監視する場合、炉壁に設け
たガラス窓を介して炉内暗所に可視光を導入して、該炉
内暗所の撮像したい鉱石類等の物体に照光し、この時、
その物体から反射される可視光を前記照光用のガラス
窓、あるいはこれと別に炉壁に設けた撮像用のガラス窓
を介して撮像装置により受光して該炉内暗所の物体の像
を得るのが通例である。そして、このように炉内暗所を
撮像装置を用いて監視する場合、炉の適切な操業を行う
上で該炉内暗所の比較的広範囲にわたる物体の像を得る
ことが好ましく、このため、一般には、前記ガラス窓を
比較的大面積のものとしている。
【0003】しかるに、炉内には、炉の稼働時に可視光
領域の波長と同程度の粒子径を有する多量の粉塵が発生
し、このため、上記のように可視光により炉内暗所を照
光するものでは、該粉塵による可視光の散乱や吸収が生
じやすく、炉内暗所の鮮明な像を得ることができない場
合が多いものであった。
【0004】この場合、炉内暗所には高温に加熱された
高温物体と常温程度の低温物体とが共存し、これらの物
体が自然放射する赤外線強度が相違するので、炉内暗所
を照光することなく赤外線撮像装置を用いて撮像するこ
とが考えられるものの、実際には、炉内暗所に存在する
高温物体と低温物体とはこれらの温度差が大きく、すな
わち、これらの放射するエネルギー差が大き過ぎ、この
ためハレーションによって低温物体を鮮明に撮像するこ
とが困難である。
【0005】また、従来の監視装置のように、炉内暗所
の広範囲の物体を監視するために、前記ガラス窓を比較
的大きなものとすると、炉内で発生する煤煙等がガラス
窓に付着し易く、該ガラス窓の頻繁なパージが必要とな
ると共に、該ガラスが破損した場合にその交換費用が高
価なものとなるという不都合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる不都合
を解消し、高炉炉口部等の炉内暗所に存在する物体を、
低温物体及び高温物体の差異なく鮮明に撮像することが
でき、しかもその撮像のために炉壁に設ける孔を小さな
ものとして広範囲にわたって撮像することができる炉内
暗所の監視装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる目的を達
成するために、高温物体と低温物体とが共存する炉内暗
所を監視する装置であって、前記炉内暗所に存在する物
体を撮像する赤外線域に感度を有する撮像装置と、前記
炉内暗所とその外部とを隔離する隔壁に前記炉内暗所の
撮像範囲に臨ませて設けられた照光用小孔と、該照光用
小孔の位置に焦点を有して前記炉内暗所の外部に設けら
れた照光用光学レンズとを具備し、光源から放射された
赤外線を前記照光用光学レンズを介して前記照光用小孔
の位置で集束させた後、前記炉内暗所に拡散させて前記
撮像範囲を含む前記炉内暗所に照光せしめ、少なくとも
前記炉内暗所の撮像範囲に存在する高温物体及び低温物
体に赤外線を照光する照光装置とを備えたことを特徴と
する。
【0008】また、前記隔壁の照光用小孔の前記照光用
光学レンズ側から前記炉内側に向かってパージ気体を噴
出せしめるパージ手段を備えたことを特徴とする。
【0009】また、前記照光用光学レンズと前記隔壁の
照光用小孔との間の前記赤外線の光路上にガラスを具備
して該照光用小孔を遮蔽するシール体を備え、前記パー
ジ手段は、該シール体と前記隔壁との間に形成された空
間に前記パージ気体を噴出せしめて前記ガラスの前記照
光用小孔に臨む面をパージすると共に、該空間に噴出さ
れたパージ気体を前記照光用小孔を介して前記炉内側に
噴出せしめることを特徴とする。
【0010】また、前記炉内暗所とその外部とを隔離す
る隔壁に前記炉内暗所の撮像範囲に臨ませて設けられた
撮像用小孔と、該撮像用小孔の位置に焦点を有して前記
炉内暗所の外部に設けられた撮像用光学レンズとを具備
し、前記撮像装置は、前記照光装置による前記炉内暗所
の照光時に該炉内暗所の撮像範囲に存在する高温物体及
び低温物体から放射または反射された赤外線を前記撮像
用小孔及び撮像用光学レンズを介して受光して前記炉内
暗所の撮像範囲に存在する物体の像を得ることを特徴と
する。
【0011】さらに、前記隔壁の撮像用小孔の前記撮像
用光学レンズ側から前記炉内側に向かってパージ気体を
噴出せしめるパージ手段を備えたことを特徴とする。
【0012】さらに、前記撮像用光学レンズと前記隔壁
の撮像用小孔との間の前記赤外線の光路上にガラスを具
備して該撮像用小孔を遮蔽するシール体を備え、前記パ
ージ手段は、該シール体と前記隔壁との間に形成された
空間に前記パージ気体を噴出せしめて前記ガラスの前記
撮像用小孔に臨む面をパージすると共に、該空間に噴出
されたパージ気体を前記撮像用小孔を介して前記炉内側
に噴出せしめることを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明によれば、前記照光装置の赤外線は前記
炉内暗所の撮像範囲に存在する物体で反射されて前記撮
像装置により受光される。このため、該撮像装置は、該
撮像範囲に存在する物体のうち、比較的低温の物体につ
いては、その物体を、照光した赤外線の波長に相当する
放射温度を有する物体として認識する。また、比較的高
温の物体については、それが自然放射する赤外線が前記
撮像装置により受光されて認識され、このとき、該物体
における赤外線の照光による反射成分強度は、該物体の
赤外線放射強度のバックグランドノイズレベルとなり問
題とならない。従って、前記炉内暗所の撮像範囲に存在
する物体を赤外線域に感度をもつ撮像装置で撮像すれ
ば、低温側の物体はあたかも照光された赤外線の波長相
当温度の物体とみなされて鮮明な像を得ることが可能と
なり、また、低温側の物体と高温側の物体とが共存して
も、低温側の物体は高温側の物体との温度差が少ないよ
うな物体とみなされ、これにより、ハレーションが減じ
て鮮明な像が得られる。また、可視光に較べて長波長域
の赤外線を照光するため、炉内暗所に発生する粉塵等の
吸収や散乱による影響が少なく、鮮明な像を得やすいと
共に、炉内暗所の赤外線の光路上の微小な物体の像をも
赤外線照光の偽高温効果によって得られる。
【0014】前記照光装置により炉内暗所に赤外線を照
光する場合、前記撮像範囲に臨ませて前記隔壁に設けた
照光用小孔の位置に焦点を有する照光用光学レンズを使
用する。このようにすると、前記隔壁(これは透明でな
くとも良い)の照光用小孔の位置における赤外線の光軸
に垂直な面の焦点以外の場所は光路とならず、従って隔
壁の照光用小孔を焦点の変動を許容する程度の小さなも
のとすることができ、また、該照光用小孔を小さなもの
としても、炉内暗所に導入される赤外線は該炉内暗所で
拡散するので、照光用光学レンズとして焦点距離の短い
広角レンズを使用すれば、炉内暗所の広範囲にわたって
赤外線を照光することが可能となる。
【0015】このとき、前記隔壁の照光用小孔の前記照
光用光学レンズ側から前記炉内側に向かって前記パージ
手段によりパージ気体を噴出せしめることにより、炉内
暗所で発生する粉塵等が照光用小孔に侵入するのが防止
され、これにより、照光のための光路が確保され、炉内
暗所の広範囲にわたる照光が確実なものとなると共に、
前記炉内側から照光用光学レンズ側への伝熱が防止され
る。
【0016】さらに、前記照光用レンズと隔壁の照光用
小孔との間の赤外線の光路上にガラスを具備して該照光
用小孔を遮蔽する前記シール体を設ける場合に、照光の
ために必要な光路面積が小さなものとなるので、前記ガ
ラスを小さなものとすることが可能となり、また、前記
パージ気体を前記シール体と隔壁との間に形成された空
間に噴出せしめることにより、該ガラスを簡単に清浄な
ものに維持することができ、該ガラスにおける赤外線の
光路の確保を容易に図ることができ、炉内暗所の広範囲
にわたる撮像が確実なものとなる。
【0017】また、前記撮像装置により炉内暗所の物体
から放射あるいは反射された受光する場合も、前記照光
装置の場合と同様に、前記撮像範囲に臨ませて前記隔壁
に設けた撮像用小孔の位置に焦点を有する撮像用光学レ
ンズを使用することが好ましく、このようにすることに
より、隔壁の撮像用小孔を小さなものとしつつ、炉内暗
所の広範囲にわたって物体の像を得ることが可能とな
る。
【0018】そして、このとき、前記隔壁の撮像用小孔
の前記撮像用光学レンズ側から前記炉内側に向かってパ
ージ気体を噴出せしめることにより、炉内暗所の物体か
らの赤外線を受光するための光路が確保され、炉内暗所
の広範囲にわたる撮像が確実なものとなると共に、前記
炉内側から撮像用光学レンズ側への伝熱が防止される。
【0019】さらに、前記撮像用レンズと隔壁の撮像用
小孔との間の赤外線の光路上にガラスを具備して該撮像
用小孔を遮蔽する前記シール体を設ける場合に、パージ
気体を前記シール体と隔壁との間に形成された空間に噴
出せしめることにより、該ガラスを簡単に清浄なものに
維持することができ、該ガラスにおける赤外線の光路の
確保を容易に図ることができ、炉内暗所の広範囲にわた
る撮像が確実なものとなる。
【0020】
【実施例】本発明の一実施例を図1及び図2を参照して
説明する。図1は本実施例の装置の全体を示す側面図、
図2は図1の部分詳細図である。
【0021】図1を参照して、本実施例の装置は、一般
に炉口部といわれる高炉の炉頂の内部(炉内暗所)を撮
像装置を用いて監視するものであり、1は炉口部の外鉄
皮(隔壁)である。2は炉内に装入された撮像対象物体
である鉱石、コークス類の堆積表面であり、常温部分と
高温部分とより成る。3は鉱石、コークス類の堆積表面
2の中心部分の高温部分である。
【0022】高炉操業上、前記鉱石、コークス類の状態
を監視する必要があり、本実施例では、前記堆積表面2
の上方側の前記鉄皮1の内張レンガ部4から堆積表面2
の中心部(高温部分3)を含む部分5にかけての範囲を
撮像対象範囲として、該範囲に存在する鉱石、コークス
類等の物体の状態を監視する。
【0023】6は上記撮像対象範囲に臨ませて前記鉄皮
1に設けた撮像用小孔であり、これを通して内部の状態
を把握する。7は炉頂の内部気体と外部気体とを遮断す
べく前記撮像用小孔6を遮蔽するシール体で、後述の撮
像装置に対して光学的透明部分であるシールガラス(詳
細は後述する)を具備する。8はシール体7の外方で撮
像用小孔6に対向して設けられた撮像用光学レンズであ
る広角レンズ、9は赤外線域に感度を有する撮像装置で
ある。広角レンズ8は、その焦点が撮像用小孔6の中心
に位置するように配置されている。
【0024】かかる構成において、前記内張レンガ部4
と前記鉱石、コークス類の堆積表面2の高温部分3を含
む部分とが撮像用小孔6に対して作る角度範囲が撮像対
象範囲であり、撮像装置9は、該撮像対象範囲に存在す
る鉱石、コークス類等の物体から放射あるいは反射され
る赤外線を撮像用小孔6及び広角レンズ8を介して図示
しない撮像管により受光して、該撮像対象範囲に存在す
る物体の像を得る。この時、広角レンズ8の焦点は、撮
像用小孔6の中心に位置するので、焦点距離の短い広角
レンズ8を使用することにより、物体からの赤外線を受
光するための撮像用小孔6を小さなものとしつつ撮像対
象範囲を広範囲なものとすることができる。本実施例で
は、広角レンズ8として視野角78°、焦点距離50m
m、口径130mmのものを使用し、撮像対象範囲を7
0°以上の広角としている。
【0025】本実施例の装置においては、炉頂内部の撮
像を行う際に前記撮像対象範囲を赤外線で照光するた
め、次のような構成を備えている。
【0026】10は前記撮像用小孔6に隣接させて鉄皮
1に設けた照光用小孔、11は前記シール体7と同様に
照光用小孔10を遮蔽するシール体、12はシール体1
1の外方で照光用小孔10に対向して設けられた照光用
光学レンズ系の広角レンズ、13は赤外線光源(図示し
ない)を有する照光装置である。広角レンズ12は、前
記広角レンズ8と同様に、その焦点が照光用小孔10の
中心に位置するように配置されている。また、広角レン
ズ12を含む照光装置13の光学レンズ系は、前記撮像
装置9の広角レンズ8を含む光学レンズ系と同一構成と
されている。
【0027】かかる構成において、照光装置13の光源
から放射される赤外線は、広角レンズ12により照光用
小孔10の位置で集束された後、炉頂内部に拡散し、こ
のとき、照光装置13の光学レンズ系を撮像装置9の光
学レンズ系と隣接させて同一構成とすることにより、照
光の赤外線は、撮像装置9により受光される赤外線と逆
の進路をとり、前記撮像対象範囲が赤外線により照光さ
れる。そして、撮像の場合と同様に、広角レンズ12の
焦点を照光用小孔10の中心に位置させることにより、
炉頂内部の物体に赤外線を照光するための照光用小孔1
0を小さなものとしつつ照光範囲を撮像対象範囲を含め
て広範囲なものとすることができる。本実施例において
は、照光用の広角レンズ12として、撮像用の広角レン
ズ8と同様に、視野角78°、焦点距離50mm、口径
130mmのものを使用し、撮像対象範囲及び照光範囲
をいずれも70°以上の広角としている。
【0028】尚、前記撮像用小孔6及び照光用小孔10
の大きさは、理論上はレンズ収差の数mm程度の直径で
よいが、その部分の熱歪みを考慮して、例えば10mm
程度の直径とすることが好ましい。
【0029】次に、図2を参照して、7は前記撮像装置
9側の撮像用小孔6を遮蔽して前記鉄皮1に取着された
シール体、14はシール体7と鉄皮1との間に形成され
た空間にその側方からパージ気体を導入するパージ手段
を構成する配管である。15は耐熱・耐圧性を有するシ
ールガラスであり、撮像装置9の広角レンズ8と鉄皮1
との間の赤外線の光路上でシール体7に装着されてい
る。このようなシールガラスは、鉄皮1に直接接着して
もよく、いずれの場合であっても、例えば石英ガラス、
パイレックス等の材料を使用する。配管14からシール
体7の内部に導入・噴出されるパージ気体は、シールガ
ラス15の撮像用小孔6に臨む面をパージすると共に、
撮像用小孔6を通じて炉頂内部に噴出する。これによ
り、赤外線の光路上に位置するシールガラス15が清浄
に維持されて該ガラス15における光路が確保されると
同時に、高炉操業時に炉頂内部で発生する鉱石、コーク
ス類の塵埃、亜鉛などの金属蒸気や水蒸気が撮像用小孔
6やシール体7の内部に侵入するのが防止されて、該小
孔6における赤外線の光路が確保され、さらに炉内から
レンズ8側への伝熱も防止される。
【0030】このような撮像装置9側のシール体7やパ
ージ手段等の構成は、照光装置13側についても同一で
あり、光学的には赤外線の進行方向が逆になるだけで、
撮像装置9側と同様の作用効果を奏する。尚、前記のパ
ージに際しては、例えば、鉄皮1の内外部間の差圧を1
kgf/cm2 として、0.5m3 /分のパージ気体で
その目的は達せられる。
【0031】かかる本実施例の装置において、照光装置
13により、炉頂内部の前記撮像対象範囲を前述したよ
うに赤外線で照光すると、該撮像対象範囲に存在する鉱
石、コークス類の物体から赤外線が反射され、その反射
された赤外線が、該撮像対象範囲の前記高温部分3がそ
の熱により放射する赤外線と併せて前記撮像装置9によ
り受光され、これにより、撮像対象範囲の高温部分3は
もちろん、その周囲の常温部分も撮像装置9により撮像
される。この時、撮像対象範囲の常温部分においては、
照光された赤外線を反射することにより、あたかも高温
部分3との温度差の少ない赤外線波長相当温度の部分と
認識され、従って、ハレーションが減じて鮮明な像が得
られる。また、高温部分3においては、照光された赤外
線の反射成分強度は、該高温部分3がその熱により放射
する赤外線の強度のバックグラウンドノイズレベルとな
り、支障なく該高温部分3の鮮明な像を得ることができ
る。さらに、照光する赤外線は可視光に較べて長波長域
のものであるため、炉頂内部で多量に生じる粉塵等によ
る吸収・散乱が少なく、これにより、撮像対象範囲の物
体の像を損なうことなく、光路上の微小な物体の像をも
赤外線照光による偽高温効果によって得ることができ
る。
【0032】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、炉内暗所を撮像装置を用いて撮像・監視する
場合に、少なくともその撮像範囲に存在する物体に赤外
線を照光して、該物体から高温物体及び低温物体の別な
く赤外線を放射させ、この状態で、赤外線域に感度を有
する撮像装置により撮像範囲の物体を撮像するようにし
たことによって、低温物体と高温物体との温度差に起因
するハレーションを減じることができると共に、炉内暗
所に浮遊する粉塵等による赤外線の吸収・散乱を低減す
ることができ、炉内暗所の撮像範囲に存在する物体を、
低温物体及び高温物体の差異なく鮮明に撮像することが
できる。さらには、炉内暗所に赤外線を照光することに
より、炉内暗所に浮遊する粉塵等の微小な物体やその動
きをも赤外線照光の偽高温効果によって撮像することが
でき、炉内暗所の物体の状態を的確に監視することがで
きる。
【0033】さらに、炉内暗所の照光及び撮像に際し
て、隔壁に設けた小孔及び該小孔位置に焦点を有する光
学レンズを介して炉内暗所に赤外線を照光し、また炉内
暗所の物体から反射あるいは放射される赤外線を受光し
て撮像するようにしたことによって、該小孔を小さなも
のとしつつ炉内暗所の広範囲・広角度にわたる物体の照
光及び撮像を行うことができる。
【0034】さらに、照光及び撮像のための小孔の光学
レンズ側から炉内側に向かってパージ気体を噴出せしめ
るようにしたことによって、照光側及び撮像側の赤外線
の光路を小孔の位置において少量のパージ気体で容易且
つ確実に確保することができ、炉内暗所の広範囲にわた
る物体の像を鮮明に得ることができる。また、炉側から
光学レンズ側への伝熱も防止することができる。
【0035】さらに、赤外線の光路上にガラスを具備す
るシール体により照光及び撮像のための小孔を遮蔽する
場合に、該ガラスを小さなものとすることができるの
で、シール体と隔壁との間に形成された空間にパージ気
体を噴出せしめると共に、小孔を介して炉内側に噴出さ
せることにより、ガラスを清浄なものとしつつ、該ガラ
スにおける光路の確保と小孔における光路の確保とを少
量のパージ気体で効率よく行うことができ、炉内暗所の
物体の鮮明な撮像を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の炉内暗所の監視装置の全体
的側面図。
【図2】図1の装置の要部の部分詳細図。
【符号の説明】
1…高炉炉頂部の鉄皮(隔壁)、2…鉱石、コークス類
の堆積表面(撮像対象物)、3…撮像対象物の高温部
分、6,10…小孔、7,11…シール体、8,12…
広角レンズ(光学的レンズ)、9…撮像装置、13…照
光装置、14…パージ気体の配管(パージ手段)、15
…ガラス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/18 H04N 7/18 N

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温物体と低温物体とが共存する炉内暗所
    を監視する装置であって、前記炉内暗所に存在する物体
    を撮像する赤外線域に感度を有する撮像装置と、前記炉
    内暗所とその外部とを隔離する隔壁に前記炉内暗所の撮
    像範囲に臨ませて設けられた照光用小孔と、該照光用小
    孔の位置に焦点を有して前記炉内暗所の外部に設けられ
    た照光用光学レンズとを具備し、光源から放射された赤
    外線を前記照光用光学レンズを介して前記照光用小孔の
    位置で集束させた後、前記炉内暗所に拡散させて前記撮
    像範囲を含む前記炉内暗所に照光せしめ、少なくとも前
    記炉内暗所の撮像範囲に存在する高温物体及び低温物体
    に赤外線を照光する照光装置とを備えたことを特徴とす
    る炉内暗所の監視装置。
  2. 【請求項2】 前記隔壁の照光用小孔の前記照光用光学レ
    ンズ側から前記炉内側に向かってパージ気体を噴出せし
    めるパージ手段を備えたことを特徴とする請求項1記載
    の炉内暗所の監視装置。
  3. 【請求項3】 前記照光用光学レンズと前記隔壁の照光用
    小孔との間の前記赤外線の光路上にガラスを具備して該
    照光用小孔を遮蔽するシール体を備え、前記パージ手段
    は、該シール体と前記隔壁との間に形成された空間に前
    記パージ気体を噴出せしめて前記ガラスの前記照光用小
    孔に臨む面をパージすると共に、該空間に噴出されたパ
    ージ気体を前記照光用小孔を介して前記炉内側に噴出せ
    しめることを特徴とする請求項2記載の炉内暗所の監視
    装置。
  4. 【請求項4】 前記炉内暗所とその外部とを隔離する隔壁
    に前記炉内暗所の撮像範囲に臨ませて設けられた撮像用
    小孔と、該撮像用小孔の位置に焦点を有して前記炉内暗
    所の外部に設けられた撮像用光学レンズとを具備し、前
    記撮像装置は、前記照光装置 による前記炉内暗所の照光
    時に該炉内暗所の撮像範囲に存在する高温物体及び低温
    物体から放射または反射された赤外線を前記撮像用小孔
    及び撮像用光学レンズを介して受光して前記炉内暗所の
    撮像範囲に存在する物体の像を得ることを特徴とする請
    求項1記載の炉内暗所の監視装置。
  5. 【請求項5】 前記隔壁の撮像用小孔の前記撮像用光学レ
    ンズ側から前記炉内側に向かってパージ気体を噴出せし
    めるパージ手段を備えたことを特徴とする請求項4記載
    の炉内暗所の監視装置。
  6. 【請求項6】 前記撮像用光学レンズと前記隔壁の撮像用
    小孔との間の前記赤外線の光路上にガラスを具備して該
    撮像用小孔を遮蔽するシール体を備え、前記パージ手段
    は、該シール体と前記隔壁との間に形成された空間に前
    記パージ気体を噴出せしめて前記ガラスの前記撮像用小
    孔に臨む面をパージすると共に、該空間に噴出されたパ
    ージ気体を前記撮像用小孔を介して前記炉内側に噴出せ
    しめることを特徴とする請求項5記載の炉内暗所の監視
    装置。
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