JP4972458B2 - 灰溶融炉の燃焼室 - Google Patents

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本発明は、都市ごみ等の焼却処理により発生した焼却灰や飛灰を溶融処理する灰溶融炉から排出された排ガス中の可燃性ガスを燃焼させる燃焼室の改良に係り、特に、排ガス中のダストが燃焼室の内壁面に付着して成長するのを防止できるようにした灰溶融炉の燃焼室に関するものである。
近年、都市ごみや産業廃棄物等を焼却処理するごみ焼却炉から排出された焼却灰及び飛灰の減容化及び無害化を図るため、灰の溶融固化処理法が注目され、現実に実用に供されている。何故なら、焼却灰及び飛灰は、溶融固化することにより、その容積を1/2〜1/3に減らすことができると共に、重金属等の有害物質の溶出防止や溶融スラグの再利用、最終埋め立て処分場の延命等が可能になるからである。
而して、焼却灰及び飛灰の溶融処理には、電気エネルギーによって焼却灰及び飛灰を溶融処理する電気溶融方式の灰溶融炉が広く利用されている。この電気溶融方式の灰溶融炉を利用するのは、ごみ焼却施設の発電設備から溶融用電力が得られ易い等の理由からである。
従来、この種の灰溶融炉としては、炉の天井壁に設けた主電極と炉の底壁(炉底)に設けた炉底電極との間に直流電源により電圧を印加してプラズマアークを発生させ、当該プラズマアークにより炉内に投入された焼却灰及び飛灰を溶融処理するようにしたプラズマアーク式の灰溶融炉が知られている。
即ち、前記灰溶融炉20は、図2に示す如く、耐火物等により形成された天井壁、周壁及び底壁(炉底)から成る炉本体21と、天井壁に貫通状に配設した昇降自在な主電極22と、天井壁に貫通状に配設した昇降自在なスタート電極(図示省略)と、底壁に配設した導電性耐火物製の炉底電極(図示省略)と、焼却灰23及び飛灰23を貯留するホッパ24と、ホッパ24内の焼却灰23及び飛灰23を炉内に投入する灰供給装置25等から成り、直流電源を利用して主電極22から炉底電極へ向けてプラズマアークを発生させ、当該プラズマアークの発生熱により炉内に投入された焼却灰23及び飛灰23を溶融処理するように構成されている。
而して、灰溶融炉20内に投入された焼却灰23及び飛灰23は、炉内で順次溶融して溶融スラグとなり、炉本体21の周壁に形成した溶融スラグ出滓口26からオーバーフローし、スラグ出湯樋27を流下して冷却水を貯留した水冷槽(図示省略)内へ落下排出され、ここで水冷されて水砕スラグとなる。
一方、焼却灰23及び飛灰23の溶融処理に伴い発生する排ガスGには、水素や一酸化炭素等の可燃性ガスが含まれている。そのため、この可燃性ガスを含んだ排ガスGは、灰溶融炉20の後段に設置した燃焼室28内に導入されて完全燃焼されている。
即ち、灰溶融炉20内で発生した排ガスGは、誘引通風機(図示省略)の誘引作用により天井壁に形成した排ガス排出口から排ガスダクト29を通って燃焼室28内に導入され、ここで排ガス受入れ口30の上方位置に配設したバーナ31から燃焼ガス吹込み口32を経て燃焼室28内へ吹き込まれる燃焼ガスG′及び燃焼用空気吹込み口(図示省略)から燃焼室28内に供給される燃焼用空気により燃焼室28内に於いて燃焼処理される。これにより、排ガスG中の可燃性ガスは、燃焼室28内に於いて十分な滞留時間と温度をもって完全燃焼される。完全燃焼された燃焼排ガスG″は、燃焼室28の上部に形成した燃焼排ガス排出口33から排出され、減温塔及び排ガス処理装置(何れも図示省略)等を経て大気中へ放出されている。
前記灰溶融炉20に於いては、灰溶融炉20内の溶湯が焼却灰23及び飛灰23を溶融させるために1300℃〜1600℃の高温状態になっているため、焼却灰23及び飛灰23に含まれているNaCl、KCl等の塩化物やNa3PO4、Zn3(PO42等のリン酸塩、Zn、Pb等の低沸点重金属類が蒸発して排ガスGと一緒に燃焼室28内に流入する。
排ガスG中の前記塩化物やリン酸塩、低沸点重金属類は、灰溶融炉20から排出され、温度の低下と伴に凝縮して液体状或いは固体状のダストDとなる。
ところで、灰溶融炉20の燃焼室28に於いては、排ガスG中の可燃性ガスを燃焼させるため、燃焼室28内の温度が850℃〜1000℃になるように燃焼室28に設置したバーナ31(オイルバーナ又はガスバーナ)で温度調整されている。そのため、ダストDに含まれているNaClやKClは、融点である約800℃以上の温度によって液体状となり、燃焼室28の内壁面に付着する。この付着した液状のダストDは、燃焼室28の内壁面を伝って燃焼室28の下部へ流下し、バーナ31の位置から遠ざかるに従って温度が低下して燃焼室28の内壁面に付着したまま固体状のダストDとなる。
その結果、灰溶融炉20の燃焼室28に於いては、灰溶融炉20の運転継続と伴に前記固体状のダストDが成長し、遂には固体状のダストDによって燃焼室28の下部が閉塞状態になると云う問題があった(図2参照)。
又、灰溶融炉20の運転を継続して固体状のダストDが排ガス受入れ口30やバーナ31の燃焼ガス吹込み口32まで成長すると、灰溶融炉20の運転を継続することができなくなると云う問題があった。
更に、燃焼室28に設置されているバーナ31の燃焼ガスGは、燃焼室28内で可燃性ガスの燃焼を効率良く行わせるために燃焼ガス吹込み口32から10m/sec以上の高速で燃焼室28内に吹き込まれており、このバーナ31からの燃焼ガスG′の吹き込みによって排ガスG中のダストDが燃焼室28の内壁面に押し付けられて付着を促進すると云う問題が発生している。
これらの問題を解決するため、灰溶融炉から排出されるダスト及び可燃性ガスを含む排ガスを完全燃焼させる灰溶融炉の二次燃焼装置及び二次燃焼装置の運転方法が開発され、特許第3806306号公報として公開されている(特許文献1参照)。
即ち、前記灰溶融炉の二次燃焼装置及び二次燃焼装置の運転方法は、図示していないが、灰溶融炉から排出されたダスト及び可燃性ガスを含む排ガスを燃焼させる二次燃焼室に、その内部壁面を加熱する加熱手段(昇温バーナ又は昇温ヒータ)を設け、当該加熱手段により二次燃焼室の内部壁面を800℃以上に加熱して排ガス中のダストを溶融・蒸発させ、二次燃焼室の内部壁面にダストが付着することを防止して二次燃焼室が閉塞状態にならないようにしたものである。
然し乍ら、上述した灰溶融炉の二次燃焼装置及び二次燃焼装置の運転方法に於いても、NaClやKClは、その沸点が約1500℃であるため、二次燃焼室内で完全に蒸発せず、液体状態で二次燃焼室の内部壁面を伝って流れ落ち、加熱手段から遠ざかった位置で固定となり、二次燃焼室を閉塞すると云う問題があった。
特許第3806306号公報
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、灰溶融炉から排出された排ガス中のダストが燃焼室の内壁面に付着して成長するのを確実に防止できるようにした灰溶融炉の燃焼室を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、焼却灰及び飛灰を溶融処理する灰溶融炉から排出された排ガス中の可燃性ガスをバーナからの燃焼ガスにより燃焼させる灰溶融炉の燃焼室に於いて、燃焼室の入口部分の雰囲気温度を可燃性ガスが燃焼でき且つ排ガス中のダストが溶融状態となる800℃以上に保てるように、燃焼量及び燃焼ガス温度を制御できるバーナを燃焼室の熱源として設置すると共に、燃焼室を形成する耐火物壁の熱伝導率及び厚みを設定し、又、バーナの燃焼ガスを燃焼室内へ吹き込むための燃焼ガス吹込み口の開口寸法を、燃焼室への燃焼ガスの吹込み速度が5m/sec以下となるように設定し、更に、燃焼室の入口部分の下方位置で且つダストが溶融状態にある位置で燃焼室の内径を拡径する構成としたことに特徴がある。
本発明の灰溶融炉の燃焼室は、燃焼室の入口部分の雰囲気温度を排ガス中の可燃性ガスが燃焼でき且つ排ガス中のダストが溶融状態となる800℃以上に保てるように、燃焼量及び燃焼ガス温度を制御できるバーナを燃焼室の熱源として設置すると共に、燃焼室を形成する耐火物壁の熱伝導率及び厚みを設定しているため、燃焼室の内壁面に付着したダストは確実に溶融して良好な流動性を示し、燃焼室の内壁面を伝って燃焼室の下部へ確実且つ良好に流れ落ちる。
又、本発明の灰溶融炉の燃焼室は、バーナの燃焼ガスを燃焼室内へ吹き込むための燃焼ガス吹込み口の開口寸法を、燃焼室への燃焼ガスの吹込み速度が5m/sec以下となるように設定し、燃焼室内へ吹き込まれる燃焼ガスの吹き込み速度を遅くしているため、燃焼室の内壁面(燃焼ガス吹込み口付近)へのダストの付着を抑制することができる。
更に、本発明の灰溶融炉の燃焼室は、燃焼室の入口部分の下方位置で且つダストが溶融状態にある位置で燃焼室の内径を拡径する構成としているため、燃焼室の内壁面を伝って流れ落ちたダストが燃焼室の内壁面の拡径部分で内壁面から離れて滴下排出される。
このように、本発明の灰溶融炉の燃焼室は、燃焼室の内壁面に付着したダストが固化することなく燃焼室内から排出されるため、灰溶融炉の連続運転が可能になると共に、付着ダストの除去作業が不要となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る灰溶融炉1の燃焼室2を示し、当該灰溶融炉1の燃焼室2は、都市ごみや産業廃棄物等を焼却処理するごみ焼却炉から排出された焼却灰3及び飛灰3を溶融処理する灰溶融炉1の後段に設置されており、灰溶融炉1から排出された排ガスG中の可燃性ガス(水素や一酸化炭素等)を燃焼させると共に、排ガスG中のダストDを燃焼室2の内壁面に付着・固化させることなく排出することができるように構成されている。
前記灰溶融炉1は、図1に示す如く、耐火物等により形成された天井壁、周壁及び底壁(炉底)から成る炉本体4と、天井壁に貫通状に配設した昇降自在な主電極5と、天井壁に貫通状に配設した昇降自在なスタート電極(図示省略)と、底壁に配設した導電性耐火物製の炉底電極(図示省略)と、焼却灰3及び飛灰3を貯留するホッパ6と、ホッパ6内の焼却灰3及び飛灰3を炉内に投入するスクリューフィーダー等の灰供給装置7等から成り、直流電源を利用して主電極5から炉底電極へ向けてプラズマアークを発生させ、当該プラズマアークの発生熱により炉内に投入された焼却灰3及び飛灰3を溶融処理するように構成されている。
而して、灰溶融炉1内に投入された焼却灰3及び飛灰3は、炉内で順次溶融して溶融スラグとなり、炉本体4の周壁に形成した溶融スラグ出滓口8からオーバーフローし、スラグ出湯樋9を流下して冷却水を貯留した水冷槽(図示省略)内へ落下排出され、ここで水冷されて水砕スラグとなる。
前記灰溶融炉1の後段に設置した燃焼室2は、灰溶融炉1から排出された排ガスGを二次燃焼させて排ガスG中の可燃性ガスを完全燃焼させるものである。
即ち、前記燃焼室2は、図1に示す如く、円筒状に形成された耐火物壁構造の周壁10aと、周壁10aの上部開口を閉塞する耐火物壁構造の天井壁10bとから成る円筒形状の燃焼塔10により形成されており、周壁10a及び天井壁10bで囲まれた空間が灰溶融炉1から排出された排ガスGを二次燃焼させる燃焼室2となっている。
又、燃焼塔10の周壁10aの中間部よりも下部位置には、灰溶融炉1から排出された高温の排ガスGを燃焼室2内に受け入れるための排ガス受入れ口11が形成されている。この排ガス受入れ口11は、排ガスダクト12を介して灰溶融炉1の炉本体4内に連通状に接続されている。
更に、燃焼塔10の周壁10aの上部位置には、燃焼室2内の燃焼排ガスG″を排出するための燃焼排ガス排出口13が形成されている。この燃焼排ガス排出口13は、ダクトを介して減温塔及び排ガス処理装置(何れも図示省略)等に接続されている。
そして、前記燃焼室2には、燃焼室2内へ所定の温度の燃焼ガスG′を吹き込んで燃焼室2内の温度を制御するためのバーナ14(オイルバーナ又はガスバーナ)が設けられている。
前記バーナ14は、燃焼室2の排ガス受入れ口11よりも上方位置で且つ燃焼塔10の周壁10aに接続した燃焼ガス供給ダクト15の上流側端部に設けられており、燃料(オイル又はガス)の燃焼により発生した燃焼ガスG′を燃焼ガス供給ダクト15を通して燃焼ガス吹込み口16から燃焼塔10の燃焼室2内へ吹き込み、燃焼室2の入口部分(排ガス受入れ口11付近)の雰囲気温度を所定の温度に維持するようにしたものである。
即ち、バーナ14は、燃焼室2の入口部分の雰囲気温度を排ガスG中の可燃性ガスが燃焼でき且つ排ガスG中のダストDが溶融状態となる800℃以上、好ましくは1000℃以上に保てるように、燃焼量及び燃焼ガスG′温度が制御されている。このバーナ14の燃焼量及び燃焼ガスG′温度の制御は、燃焼室2内に設けた温度検出センサー(図示省略)により燃焼室2の入口部分の温度を検出し、この検出温度に基づいてバーナ14への燃料量及び燃焼用空気等を制御することにより行われている。
又、バーナ14の燃焼ガスG′を燃焼室2内へ吹き込むための燃焼ガス吹込み口16の開口寸法は、燃焼ガスG′の吹き込みによって排ガスG中のダストDが燃焼室2の内壁面に押し付けられ難いように、燃焼室2への燃焼ガスG′の吹込み速度が5m/sec以下となるように設定されている。より好ましくは、燃焼ガス吹込み口16の開口寸法は、燃焼室2への燃焼ガスG′の吹込み速度が3m/sec以下となるように設定されている。
更に、前記燃焼室2に於いては、燃焼室2の入口部分(排ガス受入れ口11付近)の下方位置で且つダストDが溶融状態にある位置で燃焼室2の内径を拡径する構成としている。
即ち、燃焼室2は、排ガス受入れ口11よりも下方位置で且つ燃焼室2の内壁面に付着しているダストDが溶融状態を保てる位置で拡径するように構成されている。これにより、燃焼室2の入口部分と燃焼室2の拡径部分との間には、段差部17が形成されることになる。この段差部17を形成する燃焼室2の拡径部分の内径は、燃焼室2の入口部分の内壁面を伝って流れ落ちて来た溶融状態のダストDが段差部17で内壁面から確実に離れて滴下するように設定されている。
又、燃焼室2を形成する燃焼塔10の耐火物壁は、燃焼室2内の温度をバーナ14により制御するときに、燃焼室2の入口部分の雰囲気温度を可燃性ガスが燃焼でき且つ排ガスG中のダストDが溶融状態となる800℃以上に保てるように、その熱伝導率及び厚みが設定されている。
即ち、燃焼室2を形成する耐火物壁は、燃焼室2の内壁面にダストDが付着しても、これが溶融状態を保てるように、その熱伝導率及び厚みが設定されている。
尚、図示していないが、燃焼塔10の周壁10aには、燃焼室2内へ燃焼用空気を吹き込み、燃焼室2内の排ガスGを燃焼させる燃焼用空気吹込み口が設けられている。この燃焼用空気吹込み口は、燃焼塔10の周壁10aで且つ燃焼ガス吹込み口16よりも上方位置に設けられており、周壁10aの内周面に沿ってその接線方向に燃焼用空気を吹き込んで燃焼室2内に旋回流を形成できるようになっている。燃焼室2内へ供給される燃焼用空気は、燃焼室2内の排ガスGを完全燃焼できるように適切な量に調節されている。
又、燃焼塔10の下部には、ダスト排出口18が形成されており、このダスト排出口18にはダスト排出口18から排出されたダストDを冷却して固体の状態で系外(外部)へ排出するダスト排出用のコンベヤ(図示省略)が接続されている。
次に、上述した灰溶融炉1の燃焼室2により灰溶融炉1から排出された排ガスGを燃焼処理する場合について説明する。
灰溶融炉1内での焼却灰3及び飛灰3の溶融によって発生した高温の排ガスGは、水素や一酸化炭素等の可燃性ガスの他に多量のダストDを含んでおり、灰溶融炉1と燃焼塔10を接続する排ガスダクト12を通って排ガス受入れ口11から燃焼室2内に入り、燃焼用空気吹込み口(図示省略)から燃焼室2内に吹き込まれる燃焼用空気とバーナ14から燃焼ガス供給ダクト15を通って燃焼ガス吹込み口16から燃焼室2内に吹き込まれる燃焼ガスG′により燃焼される。これにより、排ガスG中に含まれる可燃性ガスは、燃焼室2内に於いて十分な滞留時間と温度をもって完全燃焼される。燃焼室2内で完全燃焼した燃焼排ガスG″は、燃焼排ガス排出口13から排出され、後続の減温塔や排ガス処理装置(何れも図示省略)等を通ってクリーンなガスとなって大気中へ放出される。
このとき、燃焼室2の入口部分の雰囲気温度を排ガスG中の可燃性ガスが燃焼でき且つ排ガスG中のダストDが溶融状態となる800℃以上(好ましくは1000℃以上)に保てるように、バーナ14の燃焼量及び排ガスG温度を制御すると共に、燃焼室2を形成する耐火物壁の熱伝導率及び厚みを設定している。その結果、燃焼室2の内壁面に付着したダストDは、確実に溶融して良好な流動性を示し、燃焼室2の内壁面を伝って燃焼室2の下部へ確実且つ良好に流れ落ちる。
又、バーナ14の燃焼ガスG′を5m/sec以下(好ましくは3m/sec以下)の吹込み速度で燃焼室2内へ吹き込み、燃焼室2内への燃焼ガスG′の吹き込み速度を遅くしているため、燃焼室2の内壁面(燃焼ガス吹込み口16付近)へのダストDの付着が軽減される。
更に、燃焼室2の内壁面を伝って流れ落ちる溶融状態のダストDは、燃焼室2の入口部分と燃焼室2の拡径部分との間に形成した段差部17で内壁面から離れて滴下し、燃焼室2の下部のダスト排出口18からコンベヤ(図示省略)内へ排出され、当該コンベヤにより冷却されて固体の状態で系外(外部)へ排出される。
このように、上述した灰溶融炉1の燃焼室2は、燃焼室2の内壁面に付着したダストDが固化することなく燃焼室2内から排出されるため、灰溶融炉1の連続運転が可能になると共に、付着ダストDの除去作業が不要となる。
本発明の実施の形態に係る灰溶融炉の燃焼室の概略縦断面図である。 従来の灰溶融炉の燃焼室の概略縦断面図である。
符号の説明
1は灰溶融炉、2は燃焼室、3は焼却灰・飛灰、14はバーナ、15は燃焼ガス吹込み口、Gは排ガス、G′は燃焼ガス、G″は燃焼排ガス、Dはダスト。

Claims (1)

  1. 焼却灰及び飛灰を溶融処理する灰溶融炉から排出された排ガス中の可燃性ガスをバーナからの燃焼ガスにより燃焼させる灰溶融炉の燃焼室に於いて、燃焼室の入口部分の雰囲気温度を可燃性ガスが燃焼でき且つ排ガス中のダストが溶融状態となる800℃以上に保てるように、燃焼量及び燃焼ガス温度を制御できるバーナを燃焼室の熱源として設置すると共に、燃焼室を形成する耐火物壁の熱伝導率及び厚みを設定し、又、バーナの燃焼ガスを燃焼室内へ吹き込むための燃焼ガス吹込み口の開口寸法を、燃焼室への燃焼ガスの吹込み速度が5m/sec以下となるように設定し、更に、燃焼室の入口部分の下方位置で且つダストが溶融状態にある位置で燃焼室の内径を拡径する構成としたことを特徴とする灰溶融炉の燃焼室。
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