JP4916948B2 - Szスロット及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、SZスロット及びその製造方法に関する。より詳しくは、収納する光ファイバの伝送損失が少ないSZスロットに関する。
光ファイバを担持するスロットとしてSZスロットが用いられている。スロットの外周表面に光ファイバ心線等を収納するためにSZ溝を形成し、このSZ溝に光ファイバ心線等を収納するものである。SZ溝とは、スロット外周上にS方向の螺旋とZ方向の螺旋が一定のピッチ(周期)で反転するよう形成された溝である。
SZスロットは、一方向の螺旋ではなく、一定のピッチで螺旋を反転させながら光ファイバ心線を撚っているため、スロットの中間領域の各反転部等では光ファイバ心線を容易に取り出すことができる。そのため、SZスロットは光ファイバの敷設作業時の接続作業や端末処理作業等を容易に行なうことができるスロットとして汎用されている。
そして、特に近年、FTTO(Fiber to the office)やFTTH(Fiber to the home)等の光アクセス方式の増加等といった情報化社会からの要請から、限られた空間を有効活用すべく、ケーブル外径を細径化することや、光ファイバ心線の実装密度を上げること等が行なわれている。
一方で、SZスロットは光ファイバの伝送損失の問題がある。一定のピッチで反転するSZ溝のため、前記反転部の近傍等で光ファイバ心線がうねり易く、光ファイバ心線の歪みが生じ易い。そのため、光ファイバの伝送損失(光損失)が発生してしまう。
このようなSZスロットの伝送損失を軽減する技術に関するものとして、例えば、特許文献1には、SZ溝の溝軌跡の波形が、スロット全長にわたって反転角を275°とする正弦波からの乖離がないようにSZスロットを形成する技術等が開示されている。また、特許文献2には、SZ溝を平面に展開した場合に、SZ溝の反転部間の中央部と、次なる反転部との間に、蛇行部を設ける技術等が開示されている。
特開2002−333562号公報。 特開2000―75176号公報。
しかし、従来より提案されているSZスロットに関する技術等についてはまだ改善の余地がある。例えば、SZ溝を正弦波等に近づけるだけでは、実際にSZスロットの溝に光ファイバを担持させた際に発生するうねりや歪み等を解消できない。特に、細径化したSZスロットや、光ファイバ心線の実装密度が高いSZスロット等では溝容積と光ファイバ実装面積が近いので、かかる現象が顕著に起こり得ること等が考えられる。
また、光ファイバのうねりや歪み等はSZ溝の反転部に起こり易いため、SZ溝の反転部の軌跡を直線的にし、反転部の溝傾斜を緩和する対策を取る場合があるが、反転部から少し位相がずれた部位等で溝傾斜が起こってしまうといった問題等がある。
そこで、本発明は、伝送損失が少ないSZスロットを提供することを主な目的とする。
本発明は、まず、光ファイバを収納する溝がSZ撚り状に形成されたSZスロットであって、前記SZスロットを断面視した状態において、前記SZスロット外径を直径とする円の面積が、前記溝の断面積の総和に対して1.99倍以上2.3倍未満であり、前記SZスロットを断面視した状態において、前記溝の断面積の総和が、前記溝に収納される光ファイバの断面積の総和に対して1.3倍以上2.5倍未満であり、前記溝の歪み率が3%未満であり、前記溝に301心以上の光ファイバ素線からなる光ファイバテープ心線を担持した場合に、前記溝内に前記心線が外力や外圧に対応して自由に動き得る空間が存在し、前記心線が自由度をもって前記溝内を回転移動するSZスロットを提供する。
これにより、光ファイバを収納する溝の螺旋方向が反転する反転部近傍等において、光ファイバのうねりや歪み等の変形を防止することができる。
なお、「前記溝に収納される光ファイバの断面積」とは、テープ型光ファイバならばテープを積層した対角線を直径とする円の断面積であり、単心線であればその外径の断面積をいう。
また、「歪み率」は、SZスロットに形成された溝の1条の軌跡を平面に展開し、この軌跡が理想正弦波に対してどれだけ歪んでいるのかを示すものである。この歪み率は、SZスロットの長手方向に対して、溝の撚り角度がどのように推移しているかを測定することにより評価する。具体的には、SZスロットの溝にピンゲージを当てて、それを1mm毎移動させた時の角度変化を測定する。そして、その反転部−反転部間の値をプロットした図形を正弦曲線と対比して歪み率を測定する。
特に、光ファイバ素線の合計数が301心以上のSZスロットでは、光ファイバテープ心線をSZスロットの溝に担持する際の実装密度が高くなるが、かかるSZスロットとすることで、より実装密度が高いSZスロットでありながら、効果的に伝送損失を抑えることができる。
また、本発明は、光ファイバを収納する溝を備えるSZスロットの製造方法であって、前記溝の断面積の総和に対し、SZスロット外径を直径とする円の面積が1.99倍以上2.3倍未満であり、前記溝の断面積が、前記溝に収納する光ファイバの断面積に対し、1.3倍以上2.5倍未満であり、前記溝の歪み率が3%未満であり、301心以上の光ファイバ素線からなる光ファイバテープ心線を担持したときに、前記溝内に前記心線が外力や外圧に対応して自由に動き得る空間が存在し、前記心線が自由度をもって前記溝内を回転移動可能となるように、前記溝を形成するSZスロットの製造方法を提供する。
かかるSZスロットの製造方法によれば、伝送損失の少ないSZスロットを効率よく製造することができる。
本発明によれば、伝送損失が少ないSZスロットとすることができる。
以下、添付図面に基づいて、本発明に係るSZスロットの好適な実施形態について説明する。なお、添付図面に示された各実施形態は、本発明に係わる代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
図1は、本発明に係るSZスペーサの一実施形態に光ファイバを担持した状態の断面視した概念図である。図2は、同実施形態を正面視した概念図である。図1、図2の符号1は、SZスロットを示している。該SZスロット1は、中央にテンションメンバ10が配置され、該テンションメンバ10の外周に、スペーサ層12が被覆されている。
前記スペーサ層12は、SZ螺旋の溝Xが形成されており、溝Xに光ファイバFを担持することができる。該溝Xは、スペーサ層12の外周表面にSZ方向に形成されている(図2参照)。溝Xは反転部Aで螺旋が反転するように形成されている。
このSZスロット1は、光ファイバFを担持させている。SZスロット1は、いわゆる8心テープ心線を担持した640心型SZスロットを例示したものである。
光ファイバFは、テープ心線f1を10層積層したものである。このテープ心線f1は、8本の光ファイバ素線f11を被覆層f12で一括被覆したものである。かかる構造により、SZスロット1は640心線の光ファイバ素線f11を担持する(8心線×10層×8溝=640心線)。また、本発明に係るSZスロットは、640心線に限定されないことは勿論である。
テンションメンバ10は、適宜、複数束からなるテンションメンバ10を用いてもよいし、さらに、その外周に予備被覆層等を設けてもよい。また、テンションメンバ10には、従来公知の材料を用いることができ、例えば、鋼線や鋼撚線等の金属線材等を用いることができる。また、予備被覆層については、例えば、熱可塑性樹脂等を用いることができ、例えば、ポリエチレン樹脂等を押出成形することによって得ることができる。
なお、SZスロット1は、その外周にシース等を設けることで、敷設環境から光ファイバを保護することができるが、図1、図2ではシース等については省略している。
SZスペーサ1は、以下の条件(1)〜(3)を具備するようにして設計されている。
条件(1)(断面積比)
SZスロットを断面視した状態で、「溝Xの断面積の総和」が「SZスロット外径R1を直径とする円の面積」に対して1.99倍以上2.3倍未満であること(式1参照)。
条件(2)(溝容積比)
SZスロットを断面視した状態で、「溝Xの断面積」が、「溝Xに収納される光ファイバFの断面積」に対して1.3倍以上2.5倍未満であること(式2参照)。
条件(3)(歪み率)
溝の軌跡波形は、螺旋溝の基本波に対する歪み率が3%未満であること。
以下、前記条件(1)〜(3)について、SZスロット1を例にしてそれぞれ説明する。
条件(1)について
「光ファイバFを収納する溝Xの断面積の総和」は、8条の溝Xが形成されているので、溝Xの断面積Sを8倍した面積である。即ち、溝Xの断面積Sを溝数で乗じた面積である。
「スロット外径Rを直径とする円の面積」は、SZスロット1の外径Rを直径とする円の面積である。従って、条件(1)は、下記式1で表すことができる。
Figure 0004916948
本発明では、条件(1)について、「溝Xの断面積の総和」が「SZスロット外径R1を直径とする円の面積」に対して1.99倍以上2.3倍未満であればよいが、好適には、2.2倍以下であることが望ましい。
条件(2)について
「光ファイバFを収納する溝Xの断面積の総和」は、条件(1)と同様である。
そして、「溝Xに収納される光ファイバFの断面積」は、テープスロット型であれば単体あるいは積層時の対角線を直径とする円の断面積であり、単心線であればその外径の断面積と近似することができる。従って、SZスペーサ1の如きテープ型光ファイバならば、テープを積層した対角線を直径とする円の断面積の総和とすることができる。このように、本発明では、SZスペーサ1の如きテープ心線f1を担持するテープスロット型のSZスロットとしてもよいし、単心線型のSZスロットとしてもよい。
SZスロット1では、テープ心線f1を積層した状態を断面視した場合の対角線Rを直径とする円面積を面積Sと近似できる。そして、SZスロット1は光ファイバFを8溝で担持しているので、「溝Xに収納される光ファイバFの断面積の総和」は、面積Sを8倍した面積である。
従って、前記条件(2)は、以下の式2で表すことができる。
Figure 0004916948
本発明では、条件(2)について、「溝Xの断面積の総和」が、「溝Xに収納される光ファイバの断面積の総和」に対して1.3倍以上2.5倍未満であればよいが、下限値については1.4倍以上、上限値については2.1倍未満であることが望ましい。
条件(3)について
「歪み率」は、SZスロットに設けられた溝Xの1条の軌跡を平面に展開し、この軌跡が理想正弦波に対してどの程度歪んでいるのかを示すものである。この歪み率は、SZスロットの長手方向に対して、溝Xの撚り角度がどのように推移しているかを測定する。そして、その反転部−反転部間の値をプロットした図形を正弦曲線と対比してどの程度歪んでいるかを評価する。SZスロット1は、歪み率が3%以内のSZ溝Xをスロット層12の外周に形成されたものである(図2参照)。
SZスロット1の溝XはSZ方向で反転しているため(図2参照)、実際にSZスロット1に光ファイバFを担持させた際に、光ファイバFが前記溝X内部の反転部Aの前後等で少しずつ回転移動する現象が起こり得る。従来のSZスロットでは、担持した光ファイバに望ましくない側圧抵抗を受けることがあり、その結果、伝送損失が発生してしまう。
本願発明者らはこのような伝送損失が発生する原因等について鋭意研究し、溝Xの溝軌跡波形を正弦波に近づける等といった溝軌跡波形の改良にのみ着目するのではなく、溝Xの溝容積等の概念にも着目した。即ち、光ファイバFの前記回転移動を妨げることがないように、溝Xの断面積Sを一定以上とするとともに、担持させる光ファイバFの対角線Rを直径とした近似円を想定し、これらに基づいて本発明を完成させたものである。
溝Xが基本波である正弦波からずれる(歪む)現象は、反転部Aの軌跡が鋭角よりに変形している場合(図2の矢印S参照)と、鈍角よりに変形している場合(即ち、軌跡がより直線的になる)場合(図2の矢印T参照)とがある。
前記反転部Aの軌跡が鋭角よりになる場合には、溝Xの反転角がきつくなったり反転部Aの溝傾斜が大きくなってしまう。一方、前記反転部Aの軌跡が鈍角よりになる場合には、反転部Aの溝傾斜は小さくなるが、反転部Aから位相が少しずれた部位(例えば、図2の符号B参照)での回転角がきつくなるため、前記部位B等の溝傾斜が大きくなってしまう。
このような場合、光ファイバFをSZスロット1の溝Xに担持した際に、外部から何らかの外力や外圧等が加わった場合に、溝容積が変化しているため、光ファイバFが自由度をもって溝X内で動くことができなくなり、その結果、光ファイバFが歪んだり変形したりしてしまう。
これに対して、前記条件(1)〜(3)を具備するSZスロットであれば、光ファイバFは自由度をもって溝X内を回転移動することができるため、光ファイバFが歪んだり変形したりすることを防止できる。その結果、伝送損失の小さいSZスロット1とすることができる。
即ち、本発明の前記条件(1)〜(3)を兼ね備えることで、光ファイバFが高密度でありながら、光ファイバFを担持した場合に適切な隙間を溝X内に形成することができる。この適切な隙間とは、光ファイバFに何らかの外力や外圧が加わった場合に、この外力や外圧に対応して自由に動き得る空間であり、この空間のおかげで伝送損失の原因となり得る歪みや変形等の発生を防止することができる。
本発明では、前記スロット層12等の材料等は限定されないが、好適には、合成樹脂を用いることが望ましく、例えば、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いることが望ましい。前記スロット層12が合成樹脂からなるSZスロット1である場合には、前記合成樹脂を押出成形することでスペーサ層12を形成することができる。
前記合成樹脂を押出成形してスペーサ層12を形成することで得られるSZスロット1である場合には、材料である合成樹脂類特有の冷却による固化収縮によって反転部Aが変形し易く、伝送損失が発生しやすい。このような場合であっても、前記条件(1)〜(3)を兼ね備えるSZスペーサ1であれば、前記光ファイバFにとって適切な隙間を溝X内に設けることができるため、成形や加工が容易な合成樹脂製でありながら、伝送損失の少ないSZスロット1とできる点で望ましい。
このように、本発明ではSZスロット1の構造等については、特に限定されない。例えば、中央にテンションメンバ10が配置され、該テンションメンバ10の外周を被覆する予備被覆層と、該予備被覆層の長手方向に沿って延び、前記予備被覆層の外周表面を被覆するスペーサ層12と、からなるSZスロット1とすることができる。
また、SZスロット1の溝Xの設置数等は限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内で適宜決定することができる。そして、溝Xの形状も図1に示す形状等に限定されず、好適な形状とすることができるが、その場合、必要に応じて断面積を近似したりしてもよい。
そして、本発明において、テープ心線f1を用いる際の被覆の形態等については特に限定されず、本発明の本発明の効果を損なわない範囲内で適宜好適なものを選択でき、例えば、一括被覆してもよいし、分割被覆してもよい。
さらに、SZスロット1で担持される光ファイバ素線数やテープ心線数等は、本発明の効果を損なわない範囲内で適宜好適な条件に決定することができるが、301心以上の多心用SZスロットにおいてより効果的である。光ファイバ心線の実装密度が高いSZスロットであっても伝送損失が少ないSZスロットとすることができる点でより好適である。
次に、本発明は、光ファイバを収納する溝を備えるSZスロットの製造方法を提供する。光ファイバを収納する溝の断面積の総和に対し、SZスロット外径を直径とする円の面積が1.99倍以上2.3倍未満であり、前記溝の断面積が前記溝に収納する光ファイバの断面積に対して、1.3倍以上2.5倍未満であり、前記溝の歪み率が3%未満となるようにスロットを形成するSZスロットの製造方法である。
本発明に係るSZスロット1の製造方法は、上記条件(1)〜(3)を具備するようSZスロットを形成すればよく、例えば、中央にテンションメンバ10を配置し、該テンションメンバ10の外周に、熱可塑性樹脂を押出成形すること等により形成された予備被覆層により被覆する工程を行い、該予備被覆層の長手方向に沿って延びる複数の光ファイバ収納溝Xを有するスペーサ層12を押出成形等によって形成させる工程を行なうこと等によって製造することができる。この製造工程において、少なくとも、前記スペーサ層12を押出成形する際に前記条件(1)〜(3)を具備するようにすればよい。
特に、合成樹脂を押出成形してスペーサ層12を形成することで得られるSZスロットの場合には、材料である合成樹脂類特有の冷却による固化収縮によって反転部Aが変形しやすい。その結果、溝Xを形成するリブ12が傾斜してしまい、溝容積が減少する現象が起こり易い。これに対しても、本発明に係る製造方法によれば、かかる現象等に基づく伝送損失の低下も効果的に防止でき、本発明の効果をより顕著に得ることができる。
本発明に係る製造方法の効果を検証するために、以下の試験を実施した。本試験では、
種々の条件のSZスロットの伝送損失を検証した。
<歪み率の測定>
各SZスロットの溝にピンゲージを当てて、それを1mm毎移動させた時の角度変化を測定した。その反転部−反転部間の値をプロットした図形を正弦曲線と対比して歪み率を測定した。
<伝送損失の評価>
光ケーブルを担持させた各SZスロットの1番(心)線について、OTDR法測定波長1.55μmの条件でヒートサイクル試験(−30℃〜+70℃の3サイクル)を行い、伝送損失の変化を確認した。
<実施例1>
スロット外径φ18.6mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和122.0mm、歪み率1.7%のSZ640Cスロットを用いた。実施例1は、スロット溝を8条形成した640心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<実施例2>
スロット外径φ14.4mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和77.5mm、歪み率1.9%のSZ400Cスロットを用いた。実施例2は、スロット溝を5条形成した400心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<実施例3>
スロット外径φ18.6mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和136.4mm、歪み率1.8%のSZ640Cスロットを用いた。実施例3は、スロット溝を8条形成した640心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<実施例4>
スロット外径φ18.6mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和135.5mm、歪み率1.7%のSZ640Cスロットを用いた。実施例4は、スロット溝を8条形成した640心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<比較例1>
スロット外径φ18.6mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和92.5mm、歪み率4.5%のSZ640Cスロットを用いた。比較例1は、スロット溝を8条形成した640心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<比較例2>
スロット外径φ18.6mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和105.1mm、歪み率3.0%のSZ640Cスロットを用いた。比較例2は、スロット溝を8条形成した640心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<比較例3>
スロット外径φ17.6mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和107.0mm、歪み率2.1%のSZ640Cスロットを用いた。比較例3は、スロット溝を8条形成した640心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<比較例4>
スロット外径φ18.6mm、光ファイバ対角線に近似した直径3.66mm、溝断面積の総和120.0mm、歪み率3.2%のSZ640Cスロットを用いた。比較例4は、スロット溝を8条形成した640心型SZスロットである。そして、スロット溝には、8心のテープ心線を10層積層した光ファイバを収納している。
<比較例5>
比較例5では、X/Y値が2.3未満であり、Z/Y値が2.5以上となる640心型SZスロットを成形しようとしたが、溝割合が大きいためリブ厚みが薄くなりすぎてしまうため、良好な形状のSZスロットを得ることができなかった。
実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例5の条件を表1に示し、その評価結果を表2に示す。
Figure 0004916948

Figure 0004916948
<考察>
実施例1〜4は、いずれも伝送損失の増加量が0.15dB/kmを下回る結果となった。実施例のなかで最も高い実施例4でも、0.12dB/kmであった。即ち、前記条件(1)〜(3)を全て具備するSZスロットは、伝送損失が少ないSZスロットであることが示された。一方、比較例1〜4は、いずれも伝送損失の増加量が高い結果となった。
以上より、本実施例によれば、本発明に係るSZスロットは伝送損失が少ないスロットであることが示された。
本発明に係るSZスロットの一実施形態に光ファイバを担持した状態を断面視した概念図である。 同実施形態の正面図である。
符号の説明
1 SZスロット
10 テンションメンバ
12 スロット層
F 光ファイバ

Claims (2)

  1. 光ファイバを収納する溝がSZ撚り状に複数形成されたSZスロットであって、
    前記SZスロットを断面視した状態において、前記SZスロット外径を直径とする円の面積が、前記溝の断面積の総和に対して1.99倍以上2.3倍未満であり、
    前記SZスロットを断面視した状態において、前記溝の断面積の総和が、前記溝に収納される光ファイバの断面積の総和に対して1.3倍以上2.5倍未満であり、
    前記溝の歪み率が3%未満であり、
    前記溝に301心以上の光ファイバ素線からなる光ファイバテープ心線を担持した場合に、前記溝内に前記心線が外力や外圧に対応して自由に動き得る空間が存在し、前記心線が自由度をもって前記溝内を回転移動するSZスロット。
  2. 光ファイバを収納する溝を備えるSZスロットの製造方法であって、
    前記溝の断面積の総和に対し、SZスロット外径を直径とする円の面積が1.99倍以上2.3倍未満であり、
    前記溝の断面積が、前記溝に収納する光ファイバの断面積に対し、1.3倍以上2.5倍未満であり、
    前記溝の歪み率が3%未満であり、
    301心以上の光ファイバ素線からなる光ファイバテープ心線を担持したときに、前記溝内に前記心線が外力や外圧に対応して自由に動き得る空間が存在し、前記心線が自由度をもって前記溝内を回転移動可能となるように、前記溝を形成するSZスロットの製造方法。
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