JP4916349B2 - 精密空気温度制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の空間を精密に所定温度に制御するため、精密に温度制御した空気を前記空間に送給する精密空気温度制御装置に関するものである。
例えば、半導体デバイスや各種基板などを製造する各種プロセス装置や加工装置において、精度の高い処理や加工を行って生産歩留まりを向上するためには、その装置内空間の温度を高精度に、例えば±0.01℃〜±0.5℃程度に設定された一定範囲内に保つことが要請される。
精密に温度制御された空気を装置空間内に送給してこのような要請を満たす従来の精密空気温度制御装置としては、図4に示すように、圧縮機41と凝縮器42と膨張弁43と蒸発器44と圧力調整弁45をこの順に冷媒循環配管46にて接続して成る冷凍サイクルを用い、装置空間内に送給する空気を冷凍サイクルの蒸発器44にて一旦冷却し、この蒸発器44にて冷却された空気を、応答性の高い加熱制御が可能な電気ヒータなどを用いた再加熱器47にて加熱して空気の温度を精密に制御し、精密に温度制御された空気を送風ファン48にて装置空間内に送給するように構成されている。なお、湿度制御も要請される場合には、再加熱器47の下流側に配設された加湿器にて所定の湿度に制御される。
ところが、図4に記載した構成では、空気を蒸発器44にて大きく冷却した後、再加熱器47にて加熱するため、エネルギーが無駄に消費されてエネルギー効率が著しく悪いという問題がある。また、再加熱器47により加熱する温度差が大きくなるため、高精度の温度制御が難しいという問題がある。
そこで、図5に示すように、蒸発器44の空気流れ方向下流側に加熱用熱交換器51を配置するとともに、この加熱用熱交換器51を配置した冷媒バイパス配管52の一端を圧縮機41と凝縮器42の間に、他端を圧力調整弁45と圧縮機41の間に接続し、圧縮機41を出た高温の冷媒(ホットガス)を流す加熱用熱交換器51にて空気を加熱することで、冷凍サイクルの廃熱を利用して温度制御を行うようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、図5では、冷媒バイパス配管52における加熱用熱交換器51の両側に調整弁53、54を配設した例を示したが、特許文献1では、圧縮機41と凝縮器42の間の分岐部に三方比例制御弁を配設した構成とされている。また、実際には加熱用熱交換器51による再加熱だけでは高精度の温度制御が困難なことがあり、その場合には図5に仮想線で示すように再加熱器47を配設することも考えられる。
また、図6に示すように、圧縮機41と凝縮器42の間と、膨脹弁43と蒸発器44の間とを接続する冷媒バイパス路61を設けて調整弁62を配設し、圧縮機41から出た高温の冷媒一部を膨脹弁43を出た低温の冷媒に混合して蒸発器44に導入することで、空気を過剰に冷却しないようにしてエネルギー効率の向上を図ったものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、圧縮機と熱源側熱交換器を有する単一の熱源側ユニットと、各々が膨脹弁と利用側熱交換器とを有するとともに、互いに並列に接続された状態で熱源側ユニットに冷媒循環配管によって接続された複数の利用側ユニットとを備えた冷凍サイクルも知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2003−302088号公報 特開昭64−54174号公報 特許第3861294号明細書
ところで、通常は装置空間で要求される空気の温度条件は単一であるが、1つの装置空間内で、同時に複数の温度の空気を送給することが要求されることがある。例えば、半導体デバイス製造における製造装置において、装置空間内を23℃に精密に制御するため、装置空間内の全体に対して23℃に精密に制御された多量の空気(例えば、全風量の80%)を送給する一方、装置の発熱部分を冷却するために23℃より低い温度(例えば18℃)に精密に制御された少量の空気(例えば、全風量の20%)を発熱部に送給することが要求されることがある。このような要求を満たすために、各温度毎に各別に上記のような冷凍サイクルを有する精密空気温度制御装置を設けると、設備コストが極めて高くなるとともに、エネルギー効率が著しく低下することになる。
そこで、図4に示した構成を基本として要求を満たそうとする場合には、図7に示すように、蒸発器44にて冷却された空気を、送風ファン48の下流側で上記風量比で分流させ、各空気流路にそれぞれ再加熱器71、72を配設し、各再加熱器71、72にて空気を加熱し、空気温度を精密に制御して装置空間内の所要部位に送給するように構成することが考えれる。しかしながら、空気を蒸発器44にて大きく冷却した後、再加熱器71、72にて加熱するため、図4の場合と同様にエネルギーが無駄に消費されてエネルギー効率が著しく悪いという問題がある。
そこで、図5に示した構成を基本として、図8に示すような構成にて要求を満たすことが考えられる。すなわち、圧縮機41を出た高温の冷媒(ホットガス)を使用する加熱用熱交換器51を設けて、冷凍サイクルの廃熱を利用して蒸発器44を出た空気を制御温度近傍まで加熱し、その空気を送風ファン48の下流側で上記風量比で分流させ、各空気流路にそれぞれ再加熱器71、72を配設し、各再加熱器71、72にて空気を加熱して温度を精密に制御し、装置空間内の所要部位に送給するように構成することが考えられる。この場合、加熱用熱交換器51に廃熱を利用することで図4や図7の場合に比してエネルギー効率が改善されるが、上記の例では、加熱用熱交換器51では空気を18℃より若干低い温度まで加熱し、その後一方の再加熱器71では少量の空気を18℃まで加熱すれば良いが、他方の再加熱器72では多量の空気を23℃まで加熱する必要があるため、なおエネルギー効率を改善すべき余地がある。
また、図6に示した構成を基本として、図9に示すような構成にて要求を満たすことも考えられる。すなわち、圧縮機41から出た高温の冷媒の一部を膨脹弁43を出た低温の冷媒に混合して蒸発器44に導入することで、空気を過剰に冷却せず、その空気を送風ファン48の下流側で上記風量比で分流させ、各空気流路にそれぞれ再加熱器71、72を配設し、各再加熱器71、72にて空気を加熱して温度を精密に制御し、装置空間内の所要部位に送給するように構成することが考えれる。しかしながら、この場合も蒸発器44では空気を18℃より若干低い温度まで冷却し、その後一方の再加熱器71では少量の空気を18℃まで加熱すれば良いが、他方の再加熱器72では多量の空気を23℃まで加熱する必要があるため、なおエネルギー効率を改善すべき余地がある。
なお、上記特許文献3には単一の熱源側ユニットに対して複数の利用側ユニットを接続した冷凍ユニットが開示されているが、スーパーマーケット等の冷凍装置に関するもので、上記再加熱器で精密に空気温度を制御する精密空気温度制御装置に係るものではなく、かつ上記問題の解消を示唆するものでもない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気をエネルギー効率良く送給することができる精密空気温度制御装置を提供することを目的とする。
本発明の精密空気温度制御装置は、圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器をこの順に冷媒循環配管にて接続して成り、その蒸発器にて空気を冷却する冷凍サイクルと、蒸発器にて冷却された空気を加熱して精密に温度制御する再加熱器と、蒸発器と再加熱器を通して空気を送給する送風手段とを備えた精密空気温度制御装置であって、冷凍サイクルの冷媒循環配管を、凝縮器と膨張弁の間及び蒸発器と圧縮機の間で複数の冷媒分岐配管に分岐し、それぞれに膨張弁と蒸発器を配置し、各冷媒分岐配管の蒸発器に対応させてそれぞれ再加熱器を配設し、かつ圧縮機から出た冷媒の一部の熱を利用して各再加熱器を通る前の空気の温度を精密制御温度より低い近傍温度に制御する予備温度制御手段を設け、送風手段を、各冷媒分岐配管における蒸発器とそれに対応した再加熱器を通してそれぞれ空気を送給するように分岐させたものである。
この構成によると、複数の冷媒分岐配管に配設された蒸発器にて、送風手段にて分岐して送給された空気をそれぞれ冷却するとともに、予備温度制御手段にて圧縮機から出た冷媒の一部の熱を利用して空気の温度を精密制御温度より低い近傍温度に制御した後、再加熱器にてそれぞれの制御温度に精密に制御して送給することができるので、圧縮機で高温となった冷媒の廃熱を利用して再加熱器による加熱エネルギーを効果的に低減することができ、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気をエネルギー効率良く送給することができる。
また、予備温度制御手段を、調整弁を有する冷媒バイパス路にて圧縮機から出た冷媒の一部を各冷媒分岐配管の蒸発器と膨張弁の間に導入するように構成すると、調整弁を有する冷媒バイパス路を設けるだけでよいので、設備コストの上昇を抑制しつつエネルギー効率を向上することができる。
また、予備温度制御手段を、各冷媒分岐配管の蒸発器に対応させてそれぞれ加熱用熱交換器を配設するとともに、調整弁を有する冷媒バイパス路にて圧縮機から出た冷媒の一部を加熱用熱交換器を介して各冷媒分岐配管の蒸発器と圧縮機の間にバイパスさせるように構成し、送風手段を、各冷媒分岐配管における蒸発器とそれに対応した加熱用熱交換器及び再加熱器を通してそれぞれ空気を送給するように分岐すると、加熱用熱交換器と調整弁を有する冷媒バイパス路を設けることで、再加熱器を通る前の空気の温度を加熱用熱交換器にて独立して制御できるため、簡単な制御によって温度制御を精度良く行うことができる。
また、本発明の精密空気温度制御装置は、チラー設備と、チラー設備から冷水が供給されて空気を冷却する冷却用熱交換器と、冷却用熱交換器にて冷却された空気を加熱して精密に温度制御する再加熱器と、冷却用熱交換器と再加熱器を通して空気を送給する送風手段とを備えた精密空気温度制御装置であって、複数の冷却用熱交換器を配設してそれぞれにチラー設備から冷水を供給する冷水循環路と各冷却用熱交換器を通る冷水流量を調整する調整弁を設け、各冷却用熱交換器に対応させてそれぞれ再加熱器を配設し、かつ各冷却用熱交換器に対応させてそれぞれ加熱用熱交換器を配設するとともに、チラー設備における冷却水の排熱回収用熱交換器と各加熱用熱交換器を循環する温水循環路と各加熱用熱交換器を通る温水流量を調整する調整弁を設け、送風手段を、各冷却用熱交換器とそれに対応した加熱用熱交換器及び再加熱器を通してそれぞれ空気を送給するように分岐させたものである。
この構成によると、複数の冷却用熱交換器とそれに対応した加熱用熱交換器及び再加熱器を通してそれぞれ空気を送給するようにして、各冷却用熱交換器にチラー設備から得られる冷水を供給し、加熱用熱交換器にチラー設備の廃熱を回収した温水を供給することで、再加熱器に通す前の空気の温度を再加熱器による精密制御温度より低い近傍温度に制御することができ、再加熱器による加熱エネルギーを効果的に低減することができ、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気を上記と同様にエネルギー効率良く送給することができる。
本発明の精密空気温度制御装置によれば、複数に分岐して送給される空気をそれぞれ、冷凍サイクルの蒸発器やチラー設備の冷水を用いた冷却用熱交換器にて冷却するとともに、冷凍サイクルやチラー設備の廃熱を利用した予備温度制御手段にて空気の温度を精密制御温度より低い近傍温度に制御した後、再加熱器にてそれぞれの制御温度に精密に制御して送給するようにしているので、廃熱を利用して再加熱器による加熱エネルギーを低減でき、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気をエネルギー効率良く送給することができる。
以下、本発明の精密空気温度制御装置の各実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態の精密空気温度制御装置について、図1を参照して説明する。
図1において、圧縮機1と凝縮器2と膨張弁3(3a、3b)と蒸発器4(4a、4b)と圧力調整弁5(5a、5b)をこの順に冷媒循環配管6にて接続して冷凍サイクル7が構成されている。冷媒循環配管6は、凝縮器2と膨張弁3(3a、3b)の間で複数の冷媒分岐配管8a、8bに分岐され、圧縮機1の手前で合流接続されている。そして、各冷媒分岐配管8a、8bにそれぞれ膨張弁3a、3bと蒸発器4a、4bと圧力調整弁5a、5bが配設され、膨張弁3a、3bと圧力調整弁5a、5bにて冷媒分岐配管8a、8bに流れる冷媒流量を制御し、蒸発器4a、4bでの冷却熱量を制御するように構成されている。また、蒸発器4a、4bを通って冷却された空気を、精密に所定温度に加熱するため、応答性の高い加熱制御が可能な電気ヒータなどを用いた再加熱器9a、9bが蒸発器4a、4bの下流側に配設されている。
蒸発器4a、4bと再加熱器9a、9bを通して精密に温度制御された空気を装置空間(図示せず)内に向けて送給する送風手段10が設けられている。送風手段10は、送風ファン11と、装置空間(図示せず)内からの還流空気と一部新たに導入した外気を送風ファン11に吸入させ、送風ファン11から装置空間(図示せず)に向けて送出する送風経路12にて構成され、送風経路12は蒸発器4a、4bの手前で、複数の分岐送風路12a、12bに分岐され、それぞれ所要流量の空気が、蒸発器4aと再加熱器9a、及び蒸発器4bと再加熱器9bをそれぞれ通って装置空間(図示せず)内の所要箇所に送給するように構成されている。
さらに、本発明では圧縮機1から出た高温の冷媒ガスの熱を利用して各再加熱器9a、9bを通る前の空気の温度を、精密制御温度の近傍でそれより若干低い温度に制御する予備温度制御手段13が設けられている。本実施形態の予備温度制御手段13は、圧縮機1から出た高温の冷媒ガスの一部を、冷媒バイパス路14の分岐バイパス路14a、14bを通して膨張弁3aと蒸発器4aの間、及び膨張弁3bと蒸発器4bの間にそれぞれ電動開閉弁から成る調整弁15a、15bを介して導入し、各蒸発器4a、4bに流入する低温の冷媒ガスに、調整弁15a、15bにて調整された所要量の高温の冷媒ガスを混入させて、各蒸発器4a、4bにおける冷却能力を調整し、各蒸発器4a、4bで冷却される空気の温度を、精密制御温度の近傍でそれより若干低い温度に精度良く制御するように構成されている。
以上の構成において、装置空間(図示せず)内に、上述の例のように、23℃の空気を全風量の80%の風量で供給し、18℃の空気を全風量の20%の風量で供給する場合について説明する。送風手段10の分岐送風路12a、12bをその送風量が80:20となるように構成又は調整するとともに、冷媒分岐配管8a、8bに配設した蒸発器4a、4bを流れる冷媒の流量比が上記風量比にほぼ比例するように、膨張弁3a、3bと圧力調整弁5a、5bを調整する。また、調整弁15a、15bの開度を調整して、圧縮機1から出た高温の冷媒ガスの一部を、蒸発器4a、4bに流入する低温の冷媒ガスに混合することで蒸発器4a、4bによる空気の冷却性能を調整する。このようにして、蒸発器4aにより熱交換された空気温度を、23℃より0.5℃低い略22.5℃に制御し、蒸発器4bにより熱交換された空気温度を、18℃より0.5℃低い、略17.5℃に制御する。
こうして蒸発器4a、4bにてそれぞれ22.5℃と17.5℃に冷却された空気を、応答性良く加熱制御可能な再加熱器9a、9bにて精密に23℃と18℃に制御し、こうして精密に温度制御された空気をそれぞれ分岐送風路12a、12bを通して装置空間(図示せず)内の所要箇所に供給する。
本実施形態によれば、送風手段10の分岐送風路12a、12bを通って送給される空気をそれぞれ、冷媒分岐配管8a、8bに配設された冷凍サイクル7の蒸発器4a、4bにて冷却するとともに、それらの蒸発器4a、4bに圧縮機1から出た高温の冷媒ガスの一部を導入してその冷却性能を調整することで、蒸発器4a、4bを通った空気の温度を精密制御温度より0.5℃程度低い近傍温度に制御し、その空気を再加熱器9a、9bにてそれぞれの制御温度に精密に制御して送給することができるので、圧縮機1で高温となった冷媒の廃熱を利用して再加熱器9a、9bによる加熱エネルギーを効果的に低減することができるとともに、加熱温度幅が比較的小さい0.5℃程度の所定範囲に抑えられているので、±0.1℃以下のより高精度の温度制御を実現することができる。したがって、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気をエネルギー効率良く送給することができる。上記具体例の場合の使用エネルギーについて、図7に示した構成例の場合と比較して示すと、最小負荷時にはあまり変わらないが、最大負荷時には約2分の1に低減できることが確認されている。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態の精密空気温度制御装置について、図2を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明においては、先行する実施形態の構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略し、主として相違点についてのみ説明する。
本実施形態と第1の実施形態とは、予備温度制御手段13の構成が相違している。すなわち、第1の実施形態では圧縮機1から出た高温の冷媒ガスの一部を蒸発器4a、4bに導入することで、蒸発器4a、4bの冷却性能を調整した例を示したが、本実施形態では、蒸発器4a、4bの空気流れ方向下流側にそれぞれ加熱用熱交換器16a、16bを配設し、圧縮機1から出た高温の冷媒ガスの一部を、冷媒バイパス路14の分岐バイパス路14a、14bにて、電動開閉弁から成る調整弁17a、17bを介して加熱用熱交換器16a、16bに通した後、電動開閉弁から成る調整弁18a、18bを介して冷媒分岐配管8a、8bに合流させている。
以上の構成において、膨張弁3a、3bと圧力調整弁5a、5bを調整して冷媒分岐配管8a、8bに配設した蒸発器4a、4bを流れる冷媒の流量比が蒸発器4a、4bを流れる空気の流量比にほぼ比例するように調整し、さらに調整弁17a、17b及び18a、18bの開度を調整して圧縮機1から出た高温の冷媒ガスの一部を加熱用熱交換器16a、16bに流して蒸発器4a、4bから出た空気を予備加熱し、蒸発器4aと加熱用熱交換器16aによって熱交換された空気温度を23℃より0.5℃低い略22.5℃に制御し、蒸発器4bと加熱用熱交換器16bによって熱交換された空気温度を18℃より0.5℃低い略17.5℃に制御する。こうして22.5℃と17.5℃に温度制御された空気が、応答性良く加熱制御される再加熱器9a、9bにて精密に23℃と18℃に制御され、それらの空気がそれぞれ分岐送風路12a、12bを通して装置空間(図示せず)内の所要箇所に供給される。
本実施形態によれば、このように第1の実施形態と同様に、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気をエネルギー効率良く送給することができる。なお、第1の実施形態に比して、蒸発器4a、4bとは別に加熱用熱交換器16a、16bを配設する必要があるが、冷凍サイクル7とは別に予備加熱回路を構成しているので制御が容易になるという利点がある。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態の精密空気温度制御装置について、図3を参照して説明する。
上記各実施形態では冷凍サイクル7を用いて空気の温度制御を行う例を示したが、本実施形態は冷熱源及び温熱源としてチラー設備20を用いたものであり、そのチラー設備20の冷水と温熱を利用した空気温度制御部21にて空気温度を制御するようにしたものである。
図3において、チラー設備20は、水冷式チラー22と冷水タンク23とを備え、水冷式チラー22はヒートポンプ機能にて外部から供給された冷却水に熱を放出することにより冷水を製造し、その冷水を循環ポンプ24にて冷水タンク23との間で循環させることにより冷水タンク23内の冷水を所定温度に保持している。なお、冷水を製造した結果加温された冷却水は外部に排出されている。本実施形態では、冷水タンク23内の所定温度の冷水を冷水ポンプ25にて空気温度制御部21との間に配管された冷水循環路30に送給するとともに、過剰な冷水はバイパス弁26を介してバイパスさせるように構成されている。また、加温された冷却水を外部に排出する前にその温熱を利用して温水を得る廃熱回収用熱交換器27が配設され、得られた温水を温水ポンプ28にて空気温度制御部21との間に配管された温水循環路33に送給するとともに、過剰な温水はバイパス弁29を介してバイパスさせるように構成されている。
空気温度制御部21には、送風手段10の分岐送風路12a、12bにそれぞれ冷却用熱交換器31a、31bが配設されるとともに、これら冷却用熱交換器31a、31bは冷水循環路30に並列接続され、かつ各冷却用熱交換器31a、31bに直列に電動開閉弁から成る調整弁32a、32bが配置され、各冷却用熱交換器31a、31bを流れる冷水の流量を制御してそれぞれの冷却性能を制御できるように構成されている。また、これら冷却用熱交換器31a、31bの空気流れ方向下流側に加熱用熱交換器34a、34bが配設されるとともに、これら加熱用熱交換器34a、34bは温水循環路33に並列接続され、かつ各加熱用熱交換器34a、34bに直列に電動開閉弁から成る調整弁35 a、35bが配置され、各加熱用熱交換器34a、34bを流れる温水の流量を制御してそれぞれの加熱性能を制御できるように構成されている。
以上の構成において、送風手段10の分岐送風路12a、12bをその送風量が80:20となるように構成又は調整するとともに、冷却用熱交換器31a、31bを流れる冷水の流量比を上記風量比にほぼ比例するように調整弁32a、32bにて調整して冷却用熱交換器31a、31bによる冷却性能を調整する。また、加熱用熱交換器34a、34bを流れる温水の流量を調整弁35a、35bの開度を調整して加熱用熱交換器34a、34bによる加熱性能を調整する。かくして、冷却用熱交換器31aで冷却された後、加熱用熱交換器34aで加熱された空気の温度を23℃より0.5℃低い略22.5℃に制御し、冷却用熱交換器31bで冷却された後、加熱用熱交換器34bで加熱された空気の温度を18℃より0.5℃低い略17.5℃に制御する。
その後冷却用熱交換器31aと加熱用熱交換器34a、及び冷却用熱交換器31bと加熱用熱交換器34bにてそれぞれ22.5℃と17.5℃に冷却された空気を、再加熱器9a、9bにて応答性良く加熱制御して精密に23℃と18℃に制御し、こうして精密に温度制御された空気がそれぞれ分岐送風路12a、12bを通して装置空間(図示せず)内の所要箇所に供給される。
本実施形態においても、チラー設備20を利用した空気温度制御部21にて、上記のように冷却用熱交換器31aと加熱用熱交換器34a、及び冷却用熱交換器31bと加熱用熱交換器34bを通った空気の温度を精密制御温度より0.5℃程度低い近傍温度に制御し、その空気を再加熱器9a、9bにてそれぞれの制御温度に精密に制御して送給することができるので、再加熱器9a、9bによる加熱エネルギーを効果的に低減することができるとともに、加熱温度幅が比較的小さい0.5℃程度の所定範囲に抑えられているので、±0.1℃以下のより高精度の温度制御を実現することができる。したがって、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気をエネルギー効率良く送給することができる。
本発明の精密空気温度制御装置は、複数に分岐して送給される空気をそれぞれ、冷凍サイクルの蒸発器やチラー設備の冷水を用いた冷却用熱交換器にて冷却するとともに、冷凍サイクルやチラー設備の廃熱を利用した予備温度制御手段にて空気の温度を精密制御温度より低い近傍温度に制御した後、再加熱器にてそれぞれの制御温度に精密に制御して送給するようにしているので、廃熱を利用して再加熱器による加熱エネルギーを低減でき、複数の温度にそれぞれ精密に制御された空気をエネルギー効率良く送給することができるため、複数温度に精密に制御された温調空気を必要とする各種プロセス装置や加工装置に好適に適用することができる。
本発明の第1の実施形態の精密空気温度制御装置の概略構成図。 本発明の第2の実施形態の精密空気温度制御装置の概略構成図。 本発明の第3の実施形態の精密空気温度制御装置の概略構成図。 第1の従来例の精密空気温度制御装置の概略構成図。 第2の従来例の精密空気温度制御装置の概略構成図。 第3の従来例の精密空気温度制御装置の概略構成図。 第1の従来例を基本構成として複数温度の温調空気を送給するように構成した精密空気温度制御装置の概略構成図。 第2の従来例を基本構成として複数温度の温調空気を送給するように構成した精密空気温度制御装置の概略構成図。 第3の従来例を基本構成として複数温度の温調空気を送給するように構成した精密空気温度制御装置の概略構成図。
符号の説明
1 圧縮機
2 凝縮器
3a、3b 膨張弁
4a、4b 蒸発器
5a、5b 圧力調整弁
6 冷媒循環配管
7 冷凍サイクル
8a、8b 冷媒分岐配管
9a、9b 再加熱器
10 送風手段
11 送風ファン
12a、12b 分岐送風路
13 予備温度制御手段
14 冷媒バイパス路
14a、14b 分岐バイパス路
15a、15b 調整弁
16a、16b 加熱用熱交換器
17a、17b 調整弁
18a、18b 調整弁
20 チラー設備
21 空気温度制御部
22 水冷式チラー
23 冷水タンク
24 循環ポンプ
25 冷水ポンプ
26 バイパス弁
27 廃熱回収用熱交換器
28 温水ポンプ
29 バイパス弁
30 冷水循環路
31a、31b 冷却用熱交換器
32a、32b 調整弁
33 温水循環路
34a、34b 加熱用熱交換器
35a、35b 調整弁

Claims (4)

  1. 圧縮機と凝縮器と膨張弁と蒸発器をこの順に冷媒循環配管にて接続して成り、その蒸発器にて空気を冷却する冷凍サイクルと、蒸発器にて冷却された空気を加熱して精密に温度制御する再加熱器と、蒸発器と再加熱器を通して空気を送給する送風手段とを備えた精密空気温度制御装置であって、
    冷凍サイクルの冷媒循環配管を、凝縮器と膨張弁の間、及び蒸発器と圧縮機の間で複数の冷媒分岐配管に分岐し、それぞれに膨張弁と蒸発器を配置し、
    各冷媒分岐配管の蒸発器に対応させてそれぞれ再加熱器を配設し、
    かつ圧縮機から出た冷媒の一部の熱を利用して各再加熱器を通る前の空気の温度を精密制御温度より低い近傍温度に制御する予備温度制御手段を設け、
    送風手段を、各冷媒分岐配管における蒸発器とそれに対応した再加熱器を通してそれぞれ空気を送給するように分岐させた
    ことを特徴とする精密空気温度制御装置。
  2. 予備温度制御手段を、調整弁を有する冷媒バイパス路にて圧縮機から出た冷媒の一部を各冷媒分岐配管の蒸発器と膨張弁の間に導入するように構成したことを特徴とする請求項1記載の精密空気温度制御装置。
  3. 予備温度制御手段を、各冷媒分岐配管の蒸発器に対応させてそれぞれ加熱用熱交換器を配設するとともに、調整弁を有する冷媒バイパス路にて圧縮機から出た冷媒の一部を加熱用熱交換器を介して各冷媒分岐配管の蒸発器と圧縮機の間にバイパスさせるように構成し、送風手段は、各冷媒分岐配管における蒸発器とそれに対応した加熱用熱交換器及び再加熱器を通してそれぞれ空気を送給するように分岐させたことを特徴とする請求項1記載の精密空気温度制御装置。
  4. チラー設備と、チラー設備から冷水が供給されて空気を冷却する冷却用熱交換器と、冷却用熱交換器にて冷却された空気を加熱して精密に温度制御する再加熱器と、冷却用熱交換器と再加熱器を通して空気を送給する送風手段とを備えた精密空気温度制御装置であって、
    複数の冷却用熱交換器を配設してそれぞれにチラー設備から冷水を供給する冷水循環路と各冷却用熱交換器を通る冷水流量を調整する調整弁を設け、
    各冷却用熱交換器に対応させてそれぞれ再加熱器を配設し、
    かつ各冷却用熱交換器に対応させてそれぞれ加熱用熱交換器を配設するとともに、チラー設備における冷却水の廃熱回収用熱交換器と各加熱用熱交換器を循環する温水循環路と各加熱用熱交換器を通る温水流量を調整する調整弁を設け、
    送風手段を、各冷却用熱交換器とそれに対応した加熱用熱交換器及び再加熱器を通してそれぞれ空気を送給するように分岐させた
    ことを特徴とする精密空気温度制御装置。
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