JP2011106721A - 精密温度制御空調機 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の精密加工装置が設置されているチャンバー内からの還り空気の温度変化による熱交換器の冷媒蒸発コイルの負荷変動に迅速に反応して、還り空気を設定温度に精密に調整し、送り空気としてチャンバー内に戻すことができる空調機を提供する。
【解決手段】(a)精密装置設置チャンバーからの還り空気を熱交換器で温度調整してチャンバー内に戻す空気循環路と、(b)熱交換器、圧縮器、圧縮器、凝縮器及び膨張弁を有する冷媒循環路とを有し、前記冷媒循環路における圧縮器と凝縮器の間の圧縮冷媒ガス流路から、熱交換器の膨張冷媒液入口側に高温高圧の圧縮冷媒ガスを直接供給することができる、比例制御弁を備えた圧縮冷媒ガス分岐流路を分岐させた構造の精密温度制御空調機。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体や液晶パネル等の製造分野で用いられている内部に各種の精密加工装置が設置されているチャンバー内の空気の状態を一定に維持するための精密温度制御空調機に関するものであり、特に、省スペース化・省エネルギー化を可能とした空調機に関する。
半導体や液晶パネルの製造工程における加工装置や測定機器等が設置されているチャンバーには、チャンバー内空気を熱交換器を経由して循環させて空気の温度、湿度を精密に制御する空調機が設置されている。
このような空調機による空気温度の制御システムは、一般的には、図1に示されるように、製造装置等が設置されているチャンバー内の空気を、還り空気として取り出して熱交換器に導入し、冷媒との熱交換により冷却して温度を調節した後、送り空気としてチャンバー内に戻すというシステムである。
上記のような空調機の具体例としては、図2に示されるような直膨コイル方式と図3に示されるような水コイル方式の空調機が挙げられる。
直膨コイル方式を採用した空調機は、図2に示されるように、基本的には、チャンバー内から抜き出した「還り空気」を空気流路a101から熱交換器101に導入し、冷媒との熱交換を行った後、空気流路a102から抜き出し、必要に応じて加熱コイル105でさらに温度を微調節して空気流路a103から「送り空気」としてチャンバー内に戻す、という「チャンバー内空気循環路」と、熱交換器101でチャンバー内から抜き出した還り空気と熱交換した冷媒を、低圧冷媒ガスとして冷媒流路L101に取り出し、冷媒圧縮器102に送って圧縮冷媒ガスとなし、冷媒流路L102から冷媒凝縮器103に送って凝縮液化して低温高圧冷媒液とし、冷媒流路L105を経て取り出して、膨張弁105に送り、膨張冷媒液として熱交換器101に供給する、という「冷媒循環路」とを有している。図中、Dはドレン管である。この方式の空調機又はそれを採用している製造装置等に関する文献は多い(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
上記直膨コイル方式の空調機は、熱交換性能に優れていて、かつ、水コイル方式の空調機に比べて省スペース化が可能であるという利点がある。この直膨コイル方式の場合、熱交換器101内での還り空気a101と膨張弁104よりL104を経て供給されるガス−液混合状態の膨張ガスとの熱交換条件は、熱交換器101内の冷却コイル出口の冷媒の圧力と温度の状態に応じてその開度が調節される膨張弁104によって、以下のように制御されている。
まず、熱交換器101内の蒸発コイル出口における冷媒の温度と圧力が設定値よりも高くなっている状態、すなわち、還り空気の温度が高くなっていて冷却コイルの負荷が大きくなっている状態となった場合には温度自動膨張弁104はその開度が大きくなるように作動して膨張冷媒液の蒸発コイルへの供給量を増加させ、逆に、冷媒の温度と圧力が設定値よりも低くなっている状態、すなわち、還り空気の温度が低くなっていて冷却コイルの負荷が小さくなっている状態となった場合にはその開度を絞って膨張冷媒液の蒸発コイルへの供給量を減少させるように作動する。このような機能を備えた膨張弁104により、熱交換器101の冷却コイル内の冷媒の状態は、常に冷却コイルを出る低圧冷媒ガスの「過熱度(スーパーヒート)」が確保されるように維持されている。
特開2007−212095号公報 特開2009−14226号公報 特開平11−325507号公報
熱交換器出口の冷媒の圧力及び温度の変化に連動して自動的にその開度が調節される温度自動膨張弁を有する図2の空調システムの場合、冷却コイルへの負荷変動に応じて、熱交換器101内の冷却コイルから圧縮器102に送られる低圧冷媒ガスの圧力や温度も変動する。このような低圧冷媒ガスの状態変動幅が大きくなると、圧縮器への低圧冷媒吸入圧や温度が低くなって圧縮器の運転を継続することが不可能となり空調機全体を停止することが必要となる場合があるので、空調機全体を安定して長期連続運転が可能なものとするために、圧縮器をはじめとする各機器を統一的に制御するための複雑な制御システムを構築することが必要となる。
本発明は、各種の精密加工装置が設置されているチャンバー内からの還り空気の温度変化による熱交換器の冷却コイル(以下、本発明においては「冷媒蒸発コイル」と称する。)の負荷変動に迅速に反応して、還り空気を設定温度に精密に調整し、送り空気としてチャンバー内に戻すことができる空調機を提供することを目的とするものである。特に、冷媒蒸発コイル出口の低圧冷媒の状態を常時適正な圧力及び温度に維持することにより圧縮器の運転を安定させ、冷媒循環路における冷媒循環量の変動幅を小さくして空調機全体のメンテナンス作業を簡単化し、長期安定運転が可能な空調機を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成することができる本発明は、各種の精密加工装置等が設置されているチャンバー内からの還り空気を、熱交換器において空気の露点温度より高い目標温度に精密に調整して送り空気としてチャンバー内に戻すことができる空調機を提供するために、冷媒循環路における圧縮器から凝縮器に高温高圧状態の圧縮冷媒ガスを送る圧縮冷媒ガス流路を分岐させて、該高温高圧状態の圧縮冷媒ガスの一部を「冷媒蒸発コイル」に直接供給することができる圧縮冷媒ガス分岐流路を設けたことを主たる特徴とする精密温度制御空調機に関するものであり、以下の各発明を包含する。
(1)(a)精密装置設置チャンバーからの還り空気を熱交換器に送る還り空気流路と、該還り空気と冷媒との熱交換により空気の露点温度より高い目標温度の送り空気を調整する熱交換器と、該送り空気をチャンバー内に戻す送り空気流路とを有する空気循環路、及び、
(b)前記熱交換器から出る低圧冷媒ガスを圧縮器に送る低圧冷媒ガス流路と、圧縮器と、圧縮器からの高温高圧の圧縮冷媒ガスを凝縮器に送る圧縮ガス流路と、凝縮器と、凝縮器からの低温高圧凝縮冷媒液を膨張弁に送る凝縮冷媒液流路と、膨張弁と、膨張弁からの膨張冷媒液を熱交換器の冷媒蒸発コイルに送る膨張冷媒液流路とを有する冷媒循環路、を有しており、
前記冷媒循環路における圧縮冷媒ガス流路と熱交換器の冷媒蒸発コイルの膨張冷媒液入口側との間は、比例制御弁を備えていて制御された量の高温高圧の圧縮冷媒ガスを前記冷媒蒸発コイル内に供給することができる圧縮冷媒ガス分岐流路によって連通されていることを特徴とする、精密温度制御空調機。
(2)前記圧縮冷媒ガス分岐流路における比例制御弁は、前記熱交換器から送り空気流路に出る空気温度の値に基づいてその開度が自動的に比例制御される弁であることを特徴とする、(1)項記載の精密温度制御空調機。
(3)前記圧縮冷媒ガス分岐流路の前記熱交換器の冷媒蒸発コイル側の端部は、前記膨張弁から冷媒蒸発コイルに膨張冷媒液を供給する膨張冷媒液流路に連結されていることを特徴とする、(1)項又は(2)項記載の精密温度制御空調機。
(4)前記空気循環路には、前記送り空気の温度をさらに微調整するヒーターが設置されていることを特徴とする、(1)項〜(3)項のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
(5)前記冷媒循環路における圧縮器の上流側には、低圧冷媒ガス中の冷媒液を分離捕集するアキュムレーターが設置されていることを特徴とする(1)項〜(4)項のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
(6)前記凝縮器の下流側には凝縮冷媒液貯留用のレシーバタンクが設置されていることを特徴とする(1)項〜(5)項のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
(7)前記低圧冷媒ガス流路には、圧縮器への低圧冷媒ガス吸入圧力を調整する吸入圧力調整弁が設置されていることを特徴とする(1)項〜(6)項のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
(8)前記凝縮器には水冷機構が設置され、該凝縮器から前記膨張弁に至る凝縮冷媒液流路には凝縮冷媒液の圧力を検知するセンサーが設置され、該センサーによる凝縮冷媒液の圧力の測定値に基づいて、凝縮器に設置されている水冷機構が制御されることを特徴とする、(1)項〜(7)項のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
(9)前記凝縮器から膨張器に至る凝縮冷媒液流路に、凝縮冷媒液の状態を目視できるサイトグラスが配置されていることを特徴とする、(1)項〜(8)項のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
(10)前記膨張弁は、外部均圧管を介して前記熱交換器の冷媒蒸発コイル出口に接続されている低圧冷媒ガス流路と連通しており、前記低圧冷媒ガス流路における低圧冷媒ガスの圧力及び温度によりバルブ開度が自動調節される温度自動膨張弁であることを特徴とする(1)項〜(9)項のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
本発明の精密装置設置チャンバー用空調機は、系内で調達できる高温高圧の圧縮冷媒ガスの一部を有効利用して熱交換器の冷媒蒸発コイル内の冷媒の状態を直接制御することにより、チャンバーからの還り空気が環境温度の変動により目標温度よりも低くなった場合にも、熱交換器の冷媒蒸発コイルを出る空気温度を目標の温度に精密に調整することが可能である。
また、冷媒蒸発コイルからの低圧冷媒ガスの温度及び圧力を好適な「過熱度」の状態に確実に維持することができるので、圧縮器にかかる負担が少なく、冷媒循環路内の冷媒循環量の変動幅が小さく、空調機の長期にわたる安定した運転が可能であるし、空調機の構造が単純化されているのでメンテナンスのための作業負担も小さい。
精密空調機の基本的な態様を示す図である。 一般的な直膨コイル方式を採用した空調機の概略図である。 一般的な水コイル方式を採用した空調機の概略図である。 本発明の空調機を説明する図である。
以下、本発明の空調機を、図4を参照して詳細に説明する。
本発明の精密温度制御空調機は、熱交換器1において交叉する空気循環路と冷媒循環路とを有している。
空気循環路においては、図示していない精密装置設置チャンバー内から「空気流路a1」に抜き出された「還り空気」が、「空気流路a1」により「熱交換器1」に送られ、熱交換器1内の冷媒蒸発コイル(図示していない)の外壁面と接触して空気の露点温度より高い温度に設定されている目標温度に調整される。
熱交換器を出た空気は、「温度センサーT1」で温度が検知された後、「空気流路a2」に送られ、さらに「ヒーター5」を通って「空気流路a3」から精密装置チャンバー内に「送り空気」として循環される。
空気循環路に配置されている温度センサーT1は、熱交換器1を出る空気温度を常時検知しており、検知した空気温度情報を後記する圧縮冷媒ガス分岐流路L2cに配置されている比例制御弁V1に送って該比例制御弁V1の開度を制御する役割を担っている。温度センサーT1の下流側には熱交換器1で温度調整された空気の温度をさらに微調整することができるヒーター5が設置されている。必要に応じて、ヒーター5の下流側の空気流路a3に温度センサーT2をさらに配置し、該温度センサーT2が検知する空気温度の値に基づいてヒーター5の作動を制御することもできる。
本発明の精密温度制御空調機の場合、熱交換器1の冷媒蒸発コイルで還り空気を除湿せずに温度調節し、送り空気としてチャンバーに戻すために、冷媒蒸発コイルにより調整される空気温度は、通常の空調機(例えば15℃〜18℃)より高め(例えば、23℃程度の温度)に設定されている。精密装置設置チャンバーから抜き出される還り空気は、熱交換機1により目標温度に調整されるが、空気流路a2の温度センサーT1で検知される送り空気温度が目標温度よりも低くなっている場合がある。このような設定温度より低い送り空気が空気流路a1に流れる場合にヒーター5が作動して正確に目標温度となるように送り空気温度を微調整する。
冷媒循環路においては、前記熱交換器1の冷媒蒸発コイルから出る熱交換済の低圧冷媒ガスが「低圧冷媒ガス流路L1」を通って「圧縮器2」に入り、圧縮されて高温高圧の圧縮冷媒ガスとされた後、「圧縮冷媒液流路L2a」により「凝縮器3」に送られ、凝縮されて低温高圧の凝縮冷媒液とされ、該凝縮冷媒液が「凝縮冷媒液流路L3」により「膨張弁4」に送られ、該膨張弁4から膨張冷媒液として「膨張冷媒流路L4」を経て熱交換器1の冷媒蒸発コイルに送られている。
「低圧冷媒ガス流路L1」に、熱交換器1の冷媒蒸発コイルから出る低圧冷媒ガスの状態を常時把握するための蒸発圧力センサーを設置し、膨張弁4の開度調整の補助として利用したり、低圧冷媒ガスの温度及び/又は圧力が異常に高くなったり、異常に低くなったりした場合に空調機の運転を自動停止させる装置を作動させるか、異常を知らせる警報発生装置を稼動させるために利用することもできる。
冷媒循環路には、熱交換器1の冷媒蒸発コイルから出る熱交換済の低圧冷媒ガスが流れる「冷媒ガス流路L1」に、圧縮器2に吸入される低圧冷媒ガスの吸入圧力が高くなり過ぎることを防止するための吸入圧力調整弁V3を配置することが好ましい。吸入圧力調整弁V3の下流側に、圧縮器の吸入圧力の異常変動を監視する吸入圧力センサーを配置して緊急時に対応できるようにすることもできる。
低圧冷媒ガス流路L1の圧縮器2の入口側には、低圧冷媒ガスに含まれる冷媒液を分離捕集するアキュムレーター6が配置され、低圧冷媒ガス中に随伴される冷媒液滴を捕集する。
圧縮器2で圧縮された高温高圧の圧縮冷媒ガスは、主たる圧縮冷媒ガス流路L2a及びL2bから凝縮器3に送られて冷却凝縮される。圧縮冷媒ガス流路L2aは、途中から圧縮冷媒ガス分岐流路L2cが分岐されていて、比例制御弁V1を介して熱交換器1の冷媒蒸発コイル入口側に連結されている。また、該分岐点より下流側(凝縮器側)の圧縮冷媒ガス流路L2bには、空調機の運転停止時に凝縮器3から凝縮冷媒液が逆流する「液戻り」を防止するための逆止弁V2が設置されている。
凝縮器3は水冷機構9を備えており、圧縮機2からの圧縮冷媒ガスは冷却凝縮されて低温高圧凝縮液とされる。凝縮器3を出る低温高圧の凝縮冷媒液は、凝縮冷媒液流路L3により膨張弁4に送られる。凝縮冷媒液流路L3には、凝縮液貯留用のレシーバタンク7と、凝縮冷媒液圧を検知して前記水冷機構9を制御する凝縮冷媒液圧センサーPが配置されている。凝縮冷媒流路L3には凝縮冷媒液の状態を目視できるサイトグラスが設置されていてもよい。
膨張弁4は、外部均圧管8により前記低圧冷媒流路L1に連通しており、該低圧冷媒流路L1の低圧冷媒ガスの温度と圧力によってその開度が自動調節され、必要な量の膨張冷媒液を膨張冷媒液流路L4から熱交換器1の冷媒蒸発コイルに供給する。
本発明の空調機の重要な特徴は、還り空気の温度が目標温度よりも低い温度となった場合であっても、空調機の運転を停止することなく、目標温度に空気温度を精密に制御し続けることが可能な点にある。
還り空気の温度が目標温度以下となると、冷媒蒸発コイル内での冷媒液の蒸発が少なくなるか蒸発が起こらなくなり、冷媒蒸発コイルから低圧冷媒ガス流路L1に出る低圧冷媒ガスの温度及び圧力が低くなる。この低圧冷媒ガス流路L1に出る低圧冷媒ガスの状態は、該冷媒ガス流路L1に出る低圧冷媒ガスの温度及び圧力の状態の変化に連動して膨張冷媒液の供給量が調整されている膨張弁4からの膨張冷媒液の供給量の低下乃至停止につながるので、冷媒循環路における循環冷媒量が低下して圧縮器を安定的に運転することができなくなり、空調機の運転を停止せざるを得ない状態となる。
本発明の空調機では、熱交換器1の冷媒蒸発コイルと接して空気流路a1に出る空気温度が上記したような目標温度よりも低い温度状態であることを温度センサーT1が検知すると、温度センサーT1が検知する空気温度の値に応じた設定開度に自動制御される比例制御弁V1を介して、圧縮冷媒ガス分岐流路L2cから高温高圧の圧縮冷媒ガスの制御された量が冷媒蒸発コイル内に供給されることとなる。その結果、冷媒蒸発コイル内温度は直ちに上昇し、コイル外壁面と接触する還り空気の温度を目標温度に上昇させる。また、上記高温高圧の圧縮冷媒ガスにより冷媒蒸発コイル内の冷媒液も高温高圧の圧縮冷媒ガスによって加熱されて蒸発し、低圧冷媒ガス流路L1に出る低圧冷媒ガスの温度及び圧力が上昇するので、膨張弁4からの膨張冷媒液の供給量も所定範囲内に維持されることとなり、冷媒循環路における循環冷媒量は安定し、圧縮器2の運転も安定する。
圧縮冷媒ガス分岐流路L2cに設置されている「比例制御弁V1」は、前述したように、圧縮冷媒ガスを熱交換器の冷媒蒸発コイル内に制御された供給できる弁であり、熱交換器1から空気流路a2に送られる空気の温度が設定温度よりも低い温度となっていることを温度センサーT1が検知した場合に、検知温度の値に対応する予め設定された開度となるように自動的に作動する。
しかし、温度センサーT1が検知する送り空気の温度が好適な温度及び圧力となっている場合には、比例制御弁V1は「開度一定又は閉」のままの状態である。
以上のように、本発明の精密温度制御空調機は、熱交換器の冷媒蒸発コイル内の温度状態を、高温高圧の圧縮冷媒ガスを冷媒蒸発コイル内に直接供給して調節するという手段を採用することによって迅速に行うことを可能ならしめると同時に、冷媒蒸発コイルから低圧冷媒流路L1に出る低圧冷媒ガスを好適な温度及び圧力の状態に維持して、定速運転される圧縮器の負担を軽減し、冷媒循環路における冷媒循環量を常時一定範囲内に維持することを可能ならしめるものである。
本発明の精密な温度制御を可能とした精密装置チャンバー用の空調機は、前記したように、冷媒循環系内で調達できる高温高圧の圧縮冷媒ガスを有効利用して熱交換器の冷媒蒸発コイル内の温度を直接制御する方式を採用することにより、冷媒蒸発コイルへの付加が小さくなった場合であっても、熱交換器の冷媒蒸発コイルを出る低圧冷媒ガスの温度及び圧力を好適な状態に維持して圧縮器にかかる負担を軽減し、冷媒循環路における冷媒循環量を一定に維持して長期間、安定した連続運転を可能ならしめたものであるので、本発明の空調機に採用されている高温高圧の圧縮冷媒ガスを利用するシステムは、精密装置チャンバー用空調機の分野に限らず、広い産業分野での空調システムや冷凍システムに応用可能である。
1:熱交換器
2:圧縮器
3:凝縮器
4:膨張弁
5:ヒーター
6:アキュムレーター(液分離器)
7:レシーバタンク(受液器)
8:外部均圧管
9:水冷機構
V1:比例制御弁
V2:逆止弁
V3:吸入圧力調整弁
a1〜a3:空気流路
L1:低圧冷媒ガス流路
L2a:圧縮冷媒ガス流路
L2b:圧縮冷媒ガス流路
L2c:圧縮冷媒ガス分岐流路
L3:凝縮冷媒液流路
L4:膨張冷媒液流路

Claims (6)

  1. (a)精密装置設置チャンバーからの還り空気を熱交換器に送る還り空気流路と、該還り空気と冷媒との熱交換により空気の露点温度より高い目標温度の送り空気を調整する熱交換器と、該送り空気をチャンバー内に戻す送り空気流路とを有する空気循環路、及び、
    (b)前記熱交換器から出る低圧冷媒ガスを圧縮器に送る低圧冷媒ガス流路と、圧縮器と、圧縮器からの高温高圧の圧縮冷媒ガスを凝縮器に送る圧縮ガス流路と、凝縮器と、凝縮器からの低温高圧凝縮冷媒液を膨張弁に送る凝縮冷媒液流路と、膨張弁と、膨張弁からの膨張冷媒液を熱交換器の冷媒蒸発コイルに送る膨張冷媒液流路とを有する冷媒循環路、を有しており、
    前記冷媒循環路における圧縮冷媒ガス流路と熱交換器の冷媒蒸発コイルの膨張冷媒液入口側との間は、比例制御弁を備えていて制御された量の高温高圧の圧縮冷媒ガスを前記冷媒蒸発コイル内に供給することができる圧縮冷媒ガス分岐流路によって連通されていることを特徴とする、精密温度制御空調機。
  2. 前記圧縮冷媒ガス分岐流路における比例制御弁は、前記熱交換器から送り空気流路に出る空気温度の値に基づいてその開度が自動的に比例制御される弁であることを特徴とする、請求項1記載の精密温度制御空調機。
  3. 前記圧縮冷媒ガス分岐流路の前記熱交換器の冷媒蒸発コイル側の端部は、前記膨張弁から冷媒蒸発コイルに膨張冷媒液を供給する膨張冷媒液流路に連結されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の精密温度制御空調機。
  4. 前記空気循環路には、前記温度センサーの下流側に、空気温度をさらに微調整するヒーターが設置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
  5. 前記低圧冷媒ガス流路には、圧縮器への低圧冷媒ガス吸入圧力を調整する吸入圧力調整弁が設置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
  6. 前記膨張弁は、外部均圧管を介して前記熱交換器の冷媒蒸発コイル出口に接続されている低圧冷媒ガス流路と連通しており、前記低圧冷媒ガス流路における低圧冷媒ガスの温度及び圧力によりバルブ開度が自動調節される温度自動膨張弁であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の精密温度制御空調機。
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