JP4678310B2 - 冷却液循環装置 - Google Patents

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本発明は、電子線分析装置、質量分析装置等の各種の分析装置、或いは半導体製造装置など、熱的負荷を有する装置に対して、その熱的負荷を冷却するための冷却液を循環的に供給する冷却液循環装置に関し、さらに詳しくは、冷却液循環装置の制御に関する。
電子線プローブ微小分析装置(EPMA)や走査電子顕微鏡(SEM)などの各種分析装置は熱的負荷を有しており、動作時にこの熱的負荷を冷却する必要がある。例えば、EPMAにおいては、対物レンズとして用いる電子レンズや真空ポンプである油拡散ポンプなどを冷却水により冷却している。こうした各種装置に所定温度に調整された冷却水を循環的に供給するために、従来より冷却水循環装置が用いられている。
例えば特許文献1に記載の装置では、冷却水循環装置から所定温度に調整された冷却水を循環流路を通して熱的負荷に供給し、該負荷において熱交換により温度が上昇した冷却水を冷却水循環装置に環流させる。そして、戻って来た冷却水を、冷凍機の一部である熱交換器を通して冷却した後にヒータで所定温度まで加熱し、これを再びポンプにより循環流路に送出するようにしている。
上記のような冷却水循環装置において、例えば冷凍機の故障、或いは冷媒ガスの漏出などの故障や不具合が発生して循環流路に送出される冷却水の温度が上昇すると、熱的負荷において所望の冷却動作が行えなくなり様々な不具合が起こる。そのため、従来の冷却水循環装置では、循環流路に送り出す冷却水の温度を監視し、その水温が予め決めた異常水温を超えた場合にユーザーに警報で知らせるとともに運転を自動的に停止するような制御が行われている。
図3は上述したような従来の異常温度検知制御の動作を説明するための図であり、横軸は運転開始からの経過時間、縦軸は冷却水の水温を示している。運転開始前には、循環流路内や冷却水循環装置内に保持されている水の温度(初期温度T0)は周囲の環境温度とほぼ同じになっている。運転が開始されると、冷却水の温度は上記初期温度T0から徐々に下がり始め、目標温度T1に達するとほぼその温度を維持するように温調される。前述のように初期温度T0は周囲環境の影響を受けるためかなりの幅があるが、本装置が室内に設置される場合の最高温度は30〜33℃程度、本装置が屋外に設置される場合の最高温度はさらに高く35〜38℃程度である。一方、目標温度T1は熱的負荷に依存するが、例えば油拡散ポンプなどを冷却する場合には25℃程度である。
冷却水の異常な温度上昇を検知するための異常温度Taは初期温度T0よりも高い温度に設定されるため、室内使用を前提とする場合には例えば35℃、屋外使用を前提とする場合には例えば40℃に設定されている。いま、屋内使用を前提として、T0=30℃、T1=24℃、Ta=35℃であると仮定する。図3に示すように、運転開始時に30℃であった冷却水の温度は運転開始後に下がり始め24℃付近で安定する。この状態で何らかの不具合があって冷却水の温調に支障をきたし、図3中の点線B1で示すように冷却水の温度が上昇してしまうと、その温度が異常温度Taに達したときに異常が検知されて警報が出される。
しかしながら、例えば冷凍機の冷媒ガス漏れなどによって冷却能力が低下したような場合には、図3中の点線B2で示すように、冷却水の温度は目標温度T1からは上昇するものの異常温度Taよりも低い温度で熱平衡してしまう場合がある。こうした場合には、異常とはみなされず、そのまま運転が継続されることになる。例えば、油拡散ポンプにおいて油蒸気を捕捉するバッフルの性能は冷却温度の影響を大きく受ける。そのため、例えば冷却水の水温が上がって冷却能力が低下すると、真空雰囲気中に多くの油が拡散し、EPMAの真空室内部を汚染して修復不可能な大きな問題を引き起こすおそれがある。
また、冷却水の温度が異常温度Taにまで上昇するような異常が起きた場合であっても、実際に異常が検知されて警報が出されるまでに時間が掛かり、その間に冷却対象の負荷に問題を引き起こしたり、そこまで至らなくても正確な分析ができなくなったりすることが考えられる。
特開平11−37516号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、定常運転時に冷却水の目標温度に近い温度において異常の検知を可能とすることにより、冷却水水温の異常を確実に且つ迅速に検知することができる冷却液循環装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明は、熱的負荷を冷却するための循環流路に冷却液を循環させる送液手段と、前記循環流路を経て戻って来た冷却液を少なくとも冷却することにより温調する温調手段と、を具備する冷却液循環装置において、
a)前記温調手段により温調されて前記循環流路に送り出される冷却液の温度を検知する温度検知手段と、
b)運転開始から、前記温調手段が正常である場合に、想定される初期温度にある冷却液が目標温度にまで下がるのに要する時間に応じて該時間より長く設定される所定時間が経過する時点まで当該異常検知を行わず、該所定時間が経過した時点以降に繰り返し、前記温度検知手段による検知温度が、前記目標温度における前記冷却液の温度変動の許容範囲の上限値よりも高く且つ前記初期温度よりも低い温度に設定された異常温度以上であるときに異常状態であると判断する異常検知手段と、
を備えることを特徴としている。
ここで温調手段は、例えばいわゆる冷凍サイクルを利用した冷凍機による冷却手段、或いは冷却手段とヒータ等の加熱手段との組み合わせとすることができる。
また、通常、上記異常温度は、冷却液の温調の目標温度よりも少し高い(例えば温度差が数℃程度以下)温度に設定される。
本発明に係る冷却液循環装置において、運転開始時直前には循環流路や本装置内の流路に溜まっている冷却液の温度(初期温度)は周囲の環境温度とほぼ同一であると想定される。しかしながら、運転開始から所定時間が経過する時点までは冷却液の温度についての異常検知は実行されない(又は異常検知結果を有効としない)ため、冷却液の初期温度が異常温度の設定値を超えていたとしても異常状態であるとは認識されず運転は継続される。温調手段等に不具合がなければ、運転の続行に伴って冷却液の温度は下がってゆくから、上述のように初期温度が異常温度の設定値を超えていたとしても冷却液温度は異常温度よりも下がり、目標温度付近で安定する。
上記所定時間は、温調手段が正常である場合に所定の初期温度にある冷却液が目標温度にまで下がるのに要する時間に応じて適宜に設定される。そのため、冷却液の温度が異常温度を下回った後に、異常検知手段は冷却液の温度が異常温度以上であるか否かを判定することで異常検知を実行し始める(又は異常検知結果を有効とし始める)。その後、例えば温調手段に不具合が発生し冷却液の温度が目標温度を外れて上昇した場合、異常検知手段は目標温度よりも少し高い異常温度に達した時点で異常を検知するから、冷却液の温度が目標温度を外れた後に短時間で異常を検知できる。また、冷却液の温度上昇が比較的小さいような不具合、例えば前述のような冷媒ガスの漏れ等による冷却能力の低下、によるものであっても、この異常を確実に検知することが可能である。
なお、運転開始時点から不具合がある場合、運転開始直後には異常であることが検知できないものの、上記所定時間が経過した時点ですぐに異常が検知されるので、実用的には大きな問題となることはない。
また本発明に係る冷却液循環装置の一態様として、前記異常検知手段による異常検知時に警告信号を出力する、又は異常報知を実行する警告手段を備える構成とすることができる。
例えば異常報知が実行されれば、冷却液の温度に異常があったときにユーザーの注意が喚起され、ユーザーは迅速に適切な対策をとることができる。また、警告信号が出力されれば、例えばこれをトリガとして冷却対象である熱的負荷を保護するような動作、具体的には負荷の運転を停止する、或いは補助的な冷却装置に切り替える等の対策を自動的にとることもできる。
また本発明に係る冷却液循環装置の別の態様として、前記異常検知手段による異常検知時に運転を停止する運転制御手段を備える構成としてもよい。この構成によれば、外部の熱的負荷に供給する冷却液の温度に異常があったときに速やかに運転を停止することができる。
また、熱的負荷に供給される冷却液の温度はその熱的負荷に応じて変える必要があり、さらに異常温度も、許容し得る温度変動幅等に応じて変えることが望ましいから、冷却液の温調の設定温度、及び前記異常温度を外部から設定するための設定手段をさらに備える構成とするとよい。
本発明に係る冷却液循環装置によれば、冷却液の初期温度が異常温度を超えていても運転が停止することがないので、当該装置の設置環境(室内であるか屋外であるか、空調があるか否か等)を気にすることなく、冷却液の目標温度に対して適宜の、通常は少し高い程度の異常温度を設定することができる。それによって、定常運転時に発生する異常を確実且つ迅速に検知して、ユーザーに警告を行ったり運転を停止したりすることができる。
また、何らかの不具合で冷却液が異常温度になって運転を停止した後に、その不具合を直して運転を再開しようとした場合に、従来であれば、冷却液の温度が十分に下がるまで運転の再開ができず、急ぐ場合には冷却液の入れ替えを行う必要があった。これに対し、本発明によれば、冷却液の入れ替えのような面倒な作業を行うことなく、速やかに運転を再開することができる。
以下、本発明の一実施形態である冷却水循環装置について図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は本実施形態による冷却水循環装置の概略構成図、図2は本実施形態による冷却水循環装置における異常温度検知制御の動作を説明するための図であって図3に対応するものである。
本実施形態の冷却水循環装置は、外部にある熱的負荷41を冷却するために、その熱的負荷41に密着又は近接するように一部が配設された循環流路40に対して所定温度に調整した冷却水を循環的に供給する装置である。熱的負荷41は例えばEPMAにおいて真空雰囲気を形成するための油拡散ポンプである。本装置は、大別して、冷凍サイクルによる冷却動作を達成するための冷凍部10と、冷却水を温調して循環流路40に循環させる冷却水供給部20とから成る。
冷凍部10は、冷媒ガスを圧縮して高温高圧のガスにする圧縮部(コンプレッサ)11と、このガスを冷却凝縮して高圧の液体状の冷媒とする凝縮部(コンデンサ)12と、この冷媒を減圧する膨張弁13と、減圧された冷媒を蒸発させることにより気化熱を奪うことで周囲を冷却する蒸発部(エバポレータ)14と、を備え、この順序に冷媒を循環させることにより蒸発部14において熱交換により後述する冷却水を低温化する。例えば圧縮部11の動作をオン/オフしたり、或いはインバータにより圧縮部11の回転数を制御することにより、蒸発部14での冷却能力を制御することができる。
一方、冷却水供給部20は、外部の循環流路40に接続され、冷却水が流通する冷却水流路21を備え、冷却水流路21中の冷却水の流れに沿って、上記蒸発部14により冷却される熱交換管路22、冷却水を貯留する貯水槽23、循環流路40に冷却水を送出するポンプ25、が設けられている。そして、貯水槽23内にはその内部の冷却水に浸漬するように第1温度センサ24が設けられ、冷却水流路21の出口付近には循環流路40へと送り出される冷却水の温度を検知する第2温度センサ26が設けられている。なお、図2に示した温度Tは第2温度センサ26による検知温度である。
制御部30はCPU等を含み、冷凍部10及び冷却水供給部20の各部の動作を制御するものであって、定常温度制御部31と異常温度監視部32とを機能として備える。第1温度センサ24による検知温度は定常温度制御部31に入力され、第2温度センサ26による検知温度は異常温度監視部32に入力され、それぞれ後述のような制御が実行される。この制御部30には目標温度や異常温度等をユーザーが入力設定するための入力部33と、異常時に警告が発せられる警報部34とが付設されている。
次に、この実施形態による冷却水循環装置の特徴的な動作について説明する。いま、運転開始前の循環流路40及び冷却水流路21内の冷却水の温度は周囲の環境温度とほぼ等しい初期温度T0であるとし、冷却水の温調の目標温度はT1であるとする。これらの温度の一例としては、前述のように、T0=30℃、T1=24℃と考えればよい。このとき、異常温度Taは初期温度T0より高い温度ではなく、目標温度T1よりも少し高い程度の温度、例えば目標温度T1よりも3℃だけ高い27℃に設定しておく。もちろん、冷却水の温度変動の許容範囲がもっと狭い場合には、異常温度Taをさらに目標温度T1に近付けてもよいし、逆に冷却水の温度変動の許容範囲がもっと広い場合には、異常温度Taと目標温度T1との温度差を大きくしてもよい。これらは入力部33よりユーザーが自由に設定可能である。
ユーザーの指示により運転が開始されると、制御部30は冷凍部10及び冷却水供給部20を動作させる。これにより、熱交換管路22を通る冷却水は低温化されて貯水槽23に流れ込み、温度の下がった冷却水がポンプ25により循環流路40に送り出される。冷却水は熱的負荷41によって温められて戻って来るが、再び熱交換管路22を通る際に冷却される。定常温度制御部31は第1温度センサ24による検知温度と目標温度T1とを比較し、その差が小さくなるように冷凍部10の動作を制御する。したがって、通常、冷却水の温度が初期温度T0から目標温度T1に近付くまでは冷凍部10は連続的に作動され、図2に示すように冷却水の温度は時間経過とともに下降する。
一方、異常温度監視部32は運転開始時点から所定時間taが経過する時点までは能動化されない。即ち、異常検知を実行しないか、或いは実行してもその結果を無視する。例えば図2においてAで示す領域では冷却水の検知温度は異常温度Taを超えている。したがって、従来であればこれは異常であると検知される状態であるが、本実施形態の装置では、異常であると認識されず、そのまま運転が継続される。それにより、冷却水の温度は下降し続け、異常温度以下となり目標温度T1に達する。
定常温度制御部31は冷却水の検知温度が目標温度T1近くになると、温度を目標温度T1に維持するように冷凍部10の動作を制御する。これにより、例えば圧縮部11が適宜にオン/オフされたりその回転数が可変される。一方、異常温度監視部32は運転開始時点から所定時間taが経過すると(時刻t1)異常検知動作を開始する。即ち、第2温度センサ26による検知温度が異常温度Ta(例えば27℃)以下であるか否かを判定し、検知温度が異常温度Taを超えたならば異常であると判断する。したがって、図2中に実線で示すように冷却水の温度が24℃近傍で安定している、または変動したとしても最高が27℃にならない場合には正常であると判断する。
これに対し、図2中の点線B2に示すように、何らかの原因によって温度が異常温度Taを超えるように変動すると、その時点(時刻t2)で異常状態であると判断する。制御部30はこの異常検知を受けて、運転を停止するべく冷凍部10及び冷却水供給部20を制御する。これにより、循環流路40への冷却水の供給が停止する。これと同時に、警報部34を駆動して例えばアラーム音を鳴動させる。これにより、ユーザーは何らかの異常によって運転が停止したことを認識する。
異常温度Taの設定値を目標温度T1に近い値としておけば、従来の装置では異常とみなされないような小さな異常、例えば冷凍部10での冷媒ガスの漏出による蒸発部14での冷却能力の低下なども確実に検知することができる。また、冷却水の温度が目標温度T1から外れた時点から異常と検知されるまでの時間を短縮することができる。それによって、ユーザーは熱的負荷41に問題が生じないように適切な対応を迅速にとることができる。
なお、上記実施形態は本発明の一例に過ぎず、適宜、変形や修正、追加を行うことができる。例えば、上記実施形態では、温調手段は冷凍部10による低温化を行うのみであるが、冷却の後にヒータ等による加熱を行って、その加熱量の制御により冷却水を目標温度に調整するようにしてもよい。また、冷却水の代わりに適宜の冷媒(冷却液)を循環流路40に循環させる構成としてもよい。
上記のような構成を有する冷却水循環装置を、EPMA等の電子線分析装置用の冷却水循環装置として使用する場合の、具体的な仕様の一例を示す。
・設置可能周囲温度:5〜40℃
・定格冷却能力:1.9/2.3kW(50/60Hz)
・目標温度(T1)設定範囲:5〜30℃
・冷却水送出時の温度精度:±1℃
・異常温度(Ta)設定範囲:24〜37℃(工場出荷時27℃設定)
・異常監視開始時間(ta):運転開始から20分経過後
上記各数値は次のような根拠に基づいて設定されている。即ち、本願発明者らの実験によれば、周囲環境温度:35℃、循環流路40及び本装置内部の全水量:18リットル、冷却水の初期温度(T0):35℃、との条件の下に運転を開始し、冷却水送出時の水温が初期温度35℃から目標温度24℃に下がるまでの所要時間を計測したところ、17.5分であった。この計測結果によれば、上記条件の下で運転開始から17.5分経過以降であれば、冷却水温度は目標温度T1に達していることになる。そこで、これに余裕を見込んで異常監視開始時間(ta)を20分に設定した。
なお、EPMAのような分析装置においては、熱的負荷41を冷却する冷却水の温度はできるだけ低いほうがよいものの、その流路の周囲で結露が発生することは避ける必要がある。そこで周囲の湿度が高い環境下でも結露を生じない範囲でできるだけ低い温度として、冷却水の温度は通常22〜25℃程度に設定される。それに基づき、上述のように標準的な目標温度T1を24℃と想定した。
また、冷却水の温度精度は±1℃であるため、異常温度Taの設定値を目標温度T1+(1℃以下)とすることは意味がない。そこで、異常温度Taの設定値の標準を目標温度T1+1℃(温度精度最大誤差分)+2℃と考え、冷却水の目標温度T1を2℃とすることを想定して工場出荷時の異常温度Taを27℃に設定した。さらに上記結露を避けるという理由により、目標温度T1が22℃よりも低い温度に設定されるということはあまり考慮する必要がないため、異常温度設定範囲の下限を22+0℃(温度精度誤差なし)+2℃として24℃に設定した。
但し、熱的負荷41の負荷変動が大きい場合には冷却水循環装置に環流してくる冷却水の温度のばらつきが大きく、該装置内での温度制御が追従しきれない、つまり上記の温度精度が保証できない場合があり得る。そうした場合には、異常温度Taと目標温度T1との温度差が小さいと異常ではないにも拘わらず異常であると誤検知されるおそれがあるため、異常温度Taを高めに設定することが望ましい。
また、本発明に係る冷却液循環装置における異常温度監視技術は、前述した油拡散ポンプのような熱的負荷を有し、これを冷却液を利用して冷却する装置本体側においても適用することができる。例えばEPMAなどの分析装置において上述したような高精度に温調された冷却水を用いることができず、上水道又は工業用水を利用して熱的負荷を冷却しなければならない場合がある。上水道の場合、冷却水として使用できないほど水温が高くなることは殆どないが、工業用水の場合には水温が不安定であり、場合によっては冷却水として不適当な、25℃を大きく上回った温度になることがある。そこで、こうした場合には分析装置において冷却水の受け入れ口に温度センサを取り付け、該温度センサの検知温度に基づいて前述のような異常温度の検知処理を実行するとよい。
本発明の一実施形態による冷却水循環装置の概略構成図。 本実施形態による冷却水循環装置における異常温度検知制御の動作を説明するための図。 従来の冷却水循環装置における異常温度検知制御の動作を説明するための図。
符号の説明
10…冷凍部
11…圧縮部
12…凝縮部
13…膨張弁
14…蒸発部
20…冷却水供給部
21…冷却水流路
22…熱交換管路
23…貯水槽
24…第1温度センサ
25…ポンプ
26…第2温度センサ
30…制御部
31…定常温度制御部
32…異常温度監視部
33…入力部
34…警報部
40…循環流路
41…熱的負荷

Claims (3)

  1. 熱的負荷を冷却するための循環流路に冷却液を循環させる送液手段と、前記循環流路を経て戻って来た冷却液を少なくとも冷却することにより温調する温調手段と、を具備する冷却液循環装置において、
    a)前記温調手段により温調されて前記循環流路に送り出される冷却液の温度を検知する温度検知手段と、
    b)運転開始から、前記温調手段が正常である場合に、想定される初期温度にある冷却液が目標温度にまで下がるのに要する時間に応じて該時間より長く設定される所定時間が経過する時点まで当該異常検知を行わず、該所定時間が経過した時点以降に繰り返し、前記温度検知手段による検知温度が、前記目標温度における前記冷却液の温度変動の許容範囲の上限値よりも高く且つ前記初期温度よりも低い温度に設定された異常温度以上であるときに異常状態であると判断する異常検知手段と、
    を備えることを特徴とする冷却液循環装置。
  2. 前記異常検知手段による異常検知時に警告信号を出力する、又は異常報知を実行する警告手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の冷却液循環装置。
  3. 前記異常検知手段による異常検知時に運転を停止する運転制御手段を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却液循環装置。
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