JPH11193977A - 冷凍機の運転状態の検知方法 - Google Patents

冷凍機の運転状態の検知方法

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JPH11193977A
JPH11193977A JP27998A JP27998A JPH11193977A JP H11193977 A JPH11193977 A JP H11193977A JP 27998 A JP27998 A JP 27998A JP 27998 A JP27998 A JP 27998A JP H11193977 A JPH11193977 A JP H11193977A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水を冷却する冷凍機の、起動から定常運転状
態に至るまでの非定常運転期間での運転状態が「冷えに
くい」状態であることを早期検知する。 【解決手段】 非定常運転期間の所定時刻における冷凍
機の冷水出口での流体の出口温度Tw を計測し、当該所
定時刻までの経過時間tから基準時間R1 ,R2 を差し
引いた時間を、曲線Sを表す標準出口温度演算式に経過
時間として適用して、曲線Aで表されるように変化する
第1基準出口温度Twn及び曲線Bで表されるように変化
する第2基準出口温度Twmの当該所定時刻における値を
演算し、実際の出口温度Tw と第1基準出口温度Twn及
び第2基準出口温度Twmとを比較して、冷凍機の運転状
態が「正常」か、「注意すべき状態」か、あるいは「異
常」かを検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体を冷却する冷
凍機の、起動から定常運転に至るまでの非定常運転期間
での運転状態の検知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の検知方法としては、定常
運転に至る運転状態の変化の過程で変化に行き過ぎが生
じた場合に、いわゆる保護回路を作動させて冷凍機の運
転を一時停止させる手段として、運転状態の変化の行き
過ぎを検知する方法が知られている。例えば、水を冷や
す冷凍機において、運転状態が定常運転に至るまでの非
定常運転期間中、水の冷凍機出口における出口温度を測
定し、該出口温度が定常運転での目標出口温度を越える
と、保護回路を作動させて冷凍機を一時停止させるよう
な方法である(特開平9−42810号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、冷凍機では
熱交換のために冷媒が用いられており、これが漏れるこ
とがある。従来にあっては、冷媒の漏れは、冷凍機の性
能維持との関係で問題になっていたが、例えば冷凍機で
用いられるフロン系冷媒が、オゾン層破壊の原因の1つ
と考えられるようになり、冷凍機の性能維持とは別問題
として冷媒の漏れ防止の要請が生じてきた。また、冷媒
の大気中への漏れは、それがフロン系であると否とを問
わず環境に何らかの影響を及ぼすことが考えられるた
め、冷媒を用いる全ての冷凍機において必ずしも好まし
いことではない。
【0004】近年、冷凍機の構造の改良により冷媒の漏
れ、つまり冷媒の損失の発生の防止が図られているが、
冷媒の損失が生じた場合は早期検知が望ましく、冷凍機
が定常運転期間に至る前の非定常運転期間での検知方法
の確立が望まれる。
【0005】非定常運転期間における冷凍機の異常のう
ち、運転状態の変化の行き過ぎ、つまり「冷え過ぎ」
は、上述のように保護回路を作動させる目的で従来より
検知されていたが、必要な冷凍能力が得られない状態、
いわば「冷えにくい」状態については、性能維持が重視
されていた従来の状況下では検知する必要性に乏しく、
検知されていなかった。冷凍機及びその性能の維持管理
の一環として冷凍機に備えた各種センサの値の読み取り
は行われていたが、これは初期性能維持のための監視的
なものである。
【0006】なお、定常運転状態における冷凍機の運転
状態の検知方法としては、起動時から運転を停止するま
で継続的に流体の出口温度等を計測し、これを基準の値
と比較して運転状態を検知するものがあるが、初期性能
の維持を確認することを目的としていることが多い。こ
のため、検知方法は、定常運転状態でのある瞬間をもっ
て検知する簡略したもので、負荷の変動に対応した能力
調整による出口温度などの計測値の変化までも考慮した
詳細な方法で運転状態を把握するには、長時間を要す
る。
【0007】このような点に鑑み、本発明は、「冷えに
くい」状態を非定常運転期間中に早期に検知できる冷凍
機の運転状態の検知方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する発明
は、請求項1に記載の通り、流体を冷却する冷凍機の、
起動から定常運転状態に至るまでの非定常運転期間での
運転状態を検知する方法であって、該運転状態を、非定
常運転期間の所定時刻における冷凍機の流体出口での流
体の出口温度に基づいて検知するものにおいて、非定常
運転期間における出口温度の標準変化を表す標準出口温
度演算式を求め、非定常運転期間より短い所定の基準時
間を設定し、非定常運転期間の所定時刻に実際の出口温
度を測定し、起動から所定時刻までの経過時間から基準
時間を差し引いた時間を、標準出口温度演算式に経過時
間として適用して、運転状態を検知する際の判断基準に
用いる基準出口温度を演算し、実際の出口温度と基準出
口温度とを比較して、冷凍機の運転状態を検知するもの
である。
【0009】これにより、冷凍機の運転状態について、
従来検知されていなかった「冷えにくい」状態を非定常
運転期間中に早期検知できる。例えば「冷えない」状態
は、出口温度が起動時出口温度から変化しないことで、
また「冷え過ぎ」は、従来の技術で説明したように出口
温度が目標出口温度を越えて変化したことで検知できる
が、「冷えにくい」状態を非定常運転期間中に検知しよ
うとするには、判断基準を起動からの経過時間に応じて
適切に変化させる必要があるため、「冷えない」状態や
「冷え過ぎ」を検知する場合に比べて判断基準の設定が
難しい。本発明では、判断基準つまり基準出口温度を、
標準出口温度演算式をそのまま用いて演算できるように
することで、該難点を解消した。
【0010】また、上記課題を解決する別の発明は、請
求項2に記載の通り、請求項1に記載の標準出口温度演
算式として、起動時出口温度Twoと、定常運転状態での
出口温度として設定される目標出口温度Twsと、起動時
から所定時刻までの経過時間tとが定まると、所定時刻
における出口温度の標準値Twaが次式で定まる。Twa=
Two+(Tws−Two)×{1− exp(−Cw ×t)},
(但し、Cw は定数)。この式を用いれば、適切な基準
出口温度が容易に定まる。
【0011】ところで、冷凍機の運転状態を出口温度だ
けで検知すれば、簡便に「冷えにくい」状態を検知でき
るが、「冷えにくい」状態は、冷媒の損失が発生した場
合の他、例えば冷凍能力不足つまり負荷が過大である場
合にも生ずる。
【0012】そこで、上記課題を解決し、さらに冷媒の
損失が発生しているおそれのある場合だけをより高い精
度で検知する場合は、請求項3に記載の通り、請求項1
又は請求項2において、前記非定常運転期間における蒸
発器管内温度の標準変化を表す標準蒸発器管内温度演算
式を求め、非定常運転期間の前記所定時刻に実際の蒸発
器管内温度を測定し、前記経過時間から前記基準時間を
差し引いた時間を、標準蒸発器管内温度演算式に経過時
間として適用して、運転状態を検知する際の判断基準に
用いる基準蒸発器管内温度を演算し、実際の蒸発器管内
温度と基準蒸発器管内温度とを比較して、冷凍機の運転
状態を検知する。
【0013】蒸発器管内温度は、ほぼ管内を流通する冷
媒の温度を表しており、実際の蒸発器管内温度と基準蒸
発器管内温度との関係を比較により確認することで、冷
媒の損失が発生しているおそれがある場合だけを検知す
る精度が向上する。
【0014】また、上記課題を解決するさらに別の発明
は、請求項4に記載の通り、請求項3に記載の標準蒸発
器管内温度演算式として、起動時蒸発器管内温度Teo
と、定常運転での蒸発器管内温度として設定される目標
蒸発器管内温度Tesと、起動時から所定時刻までの経過
時間tとが定まると、所定時刻における蒸発器管内温度
Teaが次式で定まる。Tea=Teo+(Tes−Teo)×
{1− exp(−Ce ×t)},(但し、Ce は定数)。
この式を用いれば、適切な基準蒸発器管内温度が容易に
定まる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1を参照して、1は本発明の運
転状態の検知方法が適用されるターボ冷凍機(以下、単
に冷凍機と記す)であり、2は本発明の冷凍機の運転状
態の検知方法により運転状態を検知する冷凍機の運転状
態の検知装置である。冷凍機1は、冷凍機の配管1aを
流れる冷媒を圧縮する圧縮機11と、圧縮機11で圧縮
された高温の冷媒を図示しない冷却水で熱を奪って凝縮
させる凝縮器12と、凝縮された冷媒を断熱膨脹させる
膨脹弁13と、膨脹した低温の冷媒と冷却対象の流体で
ある水との間で熱交換させて水を冷却する蒸発器14と
を備えており、蒸発器14から送り出された冷媒が圧縮
機11に送られて循環する冷凍サイクルが形成されてい
る。なお、15は油分離器であり、16は受液器であ
る。このうち蒸発器14の内部には、冷却対象の水を流
通させる配管1bが設置されており、配管1bの冷水出
口には冷水の出口温度To を計測する出口温度センサ1
7が設けられている。また蒸発器14には、蒸発器14
の内部の温度を計測するための蒸発器管内温度センサ1
8が設定されている。
【0016】検知装置2は、概略的には、出口温度セン
サ17及び蒸発器管内温度センサ18からの温度信号を
収集して電算処理できるデジタルデータに変換するデー
タ収集ユニット21と、該データ収集ユニット21から
一定周期でデータを計測して運転状態を判断する判断ユ
ニット22とから構成される。なお、データ収集ユニッ
ト21は、冷凍機1の運転状態の認識に用いられる運転
状態信号をも電算処理できるデジタルデータに変換して
いる。運転状態信号は、例えば、冷却対象である水の流
量、冷凍機1に供給される電力量あるいは電流値を基に
生成される。
【0017】判断ユニット22は、データ収集ユニット
21からデジタルデータを一定間隔で計測するデータ計
測部23と、デジタル化された運転状態データに基づき
冷凍機が運転中か否かを判断する起動判断回路24と、
起動判断回路24における判断結果に基づき冷凍機1の
起動からの実際の経過時間tを計測するタイマ25と、
デジタル化された温度データ、及び該温度データが計測
された時刻に対応する経過時間tに基づいて冷凍機1の
運転状態を判断するCPU26と、判断結果の表示等を
行う手段であるCRT27とを備える。なお、本実施形
態では、データ計測部23は、出口温度データ及び蒸発
器管内温度データを10分間隔で、また運転状態データ
を秒単位の間隔か、それ以下の時間間隔で計測してい
る。
【0018】次に、判断ユニット22における運転状態
の検知手順を説明する。ここでは、図2に示すように、
検知手順を温度計測処理(S1、以下「S」をステップ
と表現する場合がある)と、基準温度の演算処理(S
2)と、運転状態の判断処理(S3)に別けて説明す
る。
【0019】温度計測処理(S1)では、図3に示すよ
うに、データ計測部23により、データ収集ユニット2
1からまず運転状態データを計測し(S11)、起動判
断回路24で処理して冷凍機1が「運転中」か否か判断
する(S12)。判断の結果「運転中」であり、かつ前
回の判断結果が「停止中」であれば(S13)、タイマ
25を起動して非定常運転期間の起動時からの経過時間
tの計測を開始する(S14)。データ計測部23は、
まずタイマ25の起動時に、データ収集ユニット21か
ら出口温度データ及び起動時蒸発器管内温度データを計
測し(S15)、それぞれ起動時出口温度Two及び起動
時蒸発器管内温度Teoに変換してCPU26に出力する
(S16)。その後は、起動時を起点として10分間隔
で両温度データを計測する。従って、運転状態の判断ス
テップ(S12,S13)において、今回及び前回の判
断結果がいずれも「運転中」の場合、その時刻が10分
間隔に対応していれば(S17)、両温度データ計測し
(S15)、当該時刻における実際の出口温度TW ,蒸
発器管内温度Te としてCPU26に出力する(S1
6)。他方、10分間隔に対応していなければ(S1
7)、ルーチンの最初のステップに戻る。
【0020】基準温度の演算処理(S2)では、図4に
示すように、CPU26はタイマ25からその時刻に対
応する経過時間tを読み込み(S21)、該経過時間t
から予め設定された所定の基準時間を差し引いた差し引
き時間を演算し(S22)、該差し引き時間を図4に示
す式(1)に経過時間として適用して、当該時刻におけ
る基準出口温度を演算する(S23)。
【0021】基準時間は、第1基準時間R1 と第2基準
時間R2 との2つが設定されており、ステップ22で
は、第1基準時間R1 に基づき第1差し引き時間t´1
が演算され、第2基準時間R2 に基づき第2差し引き時
間t´2 が演算される。なお本実施形態では、第1基準
時間R1 を20分、第2基準時間R2 を40分に設定し
ている。
【0022】式(1)は、正常に運転される冷凍機1
の、起動から定常運転状態に至る非定常運転期間におけ
る冷水の出口温度の変化を表しており、図5において曲
線Sで示される。従って、式(1)に実際の出口温度T
w を計測する所定時刻に対応する経過時間tを適用する
と、当該時刻における標準出口温度Twaが演算される。
この式(1)を標準出口温度演算式と称する。なお、標
準出口温度演算式は、冷凍機が正常とみなせる時期、例
えば冷凍機1の工場製作後の性能試験時や、現場設置後
もしくは運用途中でのオーバーホール後の試運転調整時
に定数Cw を決定することにより求めることができる。
【0023】例えば第1基準出口温度Twnは、ステップ
23において、式(1)に第1差し引き時間t´1 を経
過時間として適用して演算する。第1差し引き時間t´
1 は経過時間tから20分差し引いた時間であるから、
第1基準出口温度Twnは、その時刻の20分前の時刻の
標準出口温度である。従って、第1基準出口温度Twn
は、図5において曲線Aで示されるように変化し、曲線
Sと曲線Aの時間方向のずれ量として第1基準時間R1
が表される。同様に、第2基準出口温度Twmは、その時
刻の40分前の時刻の標準出口温度であり、図5におい
て曲線Bで示されるように変化する。そして第2基準時
間R2 が曲線Sと曲線Bの時間方向のずれ量として表さ
れる。なお、各基準出口温度Twn,Twmは、対応する差
し引き時間が正の値をとる場合にのみ演算するものであ
り、非定常運転期間での関係は「Twn≦TWm」である。
【0024】同時に、ステップ23では、図4に示す式
(2)に第1差し引き時間t´1 を経過時間として適用
して第1基準蒸発器管内温度Tenを演算し、第2差し引
き時間t´2 を適用して第2基準蒸発器管内温度Temを
演算する。なお、両蒸発器管内温度Ten,Temの演算手
順は、上述した基準出口温度Twn,Twmと同様であり、
その説明を省略する。また、式(2)、つまり標準蒸発
器温度演算式も式(1)と同様に冷凍機1の性能試験時
や、試運転時に定数Ce を決定することで求めることが
できる。
【0025】このように、本実施形態では、出口温度お
よび蒸発器管内温度のいずれについても、基準温度を演
算し、冷凍機1の運転状態を検知しているが、出口温度
のみに基づき運転状態を検知することも可能である。す
なわち、出口温度のみに基づき運転状態を検知すれば、
設定や処理が簡便であり、簡便に運転状態を検知できる
点で有利である。但し、「冷えにくい」状態は、冷媒の
損失が発生した場合だけでなく、例えば冷凍能力不足つ
まり負荷が過大である場合にも生ずるので、冷媒の損失
が発生しているおそれがある場合を高精度で検知したい
場合は、本実施形態のように蒸発器管内温度に基づく判
断を確認的に行った方が有利である。
【0026】運転状態の判断処理(S3)では、図6に
示すように、演算した基準温度Twn,Twm,Ten,Tem
を判断基準に用いて、冷凍機1の運転状態を検知する。
本実施形態では、出口温度Tw に基づいて運転状態を検
知する場合に、第1基準出口温度Twnを「正常」か「注
意すべき状態」かの判断基準とし、第2基準出口温度T
wmを「注意すべき状態」か「異常」かの判断基準とし
た。
【0027】具体的には、実際の出口温度Tw が第1基
準出口温度Twn以下の温度であれば(S31)、「正
常」と判断する(S32)。他方、第1基準出口温度T
wnより高温の場合は、第2基準出口温度Twmと比較し
(S33)、これ以下の温度であれば「注意すべき状
態」と判断する(S34)。そして第2基準出口温度T
wmより高温であれば、「異常」と判断する(S35)。
各判断結果は、CRT27に表示され(S36,S3
7)、「正常」及び「注意すべき状態」と判断した場合
は、もとに戻って運転状態の検知を繰り返す。他方、
「異常」と判断した場合は、その後、異常発生信号を発
生する(S38)。従って、異常発生信号に基づき自動
的に、また「異常」との表示に基づき管理者等により、
種々の対応を取ることができる。なお運転状態の検知
は、経過時間tが非定常運転期間の終了時間(本実施形
態では起動時刻から70分後、図5参照)に達したとき
に終了する。
【0028】また、ステップ31からステップ35の手
順については、図5に示すグラフをマップと見立てて説
明することも可能である。つまり、所定時刻における実
際の出口温度Tw を図5に示すグラフにプロットしたと
きに、その点が斜線で示す領域であれば「正常」と、網
かけで示す領域であれば「異常」と、その間の無地の領
域であれば「注意すべき状態」と判断される。例えば、
実際の出口温度Tw が図5の曲線Xで示すように変化し
たとすると、起動からの経過時間tが10分及び20分
のときは、「正常」と、30分及び40分のときは「注
意すべき状態」であると、50分になると「異常」と判
断される。なお、本実施形態では、実際の出口温度Tw
が目標出口温度Twsを下回ると,図示しない保護回路が
作動して、冷凍機を一時停止させており、これを「正
常」の範囲の低温側の判断基準として用いるが、該判断
基準として曲線Sを用いることも可能である。
【0029】そして、本実施形態では、実際の蒸発器管
内温度Te と、第1基準蒸発器管内温度Ten及び第2基
準蒸発器管内温度Temとの関係を確認している。確認手
順は、出口温度に基づく判断手順と同様であり細かい説
明は省略するが、簡単に説明すると、「Te ≦Ten」の
場合は「正常」と、「Ten≦Te ≦Tem」の場合は、
「注意すべき状態」と、「Tem<Te 」の場合は「異
常」と判断している。そして、稀にしか生じないが、ス
テップ35においては、実際の出口温度Tw に基づく判
断で「異常」と判断された場合でも、実際の蒸発器管内
温度Te に基づく判断で「正常」と判断された場合は、
「正常」と判断することで、判断精度を向上させてい
る。
【0030】なお、上記実施形態はターボ冷凍機に適用
した場合であるが、本発明は、ターボ冷凍器に限らず、
冷媒等の作動流体を使用する全ての冷凍機さらには熱交
換機に適用可能である。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、冷凍機の
運転状態が「冷えにくい」状態であることを非定常運転
期間中に早期に検知でき、冷凍機の故障を未然に防止し
て冷媒の損失が生ずることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の運転状態の検知方法が適用される冷
凍機及び検知装置を示す概略構成図
【図2】 運転状態の検知手順の概略を示すフローチャ
ート
【図3】 温度計測処理手順を示すフローチャート
【図4】 基準温度の演算処理手順を示すフローチャー
【図5】 判断基準である基準出口温度の変化を示すグ
ラフ
【図6】 運転状態の判断処理手順を示すフローチャー
【符号の説明】
2 冷凍機の運転状態の検知装置 Twa 所定時刻における標準出口温度 Tw 所定時刻における実際の出口温度 Twn 所定時刻における第1基準出口温度 Twm 所定時刻における第2基準出口温度 Tws 目標出口温度 t 所定時刻に対応する起動時からの経過時間 R1 第1基準時間 R2 第2基準時間 t´1 所定時刻における第1差し引き時間(差し引い
た時間) t´2 所定時刻における第2差し引き時間(差し引い
た時間)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を冷却する冷凍機の、起動から定常
    運転状態に至るまでの非定常運転期間での運転状態を検
    知する方法であって、該運転状態を、非定常運転期間の
    所定時刻における冷凍機の流体出口での流体の出口温度
    に基づいて検知するものにおいて、 非定常運転期間における出口温度の標準変化を表す標準
    出口温度演算式を求め、 非定常運転期間より短い所定の基準時間を設定し、 非定常運転期間の所定時刻に実際の出口温度を測定し、 起動から所定時刻までの経過時間から基準時間を差し引
    いた時間を、標準出口温度演算式に経過時間として適用
    して、運転状態を検知する際の判断基準に用いる基準出
    口温度を演算し、 実際の出口温度と基準出口温度とを比較して、冷凍機の
    運転状態を検知することを特徴とする冷凍機の運転状態
    の検知方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の標準出口温度演算式
    は、起動時出口温度Twoと、定常運転状態での出口温度
    として設定される目標出口温度Twsと、起動時から所定
    時刻までの経過時間tとが定まると、所定時刻における
    出口温度の標準値Twaが次式で定まることを特徴とする
    冷凍機の運転状態の検知方法。 Twa=Two+(Tws−Two)×{1− exp(−Cw ×
    t)} (但し、Cw は定数)
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記非
    定常運転期間における蒸発器管内温度の標準変化を表す
    標準蒸発器管内温度演算式を求め、 非定常運転期間の前記所定時刻に実際の蒸発器管内温度
    を測定し、 前記経過時間から前記基準時間を差し引いた時間を、標
    準蒸発器管内温度演算式に経過時間として適用して、運
    転状態を検知する際の判断基準に用いる基準蒸発器管内
    温度を演算し、 実際の蒸発器管内温度と基準蒸発器管内温度とを比較し
    て、冷凍機の運転状態を検知することを特徴とする冷凍
    機の運転状態の検知方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の標準蒸発器管内温度演
    算式は、起動時蒸発器管内温度Teoと、定常運転での蒸
    発器管内温度として設定される目標蒸発器管内温度Tes
    と、起動時から所定時刻までの経過時間tとが定まる
    と、所定時刻における蒸発器管内温度Teaが次式で定ま
    ることを特徴とする冷凍機の運転状態の検知方法。 Tea=Teo+(Tes−Teo)×{1− exp(−Ce ×
    t)} (但し、Ce は定数)
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JP2005076939A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Yanmar Co Ltd 冷媒の充填量の算出方法、及び算出装置、並びに冷媒の充填装置
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