JPH0493567A - 冷凍機の性能診断装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は例えば冷凍機の性能診断を行なう装置に係り、
特に圧力異常を伴なう性能低下があるかどうかを迅速に
診断し得るようにした冷凍機の性能診断装置に関するも
のである。

（従来の技術） 従来から、例えばビル等の冷暖房用の熱源機器である冷
凍機においては、冷凍機の性能診断が行なわれている。

この性能診断を行なう方法としては、生成した冷水の熱
量で表わされる冷房能力と、冷媒圧縮機用電動機への入
力電力との比である成績係数が用いられている。しかし
、このような方法では、冷媒を凝縮させる凝縮器への冷
却水入口温度の変動の影響を受けて、成績係数が大幅に
変動するため、経済的な指標としての意味しか持ち得な
かった。

一方、凝縮器は、冷媒の飽和圧力で運転されているが、
冷却水を流すことによるスケール付着等によって、凝縮
器の圧力が増加する。そこで、巡回点検による凝縮器圧
力の記録と、凝縮器圧力の保護レベルまでの上昇による
故障トリ・ツブとにより、対処してきている。このため
、冷凍機の性能低下の主要因である凝縮器の圧力異常が
、成績係数の大幅低下で間接的に発見されるか、または
点検記録の分析や故障トリップでしか発見できず、異常
への対処が遅れがちであった。

（発明が解決しようとする課題） 以上のように、従来では、冷凍機の性能診断が、凝縮器
の圧力異常のような原因とリンクして行なわれていなか
ったことから、異常診断に十分に活かされているとは言
えず、この種の性能診断装置は実現されていないのが実
状である。

本発明の目的は、圧力異常を伴なう性能低下があるかど
うかを迅速に診断することが可能な極めて信頼性の高い
冷凍機の性能診断装置を提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記の目的を達成するために本発明では、冷凍機の性能
診断を行なう装置を、診断対象となる冷凍機の入力電力
、冷房能力、冷却水入口温度冷却水流量、および凝縮器
圧力の各データを入力するデータ入力手段と、データ入
力手段により入力された冷凍機の入力電力、冷房能力、
冷却水入口温度、冷却水流量の各データに基づいて、冷
凍機の冷凍特性より凝縮器圧力の推定値を算出する圧力
推定手段と、圧力推定手段により推定された凝縮器圧力
推定値と、データ入力手段により入力された凝縮器圧力
実測値とを比較して性能低下の有無を診断する性能低下
診断手段とを備えて構成し、さらに必要に応じて、性能
低下診断手段による診断結果を表示する表示手段を付加
して構成している。

（作用） 従って、本発明による冷凍機の性能診断装置においては
、冷凍機の運転中の入力電力、冷房能力、冷却水入口温
度、冷却水流量、および凝縮器圧力の各データが、デー
タ入力手段を介して時系列データとして収集される。そ
して、冷凍機の冷凍特性として、凝縮器圧力対冷却水入
口温度特性を冷房能力をパラメータとしてデータベース
に蓄えておくことにより、まず収集された冷凍機の人力
電力、冷房能力、冷却水入口温度、冷却水流量を用いて
、冷凍機の冷凍特性より凝縮器圧力の推定値が算出され
る。その後、収集された凝縮器圧力実測値と推定された
凝縮器圧力推定値と比較して性能低下が診断され、必要
に応じてこの診断結果が表示される。

この場合、冷凍特性は、以下の関係式から導かれる。す
なわち、熱バランスの（１）式と、冷却水熱量の（２）
式 ％式％（１） から、冷却水出口温度以外のデータを既知として、凝縮
器の冷房能力によって決まる冷却水出口温度の推定値が
得られる。

一方、凝縮器の伝熱特性を評価する（３）式と、冷媒の
飽和特性の（４）式 ％式％（３） がある。冷房能力が与えられると、標準設計データより
液温度差が決まるので、（３）式に上記冷却水田口温度
の推定値を代入することにより凝縮温度が得られ、（４
）式により凝縮器圧力の推定値が算出される。このよう
にして、凝縮器圧力対冷却水入口温度特性を、冷房能力
をパラメータとしてデータベースに蓄えることができる
。

（実施例） 以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明す
る。

第１図は、本発明をビルや工場の冷暖房用の冷凍機に適
用した場合の構成例を示すブロック図である。第１図に
おいて、診断対象となる冷凍機１は、蒸発器１１、圧縮
機１２、凝縮器１３、膨脹弁１４の基本要素から構成さ
れている。

一方、本実施例による性能診断装置２は、データ入力部
２１と、圧力推定部２２と、冷凍特性データベース２３
と、性能低下診断部２４と、表示部２５とから構成して
いる。

ここで、データ入力部２１は、診断対象となる冷凍機１
の（電動機）入力電力Ｗ、冷房能力ｅ。

冷却水入ロ温度ｔ、冷却水流量Ｃ９および凝縮器圧力Ｐ
の各データを入力するものである。また、圧力推定部２
２は、データ入力部２１により入力された冷凍機の入力
電力Ｗ、冷房能力ｅ、冷却水入ロ温度Ｔ、冷却水流量Ｃ
の各データに基づいて、冷凍特性データベース２３に蓄
えられている冷凍機１の冷凍特性より凝縮器圧力の推定
値Ｐを算出するものである。さらに、冷凍特性データベ
ース２３は、前述した（１）式〜（５）式の演算により
、冷凍機１の冷凍特性として、凝縮器圧力対冷却水入口
温度特性を、冷房能力をパラメータとして蓄えているも
のである。

一方、性能低下診断部２４は、圧力推定部２２により推
定された凝縮器圧力推定値Ｐと、データ入力部２１によ
り入力された凝縮器圧力実測値Ｐとを比較して、性能低
下の有無を診断するものである。また、表示部２５は、
性能低下診断部２４による診断結果を表示するものであ
る。

次に、以上のように構成した冷凍機１の性能診断装置２
の作用について、第２図に示すフロー図を用いて説明す
る。

第１図において、冷凍機１から、冷凍機ユの（電動機）
入力電力Ｗ、冷房能力ｅ、冷却水入口温度ｔ、冷却水流
量Ｃ１および凝縮器圧力Ｐの各データが性能診断装置２
に入力される。する゛と、性能診断装置２では、これら
のデータを受けて第２図に示す処理内容が実行される。

すなわち、データ入力部２１に入力された各データのう
ち、冷凍機の入力電力Ｗ、冷房能力ｅ。

冷却水入口温度Ｔ２冷却水流量Ｃは圧力推定部２２に人
力される。すると、圧力推定部２２では、まず収集され
た冷却水人口温度Ｔを用いて、冷凍特性データベース２
３に蓄えられている第３図に示すような冷凍機１の凝縮
器圧力対冷却水入口温度特性より凝縮器圧力の推定値Ｐ
が読出されて、性能低下診断部２４に入力される。

一方、データ入力部２１に入力された各データのうち、
凝縮器圧力実測値Ｐは、性能低下診断部２４に入力され
る。すると、性能低下診断部２４では、この凝縮器圧力
実測値Ｐと圧力推定部２２で読出された凝縮器圧力推定
値？とを比較することによって性能低下の有無が診断さ
れ、その診断結果がメツセージやグラフ表示として表示
部２５に表示される。この場合、比較の方法としては、
凝縮器圧力実測値Ｐと凝縮器圧力推定値Ｐとの比（Ｐ／
Ｐ）が、あるしきい値ｇ以上（（Ｐ／Ｐ）　＞ＩＩ　）
である場合に、冷凍機１の性能が低下したと診断される
。

第３図は、冷凍機１の冷凍特性の一例を示す図で、ｔ１
〜ｔ５の時点での凝縮器圧力実測値Ｐ１〜Ｐ、と凝縮器
圧力推定値Ｐ１〜Ｐ、を示したものである。すなわち、
冷却水入口温度Ｔが外気温等の影響で変化するため、単
に凝縮器圧力が高くなったからといって、直ちに異常と
診断するわけにはいかない。そこで、性能低下診断部２
４では、ある冷房能力ｅでの基準値である凝縮器圧力推
定値Ｐと凝縮器圧力実測値Ｐとの比較により、性能低下
の有無が診断される。その比較方法としては、上述した
単なるしきい値判定からトレンドの分析まで種々の方法
を利用することができる。

上述したように、本実施例の性能診断装置においては、
診断対象となる冷凍機１の入力電力Ｗ。

冷房能力ｅ、冷却水入口温度Ｔ　冷却水流量Ｃに基づい
て、冷凍機１の冷凍特性より凝縮器圧力の推定値Ｐを算
出し、この凝縮器圧力推定値Ｐと、凝縮器圧力実測値Ｐ
とを比較して性能低下の有無を診断し、さらにこの診断
結果を表示するようにしているので、次のような種々の
効果を奏することができるものである。

（ａ）冷凍機１の効率評価の精度が不足がちであった点
を解消して、時系列的に性能を管理できるため、冷凍機
１の運転計画や保全計画に大きく貢献することが可能と
なる。

（ｂ）性能低下が診断された場合には、圧縮機１２の能
力が低下したためなのか、または単に凝縮器１３が汚れ
たためなのかにより、異常箇所を推定するための貴重な
データも得ることが可能となる。

すなわち、圧縮機１２の能力は解体検査を伴なうことも
あることから、まず凝縮器１３の汚れを見定めて凝縮器
１３を洗浄すべきであり、本実施例では凝縮器１３汚れ
の判断を凝縮器１３の圧力の評価から定量的に行なうこ
とができ、結果として経済上、安全上での多大な効果に
つながるものである。

尚、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく
、次のようにしても実施することができるものである。

（ａ）上記実施例において、表示部２５は本発明に必ず
しも不可欠なものではない。

（ｂ）上記実施例において、現在の状態の診断のみでな
く、保全時期の予測まで行なわせる機能を性能低下診断
部２４に持たせることにより、保全時期を予測できるよ
うに構成することも可能である。

第４図は、性能低下評価値（Ｐ／Ｐ）のトレンドグラフ
を示す図、第５図はこのトレンドグラフから保全時期を
予測するための処理内容を示すフローである。第４図に
おいて、性能低下評価値（Ｐ／Ｐ）が性能低下兆候をし
きい値ｇ０で検出した時点ｔ５からトレンドグラフを延
長し、（Ｐ／Ｐ−ｊりとなる時点ｔ１を保全時期とみな
すことができる。

これにより、保全時期の予測が実現できれば、計画的に
保全実施できることになり、冷凍機１を所要の性能に維
持しながら長寿命で運用することが可能となる。

（ｃ）上記実施例において、圧力推定部２２による凝縮
器圧力推定値、あるいは性能低下診断部２４による診断
結果に基づいて、冷凍機１の運転ポイントを補正する（
具体的には、例えば圧縮機１２への媒体の流量を調整す
るためのベーン゛の開度を補正する）ようにしてもよい
。

［発明の効果コ 以上説明したように本発明によれば、圧力異常を伴なう
性能低下があるかどうかを迅速に診断することが可能な
極めて信頼性の高い冷凍機の性能診断装置が提供できる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による性能診断装置を冷凍機に適用した
場合の一実施例を示すブロック図、第２図は同実施例に
おける作用を説明するためのフロー図、 第３図は冷凍特性を説明するための図、第４図は本発明
を保全時期の予測に適用した場合の処理内容を説明する
ための図、 第５図は第４図における処理内容の作用を説明するため
のフロー図である。 １・・・冷凍機、１１・・・蒸発器、１２・・・圧縮機
、１３・・凝縮器、１４・・・膨張弁、２・・・性能診
断装置、２１・・・データ入力部、２２・・・圧力推定
部、２３・冷凍特性データベース、２４・・・性能低下
診断部、２５・・・表示部。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 第 図 第 図

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）冷凍機の性能診断を行なう装置において、診断対
   象となる前記冷凍機の入力電力、冷房能力、冷却水入口
   温度、冷却水流量、および凝縮器圧力の各データを入力
   するデータ入力手段と、前記データ入力手段により入力
   された冷凍機の入力電力、冷房能力、冷却水入口温度、
   冷却水流量の各データに基づいて、前記冷凍機の冷凍特
   性より凝縮器圧力の推定値を算出する圧力推定手段と、 前記圧力推定手段により推定された凝縮器圧力推定値と
   、前記データ入力手段により入力された凝縮器圧力実測
   値とを比較して性能低下の有無を診断する性能低下診断
   手段と、 を備えて成ることを特徴とする冷凍機の性能診断装置。
2. （２）前記性能低下診断手段による診断結果を表示する
   表示手段を付加したことを特徴とする請求項（１）項に
   記載の冷凍機の性能診断装置。
3. （３）前記性能低下診断手段としては、凝縮器圧力実測
   値と凝縮器圧力推定値との比が所定の値以上である場合
   に性能が低下したと診断するようにしたことを特徴とす
   る請求項（１）項に記載の冷凍機の性能診断装置。