JP3604905B2 - 故障判定システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等に設置される低温ショーケース及び冷凍機、業務用冷蔵庫等の各種機器の故障を判定する故障判定システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗に設置される低温ショーケースは、冷媒との熱交換により冷却した空気を庫内に循環させて、庫内の温度を庫外温度よりも低い目標温度に維持することによって、食品を保存するものであり(特公平7−1135号、特公平7−6713号等)、店舗の規模に応じて、数台乃至数十台が設置される。
【0003】
例えば保存すべき食品が冷凍食品の場合は−20℃程度の冷凍温度に、また肉や魚等の生鮮食品の場合は−3℃〜0℃の氷温に、更に野菜等の場合には+5℃〜+10℃程度の比較的高い温度に目標値が設定される。
【0004】
又、ショーケース自体の構造も、上下複数段の棚が架設された多段型ケースや、底部に複数のトレイを併設した平型ケース等、複数種類が存在する。従って、一店舗内には、多種類のショーケースが設置されることになる。そして、これらのショーケースは、複数台が一台の冷凍機に接続されており、店舗の規模が大きくなってショーケースの台数が増えると、複数のショーケースと冷凍機の接続系統は複数存在するかたちとなる。
【0005】
この様なショーケースが何らかの原因で故障して、庫内の食品を適切な温度で保存出来なくなると、食品の品質が劣化して、販売に供することが出来なくなり、店舗に多大な損害が生じる。従って、冷凍機の故障発生を早期に発見することは、これによって食品の一時退避や冷凍機の修理を迅速に行なうことが可能となり、食品の品質維持の観点から極めて重要である。
【0006】
そこで、庫内の最高温度、最低温度、許容温度差等について、予め複数の閾値を設定しておき、庫内温度をこれらの閾値と比較して、故障の発生を判別する方法が提案されている(特開平8−61814号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ショーケースの運転状態は、冷凍機の故障によって悪化する場合もあれば、負荷の状況によって悪化する場合もある。例えば、冷凍機自体に故障が発生した場合、冷凍能力の低下によって庫内温度が上昇する。又、ショーケース近傍及び冷凍機近傍の空気熱量(エンタルピ)が増大した場合、これが熱負荷となって、冷凍機の運転状態、即ちショーケースの冷却状態に影響を与え、庫内温度が上昇することになる。
【0008】
従って、冷却状態の悪化が生じた場合は、それが熱負荷の増大によるものであるか、故障発生によるものであるかを判別し、熱負荷による場合は正常、故障発生によるものである場合は異常と判定する必要がある。
しかしながら、庫内温度(若しくはその目標値との偏差温度)を閾値と比較して故障の発生を判別する従来の方式では、両者の区別が不可能であり、正確な故障判定が困難である問題があった。
【0009】
例えば、なんらかの作業等のために店舗入口の扉が開放された場合、店内の冷気の流出によって庫外温度が一時的に高くなる。これに伴って、庫内温度の目標温度に対する偏差が閾値を越えることがある。同様に商品搬入等のためにショーケースの扉が開放されたときも、図6に示す様に偏差温度が閾値を越えることがある。又、店内の温度と湿度から求められる空気エンタルピが増大したとき、これに伴って偏差温度も上昇し、閾値を越えることがある。この様な場合に故障と判定すると、誤判定となる。
【0010】
又、店舗内には、上述の如く多種類のショーケースが配備されており、これらのショーケースは、冷凍機との接続状況が夫々異なるばかりでなく、個々の設置場所における環境も微妙に異なっている。従って、熱負荷はショーケース毎に異なってくる。
然るに、従来の故障判定方式では、この様なショーケース個々の事情は考慮されておらず、判定の精度が低い問題があった。
【0011】
そこで本発明の目的は、各種機器の故障を判定するシステムにおいて、従来よりも正確な判定を実現することである。
【0012】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る故障判定システムは、ショーケース、冷凍機、冷蔵庫または温度調節装置が接続された温度調節庫などの機器の運転状態を表わす運転指標として運転率を測定する運転指標測定手段と、機器が動作すべき環境条件を測定する環境条件測定手段と、測定された環境条件データに基づいて、故障発生に基づく運転指標の異常変化を判断するための閾値を導出する閾値導出手段と、運転指標データを前記導出された閾値と比較して、故障の発生を判定する故障判定手段とを具えている。
【0013】
故障判定の対象とする機器は、例えば、庫内温度を目標値に近づけるべく制御動作を行なう温度調整装置や温度調整装置に接続された温度調整庫であって、この場合、運転指標測定手段が測定すべき運転指標としては、庫内温度、庫内温度の目標値との偏差(偏差温度)、冷媒循環により庫内を冷却している時間割合(運転率)等を採用することが出来、又、環境条件測定手段が測定すべき環境条件としては、庫外の温度、湿度、空気エンタルピ等を採用することが出来る。
【0014】
尚、閾値の導出においては、環境条件データと閾値の関係を予め関数化しておき、該関数を用いて環境条件データから閾値を算出する方式や、環境条件データを複数の区分に分割して、各区分毎に閾値を設定しておく方式等を採用することが出来る。
【0015】
上記本発明の故障判定システムにおいては、測定された偏差温度等の運転指標を比較すべき閾値が、測定された環境条件データに応じて可変設定され、例えば、庫外の温度や空気エンタルピが高くなるにつれて、より高い閾値が設定される。
従って、庫外の温度や空気エンタルピが増大した場合、これが熱負荷となって機器の運転状態に影響を与え、庫内温度が上昇して、偏差温度等の運転指標が増大することになるが、上述の如く庫外の温度や空気エンタルピの増大に応じてより高い閾値が設定されるので、運転指標は閾値を越えない。この結果、機器は正常と判定される。
これに対し、機器に何らかの故障が発生して、庫内温度が上昇した場合は、偏差温度等の運転指標が増大することになるが、庫外の温度や空気エンタルピに変化はないので、閾値は一定に維持され、運転指標が閾値を越えることとなる。この結果、故障の発生と判定される。
【0016】
具体的構成においては、更に、運転指標測定手段から得られる運転指標データと環境条件測定手段から得られる環境条件データの一定期間内における平均値を周期的に算出する演算処理手段を具え、閾値導出手段は、周期的に得られる環境条件データの平均値に基づいて閾値を導出し、故障判定手段は、運転指標データの平均値を閾値と比較する。
【0017】
機器が正常であるにも拘わらず、例えば機器のオン/オフ制御動作に伴って庫内温度等が変化して運転指標が一時的に変動したり、或いは測定時のノイズによって運転指標や環境条件が一時的に変動し、運転指標データが閾値を越える虞れがあるが、上記平均処理によれば、この様な一時的な変動は平滑化され、運転指標が閾値を越えることはない。
【0018】
尚、故障判定に際しては、運転指標データが閾値を越えた時点で故障の発生と判断することも可能であるが、所定期間に亘って運転指標データの平均値が閾値を越えたとき、故障の発生と判断する方式や、所定期間に亘って運転指標データの平均値が閾値を越え、且つ該平均値の閾値との偏差が増大傾向にあるとき、故障の発生と判定する方式を採用することが出来る。
これらの方式の採用によって、更に判定の精度を上げることが出来る。
【0019】
又、具体的構成において、閾値は、故障判定の対象とする複数の機器動作部(ショーケース)の夫々に対して個別に設定する。
該具体的構成によれば、同一店舗内に多種類のショーケースが配備されている場合において、ショーケース個々の事情を閾値に加味することが出来、これによって判定の精度を上げることが出来る。
【0020】
他の具体的構成においては、環境条件データの平均値と閾値の間の関係を変更する際に操作すべきデータ入力手段を具えている。
該具体的構成によれば、故障の判定に熟練した点検修理要員が必要に応じて閾値を変更することが出来るので、より適切な閾値の設定が可能である。
【0021】
更に他の具体的構成においては、故障判定手段による故障発生の判定結果に対する評価をデータとして入力するデータ入力手段と、入力された評価データに基づいて、より適切な閾値を学習する学習機構とを具えている。
該具体的構成によれば、故障の判定に熟練した点検修理要員が故障発生の判定結果が正当であったかどうかを評価し、その結果をデータ入力すれば、より適切な閾値が学習されるので、極めて精度の高い判定が可能となる。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係る故障判定システムによれば、機器が動作すべき環境に応じて閾値が可変設定されるので、正確な故障判定が実現される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、スーパーマーケット等の店舗に設置される低温ショーケース及び冷凍機の故障判定に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。尚、ショーケースは、店舗内に複数種類が配備されており、これらのショーケースは冷凍機に接続され、各ショーケースと冷凍機の間で冷媒が循環しており、冷媒が循環する配管には電磁弁が取り付けられている。あるショーケースの庫内温度が目標温度よりも高いときはそのショーケースの電磁弁が開かれて、庫内が冷却される。一方、庫内温度が目標温度よりも低いときは電磁弁が閉じられ、冷媒の循環が止められる。
【0024】
図1に示す如く、本発明に係る故障判定システム(10)は、庫内温度を測定するためにショーケース毎に設置された複数の庫内温度センサ(6)と、店内温度を測定するために店内の各ショーケースの近傍に設置された1或いは複数の店内温度センサ(61)と、店内湿度を測定するために店内の各ショーケースの近傍に設置された1或いは複数の店内湿度センサ(62)と、店外の温度を測定するために店外の適所に設置された1或いは複数の店外温度センサ(63)と、店外の湿度を測定するために店外の適所に設置された1或いは複数の店外湿度センサ(64)とを具え、これらのセンサー(6)〜(64)は情報処理装置(1)と接続されている。
【0025】
情報処理装置(1)は、前記複数のセンサー(6)〜(64)からの測定データを例えば1分毎に取り込んで、例えば1時間における各測定データの平均値と、庫内温度の目標値(設定温度)との偏差(偏差温度)の平均値とを算出するセンサ情報インターフェース(3)を具えており、1分毎の測定データを蓄積するためのメモリ(31)が内蔵されている。
【0026】
センサ情報インターフェース(3)によって算出された各データの平均値は故障判定演算部(2)に供給される。故障判定演算部(2)は、後述する故障判定アルゴリズムを実行して、環境条件データの平均値に応じた閾値を導出し、運転指標データの平均値を閾値と比較することによって故障判定を行なうものであり、故障判定アルゴリズムを実行するためのCPU(21)と、前記導出された閾値と故障判定結果を一時的に格納するためのメモリ(22)とを具えている。
【0027】
故障判定演算部(2)には、故障判定結果を表示するためのCRTモニターや液晶ディスプレイからなる表示部(5)が接続されている。
又、故障判定演算部(2)には、必要に応じて閾値を入力し、或いは故障判定結果の評価をデータとして入力するための操作入力部(4)が接続されている。
【0028】
図2は、故障判定演算部(2)の機能構成を表わしており、環境条件として、店内温度、店内湿度、店外温度及び店外湿度の内、1或いは複数の測定データの1時間当たりの平均値が閾値データベース(76)へ入力され、これらの測定データに応じた閾値が導出される。
【0029】
例えば、店外温度から閾値を導出する場合、閾値データベース(76)には、下記数1の関係式が設定される。ここで、α及びβは、予め設定される適切なパラメータである。
【数1】
閾値=α×(店外温度の平均値)+β
従って、店外温度の平均値から各ショーケースについての閾値を算出することが出来る。
【0030】
或いは、閾値データベース(76)には、
▲1▼ 店外温度の平均値が25℃未満の区分については閾値A、
▲2▼ 店外温度の平均値が25℃以上30℃未満の区分については閾値B、
▲3▼ 店外温度の平均値が30℃以上の区分については閾値C
が設定されている(A<B<C)。
従って、店外温度の平均値から各ショーケースについての閾値を導出することが出来る。
【0031】
更に、店内温度と店外温度に基づいて閾値を導出する場合、閾値データベース(76)には、下記数2の関係式が設定される。ここで、S、T及びUは、予め設定される適切なパラメータである。
【数2】
閾値=S×(店内温度の平均値)+T×(店外温度の平均値)+U
従って、店外温度の平均値と店外温度の平均値に基づいて各ショーケースについての閾値を算出することが出来る。
【0032】
或いは、閾値データベース(76)には、
▲1▼ 店内温度の平均値が25℃未満の区分については、
店外温度の平均値が25℃未満のとき、閾値D、
店外温度の平均値が25℃以上30℃未満のとき、閾値E、
店外温度の平均値が30℃以上のとき、閾値F、
▲2▼ 店内温度の平均値が25℃以上30℃未満の区分については、
店外温度の平均値が25℃未満のとき、閾値G、
店外温度の平均値が25℃以上30℃未満のとき、閾値H、
店外温度の平均値が30℃以上のとき、閾値I、
▲3▼ 店内温度の平均値が30℃以上の区分については、
店外温度の平均値が25℃未満のとき、閾値J、
店外温度の平均値が25℃以上30℃未満のとき、閾値K、
店外温度の平均値が30℃以上のとき、閾値L
が設定されている。
従って、店内温度及び店外温度の平均値から各ショーケースについての閾値を導出することが出来る。
【0033】
又、環境条件としては、店内温度、店内空気エンタルピ、店外気温、及び店外空気エンタルピの何れを採用することも可能であって、更に、これらの2以上の組合せ、即ち、店内空気エンタルピと店外温度、店内温度と店外温度、店内空気エンタルピと店外空気エンタルピ、或いは、店内温度と店外空気エンタルピの組合せも採用することが出来る。尚、空気エンタルピは温度と湿度から算出することが出来る。
【0034】
上述の様にして閾値データベース(76)から得られる閾値は冷却状態評価部(71)へ供給される。
冷却状態評価部(71)は、各ショーケースについて、偏差温度の平均値を前記閾値と比較して、その大小関係によって冷却状態を評価する。即ち、偏差温度の平均値が閾値を上回っているときは冷却状態の悪化と評価し、偏差温度の平均値と閾値の偏差を悪化の程度として把握する。該評価結果は評価結果蓄積部(72)へ供給されて、例えば過去一定期間における評価結果が蓄積される。
【0035】
蓄積された評価結果は故障判定部(73)によって読み出され、該評価結果に基づいて故障の発生が判定される。
例えば、所定期間に亘って冷却状態の悪化と評価されたとき、故障の発生と判断する。又、偏差温度の平均値の閾値と偏差が増大傾向にあるとき、故障の発生と判定する。
【0036】
故障判定結果は前記表示部(5)へ出力されて表示されると共に、判定結果記録部(74)へ供給されて、判定結果が記録される。又、判定結果記録部(74)には、故障の発生と判定したショーケースの識別番号と、過去一定期間(例えば3時間)の環境条件データが記録される。
更に、故障判定結果が故障の発生を示しているときは、警報信号が自動的に作成されて、点検修理要員(サービスマン)に報知される。
尚、判定結果記録部(74)の内容は、サービスマンによる点検修理の終了後に消去される。
【0037】
サービスマンは、点検修理の際に、故障判定システム(10)が故障の発生と判定したショーケースについて、修理作業を行なうと共に、故障判定システム(10)の判定結果が妥当であったかどうか、或いは、より早い判定が必要であったかどうかを評価する。
そして、その評価結果を前記操作入力部(4)を用いて学習機構部(75)に入力する。
【0038】
学習機構部(75)は、入力された評価結果と故障判定部(73)による判定結果とが一致していないとき、判定結果記録部(74)に記録されている故障判定時の情報に基づいて、閾値データベース(76)に対してショーケース毎に閾値の調整を行なう。
例えば、故障と判定されたショーケースについて、より早い判定が必要であったと評価されたときは、判定結果記録部(74)に記録されている環境条件に対応する閾値について、閾値データベース(76)に登録されている値を一定量だけ増大させる。この増大量については、サービスマンに選択させる方式、偏差温度の平均値との比較結果に基づいて決定する方式、学習によって閾値を変更する方式等が採用可能である。
【0039】
例えば、サービスマンが閾値を選択する方式においては、故障判定システム(10)が正常と判定したが、サービスマンが故障と判定した場合、閾値を下げる。逆に、サービスマンは正常と判定したが、故障判定システム(10)が故障と判定した場合は、閾値を上げる。
【0040】
又、学習によって閾値を変更する方式においては、関数で閾値を規定している場合、関数のパラメータを一定量だけ変化させる。偏差温度の区分毎に閾値を規定している場合は、区分毎の閾値を変更する。
尚、区分毎の閾値を学習する場合、全区分の閾値を一定量変更することも可能であるが、故障判定が出力された区分の閾値を一定量だけ変更することも可能である。但し、後者の場合、区分毎の大小関係を維持するための処置が必要になる。
例えば、3つの閾値A、B、Cの大小関係が当初A<B<Cであったとき、学習によってもこの大小関係は維持する必要があり、A≦B≦Cとなるように調整を施す。
【0041】
図5は、区分毎の閾値を学習する場合の手続きを表わしている。
先ずステップS21にて、閾値を変更する必要があるかどうかをサービスマンが判断し、変更の必要がある場合はステップS22にて、更に全区分の変更か、該当区分のみの変更かを判断する。全区分変更の場合はステップS23に移行して、全区分の閾値を一定量だけ変更し、学習手続きを終了する。
【0042】
一方、該当区分のみの変更の場合はステップS24に移行して、該当区分の閾値を変更する。
続いて、ステップS25にて、閾値の変更によって区分別の閾値の大小関係が壊れているかどうかを判断する。ここでイエスと判断されたときは、ステップS26にて該当区分以外の閾値も変更して、閾値の当初の大小関係を維持した後、学習手続きを終了するのである。
【0043】
図3は、1時間毎の故障判定の具体的な手続きを表わしている。
先ずステップS1にて、環境条件及び運転指標の測定及びデータ収集を行なった後、ステップS2では、データは1時間分、獲得出来たかどうかを判断する。ここでイエスと判断されたときは、ステップS3に移行して、環境条件データ及び運転指標データの1時間平均値を算出する。
【0044】
続いて、ステップS4では、環境条件データの平均値から閾値を導出し、ステップS5にて、運転指標データの平均値は閾値よりも大きいかどうかを判断する。ここで、イエスと判断されたときは、ステップS6に移行して、評価結果蓄積部に前記運転指標データの閾値に対する評価結果として、閾値との差を保存する。
そして、ステップS7では、評価結果蓄積部の内容から、3時間連続して運転指標データの平均値が閾値を上回ったかどうかを判断し、イエスのときはステップS8にて故障判定結果を出力して、1時間毎の故障判定を終了する。
【0045】
上記故障判定手続きにおいては、3時間連続して運転指標データの平均値が閾値を上回ったかどうかによって故障を判定しているが、図4に示す故障判定手続きは、運転指標データの平均値と閾値の偏差が増大傾向にあるかどうかによって、故障の判定を行なうものである。
【0046】
即ち、上記故障判定手続きのステップS1〜S5と同様のステップを経て、図4のステップS11では、閾値を上回っている運転指標データの平均値の閾値との差を評価結果蓄積部(72)に保存した後、ステップS12では、2時間連続して運転指標データの平均値が閾値を上回ったかどうかを判断する。ここでイエスと判断されたときは、更にステップS13にて、1時間前の記録情報に比べて、運転指標データの平均値が閾値を越えている程度は現在の方が大きいかどうかを判断する。
【0047】
ステップS13にてイエスと判断されたときは、運転指標データの平均値が増大傾向にあると考えられるので、2時間分の蓄積データから故障と判断して、ステップS16へ移行し、故障判定結果を出力する。
一方、ステップS13にてノーと判断されたときは、過去3時間分の蓄積データから故障の発生を判断する。
【0048】
即ち、ステップS14にて、3時間連続して運転指標データの平均値が閾値を越えたかどうかを判断し、イエスと判断されたときは、更にステップS15にて、過去3時間分の運転指標データの平均値が閾値を越えている量は、徐々に下がっているかどうかを判断する。
【0049】
ステップS15にてノーと判断されたときは、運転指標データの平均値が減少する傾向に転じていないと考えられるので、3時間分の蓄積データから故障と判断して、ステップS16へ移行し、故障判定結果を出力して、1時間毎の故障判定手続きを終了する。
【0050】
上述の如く本発明に係る故障判定システム(10)においては、ショーケース個々の環境条件に応じてショーケース毎に閾値が可変設定され、この適切な閾値によって故障の発生が判定されるので、正確な判定結果が得られる。
例えば、環境条件として店内空気エンタルピを採用した場合、例えば図6に示す様に、店内空気エンタルピの増大に伴って偏差温度の平均値も増大することになるが、店内空気エンタルピの増大に応じて閾値が高く設定されるので、偏差温度は該閾値を越えず、誤判定が回避される。
【0051】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、運転指標として、冷媒を循環させる配管に取り付けられている電磁弁が開いている時間の割合、即ち、運転率を採用することも可能である。この場合、運転率が増大するほど、庫内温度を目標温度まで下げるのに時間を要することを示しており、冷却状態が悪いことになる。
又、本発明は、スーパーマーケットの低温ショーケースに限らず、複数の部屋を有するビルディングの空調システム等にも実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る故障判定システムの構成を表わすブロック図である。
【図2】故障判定演算部の構成を表わすブロック図である。
【図3】1時間毎の故障判定手続きを表わすフローチャートである。
【図4】他の故障判定手続きの要部を表わすフローチャートである。
【図5】閾値学習手続きを表わすフローチャートである。
【図6】庫内温度の目標値との偏差と店内エンタルピの変動を表わすグラフである。
【符号の説明】
(10) 故障判定システム
(1) 情報処理装置
(2) 故障判定演算部
(3) センサ情報インターフェース
(4) 操作入力部
(5) 表示部
(6) 庫内温度センサ
(61) 店内温度センサ
(62) 店内湿度センサ
(63) 店外温度センサ
(64) 店外湿度センサ

Claims (9)

  1. ショーケース、冷凍機、冷蔵庫または温度調節装置が接続された温度調節庫などの機器の故障を判定するシステムであって、
    機器の運転状態を表わす運転指標として運転率を測定する運転指標測定手段と、
    機器が動作すべき環境条件を測定する環境条件測定手段と、
    測定された環境条件データに基づいて、故障発生に基づく運転指標の異常変化を判断するための閾値を導出する閾値導出手段と、
    運転指標データを前記導出された閾値と比較して、故障の発生を判定する故障判定手段
    とを具えていることを特徴とする機器の故障判定システム。
  2. 更に、運転指標測定手段から得られる運転指標データと環境条件測定手段から得られる環境条件データの一定期間内における平均値を周期的に算出する演算処理手段を具え、閾値導出手段は、周期的に得られる環境条件データの平均値に基づいて閾値を導出し、故障判定手段は、運転指標データの平均値を閾値と比較する請求項1に記載の故障判定システム。
  3. 環境条件測定手段が測定すべき環境条件は、前記機器の庫外の温度及び/又は湿度である請求項1又は請求項2に記載の故障判定システム。
  4. 閾値導出手段は、環境条件データの平均値に応じ、該平均値が大きくなるほど、大きな閾値を設定する請求項2又は請求項3に記載の故障判定システム。
  5. 故障判定手段は、所定期間に亘って運転指標データの平均値が閾値を越えたとき、故障の発生と判断する請求項2乃至請求項4の何れかに記載の故障判定システム。
  6. 故障判定手段は、所定期間に亘って運転指標データの平均値が閾値を越え、且つ該平均値の閾値との偏差が増大傾向にあるとき、故障の発生と判定する請求項2乃至請求項4の何れかに記載の故障判定システム。
  7. 閾値は、故障判定の対象とする複数の機器動作部の夫々に対して個別に設定される請求項1乃至請求項6の何れかに記載の故障判定システム。
  8. 更に、環境条件データの平均値と閾値の間の関係を変更する際に操作すべきデータ入力手段を具えている請求項2乃至請求項7の何れかに記載の故障判定システム。
  9. 更に、故障判定手段による故障発生の判定結果に対する評価をデータとして入力するデータ入力手段と、入力された評価データに基づいて、より適切な閾値を学習する学習機構とを具えている請求項1乃至請求項8の何れかに記載の故障判定システム。
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