JP5501179B2 - フリークーリング併用中温熱源システム - Google Patents

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Description

本発明は、データセンターの冷房や工場内の生産機器冷却用の熱源設備として、冷水を製造するフリークーリング併用中温熱源システムに関するものである。
一般に冷房や機器冷却用の熱源設備には、冷凍機を用いている。冷凍機では、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及び前記圧縮機の順で冷媒を循環させる。気相の冷媒を圧縮機で昇圧すると温度が高くなり、圧力とエンタルピが増えた冷媒は、過熱蒸気状態になって凝縮器へと送出される。
凝縮器では、冷却塔から送給される冷却水と気相の冷媒との間で熱交換が行われ、一定の圧力のもとで冷媒が冷される。冷媒は、冷却水に熱を捨てることによってエンタルピが減少するため、湿り蒸気の状態となり、冷されるほど凝縮し続け、最終的には液相を呈する。
液相となった冷媒は蒸発器へと向うが、膨張弁を通過する際に急激に圧力が降下する。このとき、外部との熱の出入りがないので、エンタルピは変化しない。
蒸発器では、
熱量とを合計したものである。
冷却塔の一例としては、底部に多数の散水孔が穿設した貯留槽の下方に、垂直に延びる多数の板材を平行に配置して、隣り合う板材の間に通路を形成し、更に、前記通路に大気を連続的に流通させるためのファンを設けたものがある。
この冷却塔では、貯留槽に冷却水を供給すると、散水孔から板材に向けて冷却水が分配され、この状態でファンを駆動すると、板材を伝って流下する冷却水と通路を流通する大気との間で熱交換が行われ、大気が冷却水から熱を奪い、伝熱面積が充分大きければ、理論上冷却水の温度は外気の湿球温度まで下がる。
冷却塔から冷凍機の凝縮器に送給される冷却水の温度は、大気湿球温度に対応して変動するので、特に、冬期には低くなる。そこで、冷却塔において大気と熱交換した後の冷却水の温度が、冷凍機の凝縮器において冷媒と熱交換した後の冷水の温度と同等になる時期には、冷凍機を運転せずに、冷却塔で冷やされた冷却水を冷水として前記ファンコイルユニットなどの負荷に送給する手法(フリークーリング)がある。
図6は、フリークーリングを適用した従来の空調システムの一例を示すもので、1は、冷水入口である往管2及び冷水出口である還管3を備えた冷水コイル、4aは、冷凍機4の蒸発器、4bは、冷凍機4の凝縮器、5は、冷却塔である(例えば、特許文献1参照)。
冷水コイル1の往管2の上流端には、蒸発器4aの冷水出口が冷水往管6を介して接続され、また、冷水コイル1の還管3の下流端には、蒸発器4aの冷水入口が冷水戻し管7を介して接続されている。前記冷水往管6には、冷水循環用のポンプ8と弁V1とが冷水流通方向上流側から下流側に向けて順に介装され、前記冷水戻し管7には、弁V2が介装されている。
冷却塔5の冷却水入口には、凝縮器4bの冷却水出口が冷却水往管9を介して接続され、また、冷却塔5の冷却水出口には、凝縮器4bの冷却水入口が冷却水戻し管10を介して接続されている。前記冷却水往管9には、弁V3が介装され、前記冷却水戻し管10には、冷却水循環用のポンプ11と弁V4とが冷却水流通方向上流側から下流側に向けて順に介装されている。
更に、冷却水戻し管10のポンプ11と弁V4との間の個所を、接続管12により前記往管2の上流端に接続し、冷却水往管9の弁V3よりも冷却水流通方向下流側の個所を、接続管13により前記還管3の下流端に接続している。前記接続管12には、弁V5が介装され、前記接続管13には、弁V6が介装されている。
以下、図6に示す空調システムの作動を、大気温度が高い夏期と、大気温度が低い冬期とに分けて説明する。
大気温度が高い夏期には、弁V1〜V4を開放し且つ弁V5、V6を閉止した状態で、冷凍機4、冷水循環用のポンプ8、及び冷却水循環用のポンプ11を運転する。冷凍機4の蒸発器4a側では、蒸発器4a、冷水往管6、往管2、冷水コイル1、還管3、冷却戻し管7、及び前記蒸発器4aの順で冷水が循環し、冷凍機4の凝縮器4b側では、凝縮器4b、冷却水往管9、冷却塔5、冷却水戻し管10、及び前記凝縮器4bの順で冷却水が循環する。
冷水コイル1においては、処理対象空気(冷水コイル1が設置されている部屋の空気)と冷水との間で熱交換が行われ、冷水が処理対象空気から熱を奪い、蒸発器4aにおいては、冷水と冷媒との間で熱交換が行われ、前記処理対象空気から冷水が奪った熱が冷媒に与えられる。また、凝縮器4bにおいては、冷媒と冷却水との間で熱交換が行われ、前記冷水から冷媒に与えられた熱が冷却水に捨てられ、冷却塔5においては、冷却水と大気との間で熱交換が行われ、処理対象空気、冷水、冷媒、及び冷却水の順で移行してきた熱が、大気中に放出される。
大気温度が低い冬期には、弁V1〜V4を閉止し且つ弁V5、V6を開放した状態で、冷水循環用のポンプ8及び冷凍機4を運転せずに、冷却水循環用のポンプ11だけを運転すると、冷却塔5、冷却水戻し管10の弁V4よりも冷却水流通方向上流側の部分、接続管12、往管2、冷水コイル1、還管3、接続管13、冷却水往管9の弁V3よりも冷却水流通方向下流側の部分、及び冷却塔5の順で、冷却水が冷水として循環する、フリークーリングが行われる。
冷水コイル1においては、前記処理対象空気と冷却水との間で熱交換が行われ、冷却水が処理対象空気から熱を奪い、冷却塔5においては、冷却水と大気との間で熱交換が行われ、処理対象空気、及び冷却水の順で移行してきた熱が、大気中に放出される。
なお、特許文献1には、発熱源であるサーバやルータの通信機器が多数設置されている通信機器室内の上部空間の空気を、上述したような冷水コイルによって40℃程度の高温度域から25℃程度の中温度域に冷却し、この中温度域の空気を別途に設けたパッケージエアコンの直膨コイルによって15℃程度の低温域にまで冷却することが開示されている。
図7は、フリークーリングを適用した従来の空調システムの他の例を示すもので、14は、冷水コイルなどの冷却負荷、15aは、冷凍機15の蒸発器、15bは、冷凍機15の凝縮器、16は、冷却塔である(例えば、特許文献2参照)。
冷却負荷14の冷水入口には、蒸発器15aの冷水出口が配管17を介して接続され、また、冷却負荷14の冷水出口には、蒸発器15aの冷水入口が配管18を介して接続されている。配管18には、二方弁19と冷水循環用のポンプ20とが冷水流通方向上流側から下流側に向けて順に介装されている。
冷却塔16の冷却水入口には、凝縮器15bの冷却水出口が配管21を介して接続され、また、冷却塔16の冷却水出口には、凝縮器15bの冷却水入口が配管22を介して接続されている。配管22には、三方弁23と冷却水循環用のポンプ24とが冷却水流通方向上流側から下流側に向けて順に介装されている。
更に、図7に示す空調システムには、凝縮器15bへ送り込まれる冷却水の過冷を抑制するためのバイパス配管25と、フリークーリングを行うためのバイパス配管26,27とが付帯している。
バイパス配管25の上流端は、凝縮器15bから冷却塔16へ冷却水を送る配管21に接続され、バイパス配管25の下流端は、冷却塔16から凝縮器15bへ冷却水を送る配管22に介装した三方弁23に接続されている。
バイパス配管26の上流端は、冷却負荷14から蒸発器15aへ冷水を送る配管18の、二方弁19が介装されている位置よりも上流個所に接続され、バイパス配管26の下流端は、凝縮器15bから冷却塔16へ冷却水を送る配管21の、前記バイパス配管25が接続されているところよりも下流個所に接続され、バイパス配管26の中間部分には、二方弁28が介装されている。
バイパス配管27の上流端は、冷却塔16から凝縮器15bへ冷却水を送る配管22の、前記三方弁23が介装されている位置よりも上流個所に接続され、バイパス配管27の下流端は、冷却負荷14から蒸発器15aへ冷水を送る配管18の、二方弁19が介装されている位置とポンプ20が介装されている位置との間に接続され、バイパス配管27の中間部分には、二方弁29が介装されている。
以下、図7に示す空調システムの作動を、大気温度が高い夏期と、大気温度が低い冬期と、その間の中間期とに分けて説明する。
大気温度が高い夏期には、二方弁19を開放し且つ二方弁28,29を閉止した状態で、冷凍機15、冷水循環用のポンプ20、及び冷却水循環用のポンプ24を運転する。冷凍機15の蒸発器15a側では、蒸発器15a、配管17、冷却負荷14、配管18、及び前記蒸発器15aの順で冷水が循環し、冷凍機15の凝縮器15b側では、凝縮器15b、配管21、冷却塔16、配管22、及び前記凝縮器15bの順で冷却水が循環する。
冷却水の一部は、凝縮器15b、配管21、バイパス配管25を経由し、三方弁23で冷却塔16から送出される冷却水と合流する。そして、凝縮器15b入口の冷却水温度が一定になるように、三方弁23の流量比を調整すると、凝縮器15bを流れる冷却水は、一定流量、一定温度に保たれ、冷凍機15が安定した状態で運転される。
冷却負荷14においては、処理対象空気(冷却負荷14が設置されている部屋の空気)と冷水との間で熱交換が行われ、冷水が処理対象空気から熱を奪い、蒸発器15aにおいては、冷水と冷媒との間で熱交換が行われ、前記処理対象空気から冷水が奪った熱が冷媒に与えられる。また、凝縮器15bにおいては、冷媒と冷却水との間で熱交換が行われ、前記冷水から冷媒に与えられた熱が冷却水に捨てられ、冷却塔16においては、冷却水と大気との間で熱交換が行われ、処理対象空気、冷水、冷媒、及び冷却水の順で移行してきた熱が、大気中に放出される。
大気温度が低い冬期には、二方弁19を閉止し且つ二方弁28,29を開放した状態で、冷却水循環用のポンプ24及び冷凍機15を運転せずに、冷水循環用のポンプ20だけを運転すると、冷却塔16、配管22、バイパス配管27、配管18の二方弁19よりも冷水流通方向の下流側の部分、蒸発器15a、配管17、冷却負荷14、配管18の二方弁19よりも冷水流通方向の上流側の部分、バイパス配管26、配管21、及び冷却塔16の順で、冷却水が冷水として循環する、フリークーリングが行われる。
冷却負荷14においては、前記処理対象空気と冷却水との間で熱交換が行われ、冷却水が処理対象空気から熱を奪い、冷却塔16においては、冷却水と大気との間で熱交換が行われ、処理対象空気、及び冷却水の順で移行してきた熱が、大気中に放出される。
中間期には、二方弁19,28,29を開くことにより、冷却塔16、蒸発器15a、及び冷却負荷14を直列につなげて、冷凍機15、冷水循環用のポンプ20、及び冷却水循環用のポンプ24を運転するとともに、前記二方弁19,28,29の開度を調整する。
冷凍機15の蒸発器15a側では、蒸発器15a、配管17、冷却負荷14、配管18の二方弁19よりも冷水流通方向の上流側の部分、バイパス配管26、冷却塔16、配管22の冷却水流通方向上流部分、バイパス配管27、配管18の二方弁19よりも冷水流通方向の下流側の部分、及び前記蒸発器15aの順で、冷却水の一部が冷水と混合して循環するフリークーリングが行われ、冷凍機15の凝縮器15b側では、凝縮器15b、配管21、冷却塔16、配管22、及び前記凝縮器15bの順で冷却水が循環し、冷凍機15による冷水の冷凍にフリークーリングが併用されることになる。フリークーリングに用いられる冷却水の量は、二方弁19,28,29の開度調整による流量制御で増減される。
特開2002−168479号公報 特開平3−271675号公報
図6に示す空調システムでは、弁V1〜V6自体が流路抵抗となるため、この流路抵抗を冷水循環用のポンプ8や冷却水循環用のポンプ11の容量に見込んでおく必要があり、これらポンプ8,11の容量が大きくなる。
また、弁V1〜V6を開閉することによって、冷水コイル1が冷凍機4の蒸発器4aと冷水の授受をする状態、もしくは、冷水コイル1が冷却塔5と冷却水の授受を行う状態のいずれかに設定するので、この設定を切り替えるにあたっては、冷却塔5と冷却水の授受を行う前に冷凍機4を一旦停止させる必要がある。よって、特許文献1に開示されているものでは、冷凍機4が停止している間の通信機器室内の空気の冷却を、パッケージエアコンに肩代わりさせると、一時的ではあるがパッケージエアコンの仕事量が増加する。
フリークーリングを行うときの冷却塔5出口の冷却水温度は、冷水コイル1が前記処理対象空気と冷水との熱交換として冷水コイル伝熱面積を決めている関係で、冷凍機4を運転しているときの蒸発器4a出口の冷水温度と等しくなければならないが、大気の湿球温度が高くて、冷却塔5出口の冷却水温度が冷凍機4の運転時の蒸発器4a出口の冷水温度にまで下がらない場合、特許文献1に開示されているものでは、冷却水温度が下がらない分に応じた仕事量を、前記処理対象空気の冷水コイル1の下流に備える直膨コイルを蒸発器とするパッケージエアコンに負担させることになる。
一般に、パッケージエアコンは大型の水冷冷凍機よりも効率が悪く、特許文献1に開示されているものでは上述したように、冷凍機の仕事量の全部、または一部をパッケージエアコンに負担させることになるため、省エネルギー効果は低い。
図7に示す空調システムでも、図6に示す空調システムと同様に、二方弁19,28,29自体が流路抵抗となるため、この流路抵抗を冷水循環用のポンプ20や冷却水循環用のポンプ24の容量に見込んでおく必要があり、これらポンプ20,24の容量が大きくなる。特に、図7に示す空調システムでは、年間通じて期間の長い中間期においては、ずっと二方弁19,28,29の開度を調整しており、つまり全開ではないので、流路抵抗の増大が顕著である。
冷凍機15による空調にフリークーリングを併用する際には、前述したように、冷却塔16、蒸発器15a、及び冷却負荷14を直列につなげ、ポンプ20により冷却水の一部を冷水として循環させるので、蒸発器15aを通る冷却水の量を独立して制御できない。従って、冷却負荷14で処理対象空気から熱を奪った冷水の温度が上昇した場合には、蒸発器15a入口の冷水温度も上昇して冷凍機15の出口設定水温が実現できる許容温度範囲を超え、該冷凍機15の出口冷水温度を設定温度まで冷凍するよう運転できなくなる。
そこで、ポンプ20を変流量制御するという手立てを採ることが考えられるが、蒸発器15aの下限流量、つまり冷凍機15の冷水流路凍結による故障防止などのために設定された下限流量が、冷凍機15の蒸発器15a側において冷却負荷14が組み込まれている冷水系統の最小流量となるので、冷却負荷14が処理対象空気から奪う熱(負荷)が小さい場合は、この負荷に対して前記冷水系統を流通する冷水の量を過剰にせざるを得ず、搬送流量が過大となり、省エネルギ効果は低い。
冷凍機15の蒸発器15a側の冷水系統を流通する冷水の量は、バイパス配管26,27に介装した二方弁28,29の開度調整によって制御するが、中間期に二方弁28,29の開度調整を行うと、前記冷却水系統の流動抵抗線が変化して冷却塔16へ送給される冷却水の量が増減し、冷却塔16出口の冷却水温度が変化するため、これに応じてポンプ20の冷却水(冷水)送出量を制御しなければならず、当該ポンプ20を安定して運転できない。
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、冷凍機の単独運転、冷凍機とフリークーリングとの併用運転、及びフリークーリングの単独運転を滞りなく切り替えでき、また、冷凍機とフリークーリングとの併用運転を安定して実行できるフリークーリング併用中温熱源システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
複数の冷却塔と複数の冷凍機の凝縮器との間で冷却水を行き来させる第一の冷却水回路、
該第一の冷却水回路に接続され且つフリークーリング用熱交換器の一次側流路と第一の冷却水回路との間で冷却水を行き来させる第二の冷却水回路、
冷却負荷に対して冷水を循環させる第一の冷水回路、
該第一の冷水回路に接続され且つ前記フリークーリング用熱交換器の二次側流路と第一の冷水回路との間で冷水を行き来させる第二の冷水回路、
並びに該第二の冷水回路の冷水流通方向下流に位置するように第一の冷水回路に接続され且つ前記冷凍機の蒸発器と第一の冷水回路との間で冷水を行き来させる第三の冷水回路を備え、
第一の冷却水回路は、
上流端が前記冷却塔の冷却水出口に接続され且つ下流端を前記冷凍機の凝縮器冷却水入口に接続した凝縮器入口管路と、該凝縮器入口管路に介装した第一の冷却水ポンプと、上流端が前記冷凍機の凝縮器冷却水出口に接続され且つ下流端を前記冷却塔の冷却水入口に接続した凝縮器出口管路とを有し、
第二の冷却水回路は、
上流端が前記第一の冷却水管路の凝縮器入口管路における第一の冷却水ポンプ介装部よりも上流側の個所に接続され且つ下流端を前記フリークーリング用熱交換器の一次側流路の冷却水入口に接続した熱交換器一次側入口管路と、該熱交換器一次側入口管路に介装した第二の冷却水ポンプと、上流端が前記フリークーリング用熱交換器の一次側流路の冷却水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷却水回路の凝縮器出口管路に接続した熱交換器一次側出口管路とを有し、
第一の冷水回路は、
上流端が冷却負荷の冷水出口に接続された冷却負荷出口管路と、該冷却負荷出口管路の下流端に冷水入口が接続された第一の冷水ポンプと、該第一の冷水ポンプの冷水出口に上流端が接続され且つ下流端を前記冷却負荷の冷水入口に接続した冷却負荷入口管路とを有し、
第二の冷水回路は、
上流端が前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路に接続され且つ下流端を前記フリークーリング用熱交換器の二次側流路の冷水入口に接続した熱交換器二次側入口管路と、該熱交換器二次側入口管路に介装した第二の冷水ポンプと、上流端が前記フリークーリング用熱交換器の二次側流路の冷水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路における熱交換器二次側入口管路接続点よりも下流側の個所に接続した熱交換器二次側出口管路とを有し、
第三の冷水回路は、
上流端が前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路における熱交換器二次側出口管路接続点よりも下流側の個所に接続され且つ下流端を前記冷凍機の蒸発器冷水入口に接続した蒸発器入口管路と、該蒸発器入口管路に介装した冷凍機と同じ台数の第三の冷水ポンプと、上流端が前記冷凍機の蒸発器冷水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路における蒸発器入口管路接続点よりも下流側の個所に接続した蒸発器出口管路とを有し、
第一の冷水回路を循環する冷水の一部又は全部を、第二の冷水回路の熱交換器二次側入口管路へ分岐させてフリークーリング用熱交換器を通過させた後、熱交換器二次側出口管路から再び第一の冷水回路へ合流させるように流すのを、第二の冷水ポンプの搬送動力で行うように構成されている。
請求項2に記載のフリークリーニング併用中温熱源システムは、
第一の冷水回路の冷却負荷入口管路に介装される冷却負荷入口冷水温度を検出する負荷入口温度センサと、第一の冷水回路における熱交換器二次側入口管路接続点と冷却負荷との間に介装される冷却負荷出口冷水温度を検出する負荷出口温度センサと、第一の冷水回路に介装される冷水流量計と、第一の冷水回路の熱交換器二次側出口管路接続点下流側の第二の冷水回路下流温度を検出する第二の冷水回路下流温度センサと、外気湿球温度センサとコントローラとを備え、
該コントローラは、
負荷入口温度センサの検出温度と負荷出口温度センサの検出温度との温度差及び冷水流量計の検出冷水流量から負荷熱量を演算して、算出した負荷熱量に見合う冷凍機の運転台数を決定し、
算出した負荷熱量と計測した外気湿球温度計測値とから、第一の冷却水ポンプと第二の冷却水ポンプとを両方動作させた場合の、凝縮器入口管路を流れる冷却塔出口冷却水予測温度を演算して求め、
冷却塔出口冷却水予測温度と冷却負荷出口冷水温度とから、フリークーリングが可能か否かを判定し、
フリークーリングが可能と判定した場合は、
第二の冷却水ポンプを起動して最低回転数で動作させ、第二の冷水回路下流温度の設定値を冷却負荷出口冷水温度と同値に設定したのち、第二の冷水回路下流温度センサの計測値との偏差に応じた第二の冷却水ポンプの変流量制御を開始し、
第二の冷水ポンプを起動して最低回転数で動作させてから、第一の冷水ポンプの送出する冷水流量に追随する冷水量を搬送できるよう第二の冷水ポンプの変流量制御を行い、
算出した負荷熱量及び冷却塔出口冷却水予測温度とから、冷凍機とフリークーリング用熱交換器との併用運転か、フリークーリング用熱交換器の単独運転かを選択し、
冷凍機とフリークーリング用熱交換器との併用運転が選択された時には、
第二の冷水回路下流温度の設定値を、冷却負荷出口冷水温度を基準とした値から、冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値を最低値として、段階的に下げていくように設定し、
フリークーリング用熱交換器の単独運転が選択された時には、
第二の冷水回路下流温度の設定値を、冷凍機の冷水出口設定温度に設定するように構成されている。
請求項3に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値について、
該フリークーリング用熱交換器二次側出口定常値と負荷入口温度との温度差を、第一の冷水回路での変流量制御における負荷入口温度と負荷出口温度との標準温度差で除した冷凍機受け持ち割合を、
冬期の夏期ピーク期に対する冷房負荷割合である冷凍機のベース運転台数比率に、冷凍機部分負荷最低運転比率を乗じた冷凍機最低能力割合よりも大きく設定するよう構成されている。
請求項4に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
熱交換器二次側入口管路の冷水温度を検出するフリークーリング入口温度センサと、熱交換器二次側出口管路の冷水温度を検出するフリークーリング出口温度センサとを備え、
フリークーリング入口温度センサは、第二の冷水回路の熱交換器二次側入口管路における第二の冷水ポンプとフリークーリング用熱交換器の二次側流路との間に介装され、
フリークーリング出口温度センサは、第二の冷水回路の熱交換器二次側出口管路に介装され、
前記コントローラは、
冷却塔出口冷却水予測温度と冷却負荷出口冷水温度とから、フリークーリングが可能と判断した際には、
起動した第二の冷水ポンプが最低回転数で動作したのち、第一の冷水ポンプの送出する冷水流量に追随する冷水量を搬送できるよう第二の冷水ポンプの変流量制御を行うにあたり、
第二の冷水回路下流温度センサ測定値と冷却負荷出口冷水温度測定値との第二の冷水回路入口出口温度差測定値を、フリークーリング入口温度センサの計測値とフリークーリング出口温度の計測値との差であるフリークーリング二次側冷水温度差の設定値としてカスケード制御として与え、フリークーリング二次側冷水温度差の測定値が設定値より小さい場合に回転を絞り、フリークーリング二次側冷水温度差の測定値が設定値より大きい場合には回転を増加させるよう、偏差に応じて第二の冷水ポンプの回転数制御を行うように構成されている。
請求項5に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
冷凍機の凝縮器側の冷媒ガス圧力を検出する圧力センサと、圧力調整器とを備え、
決定した冷凍機台数における負荷熱量に応じた冷却水流量を確保するため、
圧力調整器は、圧力センサの検出値が一定値を保つように第一の冷却水ポンプの回転数を制御するように構成されている。
請求項6に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
第一の冷却水回路に、
上流端が前記熱交換器出口管路の接続点と凝縮器冷却水出口との間に接続され且つ下流端が熱交換器一次側入口管路接続点と凝縮器入口管路における第一の冷却水ポンプ介装点との間に接続されバイパス弁を介装する冷却水バイパス管路と、第一の冷却水ポンプ出口に介装された冷凍機入口冷却水温度センサと、バイパス開閉調節計とを有し、
冷凍機入口冷却水温度が、冷凍機凍結防止の下限値より低い場合はバイパス弁を開いて冷却水温度を制御するように構成されている。
請求項7に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
冬期の冷房負荷割合である冷凍機のベース運転台数比率、冷凍機の定格冷却水量に対する冷却水下限流量比率、及び冷却塔散水分配による冷却塔の定格冷却水量に対する冷却水下限流量比率とから、複数の冷却塔の望ましい合計容量は、複数の冷凍機合計容量から定格で選定される容量に比して、
望ましい冷却塔容量/定格選定冷却塔容量= (冷凍機ベース運転台数比率×冷凍機の冷却水下限流量比率)/冷却塔冷却水下限流量比率
であるように構成されている。
請求項8に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
冷凍機の冷却水下限流量比率=50%、冷却塔冷却水下限流量比率=20%であり、
複数の冷却塔の望ましい合計容量は、
望ましい冷却塔容量/定格選定冷却塔容量=125%以上175%以下であるよう構成されている。
請求項9に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
第一の冷水ポンプの流量と第三の冷水ポンプの合計流量とを比較すると、等しいか又は第三の冷水ポンプ合計流量が大きいように、冷凍機ベース運転台数と等しいかそれより多い台数の第三の冷水ポンプを、演算された負荷熱量により台数を切替え且つ変流量制御するように構成されている。
本発明のフリークーリング併用中温熱源システムによれば、下記のような優れた作用効果を奏し得る。
(1)請求項1に記載のフリークーリング併用中温熱源システムでは、冷却負荷が要求する冷熱量を高温度差で搬送しかつ冷熱量に応じて変流量制御される第一の冷水ポンプで循環搬送する第一の冷水回路と、第一の冷水回路から第三の冷水ポンプの搬送動力で冷水を取り出し、冷凍機によって冷水を冷凍したのち第一の冷水回路に戻す第三の冷水回路と、第三の冷水回路の上流側に、第二の冷水ポンプの搬送動力で冷水を取り出し、フリークーリング用熱交換器によって冷水を冷却したのち第一の冷水回路に戻す第二の冷水回路とを設けたことにより、フリークーリングでの冷却を冷凍機の冷凍の予冷に使えるため、フリークーリング出口冷水温度は、冷却負荷入口温度よりも高くてよいため、外気湿球温度が高い時でも、フリークーリング冷却が利用でき、中間期としてフリークーリング利用期間が長く取れ、その間の冷凍機負荷を軽減できるので大幅に省エネルギとなる。
(2)さらに、第一の冷水回路から第二の冷水回路へ冷水を取り出してフリークーリング用熱交換器によって冷却された冷水を再び第一の冷水回路に戻すのに、第二の冷水ポンプの搬送動力だけで行うので、流路抵抗となる切替弁や、ましてや流量調整弁が不要であり、第一、第二の冷水ポンプの容量が無駄に大きくならない。同様に、第一の冷水回路から第三の冷水回路へ冷水を取り出して冷凍機によって冷凍された冷水を再び第一の冷水回路に戻すのに、第三の冷水ポンプの搬送動力だけで行うので、流路抵抗となる切替弁や、ましてや流量調整弁が不要であり、第一、第三の冷水ポンプの容量が無駄に大きくならない。
(3)冷水が流通する第一の冷水回路、第二の冷水回路、第三の冷水回路とが各々独立して冷水ポンプを有し、各々の回路を流れる冷水量が各々他の回路の水量に影響されずに独立して制御可能なので、スムーズな運転切替ができ、安定した冷水供給が可能である。
(4)請求項2に記載のフリークーリング併用熱源システムでは、外気湿球温度と冷却塔冷却水出口予測温度とによりフリークーリングが可能であると判定した際に、冷凍機とフリークーリングとの併用運転か、フリークーリング単独運転かを判断し、冷凍機とフリークーリングとの併用運転時には、第二の冷却水ポンプの流量制御点である第二の冷水回路下流温度の設定値を段階的に下げて偏差を段階的に大きくすることで、第二の冷却水ポンプの冷却水吐出量を段階的に増加させることとなり、冷却塔出口冷却水温度の急激な変化を抑え、冷凍機凝縮器での冷却水への廃熱熱交換を安定させながら、第二の冷却水ポンプを第二の冷水回路下流温度設定値と計測値との偏差に応じて変流量制御することでフリークーリング用熱交換器への冷却塔による冷却水冷熱を有効に利用できる。
(5)さらに、請求項2では、冷凍機とフリークーリングとの併用運転時には、第二の冷水回路下流温度の設定値を、冷却負荷出口冷水温度を基準とした値から、冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値を最低値として、段階的に下げていくように設定するので、第二の冷却水ポンプが起動した後に、冷却負荷側で負荷変動があっても冷凍機の運転停止の発停動作を頻繁にすることなく安定運転ができる。
(6)冷却水が流通する第一の冷却水回路と、第二の冷却水回路とが、冷却塔を共用しているものの、搬送する冷却水ポンプを独立して有し、且つ冷却塔出口冷却水温度をコントローラが予測制御するので、第一の冷却水ポンプ及び第二の冷却水ポンプが安定して運転できる。
(7)請求項2では、フリークーリングの単独運転時には、第二の冷水回路下流温度の設定値を、冷凍機の冷水出口設定温度に設定することで、フリークーリング単独でも冷凍機による冷水冷凍と同じ送給温度で安定して冷水の冷却が可能である。 また、冷凍機との併用運転からのフリークーリングの単独運転への移行時には、第二の冷水回路下流温度の設定値を、冷凍機の冷水出口設定温度に瞬時に変更設定することで、冷凍機の停止を掛けながらフリークーリング用熱交換器からの熱の取り出し量の確保がスムーズに移行できる。
(8)請求項3に記載のフリークーリング併用中温熱源システムでは、冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値を、変流量制御である第一の冷水回路のほぼ一定の負荷出口負荷入口の温度差の中の、フリークーリング用熱交換器の受け持ち最大割合(=1−冷凍機群の最低受け持ち可能割合)の閾値として捉え、冷凍機群の最低受け持ち可能割合を、併用運転時の冷凍機が部分負荷運転として頑張れる最低能力を考慮した冷凍機部分負荷最低運転比率よりも大きくして、ベース運転冷凍機の無駄な発停動作を排除することができ、第一の冷水回路の安定した冷水温度差循環、ひいては安定した冷凍能力を発揮できる。
(9)請求項4に記載のフリークーリング併用中温熱源システムでは、第一の冷水ポンプの変流量制御が例えば還り温度制御や吐出圧力制御、もしくは末端圧制御であっても、冷却負荷が冬でも比較的多量に安定してある場合は、あまり急激に第一の冷水ポンプ流量が変化しない。そのため、第二の冷水ポンプについて、第二の冷水回路下流温度センサ測定値と冷却負荷出口冷水温度測定値との第二の冷水回路入口出口温度差測定値が、フリークーリング用熱交換器の受け持ち冷熱量に即していることを利用して、フリークーリング入口温度センサの計測値とフリークーリング出口温度の計測値との差であるフリークーリング二次側冷水温度差の設定値としてカスケード的に与えることで、第一の冷水ポンプの流量に、第二の冷水ポンプの流量を追随させることができる。そして、第二の冷水ポンプの流量が過多となり、第二の冷水回路内の循環が生じた場合フリークーリング入口温度が低下して来るので、フリークーリング二次側冷水温度差が小さくなり、第二の冷水ポンプの流量を絞ることになって、第二の冷水ポンプの流量最適化の自律制御ができる。また、フリークーリング用熱交換器という、負荷出口冷水温度と近い温度場の冷却水往き温度で供給される冷熱源から、最大限の熱を取り出すように動作ができる。
(10)請求項5に記載のフリークーリング併用中温熱源システムでは、圧力センサの検出値に基づき、冷凍機の凝縮器側の冷媒ガス圧力が一定値に保たれるように、第一の冷却水ポンプの冷却水吐出量を圧力調整器が制御すると、冷却水温で第一の冷却水ポンプの冷却水吐出量を制御する場合に比べて、冷媒ガス圧力という変化が即時的であり、且つ圧力センサも制御の時定数が小さいので、冷凍機での凝縮器温度変化をいち早く計測できて凝縮温度を一定に保てる。そして、短い時間で見ると圧縮機の仕事量の変化が微小であるため、凝縮器側の冷媒ガス圧力を一定値に保つと、冷凍機蒸発器側の冷媒ガスも一定値に保たれることとなり、冷却水、冷水双方に、制御系の時定数の大きさが起因する温度変動が生じ難く、制御の応答性がよくて、冷凍機を安定して運転できる。
(11)請求項6に記載のフリークーリング併用中温熱源システムでは、バイパス弁を介装する第一の冷却水バイパス管路と、第一の冷却水ポンプ出口に介装された冷凍機入口冷却水温度センサと、バイパス開閉調節計とを有し、冷凍機入口冷却水温度が冷凍機凍結防止の下限値より低い場合は、バイパス弁を開いて冷却水温度を制御することで、冬期など外気による冷却水の冷えすぎによる冷凍機凝縮器の凍結を防止し、無駄な冷凍機停止を回避して、安定した冷凍機運転を実現する。
(12)請求項7及び請求項8に記載のフリークーリング併用中温熱源システムでは、冷却塔容量を最適な伝熱面積としたため、いたずらに伝熱面積を大きくしたことで冷却塔の散水分布から能力が出ないにも拘らずイニシャルコストを増加させるような愚を犯さず、必要な冷却水量を必要充分に外気と熱交換して冷却できるシステムを構築できる。
(13)請求項9に記載のフリークーリング併用中温熱源システムでは、第一の冷水ポンプの流量と第三の冷水ポンプの合計流量とを比較すると、等しいか又は第三の冷水ポンプ合計流量が大きいように、冷凍機ベース運転台数と等しいかそれより多い台数の第三の冷水ポンプを、演算された負荷熱量により台数を切替え且つ変流量制御するように構成されているので、第一の冷水回路を流れる流量より第三の冷水回路を流れる冷水流量が常に多い、冷熱源の冷水量リッチの状態となり、冷却負荷が要求する供給冷水温度までの冷凍が確保される。
本発明のフリークーリング併用中温熱源システムの一例を示す概念図である。 本発明のフリークーリング併用中温熱源システムのコントローラのブロック図である。 図2におけるフリークーリング可否判断部のフローチャートである。 図2におけるフリークーリング運転方法判断部のフローチャートである。 図2における冷水温度演算部の温度変化線図である。 フリークーリングを適用した従来の空調システムの一例を示す概念図である。 フリークーリングを適用した従来の空調システムの他の例を示す概念図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
本発明のフリークーリング併用中温熱源システムは、多数のサーバなどからの機器発熱はあるが、人が居ることが稀で、除湿が要求されないデータセンターの空調や、あるいは、工場の生産機器冷却用の熱源設備として利用するものである。
「中温熱源」の意味は、多数の人が居て除湿が要求されるオフィスでは、例えば、空調機への冷水送給温度を7℃、空調機からの冷水送出温度を12℃という低温域に設定しているのに対して、データセンターなどのように、機器発熱はあるものの人が居ることが稀な場所や、生産機器冷却用の熱源設備を対象とした本発明では、例えば、空調機への冷水送給温度を13℃、空調機からの冷水送出温度を20℃という中温域に設定することに由来している。
図1〜図5は本発明のフリークーリング併用中温熱源システムの一例であり、このシステムは、第一の冷却水回路30、第二の冷却水回路31、第一の冷水回路32、第二の冷水回路33、第三の冷水回路34、並びにコントローラ86を備えている。
第一の冷却水回路30は、複数の冷却塔35からなる冷却塔群36と複数の冷凍機37の各凝縮器37bとの間で冷却水を行き来させる役割を担っている。冷却塔群36を構成する冷却塔35は五基あり、これらは全て同一の容量である。各冷却塔35上部には、先述した冷却塔(段落0007、0008参照)の貯留槽に相当する冷却水散水手段38と、大気を連続的に流通させるためのファン39とが設けられ、また、各冷却塔35底部の冷却水出口は、一つの出側集合管40に接続されている。
第一の冷却水回路30は、上流端が前記冷却塔群36の出側集合管40に接続され且つ下流端を前記凝縮器37bの冷却水入口に接続した凝縮器入口管路41と、該凝縮器入口管路41に介装した入側分配管42,第一の冷却水ポンプ43、及び出側集合管44と、上流端が前記凝縮器37bの冷却水出口に接続され且つ下流端を前記冷却塔35のそれぞれの冷却水散水手段38に接続した凝縮器出口管路45と、上流端が前記凝縮器出口管路45に接続され且つ下流端を前記凝縮器入口管路41における出側集合管40と入側分配管42との間の個所に接続した冷却水バイパス管46と、該冷却水バイパス管46に介装したバイパス弁である流量調整弁47とを有する。
第一の冷却水ポンプ43は二基あり、各第一の冷却水ポンプ43の冷却水入口は、一つの入側分配管42に接続され、各第一の冷却水ポンプ43の冷却水出口は、一つの出側集合管44に接続されている。これら第一の冷却水ポンプ43は、インバータにより変流量制御されるようになっている。
また、冷凍機37は五基あり、冷却塔群36を構成している冷却塔35も五基であるので、凝縮器入口管路41の下流端、凝縮器出口管路45の上流端、及び下流端のそれぞれは、五つに分岐している。
冷却塔群36には、冷却塔ファン温度調整器48が付帯しており、凝縮器入口管路41の出側集合管40至近個所には、冷却塔出口冷却水温度センサ49が介装してある。冷却塔ファン温度調整器48は、冷却塔出口冷却水温度センサ49が検出した冷却塔出口冷却水温度TR0の値に基づき、冷却塔35のファン39に回転数信号51を送信してファン39の回転数を制御し、冷却塔ファン温度調整器48に設定された冷却塔群36の冷却水出口温度設定値(例えば、10℃)とし、冬期の外気による冷却水過冷却を回避して冷却水下限温度を確保するようになっている。
冷凍機37には、圧力調整器52が付帯し、各冷凍機37には、凝縮器37b側の冷媒ガス圧力を検出する圧力センサ53が設けられている。圧力調整器52は、各冷凍機37に設けた圧力センサ53が発信する冷媒ガス圧力信号54のうちの最も値が大きなものが、予め定めておいた値となるように、第一の冷却水ポンプ43に流量調整信号55を送信して第一の冷却水ポンプ43の冷却水吐出量を制御し、冷凍機37の凝縮器37b側の冷媒圧力を一定値に保つようになっている。冷凍機37の凝縮器37b側の冷媒ガス圧力を一定値に保つと、短時間で見た場合蒸発器37a側の冷媒ガス圧力も一定値に保たれる。
冷却水バイパス管路46には、冷却水バイパス管用温度調整器56が付帯しており、凝縮器入口管路41の出側集合管44の下流側には、冷凍機入口冷却水温度センサ57が介装してある。冷却水バイパス管用温度調整器56は、冷凍機入口冷却水温度センサ57が検出した冷凍機入口冷却水温度TR1に基づき、予め冷却水バイパス管用温度調整器56に設定されている冷凍機凍結防止の冷却水下限温度との偏差により、バイパス弁である流量調整弁47に流量調整信号59を送信して流量調整弁47の開度を制御し、冷凍機37の凝縮器37bから送出される冷却水の一部を第一の冷却水ポンプ43の上流側へ導くようになっており、第一の冷却水ポンプ43から冷凍機37の凝縮器37bに送給される冷却水の温度が冷凍機凝縮器側の許容下限値を下回らないようにしている。
第二の冷却水回路31は、前記第一の冷却水回路30に接続され且つフリークーリング用熱交換器60の一次側流路60aと第一の冷却水回路30との間で冷却水を行き来させる役割を担っている。
第二の冷却水回路31は、上流端が前記第一の冷却水回路30の凝縮器入口管路41における入側分配管42よりも上流側の個所に接続され且つ下流端を前記フリークーリング用熱交換器60の一次側流路60aの冷却水入口に接続した熱交換器一次側入口管路61と、該熱交換器一次側入口管路管路61に介装した入側分配管62、第二の冷却水ポンプ63、及び出側集合管64と、上流端が前記フリークーリング用熱交換器60の一次側流路60aの冷却水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷却水回路30の凝縮器出口管路45に接続した熱交換器一次側出口管路65とを有する。
第一の冷水回路32は、空調機66(冷却負荷)に対して冷水を循環させる役割を担っている。ここで、冷却負荷は例えば空調機66としたが、設備冷却水との水−水熱交換器であってもよく、冷却負荷は、図2ではまとめた形で表現しているが複数の熱交換器からなっている。空調機66の負荷熱量は、後述のように、例えば冬期でも定格である夏期ピーク時との熱量比率50〜70%、もしくは60%を有するものである。
第一の冷水回路32は、上流端が空調機66の冷水出口に接続された冷却負荷出口管路67と、下流端が前記空調機66の冷水入口に接続された冷却負荷入口管路68と、冷却負荷出口管路67の下流端と冷却負荷入口管路68の上流端との間に介装した入側分配管69、第一の冷水ポンプ70、出側集合管71とを有する。
第一の冷水ポンプ70は三基あり、各第一の冷水ポンプ70の冷水入口は、一つの入側分配管69に接続され、各第一の冷水ポンプ70の冷水出口は、一つの出側集合管71に接続されている。これら第一の冷水ポンプ70は、空調機66の負荷処理熱量に応じた回転数となるようにインバータによって変流量制御されるようになっている。具体的には、制御例の一例として、後述するように冷凍機により空調機入口温度を一定に確保していることから、空調機出口温度センサ83の計測値、つまり還り温度による第一の冷水ポンプ70の変流量制御を行うことで、一定の温度差が確保され、空調機66の負荷処理熱量が減った場合には、第一の冷水ポンプ70が吐出する冷水量が少なくなり、空調機66の負荷処理熱量が増えた場合には、第一の冷水ポンプ70が吐出する冷水量が多くなる。この他にも、第一の冷水回路にて空調機66に二方弁を備えている場合では、制御例として第一の冷水ポンプ70の吐出圧制御による第一の冷水回路の変流量制御を採用する場合があり、この場合も同様となる。
第二の冷水回路33は、前記第一の冷水回路32に接続され且つフリークーリング用熱交換器60の二次側流路60bと第一の冷水回路32との間で冷水を行き来させる役割を担っている。
第二の冷水回路33は、上流端が前記第一の冷水回路32の冷却負荷出口管路67に接続され且つ下流端を前記フリークーリング用熱交換器60の二次側流路60bの冷水入口に接続した熱交換器二次側入口管路72と、上流端が前記フリークーリング用熱交換器60の二次側流路60bの冷水出口に接続され且つ下流端を前記冷却負荷出口管路67における熱交換器二次側入口管路72接続点よりも下流側の個所に接続した熱交換器二次側出口管路75と、熱交換器二次側入口管路72に介装した第二の冷水ポンプ73とを有する。
第三の冷水回路34は、上述した第二の冷水回路33の冷水流通方向下流に位置するように第一の冷水回路32に接続され且つ前記冷凍機37の蒸発器37aと第一の冷水回路32との間で冷水を行き来させる役割を担っている。
第三の冷水回路34は、上流端が前記第一の冷水回路32の冷却負荷出口管路67における熱交換器二次側出口管路75接続点よりも下流側の個所に接続され且つ下流端を前記蒸発器37aの冷水入口に接続した蒸発器入口管路77と、該蒸発器入口管路77に介装した第三の冷水ポンプ78と、上流端が前記蒸発器37aの冷水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷水回路32の冷却負荷出口管路67における蒸発器入口管路77接続点よりも下流側の個所に接続した蒸発器出口管路79とを有する。
冷凍機37は五基あるので、蒸発器入口管路77の下流端、蒸発器出口管路79の上流端のそれぞれは、五つに分岐している。第三の冷水ポンプ78は、蒸発器入口管路77の分岐部分に組み込まれており、各冷凍機37の蒸発器37aに対して冷水を送給するようになっている。
ここで冷却塔35の選定について述べる。データセンターの冷房負荷は、機器発熱が大部分を占めるため、年間を通じて高く、変動が少ない。例えば、一般的に夏期の最大冷房負荷に対して冬期の冷房負荷は、60%以上ある。この場合、冷凍機37の運転台数も全台数の60%でよく、年中ベース運転させなければならない冷凍機台数(容量)は、夏期定格の60%となり、
つまり、冷凍機のベース運転台数比率=冬期ベース運転冷凍機容量/夏期ピーク時の定格運転冷凍機容量=60%となる。
冷凍機37の凝縮器37bに冷却水を送給する第一の冷却水ポンプ43は変流量制御を行っており、1対1で対応する冷凍機の凝縮器の性能上、冷却水の下限流量値は50%である。
冷却塔群36は、冷却塔35の容量が大きい(冷却塔35の台数が多い)ほど、空気と冷却水との伝熱面積が増加するとともに、ファン39の風量に対する冷却水の量が少なくなるため、熱交換がし易くなる。その結果、冷却塔出口冷却水温度TR0を低温化でき、冷凍機37の効率が向上することになる。
また、冷却塔35の冷却水散水手段38による冷却水の分配性能は、該冷却水散水手段38へ送給される冷却水の量が減少するのに伴って悪化し、冷却水が行き渡らない個所が出てくる。実証試験では、冷却水散水手段38へ送給する冷却水の冷却塔散水分配下限流量(冷却塔限界水量)は、定格の20%であった。
従って、冬期の冷房負荷割合である冷凍機のベース運転台数比率、冷凍機の定格冷却水量に対する冷却水下限流量比率、及び冷却塔散水分配による冷却塔の定格冷却水量に対する冷却水下限流量比率とから、複数の冷却塔の望ましい合計容量は、複数の冷凍機合計容量から定格で選定される容量に比して、
望ましい冷却塔容量/定格選定冷却塔容量=(冷凍機ベース運転台数比率×冷凍機の冷却水下限流量比率)/冷却塔冷却水下限流量比率である。
今回の場合、冷凍機37の運転台数が全台数の60%、第一の冷却水ポンプ43の下限流量値が50%の場合、前記冷却塔限界水量以上を確保できる冷却塔35の容量は、
(60%×50%)÷20%=150%となる。
つまり、冷却塔35には、冷凍機37の定格負荷に基づく一般的な容量の選定が100RT(冷凍トン)である場合、1.5倍に相当する150RTの容量を具備させる。又、冷凍機のベース運転台数比率が70%ならば1.75倍、50%ならば1.25倍となるのは、自明である。
前述した第一の冷水回路32の冷却負荷入口管路68には、空調機入口温度センサ80、及び冷水流量センサ81が冷水流通方向上流側から下流側へ向けて順に介装されている。空調機入口温度センサ80は、空調機入口冷水温度T1を検出し、冷水流量センサ81は、冷水流量F1を検出するようになっている。
第一の冷水回路32における蒸発器入口管路77接続点と熱交換器二次側出口管路75接続点との間には、第二の冷水回路下流温度センサ82が介装されている。この第二の冷水回路下流温度センサ82は、第一の冷水回路中の第二の冷水回路下流温度T2を検出するようになっている。
第一の冷水回路32における熱交換器二次側入口管路72接続点と空調機66との間には、空調機出口温度センサ83が介装されている。この空調機出口温度センサ83は、空調機出口冷水温度T3を検出するようになっている。
更に、第二の冷却水ポンプ63には、フリークーリング一次側流量用温度調整器84が付帯しており、該フリークーリング一次側流量用温度調整器84は、第二の冷水回路下流温度センサ82が検出した第二の冷水回路下流冷水温度T2に基づき、該第二の冷水回路下流冷水温度T2が目標値に近付くように、第二の冷却水ポンプ63のインバータに流量調整信号85を送信して第二の冷却水ポンプ63の冷却水吐出量を制御するようになっている。又、第二の冷却水ポンプ63のインバータには、予め供給電力周波数の下限値が、例えば10Hz等と設定され、低周波数電力供給することによるモータ停止〜焼損を回避するようにしている。
前述した第二の冷水回路33の熱交換器二次側入口管路72における第二の冷水ポンプ73とフリークーリング用熱交換器60の二次側流路60bとの間には、フリークーリング入口温度センサ74が介装されている。このフリークーリング入口温度センサ74は、フリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4を検出するようになっている。
第二の冷水回路33の熱交換器二次側出口管路75には、フリークーリング出口温度センサ76が介装されている。このフリークーリング出口温度センサ76は、フリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5を検出するようになっている。
コントローラ86は、冷凍機37、第一の冷却水ポンプ43、第二の冷却水ポンプ63、第二の冷水ポンプ73、及び第三の冷水ポンプ78を発停させ且つ制御するもので、状態入力部87、負荷熱量演算部88、冷凍機運転台数演算部89、フリークーリング可否判断部90、フリークーリング運転方法判断部91、第二の冷水回路下流冷水温度設定値演算部92、フリークーリング二次側冷水温度差設定値演算部93、及び制御出力部94を主な構成要素としている(図2参照)。
状態入力部87には、外気湿球温度TW、空調機入口温度センサ80が検出した空調機入口冷水温度T1、第二の冷水回路下流温度センサ82が検出した第二の冷水回路下流温度T2、空調機出口温度センサ83が検出した空調機出口冷水温度T3、フリークーリング入口温度センサ74が検出したフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4、フリークーリング出口温度センサ76が検出したフリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5、及び冷水流量センサ81が検出した冷水流量F1が入力されるようになっている。
負荷熱量演算部88は、冷房負荷熱量(空調機66の負荷処理熱量)を、状態入力部87のデータに基づき、算出するようになっている。
冷房負荷熱量=冷水流量F1×(冷水温度T3−冷水温度T1)
冷凍機運転台数演算部89は、負荷熱量演算部88で得た冷房負荷熱量と、予め設定されている夏期ピークの定格冷房負荷と冷凍機設置台数とに基づき、冷凍機運転台数を算出するようになっている。
冷凍機運転台数=(計測冷房負荷熱熱量/夏期ピークの定格冷房負荷)×冷凍機設置台数
(台数は切り上げ。)
そして、冷凍機運転台数の情報は制御出力部94へ送信され、該制御出力部94によって前記情報に応じた台数の冷凍機37、及びインターロックされた同台数の第三の冷水ポンプ78が運転されるようになっている。
また、演算算出された冷凍機運転台数が変更になる際、ある決められた増台数判定時間、減台数判定時間の間、変更された台数信号が発信され続けた場合、その判定時間経過後に冷凍機台数を実際に切り替えることで、再起動に要する時間確保や冷凍機発停チャタリングを回避することができる。
フリークーリング可否判断部90は、図3に示すように、外気湿球温度TW、冷却塔風量、冷却塔水量、前述の演算された冷房負荷熱量より求まる冷却塔出入口冷却水温度差、及び冷却塔特性係数U/Nに基づき、フリークーリング運転時の冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値を演算する機能と、該冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値及びフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4を対比して、フリークーリングの単独運転、もしくは冷凍機37とフリークーリングとの併用運転の可否を判定する機能とを有している。
ここで、
外気湿球温度TWは、前記状態入力部87に入力された計測値、
冷却塔風量は、冷却塔35のファン39の定格風量である固定入力値、
冷却塔水量は、冷凍機側水量(冷凍機が定格で運転されるときの第一の冷却水ポンプ43の定格流量)とフリークーリング側水量(第二の冷却水ポンプ63の定格流量)との和である固定入力値、
冷却塔出入口冷却水温度差は、前記負荷熱量演算部88において求めた冷房負荷熱量に冷凍機消費電力による発熱量(固定入力値)を加えた冷却熱量を、前記冷却塔水量(固定入力値)と水の比熱とで割った値、
冷却塔特性係数U/Nは、冷却塔35の設計仕様であり、前記冷却塔風量に対する前記冷却塔水量の比:Nと、移動単位数という無次元数:Uから算出した値である。
このように、冷却塔風量、冷却塔水量を最大値として固定値で扱うことで、計算を単純化して制御を合理化し、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値にマージンを持たせることで制御値として扱いやすくした。
冷却塔35の性能計算に使うパラメータは、基本的には、冷却塔入口水温、冷却塔出口水温、入口空気の比エンタルピ(外気湿球温度TW)、水空気比、及び冷却塔特性係数U/Nの五つであるが、このうち、四つが与えられると、残りの一つは計算で求めることができるので、前記フリークーリング可否判断部90では、外気湿球温度TW、冷却塔風量、冷却塔水量、冷却塔出入口冷却水温度差、及び冷却塔特性係数U/Nに基づき、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値を演算するようになっている。
また、フリークーリング可否判断部90は、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値がフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4よりも低く、フリークーリングが可能である場合には、フリークーリング可能指令をフリークーリング運転方法判断部91へ送信し、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値がフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4よりも高く、フリークーリングが不可能である場合には、再び、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値を演算し、該冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値とフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4とを比べるルーチンを継続するようになっている。
フリークーリング運転方法判断部91は、図4に示すように、前記フリークーリング可否判断部90で、第二冷却塔水量をフリークーリング側水量(第二の冷却水ポンプ63の定格水量)として固定値で与え、冷却塔出入口温度差を前記負荷熱量演算部88において求めた冷房負荷熱量を、前記第二冷却塔水量と水の比熱とで割った値として得た冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値(第二の冷却水ポンプ63の入口冷却水温度)、第二冷却塔水量である冷却水流量を固定値として、第二の冷水回路を流れる冷水流量を固定値として、フリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4、またはフリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5のどちらかを計測値として、熱通過率K、及び伝熱面積Aを固定値としてそれぞれを与え、これらに基づき、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値を演算する機能と、該冷却熱量Qの予測値と前記負荷熱量演算部88で得た冷房負荷熱量(空調機66の負荷処理熱量)とを対比し、フリークーリングの単独運転、もしくは冷凍機37とフリークーリングとの併用運転を決定する機能とを有している。
ここで、
冷却水流量は、第二の冷却水ポンプ63の定格流量、
冷水流量は、第二の冷水ポンプ73の定格流量、
フリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4は、空調機出口冷水温度T3の第一の冷水回路で空調機66の負荷が定格分ある際の設計冷水温度差から導かれる設計温度、
フリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5は、空調機入口冷水温度T1の第一の冷水回路で空調機66の負荷が定格分ある際の設計値としての冷水出口設定温度、
熱通過率Kは、フリークーリング用熱交換器60の設計仕様から算出した固定値、
伝熱面積Aは、フリークーリング用熱交換器60の固有値である。
フリークーリング運転方法判断部91では、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値、冷却水流量、冷水流量、フリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4またはフリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5、熱通過率K、及び伝熱面積Aとに基づき、次の三つの式を用いて、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値を演算するようになっている。
Q=K・A・ΔTm=K・A{(TR1−T4)−(TR0−T5)}÷Log{(TR1−T4)−(TR0−T5)}
Q=F1・C・(TR1−TR0)
Q=F2・C・(T4−T5)
ここで、
F1は、冷却水流量、
F2は、冷水流量、
Cは、水の比熱、
TR1は、フリークーリング用熱交換器一次側流路出口冷却水温度である。
フリークーリング運転方法判断部91は、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値が前記負荷熱量演算部88で得た冷房負荷熱量(空調機66の仕事量)よりも小さく、フリークーリングと冷凍機37との併用運転が必要である場合には、冷凍機併用運転指令を第二の冷水回路下流温度設定値演算部92に送信する。また、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値が前記負荷熱量演算部88で得た冷房負荷熱量(空調機66の仕事量)よりも大きく、フリークーリングの単独運転が可能である場合には、フリークーリング単独運転指令を第二の冷水回路下流温度設定値演算部92に送信するとともに、引き続き、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値を演算し、該冷却熱量Qの予測値と冷房負荷熱量とを比べるルーチンを継続するようになっている。
第二の冷水回路下流温度設定値演算部92は、フリークーリングと冷凍機37の併用運転を行う場合には、冷凍機入口冷水温度T2の設定値T2SP)1(図5参照)として、冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値(例えば、15℃)を選定し、フリークーリングの単独運転を行う場合には、冷凍機入口冷水温度T2の設定値T2SP)1として、冷凍機出口冷水温度の設定値(例えば、13℃)を選定するようになっている。
冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値については、フリークーリング用熱交換器二次側出口定常値と空調機入口温度との温度差を、第一の冷水回路での空調機66の負荷が定格分ある際の設計冷水温度差で除した冷凍機受け持ち割合を、冬期の夏期ピーク期に対する冷房負荷割合である冷凍機のベース運転台数比率に、冷凍機部分負荷最低運転比率を乗じた冷凍機最低能力割合よりも大きく設定するよう構成している。
フリークーリング二次側冷水温度差設定値演算部93は、前記空調機入口冷水温度T1に対する空調機出口冷水温度T3の温度差ΔT13と、フリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5に対するフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4の温度差ΔTCPFを等しくするように第二の冷水ポンプ73の冷水流量を制御する構成を採っている。
制御出力部94は、定期検査時を除いて、常時、冷却塔35、空調機66、及び第一の冷水ポンプ70を作動させ、冷凍機運転台数演算部89により算出した冷凍機運転台数に応じて冷凍機37、第三の冷水ポンプ78、及び第一の冷却水ポンプ43を作動させ、フリークーリング運転方法判断部91、第二の冷水回路下流温度設定値演算部92、フリークーリング二次側冷水温度差設定値演算部93における演算結果に基づき、第二の冷却水ポンプ63、第二の冷水ポンプ73を作動させるようになっている。
第一の冷却水ポンプ43、第二の冷却水ポンプ63、第一の冷水ポンプ70、第二の冷水ポンプ73、及び第三の冷水ポンプ78は、いずれも、インバータによる周波数の変化に応じて流量調整が可能なものである。
以下、本発明のフリークーリング併用中温熱源システムの作動を説明する。
コントローラ86の状態入力部87には、外気湿球温度TW、空調機入口温度センサ80が検出した空調機入口冷水温度T1、第二の冷水回路下流温度センサ82が検出した第二の冷水回路下流冷水温度T2、空調機出口温度センサ83が検出した空調機出口冷水温度T3、フリークーリング入口温度センサ74が検出したフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4、フリークーリング出口温度センサ76が検出したフリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5、及び冷水流量センサ81が検出した冷水流量F1が、時々刻々と入力される(図2参照)。
また、コントローラ86の制御出力部94は、全台数の冷却塔(ファン)35、及び第一の冷水ポンプ70を常時作動させている。
負荷熱量演算部88は、冷水温度T1,T3に基づき、冷房負荷熱量(空調機66の負荷処理熱量)を算出し、この冷房負荷熱量と予め把握してある冷凍機一台あたりの冷却能力とに基づき、冷凍機運転台数演算部89が算出した冷凍機運転台数の情報が制御出力部94へ送信され、該制御出力部94によって前記情報に応じた台数の冷凍機37、該冷凍機37に付帯する第三の冷水ポンプ78、及び第一の冷却水ポンプ43が運転される。
このとき、第一の冷却水ポンプ43は、冷凍機37の凝縮器37b側の冷媒ガス圧力が一定値に保たれるように冷却水吐出量を制御する。冷凍機37の凝縮器37b側の冷媒ガス圧力を一定値に保つと冷凍機37の蒸発器37a側の冷媒ガス圧力も一定値に保たれ、冷却水、冷水の双方に温度変動が生じ難い。また、凝縮器37b側の冷媒ガス圧力をパラメータとして第一の冷却水ポンプ43の冷却水吐出量を制御するので、制御の応答性が良く、冷凍機37を安定して運転することができる。
外気湿球温度TWが低下、あるいは上昇すると、それに追従して冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値も低下、あるいは上昇する。フリークーリング可否判断部90は、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値と、フリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4とを対比し、冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値がフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4よりも低く、フリークーリングが可能である場合には、フリークーリング可能指令をフリークーリング運転方法判断部91へ送信する(図3参照)。
冷却塔出口冷却水温度TR0の予測値がフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4よりも高く、フリークーリングが不可能である場合には、冷凍機37の運転が継続され、冷却塔35及び冷凍機37の凝縮器37bが組み込まれた第一の冷却水回路30を流通する冷却水と、空調機66及び冷凍機37の蒸発器37aが組み込まれた第一、第三の冷水回路32,34を流通する冷水とが、冷凍機37において冷凍サイクルの凝縮器と蒸発器とにおいてそれぞれ熱交換を行う(図1参照)。
フリークーリング運転方法判断部91は、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値と負荷熱量演算部88で得た冷房負荷熱量(空調機66の負荷処理熱量)とを対比し、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値が前記負荷熱量演算部88で得た冷房負荷熱量(空調機66の負荷処理熱量)よりも小さく、フリークーリングと冷凍機37との併用運転が必要である場合には、冷凍機併用運転指令を第二の冷水回路下流温度設定値演算部92、フリークーリング二次側冷水温度差設定値演算部93、及び制御出力部94に送信する(図4参照)。
また、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量Qの予測値が前記冷房負荷熱量(空調機66の仕事量)よりも大きく、フリークーリングの単独運転が可能である場合には、フリークーリング単独運転指令を第二の冷水回路下流温度設定値演算部92、フリークーリング二次側冷水温度差設定値演算部93、及び制御出力部94に送信する。
第二の冷水回路下流温度設定値演算部92は、冷凍機併用運転指令をフリークーリング運転方法判断部91より受信した場合には、第二の冷水回路下流冷水温度T2の設定値T2SP)1(図5参照)として、冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値(例えば、15℃)を選定し、フリークーリングの単独運転を行う場合には、冷凍機入口冷水温度T2の設定値T2SP)1として、冷凍機出口冷水温度の設計値(例えば、13℃)を選定する。
フリークーリング二次側冷水温度差設定値演算部93は、フリークーリング運転方法判断部91より冷凍機併用運転指令、あるいはフリークーリング単独運転指令のいずれかを受信した際に、空調機入口冷水温度T1に対する空調機出口冷水温度T3の温度差ΔT13の計測値を、フリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5に対するフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4の温度差ΔTCPFの設定値として、カスケード制御として与え、フリークーリング二次側冷水温度差の測定値が設定値より小さい場合に回転を絞り、フリークーリング二次側冷水温度差の測定値が設定値より大きい場合には回転を増加させるよう、偏差に応じて第二の冷水ポンプの回転数制御を行うように構成を等しくするように必要な第二の冷水ポンプ73の冷水流量を制御する。
制御出力部94は、冷凍機併用運転指令をフリークーリング運転方法判断部91より受信すると、第二の冷却水ポンプ63を先ず起動し最低回転数で運転をはじめ、冷却塔35から冷却水を第二の冷却水回路31にも導くとともに、その後、第二の冷水ポンプ73を起動し最低回転数で運転を始め、第一の冷水回路32を流通する冷水の一部を第二の冷水回路33へ迂回させる。
これにより、冷却塔35及び冷凍機37の凝縮器37bが組み込まれた第一の冷却水回路30を流通する冷却水と、空調機66及び冷凍機37の蒸発器37aが組み込まれた第一の冷水回路32を流通する冷水とが、冷凍機37において冷凍サイクルの凝縮器と蒸発器とにおいてそれぞれ熱交換を行う。また、第一の冷却水回路30を介して冷却塔35に連なる第二の冷却水回路31を流通する冷却水と、前記第一の冷水回路32に連なる第二の冷水回路33を流通する冷水とが、フリークーリング用熱交換器60において熱交換を行う(図1参照)。
フリークーリング用熱交換器60における冷却水と冷水との熱交換は、冷凍機37よりも冷水流通方向上流側で行われるので、外気湿球温度TWが高いときでもフリークーリングを有効利用でき、また、フリークーリング用熱交換器60で冷された冷水を、冷凍機37の予冷に使えるため、冷凍機37の負荷を軽減することができる。
そして、制御出力部94は、第二の冷水回路下流温度センサ82が検出した第二の冷水回路下流冷水温度T2が、現状t=0において先ず空調機出口温度T3と等しく設定されるT2SP)0であれば、冷凍機入口冷水温度T2が、効果時間ΔtTごとに、変化温度差ΔTずつ下がって、設定変更終了時t=1においてT2SP)1(冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値)になるように、第二の冷水回路下流冷水温度T2の設定値を変更していき、第二の冷却水ポンプ63の冷却水吐出量を段階的に増加させる(図5参照)。
ここで変化温度差ΔTは、T2SP)0とT2SP)1との温度差をn分割した値である。
このように、冷凍機入口冷水温度T2を徐々に下げる理由は、冷凍機入口冷水温度T2が温度制御の安定化を図るためである。
このとき、第二の冷水回路下流冷水温度は、冷凍機入口冷水温度の下限値よりも低くならないので、冷凍機入口冷水温度が下がり過ぎて冷凍機が運転できなくなることを回避できる。
第二の冷水ポンプ73の冷水流量がCPFSP)1にまで増加すると、空調機入口冷水温度T1に対する空調機出口冷水温度T3の温度差ΔT13と、フリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度T5に対するフリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度T4の温度差ΔTCPFが等しくなる。このとき、第二の冷水ポンプ73の冷水流量と、第一の冷水ポンプ70の冷水流量が一致し、一次側であまり温度差が取れないが熱量はあるフリークーリング用熱交換器60の冷却熱量を最も大きく取ることができる。
制御出力部94は、フリークーリング単独運転指令をフリークーリング運転方法判断部91より受信すると、第一の冷却水ポンプ43、冷凍機37、及び第三の冷水ポンプ78の運転を中断し、冷却塔35から冷却水を第二の冷却水回路31だけに導くとともに、第一の冷水回路32を流通する冷水を第二の冷水回路33へ迂回させる。
これにより、第一の冷却水回路30を介して冷却塔35に連なる第二の冷却水回路31を流通する冷却水と、前記第一の冷水回路32に連なる第二の冷水回路33を流通する冷水とが、フリークーリング用熱交換器60において熱交換を行う(図1参照)
そして、制御出力部94は、第二の冷水回路下流温度センサ82が検出する第二の冷水回路下流冷水温度T2の設定値を、冷凍機出口冷水温度の設計値と等しい値に設定変更することで、冷凍機出口冷水温度の設計値と等しくなるまで低下するので、冷凍機を用いずに適切な温度の冷水を冷却負荷に送給することができる。
第二の冷水ポンプ73の冷水流量がCPFSP)1にまで増加すると、前述したように、第二の冷水ポンプ73の冷水流量と、第一の冷水ポンプ70の冷水流量が一致し、フリークーリング用熱交換器60の冷却熱量を最も大きく取ることができる。
図1〜図5に示すフリークーリング併用中温熱源システムでは、第一の冷却水回路30に介装した第一の冷却水ポンプ43により、冷却塔35と冷凍機37の凝縮器37bとの間で冷却水を行き来させ、第二の冷却水回路31に介装した第二の冷却水ポンプ63により、フリークーリング用熱交換器60の一次側流路60aと前記第一の冷却水回路30との間で冷却水を行き来させ、第一の冷水回路32に介装した第一の冷水ポンプ70により、空調機66に対して冷水を循環させ、第二の冷水回路33に介装した第二の冷水ポンプ73により、前記フリークーリング用熱交換器60の二次側流路60bと第一の冷水回路32との間で冷水を行き来させ、第三の冷水回路34に介装した第三の冷水ポンプ78により、前記冷凍機37の蒸発器37aと第一の冷水回路32との間で冷水を行き来させる、という独特の構成を採っているので、第一、第二の冷却水ポンプ43,63、並びに第一、第二、第三の冷水ポンプ70,73,78を起動、あるいは停止させれば、冷凍機37の単独運転、冷凍機37とフリークーリングとの併用運転、及びフリークーリングの単独運転を滞りなく切り替えることができる。
冷凍機37の単独運転、冷凍機37とフリークーリングとの併用運転、及びフリークーリングの単独運転の切り替えにバルブを用いていないので、バルブを組み込むことに起因した第一、第二の冷却水回路30,31、並びに第一、第二、第三の冷水回路32,33,34の流路抵抗の増加を懸念する必要がなく、第一、第二の冷却水ポンプ43,63、並びに第一、第二、第三の冷水ポンプ70,73,78の容量を従来に比べて小型化することができる。
冷却水が流通する第一、第二の冷却水回路30,31と、冷水が流通する第一、第二、第三の冷水回路32,33,34とを互いに接続せずに、フリークーリング用熱交換器60において冷水と冷却水とで熱交換を行い、冷水を冷やすので、第一、第二の冷却水ポンプ43,63、並びに第一、第二、第三の冷水ポンプ70,73,78を安定して運転できる。
フリークーリング用熱交換器60における冷却水と冷水との熱交換は、冷凍機37よりも冷水流通方向上流側で行われるので、外気湿球温度TWが高くてもフリークーリングを有効利用でき、また、フリークーリング用熱交換器60で冷された冷水を、冷凍機37の予冷に使えるため、冷凍機37の負荷を軽減することができる。
30 第一の冷却水回路
31 第二の冷却水回路
32 第一の冷水回路
33 第二の冷水回路
34 第三の冷水回路
35 冷却塔
37 冷凍機
37a 蒸発器
37b 凝縮器
41 凝縮器入口管路
43 第一の冷却水ポンプ
45 凝縮器出口管路
46 冷却水バイパス管路
48 冷却塔ファン温度調整器
49 冷却塔出口冷却水温度センサ49
52 圧力調整器
53 圧力センサ
56 冷却水バイパス管用温度調整器
57 冷凍機入口冷却水温度センサ57
60 フリークーリング用熱交換器
60a 一次側流路
60b 二次側流路
61 熱交換器一次側入口管路
63 第二の冷却水ポンプ
65 熱交換器一次側出口管路
66 空調機(冷却負荷)
67 冷却負荷出口管路
68 冷却負荷入口管路
70 第一の冷水ポンプ
72 熱交換器二次側入口管路
73 第二の冷水ポンプ
74 フリークーリング入口温度センサ
75 熱交換器二次側出口管路
76 フリークーリング出口温度センサ
77 蒸発器入口管路
78 第三の冷水ポンプ
79 蒸発器出口管路
80 空調機入口温度センサ
81 冷水流量センサ
82 第二の冷水回路下流温度センサ
83 空調機出口温度センサ
84 フリークーリング一次側流量用温度調整器
86 コントローラ
F1 冷水流量
T1 空調機入口冷水温度
T2 第二の冷水回路下流冷水温度
T3 空調機出口冷水温度
T4 フリークーリング用熱交換器二次側流路入口冷水温度
T5 フリークーリング用熱交換器二次側流路出口冷水温度
TR0 冷却塔出口冷却水温度
TW 外気湿球温度

Claims (9)

  1. 複数の冷却塔と複数の冷凍機の凝縮器との間で冷却水を行き来させる第一の冷却水回路、
    該第一の冷却水回路に接続され且つフリークーリング用熱交換器の一次側流路と前記第一の冷却水回路との間で冷却水を行き来させる第二の冷却水回路、
    冷却負荷に対して冷水を循環させる第一の冷水回路、
    該第一の冷水回路に接続され且つ前記フリークーリング用熱交換器の二次側流路と前記第一の冷水回路との間で冷水を行き来させる第二の冷水回路、
    並びに該第二の冷水回路の冷水流通方向下流に位置するように前記第一の冷水回路に接続され且つ前記冷凍機の蒸発器と前記第一の冷水回路との間で冷水を行き来させる第三の冷水回路を備え、
    前記第一の冷却水回路は、
    上流端が前記冷却塔の冷却水出口に接続され且つ下流端を前記冷凍機の凝縮器冷却水入口に接続した凝縮器入口管路と、該凝縮器入口管路に介装した第一の冷却水ポンプと、上流端が前記冷凍機の凝縮器冷却水出口に接続され且つ下流端を前記冷却塔の冷却水入口に接続した凝縮器出口管路とを有し、
    前記第二の冷却水回路は、
    上流端が前記第一の冷却水管路の凝縮器入口管路における第一の冷却水ポンプ介装部よりも上流側の個所に接続され且つ下流端を前記フリークーリング用熱交換器の一次側流路の冷却水入口に接続した熱交換器一次側入口管路と、該熱交換器一次側入口管路に介装した第二の冷却水ポンプと、上流端が前記フリークーリング用熱交換器の一次側流路の冷却水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷却水回路の凝縮器出口管路に接続した熱交換器一次側出口管路とを有し、
    前記第一の冷水回路は、
    上流端が冷却負荷の冷水出口に接続された冷却負荷出口管路と、該冷却負荷出口管路の下流端に冷水入口が接続された第一の冷水ポンプと、該第一の冷水ポンプの冷水出口に上流端が接続され且つ下流端を前記冷却負荷の冷水入口に接続した冷却負荷入口管路とを有し、
    前記第二の冷水回路は、
    上流端が前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路に接続され且つ下流端を前記フリークーリング用熱交換器の二次側流路の冷水入口に接続した熱交換器二次側入口管路と、該熱交換器二次側入口管路に介装した第二の冷水ポンプと、上流端が前記フリークーリング用熱交換器の二次側流路の冷水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路における熱交換器二次側入口管路接続点よりも下流側の個所に接続した熱交換器二次側出口管路とを有し、
    前記第三の冷水回路は、
    上流端が前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路における熱交換器二次側出口管路接続点よりも下流側の個所に接続され且つ下流端を前記冷凍機の蒸発器冷水入口に接続した蒸発器入口管路と、該蒸発器入口管路に介装した前記冷凍機と同じ台数の第三の冷水ポンプと、上流端が前記冷凍機の蒸発器冷水出口に接続され且つ下流端を前記第一の冷水回路の冷却負荷出口管路における蒸発器入口管路接続点よりも下流側の個所に接続した蒸発器出口管路とを有し、
    前記第一の冷水回路を循環する冷水の一部又は全部を、前記第二の冷水回路の熱交換器二次側入口管路へ分岐させて前記フリークーリング用熱交換器を通過させた後、熱交換器二次側出口管路から再び第一の冷水回路へ合流させるように流すのを、前記第二の冷水ポンプの搬送動力で行うように構成されていることを特徴とするフリークーリング併用中温熱源システム。
  2. 第一の冷水回路の冷却負荷入口管路に介装される冷却負荷入口冷水温度を検出する負荷入口温度センサと、第一の冷水回路における熱交換器二次側入口管路接続点と冷却負荷との間に介装される冷却負荷出口冷水温度を検出する負荷出口温度センサと、第一の冷水回路に介装される冷水流量計と、
    第一の冷水回路の熱交換器二次側出口管路接続点下流側の第二の冷水回路下流温度を検出する第二の冷水回路下流温度センサと、
    外気湿球温度センサと
    コントローラとを備え、
    該コントローラは、
    負荷入口温度センサの検出温度と負荷出口温度センサの検出温度との温度差及び冷水流量計の検出冷水流量から負荷熱量を演算して、算出した負荷熱量に見合う冷凍機の運転台数を決定し、
    算出した負荷熱量と計測した外気湿球温度計測値とから、第一の冷却水ポンプと第二の冷却水ポンプとを両方動作させた場合の、凝縮器入口管路を流れる冷却塔出口冷却水予測温度を演算して求め、
    冷却塔出口冷却水予測温度と冷却負荷出口冷水温度とから、フリークーリングが可能か否かを判定し、
    フリークーリングが可能と判定した場合は、
    第二の冷却水ポンプを起動して最低回転数で動作させ、第二の冷水回路下流温度の設定値を冷却負荷出口冷水温度と同値に設定したのち、第二の冷水回路下流温度センサの計測値との偏差に応じた第二の冷却水ポンプの変流量制御を開始し、
    第二の冷水ポンプを起動して最低回転数で動作させてから、第一の冷水ポンプの送出する冷水流量に追随する冷水量を搬送できるよう第二の冷水ポンプの変流量制御を行い、
    算出した負荷熱量及び冷却塔出口冷却水予測温度とから、冷凍機とフリークーリング用熱交換器との併用運転か、フリークーリング用熱交換器の単独運転かを選択し、
    冷凍機とフリークーリング用熱交換器との併用運転が選択された時には、
    第二の冷水回路下流温度の設定値を、冷却負荷出口冷水温度を基準とした値から、冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値を最低値として、段階的に下げていくように設定し、
    フリークーリング用熱交換器の単独運転が選択された時には、
    第二の冷水回路下流温度の設定値を、冷凍機の冷水出口設定温度に設定するように構成されている請求項1に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
  3. 冷凍機併用運転時のフリークーリング用熱交換器二次側出口定常値について、
    該フリークーリング用熱交換器二次側出口定常値と負荷入口温度との温度差を、第一の冷水回路での変流量制御における負荷入口温度と負荷出口温度との標準温度差で除した冷凍機受け持ち割合を、
    冬期の夏期ピーク期に対する冷房負荷割合である冷凍機のベース運転台数比率に、冷凍機部分負荷最低運転比率を乗じた冷凍機最低能力割合よりも大きく設定するよう構成されている請求項2に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
  4. 熱交換器二次側入口管路の冷水温度を検出するフリークーリング入口温度センサと、熱交換器二次側出口管路の冷水温度を検出するフリークーリング出口温度センサとを備え、
    フリークーリング入口温度センサは、第二の冷水回路の熱交換器二次側入口管路における第二の冷水ポンプとフリークーリング用熱交換器の二次側流路との間に介装され、
    フリークーリング出口温度センサは、第二の冷水回路の熱交換器二次側出口管路に介装され、
    前記コントローラは、
    冷却塔出口冷却水予測温度と冷却負荷出口冷水温度とから、フリークーリングが可能と判断した際には、
    起動した第二の冷水ポンプが最低回転数で動作したのち、第一の冷水ポンプの送出する冷水流量に追随する冷水量を搬送できるよう第二の冷水ポンプの変流量制御を行うにあたり、
    第二の冷水回路下流温度センサ測定値と冷却負荷出口冷水温度測定値との第二の冷水回路入口出口温度差測定値を、フリークーリング入口温度センサの計測値とフリークーリング出口温度の計測値との差であるフリークーリング二次側冷水温度差の設定値としてカスケード制御として与え、フリークーリング二次側冷水温度差の測定値が設定値より小さい場合に回転を絞り、フリークーリング二次側冷水温度差の測定値が設定値より大きい場合には回転を増加させるよう、偏差に応じて第二の冷水ポンプの回転数制御を行うように構成されている請求項2または請求項3に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
  5. 冷凍機の凝縮器側の冷媒ガス圧力を検出する圧力センサと、圧力調整器とを備え、
    決定した冷凍機台数における負荷熱量に応じた冷却水流量を確保するため、
    圧力調整器は、圧力センサの検出値が一定値を保つように第一の冷却水ポンプの回転数を制御するように構成されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
  6. 第一の冷却水回路に、
    上流端が前記熱交換器出口管路の接続点と凝縮器冷却水出口との間に接続され且つ下流端が熱交換器一次側入口管路接続点と凝縮器入口管路における第一の冷却水ポンプ介装点との間に接続されバイパス弁を介装する冷却水バイパス管路と、第一の冷却水ポンプ出口に介装された冷凍機入口冷却水温度センサと、バイパス開閉調節計とを有し、
    冷凍機入口冷却水温度が、冷凍機凍結防止の下限値より低い場合はバイパス弁を開いて冷却水温度を制御するように構成されている請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
  7. 冬期の冷房負荷割合である冷凍機のベース運転台数比率、冷凍機の定格冷却水量に対する冷却水下限流量比率、及び冷却塔散水分配による冷却塔の定格冷却水量に対する冷却水下限流量比率とから、
    複数の冷却塔の望ましい合計容量は、複数の冷凍機合計容量から定格で選定される容量に比して、
    望ましい冷却塔容量/定格選定冷却塔容量=(冷凍機ベース運転台数比率×冷凍機の冷却水下限流量比率)/冷却塔冷却水下限流量比率であるよう構成されている請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
  8. 請求項8に記載のフリークーリング併用中温熱源システムは、
    冷凍機の冷却水下限流量比率=50%、冷却塔冷却水下限流量比率=20%であり、
    複数の冷却塔の望ましい合計容量は、
    望ましい冷却塔容量/定格選定冷却塔容量=125%以上175%以下であるよう構成されている請求項7に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
  9. 第一の冷水ポンプの流量と第三の冷水ポンプの合計流量とを比較すると、等しいか又は第三の冷水ポンプ合計流量が大きいように、冷凍機ベース運転台数と等しいかそれより多い台数の第三の冷水ポンプを、演算された負荷熱量により台数を切替え且つ変流量制御するように構成されている請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のフリークーリング併用中温熱源システム。
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