JP7322219B1 - 熱源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】最適な制御を行うことにより総合効率を高める。【解決手段】本発明は、高温側負荷13を冷却する高温冷水を製造する高温側熱源11と低温側負荷14を冷却する低温冷水を製造する低温側熱源12とが直列に配置された熱源システム10であって、高温側熱源11と低温側熱源12の間と高温側負荷13と低温側負荷14の間とを接続するバランス管15と、高温側負荷13と低温側負荷14との間で生じる熱負荷の偏差に基づき、バランス管15を介して、高温側負荷13を流通する高温冷水の流量と低温側負荷14を流通する低温冷水の流量をそれぞれ制御する制御装置50と、を備えていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、高温側負荷を冷却する高温冷水を製造する高温側熱源と低温側負荷を冷却する低温冷水を製造する低温側熱源とが直列に配置された熱源システムに関するものである。
従来、空調用冷水製造における効率向上を目的として、潜熱処理用に低温冷水を供給すると共に顕熱処理用に高温冷水を供給する熱源システムが実用化されている。この種の従来の熱源システムとしては、熱源と負荷を完全に分離してそれぞれに別々に冷水を循環させる並列方式の熱源システムと、熱源と負荷をそれぞれ直列に接続して共通の冷水を循環させる直列方式の熱源システムとが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特公平2-14618号公報 特開2012-225629号公報
しかしながら、上記した従来の並列方式の熱源システムでは、2系統分の配管やスペースが必要であり、搬送動力も2系統分必要となる。また、低負荷時や中負荷時では、双方の熱源とも効率が悪い低負荷運転となる。また、負荷がなくても両熱源がスタンバイ運転を継続しなくてはならず、補機などの電力をムダに消費するため、熱源システムの総合効率が低下するという問題がある。
一方、上記した従来の直列方式の熱源システムでは、単に熱源を直列に配置するだけでは、常に双方の熱源に共通の冷水が通過するため、通水抵抗が大きくなる。また、一般空調では、潜熱負荷と顕熱負荷の処理量は常に偏差があり、熱負荷の処理量が大きい方に見合った送水量を供給する必要があるため、搬送動力が余計に多くかかる。さらに、部分負荷時は熱源に還る冷水の温度が定格より低くなるため、顕熱処理用の熱源の活用を十分に行うことができず、熱源システムの総合効率の向上を十分に図ることができないという問題がある。
本発明は、上記した課題を解決すべくなされたものであり、並列方式と直列方式の熱源システムの双方の利点を備えることができ、且つ両システムでは不可能な最適な制御を行うことにより総合効率を高めることのできる熱源システムを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、高温側負荷を冷却する高温冷水を製造する高温側熱源低温側負荷を冷却する低温冷水を製造する低温側熱源、前記低温側負荷、及び前記高温側負荷の順に直列に配置され、前記高温側熱源と前記低温側熱源の間と前記高温側負荷と前記低温側負荷の間とを接続するバランス管を備えた熱源システムであって、前記高温側負荷と前記低温側負荷との間で生じる熱負荷の偏差に基づき、前記バランス管を介して、前記高温側負荷を流通する前記高温冷水の流量と前記低温側負荷を流通する前記低温冷水の流量をそれぞれ制御する制御装置を備えていることを特徴とする。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記バランス管は、前記高温側熱源のバイパスと、前記高温側負荷と前記低温側負荷の間の負荷側冷水接続管と、を接続するように設けられ、前記バランス管により、前記低温側負荷の余剰冷水を返送したり或いは前記高温側負荷へ不足冷水を供給したりする。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記高温側熱源と前記低温側熱源にそれぞれ冷水一次ポンプが設けられ、前記高温側負荷と前記低温側負荷にそれぞれ冷水二次ポンプが設けられ、前記バランス管は、前記高温側熱源のバイパスと、前記高温側負荷と前記低温側負荷の間の負荷側冷水接続管と、を接続するように設けられ、前記バランス管と前記負荷側冷水接続管との接続位置は前記高温側負荷の前記冷水二次ポンプの下流側である。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記制御装置は、前記高温側負荷と前記低温側負荷の熱負荷が所定量以下に低下した部分負荷時に前記高温側熱源若しくは低温側熱源を停止させる。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記制御装置は、前記高温側熱源の出口の熱源側中間温度の設定値を可変に設定する。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記制御装置は、前記高温側熱源と前記低温側熱源の負荷比率や外気環境に基づき、前記熱源側中間温度の設定値を可変に設定する。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記制御装置は、前記高温側熱源と前記低温側熱源の機種の組合せに基づき、前記熱源側中間温度の設定値を可変に設定する。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記制御装置は、前記高温側負荷の入口の負荷側中間温度の設定値を可変に設定する。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記制御装置は、前記高温側負荷と前記低温側負荷の負荷比率に基づき、前記負荷側中間温度の設定値を可変に設定する。
本発明に係る熱源システムにおいて、前記高温側熱源の上流側に冷却塔を直列に接続し、該高温側熱源に還る冷水に対して該冷却塔を利用してフリークーリングを行う。
本発明によれば、並列方式と直列方式の熱源システムの双方の利点を満たすことができ、最適な制御を行うことにより熱源システムの総合効率を高めることができる等、種々の優れた効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る熱源システムの基本的な構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいて高温側負荷が低温側負荷より小さい場合の作用を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいて高温側負荷が低温側負荷より大きい場合の作用を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る熱源システムの部分負荷時の作用を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る熱源システムの部分負荷時の作用を示す説明図である。 (a)及び(b)はいずれも本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいて熱源側中間温度の設定値を可変に設定した時の作用を示す説明図である。 (a)及び(b)はいずれも本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいて高温側と低温側の負荷率が変化した時の最適な熱源側中間温度の設定値を示す図である。 本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいて熱源の機種の組合せを変更した例を示す説明図である。 図8のように熱源の機種の組合せを変更した熱源システムにおいて外気湿度変化時の熱源側中間温度に対する総合効率の変化を示す図である。 (a)及び(b)はいずれも本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいて負荷側中間温度の設定値を可変に設定した時の作用を示す説明図である。 (a)及び(b)はいずれも本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいて負荷率が変化した時の最適な負荷側中間温度の設定値を示す図である。 本発明の実施の形態に係る熱源システムにおいてフリークーリングを併用した時の構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る熱源システムの制御方法を示すフローチャートである。 比較例1の熱源システムにおいて、高温側負荷が低温側負荷より小さい場合の作用を示す説明図である。 比較例1の熱源システムにおいて、高温側負荷が低温側負荷より大きい場合の作用を示す説明図である。 比較例1の熱源システムの部分負荷時の作用を示す説明図である。 比較例2の熱源システムの部分負荷時の作用を示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る熱源システムについて説明する。
<熱源システムの基本的な構成>
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る熱源システム10の基本的な構成について説明する。熱源システム10は、高温側熱源11と低温側熱源12とが直列に配置されて構成される。高温側熱源11は高温側負荷13を冷却する高温冷水を製造し、低温側熱源12は低温側負荷14を冷却する低温冷水を製造する。本実施の形態では、高温側負荷13として5台の高温放熱器13a~13eが設けられ、低温側負荷14として5台の低温放熱器14a~14eが設けられている。なお、高温側負荷13には、空調機の冷却コイル、放射パネル、床冷房、顕熱放熱器、ドライコイルなどが含まれ、低温側負荷14には、空調機の除湿コイルなどが含まれる。
熱源システム10には、高温側熱源11と低温側熱源12の間と高温側負荷13と低温側負荷14の間とを接続するバランス管15が設けられている。また、熱源システム10には、高温側負荷13と低温側負荷14との間で生じる熱負荷に基づき、高温側負荷13を流通する高温冷水の流量と低温側負荷14を流通する低温冷水の流量をそれぞれ制御する制御装置50が設けられている。
バランス管15は、好ましくは、高温側熱源11のバイパス菅16と、高温側負荷13と低温側負荷14とを接続するように高温側負荷13と低温側負荷14の間に配置される負荷側冷水接続管18と、を接続するように設けられている。このようにバランス管15を設置することで、例えば、低温側熱源12を停止して高温側熱源11のみを運転させる場合でも、高温側熱源11から負荷側に送られる往水とバランス管15を通って高温側熱源11に戻る還水とが混合することがないため、熱源システム10の制御をより容易且つ高精度に行うことができる。
高温側熱源11の入口側冷水管19と低温側熱源12の入口側冷水管20には、それぞれ、冷水一次ポンプ21,22及び流量計44,45が設けられている。高温側熱源11と低温側熱源12には、それぞれ、冷却塔23,24及び冷却水ポンプ25,26が設けられている。高温側熱源11のバイパス菅16と低温側熱源12のバイパス菅17には、それぞれ、流量計27,28が設けられ、各バイパス菅16,17を接続する熱源側冷水接続管29に高温側熱源11の出口の熱源側中間温度Taを計測する熱源側温度センサ30が設けられている。なお、各冷水一次ポンプ21,22は、流量計44,45によって常時定格流量となるようにインバータ制御される定流量方式で制御されても良く、或いは、負荷流量によってインバータ制御される変流量方式で制御されても良い。
高温側負荷13の入口側冷水管31と低温側負荷14の入口側冷水管32には、それぞれ、冷水二次ポンプ33,34が設けられ、各冷水二次ポンプ33,34には、それぞれ、バイパス弁35,36が設けられている。図1に示すように、高温側負荷13の冷水二次ポンプ33を熱源システム10の最頂部に配置することにより、高温側負荷13の系統がリバースリターン方式となるため、流量の均一化などの副次的効果を得ることもできる。
また、高温側負荷13の冷水二次ポンプ33の近傍には、高温側負荷13の入口の負荷側中間温度Tbを計測する負荷側温度センサ37が設けられている。高温側負荷13と低温側負荷14には、それぞれ、バイパス菅38,39が設けられ、バイパス菅38,39には、それぞれ、制御弁40,41が設けられている。
各冷水二次ポンプ33,34は、各ポンプ33,34の前後差圧によってインバータ制御され、インバータ制御の下限流量以下の場合には、バイパス菅38,39の制御弁40,41が制御される。或いは、各冷水二次ポンプ33,34が複数台設置される場合には、負荷流量によってポンプの台数制御を行っても良い。
高温側負荷13の各高温放熱器13a~13e及び低温側負荷14の各低温放熱器14a~14eには、それぞれ、二方弁42a~42e及び43a~43eが設けられている。これにより、各高温放熱器13a~13e及び各低温放熱器14a~14eは、それぞれの負荷の状況に基づき、二方弁42a~42e及び43a~43eによって変流量制御される。
[熱源システムの作用]
次に、上記した構成を備えた本発明の実施の形態に係る熱源システム10の各種作用について説明する。
<送水量と熱源比率の適正化>
まず、本発明の実施の形態に係る熱源システム10による送水量と熱源比率の適正化について説明するが、その前に、図14を参照しつつ、比較例1の熱源システム100について説明する。比較例1の熱源システム100は、高温側熱源101と低温側熱源102とが直列に配置された直列方式の熱源システムであり、高温側熱源101は高温側負荷103を冷却する顕熱処理用の高温冷水を製造し、低温側熱源102は低温側負荷104を冷却する潜熱処理用の低温冷水を製造する。また、高温側熱源101の入口側冷水管に冷水一次ポンプ105が設けられ、低温側負荷104の入口側冷水管に冷水二次ポンプ106が設けられている。そして、高温側負荷103と低温側負荷104にそれぞれバイパス弁107,108が設けられている。
図14に示されているように、高温側負荷(顕熱処理量)103と低温側負荷(潜熱処理量)104の負荷量に偏差があり、高温側負荷103が低温側負荷104より小さい場合(例えば、高温側負荷103の所要流量が50%で低温側負荷104の所要流量が100%の場合)、比較例1の熱源システム100では、熱源システム100に対する送水量を高温側負荷(顕熱処理量)103と低温側負荷104の要求の大きい方に合わせる必要があるため、冷水一次ポンプ105や冷水二次ポンプ106の搬送動力を低減させることができない。したがって、熱源101,102の直列配置で期待される搬送動力の低減効果を十分に得ることができない。
これに対して、図2に示されているように、本発明の実施の形態に係る熱源システム10では、比較例1の図14に示す試算条件と同様に、高温側負荷(顕熱処理量)13と低温側負荷(潜熱処理量)14の負荷量に偏差があり、高温側負荷13が低温側負荷14より小さい場合(例えば、高温側熱源11の負荷率が50%で低温側熱源12の負荷率が100%の場合)であっても、低温側負荷14からの還水がバランス管15と高温側負荷13とに(1/2V)ずつ案分されて高温側熱源11に戻るため、高温側負荷13の冷水二次ポンプ33は高温側負荷13の顕熱処理量に見合った送水量のみを搬送させ、送水量を減少させることができる。したがって、熱源11,12の直列配置で期待される搬送動力の低減効果を十分に得ることができる。
次に、図15に示されているように、高温側負荷(顕熱処理量)103と低温側負荷(潜熱処理量)104の負荷量に偏差があり、高温側負荷103が低温側負荷104より大きい場合(例えば、高温側負荷103の所要流量が100%で低温側負荷104の所要流量が50%の場合)、比較例1の熱源システム100では、全水量(V)を低温(7℃)に冷却する必要があるため、効率の低い低温側熱源102の処理熱量が増加し、熱源を分離した効果が半減する。また、熱源システム100の往還温度レンジが低温に移行するため、高温側熱源101と低温側熱源102の処理比率が高温側負荷103と低温側負荷104の負荷比率と異なる。
これに対して、図3に示されているように、本発明の実施の形態に係る熱源システム10では、比較例1の図15に示す試算条件と同様に、高温側負荷(顕熱処理量)13と低温側負荷(潜熱処理量)14の負荷量に偏差があり、高温側負荷13が低温側負荷14より大きい場合(例えば、高温側負荷13の所要流量が100%で低温側負荷14の所要流量が50%の場合)であっても、高温側負荷13への必要送水量に対する低温側負荷14からの還水の不足分(1/2V)をバランス管15経由で高温側熱源11から供給することができるため、無駄に全水量(V)を低温(7℃)に冷却する必要がない。また、高温側熱源11と低温側熱源12との間で相互に影響されない温度レンジを維持することができる。
次に、図16に示されているように、部分負荷時(例えば、高温側負荷103の負荷率が60%で低温側負荷104の負荷率が40%の場合)、比較例1の熱源システム100では、高温側熱源101への還水温度が高温側熱源101の出口温度設定値以下(図16では15℃)となり、高効率の高温側熱源101を起動させることができないため、熱源101,102と分離することで期待されるメリットが消滅する。
これに対して、図4に示されているように、本発明の実施の形態に係る熱源システム10では、比較例1の図16に示す試算条件と同様に、部分負荷時(例えば、高温側負荷13の負荷率が60%で低温側負荷14の負荷率が40%の場合)、高温側熱源11で所定温度(15℃)に冷却された冷水の一部(20%)がバランス管15を経由して高温側負荷13に供給することで、高温側熱源11の出口温度を高く維持することができ、高効率の高温側熱源11を活用することができる。したがって、高温水による顕熱負荷処理で得られる従来の並列方式の熱源分離システムの利点を維持することができる。
なお、図4では、便宜上、往還温度差は送水温度によらずに8℃になるものと仮定して高温側負荷13の出口温度を23℃としているが、実際には放熱器の仕様や放熱条件に左右される。これは、以下の試算においても同様である。
上記したように本発明の実施の形態に係る熱源システム10によれば、高温系と低温系の間にバランス管15を設置することにより、顕熱負荷と潜熱負荷との間で生じる負荷量の偏差による不均等な水量分を熱源側へ返送したり、或いは、負荷側に供給したりして、送水量と熱源比率の適正化を図ることができるため、従来の並列方式の熱源システムと直列方式の熱源システムの双方の利点を得ることができる。
<最適熱源起動>
次に、本発明の実施の形態に係る熱源システム10による最適熱源起動について説明するが、その前に、図17を参照しつつ、比較例2の熱源システム200について説明する。比較例2の熱源システム200は、高温側熱源201と低温側熱源202とが並列に配置された並列方式の熱源システムであり、高温側熱源201は高温側負荷203を冷却する顕熱処理用の高温冷水を製造し、低温側熱源202は低温側負荷204を冷却する潜熱処理用の低温冷水を製造する。また、高温側熱源201と低温側熱源202のそれぞれの入口側冷水管に冷水一次ポンプ205,206が設けられ、高温側負荷203と低温側負荷204のそれぞれの入口側冷水管に冷水二次ポンプ207,208が設けられている。
図17に示されているように、高温側熱源201と低温側熱源202はいずれも同性能の定速ターボ冷凍機、高温側負荷203の高温冷水量が30%、低温側負荷204の低温冷水量が20%、外気湿球温度が20WB℃の場合、比較例2の熱源システム200の総合効率(COP=処理熱量÷(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ)の合計消費エネルギー)を試算すると、4.7であった。
これに対して、図5に示されているように、本発明の実施の形態に係る熱源システム10では、比較例2の図17に示す試算条件と同様に、高温側熱源11と低温側熱源12がいずれも同性能の定速ターボ冷凍機、高温側負荷13の高温冷水量が30%、低温側負荷14の低温冷水量が20%、外気湿球温度が20WB℃の場合、高温側負荷13からの還水の一部(5%)をバランス管15経由で高温側負荷13に戻すことにより、高温側熱源11を停止して低温側熱源12に集約させることで負荷率が改善するため、総合効率(COP)は向上する。この場合、本発明の実施の形態に係る熱源システム10の総合効率(COP=処理熱量÷(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ)の合計消費エネルギー)を試算すると、5.4であった。
上記したように本発明の実施の形態に係る熱源システム10によれば、電動圧縮式の同性能の熱源(例えば、ターボ冷凍機)を直列に配置した場合、部分負荷時に一方の熱源を停止させて他方の熱源に集約させることで、運転する熱源の負荷率を改善させることができるため、負荷率低下による総合効率の低下を抑制することができる。
<熱源側中間温度の最適化>
次に、図6(a)、(b)を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る熱源システム10による熱源側中間温度の最適化について説明する。図6(a)に示されているように、高温側熱源11と低温側熱源12がいずれも同性能の定速ターボ冷凍機、高温側負荷13の高温冷水量が60%、低温側負荷14の低温冷水量が40%、外気湿球温度が20WB℃の条件下において、熱源側温度センサ30により熱源側中間温度の設定値を15℃とした場合、高温側熱源11の負荷率が60%、低温側熱源12の負荷率が40%となり、本発明の実施の形態に係る熱源システム10の総合効率(COP=処理熱量÷(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ)の合計消費エネルギー)の試算結果は、6.7であった。
これに対して、図6(b)に示されているように、図6(a)と同じ条件下において、熱源側温度センサ30により熱源側中間温度の設定値を15℃から18℃に変更した場合、高温側熱源11の負荷率が38%、低温側熱源12の負荷率が62%となり、本発明の実施の形態に係る熱源システム10の総合効率(COP=処理熱量÷(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ)の合計消費エネルギー)の試算結果は、6.9と上昇した。
このように熱源側中間温度を15℃から18℃に変更した結果、高温側熱源11は送水温度が上昇して効率が向上すると共に、低温側熱源12は負荷率が改善して効率が向上するため、双方の相乗効果により熱源システム10の総合効率を上昇させることができる。すなわち、バランス管15を備えていない従来の熱源システムでは、還水温度が低くなることで高温側熱源11が停止してしまう場合などは、熱源側中間温度の設定値を可変することができないことがあるのに対して、上記した本発明の実施の形態に係る熱源システム10によれば、バランス管15を設けることにより高温側負荷がある限り常に熱源側中間温度の設定値を可変にできるため、省エネルギー効果を高めることができる。
図7(a)及び(b)は、図6(a)、(b)と同じ条件下において、高温側負荷13と低温側負荷14の負荷比率が変化した時の最適な熱源側中間温度の設定値を示す図である。
このうち、図7(a)は、高温側負荷13の高温冷水量を60%に固定して低温側負荷14の低温冷水量を40%(丸印)、50%(三角印)、60%(四角印)と変化させた時の最適な熱源側中間温度の設定値を示している。この場合、図7(a)中に矢印で示されているように、低温冷水量が40%、50%、60%と変化するに従って、最適な熱源側中間温度の設定値は16℃から18℃に変化する。
また、図7(b)は、低温側負荷14の低温冷水量を40%に固定して高温側負荷13の高温冷水量を40%(丸印)、50%(三角印)、60%(四角印)と変化させた時の最適な熱源側中間温度の設定値を示している。この場合、図7(b)中に矢印で示されているように、高温冷水量が40%、50%、60%と変化するに従って、最適な熱源側中間温度の設定値は17℃から21℃に変化する。
このように高温側負荷13と低温側負荷14の負荷比率によって最適な熱源側中間温度は変化することが分かる。なお、負荷比率以外にも熱源の性能に影響する冷却水温度(外気湿球温度)や熱源が空冷の場合の外気温度などの外気環境によっても最適な熱源側中間温度は変化する。
図8は、本発明の実施の形態に係る熱源システム10において、高温側熱源11を空冷モジュールチラー、低温側熱源12を水冷スクリューチラーと熱源の機種の組合せを変更し、高温側負荷13の負荷率を50%、低温側負荷14の負荷率を30%と仮定した場合の一例を示している。
図8に示す熱源システム10の場合、空冷モジュールチラーは部分負荷特性がフラット傾向になり、水冷スクリューチラーは部分負荷特性が山なり傾向となるため、水冷スクリューチラーの効率が常にピークになるように熱源側中間温度を設定することにより総合効率を向上させることができる。また、空冷チラーは乾球温度により効率が影響され、水冷チラーは冷却水温度(湿球温度)に効率が大きく影響されることから、負荷条件だけでなく、外気の状態(温度と湿度)に応じて最高の総合効率の熱源比率になるように熱源側中間温度を設定することが可能となる。
図9は、図8のように熱源の機種の組合せを変更した熱源システム10において、外気乾球温度が25DB℃の時に、外気湿球温度が15WB℃(低湿度、丸印)、20WB℃(中湿度、三角印)、25WB℃(高湿度、四角印)と変化した時の熱源側中間温度に対する総合効率(COP)の変化を示す図である。
図9によれば、上記した条件下では、外気湿球温度が15WB℃の時の最適な熱源側中間温度が19℃、外気湿球温度が20WB℃の時の最適な熱源側中間温度が18℃、外気湿球温度が25WB℃の時の最適な熱源側中間温度が17℃であり、外気湿球温度により最適な熱源側中間温度が変化することが分かる(図9中の矢印参照)。すなわち、空冷式と水冷式の同性能の電動圧縮式熱源を直列に配置した場合、外気湿球温度によって熱源側中間温度を変化させ熱源の負荷比率を変えて最適化を図ることで、熱源システムの総合効率を向上させることができる。
なお、直列で配置する熱源の機種のその他の組合せ例としては、例えば、電動圧縮式の定速冷凍機と電動圧縮式のインバータ冷凍機の組合せや、電動冷凍機とガス燃料冷凍機(例えば、吸収式冷温水発生器)の組合せなどが考えられる。電動冷凍機とガス燃料冷凍機の組合せの場合には、電力デマンドに応じてエネルギー消費比率を変えたり、真夏はピークカットのためにガス燃料冷凍機の比率を上げたりする等の制御を行うことが望ましい。
<負荷側中間温度の最適化>
次に、図10(a)、(b)を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る熱源システム10による負荷側中間温度の最適化について説明する。図10(a)は、本発明の実施の形態に係る熱源システム10において、高温側熱源11が空冷モジュールチラー、低温側熱源12が水冷スクリューチラー、外気乾球温度が25DB℃、外気湿球温度が20WB℃の条件下において、高温側負荷13の負荷率を50%、低温側負荷14の負荷率を30%、熱源側温度センサ30による熱源側中間温度の設定値及び負荷側温度センサ37による負荷側中間温度の設定値をそれぞれ15℃とした場合、高温側熱源11の負荷率が50%、低温側熱源12の負荷率が30%となり、本発明の実施の形態に係る熱源システム10の冷水二次ポンプを含む総合効率(COP=処理熱量÷(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ+冷水二次ポンプ)の合計消費エネルギー)の試算結果は、5.57であった。
これに対して、図10(b)に示されているように、図10(a)と同じ条件下において、熱源側温度センサ30による熱源側中間温度の設定値を15℃のままとし、負荷側温度センサ37による負荷側中間温度の設定値を11℃に変更した場合、高温側熱源11の負荷率が25%、低温側熱源12の負荷率が55%となり、本発明の実施の形態に係る熱源システム10の冷水二次ポンプを含む総合効率(COP=処理熱量÷(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ+冷水二次ポンプ)の合計消費エネルギー)の試算結果は、5.67と上昇した。
図11(a)及び(b)は、図10(a)、(b)と同じ条件下において、高温側負荷13と低温側負荷14の負荷比率が変化した時の最適な負荷側中間温度の設定値を示す図である。
このうち、図11(a)は、低温側負荷14の低温冷水量を30%に固定して高温側負荷13の高温冷水量を30%(丸印)、40%(三角印)、50%(四角印)と変化させた時の最適な負荷側中間温度の設定値を示している。この場合、図11(a)中に矢印で示されているように、高温冷水量が30%、40%、50%と変化するに従って、最適な負荷側中間温度の設定値は8℃から11℃に変化する。
また、図11(b)は、高温側負荷13の高温冷水量を50%に固定して低温側負荷14の低温冷水量を30%(丸印)、40%(三角印)、50%(四角印)と変化させた時の最適な負荷側中間温度の設定値を示している。この場合、図11(b)中に矢印で示されているように、低温冷水量が30%、40%、50%と変化するに従って、最適な負荷側中間温度の設定値は10℃から14℃に変化する。
このように高温側負荷13と低温側負荷14の負荷比率によって最適な負荷側中間温度は変化することが分かる。なお、負荷比率以外にも低温側負荷の還水温度等によっても最適な負荷側中間温度は変化する。
上記したように、負荷側中間温度を変えても熱源側負荷の処理比率が変わり、熱源システム10の総合効率が上昇することが分かる。すなわち、熱源側中間温度と負荷側中間温度を最適な温度に設定することにより、熱源システム10の総合効率を向上させることができる。
また、負荷側中間温度を可変とすることによる省エネルギー効果は、図12のようにフリークーリングを併用した熱源システム60において大きな効果を発揮することができる。この熱源システム60は、冷却塔61を熱源11,12と直列に配置し、冷水の還水をこの冷却塔61で冷却した後、下流側の熱源11,12で所定の温度に冷却するシステムである。なお、フリークーリング用の冷却塔61は水冷冷凍機の冷却塔と兼用しても良い。
また、この熱源システム60において、高温側負荷13を顕熱コイルとした場合、送水温度を高くしても送水量を増大させれば、同じ熱量を得ることができる。この場合、ポンプ動力は増えるが、ほとんどのケースでは、フリークーリングで削減される熱源エネルギー量の方が大きくなる。この熱源システム60によれば、負荷側中間温度を高めに維持することで、冬期のみならず中間期から初夏或いは夏期夜間などの幅広い期間で冷却塔61の活用が可能となり、大きな省エネルギー効果を期待することができる。さらに、フリークーリングを併用する熱源システム60では、負荷側中間温度を可変に設定して、温度差を小さく温度帯を高く移行させることで、フリークーリングの活用の拡大化を図ることが可能となる。
次に、図13を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る熱源システム10,60の制御方法について説明する。図13は熱源システム10,60を制御装置50により制御する方法を示すフローチャートである。
まず、制御装置50は、ステップ1(S1)に示すように、外気の乾球温度や相対湿度に基づき外気湿球温度を演算すると共に、ステップ2(S2)に示すように、負荷側の冷水の往還温度や流量に基づき負荷側の負荷率を演算する。
上記したように外気条件や高温側負荷13及び低温側負荷14の運転データなどにより最適な熱源側中間温度及び負荷側中間温度は変化するから、制御装置50は、次のステップ3(S3)及びステップ4(S4)に示すように、定期的に(例えば、10分間隔で)、熱源側中間温度と負荷側中間温度の設定値を、それぞれ、所定温度の範囲内(例えば、7~20℃)で少しずつ(例えば、0.5℃ずつ)変化させる。
また、制御装置50は、ステップ5(S5)において、例えば、その時の外気条件と冷水の還水温度とを比較したりすることによって、フリークーリングの利用が有効かどうかを判断する。
その結果、制御装置50は、上記ステップ5(S5)においてフリークーリングの利用が有効であると判断した場合、ステップ6(S6)に進み、上記ステップ3(S3)及びステップ4(S4)においてそれぞれ設定された熱源側中間温度と負荷側中間温度の設定値に基づき、冷却塔61(図12参照)を利用した場合の熱源と搬送動力(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ+冷水二次ポンプ)の合計消費エネルギーを演算する。
一方、制御装置50は、上記ステップ5(S5)においてフリークーリングの利用が有効でないと判断した場合、ステップ7(S7)に進み、上記ステップ3(S3)及びステップ4(S4)においてそれぞれ設定された熱源側中間温度と負荷側中間温度の設定値に基づき、冷却塔61(図12参照)を利用しない場合の熱源と搬送動力(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ+冷水二次ポンプ)の合計消費エネルギーを演算する。
その後、制御装置50は、ステップ8(S8)において演算処理にエラーがないかどうかを判断し、演算処理にエラーがないと判断した場合には、次のステップ9(S9)及びステップ10(S10)に進む。
ステップ9(S9)において、制御装置50は、熱源システムの総合効率が最大となる最適な熱源側中間温度と負荷側中間温度の組合せ結果を抽出した上で、ステップ10(S10)において、最適な熱源側中間温度と負荷側中間温度を決定する。
一方、制御装置50は、上記ステップ8(S8)において演算処理にエラーがあると判断した場合には、ステップ11(S11)において、熱源側中間温度と負荷側中間温度をいずれも15℃に設定する。
<省エネルギー効果の試算>
次に、上記した本発明の実施の形態に係るフリークーリングを併用した熱源システム60の省エネルギー効果を、図7に示すような従来の並列方式の熱源システムにおいてフリークーリングを併用した場合のシステム(以下「従来システム」と言う)と比較して試算した結果について説明する。
まず、この時の試算条件は以下の(1)~(7)に記載した通りである。
(1)高温側熱源 空冷モジュールチラー(冷凍能力:100 RT、冷水一次ポンプ+冷水二次ポンプ:合計定格消費電力4.1kW)
(2)低温側熱源 水冷INVスクリューチラー(冷凍能力:100RT、冷水一次ポンプ・冷水二次ポンプ・冷却水ポンプ・冷却塔ファン:合計定格消費電力8.0kW)
(3)フリークーリング用冷却塔(定格消費電力:2.7kW)
(4)フリークーリング用ポンプ(定格消費電力:2.2kW)
(5)本システムと従来システムの高温側熱源と低温側熱源は、いずれも同一熱源とし、冷水一次ポンプの制御は定流量方式、冷水二次ポンプの制御は変流量方式によるものと仮定した。
(6)本システムと従来システムの水冷INVスクリューチラー用の冷却水ポンプと冷却塔ファンは、いずれもシステム全体の消費電力量が最小となる最適制御を行うものと仮定した。
(7)負荷条件は、一般オフィス用途の冷房負荷を外気温度から想定し、月平均外気条件から必要な潜熱処理熱量及び顕熱処理熱量を算定した。
以上の条件で試算した結果、本発明の実施の形態に係る熱源システム60では、従来システムと比べて、合計エネルギー消費量(冷凍機+冷却塔ファン+冷却水ポンプ+冷水一次ポンプ+冷水二次ポンプ)において約22%の削減効果を得ることができることが分かった。
<本発明に係る熱源システムの効果>
上記したように本発明に係る熱源システムによれば、高温側負荷13と低温側負荷14の負荷率が100%の時は、低温側負荷14の還水をそのまま高温側負荷の往水としてカスケード利用できるため、低温冷水を熱源に戻す搬送動力及び高温冷水を供給する搬送動力を削減することができる。また、冷温側負荷14と高温側負荷13との間に偏差が生じた場合には、バランス管15がその偏差を吸収することができる。
すなわち、このように負荷側の偏差分をバランス管15に通水することで、無駄のない冷水の搬送を行うことができるため、搬送動力の削減を図ることができる。
また、バランス管15を設置することで、負荷側の偏差にも熱源の処理比率を効率良く対応させることができ、また、小負荷時には、直列に接続した2つの熱源のうち一方の熱源に低温側負荷と高温側負荷の処理させることができるため、熱源システムの総合効率を向上させることができる。
さらに、バランス管15を設置しているため、熱源側中間温度と負荷側中間温度について異なる温度設定の可変が可能になる。したがって、熱源側中間温度と負荷側中間温度の双方を最適化することにより、熱源だけでなく二次側(負荷側)も含めた熱源システム全体の総合効率を向上させることができる。
なお、上記した本発明の実施の形態の説明は、本発明に係る熱源システムにおける好適な実施の形態について説明しているため、技術的に好ましい種々の限定を付している場合もあるが、本発明の技術範囲は、特に本発明を限定する記載がない限り、これらの態様に限定されるものではない。
10 熱源システム
11 高温側熱源
12 低温側熱源
13 高温側負荷
14 低温側負荷
15 バランス管
16 (高温側熱源の)バイパス菅
18 負荷側冷水接続管
21 冷水一次ポンプ
22 冷水一次ポンプ
33 冷水二次ポンプ
34 冷水二次ポンプ
50 制御装置
60 熱源システム
61 冷却塔

Claims (10)

  1. 高温側負荷を冷却する高温冷水を製造する高温側熱源低温側負荷を冷却する低温冷水を製造する低温側熱源、前記低温側負荷、及び前記高温側負荷の順に直列に配置され、前記高温側熱源と前記低温側熱源の間と前記高温側負荷と前記低温側負荷の間とを接続するバランス管を備えた熱源システムであって
    記高温側負荷と前記低温側負荷との間で生じる熱負荷の偏差に基づき、前記バランス管を介して、前記高温側負荷を流通する前記高温冷水の流量と前記低温側負荷を流通する前記低温冷水の流量をそれぞれ制御する制御装置を備えていることを特徴とする熱源システム。
  2. 前記バランス管は、前記高温側熱源のバイパスと、前記高温側負荷と前記低温側負荷の間の負荷側冷水接続管と、を接続するように設けられ、前記バランス管により、前記低温側負荷の余剰冷水を返送したり或いは前記高温側負荷へ不足冷水を供給したりする請求項1に記載の熱源システム。
  3. 前記高温側熱源と前記低温側熱源にそれぞれ冷水一次ポンプが設けられ、前記高温側負荷と前記低温側負荷にそれぞれ冷水二次ポンプが設けられ、
    前記バランス管は、前記高温側熱源のバイパスと、前記高温側負荷と前記低温側負荷の間の負荷側冷水接続管と、を接続するように設けられ、前記バランス管と前記負荷側冷水接続管との接続位置は前記高温側負荷の前記冷水二次ポンプの下流側である請求項2に記載の熱源システム。
  4. 前記制御装置は、前記高温側負荷と前記低温側負荷の熱負荷が所定量以下に低下した部分負荷時に前記高温側熱源若しくは前記低温側熱源を停止させる請求項1~3のいずれかの請求項に記載の熱源システム。
  5. 前記制御装置は、前記高温側熱源の出口の熱源側中間温度の設定値を可変に設定する請求項1~4のいずれかの請求項に記載の熱源システム。
  6. 前記制御装置は、前記高温側熱源と前記低温側熱源の負荷比率や外気環境に基づき、前記熱源側中間温度の設定値を可変に設定する請求項5に記載の熱源システム。
  7. 前記制御装置は、前記高温側熱源と前記低温側熱源の機種の組合せに基づき、前記熱源側中間温度の設定値を可変に設定する請求項5又は6に記載の熱源システム。
  8. 前記制御装置は、前記高温側負荷の入口の負荷側中間温度の設定値を可変に設定する請求項1~7のいずれかの請求項に記載の熱源システム。
  9. 前記制御装置は、前記高温側負荷と前記低温側負荷の負荷比率に基づき、前記負荷側中間温度の設定値を可変に設定する請求項8に記載の熱源システム。
  10. 前記高温側熱源の上流側に冷却塔を直列に接続し、該高温側熱源に還る冷水に対して該冷却塔を利用してフリークーリングを行う請求項8又は9に記載の熱源システム。
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