JP6264598B2 - 熱源運転ナビゲーションシステム及びその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱源システムにおける省エネルギー運転をナビゲーションする熱源運転ナビゲーションシステム及びその方法に関する。
建物運用時の省エネルギーは重要課題であり、特に空調システムで消費されるエネルギーは一般的なオフィスビルでは建物全体の1/3にも及ぶことから、空調システムの省エネルギーを図ることが重要である。
周知のように、一般的なセントラル式空調システムにおいては、熱源機として冷凍機(特に冷却水を用いる水冷式冷凍機)を用いることが主流であり、冷却塔や冷却水ポンプ、冷水ポンプ等の補助機とともに熱源システムを構成している。
この種の冷凍機の各々は一般的に最高効率を発揮する負荷率を有している。このため、1台の冷凍機で全ての負荷に対応するより、複数台の冷凍機を運転することにより、全体的な効率を得ることが可能である。
上述した熱源システムを対象として、熱源機である冷凍機の運転に対して、複数の冷凍機を並列に接続し、負荷の能力に対応した台数を運転し、最も効率の良い台数制御を行うシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
また、冷却塔から冷凍機の凝縮器に送給される冷却水の温度は、大気温度に対応して変動するので、特に、冬期には低くなる。そこで、冷却塔において大気と熱交換した後の冷却水の温度が、冷凍機の凝縮器において冷媒と熱交換した後の冷水の温度と同等になる時期において、冷凍機を運転せずに、冷却塔で冷やされた冷却水により、負荷に供給する冷水を冷やし、省エネルギーを図るフリークーリングの手法がある。
上述した熱源システムを対象として、熱源機である冷凍機の運転に対して、冷却塔から供給される冷却水の温度と、負荷から冷凍機に戻る冷水の温度とにより、フリークーリングを行うか否かの制御を行うシステムがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2009−008356号公報 特開2009−276004号公報
上述した特許文献1のシステムは、負荷の能力に対応した最適化な冷凍機の運転制御を行うことはできる。また、ターボ冷凍機においては、より省エネルギー化したインバータによる回転数制御ターボ冷凍機が採用されており、さらに熱源システムにおける機器効率が向上されている。
しかしながら、特許文献1においては、ターボ冷凍機のみによって、負荷に対して冷水供給を行うため、省エネルギー化には限界が生じる。
また、特許文献2のシステムは、熱源機である冷凍機に戻る冷水と、冷却塔からの冷凍機に対する冷却水との各々の温度を測定し、冷却水で直接に冷水を所定の温度に冷やせる場合、冷凍機を動作させずにフリークーリングを行う。このため、特許文献2のシステムは、特許文献1のシステムに比較してより省エネルギー化を行うことができる。
しかし、特許文献2においては、外気状態、冷凍機の負荷状況、及び冷凍機をはじめとして熱源システムを構成する各機器の特性などの様々な外的及び内的の要因を複合的に考慮していない。したがって、特許文献2においては、熱源システム全体としての最高効率を実現するための最適な制御が行われることは困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、熱源システムにおける外的及び内的の各々の要因を考慮し、この熱源システム全体での最適な運転をナビゲートする熱源運転ナビゲーションシステム及びその方法を提供することを目的とする。
本発明の熱源運転ナビゲーションシステムは、 第1温度の冷却水を供給する冷却塔と、流入する冷水を前記冷却水を用いて所定の第2温度に冷却する複数のターボ冷凍機と、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷却水を当該ターボ冷凍機に対して供給する冷却水ポンプと、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷水を負荷に供給する冷水ポンプと、流入する冷水と前記冷却水とで熱交換を行い、当該冷水の温度を低下させる熱交換機と、前記熱交換機に設けられ、前記冷却水を当該熱交換機に対して供給する熱交換機1次ポンプと、前記熱交換機に設けられ、当該熱交換機に対して前記冷水を供給する熱交換機2次ポンプと、を備える熱源システムにおいて、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の運転パターンを生成する熱源運転ナビゲーションシステムであり、前記ターボ冷凍機による運転モードM1、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の複合による運転モードM2、前記熱交換機による運転モードM3のいずれかで運転するかを判定するフリークーリング判定部と、前記ターボ冷凍機による運転モードM1における前記熱源システムの全体のCOP(成績係数)であるシステムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する冷凍機効率算出部と、前記熱交換機による前記運転モードMにおける前記システムCOPを算出する熱交換機効率算出部と、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機による運転モードMにおける前記システムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記熱交換機の製造する製造熱量及び当該製造熱量を製造する際の熱交換機消費電力を算出し、前記負荷に供給する負荷熱量から当該製造熱量を減算した差分熱量を、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する総合効率算出部とを有し、前記フリークーリング判定部が、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3のいずれの運転モードで前記熱源システムを動作させるかを、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3の各々の前記システムCOPを比較し、最も高い効率の運転モードを選択する
ことを特徴とする。
本発明の熱源運転ナビゲーションシステムは、前記フリークーリング判定部が、前記冷却水の第1温度に応じて、前記熱交換機効率算出部が算出した前記熱交換機の製造する製造熱量が、前記負荷に供給する負荷熱量以上である場合、前記熱源システムの運転モードを前記運転モードM3とし、前記製造熱量が前記負荷熱量未満で有る場合、前記熱源システムの運転モードを前記運転モードM1あるいは前記運転モードM2のいずれかと判定することを特徴とする。
本発明の熱源運転ナビゲーションシステムは、前記フリークーリング判定部が、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記冷凍機効率算出部が前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出した、運転モードM1における最も高い効率のシステムCOPと、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記総合効率算出部が前記熱交換機の製造する製造熱量及び当該製造熱量を製造する際の熱交換機消費電力を算出し、前記負荷熱量から当該製造熱量を減算した差分熱量を、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出した最も高い効率のCOPにおける冷凍機消費電力を求め、熱交換機消費電力及び冷凍機消費電力により求めた運転モードM2における最も高い効率のシステムCOPとを比較し、システムCOPの効率が高い運転モードを選択することを特徴とする請求項2に記載の熱源運転ナビゲーションシステム。
本発明の熱源運転ナビゲーションシステムは、前記熱交換機効率算出部が、前記運転モードM1におけるシステムCOPを算出する際、製造熱量を製造するための消費電力として、前記熱交換機の消費電力と、前記冷却水量に対応した前記冷却塔の消費電力と、前記冷却塔から前記熱交換機に前記冷却水を流入させる前記熱交換機1次ポンプの消費電力と、前記負荷から戻る前記冷水を前記熱交換機に流入させる前記熱交換機2次ポンプの消費電力とを加算した総消費電力を用い、前記冷凍機効率算出部が、前記運転モードM3におけるシステムCOPを算出する際、製造熱量を製造するための消費電力として、稼働させている前記ターボ冷凍機の消費電力と、前記冷却水量に対応した前記冷却塔の消費電力と、前記冷却塔から前記ターボ冷凍機に前記冷却水を流入させる前記冷却水ポンプの消費電力と、前記ターボ冷凍機から前記負荷に対して前記冷水を送出させ前記冷水1次ポンプの消費電力とを加算した総消費電力を用い、前記総合効率算出部が、前記運転モードM2におけるシステムCOPを算出する際、前記熱交換機の消費電力と、前記冷却水量に対応した前記冷却塔の消費電力と、前記冷却塔から前記熱交換機に前記冷却水を流入させる前記熱交換機1次ポンプの消費電力と、前記負荷から戻る前記冷水を前記熱交換機に流入させる前記熱交換機2次ポンプの消費電力と、前記冷却塔から前記ターボ冷凍機に前記冷却水を流入させる前記冷却水ポンプの消費電力と、前記ターボ冷凍機から前記負荷に対して前記冷水を送出させ前記冷水1次ポンプの消費電力とを加算した総消費電力を用いることを特徴とする。
本発明の熱源運転ナビゲーションシステムは、第1温度の冷却水を供給する冷却塔と、流入する冷水を前記冷却水を用いて所定の第2温度に冷却する複数のターボ冷凍機と、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷却水を当該ターボ冷凍機に対して供給する冷却水ポンプと、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷水を負荷に供給する冷水ポンプと、流入する冷水と前記冷却水とで熱交換を行い、当該冷水の温度を低下させる熱交換機と、前記熱交換機に設けられ、前記冷却水を当該熱交換機に対して供給する熱交換機1次ポンプと、前記熱交換機に設けられ、当該熱交換機に対して前記冷水を供給する熱交換機2次ポンプと、を備える熱源システムにおいて、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の運転パターンを生成する熱源運転ナビゲーション方法であり、フリークーリング判定部が、前記ターボ冷凍機による運転モードM1、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の複合による運転モードM2、前記熱交換機による運転モードM3のいずれかで運転するかを判定するフリークーリング判定過程と、冷凍機効率算出部が、前記ターボ冷凍機による運転モードM1における前記熱源システムの全体のCOP(成績係数)であるシステムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する冷凍機効率算出過程と、熱交換機効率算出部が、前記熱交換機による運転モードMにおける前記システムCOPを算出する熱交換機効率算出過程と、総合効率算出部が、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機による運転モードMにおける前記システムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記熱交換機の製造する製造熱量及び当該製造熱量を製造する際の熱交換機消費電力を算出し、前記負荷に供給する負荷熱量から当該製造熱量を減算した差分熱量を、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する総合効率算出過程とを有し、前記フリークーリング判定部が、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3のいずれの運転モードで前記熱源システムを動作させるかを、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3の各々のCOPを比較し、最も効率の高い
転モードを選択することを特徴とする。
この発明によれば、熱源システムにおける外的及び内的の各々の要因を考慮し、この熱源システム全体において、従来に比較してより高速に、かつ高い精度で低消費電力を実現するための運転モードとなるように、冷凍機及び熱交換機の運転条件を設定することを可能とし、消費電力量を容易に低減する最適な熱源システムの運転をナビゲートすることができる。
本発明の本実施形態による熱源運転ナビゲーションシステムが運転パターンを生成する対象となる熱源システムを示している。 本発明の実施形態による熱源運転ナビゲーションシステム1の構成例を示す図である。 本発明の実施形態による熱源運転ナビゲーションシステム1による熱源システムの運転モードの判定及び運転モードにおける最適な稼働条件を求める動作例を示すフローチャートである。 熱交換機に供給される冷却水量に応じたフリークーリング可能な冷却水温度を示している。 図5は、冷却水の温度TE2及び負荷熱量と、運転モードとの対応を示す運転モードグラフである。 データベース16に記憶されている冷凍機消費電力量算出式に基づく冷凍機(INVターボ冷凍機、定速ターボ冷凍機)の負荷率とその負荷率の場合のCOPとの対応関係を示すグラフである。 運転モードM1における、負荷の負荷率(実質的に負荷熱量)と消費電力量及びCOPの各々との対応を示すグラフである。 運転モードM1における負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を温度毎に示したグラフである。 負荷熱量の負荷率に対応した運転モードM1、運転モードM2及び運転モードM3による熱源システム全体のCOPを示すグラフである。
本発明の熱源運転ナビゲーションシステムは、熱源システムの運転パターンを生成する運転ナビゲーションシステムである。図1は、本実施形態による熱源運転ナビゲーションシステムが運転パターン(後述する運転モードと各運転モードにおける装置の動作条件)を生成する対象となる熱源システムを示している。
図1において、熱源システム100は、負荷200に対して冷却用の冷水を供給する。
この図1の熱源システム100は、冷却塔101、熱交換機102、冷凍機103_1から冷凍機103_n(nは整数であり、以下、本実施形態においてはn=3として説明)、冷水1次ポンプ104_1から冷水1次ポンプ104_n、冷却水1次ポンプ105_1から冷却水1次ポンプ105_n、熱交換機1次ポンプ106、熱交換機2次ポンプ107、冷水(往)ヘッダー108、冷水(還)ヘッダー109、冷却水(往)ヘッダー110及び冷却水(還)ヘッダー111を備えている。
冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3の各々は、それぞれ冷水1次ポンプ104_1、冷水1次ポンプ104_2、冷水1次ポンプ104_3により、冷水(往)ヘッダー108を介して、自身が冷却した冷水を負荷200に対して送出する。
また、冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3の各々には、負荷200から還流される冷水が、冷水(還)ヘッダー109から流入する。
熱交換機102は、冷水(還)ヘッダー109から熱交換機2次ポンプ107により供給された冷水と、冷却水(還)ヘッダー111から熱交換機1次ポンプ106により供給される冷却水との熱交換を行う。
冷却塔101は、冷却水(還)ヘッダー111から供給される冷却水を冷却して、冷却水(往)ヘッダー110に対して送出する。
負荷に供給する冷水の量である冷水量は、冷水1次ポンプ104_1、冷水1次ポンプ104_2及び冷水1次ポンプ104_3の送出量によって制御される。
また、冷却水の量である冷水量は、冷却水1次ポンプ105_1、冷却水1次ポンプ105_2及び冷却水1次ポンプ105_3の各々がそれぞれ冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3に送出する冷却水の量と、熱交換機1次ポンプ106が熱交換機102に送出する冷却水の量との合計である。
本実施形態においては、図1の熱源システムの運転モードとして、以下に示す3つの運転モードが用いられている。
図1(a)は、冷凍機単独運転モードである運転モードM1における熱源システム100の動作を示している。この運転モードM1は、冷凍機のみの運転であり、INV(インバータ)ターボ冷凍機の特性である部分負荷運転での高効率化を生かした効率的な運転台数による運転モードである。すなわち、図1(a)においては、熱交換機102における冷却水と冷水との熱交換が行われていない。このため、熱交換機1次ポンプ106及び熱交換機2次ポンプ107は稼働していない。負荷を冷却するために設定された冷却水の設定温度とする際、COP(Coefficient Of Performance:成績係数)が最値となるように、冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3における稼働(運転)台数と、稼働している冷凍機の負荷率と、冷却水量と、負荷を冷却するために設定された冷却水の設定温度とが制御されている。
この運転モードM1における熱源システム100の消費電力量は、稼働している冷凍機における負荷率に対応した消費電力量のみではなく、以下に示す他の消費電力量が加算される。すなわち、この他の消費電力量は、冷却水を冷凍機に供給する温度とするため冷却塔101で使用される消費電力量、冷却塔101から冷却水を稼働する冷凍機に供給する冷凍機毎に敷設されている冷却水1次ポンプ(冷却水1次ポンプ105_1、冷却水1次ポンプ105_2及び冷却水1次ポンプ105_3)の消費電力量、冷水を負荷に対して送出する冷凍機毎に敷設されている冷水1次ポンプ(冷水1次ポンプ104_1、冷水1次ポンプ104_2及び冷水1次ポンプ104_3)の消費電力量とである。
図1(b)は、FC(フリークーリング)運転における冷凍機と熱交換機とが協働する運転モードである運転モードM2における熱源システム100の動作を示している。図1(b)の運転モードM2は、プレクール運転モードであり、冷凍機に還流する冷水の温度を熱交換機により低下させて冷凍機に戻され、冷凍機がこの熱交換機が低下させた温度から所定の温度まで冷水の温度を低下させる運転モードである。すなわち、図1(b)においては、冷凍機(冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3)のみでなく、熱交換機102における冷却水と冷水との熱交換とが行われている。このため、図1(a)とは異なり、熱交換機1次ポンプ106及び熱交換機2次ポンプ107は稼働している。この運転モードM2においては、熱交換機102が冷却水により冷水の温度を下げ、この熱交換機102が製造した製造熱量を負荷熱量から減算し、この減算結果により得られた差分熱量に対し、負荷を冷却するために設定された冷却水の設定温度とするように、COPが最値となるように、冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3における稼働(運転)台数と、稼働している冷凍機の負荷率と、冷却水量とが制御されている。
ここで、熱交換機1次ポンプ107は冷水(還)ヘッダー109から負荷より戻る冷水を熱交換機102に対して流入させている。そして、熱交換機102における冷却水との熱交換で冷却された冷水が再び冷水(還)ヘッダー109に戻される。
この運転モードM2における熱源システム100の消費電力量は、稼働している冷凍機における負荷率に対応した消費電力量及び稼働している熱交換機の消費電力量のみではなく、以下に示す他の消費電力量が加算される。すなわち、この他の消費電力量は、冷却水を冷凍機に供給する温度とするため冷却塔101で使用される消費電力量、冷却塔101から冷却水を稼働する冷凍機に供給する冷凍機毎に敷設されている冷却水1次ポンプの消費電力量、冷水を負荷に対して送出する冷凍機毎に敷設されている冷水1次ポンプの消費電力量と、熱交換機102に冷却塔101から冷却水を流入させる熱交換機1次ポンプ106の消費電力量と、冷水を熱交換機102を介して冷水(還)ヘッダー109に送出する熱交換機2次ポンプ107の消費電力量とである。
図1(c)は、FC運転における熱交換機のみが動作する運転モードである運転モードM3における熱源システム100の動作を示している。この運転モードM3は、完全フリークーリング運転モードであり、冷凍機を用いずに、負荷に供給する冷水を全て熱交換機による、冷却水と冷水との熱交換により、冷水の温度を負荷に供給する所定の温度まで低下させる運転モードである。すなわち、図1(c)においては、冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3)のいずれも動作せず、熱交換機102における冷却水と冷水との熱交換のみが行われている。このため、図1(b)とは異なり、冷水1次ポンプ(冷水1次ポンプ104_1、冷水1次ポンプ104_2及び冷水1次ポンプ104_3)が稼働していない。この運転モードM3においては、熱交換機102が冷却水により冷水の温度を負荷200に対して供給する温度まで下げるように、熱交換機102に供給する冷却水量と、熱交換機102に流入させる冷水量とが制御されている。
ここで、熱交換機1次ポンプ107は冷水(還)ヘッダー109から負荷より戻る冷水を熱交換機102に対して流入させている。そして、熱交換機102における冷却水との熱交換で冷却された冷水が冷水(往)ヘッダー108に戻される。
この運転モードM3における熱源システム100の消費電力量は、稼働している熱交換機102における冷却水と冷水との熱交換に対応した消費電力量のみではなく、以下に示す他の消費電力量が加算される。すなわち、この他の消費電力量は、冷却塔101から冷却水を熱交換機102に供給する熱交換機1次ポンプ106の消費電力量、冷水を熱交換機102を介して負荷200に対して送出する熱交換機2次ポンプ107の消費電力量である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図2は、この発明の実施形態による熱源運転ナビゲーションシステム1の構成例を示す図である。図2において、熱源運転ナビゲーションシステム1は、熱交換機効率算出部11、冷凍機効率算出部12、総合効率算出部13、フリークーリング判定部14、熱源運転制御部15、データベース16及び運転モードデータベース17を備えている。
熱源運転ナビゲーションシステム1は、熱源システムにおける冷凍機による負荷に供給する負荷である負荷熱量を、その時点の負荷熱量の大きさ及び外気温(冷却塔から供給される冷却水温度TE2)などにより、熱交換機によるフリークーリングを使用するか否かの判定、すなわち運転モードM1とするか、あるいは運転モードM2及び運転モードM3とするかを行う。また、熱源運転ナビゲーションシステム1は、運転モードM1及び運転モードM2と判定された際、稼働させる冷凍機の台数及び稼働する冷凍機の負荷率の最適化を行う。
データベース16には、冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3毎の冷却水の温度TE2、冷却水量及び負荷率の条件に対応した冷凍機の製造熱量及び消費電力量を算出する、実測から求められた実験式である冷凍機消費電力量算出式が予め書き込まれて記憶されている。ここで、製造熱量を消費電力量で除算すると、COPが求められる。
また、データベース16には、熱交換機102の冷却水温度、冷却水量及び冷水量の条件に対応した熱交換機102の製造熱量及び消費電力量を算出する、実測から求められた実験式である交換機消費電力量算出式が予め書き込まれて記憶されている。
また、データベース16には、冷水1次ポンプ104_1、冷水1次ポンプ104_2、冷水1次ポンプ104_3及び熱交換機2次ポンプ107の各々の条件の冷水量に対応した、それぞれのポンプの消費電力量を算出する、実測から求められた実験式である冷水ポンプ消費電力量算出式がポンプ毎に予め書き込まれて記憶されている。
また、データベース16には、冷却水1次ポンプ105_1、冷却水1次ポンプ105_2、冷却水1次ポンプ105_3及び熱交換機1次ポンプ106の各々の冷却水量の条件に対応した、それぞれのポンプの消費電力量を算出する、実測から求められた実験式である冷却水ポンプ消費電力量算出式がポンプ毎に予め書き込まれて記憶されている。
また、データベース16には、冷却塔101の周囲温度、周囲湿度及び冷却水量の条件に対応した消費電力量を算出する、実測から求められた実験式である冷却塔消費電力量算出式が予め書き込まれて記憶されている。
また、上述したような実験式でなく、予め計算された数値がそれぞれの条件に対応して書き込まれている冷凍機消費電力量算出テーブル、交換機消費電力量算出テーブル、冷水ポンプ消費電力量算出テーブル、冷却水ポンプ消費電力量算出テーブル及び冷却塔消費電力量算出テーブルとして、データベース16に予め書き込んで記憶させておいても良い。
熱交換機効率算出部11は、運転モードM3において、冷却水の温度TE2に対応して、製造熱量を算出する際における冷却水量を求める。
また、熱交換機効率算出部11は、冷却水量と、この冷却水の温度TE2により、製造熱量と、この製造熱量に対応した消費電力量を交換機消費電力量算出式により求める。
また、熱交換機効率算出部11は、運転モードM3において、負荷200に供給する負荷熱量に対応した製造熱量を最も高いシステムCOPで製造するための冷却水量を求める。ここで、システムCOPとは、熱交換機102の消費電力量のみでなく、熱交換機102に対して冷水を冷水(還)ヘッダー109から流入させる熱交換機2次ポンプ107と、熱交換機102に対して冷却水を流入させる熱交換機1次ポンプ106、冷却塔101との各々の消費電力量を熱交換機102の消費電力量に加算して算出された数値である。熱交換機効率算出部11は、負荷熱量に対応した製造熱量を製造するための冷却水量を求め、この冷却水量に対応した冷却塔101の消費電力量を冷却塔消費電力量算出式から求める。
冷凍機効率算出部12は、運転モードM1において、冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3毎に、各々に対応する冷凍機消費電力量算出式により、冷却水の温度TE2及び冷却水量により製造する製造熱量及びこの製造熱量を製造するための消費電力量を算出して求める。
また、冷凍機効率算出部12は、運転モードM1において、負荷200に供給する負荷熱量に対応した製造熱量を最も高いシステムCOPで製造するための、冷凍機の稼働台数及び稼働させる冷凍機の負荷率と、稼働している冷凍機に供給する冷却水量とを求める。ここで、システムCOPとは、稼働している冷凍機の消費電力量のみでなく、稼働している冷凍機から冷水を冷水(往)ヘッダー108へ送出する冷水1次ポンプと、稼働している冷凍機に冷却水を流入させる冷却水1次ポンプと、冷却塔101との各々の消費電力量を冷凍機の消費電力量に加算して算出された数値である。
このとき、冷凍機効率算出部12は、冷却水の温度TE2に対応した、負荷200に供給する負荷熱量と同様の製造熱量を製造する際、システムCOPが最大となる冷凍機の稼働台数、稼働させた冷凍機の負荷率、冷却水量の各々を求める。
ここで、冷凍機効率算出部12は、冷凍機の稼働台数、稼働させた冷凍機の負荷率、冷却水量を変化させつつ、冷却水の温度TE2に対応させて、冷凍機消費電力量算出式、冷水ポンプ消費電力量算出式、冷却水ポンプ消費電力量算出式、冷却塔消費電力量算出式の各々により求められた消費電力量を加算して、この加算した消費電力量を熱源システムの総消費電力量として求め、この総消費電力量により稼働している冷凍機が製造する製造熱量を除算し、システムCOPが最大となる冷凍機の稼働台数、稼働させた冷凍機の負荷率、冷却水量の組み合わせを求める。
総合効率算出部13は、運転モードM2において、冷却水の温度TE2に対応した、負荷200に供給する負荷熱量と同等の製造熱量を得るための冷凍機の稼働台数、稼働させた熱交換機の負荷率、冷凍機に供給する冷却水量、熱交換機に供給する冷却水量を求める。
また、総合効率算出部13は、冷却水量と、この冷却水の温度TE2と、製造熱量とに対応した消費電力量を交換機消費電力量算出式により求める。
ここで、総合効率算出部13は、負荷熱量から熱交換機102が製造する製造熱量を減算し、差分熱量を算出する。
総合効率算出部13は、冷凍機103_1、冷凍機103_2及び冷凍機103_3毎に、各々に対応する冷凍機消費電力量算出式により、冷却水の温度TE2及び冷却水量により製造する差分熱量及びこの差分熱量を製造するための消費電力量を算出して求める。
総合効率算出部13は、運転モードM1において、負荷200に供給する負荷熱量に対応した製造熱量を最も高いシステムCOPで製造するための、熱交換機102に供給する冷却水量と、冷凍機の稼働台数及び稼働させる冷凍機の負荷率と、稼働している冷凍機に供給する冷却水量とを求める。ここで、システムCOPとは、熱交換機及び稼働している冷凍機の消費電力量を合計したものではなく、熱交換機102に冷却水を流入させる熱交換機1次ポンプ106と、熱交換機102に冷水(還)ヘッダー109から流入させる熱交換機2次ポンプ107と、稼働している冷凍機から冷水を冷水(往)ヘッダー108へ送出する冷水1次ポンプと、稼働している冷凍機に冷却水を流入させる冷却水1次ポンプと、冷却塔101との各々の消費電力量を、熱交換機及び稼働している冷凍機の消費電力量に加算して求めた数値である。
このとき、冷凍機効率算出部12は、負荷熱量と同様の製造熱量を製造する際、システムCOPが最大となる熱交換機102に供給する冷却水量、冷凍機の稼働台数、稼働させた冷凍機の負荷率、冷却水量の各々を求める。
ここで、冷凍機効率算出部12は、熱交換機102に供給する冷却水量、冷凍機の稼働台数、稼働させた冷凍機の負荷率、冷却水量を変化させつつ、冷却水の温度TE2に対応させて、交換機消費電力量算出式、冷水ポンプ消費電力量算出式、冷却水ポンプ消費電力量算出式、冷却塔消費電力量算出式の各々により求められた消費電力量を加算して、この加算した消費電力量を熱源システムの総消費電力量として求め、この総消費電力量により稼働している熱交換機102及び冷凍機が製造する製造熱量を除算し、システムCOPが最大となる熱交換機102に供給する冷却水量、冷凍機の稼働台数、稼働させた冷凍機の負荷率、稼働させた冷凍機に供給する冷却水量の組み合わせを求める。
図3は、本発明の実施形態による熱源運転ナビゲーションシステム1による熱源システムの運転モードの判定及び運転モードにおける最適な稼働条件を求める動作例を示すフローチャートである。熱源運転ナビゲーションシステム1は、冷却水の温度TE2と負荷熱量との組み合わせ毎に、図3のフローチャートを実行する。ここで、負荷熱量とは、負荷200に対して冷水(往)ヘッダー108を介して供給する冷水の予め設定された温度TE0と、負荷200により冷水(還)ヘッダー109へ戻される冷水の温度TE1との差分の熱量(冷水量により求まる)である。
以下、図1、図2及び図3を用いて、本実施形態による熱源運転ナビゲーションシステム1の最適な運転モードを求める処理を説明する。
ステップS1:
熱源運転制御部15は、負荷200に供給する負荷熱量(例えば、単位RT)、冷凍機群(103_1〜103_3)に戻る冷水の温度TE1、冷却塔101から供給される冷却水の温度TE2、熱交換機102の製造熱量の製造性能のデータなどを読み込む。
そして、熱源運転制御部15は、図1の熱源システムの運転モード及び運転条件の最適化を行うモード判定処理を指示する制御信号を出力する。
フリークーリング判定部14は、熱源運転制御部15から制御信号が供給されると、温度TE2の温度により得られる熱交換機の製造熱量(例えば、単位RT)の算出を依頼する制御信号を、熱交換機効率算出部11に対して行う。
熱交換機効率算出部11は、冷却水の量である冷却水量、負荷から戻ってくる冷水の温度TE1、冷却塔から供給される冷却水の温度TE2を、熱源運転制御部15から読み込む。
ステップS2:
そして、熱交換機効率算出部11は、冷却水の量である冷却水量、温度TE1及び温度TE2により、熱交換機による製造熱量の算出を行う。このとき、冷却水量は、評価対象の熱源システム1において流すことが可能な最大の冷却水量に対する割合である冷却水量(例えば、100%、75%、50%など)毎に、この冷却水量と冷却水の温度TE2とに製造熱量と、この製造熱量に対応した消費電力量を、データベース16から読み出した交換機消費電力量算出式により求める。
また、交換機消費電力量算出式の代わりに、例えば、100%から50%の10%刻みに実測して、熱交換機102に対応する実験を行い、冷却水量及び冷却水の温度TE2に対応して製造熱量及び製造熱量を得るための交換消費電力量算出テーブルを、予めデータベース16にかきこんで 記憶させるようにしても良い。
上述した負荷熱量は、評価対象の熱源システムにおいて流す冷水量に対する割合である。冷水量は実質的な負荷熱量であり、温度TE1と負荷に送出する冷水の供給温度との差温度とこの冷水量とから算出される。
図4は、熱交換機に供給される冷却水量に応じたフリークーリング可能な冷却水温度を示している。この図4は、上述したように、他の冷却水量についても熱交換機102の製造熱量が算出される。図4において、左側の縦軸が製造熱量(RT)を示し、右側の縦軸が温度を示し、横軸が熱交換機2次ポンプにより供給される冷水量の割合を示している。また、図4において、実線が熱交換機に流入する冷却水の温度TE2を示し、破線が冷却水と冷水との熱交換により熱交換機102の製造する製造熱量を示している。ここでは、冷却水量を供給可能な量の100%として求めている。
例えば、負荷に供給する負荷熱量が2000RTである場合、冷水量が供給可能量の100%とすると、冷却水の温度が12℃により、熱交換機は2000RTの製造熱量を製造することができ、冷凍機を使用せずに、完全に冷水を冷却水のみによって、負荷に供給する所定の温度に熱交換することができる。
また、負荷に供給する熱量が1000RTである場合、冷水流量が供給可能量の50%とすると、冷却水の温度が13.5℃により、熱交換機は1000RTの製造熱量を製造することができる。
また、運転モードM3の場合は、上述したように、負荷に供給する負荷熱量に対して熱交換機が製造する製造熱量が大きい場合であり、製造熱量及びこの製造熱量を製造するための消費電力量は、冷却水の温度TE2及び熱交換機102に供給される冷却水量と、熱交換機に供給される冷水量とにより、熱交換機効率算出部11において交換機消費電力量算出式で算出される。また、熱交換機効率算出部11は、算出した製造熱量を、熱交換機102に冷却水を供給する熱交換機1次ポンプ106の消費電力量と、熱交換機102に冷水を供給する熱交換機2次ポンプ107の消費電力量と、冷却水量に対応した冷却塔101の消費電力量を加算した総消費電力量で除算して、システムCOPを算出する。
このとき、熱交換機効率算出部11は、熱交換機1次ポンプ106の消費電力量を冷却水量に対応させて冷却水ポンプ消費電力量算出式により算出し、熱交換機2次ポンプ107の消費電力量を冷水量に対応させて冷水ポンプ消費電力量算出式により算出し、冷却塔101の消費電力量を冷却水量、周囲温度、周囲湿度に対応させて冷却塔消費電力量算出式により算出して求める。
ステップS3:
次に、フリークーリング判定部14は、冷水量(すなわち負荷200の負荷熱量)に対応して、熱交換機効率算出部11が冷却水量毎に求めらた図4における製造熱量と、負荷200に供給する負荷熱量との比較を行う。
これにより、フリークーリング判定部14は、製造熱量が負荷熱量以上である冷却水量が存在する場合、運転モードM3が行えると判定し、処理をステップS4へ進める。
一方、フリークーリング判定部14は、冷却水を100%で流した場合においても、製造熱量が負荷熱量未満である場合、運転モードM3が行えず、運転モードM1あるいは運転モードM2のいずれかであると判定し、処理をステップS5へ進める。
ステップS4:
熱源運転制御部15は、フリークーリング判定部14が運転モードM3が行えると判定したことを受け、負荷熱量を超えた製造熱量の冷却水量のなかから、最も少ない冷却水量を選択し、この冷却水量におけるシステムCOPを算出する。
すなわち、熱源運転制御部15は、熱交換機102の消費電力量、熱交換機1次ポンプ106及び熱交換機2次ポンプ107の消費電力量とを加算した総消費電力量により、製造熱量を除算することにより、この条件によるシステムCOPを算出する。
そして、熱源運転制御部15は、冷却水の温度TE2及び負荷熱量とともに、この条件における冷却水量、COP及び運転モードを対応させ、運転モードデータとして、運転モードデータベース17の運転モードテーブル(後述)に対して書き込んで記憶させ、処理を終了する。
例えば、運転モードデータベース17には、冷却水の温度TE2及び負荷熱量と、運転モードとの対応を示す図5の運転モードグラフが記憶されている。図5は、冷却水の温度TE2及び負荷熱量と、運転モードとの対応を示す運転モードグラフである。この図5において、縦軸は冷却水の温度TE2を示し、横軸は負荷に供給する負荷熱量を示している。例えば、冷却水温度が19℃、かつ負荷熱量が3500RTを選択すると、このときの運転モードM2、冷凍機台数が2台、熱交換機が2台、冷凍機の負荷率、冷却水量などの運転条件のデータを得ることができる。
ステップS5:
熱源運転制御部15は、フリークーリング判定部14が運転モードM3が行えないと判定したことを受け、冷却水量、冷凍機の運転台数、運転している冷凍機の負荷率を組みとする運転条件のデータを予め設定された所定の範囲で、繰り返し毎に異なる数値により、冷凍機効率算出部12に対して供給し、処理をステップS6へ進める。
ステップS6:
冷凍機効率算出部12は、冷凍機単独運転で動作させた際における、熱源システム全体のCOPであるシステムCOPの算出を、冷却水の温度TE2、冷却水量及び冷凍機の負荷率に対応した冷凍機のCOPを、データベース16から冷凍機消費電力量算出式を読み出して用いている。
図6は、データベース16に記憶されている冷凍機消費電力量算出式に基づく冷凍機(INVターボ冷凍機、定速ターボ冷凍機)の負荷率とその負荷率の場合のCOPとの対応関係を示すグラフである。
図6(a)は、冷凍機の各々に供給される冷却水の温度TE2が32℃の場合における、冷凍機の負荷率とその負荷率における冷凍機のCOPを示している。
図6(b)は、冷凍機の各々に供給される冷却水の温度TE2が28℃の場合における、冷凍機の負荷率とその負荷率における冷凍機のCOPを示している。
図6(c)は、冷凍機の各々に供給される冷却水の温度TE2が24℃の場合における、冷凍機の負荷率とその負荷率における冷凍機のCOPを示している。
図6(d)は、冷凍機の各々に供給される冷却水の温度TE2が20℃の場合における、冷凍機の負荷率とその負荷率における冷凍機のCOPを示している。
図6(a)から図6(d)において、横軸が熱交換機の出力する負荷率を示し、縦軸が冷凍機のCOPを示している。
また、図6(a)から図6(d)において、実線(◇)がINVターボ冷凍機の負荷率とCOPとの対応を示しており、破線(□)が定速ターボ冷凍機の負荷率とCOPとの対応を示している。本実施形態においては、INVターボ冷凍機を冷凍機として用いることを前提として説明している。この図6におけるINVターボ冷凍機の特性データは、例えば、予め収集して、データベース16に冷凍機効率テーブルとして予め書き込んで記憶させておく。ここには記載されていないが、冷却水量毎にも図6の特性データが存在する。
図2に戻り、冷凍機効率算出部12は、稼働させる冷凍機の負荷率の毎の冷凍機のCOPを、稼働させる冷凍機の全てで加算し、与えられた冷却水の温度TE2において最もシステムCOPが大きくなる稼働させる冷凍機の台数、稼働させる冷凍機の負荷率及び稼働させる冷凍機に供給する冷却水量を求める。これにより、冷凍機効率算出部12は、冷却水の温度TE2と負荷熱量との組み合わせに対応した、冷凍機の負荷率毎の冷凍機単独運転である運転モードMにおけるシステムCOPを求める。
ここで、システムCOPを算出する際、COPを算出する式(製造熱量/消費電力量)において、分子の冷凍機の製造する熱量を除算する分母の消費電力量には、冷水を負荷に供給する冷水1次ポンプと冷却水を冷凍機に供給する冷却水1次ポンプとの消費電力量も加えられている。また、冷却水1次ポンプが冷凍機に送出する冷却水量によって、冷却水1次ポンプにおける消費電力量が変化し、同様に、冷水1次ポンプが負荷に送出する冷水量が変化させることにより、冷水1次ポンプにおける消費電力量が変化する。この変化量もシステムCOPの算出に反映させる。
図7は、運転モードM1における、負荷の負荷率(実質的に負荷熱量)と消費電力量及びCOPの各々との対応を示すグラフである。
図7(a)から図7(e)の各々において、左側の縦軸は消費電力量を示し、右側の縦軸はCOPであり、横軸は負荷の負荷率を示している。図7において、棒グラフは負荷の負荷率毎の消費電力量を示しており、太線(□)は冷凍機単体のCOPであり、細線(◇)が熱源システム全体のCOPであるシステムCOPを示している。棒グラフは、熱源システムにおける冷却塔101、冷凍機、冷水1次ポンプ及び冷却水1次ポンプの各々の消費電力量の合計である合計消費電力量を示している。棒グラフにおける各構成要素は、下段の構成要素から順に、INVターボ冷凍機(冷凍機)、冷水1次ポンプ、冷却水1次ポンプ、冷却塔101の各々の消費電力を示している。
ここで、冷凍機の消費電力量は、冷凍機103_1、冷凍機103_2、冷凍機103_3のうち稼働している台数の冷凍機の負荷率に対応する消費電力量を合計した値である。冷水1次ポンプの消費電力量は、冷水1次ポンプ104_1、冷水1次ポンプ104_2、冷水1次ポンプ104_3のうち、稼働している冷凍機に接続された冷水1次ポンプの冷却水量に対応した消費電力量のを合計した数値である。同様に、冷却水1次ポンプの消費電力量は、冷却水1次ポンプ105_1、冷却水1次ポンプ105_2、冷却水1次ポンプ105_3のうち、稼働している冷凍機に接続された冷却水1次ポンプの冷却水量に対応した消費電力量のを合計した数値である。システムCOPは、冷凍機の製造した製造熱量を、棒グラフの合計消費電力量で除算した数値である。
図7(a)は、冷却水の温度TE2が32℃の場合における、負荷の負荷率と消費電力量及びCOPの各々との対応を示すグラフである。
図7(b)は、冷却水の温度TE2が28℃の場合における、負荷の負荷率と消費電力量及びCOPの各々との対応を示すグラフである。
図7(c)は、冷却水の温度TE2が24℃の場合における、負荷の負荷率と消費電力量及びCOPの各々との対応を示すグラフである。
図7(d)は、冷却水の温度TE2が20℃の場合における、負荷の負荷率と消費電力量及びCOPの各々との対応を示すグラフである。
図7(e)は、冷却水の温度TE2が17℃の場合における、負荷の負荷率と消費電力量及びCOPの各々との対応を示すグラフである。
冷却水の温度が高いほど、冷凍機の製造熱量を製造するCOPが低下していることがわかる。
冷凍機効率算出部12は、冷却水の温度TE2及び負荷の負荷率に対応したシステムCOPを求める。
図8は、運転モードM1における負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を温度毎に示したグラフである。この図8(a)から図8(f)の各々において、縦軸はCOPを示しており、横軸は負荷の負荷率を示している。また、図8(a)から図8(f)の各々において、「□」が冷却水の温度TE=17℃におけるCOPを示し、「◇」が冷却水の温度TE=20℃におけるCOPを示し、「△」が冷却水の温度TE=24℃におけるCOPを示し、「○」が冷却水の温度TE=28℃におけるCOPを示し、「×」が冷却水の温度TE2=32℃におけるCOPを示している。この図8は、図7で求めた冷却水の温度TE2と、負荷の負荷率との対応関係を、冷却水の冷却水量によりまとめて示している。
図8(a)は、冷却水の冷却水量が図1の熱源システムで流せる最大冷却水量に対する割合が100%の場合における、負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を示すグラフである。
図8(b)は、冷却水の冷却水量が図1の熱源システムで流せる最大冷却水量に対する割合が90%の場合における、負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を示すグラフである。
図8(c)は、冷却水の冷却水量が図1の熱源システムで流せる最大冷却水量に対する割合が8%の場合における、負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を示すグラフである。
図8(d)は、冷却水の冷却水量が図1の熱源システムで流せる最大冷却水量に対する割合が70%の場合における、負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を示すグラフである。
図8(e)は、冷却水の冷却水量が図1の熱源システムで流せる最大冷却水量に対する割合が60%の場合における、負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を示すグラフである。
図8(f)は、冷却水の冷却水量が図1の熱源システムで流せる最大冷却水量に対する割合が50%の場合における、負荷の負荷率とシステムCOPとの対応を示すグラフである。
図9は、負荷熱量の負荷率に対応した運転モードM1、運転モードM2及び運転モードM3による熱源システム全体のCOPを示すグラフである。ここで、冷凍機単独運転の線(実線)が運転モードM1を示し、FC運転の線(破線)が運転モードM2及び運転モードM3を示している。
図9(a)は、供給する負荷の負荷率が供給すべき最大負荷熱量の100%の場合における冷凍機単独運転と、FC運転との各々の冷却水の温度TE2に対応する熱源システム全体のCOP(Coefficient Of Performance、熱量製造能力(kW)/熱量を生成するために用いた消費電力量(kW))との関係を示している。
図9(b)は、供給する負荷の負荷率が供給すべき最大負荷熱量の80%の場合における冷凍機単独運転と、FC運転との各々の冷却水の温度TE2に対応する熱源システム全体のCOPとの関係を示している。
図9(c)は、供給する負荷の負荷率が供給すべき最大負荷熱量の60%の場合における冷凍機単独運転と、FC運転との各々の冷却水の温度TE2に対応する熱源システム全体のCOPとの関係を示している。
図9(d)は、供給する負荷の負荷率が供給すべき最大負荷熱量の40%の場合における冷凍機単独運転と、FC運転との各々の冷却水の温度TE2に対応する熱源システム全体のCOPとの関係を示している。
図9(a)から図9(d)の各々において、横軸が冷却水の温度TE2であり、縦軸がシステム全体のシステムCOPを示している。
また、図9に示すように、冷水を供給する負荷の負荷率(すなわち負荷に供給する負荷熱量)に応じ、冷却水の温度毎に、FC運転の場合と、冷凍機単独で負荷に供給する熱量を製造した場合との熱源システム全体のシステムCOPを算出する。
例えば、運転モードM1の場合、冷凍機効率算出部12は、負荷率毎の負荷熱量を製造する際において、冷凍機の運転台数及びそれぞれの負荷率を求める。
例えば、図9(a)において、冷却水温度22℃がFC運転を行うか、冷凍機単独運転を行うかの境界の温度となる。冷却水の温度TE2が22℃以下の場合、FC運転(運転モードM2)におけるシステムCOPが冷凍機単独運転(運転モードM)におけるシステムCOPを上回っているため、FC運転がされる。一方、冷却水の温度TE2が22℃を超える場合、冷凍機単独運転におけるシステムCOPがFC運転におけるシステムCOPを上回っているため、冷凍機単独運転がされる。
ステップS7:
熱源運転制御部15は、冷却水量、冷凍機の運転台数、運転している冷凍機の負荷率を組みとする運転条件のデータを、予め設定された所定の範囲において全ての組み合わせ(図7及び図8のデータを得るための組み合わせ)を供給したか否かの判定を行う。
このとき、熱源運転制御部15は、予め設定された所定の範囲における運転条件のデータを全ての組み合わせで供給したと判定すると、処理をステップS8へ進める。
一方、熱源運転制御部15は、予め設定された所定の範囲における運転条件のデータを全ての組み合わせで供給していないと判定すると、処理をステップS5へ戻す。
ステップS8:
次に、熱源運転制御部15は、冷凍機における製造熱量のCOPの算出が終了したとして、冷却水量、冷凍機の運転台数、運転している冷凍機の負荷率を組みとする運転条件のデータを予め設定された所定の範囲で、繰り返し毎に異なる数値により、総合効率算出部13に対して供給し、処理をステップS9へ進める。
ステップS9:
FC(フリークーリング)運転の場合、運転モードM2と運転モードM3とで計算が異なるが、すでに運転モードM3については算出されているため、以下、運転モードM2における条件の求め方を説明する。
運転モードM2の場合、総合効率算出部13は、負荷から戻ってくる冷水の温度差TE1と冷却水の温度TE2との差分である温度差が温度差TE1_2が熱交換機の熱交換可能に設定されている温度差閾値以上であり、かつ負荷に供給する負荷熱量が温度差TE1_2による熱交換機で製造される製造熱量より大きい場合、負荷熱量と製造熱量との差分の熱量を、冷凍機で製造することになる。
総合効率算出部13は、製造熱量を算出し、熱交換機効率算出部11と同様に熱交換機の製造熱容量を得るための消費電力量を算出するとともに、負荷熱量と自身の製造する製造熱量との差熱量を算出する。
そして、総合効率算出部13は、算出した差熱量に対し、冷凍機効率算出部12と同様に、冷凍機の運転台数及び負荷率毎にCOPを算出し、最も大きなCOPとこの場合の運転台数及び負荷率を求める。そして、総合効率算出部13は、この運転台数及び負荷率における冷凍機、冷水1次ポンプ及び冷却水1次ポンプの合計した消費電力量を求める。
そして、総合効率算出部13は、製造熱量を製造するために要した消費電力量と差熱量を製造するために要した消費電力量を加算した総消費電力量により、負荷熱量を除算して、システムCOPを算出する。
ステップS10:
熱源運転制御部15は、冷却水量、冷凍機の運転台数、運転している冷凍機の負荷率を組みとする運転条件のデータを、予め設定された所定の範囲において全ての組み合わせを供給したか否かの判定を行う。
このとき、熱源運転制御部15は、予め設定された所定の範囲における運転条件のデータを全ての組み合わせで供給したと判定すると、処理をステップS11へ進める。
一方、熱源運転制御部15は、予め設定された所定の範囲における運転条件のデータを全ての組み合わせで供給していないと判定すると、処理をステップS8へ戻す。
ステップS11:
フリークーリング判定部14は、冷凍機効率算出部12が求めたシステムCOP(運転モードM1)と総合効率算出部13の求めたシステムCOP(運転モードM2)の比較を、冷却水の温度TE2において行う。図9に示すような計算結果においてFC運転あるいは冷凍機単独運転のいずれを行うかの判定を行う。
すなわち、フリークーリング判定部14は、システムCOP(運転モードM1)がシステムCOP(運転モードM2)を超えている場合、運転モードM1の使用を決定し、処理をステップS12へ進める。
一方、フリークーリング判定部14は、システムCOP(運転モードM1)がシステムCOP(運転モードM2)以下である場合、運転モードM2の使用を決定し、処理をステップS13へ進める。
ステップS12:
熱源運転制御部15は、冷却水の温度TE2と負荷熱量とともに、この条件における運転モードの種別(運転モードM1)、冷凍機への冷却水量、システムCOP、冷凍機の稼働台数、稼働している冷凍機の負荷率の運転モードデータを、運転モードデータベース17の運転モードテーブルに対して書き込んで記憶させ、処理を終了する。
ステップS13:
熱源運転制御部15は、冷却水の温度TE2と負荷熱量とともに、この条件における運転モードの種別(運転モードM2)、冷凍機への冷却水量、熱交換機に対する冷却水量、システムCOP、冷凍機の稼働台数、稼働している冷凍機の負荷率の運転モードデータを、運転モードデータベース17の運転モードテーブルに対して書き込んで記憶させ、処理を終了する。
本実施形態による熱源運転ナビゲーションシステム1は、上述したフローチャートの処理を、冷却水の温度E2及び負荷熱量の組み合わせ毎に行い、求められた運転モードとそのときの運転モードデータを記載していくことにより、図1の熱源システムの駆動に用いるための、図5に示す運転モードテーブルを容易に生成することができる。
図1に示す熱源システムにおいて、図示しない制御部が、リアルタイムに冷却水の温度TE2と、負荷熱量とをセンサなどの測定機により検出し、この温度TE2及び負荷熱量に対応する運転モードデータを、運転モードデータベース17の運転モードテーブルから読み出すことにより、容易に熱源システムを最適に稼働させることができる。
また、本願実施形態においては、冷水を負荷に供給する冷水1次ポンプ、冷凍機に冷却水を供給する冷却水1次ポンプ、熱交換機に冷水を供給する熱交換機1次ポンプ、熱交換機に冷却水を供給する熱交換機2次ポンプなどの設備の消費電力量を含めたシステムCOPにより、運転モードの判定をしているため、従来に比較してより高い精度で、かつ高速にフリークーリングの処理の可否を省エネルギーの観点から判定することが可能となる。
したがって、本願実施形態によれば、従来に比較してより高速に、かつ精度の高い運転モードで、冷凍機及び熱交換機の運転条件を設定することができる。
すなわち、フリークーリングを行う際、冷却水の温度TE2が低くなるほど(すなわち冷却塔の周囲温度が低いほど)低温の冷却水が利用でき、熱交換における製造熱量により冷凍機の消費電力量を低減することができる。しかしながら、冷却水の温度TE2が低くなると冷凍機のCOPが向上し、一方、フリークーリングを行う場合に熱交換機102にとともない稼働する熱交換機1次ポンプ106及び熱交換機2次ポンプ107の消費電力量を考慮する必要がある。
フリークーリングが可能でも、熱交換機1次ポンプ106及び熱交換機2次ポンプ107の消費電力量が必要な運転モードM2に比較し、冷凍機単独で運転する運転モードM1の方がシステムCOPが低くなる場合がある。本実施形態は、熱源システム100の全体の消費電力量を考慮したシステムCOPで評価しているため、運転モードM1と運転モードM2とのいずれを用いるかを明確に判定することができる。
また、図2における熱源運転ナビゲーションシステム1の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより熱源システムの効率的な運転をナビゲートする条件を求める処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供還境(あるいは表示還境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…熱源運転ナビゲーションシステム
11…熱交換機効率算出部
12…冷凍機効率算出部
13…総合効率算出部
14…フリークーリング判定部
15…熱源運転制御部
16…データベース
17…運転モードデータベース
100…熱源システム
101…冷却塔
102…熱交換機
103_1,103_2,103_3…冷凍機
104_1、104_2,104_3…冷水1次ポンプ
105_1,105_2,105_3…冷却水1次ポンプ
106…熱交換機1次ポンプ
107…熱交換機2次ポンプ
108…冷水(往)ヘッダー
109…冷水(還)ヘッダー
110…冷却水(往)ヘッダー
111…冷却水(還)ヘッダー

Claims (5)

  1. 第1温度の冷却水を供給する冷却塔と、流入する冷水を前記冷却水を用いて所定の第2温度に冷却する複数のターボ冷凍機と、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷却水を当該ターボ冷凍機に対して供給する冷却水ポンプと、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷水を負荷に供給する冷水ポンプと、流入する冷水と前記冷却水とで熱交換を行い、当該冷水の温度を低下させる熱交換機と、前記熱交換機に設けられ、前記冷却水を当該熱交換機に対して供給する熱交換機1次ポンプと、前記熱交換機に設けられ、当該熱交換機に対して前記冷水を供給する熱交換機2次ポンプと、を備える熱源システムにおいて、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の運転パターンを生成する熱源運転ナビゲーションシステムであり、
    前記ターボ冷凍機による運転モードM1、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の複合による運転モードM2、前記熱交換機による運転モードM3のいずれかで運転するかを判定するフリークーリング判定部と、
    前記ターボ冷凍機による運転モードM1における前記熱源システムの全体のCOP(成績係数)であるシステムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する冷凍機効率算出部と、
    前記熱交換機による前記運転モードMにおける前記システムCOPを算出する熱交換機効率算出部と、
    前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機による運転モードMにおける前記システムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記熱交換機の製造する製造熱量及び当該製造熱量を製造する際の熱交換機消費電力を算出し、前記負荷に供給する負荷熱量から当該製造熱量を減算した差分熱量を、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する総合効率算出部と
    を有し、
    前記フリークーリング判定部が、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3のいずれの運転モードで前記熱源システムを動作させるかを、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3の各々の前記システムCOPを比較し、最も高い効率の運転モードを選択する
    ことを特徴とする熱源運転ナビゲーションシステム。
  2. 前記フリークーリング判定部が、
    前記冷却水の第1温度に応じて、前記熱交換機効率算出部が算出した前記熱交換機の製造する製造熱量が、前記負荷に供給する負荷熱量以上である場合、前記熱源システムの運転モードを前記運転モードM3とし、前記製造熱量が前記負荷熱量未満で有る場合、前記熱源システムの運転モードを前記運転モードM1あるいは前記運転モードM2のいずれかと判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱源運転ナビゲーションシステム。
  3. 前記フリークーリング判定部が、
    前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記冷凍機効率算出部が前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出した、運転モードM1における最も高い効率のシステムCOPと、
    前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記総合効率算出部が前記熱交換機の製造する製造熱量及び当該製造熱量を製造する際の熱交換機消費電力を算出し、前記負荷熱量から当該製造熱量を減算した差分熱量を、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出した最も高い効率のCOPにおける冷凍機消費電力を求め、熱交換機消費電力及び冷凍機消費電力により求めた運転モードM2における最も高い効率のシステムCOPと
    を比較し、システムCOPの効率が高い運転モードを選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の熱源運転ナビゲーションシステム。
  4. 前記熱交換機効率算出部が、前記運転モードM1におけるシステムCOPを算出する際、製造熱量を製造するための消費電力として、前記熱交換機の消費電力と、前記冷却水量に対応した前記冷却塔の消費電力と、前記冷却塔から前記熱交換機に前記冷却水を流入させる前記熱交換機1次ポンプの消費電力と、前記負荷から戻る前記冷水を前記熱交換機に流入させる前記熱交換機2次ポンプの消費電力とを加算した総消費電力を用い、
    前記冷凍機効率算出部が、前記運転モードM3におけるシステムCOPを算出する際、製造熱量を製造するための消費電力として、稼働させている前記ターボ冷凍機の消費電力と、前記冷却水量に対応した前記冷却塔の消費電力と、前記冷却塔から前記ターボ冷凍機に前記冷却水を流入させる前記冷却水ポンプの消費電力と、前記ターボ冷凍機から前記負荷に対して前記冷水を送出させ前記冷水1次ポンプの消費電力とを加算した総消費電力を用い、
    前記総合効率算出部が、前記運転モードM2におけるシステムCOPを算出する際、前記熱交換機の消費電力と、前記冷却水量に対応した前記冷却塔の消費電力と、前記冷却塔から前記熱交換機に前記冷却水を流入させる前記熱交換機1次ポンプの消費電力と、前記負荷から戻る前記冷水を前記熱交換機に流入させる前記熱交換機2次ポンプの消費電力と、前記冷却塔から前記ターボ冷凍機に前記冷却水を流入させる前記冷却水ポンプの消費電力と、前記ターボ冷凍機から前記負荷に対して前記冷水を送出させ前記冷水1次ポンプの消費電力とを加算した総消費電力を用いる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱源運転ナビゲーションシステム。
  5. 第1温度の冷却水を供給する冷却塔と、流入する冷水を前記冷却水を用いて所定の第2温度に冷却する複数のターボ冷凍機と、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷却水を当該ターボ冷凍機に対して供給する冷却水ポンプと、前記ターボ冷凍機毎に設けられ、前記冷水を負荷に供給する冷水ポンプと、流入する冷水と前記冷却水とで熱交換を行い、当該冷水の温度を低下させる熱交換機と、前記熱交換機に設けられ、前記冷却水を当該熱交換機に対して供給する熱交換機1次ポンプと、前記熱交換機に設けられ、当該熱交換機に対して前記冷水を供給する熱交換機2次ポンプと、を備える熱源システムにおいて、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の運転パターンを生成する熱源運転ナビゲーション方法であり、
    フリークーリング判定部が、前記ターボ冷凍機による運転モードM1、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機の複合による運転モードM2、前記熱交換機による運転モードM3のいずれかで運転するかを判定するフリークーリング判定過程と、
    冷凍機効率算出部が、前記ターボ冷凍機による運転モードM1における前記熱源システムの全体のCOP(成績係数)であるシステムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する冷凍機効率算出過程と、
    熱交換機効率算出部が、前記熱交換機による運転モードMにおける前記システムCOPを算出する熱交換機効率算出過程と、
    総合効率算出部が、前記ターボ冷凍機及び前記熱交換機による運転モードMにおける前記システムCOPを、前記冷却水の第1温度及び冷却水量に応じて、前記熱交換機の製造する製造熱量及び当該製造熱量を製造する際の熱交換機消費電力を算出し、前記負荷に供給する負荷熱量から当該製造熱量を減算した差分熱量を、前記ターボ冷凍機の稼働台数及び稼働させたターボ冷凍機の負荷率を調整し、前記冷却水ポンプの消費電力を用いて算出する総合効率算出過程と
    を有し、
    前記フリークーリング判定部が、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3のいずれの運転モードで前記熱源システムを動作させるかを、前記運転モードM1、前記運転モードM2及び前記運転モードM3の各々のCOPを比較し、最も効率の高い運転モードを選択する
    ことを特徴とする熱源運転ナビゲーション方法。
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