JP5514787B2 - 環境試験装置 - Google Patents
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Description
環境試験装置は、例えば図6の様な構成を備えている。図6に示す環境試験装置100は、試験室3、冷却・除湿器(冷却手段)5、加熱ヒータ6、加湿装置7及び送風機8を備えている。試験室3は、断熱材2によって覆われた空間である。そして試験室3と連通する空気流路10があり、当該空気流路10に前記した冷却・除湿器5の蒸発器11と、加熱ヒータ6、加湿装置7及び送風機8が設けられている。また、空気流路10の出口側に、温度センサー12と湿度センサー13が設けられている。環境試験装置100では、前記した空気流路10内の部材と、温度センサー12及び湿度センサー13によって空気調和装置15が構成されている。
そして前記した圧縮機20と、凝縮器21と、膨張弁22及び蒸発器11が配管で環状に接続されて冷却回路30を構成し、その内部に相変化する冷媒が封入されている。冷媒は、冷却回路30内を循環する。
冷却・除湿器5は、公知のそれと同様に、蒸発器11内で、冷媒を膨張させ、蒸発器11の表面温度を低下させて環境から熱を奪う。
即ち、送風機8を駆動して試験室3内の空気を空気流路10に導入し、必要に応じて、加熱、冷却、加湿、除湿して試験室3内を所望の温度・湿度環境にする。
例えば、外気と同じ環境を開始環境とし、高温・高湿環境を作る場合には、加熱ヒータ6と加湿装置7を駆動して試験室3内を加熱及び加湿する。
逆に低温・低湿環境を作る場合には、冷却・除湿器5を駆動して、試験室3内の温度及び湿度を低下させ、さらに加熱ヒータ6と加湿装置7を駆動して試験室3内の温度及び湿度を微調整する。
なお低温・高湿環境を作る場合には、温度を微調整するために加熱ヒータ6も運転される。
その結果、前記した空気調和装置15が運転を開始し、試験室3内に前記した摂氏10度の環境を人工的に作る。
より具体的には、圧縮機20をフル回転で回転させると共に、膨張弁22の開度を全開にして蒸発器11に大量の冷媒を送り込み、多くの冷熱を発生させて試験室3内の温度を急激に低下させる。
そして試験室3の温度が目標温度(摂氏10度)に近づくと、膨張弁22の開度を絞ると共に、圧縮機20の回転数を低下させ、蒸発器11に供給される冷媒量を低下させてゆく。
即ち、仮に被試験物が発熱しないものであるならば、試験室3内の温度が目標温度に達した後に必要な冷熱は、送風機8が内部の空気を攪拌することによって発生する発熱を抑制するのに必要な冷熱と、外部環境から侵入する熱を抑制するのに必要な冷熱等に限られ、立ち上げ時にくらべて少ない。従って試験室3内の温度が目標温度を維持するために冷却・除湿器5に要求される冷熱は、これらに見合うもので足り、少量である。そのため冷却・除湿器5は、最小能力に近い状態で運転される。即ち出力を絞りきった状態で運転される。
そのため従来技術の環境試験装置100では、試験室3内の温度が目標温度に達した後は、冷却・除湿器5を運転可能な最小能力で運転し、加熱ヒータ6で試験室3内の温度を制御する。そのため従来技術の環境試験装置は、一方で冷却し、一方で加熱するという状況が起こり、エネルギーの無駄があり、省エネルギー可能な余地がある。
この方策によると、冷却量の制御可能範囲が広く、冷却・除湿器の能力の下限を引下げることができた。即ち、発生する冷熱量が少ない状態であっても、冷却・除湿器を安定して運転することができた。
しかしながら、この方策によると、試験室3内の温度が安定しないという新たな問題が発生した。即ち環境試験装置は、試験室3の温度変化を一定の範囲内に収められることが重要な性能の一つである。
環境試験装置に構造が似たものとして、業務用冷蔵庫があるが、試験室3の温度変化を一定の範囲内に収めるという要求は、業務用冷蔵庫には無い。即ち業務用冷蔵庫は、冷凍食品を一定温度以下に保つことができるか否かが要求品質の柱であり、室温を例えば摂氏マイナス30度以下の状態を保つことが出来さえすれば、温度の変動は問わない。業務用冷蔵庫は例えば、摂氏マイナス50度から摂氏マイナス40度の範囲で、室温が変動しても差し支えない。
これに対して環境試験装置は、許容される温度変化の幅が極めて小さく、例えば設定温度に対してプラスマイナス0.3度という様な、極めて狭い範囲の温度変動しか許されない。
ここで前記した様な、蒸発器に対する冷媒導入を断続させる方策によると、図7の様に、試験室3内の温度が刻々変動してしまう。
即ち、電磁弁が開くと、蒸発器に冷媒が導入され、蒸発器の表面温度が急激に低下して、試験室3内の温度が低下傾向となる。
また本発明では、開閉弁は一定時間間隔のなかで所定時間開状態となる様に制御される。この開閉弁の制御方法は、単なるオンオフ制御とは異なり、時間比例制御またはこれに類似する制御方法であると言える。
また本発明の環境試験装置では、目標の試験環境に至るのに必要な冷熱量及び/又は目標の試験環境を維持するのに必要な冷熱量が演算され、この演算値に見合う様に開閉弁が開く時間が制御される。そのため単なる比例制御による場合に比べて、試験室の環境をより安定させることができる。
即ち公知の比例制御は、単に現状の環境と目標環境の偏差に応じて出力を増減するものである。これに対して、本発明では、必要な冷熱量を演算し、この演算値に見合う様に出力調整がなされるので、試験室の環境をより安定させることができる。
そこで本発明では、試験室内の現在の温度及び湿度だけでなく、加湿手段を運転する際のヒータの発熱を加味した上で目標の試験環境を維持するのに必要な冷熱量を演算し、当該演算値に見合う様に開閉弁が開く時間を増減することとした。
ところで前記した請求項1又は2に記載の発明によると、試験が行われている間は、原則的に冷却・除湿器を連続運転させるから、蒸発器を除霜運転することができず、蒸発器の表面の霜が過大に成長してしまうという問題がある。
この問題に対し、本発明で採用する蒸発器は、裸管であってフィンを持たないので、結露した水が溜まりにくく、霜の成長が遅い。
本発明では、開閉弁を時間比例制御して開閉するので、単なるオンオフ制御に比べて試験室の温度変動が小さい。
(1)単位時間あたりの開閉弁が開く時間を短縮する。
(2)開閉弁を閉止し続ける。
(3)圧縮機を停止する。
そのため目標の環境が昇温且つ除湿すべき環境である場合には、実質的に必要な冷熱量が少ない。そこで請求項5に記載の発明では、発生する冷熱が減少する様に動作又は補正することとした。
(1)単位時間あたりの開閉弁が開く時間を延長する。
(2)開閉弁を開き続ける。
本発明の実施形態の環境試験装置1の機械的構成は、冷却手段50の構造を除いて従来技術の環境試験装置100と同一である。
即ち環境試験装置1は図1の様に、試験室3、冷却手段50、加熱ヒータ6、加湿装置7及び送風機8を備えている。試験室3は、断熱材2によって覆われた空間である。そして試験室3と連通する空気流路10があり、当該空気流路10に前記した冷却手段50の2基の蒸発器59,69と、加熱ヒータ6、加湿装置7及び送風機8が設けられている。加湿装置7は、加湿ヒータ25と水皿26が組み合わされたものであり、水皿26内の水を加湿ヒータ25で加熱して蒸発させる。
また、空気流路10の出口側に、温度センサー12と湿度センサー13が設けられている。環境試験装置1では、前記した空気流路10内の部材と、温度センサー12及び湿度センサー13によって空気調和装置15が構成されている。
負荷用冷却回路51は、大容量の冷却・除湿器であり、負荷側圧縮機55と、負荷側熱交換器56と、負荷側凝縮器57と、負荷側膨張手段58と、負荷側蒸発器59を有している。
負荷側熱交換器56は、一次側流路60と二次側流路61を有している。
負荷側膨張手段58は、例えば電子膨張弁であり、開度を変化させることができる。
負荷側蒸発器59は、銅又は銅合金の様な熱伝導性に優れた素材で作られている。また外部との接触面積を増大させるために、フィン31が設けられている。即ち負荷側蒸発器59は、銅管で形成された流路を有し、且つフィン31が設けられている。
即ち負荷用冷却回路51は、負荷側圧縮機55の吐出側と、負荷側熱交換器56の一次側流路60と、負荷側凝縮器57と、負荷側膨張手段58と、負荷側蒸発器59と、負荷側熱交換器56の二次側流路61がこの順に接続され、負荷側圧縮機55の吸い込み側に戻る環状回路である。
本実施形態では、バイパス流路62に電磁弁63と、キャピラリーチューブ64が設けられている。電磁弁63は、開閉弁として機能し、キャピラリーチューブ64は、流量を絞る部材として機能する。
制御側熱交換器66は、一次側流路70と二次側流路71を有している。
電磁弁73は、開閉弁として機能する。制御側膨張手段68は、例えばキャピラリーチューブであり、開度を変化させることができない。
制御側蒸発器69は、ステンレススチールの裸管76で作られている。即ち制御側蒸発器69は、ステンレススチールの単なる管であり、フィンは無い。
即ち制御用冷却回路52は、制御側圧縮機65の吐出側と、制御側熱交換器66の一次側流路70と、制御側凝縮器67と、電磁弁73と、制御側膨張手段68と、制御側蒸発器69と、制御側熱交換器66の二次側流路71がこの順に接続され、制御側圧縮機65の吸い込み側に戻る環状回路である。
本実施形態では、バイパス流路72にもキャピラリーチューブ74が設けられている。キャピラリーチューブ74は、流量を絞る部材として機能する。
また冷却手段50の負荷用冷却回路51と制御用冷却回路52が制御装置80によって制御される。
一方、負荷側膨張手段58は、電子式膨張弁であるから、開度を任意に変更することができる。本実施形態では、開度を調整する信号が、制御装置80から負荷側膨張手段58側に発信される。
また電磁弁63を開閉する信号が、制御装置80から発信される。
気化した冷媒は、負荷側熱交換器56の二次側流路61を経て負荷側圧縮機55に戻る。ここで、負荷側蒸発器59内で気化しきれなかった冷媒は、負荷側熱交換器56で、一次側を流れる高温の気体から熱供給を受けて気化する。
またバイパス流路62を流れる冷媒は、液状のものを含むが、負荷側圧縮機55に戻る際に負荷側熱交換器56を通過し、負荷側熱交換器56の一次側を流れる高温の気体から熱供給を受けて気化する。そのため負荷側圧縮機55に液戻り現象が発生することはない。
気化した冷媒は、制御側熱交換器66の二次側流路71を経て制御側圧縮機65に戻る。ここで、制御側蒸発器69内で気化しきれなかった冷媒は、制御側熱交換器66で、一次側を流れる高温の気体から熱供給を受けて気化する。
またバイパス流路72を流れる冷媒は、液状のものを含むが、制御側圧縮機65に戻る際に制御側熱交換器66を通過し、制御側熱交換器66の一次側を流れる高温の気体から熱供給を受けて気化する。そのため制御側圧縮機65に液戻り現象が発生することはない。
冷熱量演算手段は、温度センサー12から入力される試験室3の現状温度と、湿度センサー13から入力される試験室3内の現状湿度と、目標環境入力装置81から入力される目標温度及び目標湿度から、目標環境に達するために必要な冷熱量又は目標環境を維持するために必要な冷熱量を演算するソフトウェアである。
ここで特記すべき事項は、本実施形態では、加湿ヒータ25が発する熱を相殺するのに必要な冷熱についても、原則として「必要な冷熱量」に加算される。
即ち試験室3内を加湿するためには、加湿装置7を駆動させなければならないが、加湿装置7は、前記した様に、加湿ヒータ25によって水を加熱するものである。そのため加湿装置7を駆動すると、試験室3内の温度を上昇させてしまうから、この昇温を相殺するために冷却手段50を動作させる必要が生じる。
本実施形態で採用する制御装置80は、現状の試験室3内の温度を目標の温度に低下させるのに必要な冷熱に加え、加湿ヒータ25が発生するであろう熱をも「必要な冷熱量」として演算する。
本実施形態では、制御用冷却回路52を優先して使用し、不足する冷熱を負荷用冷却回路51で補う。
実際の動作状況に沿って説明すると、試験室3の環境を常温・常湿の状態から、低温の目標環境に至らせるまでの間は負荷用冷却回路51と制御用冷却回路52が共に運転され、目標環境に至って定常状態となると、負荷用冷却回路51が停止して制御用冷却回路52だけで試験室3の環境調整が行われる。簡単に説明すると、低温の試験環境の立ち上げ時には負荷用冷却回路51と制御用冷却回路52が共に使用され、環境が定常化した後は制御用冷却回路52だけで試験室3の環境調整が行われる。
例えば、両者の冷却能力比を1対4であると仮定すると、冷却手段50の全能力を100パーセントとして、20パーセントまでの要求冷熱量である場合には、制御用冷却回路52だけが運転され、それ以上の冷熱が必要な場合には、負荷用冷却回路51と制御用冷却回路52の双方が運転される。
加えて、本実施形態では、制御用冷却回路52は、電磁弁73を開閉することによって発生する冷熱量が調整されるが、電磁弁73の時間比例制御又はこれに類似した制御方式によって制御される。
即ち本実施形態では、前記した様に、制御装置80が冷熱量演算手段を備えている。冷熱量演算は、前記した様に現状環境と、目標環境から、必要な冷熱量を演算するものであるが、試験室3内の環境が立ち上げ時を過ぎ、安定状態に至ると、必要な冷熱量は、略一定値に落ちつく。即ち被試験物が自己発熱しないものであるならば、試験室3内が目標環境に至った後に必要な冷熱は、試験室3内の送風機8から発生する熱を相殺するのに必要な冷熱と、試験室3の断熱材2を経て外に伝導される冷熱等に限られ、定常化する。そのため、この必要量に見合う様に、一定時間あたりの電磁弁73の開時間を演算し、この時間だけ電磁弁73を開いて冷媒を制御側蒸発器69に導入すると、試験室3内の環境は極めて安定する。
即ち図3の様に、電磁弁73を開く時間(開度 単位時間あたりの時間)と発生する冷熱量との間は、正の相関関係があるものの、正比例関係にはならない。そのため電磁弁73を開く時間はさらに演算やデータを加味して決定することが望ましい。
例えば、開く時間と、冷熱量との関係を予め実験し、このデータを記憶したり、何らかの近似式を使用する方法が考えられる。また開く時間と冷熱量の関係を対数関数を活用して対数グラフ化して直線化し、このデータに基づいて電磁弁73が開く時間を設定してもよい。
即ち図4の様に、電磁弁73を開いても、制御側蒸発器69の表面の温度降下カーブは図7に示す従来例に比べて緩やかである。従って図4の様に、試験室3の温度低下カーブも緩やかなものとなる
しかし、運転状況によっては、加湿ヒータ25が発する熱を考慮することが不要であったり、むしろ悪影響を及ぼす場合がある。
以下、この点について説明する。
図5に示すように、試験開始前の環境(温度及び湿度)を原点とし、X軸に温度をとり、Y軸に湿度をとったグラフを想定し、グラフ上のいずれかの位置を目標環境であると仮定すると、目標環境が第1象限Aにある場合は、加熱と加湿が必要な状況を表している。また目標環境が第2象限Bにある場合は、冷却と加湿が必要な状況を表している。同様に、第3象限Cにある場合は、冷却と除湿が必要な状況を表し、目標環境が第4象限Dにある場合は、加熱と除湿が必要な状況を表している。
従って、前記した必要冷熱量の演算に補正を加えることが推奨される。
実際の現象としては、次の様な動作が実行される。
(1)単位時間あたりの電磁弁73が開く時間を短縮する
(2)電磁弁73を閉止し続ける。
(3)制御側圧縮機65を停止する。
図5のグラフに基づいて説明すると、目標の環境が第2象限Bにある場合と、第4象限Dにある場合には、先の補正や動作とは逆の補正等を行うことが推奨される。特に、第2象限B及び第4象限Dに表示した曲線よりも外側に目標の環境がある場合には、先の補正や動作とは逆の補正や動作を行わしめることが推奨される。
(1)単位時間あたりの電磁弁73が開く時間を延長する。
(2)電磁弁73を開き続ける。
制御用冷却回路52では、電磁弁73を制御側膨張手段(キャピラリーチューブ)68の上流側に設置したが、制御側膨張手段(キャピラリーチューブ)68の下流側や、制御側蒸発器69の下流側に設けてもよい。
加熱ヒータ6を使用するもう一つの理由として、冷却手段50は、温度変化に対する追従性が低く、且つ発生する冷熱量を微調整することが困難であるという点が挙げられる。即ち冷却手段50は、冷媒を加圧し、凝縮し、膨張させて冷熱を発生させるものであり、冷媒の圧力変化や保有熱量の変化によって冷熱を生じさせるものであるから、モータの回転数変化や、膨張弁の開度を変化させても、直ちに冷熱量が変わるものではなく、相当の遅れが生じる。また同様の理由から、発生する冷熱量を微調整することが困難である。
これに対して加熱ヒータ6は、通電によるジュール熱によって発熱するから、反応が早く、且つ発熱量の微調整が容易である。本発明は、この観点からも加熱用のヒータを使用することを禁止するものではない。
3 試験室
6 加熱ヒータ(加熱手段)
7 加湿装置(加湿手段)
25 加湿ヒータ
50 冷却手段
51 負荷用冷却回路
52 制御用冷却回路
55 負荷側圧縮機
56 負荷側熱交換器
57 負荷側凝縮器
58 負荷側膨張手段
59 負荷側蒸発器
62 バイパス流路
64 キャピラリーチューブ
65 制御側圧縮機
66 制御側熱交換器
67 制御側凝縮器
68 制御側膨張手段
69 制御側蒸発器
72 バイパス流路
73 電磁弁
75 凝縮用送風機
76 裸管
80 制御装置
Claims (9)
- 被試験物を配置する試験室と、冷却手段とを有し、前記冷却手段は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器を有してこれらが環状に配管されて成る少なくとも1系統の冷却回路を有し、冷却回路の内部に相変化する冷媒を循環させて冷凍サイクルを実現し、蒸発器が発する冷熱を利用して試験室内に目標の試験環境を作り出す環境試験装置において、 前記冷却回路には蒸発器に流れる冷媒の流れを断続する開閉弁と、蒸発器を迂回するバイパス流路が設けられ、前記開閉弁を開閉して試験室内の環境を所望の環境に一致させるものであり、
前記開閉弁は一定時間間隔のなかで所定時間開状態となるものであり、目標の試験環境に至るのに必要な冷熱量及び/又は目標の試験環境を維持するのに必要な冷熱量を演算し、当該演算値に見合う様に開閉弁が開く時間が制御されることを特徴とする環境試験装置。 - ヒータを備えた加湿手段を有し、試験室内の現在の温度及び湿度と、加湿手段を運転する際のヒータの発熱を加味した上で前記目標の試験環境に至るのに必要な冷熱量及び/又は目標の試験環境を維持するのに必要な冷熱量を演算することを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
- 前記冷却回路を構成する蒸発器は、ステンレススチール製の裸管であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
- 開閉弁は、時間比例制御されて開閉されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の環境試験装置。
- 目標の環境が、昇温且つ除湿すべき環境である場合には、次のいずれかの動作又は補正が行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の環境試験装置。
(1)単位時間あたりの開閉弁が開く時間を短縮する。
(2)開閉弁を閉止し続ける。
(3)圧縮機を停止する。 - 目標の環境が、冷却且つ加湿すべき環境である場合には、次のいずれかの動作又は補正が行われることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の環境試験装置。
(1)単位時間あたりの開閉弁が開く時間を延長する。
(2)開閉弁を開き続ける。 - 冷却手段は、2系統以上の冷却回路を有し、その内の1系統以上の冷却回路が前記開閉弁と前記バイパス流路を備えた冷却回路であり且つ膨張手段は開度の変更が不能であり、他の1系統以上の冷却回路は膨張手段の開度の変更が可能であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の環境試験装置。
- 冷却手段は、2系統以上の冷却回路を有し、2系統以上の冷却回路の凝縮器はいずれも空冷式であって同一の送風機によって冷却されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の環境試験装置。
- バイパス流路を流れて圧縮機に戻る冷媒と、圧縮機から吐出される高温の冷媒との間で熱交換する熱交換器を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の環境試験装置。
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