JP6670146B2 - 環境試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試験室内に特定の環境を作り出し、被試験物を所望の環境にさらすことができる環境試験装置に関するものである。
本発明の環境試験装置は、試験室と空調装置が別体であり、両者が距離を置いて設置された構成の環境試験装置として好適である。
製品や部品等の性能や耐久性を調べる試験として、環境試験が知られている。環境試験は、環境試験装置と称される設備を使用して実施される。環境試験装置は、例えば高温環境や、低温環境、高湿度環境等を人工的に作り出すものである。なお本明細書において、単に「湿度」という場合には相対湿度を意味する。
環境試験装置には、温度や湿度を整える空調装置と試験室とが分かれたものがある。
例えば被試験物自体の大きさが大きかったり、被試験物を駆動する装置が大型である場合があり、他の装置との兼ね合いやレイアウトの制約上、試験室と空調装置が別体となったものが採用されることがある。
図6は、従来技術の環境試験装置100の概念図である。環境試験装置100は、試験室2内に通風環境を作りだすことができるものである。
環境試験装置100は、前記した様に試験室2と、空調装置3が別体であり、両者の間が循環流路5で接続されている。
試験室2は、被試験物を設置する試験空間6を有している。試験空間6は、断熱壁7によって覆われている。
試験室2は、環境試験を行う際に、試料となる機器や部品等を配置する空間で、当該空間の温度を検知する温度センサー30と、当該空間の湿度を検知する湿度センサー31が設けられている。温度センサー30は、例えば、従来公知の測温抵抗体等の温度センサーである。一方、湿度センサー31は、例えば、従来公知の湿度センサーである。
試験室2には、送風導入口10と、送風排出口11がある。
空調装置3は、内部に通風空間17を有し、その中に空調機器18が内蔵されている。空調機器18には冷却装置32の蒸発器12と加湿装置13と加熱ヒータ15が含まれる。
冷却装置32は、相変化する冷媒を利用して冷凍サイクルを実現させるものであり、図6の様に圧縮機33、凝縮器35、膨張弁36、蒸発器12及びこれらを環状に接続する冷媒配管26によって構成された冷凍回路23を有している。
従って空調装置3は、蒸発器12、加湿装置13、加熱ヒータ15、及び循環用送風機(送風手段)16を備えている。循環用送風機16のモータはインバータ制御されており、回転数を変更することができる。
空調装置3は、試験室2側に送風する空気供給口20と、試験室2から戻された空気を空調装置3内に導入する空気戻り口21を有している。
空調装置3は、空気戻り口21から通風空間17に空気を導入し、通風空間17を通過する間に空気の温度及び湿度を調整し、循環用送風機16によって空気供給口20から送風する機能を有している。
環境試験装置100は、前記した様に試験室2と、空調装置3が別体であり、両者の間が循環流路5で接続されたものである。
即ち空調装置3の空気供給口20と、試験室2の送風導入口10との間が往き側送風路22で接続されている。また試験室2の送風排出口11と空調装置3の空気戻り口21の間が戻り側送風路25で接続されている。往き側送風路22及び戻り側送風路25はいずれもダクトである。
環境試験装置100では図示しない入力装置で、試験室2の目標環境が設定される。環境試験装置100においては、設定温度、及び設定湿度が入力される。
また環境試験装置100では、試験室2内の温度と湿度が空調装置3にフィードバックされ、空調装置3で所望の温度及び湿度に調整された空気が、試験室2側に送られる。
即ち環境試験装置100では、試験室2内の温度と湿度が試験室2内の温度センサー30と湿度センサー31で検知され、その検知情報に基づいて空調装置3の空調機器18が制御される。
具体的に説明すると、試験室2内の温度を温度センサー30で検知し、この検知温度が設定温度よりも低い場合には、離れた位置にある空調装置3の空調機器18の加熱ヒータ15の出力を増加し、冷却装置32の出力を下げる。その結果、空調装置3から送風される空気の温度が上昇し、昇温した空気が離れた位置にある試験室2に送られる。
逆に試験室2内の温度が設定温度よりも高い場合には、冷却装置32の出力を増加させて加熱ヒータ15の出力を下げる。その結果、空調装置3から送風される空気の温度が低下し、温度降下した空気が離れた位置にある試験室2に送られる。
また試験室2内の湿度を湿度センサー31で検知し、この検知湿度が設定湿度よりも低い場合には、離れた位置にある空調機器18の加湿装置13の出力を増加させる。その結果、空調装置3から送風される空気の湿度が上昇し、加湿された空気が離れた位置にある試験室2に送られる。
逆に試験室2内の湿度が設定湿度よりも高い場合には、冷却装置32を運転し、蒸発器12の表面で空気中の水蒸気を凝縮して除湿する。その結果、空調装置3から送風される空気の湿度が降下し、除湿された空気が離れた位置にある試験室2に送られる。
なお空調機器18は、前記した様に冷却装置32の蒸発器12と加湿装置13と加熱ヒータ15を有しており、冷却装置32は空気の温度を低下させる用途と、空気の湿度を低下させる用途に利用されている。しかしながら冷却装置32の冷却量や除湿量は高精度には制御しにくい。そのため実際の環境試験装置100では、冷却装置32で空気の温度をやや過剰に低下させ、加熱ヒータ15で空気を加熱して空気の温度を設定温度に微調整している。即ち冷却装置32の冷凍出力と加熱ヒータ15の加熱出力を平衡させて試験室2内を設定温度に調節している。
湿度調整についても同様であり、冷却装置32で空気の湿度をやや過剰に低下させ、加湿装置13で空気を加湿して空気の湿度を設定湿度に微調整している。
特開2016−3980号公報
従来技術の環境試験装置100は、低温且つ高湿度の環境を創出しにくいという課題がある。例えば、摂氏マイナス10度、湿度(相対湿度)95パーセントという様な環境を試験室2内に創出することが困難である場合がある。
以下、説明する。
環境試験装置100では、前記した様に空調装置3で所望の温度及び湿度に調整された空気が、試験室2側に送られる。
例えば摂氏マイナス10度、湿度95パーセントという様な環境を試験室2内に創出するには、空調装置3で空気の温度を摂氏マイナス10度に調節し、湿度を95パーセントに調整し、その状態を維持して試験室2に送り出して試験室2を目標の環境に維持することが理想である。
しかしながら、環境試験装置100では、試験室2と空調装置3が離れており、両者の間が循環流路5で接続されているから、循環用送風機16で相当に加圧して試験室2側に空気を送る必要がある場合がある。
従って循環用送風機16が空気に与えるエネルギーが大きく、そのエネルギーは熱に変わり、結果的に循環用送風機16から吐出された空気は温度が上昇してしまう場合がある。
ここで相対湿度は、含有可能な水蒸気量(飽和水蒸気量)に対し、実際に含有する水蒸気量の割合である。そして含有可能な水蒸気量(飽和水蒸気量)は、空気の温度に依存し、空気の温度が上昇すると飽和水蒸気量も大きくなる。
循環用送風機16から吐出された空気は、循環用送風機16からエネルギーを受けて温度が上昇しており、飽和水蒸気量が増大している。その一方で、空気が含有する水蒸気量は変わらない。そのため循環用送風機16から吐出された空気は循環用送風機16のエネルギーを受けて温度が上昇し、その反動で湿度が下がってしまう。
この湿度低下を補うためには、空調装置3の湿度を設定湿度(95パーセント)よりも高くし、設定よりも湿度の高い空気を循環用送風機16から送りだす必要がある。
しかしながら、相対湿度は一般に100パーセントが上限であり、これよりも湿度が高い空気を安定して送り出すことは困難である。また相対湿度が100パーセントを超えると、いたるところで水蒸気が凝縮し、結露水が大量に発生してしまう場合がある。
そのため従来技術の環境試験装置100は、低温且つ高湿度の環境を作りにくいという問題がある。
本発明者らが行った実験によると、従来技術の環境試験装置100では、循環用送風機16の前後における空気の温度は最大で2.9度の差があった。
先の例で説明すると、試験室2の設定温度はマイナス10度であるから、温度上昇分を補うために空調装置3においてはマイナス12.9度の温度の空気を作って試験室2に送風する必要がある。
一方、マイナス12.9度の飽和水蒸気量は、マイナス10度の飽和水蒸気量に比べて20パーセント程度少ない。そのため仮に、空調装置3内の空気の湿度が100パーセントであったとしても、試験室2に到達した空気の湿度は、温度上昇の反動で20パーセント低下し、80パーセント程度となっている。
そのため従来技術の環境試験装置100は、摂氏マイナス10度、湿度(相対湿度)95パーセントという様な環境を試験室2内に創出することが困難であった。
本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、低温且つ高湿度の環境を創出することができる環境試験装置を開発することを課題とするものである。
上記した課題を解決するための請求項1、2に記載の発明は、空調部と、被試験物を設置する試験室を有し、前記空調部は温度及び湿度を制御する空調機器と、送風手段を有し、空調機器で調整された空気を送風手段で試験室に送風して試験室内を所望の目標温度と目標湿度に調節する環境試験装置において、加湿用空気供給手段を有し、前記加湿用空気供給手段は、空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を送風手段の下流側に導入するものであることを特徴の一つとする環境試験装置である。
空調部と試験室は、別体であることが望ましいが、両者が一体であってもよい。
加湿用空気供給手段は、空調部と試験室と別体であってもよく、また加湿用空気供給手段が空調部又は試験室に付属していてもよい。
送風手段は、実際に風を起こす部材であり、例えば送風機であるならば羽根と羽根を覆うケーシングである。
「送風手段の下流側」とは例えば送風機の下流側である。送風機が長い吹き出し口を有する場合には、送風機の吹き出し口の中途部分も「送風手段の下流側」であると言える。
本発明の環境試験装置は、加湿用空気供給手段を有している。加湿用空気供給手段は、空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を送風手段の下流側に導入するものである。本発明の環境試験装置によると、送風手段の下流側に水蒸気含有量が多い空気が供給されるから、供給された空気が、送風手段に起因して昇温することが少ない。
また前記した様に、送風手段の下流側の空気は、温度上昇にともなって湿度が低下している。そのため加湿用空気供給手段で供給された空気は、送風手段の下流側の空気の湿度を上昇させることができる。そのため試験室の湿度を高めることができる。
加湿用空気供給手段は、外気をそのまま供給するものであってもよい。
請求項1に記載の発明は、空調部と、被試験物を設置する試験室を有し、前記空調部は温度及び湿度を制御する空調機器と、送風手段を有し、前記空調機器で調整された空気を前記送風手段で前記試験室に送風して当該試験室内を所望の目標温度と目標湿度に調節する環境試験装置において、加湿用空気供給手段を有し、前記加湿用空気供給手段は、前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入するものであり、前記空調機器として冷却装置を有し、前記冷却装置は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器と、開度を変更可能な下流側絞り手段が環状に接続され、前記冷却装置の内部に相変化する冷媒が充填されていて一連の冷凍サイクルを実現するものであり、前記下流側絞り手段を制御することによって前記蒸発器の表面温度を上昇させて加湿する冷凍機による加湿を行うことができ、前記冷凍機による加湿後に、前記試験室内の湿度が目標湿度以下である場合に、前記加湿用空気供給手段が前記水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入するものであることを特徴とする環境試験装置である。
請求項2に記載の発明は、空調部と、被試験物を設置する試験室を有し、前記空調部は温度及び湿度を制御する空調機器と、送風手段を有し、前記空調機器で調整された空気を前記送風手段で前記試験室に送風して当該試験室内を所望の目標温度と目標湿度に調節する環境試験装置において、加湿用空気供給手段を有し、前記加湿用空気供給手段は、前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入するものであり、前記空調機器として冷却装置とヒータを有し、前記ヒータに出力下限を設けたうえで前記冷却装置と前記ヒータの双方を駆動し、両者を平衡させて前記試験室内の温度を外気よりも低温の目標温度に低下させ、その後、前記加湿用空気供給手段によって前記水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入すると共に、前記出力下限を解消させたうえで前記水蒸気含有量が多い空気を導入する前よりも前記ヒータの出力を低下させつつ前記試験室内の温度を目標温度に維持する動作が自動的に実行されることを特徴とする環境試験装置である。
関連する発明は、空調部と、被試験物を設置する試験室を有し、前記空調部は温度及び湿度を制御する空調機器と、送風手段を有し、前記空調機器で調整された空気を前記送風手段で前記試験室に送風して当該試験室内を所望の目標温度と目標湿度に調節する環境試験装置において、前記空調部と前記試験室が別体であり、両者の間が循環流路で接続されており、前記空調機器として加湿装置と冷却装置を有し、前記冷却装置は蒸発器を備え、前記蒸発器と前記加湿装置は前記送風手段に対して上流側に配置されていて前記蒸発器と前記加湿装置を通過した空気が前記送風手段で加圧されて前記試験室に送られるものであり、前記空調部とは別の加湿用空気供給手段を有し、前記加湿用空気供給手段は、前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入するものであり、一般空調制御と、追加加湿空調制御を行うことが可能であり、前記一般空調制御においては、前記試験室内の湿度が設定湿度となる様に、前記空調部内の前記加湿装置が運転され、前記追加加湿空調制御においては、前記空調部で加湿された空気に、前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記加湿用空気供給手段によって混入して、より高い湿度にした空気を前記試験室に供給することを特徴とする環境試験装置である。
請求項に記載の発明は、前記加湿用空気供給手段は加湿装置を有し、外気を加湿して水蒸気含有量を高めることが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置である。
本発明の環境試験装置によると、より高湿度の環境を作ることができる。
請求項に記載の発明は、前記加湿用空気供給手段は、外気をそのまま前記送風手段の下流側に導入するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置である。
設定温度が低い場合には、外気の方が含有する水蒸気量が多い場合がある。そのため外気をそのまま送風手段の下流側に導入してもよい。
請求項に記載の発明は、前記空調機器としてヒータを有し、前記冷却装置と前記ヒータの双方を駆動し、両者を平衡させて前記試験室内の温度を外気よりも低温の目標温度に低下させ、その後、前記加湿用空気供給手段によって前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入すると共に前記冷却装置と前記ヒータの双方を駆動し、両者を平衡させて前記試験室内の温度を目標温度に維持する動作が自動的に実行されることを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置である。
試験室の設定温度が低い場合、加湿用空気供給手段から導入される空気の温度は、設定温度よりも高い。そのため加湿用空気供給手段から導入される空気によって、試験室に供給される空気が昇温され、試験室内の温度が上昇傾向となる。
試験室の温度を設定温度に維持するために冷却装置の出力を上昇させれば良いが、冷却装置の応答速度は遅い。
そこで本発明では、冷却装置とヒータの双方を駆動し、両者を平衡させて試験室内の温度を外気よりも低温の目標温度に低下させ、その後、加湿用空気供給手段によって空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を送風手段の下流側に導入することとした。
本発明によると、加湿用空気供給手段から空気が導入される前に、ヒータが駆動されている。加湿用空気供給手段から導入される空気によって、試験室内の温度が上昇傾向となる場合には、ヒータの出力を低下させることにより、試験室の温度を設定温度に維持させることができる。
即ち本発明では、予めヒータを駆動しておいて、冷却装置を過剰気味に運転し、試験室の温度の下げしろを確保し、加湿用空気供給手段から空気を導入する時期にはヒータの出力を低下させて試験室の温度を設定温度に維持する。
なお前記した目標温度は、試験室の設定温度と同一であることが望ましいが、異なっていてもよい。
請求項に記載の発明は、前記冷却装置は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器と、開度を変更可能な下流側絞り手段が環状に接続され、前記冷却装置の内部に相変化する冷媒が充填されていて一連の冷凍サイクルを実現するものであり、前記下流側絞り手段を制御することによって前記蒸発器の表面温度を変化させ、前記試験室内の現状湿度を目標湿度に一致させる湿度調整手段を備えていることを特徴とする請求項に記載の環境試験装置である。
本発明では、「下流側絞り手段を制御することによって蒸発器の表面温度を変化させ、試験室内の現状湿度を目標湿度に一致させる」が、もちろん膨張手段の開度調整を併用して、現状湿度を目標湿度に一致させてもよい。
本発明の環境試験装置では、下流側絞り手段を制御することによって蒸発器の表面温度を変化させ、試験室内の湿度を目標湿度に一致させる湿度調整手段を備えている。即ち下流側絞り手段の開度を増大させることによって蒸発器内の冷媒圧力を低下させ、蒸発器の表面温度を低下させることができる。
逆に下流側絞り手段を絞り、蒸発器内の冷媒圧力を上昇させ、蒸発器の表面温度を上昇させることができる。
そして蒸発器の表面で空間内の空気中に含まれる水蒸気を凝縮し、空間の湿度を低下させることができる。また空間内の空気に含まれる水蒸気の凝縮量を抑制することによって空間の湿度を維持させたり、増大させることができる。
試験室内の現状環境における現状湿度を監視し、湿度調整手段は、現状湿度が目標湿度よりも高い場合には蒸発器の表面温度を現状環境の露点温度以下となる様に制御して蒸発器の表面で前記空間に含まれる水蒸気を凝縮させ、現状湿度が目標湿度よりも低い場合には蒸発器の表面温度を目標環境の露点温度以上となる様に制御して空間の湿度を増加させることによって試験室内の湿度を目標湿度に一致させるものであることが推奨される。
本発明の環境制御装置では、現状湿度が目標湿度よりも高い場合には蒸発器の表面温度を現状環境の露点温度以下となる様に制御して蒸発器の表面で前記空間に含まれる水蒸気を凝縮させる。その結果、現状湿度が低下し、目標湿度に近づく。
一方、現状湿度が目標湿度よりも低い場合には蒸発器の表面温度を目標環境の露点温度以上に制御する。なお蒸発器の表面温度を目標環境の露点温度以上に制御した場合であっても、変更後の蒸発器の表面温度が現状環境の露点温度よりも低い場合には、蒸発器の表面で水蒸気が凝縮するので絶対湿度は低下する。しかしながら、蒸発器の表面温度を目標環境の露点温度以上に制御した場合には、目標環境における絶対湿度未満となることはないので、結果的に試験室内の湿度は上昇することとなる。
もちろん、変更後の蒸発器の表面温度が現状環境の露点温度よりも高い場合には、水蒸気が凝縮することなく気温だけが低下するので、試験室内の湿度は上昇することとなる。
本発明の環境試験装置は、低温且つ高湿度の環境であって安定した環境を創出することができる。
本発明の実施形態の環境試験装置の構成図である。 図1の環境試験装置の運転初期の動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態の環境試験装置の構成図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の構成図である。 本発明のさらに他の実施形態の環境試験装置の構成図である。 従来技術の環境試験装置の構成図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の環境試験装置1の構成部材の多くは環境試験装置100と共通する。従来技術と同一の部材には同一の番号を付している。本実施形態においても、試験室2と、空調装置50が別体であり、両者の間が循環流路5で接続されている。循環流路5はダクトであり、10m以上の長さがある。本実施形態で採用する循環用送風機(送風手段)16は、相当の風量と圧力を発生させるものであることが望ましく、例えば1000pa以上、好ましくは2000pa程度の静圧を発生することができるものが推奨される。
本実施形態で採用する循環用送風機(送風手段)16はシロッコファンであり、図1の様に羽根27と、羽根27を覆うケーシング28と、吹き出し口29を有している。本発明では、羽根27と、羽根27を覆うケーシング28が送風手段である。
本実施形態の環境試験装置1においても、空調装置50は、内部の通風空間17中に空調機器51が内蔵されている。空調機器51には冷却装置52の蒸発器12と加湿装置13と加熱ヒータ15が含まれる。
本実施形態で採用する冷却装置52の構造及び機能は従来のものとは異なるので詳細に説明する。
冷却装置52は、気・液間で相変化する冷媒が流れる冷媒循環回路53を備えている。冷媒循環回路53は、相変化する冷媒を圧縮して凝縮し、これを蒸発させて冷却する一連のサイクル(冷凍サイクル)を実行するもので、圧縮機33、凝縮器35、膨張弁36、蒸発器12、下流側絞り手段55と、それらの機器を環状に接続する冷媒循環配管56を備えた冷凍機である。
膨張弁36並びに下流側絞り手段55は、それぞれ開度を調整可能なものである。下流側絞り手段55は、通常、膨張弁として使用されている弁を流用したものであり、構造的には電子式の膨張弁と同一である。下流側絞り手段55は、信号電圧に応じて開度を変えることができる。膨張弁36についても同様であり、信号電圧に応じて開度が変わるものが使用されている。
また、蒸発器12の上流側には、第一冷媒温度検知手段60が設けられている。第一冷媒温度検知手段60は、例えば、従来公知の熱電対や温度センサーである。第一冷媒温度検知手段60は、蒸発器12に流れ込む冷媒の温度を検知できる。
一方、蒸発器12の下流側には、第二冷媒温度検知手段61と、冷媒圧力検知手段62が設けられている。第二冷媒温度検知手段61は、第一冷媒温度検知手段60と同じく、従来公知の熱電対や温度センサーである。第二冷媒温度検知手段61は、蒸発器12を通過した後の冷媒ガスの温度を検知できる。つまり、蒸発器12の蒸発器出口温度を検知できる。
冷媒圧力検知手段62は、蒸発器12内の冷媒の圧力を検知するものであり、冷媒の蒸発圧力を知るための手段である。
冷媒圧力検知手段62は、例えば、従来公知の圧力センサーである。
次に、本実施形態で採用する冷却装置52の作動原理について説明する。
冷媒循環回路53の圧縮機33を起動すると、気相状態の冷媒が圧縮され、凝縮器35で冷却されて、液化される。そして、その液状の冷媒は、膨張弁36を経て蒸発器12に入り、気化される。そして、蒸発器12が冷媒により温度降下され、通風空間17を通過する空気を冷却することができる。蒸発器12に流れこむ冷媒の温度は、蒸発器12の上流側に設けられた第一冷媒温度検知手段60で検知される。
公知の通り、膨張弁36の開度が大きい状態で、冷却装置52を運転すると、大量の冷媒が冷媒循環回路53を循環し、大きな冷凍能力を発揮する。本明細書では、この状態を「冷房運転」と称する。「冷房運転」においては、膨張弁36の開度が大きく開かれているので、蒸発器12に流れる冷媒の量は多くなり、蒸発器12の冷却能力が大きくなっている。
また膨張弁36の開度を絞った状態で、冷却装置52を運転すると、冷媒の蒸発圧力が低下し、蒸発器12の表面温度が低下する。その一方で、冷媒循環回路53を循環する冷媒の量が減少し、冷凍能力は低下する。本明細書では、この状態を「除湿運転」と称する。即ち前記した「冷房運転」が実行されている状態で、膨張弁36を絞ると、膨張弁36を経て放出される冷媒は、極めて低温となる。その結果、蒸発器12の表面温度が露点以下まで低くなって、蒸発器12の表面で空気に含まれている水蒸気が凝縮し、結露する。この時、膨張弁36の開度が絞られているので、蒸発器12に流れる冷媒の量は少なくなっており、蒸発器12の冷却能力が小さくなっている。
本実施形態の環境試験装置1では、蒸発器12の下流側に下流側絞り手段55があり、下流側絞り手段55の開度を調整することで、蒸発器12の出口を絞ることが可能である。前記の「冷房運転」又は「除湿運転」において、蒸発器12に冷媒が注入され続けた状態で下流側絞り手段55の開度を絞ると、蒸発器12内における冷媒の蒸発圧力が上昇し、蒸発器12の表面の温度が上昇する。
「冷房運転」又は「除湿運転」を実行中の蒸発器12の表面には、空気中の水蒸気が凝結又は凝固して、水分が付着している。この蒸発器12の表面に付着した水分の一部又は全部が、蒸発器12の表面の温度が上昇することで蒸発又は昇華する。その結果、通風空間17を通過する空気が加湿される。
換言すれば、蒸発器12が「略加湿器」の役割を果たすものである。
本明細書では、蒸発器12の表面温度を上昇させて行う加湿運転を「冷凍機による加湿運転」と称する。
本実施形態の環境試験装置1では、「冷房運転」を行うプログラムとして、蒸発器12の表面温度を「目標環境の露点近傍」となる様に膨張弁36を制御する温度降下プログラムを有している。
ここで、「露点近傍」とは、目標環境の露点温度のプラスマイナス5度、より望ましくは目標環境の露点温度のプラスマイナス3度の範囲の温度である。蒸発器12の表面温度は、前記した様に冷媒温度検知手段60,61及び冷媒圧力検知手段62からの検知信号に基づいて求められる。
また本実施形態の環境試験装置1では、「除湿運転」を行うプログラムとして、蒸発器12の表面温度を「目標環境の露点以下」となる様に膨張弁36を制御する湿度降下プログラムを有している。ここで、「露点以下」とは、目標環境の露点からマイナス20度程度までの範囲の温度である。なお「目標環境の露点以下」の温度は、少なくとも前記した「目標環境の露点近傍」の温度よりも低い。
また本実施形態の環境試験装置1では、「冷凍機による加湿運転」を行うプログラムとして、蒸発器12の表面温度を「目標環境の露点以上」となる様に、膨張弁36と下流側絞り手段55を制御する湿度調節プログラムを有している。ここで、「露点以上」とは、目標の環境の露点に対して摂氏2度から5度程度高い温度である。「目標環境の露点以上」の温度は、目標環境の温度に対して過度に高い温度となることは好ましくない。
上記した各プログラムは、制御装置40の図示しない記憶手段に記憶されている。
本実施形態の環境試験装置1では、特有の構成として、加湿用空気供給手段38を有している。本実施形態では、加湿用空気供給手段38は、追加加湿装置65と、加湿用配管72およびアクチェータ弁73によって構成されている。
追加加湿装置65は、筐体66内に加湿器67と加湿用送風機68を内蔵したものである。
筐体66には外気取り入れ口70と、加湿空気排出口71が設けられ、その内部に一連の空気流路41が形成されている。そして当該空気流路41に加湿器67と加湿用送風機68が配置されている。
加湿器67の構造は限定するものではないが、超音波加湿器を採用することが望ましい。
本実施形態の環境試験装置1では、前記した様に空調装置50の空気供給口20と、試験室2の送風導入口10との間が往き側送風路22で接続されている。そして往き側送風路22の中途に追加加湿装置65が接続されている。より詳細には、追加加湿装置65の加湿空気排出口71と往き側送風路22の間が加湿用配管72で接続されている。また加湿用配管72の中途には、アクチェータ弁73が設けられている。アクチェータ弁73は、具体的にはモータダンパーであり開度を調整する機器である。
追加加湿装置65は、外気取り入れ口70から筐体66内に空気を取り入れ、加湿器67で適度に空気を加湿する。本実施形態では、空気が一定の湿度、又は水蒸気含有量となる様に加湿器67で制御される。また加湿された空気は加湿用送風機68で加圧されて空気排出口71から排出される。排出された加湿空気は、加湿用配管72を通過して往き側送風路22に供給される。即ち加湿空気は、循環用送風機16の下流側であって、試験室2に至る前の部分に供給される。なお加湿空気の供給箇所は、循環用送風機16の下流側であれば特に限定されるものではなく、循環用送風機16の吐出口の直後であってもよく、往き側送風路22の中途であってもよく、試験室2の直前であってもよい。
また試験室2内であって、試験空間6に至るまでの間に加湿空気が供給されてもよい。試験空間6に直接加湿空気を供給すると、試験空間6内に湿度ばらつきができるので、推奨されないが、これを禁止するものではない。
循環用送風機16と空気供給口20の間が離れている場合には、空調装置50内に加湿空気が供給されてもよい。
本実施形態では、追加加湿装置65の加湿空気排出口71と往き側送風路22の間にアクチェータ弁73が設けられているので、アクチェータ弁73の開度を調整することにより、加湿空気の供給量を増減することができる。
本実施形態の環境試験装置1では、温度・湿度制御装置77を有している。なお図1においては、温度・湿度制御装置77は、制御装置40とは別の位置に図示されているが、温度・湿度制御装置77は制御装置40の一部であってもよい。
温度・湿度制御装置77は、PID制御を行う制御装置である。本実施形態の環境試験装置1では、試験室2に設けられた温度センサー30と、湿度センサー31の信号が温度・湿度制御装置77に入力されている。
また温度・湿度制御装置77から制御信号が出力され、当該制御信号によって、空調装置50の空調機器51が制御される。即ち試験室2に設けられた温度センサー30と、湿度センサー31の検知情報が、温度・湿度制御装置77によって空調機器51にフィードバックされ、蒸発器12、加湿装置13、加熱ヒータ15が制御される。
また温度・湿度制御装置77によって追加加湿装置65と往き側送風路22の間に設けられたアクチェータ弁73が制御される。
次に本実施形態の環境試験装置1の機能について説明する。
本実施形態の環境試験装置1では、一般空調制御と、追加加湿空調制御を行うことができる。
本実施形態の環境試験装置1では、一般空調制御を行う場合であって追加加湿空調制御を行う場合であっても、冷却装置52と加熱ヒータ15の双方を駆動し、両者を平衡させて試験室2内の温度を調節する。
一般空調制御は、従来と同様の制御方式であり、試験室2に設けられた温度センサー30と湿度センサー31の検知信号を空調装置50の空調機器51にフィードバックするものである。湿度制御に注目すると、一般空調制御においては、試験室2内の湿度が設定湿度となる様に、空調機器51内の加湿装置13と冷却装置52が運転される。
また本実施形態の環境試験装置1では、一般空調制御の際に、「冷凍機による加湿運転」を行うこともできる。即ち本実施形態の環境試験装置1は、空調装置50内に加湿装置13を備えているが、加湿装置13を使用せず、また加湿装置13と併用して「冷凍機による加湿運転」を行うこともできる。
追加加湿空調制御は、試験室2の設定温度が低く、且つ設定湿度が高湿度である場合に好ましく実施される制御方法である。追加加湿空調制御では、空調装置50で高湿度の空気を作り、さらに追加加湿装置65で作られた高湿度の空気を混入してより高い湿度にして空気を試験室2に供給する。
前記した様に、試験室2の設定温度が低く、且つ設定湿度が高湿度である場合、空調装置50から排出される空気は高湿度ではあるが、温度が低い。そのため空気の飽和水蒸気量が少なく、湿度(相対湿度)が高くても空気が保有する水蒸気量は少ない。
そのため前記した様に、循環用送風機16によって空気が昇温されると、飽和水蒸気量が増大して湿度(相対湿度)が低下してしまう。
一方、外気は、湿度(相対湿度)は低いものの、気温が空調装置50から排出される空気の温度よりも高いので、飽和水蒸気量が多く、水蒸気含有量は多い。外気は、相対湿度は空調装置50から排出される空気よりも低いが、絶対湿度は空調装置50から排出される空気よりも高い。
本実施形態では、追加加湿装置65は、筐体66内に外気を導入し、加湿器67で外気を加湿して排出する。
そのため追加加湿装置65から排出される空気は、空調装置50から排出される空気に比べて、水蒸気含有量が著しく多い。
追加加湿空調制御では、追加加湿装置65で作られた高湿度の空気を、空調装置50から排出された空気に混入するので、空気が保有する水蒸気量が増加し、空調装置50から排出された空気の湿度が上昇する。そして湿度が高められた空気が、試験室2に供給される。
次に、本実施形態の環境試験装置1の運転初期の動作を図2のフローチャートを参照しつつ説明する。図2のフローチャートの動作を実行する動作プログラムは、制御装置40の記憶手段に記憶されており、一連の動作が自動的に実行される。
フローチャートのステップ1で環境試験装置1の運転が開始されたことが確認されると、ステップ2に移行し、試験室2の目標温度の設定値と、目標湿度の設定値が確認される。設定温度が低く、且つ設定湿度が高い場合には、追加加湿空調制御を含む制御方法で環境試験装置1が制御される。一方、例えば設定温度が高い様な場合には、ステップ16に移行し、他の制御方法で環境試験装置1が制御される。
設定温度が低く、且つ設定湿度が高い場合には、ステップ3に移行し、温度降下プログラムが実行される。即ち蒸発器12の表面温度を「目標環境の露点近傍」となる様に膨張弁36を制御する。
その結果、蒸発器12の表面温度が「目標環境の露点近傍」となる。温度降下プログラムでは、蒸発器12の表面温度を目標環境の露点近傍となる様に制御しているので、試験室2内の絶対湿度(水蒸気濃度)を過度に低下させることがない。即ち目標環境の露点は、当然に初期の環境における温度よりも低い。そのため、蒸発器の表面温度を目標環境の露点近傍となる様に制御することによって、試験室2の温度を低下させることができる。また蒸発器12の表面温度は、目標環境の露点近傍であるため、蒸発器12の表面における水蒸気の凝縮が少なく、試験室2内の水蒸気濃度を過度に低下させることはない。
また蒸発器12の表面における水蒸気の凝縮が少ないので、霜付きも少なく、連続運転を行う妨げになりにくい。
なお設定温度が低く、且つ設定湿度が高い場合、露点温度は設定温度に近いものとなる。例えば設定湿度が100%であるならば、露点温度は設定温度に一致する。そのため露点温度を基準とするのではなく、単に設定温度に対して数度、低い温度となる様に蒸発器12の表面温度を制御してもよい。例えば、蒸発器12の表面温度が、設定温度に対して摂氏1度から4度程度低い温度となる様に制御してもよい。
続いてステップ4に移行し、加熱ヒータ15に通電する。ステップ4で起動された加熱ヒータ15は、出力に下限がある。即ち加熱ヒータ15の出力は、例えば加熱ヒータ15の実出力が加熱ヒータ15の能力に対して10パーセント以上の出力となる様に制御される。即ち加熱ヒータ15の稼働率が10パーセント以上の出力となる様に制御される。
本実施形態では、加熱ヒータ15の実出力を加熱ヒータ15の能力を基準として一定値としたが、電力量で規定してもよい。また冷却装置52の実出力と比較し、加熱ヒータ15の実出力を冷却装置52の実出力の数パーセントを相殺するだけの出力としてもよい。
従来技術の環境試験装置100でも、冷却装置32で空気の温度をやや過剰に低下させ、加熱ヒータ15で空気を加熱して空気の温度を設定温度に微調整しているが、本工程では、通常の制御で実行される加熱ヒータ15の出力よりも大きい出力で加熱ヒータ15が駆動される。
前記した様に、一般空調制御を行う場合、冷却装置52と加熱ヒータ15の双方を駆動し、両者を平衡させて試験室2内の温度を調節する制御が行われる。本工程では、加熱ヒータ15の出力に下限があり、一定以上の発熱があるので、これを相殺するために冷却装置52はより大出力で駆動される。
即ち本実施形態の環境試験装置1では、温度センサー30の検知情報が、温度・湿度制御装置77によって空調機器51にフィードバックされ、冷却装置52が制御されるので、加熱ヒータ15の出力を従来よりも高めると、冷却装置52もこれに追従して出力が増加する。
そしてステップ5で試験室2内の温度が設定温度となることを待つ。
ステップ5で試験室2内の温度が設定温度に至ったことが確認されると、ステップ6に移行し、そのときの加熱ヒータ15の稼働率が加熱ヒータ15の能力に対して10パーセント以上であるか否かが確認される。
加熱ヒータ15の稼働率が加熱ヒータ15の能力に対して10パーセント以上であるならば、ステップ7に移行し、制御方法のプログラムが、湿度調節プログラムに切り替えられ、「冷凍機による加湿運転」が行われる。その結果、蒸発器12の表面温度が「目標環境の露点以上」となる様に、膨張弁36と下流側絞り手段55が制御される。本実施形態では、目標環境は設定された環境である。
またこの蒸発器12の表面に付着した水分の一部又は全部が、蒸発器12の表面の温度が上昇することで蒸発又は昇華する。その結果、通風空間17を通過する空気が加湿される。
そしてステップ8で試験室2内の温度が設定温度維持されていることが確認される。試験室2内の温度が設定温度維持されていれば、ステップ9に移行し、タイマーの計時が開始される。このタイマーは、試験室2内の環境や各機器の動作が安定することを待つための時間を計時するものであり、1分から5分程度の時間を計時する。
なお試験室2内の温度が設定温度維持されていなければ、ステップ3に戻り、前述した工程を再度実行する。
ステップ10でタイマーの計時が完了したことが確認されれ、ステップ11に移行して試験室2内の温度が設定温度維持されていることが確認される。
なお試験室2内の温度が設定温度維持されていなければ、ステップ3に戻り、前述した工程を再度実行する。
次にステップ12に移行し、試験室2内の湿度が設定湿度以下であるが確認される。仮に試験室2内の湿度が設定湿度を超えているならば、これ以上、加湿する必要はないから、ステップ14に移行し、以後は通常の制御が実行される。
一方、試験室2内の湿度が設定湿度以下であるならば、試験室2に供給される空気をさらに加湿する必要があるので、ステップ13に移行し、追加加湿空調制御が実施される。
前記した様に、追加加湿空調制御では、追加加湿装置65で作られた高湿度の空気を往き側送風路22を通過する空気に混入する。そしてステップ13とステップ12で、試験室2内の湿度が設定湿度を超えるのを待つ。
ここで、追加加湿空調制御を実行することによって往き側送風路22を通過する空気に混入される空気は、加湿空気であって空調装置50から排出される空気に比べて水蒸気含有量が著しく多い。そのため往き側送風路22を通過する空気は、加湿空気の混入によって湿度が上昇する。
また追加加湿空調制御時においては、湿度センサー31の検知湿度が、温度・湿度制御装置77によってアクチェータ弁73にフィードバックされ、湿度センサー31の検知湿度が、設定湿度となる様にアクチェータ弁73の開度がPID制御される。
そのため試験室2内の湿度は、設定湿度に収斂する。
追加加湿空調制御を実行することによって往き側送風路22を通過する空気に混入される加湿空気は、空調装置50から排出される空気に比べて温度が高い。そのため往き側送風路22を通過する空気は、加湿された空気の混入によって温度が上昇する。
しかしながら、本実施形態では、追加加湿空調制御時においても、温度センサー30の検知情報が、温度・湿度制御装置77によって空調機器51にフィードバックされる。
ここで前記したステップ4で加熱ヒータ15に通電され、且つ加熱ヒータ15の出力は、通常の場合よりも高く維持されていた。
追加加湿空調制御では、加熱ヒータ15の出力の下限は解消され、加熱ヒータ15の制御は通常の制御に戻される。
前記した様に、本実施形態では、追加加湿空調制御時においても、冷却装置52と加熱ヒータ15の双方を駆動し、両者を平衡させて試験室2内の温度を調節する制御が行われる。そのため温度センサー30の検知情報が、温度・湿度制御装置77によって空調機器51にフィードバックされ、加熱ヒータ15の出力が低下され、往き側送風路22を通過する空気の温度上昇が抑制される。
また追加加湿空調制御に至る前は、加熱ヒータ15の発熱量がやや過剰となる様に制御されていたから、加熱ヒータ15の出力には十分な下げしろが確保されており、加熱ヒータ15の出力を低下するだけで、往き側送風路22を通過する空気の温度を設定温度に維持することができる。
加熱ヒータ15の応答速度は、冷却装置52の応答速度よりも早いので、追加加湿装置65から往き側送風路22を通過する空気に供給される熱エネルギーは、加熱ヒータ15の出力を低下させることによって相殺され、試験室2に供給される空気の温度は、設定温度に維持される。また試験室2に供給される空気の湿度についても設定湿度に維持される。
以上説明した実施形態では、アクチェータ弁73の開度を調節することにより、追加加湿装置65から循環用送風機16の下流側に供給する水蒸気量を制御する構成を採用した。即ち先の実施形態では、加湿空気の量を増減することによって循環用送風機16の下流側に供給する水蒸気量を制御した。しかしながら本発明は、この構成に限定されるものではない。
例えば、追加加湿装置65に内蔵された加湿器67の出力を増減して循環用送風機16の下流側に供給する水蒸気量を制御してもよい。この方策は、加湿空気の水蒸気濃度を調節することにより、循環用送風機16の下流側に供給する水蒸気量を制御するものである。
また追加加湿装置65に内蔵された加湿用送風機68の回転数を増減して循環用送風機16の下流側に供給する水蒸気量を制御してもよい。
以上説明した実施形態では、追加加湿装置65に加湿器67が内蔵されているが、加湿器67は必須ではない。即ち、外気を加湿することなく、直接循環用送風機16の下流側に供給する構成であってもよい。
以上説明した実施形態では、追加加湿装置65は、試験室2及び空調装置50とは別個の装置であるが、例えば図3の様に追加加湿装置80が空調装置81に内蔵されていてもよい。
図3に示す構成では、空調装置81の筐体内に小部屋82が仕切られ、その小部屋82の中に加湿器67と加湿用送風機68が内蔵されている。
加湿用送風機68の吐出側は循環用送風機16の吐出側に接続されている。加湿用送風機68の吐出側にはアクチェータ付きのダンパー83が設けられており、ダンパー83を開閉することにより、循環用送風機16の下流側に供給する水蒸気量が制御される。
また追加加湿装置80を試験室2側に設けてもよい(図示せず)。
以上説明した実施形態では、試験室2と空調装置50が別体であるが、図4に示す環境試験装置85の様に試験室2と空調装置50が一体であってもよい。
環境試験装置85では、試験室2の下部に空調機器51が内蔵されている。そして加湿用送風機68の吐出側は循環用送風機16の吐出側に接続されている。環境試験装置85の各機器の説明は、先の実施形態と同一の機器に同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
以上説明した実施形態では、循環用送風機16の下流側に加湿空気を供給したが、図5に示す空調装置96で採用する循環用送風機97の様に、吹き出し口29が長い場合には、循環用送風機97の吹き出し口29に横孔98を設けて加湿用配管72を接続し、循環用送風機97内に加湿空気を供給してもよい。即ち循環用送風機97の吐出側に直接、加湿空気を導入してもよい。
1,85 環境試験装置
2 試験室
5 循環流路
12 蒸発器
15 加熱ヒータ
16 循環用送風機(送風手段)
38 加湿用空気供給手段
40 制御装置
50,85,96 空調装置
51 空調機器
52 冷却装置
55 下流側絞り手段
65 追加加湿装置
66 筐体
67 加湿器
68,80 加湿用送風機
72 加湿用配管
73 アクチェータ弁
77 温度・湿度制御装置

Claims (6)

  1. 空調部と、被試験物を設置する試験室を有し、前記空調部は温度及び湿度を制御する空調機器と、送風手段を有し、前記空調機器で調整された空気を前記送風手段で前記試験室に送風して当該試験室内を所望の目標温度と目標湿度に調節する環境試験装置において、
    加湿用空気供給手段を有し、前記加湿用空気供給手段は、前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入するものであり、
    前記空調機器として冷却装置を有し、前記冷却装置は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器と、開度を変更可能な下流側絞り手段が環状に接続され、前記冷却装置の内部に相変化する冷媒が充填されていて一連の冷凍サイクルを実現するものであり、
    前記下流側絞り手段を制御することによって前記蒸発器の表面温度を上昇させて加湿する冷凍機による加湿を行うことができ、
    前記冷凍機による加湿後に、前記試験室内の湿度が目標湿度以下である場合に、前記加湿用空気供給手段が前記水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入するものであることを特徴とする環境試験装置。
  2. 空調部と、被試験物を設置する試験室を有し、前記空調部は温度及び湿度を制御する空調機器と、送風手段を有し、前記空調機器で調整された空気を前記送風手段で前記試験室に送風して当該試験室内を所望の目標温度と目標湿度に調節する環境試験装置において、
    加湿用空気供給手段を有し、前記加湿用空気供給手段は、前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入するものであり、
    前記空調機器として冷却装置とヒータを有し、
    前記ヒータに出力下限を設けたうえで前記冷却装置と前記ヒータの双方を駆動し、両者を平衡させて前記試験室内の温度を外気よりも低温の目標温度に低下させ、
    その後、前記加湿用空気供給手段によって前記水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入すると共に、前記出力下限を解消させたうえで前記水蒸気含有量が多い空気を導入する前よりも前記ヒータの出力を低下させつつ前記試験室内の温度を目標温度に維持する動作が自動的に実行されることを特徴とする環境試験装置。
  3. 前記加湿用空気供給手段は加湿装置を有し、外気を加湿して水蒸気含有量を高めることが可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
  4. 前記加湿用空気供給手段は、外気をそのまま前記送風手段の下流側に導入するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の環境試験装置。
  5. 前記空調機器としてヒータを有し、
    前記冷却装置と前記ヒータの双方を駆動し、両者を平衡させて前記試験室内の温度を外気よりも低温の目標温度に低下させ、
    その後、前記加湿用空気供給手段によって前記空調部から送風される空気よりも水蒸気含有量が多い空気を前記送風手段の下流側に導入すると共に前記冷却装置と前記ヒータの双方を駆動し、両者を平衡させて前記試験室内の温度を目標温度に維持する動作が自動的に実行されることを特徴とする請求項1に記載の環境試験装置。
  6. 記冷却装置は、圧縮機と、凝縮器と、膨張手段と、蒸発器と、開度を変更可能な下流側絞り手段が環状に接続され、前記冷却装置の内部に相変化する冷媒が充填されていて一連の冷凍サイクルを実現するものであり、
    前記下流側絞り手段を制御することによって前記蒸発器の表面温度を変化させ、前記試験室内の現状湿度を目標湿度に一致させる湿度調整手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の環境試験装置。
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