JP6836890B2 - 空調システム - Google Patents
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Description
この空調システムは、外調機と室内空調機の各々に冷熱源からの設定温度の低温の冷水を供給するので、外調機による潜熱負荷の処理と、室内空調機での顕熱負荷の処理を十分に行うことができ、潜熱・顕熱分離空調を適切に実現することができる。
この空調システムは、冷熱源から低温の冷水を外調機に供給し、外調機から排出される中温の冷水の全量を室内空調機に供給するので、外調機による潜熱負荷の処理を十分に行えながら、外調機から排出される中温の冷水を利用して室内空調機による顕熱負荷の処理を行うことができる。
供給される冷水と室内空気との熱交換により室内空気を冷却する室内空調機と、
前記外調機及び前記室内空調機に対して冷熱源から冷水を並列に循環供給自在な冷水循環供給部と、が備えられている空調システムであって、
前記冷水循環供給部には、前記冷熱源にて生成した往き冷水を前記外調機及び前記室内空調機に供給する往路と、前記外調機及び前記室内空調機からの還り冷水を前記冷熱源に還す還路と、が備えられ、
前記往路には、前記冷熱源に接続された主往路と、前記主往路の下流側から分岐して前記外調機に往き冷水を供給する外調機用往路と、前記主往路の下流側から分岐して前記室内空調機に往き冷水を供給する室内空調機用往路と、が備えられ、
前記還路には、前記外調機からの還り冷水が通流する外調機用還路と、前記室内空調機からの還り冷水が通流する室内空調機用還路と、前記外調機用還路と前記室内空調機用還路と前記冷熱源とに接続されて前記外調機用還路を通流する還り冷水と前記室内空調機用還路を通流する還り冷水とを合流させて前記冷熱源に還す主還路と、が備えられ、
前記冷水循環供給部は、前記冷熱源にて生成した冷水を前記主往路、前記外調機用往路、前記外調機用還路、前記主還路を通じて前記外調機に循環供給しながら、前記冷熱源にて生成した冷水を前記主往路、前記室内空調機用往路、前記室内空調機用還路、前記主還路を通じて前記室内空調機にも循環供給するように構成され、
前記冷熱源にて生成した冷水を前記冷水循環供給部にて前記外調機と前記室内空調機の両方に循環供給している状態で前記外調機用還路を通流する前記外調機からの還り冷水の一部を前記室内空調機用往路を通流する前記室内空調機への往き冷水に混合して当該往き冷水を昇温させる混合部と、前記混合部による冷水の混合割合を調整自在な混合割合調整部と、前記室内空調機への往き冷水の温度が設定温度範囲内になるように前記混合割合調整部を制御する制御部と、が備えられている点にある。
更に、外調機にて潜熱負荷に加えて一部の顕熱負荷をも処理することが可能となり、その場合、室内空調機が処理すべき顕熱負荷が小さくなり、室内空調機に対する冷水量の低減や配管のサイズタウン等を図ることができる。
しかも、混合部での冷水の混合により外調機からの還り冷水を活用して室内空調機への往き冷水を昇温するので、上述のように外調機にて潜熱負荷に加えて一部の顕熱負荷をも処理する場合でも、処理負荷の小さな室内空調機への冷水送水による熱損失を効率的に抑制することができる。
これらのことから、システム全体としての省エネルギ化を効果的に実現することができる。
しかも、本構成によれば、混合割合調整部により混合部での冷水の混合割合を調整することにより、室内空調機への往き冷水の温度を調整することができる。そして、制御部により混合割合調整部を制御することにより、室内空調機への往き冷水の温度を設定温度範囲内に維持することができる。
よって、混合部での冷水の混合による室内空調機への往き冷水の昇温により、室内空調機への冷水送水による熱損失を抑制しながら、室内空調機への往き冷水の温度のバラツキによって室内空調機の空調温度が不安定になるのを回避することができる。
前記冷水循環供給部が、複数の前記室内空調機に対して冷熱源から冷水を並列に循環供給自在に構成され、
前記混合部が、複数の前記室内空調機への往き冷水に対して、前記外調機からの還り冷水の一部を混合するように構成されている点にある。
よって、外調機にて潜熱負荷に加えて顕熱負荷の一部も処理する場合に、複数の室内空調機への冷水送水による熱損失を効率的に抑制することができ、更なる省エネルギ化を実現することができる。
図1は本発明に係る空調システムの構成を概念的に示したものである。同図1に示すように、この空調システムには、外気を冷却除湿して室内に供給する外調機1と、室内空気を冷却する複数の室内空調機2と、これらの冷熱源としての冷凍機(熱源機)3と、外調機1及び室内空調機2に対して冷凍機3から冷水Rを並列に循環供給自在な冷水循環供給部4と、空調システムを制御する制御装置10(制御部の一例)とが備えられている。当該空調システムは、外調機1にて潜熱負荷と一部の顕熱負荷の処理とを行い、複数の室内空調機2にて残りの顕熱負荷の処理を行うように構成されている。
また、冷水循環供給部4は、冷凍機3、主往路5A、室内空調機用往路5C、各々の室内空調機用個別往路5D、各々の室内空調機2、各々の室内空調機用個別還路6B、室内空調機用還路6C、主還路6Dの順に冷水Rを通流させることで、冷凍機3から冷水Rを複数の室内空調機2に循環供給する。
このようにして、冷水循環供給部4は、外調機1と室内空調機2に対して冷凍機3から冷水Rを並列に循環供給するとともに、複数の室内空調機2の各々に対して冷凍機3から冷水Rを並列に循環供給する。
本実施形態では、冷水循環供給部4に、外調機1からの還り冷水Rが通流する外調機用往路5Bと、複数の室内空調機2への往き冷水Rが通流する室内空調機用往路5Cとを接続する混合路8が備えられており、この混合路8と室内空調機用往路5Cとの接続部位にて混合部7が構成されている。
これに対して、複数の室内空調機2に対する循環経路での冷水Rの温度変化は、混合部7による冷水Rの混合により複数の室内空調機2への往き冷水Rが昇温することで、主往路5A(5℃)→室内空調機用往路5Cにおける混合部7の上流側(5℃)→室内空調機用往路5Cにおける混合部7の下流側(10℃)→室内空調機用個別往路5D(10℃)→複数の室内空調機2→室内空調機用個別還路6B(20℃)→室内空調機用還路6C(20℃)→主還路6D(17℃)となる。
つまり、複数の室内空調機2への往き冷水R、換言すれば、室内空調機用往路5Cにおける混合部7の下流側、及び、室内空調機用個別往路5Dを通流する冷水Rは、冷凍機3で生成されて主往路5Aを通流する冷水Rの温度(5℃)よりも高い温度(10℃)となる。なお、勿論、冷水Rの具体的な温度は適宜に変更可能である。
この他、混合割合調整部9は、混合路8、及び、外調機用還路6Aにおける混合路8との接続部位よりも下流側の部位の各々に流量制御弁を介装して構成することもできる。
(1)前述の実施形態では、外調機1が1つである場合を例に示したが、複数備えられていてもよい。その場合、冷水循環供給部4が、複数の外調機1に対して冷熱源から冷水Rを並列に循環供給自在に構成されていてもよい。なお、室内空調機2も、複数に限らず1つであってもよい。
2 室内空調機
3 冷凍機(冷熱源)
4 冷水循環供給部
7 混合部
9 混合割合調整部
10 制御装置(制御部)
R 冷水
Claims (3)
- 供給される冷水と外気との熱交換により外気を冷却除湿して室内に供給する外調機と、
供給される冷水と室内空気との熱交換により室内空気を冷却する室内空調機と、
前記外調機及び前記室内空調機に対して冷熱源から冷水を並列に循環供給自在な冷水循環供給部と、が備えられている空調システムであって、
前記冷水循環供給部には、前記冷熱源にて生成した往き冷水を前記外調機及び前記室内空調機に供給する往路と、前記外調機及び前記室内空調機からの還り冷水を前記冷熱源に還す還路と、が備えられ、
前記往路には、前記冷熱源に接続された主往路と、前記主往路の下流側から分岐して前記外調機に往き冷水を供給する外調機用往路と、前記主往路の下流側から分岐して前記室内空調機に往き冷水を供給する室内空調機用往路と、が備えられ、
前記還路には、前記外調機からの還り冷水が通流する外調機用還路と、前記室内空調機からの還り冷水が通流する室内空調機用還路と、前記外調機用還路と前記室内空調機用還路と前記冷熱源とに接続されて前記外調機用還路を通流する還り冷水と前記室内空調機用還路を通流する還り冷水とを合流させて前記冷熱源に還す主還路と、が備えられ、
前記冷水循環供給部は、前記冷熱源にて生成した冷水を前記主往路、前記外調機用往路、前記外調機用還路、前記主還路を通じて前記外調機に循環供給しながら、前記冷熱源にて生成した冷水を前記主往路、前記室内空調機用往路、前記室内空調機用還路、前記主還路を通じて前記室内空調機にも循環供給するように構成され、
前記冷熱源にて生成した冷水を前記冷水循環供給部にて前記外調機と前記室内空調機の両方に循環供給している状態で前記外調機用還路を通流する前記外調機からの還り冷水の一部を前記室内空調機用往路を通流する前記室内空調機への往き冷水に混合して当該往き冷水を昇温させる混合部と、前記混合部による冷水の混合割合を調整自在な混合割合調整部と、前記室内空調機への往き冷水の温度が設定温度範囲内になるように前記混合割合調整部を制御する制御部と、が備えられている空調システム。 - 前記室内空調機が複数備えられ、
前記冷水循環供給部が、複数の前記室内空調機に対して冷熱源から冷水を並列に循環供給自在に構成され、
前記混合部が、複数の前記室内空調機への往き冷水に対して、前記外調機からの還り冷水の一部を混合するように構成されている請求項1記載の空調システム。 - 前記混合部が、複数の前記室内空調機よりも前記外調機に近い部位に配置されている請求項2記載の空調システム。
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