JP2016194383A - 空調機 - Google Patents

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Abstract

【課題】より高精度の給気の温湿度制御を容易にする。
【解決手段】ケーシング2内には、上流側から順に、予冷予熱コイル10、冷水コイル20、温水コイル30、加湿器40、直膨コイル50が配置されている。
直膨コイル50と、圧縮機を有する熱源機60との間で冷媒が循環し、熱源機60において冷媒と熱交換される熱源水は、予冷予熱コイル10と熱源機60との間で往管11、還管12によって循環する。往管11には冷水往管14、冷水還管15、温水往管16、温水還管17が接続されて、熱源水はブリードイン制御される。
【選択図】図1

Description

本発明は給気温湿度の微細な制御と省エネルギーが可能な空調機に関するものである。
例えば外調機を例にとって説明すると、従来の一般的な外調機は、上流側から順に予熱コイル、冷水コイル、温水コイル、加湿器、送風機が設置されているものがある。
これら従来技術では、給気の温湿度が設定値となるように、予熱コイルと冷水コイル、温水コイルと加湿器を制御するようにしていた。そのため、冷却と加熱が同時に存在し、エネルギーのロスが発生していた。エネルギーのロスを防ぐために、たとえば、熱回収を行う技術として特許文献1に記載のものがある。またヒートパイプを利用して熱回収を図るものもみられる。一方、従来、夏場は冷却時の湿度管理により過冷却の問題が生じていた。すなわち、多くの場合冷却コイルによって温度の低下と除湿を同時に行なう、いわゆる冷却除湿同時処理が一般的な冷却の方法である。
特許第3464751号公報
しかしながら特許文献1に記載のヒートパイプ利用の空調機技術では、外調機でありながら、負荷の要求する温湿度の空気が供給できないという問題がある。また従来の一般技術では、温度と湿度を制御するためには、設定湿度まで減湿し、再熱によって設定温度を得ることになり、夏場であっても温水を用意する必要があった。また、冬場は温度と湿度を制御するために、温水コイルで加熱した空気に加湿する方法が用いられるが、水加湿の場合、加湿による温度低下が生じるため、温度の低下を見込んで空気を加熱しなければならず、高い温水温度が必要であった。そのため省エネルギーの点で改善の余地があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、より高精度の給気の温湿度制御を容易にし、省エネルギーを図ることを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明は、処理対象空気を加熱、冷却処理して目的空間に供給する空調機であって、気流方向上流側から順に、予冷予熱コイル、冷水コイル、温水コイル及び加湿器が配置され、前記加湿器の下流側に直膨コイルが配置され、前記直膨コイルと、圧縮機を有する熱源機との間で冷媒が循環し、前記熱源機において前記冷媒と熱交換される水が、前記予冷予熱コイルと当該熱源機との間で循環するように構成されたことを特徴としている。
本発明によれば、予冷予熱コイルで予冷または予熱に使用された水が、熱源水として熱源機において冷媒と熱交換され、当該冷媒が直膨コイルにおいて空気と熱交換されるので、夏場や中間期においては、温水を用意することなく外気エネルギーを再熱エネルギーに利用できるので省エネルギーとなる。また、冬場に水加湿を行う場合、加湿によって低下した空気温度を設定温度まで直膨コイルで再熱すればよいので、加湿前の空気温度は必要以上に高温にしなくても良いので、高い温水温度は不要となる。また給気温度の制御のために圧縮機の回転数を制御するが、そのままで熱源機出口の水温が必要な温度とならないことが考えられるが、かかる場合、所定温度とするために、水−冷媒熱交換器と予冷予熱コイルとの間の管路に、異なる温度の水を添加する。これによって冷やしすぎた後の再熱というエネルギーロスを避けつつ、給気温度を精密に維持できる。
前記熱源機において前記冷媒と熱交換される水の管路に、温度調節手段を設け、当該温度調節手段は、当該管路に設けた熱媒受け入れ開口または熱交換器であってもよい。
前記熱源機と前記予冷予熱コイルとの間で循環する水は、一定温度となるように、冷水または温水によってブリードイン制御されるようにしてもよい。
またかかる場合、前記熱源機と前記予冷予熱コイルとの間で循環する水は、一定流量となるように制御されることが好ましい。
前記直膨コイルをバイパスする流路を有し、当該流路からの空気と前記直膨コイルで処理された空気とが混合されて、目的空間に供給されるように構成してもよい。
本発明によれば、従来よりも、より高精度の給気の温湿度制御を行うことが可能で、また夏場や中間期は再熱のためのエネルギーが不要であり、冬場は高い温水温度が不要であるため、従来よりも省エネルギーである。
実施の形態にかかる外調機の系統を模式的に示した説明図である。 夏期ピーク時における図1の外調機の運転例を示す説明図である。 中間期における図1の外調機の運転例を示す説明図である。 冬期ピーク時における図1の外調機の運転例を示す説明図である。 夏期ピーク時における図1の外調機の運転例による空気線図である。 直膨コイルのバイパス流路を有する外調機の系統を模式的に示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明すると、図1は実施の形態にかかる空調機を、外調機1として構成した際の系統などを模式的に示した説明図であり、この外調機1は、外気OAを取り入れて温湿度を調整するなどして処理した後、給気SAとして目的空間に供給するものである。
外調機1のケーシング2内には、気流方向上流側から順に、予冷予熱コイル10、冷水コイル20、温水コイル30、加湿器40、直膨コイル50が配置されている。
予冷予熱コイル10は、外調機1に付設されている水熱源ヒートポンプユニットなどの熱源機60と予冷予熱コイル10との間で循環する水(熱源水)と、外気OAとを熱交換することで、当該外気OAに対して予冷あるいは予熱を行うようになっている。すなわち、熱源機60は、圧縮機、膨張弁、空気−冷媒熱交換部、水−冷媒熱交換部を有しており(なおこれらは1つの装置内に一体に配置されているものに限られず、各々が独立して離れて配置され、夫々が配管接続されている構成でもよい)、予冷予熱コイル10と熱源機60の水−冷媒熱交換部(図示せず)との間には、予冷予熱コイル10に向かう往管11と、予冷予熱コイル10において外気OAとの熱交換を終えた水が熱源機60に戻る還管12とが配管されている。往管11にはポンプ13が設けられている。また往管11と還管12は、液体を受け入れる分岐開口(図示せず)を各々備えている。
往管11には、さらに冷水往管14と、冷水還管15とが前記分岐開口と接続され、往管11における冷水往管14と冷水還管15との接続部との間には、バルブV1が設けられている。また冷水還管15にはバルブV2が設けられている。冷水往管14を通じて供給される冷水の冷水源としては、たとえば冷凍機(図示せず)からの冷水が例示できる。
往管11における、冷水還管15との接続部よりも熱源機60に近い箇所には、温水往管16と、温水還管17とが前記した分岐開口と接続され、往管11における温水往管16と温水還管17との接続部との間には、バルブV3が設けられている。また温水還管17にはバルブV4が設けられている。温水往管16を通じて往管11に供給される温水の温水源としては、たとえばボイラ(図示せず)からの温水などが例示できる。
そして往管11における冷水往管14の接続部よりも予冷予熱コイル10に近い箇所には、温度センサT1が設けられている。温度センサT1は予冷予熱コイル10への熱源水の入口温度を計測するものである。またケーシング2内における予冷予熱コイル10の下流側には、予冷予熱コイル10で予冷または予熱処理された後の空気の温度を計測する温度センサT2が設けられている。温度センサT1、T2とバルブV1、V2、バルブV3、V4のセットは、後述のブリードイン制御に供される。なおバルブV2、V4は小型ポンプと逆止弁の組み合わせでも代替できる。
冷水コイル20には、冷水往管21と冷水還管22が配管されており、冷水源からの冷水が冷水往管21を通じて冷水コイル20へと送られ、前記予冷予熱コイル10にて予冷または予熱処理された後の外気と当該冷水とが熱交換された後、冷水還管22を通じて冷水源に戻される。冷水還管22には、バルブV5が設けられている。この場合の冷水源としては、前記した冷水往管14の冷水源と同様なものを使用でき、また冷水往管14の冷水源と共用することもできる。また室内空気(還気)を温調する空調機の冷水源も使用できる。
温水コイル30には、温水往管31と温水還管32が配管されており、温水源からの温水が温水往管31を通じて温水コイル30へと送られ、前記予冷予熱コイル10にて予冷または予熱処理された後の外気と当該温水とが熱交換された後、温水還管32を通じて温水源に戻される。温水還管32には、バルブV6が設けられている。この場合の温水源としては、前記した温水往管16の温水源と同様なものを使用でき、また温水往管16の温水源と共用することもできる。また室内空気(還気)を温調する空調機の温水源も使用できる。
加湿器40は、前記した冷水コイル20または温水コイル30にて処理した後の空気に対して加湿を行うものであり、供給管41から供給される水を、たとえばケーシング2内の気流に対して噴霧したり、あるいは蒸発させた水を当該気流に供給することで、加湿処理を行う。本実施の形態における加湿器40はスプレー式を採用している。供給管41には、バルブV7が設けられている。
加湿器40の下流側には、前記した直膨コイル50が配置されている。この直膨コイル50は、前記した熱源機60内に装備されている圧縮機(図示せず)から冷媒往管51を通じて供給された高圧の冷媒によって、冷水コイル20または温水コイル30にて処理した後の空気、あるいはさらに加湿器40によって加湿処理した後の空気に対して、加熱処理を行うものである。加熱処理した後の冷媒は凝縮され、冷媒還管52を通じて熱源機60に戻され、膨張弁(図示せず)によって減圧した後、熱源機60内の水−冷媒熱交換部(図示せず)において、予冷予熱コイル10との間で循環する水(熱源水)と熱交換された後、前記圧縮機へと送られる。熱源機60として水冷ヒートポンプ仕様のものを採用すると、直膨側(空気−冷媒熱交換器)は季節を問わず凝縮器として稼働し、一方排熱側(水−冷媒熱交換器)は季節を問わず蒸発器として稼働する。したがって四方弁などの冷媒回路の切り替え手段は不要である。
直膨コイル50の下流側には、送風機70が配置され、たとえばダクトなどの空気流路71を通じて直膨コイル50で処理した後の空気は、給気SAとして目的空間へと供給される。空気流路71には、湿度センサH1、温度センサT3、が設けられている。
以上のような直膨コイル50及び熱源機60、さらには送風機70の構成、機能を鑑みれば、これら直膨コイル50及び熱源機60、送風機70による機器構成は、たとえば市販の水熱源パッケージエアコン装置を用いることができ、その際の熱源水は、往管11、還管12を流れる循環水である。
次にこの外調機1の制御系についていうと、冷水コイル20、温水コイル30への供給温度が一定として、除湿、加湿後の再熱を直膨コイル50(凝縮器)が行う。より詳述すると、温度センサT3の検出信号、すなわち給気SAの温度に基づいて、バルブV5、V6の開閉、開度、並びに熱源機60の圧縮機(図示せず)の駆動源(たとえばモータ)の回転数制御が行われる。すなわち、給気SAの温度が設定温度となるように、冷水コイル20、温水コイル30、及び圧縮機と膨張弁が制御される。
排熱となる水をそのままでは、冷水コイル20、温水コイル30の負荷軽減に対して貢献が少なかったり、凍結を招くことから、温調、たとえばブリードイン制御につなげることになる。熱源水の往管11に設けられた温度センサT1の検出信号、すなわち予冷予熱コイル10に送られる熱源水の温度に基づいて、バルブV1〜V4の開閉、開度が制御される。すなわち、熱源水の温度が一定になるように、冷水、温水のブリードイン制御がなされる。またその際、熱源水の流量を一定とするように、V1〜V4の開度も調整される。ブリードイン制御は、冷水コイル20や温水コイル30の負荷軽減や、冷やし過ぎの防止にも利用することができる。
また温度センサT2の検出信号、すなわち予冷予熱コイル10で予熱処理された後の空気の温度に基づいて、バルブV1〜V4の開閉、開度が制御される。すなわち、予冷予熱コイル10で予熱処理された後の空気の温度が設定温度となるように、熱源水の温水によるブリードイン制御がなされる。これは熱源水の凍結防止にも貢献する。すなわち、たとえば外気温度が氷点下で流路下流に当該氷点下の空気が流れると下流に位置するコイルが凍結するおそれがある。したがって、たとえば計測点、つまり温度センサT2の検出温度がたとえば5℃となるように、温水往管16から系内に温熱を取り入れて管理される。なおこれは冬期モード固有のものである。
そして湿度センサH1の検出信号、すなわち給気SAの露点温度に基づいて、バルブV5の開閉、開度、バルブV7の開閉、開度の制御が行われる。すなわち、給気SAの露点温度が設定温度となるように、冷水コイル20、加湿器40が制御される。
実施の形態にかかる外調機1の主たる構成は以上の通りであり、次にその運転例について説明する。
[夏期ピーク時]
この場合は、図2に示したように、予冷予熱コイル10は予冷運転とし、冷水コイル20は作動(バルブV5開放)、温水コイル30は停止(バルブV6閉鎖)、加湿器40は停止(バルブV7閉鎖)、直膨コイル50は凝縮器として作動させ、熱源機60は空気側から見て暖房モードで作動させる。なお後述する中間期、冬期ピーク時においても、直膨コイル50は凝縮器として作動させ、熱源機60は空気側から見て暖房モードで作動させる。
以下、風量9000m/hとした具体例を説明する。外気OAの乾球温度が32.1℃、湿球温度が26.1℃であった場合、まず熱源水の予冷予熱コイル10への入口温度は12.0℃、流量は48.0L/minに設定される。かかる流量を維持しつつ、入口温度を12.0℃に維持するため、冷水往管14から往管11に供給される冷水の温度は7.0℃、流量は24.7L/minである。したがって、バルブV1を通過する熱源機60からの水の流量は、48.0/min−24.7L/min=23.3L/minである。これによって、外気OAは予冷されて、乾球温度が24.9℃、湿球温度が24.3℃に冷却処理されて降温(予冷)される。
予冷予熱コイル10において外気OAの予冷に供された熱源水は、昇温して温度が18.7℃となっている。この昇温した熱源水は、熱源機60において、冷媒と熱交換されて、17.3℃にまで降温する。そしてこの降温した熱源水の一部は、冷水還管15を通じて、系外に排出される。排出流量は、冷水往管14からブリードイン制御のために供給される冷水の流量と同じ24.7L/minである。
予冷予熱コイル10において予冷された空気は、次いで冷水コイル20においてさらに冷却処理され、乾球温度が12.8℃、湿球温度が12.3℃にまで降温され、また設定された湿度まで減湿される。なおこのとき、冷水往管21を通じて冷水コイル20に供給される冷水は、ブリードイン制御のために往管11に供給されている冷水と同じ温度、すなわち7.0℃であり、流量は332L/minである。また冷水コイル20にて熱交換された後の温度は、12.0℃である。なおこれらは冷水コイルの仕様によって異なるので、例示の一つである。
その後そのように冷水コイル20で冷却処理された空気は、直膨コイル50によって、今度は乾球温度が15.0℃、湿球温度が13.2℃にまで昇温(再熱)される。これによって、目的空間には乾球温度が15.0℃、湿球温度が13.2℃の給気SAが供給される。
[中間期]
この場合は、図3に示したように、予冷予熱コイル10は予冷運転とし、冷水コイル20は作動(バルブV5開放)、温水コイル30は停止(バルブV6閉鎖)、加湿器40は停止(バルブV7閉鎖)する。
以下、風量9000m/hとした具体例を説明すると、外気OAの乾球温度が14.7℃、湿球温度が14.2℃であった場合、熱源水の予冷予熱コイル10への入口温度は、既述した夏期ピーク時と同様、12.0℃、流量は48.0L/minに設定される。これによって、外気OAは予冷されて、乾球温度が14.1℃、湿球温度が13.6℃になるまで降温される。
一方で、予冷予熱コイル10において外気OAの予冷に供された熱源水は、昇温して温度が13.4℃となっている。この昇温した熱源水は、熱源機60において、冷媒と熱交換されて、12.0℃にまで降温する。したがって、熱源水の予冷予熱コイル10への入口温度と同じであるから、夏期ピーク時と異なり、冷水往管14から熱源水への供給は行わない。したがってバルブV2〜バルブV4は閉止したままである。
予冷予熱コイル10において予冷された空気は、次いで冷水コイル20においてさらに冷却処理され、乾球温度が12.8℃、湿球温度が12.3℃にまで降温、減湿される。なおこのとき、冷水往管21を通じて冷水コイル20に供給される冷水の温度は、7.0℃であり、流量は30L/minである。また冷水コイル20にて熱交換された後の温度は、12.0℃である。なおこれは冷水コイルの仕様によって異なるので、あくまでも例示の一つである。
冷水コイル20で冷却処理された空気は、その後直膨コイル50によって、今度は乾球温度が15.0℃、湿球温度が13.2℃にまで昇温される。したがって中間期においても、目的空間には乾球温度が15.0℃、湿球温度が13.2℃の給気SAが供給される。
[冬期ピーク時]
この場合は、図4に示したように、予冷予熱コイル10は予熱運転とし、冷水コイル20は停止(バルブV5閉鎖)、温水コイル30は作動(バルブV6開放)、加湿器40は作動(バルブV7開放)させる。
以下、風量9000m/hとした具体例を説明する。外気OAの乾球温度が−5.5℃、湿球温度が−6.9℃であった場合、まず熱源水の予冷予熱コイル10への入口温度は23.0℃、流量は48.0L/minに設定される。かかる流量を維持しつつ、入口温度を23.0℃に維持するため、温水往管16から往管11に供給される温水の温度は45.0℃、流量は15.0L/minである。したがって、バルブV3を通過する熱源機60からの水の流量は、48.0/min−15.0L/min=33.0L/minである。これによって、外気OAは予熱されて、乾球温度が5.0℃、湿球温度が−0.2℃にまで加熱処理されて昇温される。
予冷予熱コイル10において外気OAの予熱に供された熱源水は、降温して温度が13.6℃となっている。この降温した熱源水は、熱源機60において、冷媒と熱交換されて、さらに12.9℃にまで降温する。そしてこの降温した熱源水の一部は、冷水還管15を通じて、系外に排出される。排出流量は、温水往管16からブリードイン制御のために供給される温水の流量と同じ12.9L/minである。
予冷予熱コイル10において予熱された空気は、次いで温水コイル30においてさらに加熱処理され、乾球温度が32.6℃、湿球温度が13.3℃にまで昇温される。なおこのとき、温水往管31を通じて温水コイル30に供給される温水の温度は、ブリードイン制御に使用される温水の温度と同じ45.0℃であり、流量は235L/minである。また温水コイル30にて熱交換された後の温度は、40.0℃である。なおこれらの値は温水コイルの仕様によって異なるので、その数値はあくまでも例示の一つである。
その後そのように温水コイル30で加熱処理された空気は、加湿器40によって加湿され、乾球温度が14.8℃にまで降温する一方、湿球温度は13.1℃にまで下がる。
その後直膨コイル50によって、今度は乾球温度が15.0℃、湿球温度が13.2℃になるようにまで昇温される。これによって、目的空間には夏期ピーク時、中間期と同じく、乾球温度が15.0℃、湿球温度が13.2℃の給気SAが供給される。
以上説明したように、実施の形態にかかる外調機1は、夏期ピーク時においても直膨コイル50によって加熱することになる。これを図5に示した空気線図に基づいて説明すると、予冷予熱コイル10入口では、32.1℃だった空気が(図中の点a)、予冷予熱コイル10によって予冷された時点(図中の点b)で24.9℃まで降温し、さらに冷水コイル20によって冷却処理された時点(図中の点c)で、目的給気温度(15.0℃)よりも低い12.8℃まで降温されている。そして当該目的給気温度にするために、直膨コイル50によって加熱し、目的給気温度の15.0℃を実現している(図中の点d)。
したがって、一見、過剰に冷却して再び加熱しているので無駄のようであるが、直膨コイル50の熱源は、予冷予熱コイル10で予冷するための熱源水であるから、熱を回収していることになる。中間期も同様である。
そして夏期、中間期、冬期を通じて、直膨コイル50によって加熱して目的給気温度の給気を得るようにしたので、給気の温度制御がきわめて精密に行える。
なお外気露点温度が設定露点温度以上の場合、予冷予熱コイル10の空気出口温度は成り行きになってしまので、循環する熱源水の設定温度を給気露点温度にすることで、過冷却を防止することができる。予冷予熱コイル10の下流コイルの凍結防止のため、予冷予熱コイル10の空気出口温度が設定温度となるように、循環する熱源水の温度を制御する。
以上のように、実施の形態によれば、直膨コイル50によって季節を問わず給気温度を精密に制御することができる。しかもその熱源は、熱源機60と予冷予熱コイル10との間を循環する熱源水であり、冷水、温水によってブリードイン制御されているから、極めて安定した性能を発揮することができる。そして循環する熱源水の流量を一定とすることで、さらに安定した制御が可能である。
なおたとえば夏期において、直膨コイル50で加熱処理する際、目的給気温度と冷水コイル20で処理された後の空気の温度差が小さすぎて、直膨コイル50、熱源機60で構成される機器構成、すなわち水冷ヒートポンプの仕様が合わない場合には、図6に示したように、直膨コイル50をバイパスする流路53を形成し、当該流路にダンパ54のような分岐開口を設けて対応すればよい。これによって、冷水コイル20で処理された後の空気の一部を、直膨コイル50をバイパスさせて、その後直膨コイル50の下流側で、直膨コイル50で加熱処理された空気と混合させて目的温度の給気SAを得ることができる。なお分岐開口の面積は、予め計算して求めておくことができる。試運転時に手動で調整するためのダンパを用いることが望ましい。また分岐開口の面積や混合比は、熱源機60の圧縮機の制御幅によって決まる。
前記した夏期ピーク時と同様な条件に即して言えば、冷水コイル20を通過した後の空気が、乾球温度が12.8℃、湿球温度が12.3℃だった場合、その一部(1800m/h)を直膨コイル50で加熱処理を行って、乾球温度が23.8℃、湿球温度が16.5℃の空気を得る。そして残りの空気(乾球温度が12.8℃、湿球温度が12.3℃、7200m/h)については、前記バイパス用の流路53を通過させる。そしてその後これらの空気を合流させることで、乾球温度が15.0℃、湿球温度が13.2℃、9000m/hの給気SAを得ることができる。
なお、排熱側用水に添加する水として、市水、井戸水、冷却塔の冷却水を用いてもよい。冷却塔の冷却水は循環させることができ、有利である。また市水は熱交換後、別系統の補給水として利用することが望ましい。また往管11を流れる循環水への熱の付与には、冷水往管14、冷水還管15、温水往管16、温水還管17に代えて、往管11の管路の中に熱交換器を設け、別系統の水など、異なる温度の熱媒(気体でもよい)と熱交換させて、冷水、温水を得るようにしてもよい。その際の循環水とは異温の熱媒の調整手段は、弁に限らず、当該熱媒を供給するファン、ポンプの流量コントーラとインバータ等であってもよい。
以上の実施の形態は、外調機に適用したものであったが、本発明は、これに限らず、季節を問わず目的空間に所定の温度、露点温度の給気を供給する空調機に対して適用することができる。
また実施の形態にかかる外調機1は、ケーシング2内に予冷予熱コイル10、冷水コイル20、温水コイル30、加湿器40、直膨コイル50を収容した、いわば一体化した装置構成であったが、本発明においては、これら各コイルや加湿器などの構成要素は、必ずしもそのように同一機内に一体とされている必要はなく、納まり等に応じてセクションに分割され、各構成要素の存在するセクションがダクト接続されていてもよい。
本発明は、恒温室、恒温恒湿室をはじめ、目的空間に所定の温度、露点温度の給気を供給する際に有用である。
1 外調機
2 ケーシング
10 予冷予熱コイル
11 往管
12 還管
13 ポンプ
14、21 冷水往管
15、22 冷水還管
16、31 温水往管
17、32 温水還管
20 冷水コイル
30 温水コイル
40 加湿器
41 供給管
50 直膨コイル
51 冷媒往管
52 冷媒還管
53 流路
54 ダンパ
60 熱源機
70 送風機
71 空気流路
H1 湿度センサ
T1〜T3 温度センサ
V1〜V7 バルブ
OA 外気
SA 給気

Claims (6)

  1. 処理対象空気を加熱、冷却処理して目的空間に供給する空調機であって、
    気流方向上流側から順に、予冷予熱コイル、冷水コイル、温水コイル及び加湿器が配置され、
    前記加湿器の下流側に直膨コイルが配置され、
    前記直膨コイルと、圧縮機を有する熱源機との間で冷媒が循環し、
    前記熱源機において前記冷媒と熱交換される水が、前記予冷予熱コイルと当該熱源機との間で循環するように構成されたことを特徴とする、空調機。
  2. 前記熱源機において前記冷媒と熱交換される水の管路に、温度調節手段を設け、当該温度調節手段は、当該管路に設けた熱媒受け入れ開口または熱交換器であることを特徴とする、請求項1に記載の空調機。
  3. 前記熱源機と前記予冷予熱コイルとの間で循環する水は、一定温度となるように、系外の冷水または温水によってブリードイン制御されることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の空調機。
  4. 前記熱源機と前記予冷予熱コイルとの間で循環する水は、一定流量となるように制御されることを特徴とする、請求項3に記載の空調機。
  5. 前記直膨コイルをバイパスする流路を有し、当該流路からの空気と前記直膨コイルで処理された空気とが混合されて、目的空間に供給されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空調機。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の空調機を運転する方法であって、
    夏季、冬季、中間期を通じて、前記直膨コイルを凝縮器として稼働させることを特徴とする、空調機の運転方法。
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