JP5268857B2 - 温度調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、温調対象流体を冷却用熱交換器にて冷却し、冷却された温調対象流体を加熱用熱交換器にて加熱して空調対象空間に供給する温度調整装置に関する。
従来の温度調整装置は、例えば、圧縮機、凝縮器、膨張部、蒸発器の順に冷媒を循環させる冷凍サイクルを備え、蒸発器を冷却用熱交換器として用いている。そして、蒸発器にて冷媒と温調対象流体とを熱交換させて温調対象流体を冷却し、その冷却された温調対象流体を加熱用熱交換器にて加熱することにより、温調対象流体の温度を目標温度範囲(例えば、目標温度(20℃)±0.1℃の範囲)内に調整している。そして、温調対象流体は、例えば、空調対象空間に供給する温調対象空気としており、このように温調された目標温度範囲の温調対象空気を空調対象空間に供給するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。このように、一旦冷却された温調対象流体を再熱することにより、いわゆる精密温調(温度誤差が±0.1℃程度の温調)を実行することができる。
特開2008−39345号公報
例えば、工場等では温度調整装置にて冷媒により温調対象流体を温調することに加えて、圧縮空気や冷却水等の温調対象流体とは別の流体を温調したり、当該温調された流体により各種機器を冷却する等、別の用途でも熱を利用することが求められている場合がある。
そこで、例えば、温度調整装置とは別に熱を発生させる熱源装置を設け、その熱源装置にて発生した熱を別の用途に利用することが考えられる。しかしながら、この場合には、あらたに熱源装置を設けなければならず、設置スペースや配管等の部品点数が増大し構成が大型化するとともに、コストアップを招くことになる。
また、別に熱を発生させる熱源装置を用いずに、温度調整装置により圧縮空気や冷却水等の温調対象流体とは別の流体を温調する場合であっても、より簡便な装置構成でありながら、より省エネルギーな状態で流体の温調を実現できることが望まれる。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、温調対象流体を精密に温調することに加えて、温度調整装置が発生する熱を別の用途でも利用可能としながら、より簡便な装置構成で、より省エネルギーな状態で温調運転が可能な温度調整装置を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る温度調整装置は、温調対象流体を冷却用熱交換器にて冷却し、冷却された前記温調対象流体を加熱用熱交換器にて加熱して空調対象空間に供給する温度調整装置であって、その特徴構成は、
圧縮機、凝縮器、第1膨張部、前記冷却用熱交換器としての第1蒸発器の順に冷媒を循環させる第1冷凍サイクルを備えるとともに、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記冷媒を前記凝縮器と前記第1膨張部との間から分岐させて、前記第1膨張部及び前記第1蒸発器に対して並列に設けられた第2膨張部及び前記温調対象流体とは別の第1別温調対象流体を温調する第2蒸発器を通流させ、前記第1蒸発器と前記圧縮機との間に戻す第2冷凍サイクルを備え、
前記冷媒を前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐させて、前記温調対象流体を加熱する前記加熱用熱交換器に通流させ、前記第1冷凍サイクルにおける前記第1膨張部と前記第1蒸発器との間に戻す第1分岐路と、前記冷媒を前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐させて、前記第2冷凍サイクルにおける前記第2膨張部と前記第2蒸発器との間に戻す第2分岐路と、前記冷媒を前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐させて、前記温調対象流体とは別の第2別温調対象流体を温調する温調部を通流させ、前記第1冷凍サイクルにおける前記第1膨張部と前記第1蒸発器との間に戻す第3分岐路と、を備え、
前記第2冷凍サイクルにおいて当該第2冷凍サイクルを通流する冷媒の流量を調整する第1流量調整部と、前記第2分岐路において当該第2分岐路を通流する冷媒の流量を調整する第2流量調整部と、前記第3分岐路において当該第3分岐路を通流する冷媒の流量を調整する第3流量調整部と、を設け、
前記第1流量調整部、前記第2流量調整部、前記第3流量調整部を通流する前記冷媒に関し、少なくとも通流を断続させることが可能な制御手段を備えた点にある。
本特徴構成によれば、温度調整装置内を通流する冷媒を用いて、温調対象流体を第1蒸発器にて冷却し加熱用熱交換器にて加熱して温調できることに加えて、温調対象流体とは別の第1別温調対象流体を第2蒸発器にて温調するとともに、第2別温調対象流体を温調部にて温調することができるので、冷媒を用いて温調対象流体を精密に温調できながら、温度調整装置が発生する熱を別の用途でも利用可能となる。
加えて、第1別温調対象流体を温調する第2蒸発器を備えた第2冷凍サイクルを通流する冷媒の流量を調整する第1流量調整部と、第2冷凍サイクルにおける第2蒸発器に冷媒を供給可能な第2分岐路を通流する冷媒の流量を調整する第2流量調整部と、第2別温調対象流体を温調する温調部を備えた第3分岐路を通流する冷媒の流量を調整する第3流量調整部とを備えているので、制御手段により所望の運転状態に応じて、第2冷凍サイクル、第2分岐路及び第3分岐路を通流する冷媒の通流の断続を行うことができる。これにより、温調対象流体、第1別温調対象流体及び第2別温調対象流体を温調できる構成でありながら、必要に応じてこれら3流体の全てを温調するのではなく、個別に温調することが可能な構成とすることができる。例えば、温調対象流体のみを温調する場合には、制御手段により第1流量調整部、第2流量調整部及び第3流量調整部における冷媒の通流を停止させることで対応でき、また、これら3流体全てを温調する場合には、制御手段により第1流量調整部、第2流量調整部及び第3流量調整部を通流する流量を適宜調整することで対応できる。したがって、各流量調整部を適切に設けるだけの簡便な装置構成でありながら、温度調整装置を運転する際に、温調する必要がある流体のみを個別に温調可能で、温調する必要のない流体は温調しない構成とすることができるので、温調する必要のない流体に関係する冷媒の通流を停止し圧縮機の出力を低減して、より省エネルギーな状態で各流体に対する個別の温調運転を行うことが可能となる。
よって、温調対象流体を精密に温調することに加えて、温度調整装置が発生する熱を別の用途でも利用可能としながら、より簡便な装置構成で、より省エネルギーな状態で各流体の温調運転が可能な温度調整装置を実現できる。
本発明に係る温度調整装置の更なる特徴構成は、前記温調対象流体が前記第1蒸発器、前記加熱用熱交換器、前記空調対象空間の順に通流して循環可能な循環路を備え、
前記循環路において、前記加熱用熱交換器を通流したあと前記空調対象空間に供給される前の前記温調対象流体を、前記空調対象空間を通流させずに前記空調対象空間と前記第1蒸発器との間に戻すバイパス路と、前記バイパス路を通流する前記温調対象流体の流量を調整する第4流量調整部を備えた点にある。
本特徴構成によれば、温調対象流体が循環路において第1蒸発器、加熱用熱交換器、空調対象空間の順に通流して循環するので、空調対象空間から温度調整装置に戻された温調対象流体の全てを精密に温調して空調対象空間に供給することができる。これにより、外気を取り入れる必要がない又はほとんどなくなり、空調対象空間の温調を精密に行い、また、空調対象空間のクリーン度の低下を防止することができる。
加えて、循環路において加熱用熱交換器を通流したあと空調対象空間に供給される前の温調対象流体を、空調対象空間と第1蒸発器との間に戻すバイパス路を備えるので、温調対象流体を空調対象空間へ通流させずに、バイパス路を介して循環路にて循環通流させることが可能となる。この際、循環路を通流する温調対象流体のうちパイパス路を通流する温調対象流体の流量は第4流量調整部により調整される。例えば、温調対象流体の温調を行わない場合には、空調対象空間への温調対象流体の通流を防止するため、制御手段により循環路を通流する温調対象流体の全量がバイパス路を通流するように第4流量調整部を調整する。これにより、必要に応じて、循環路を通流する温調対象流体を空調対象空間に供給せずに、バイパス路を介して循環路を循環させることが可能となる。
本発明に係る温度調整装置の更なる特徴構成は、前記制御手段が、前記第2別温調対象流体のみを温調する運転を行う場合には、前記第1流量調整部及び前記第2流量調整部により前記第2冷凍サイクル及び前記第2分岐路における前記冷媒の通流を停止させるとともに、前記第4流量調整部により前記循環路における前記空調対象空間への前記温調対象流体の通流を停止させ、当該温調対象流体の全量を前記バイパス路を介して循環通流させる点にある。
本特徴構成によれば、制御手段が、第2別温調対象流体のみを温調する運転を行う場合には、第2別温調対象流体の温調に必要な冷媒のみを通流させ、それ以外の流体の温調に必要な冷媒である第2冷凍サイクル及び第2分岐路を通流する冷媒については通流を停止させる。同様に制御手段が、空調対象空間に温調対象流体が通流されることを防止するため、第4流量調整部により循環路を通流する温調対象流体の全量をパイパス路を介して循環路に循環通流させる。これにより、温調部にて第2別温調対象流体の温調を適切に行う際には、必要最小限の回路にのみ冷媒を循環させることで足り、圧縮機の出力を低減することが可能となる。また、空調対象空間には温調対象流体を供給しないので、空調対象空間を不必要に温調してしまうことがなく、第1冷凍サイクルを通流する冷媒の熱を主として温調部にて第2別温調対象流体の温調に用いることができる。
よって、第2別温調対象流体のみを温調する際には、温度調整装置内における冷媒を通流させるための回路において、第2別温調対象流体の温調のために必要最小限な回路にのみ冷媒を通流させるだけでよく、圧縮機の出力を低減して、省エネルギーな運転を実現することができる。
本発明に係る温度調整装置の更なる特徴構成は、前記循環路において、前記第1蒸発器にて冷却された温調対象流体を、前記加熱用熱交換器に供給する第1分岐温調対象流体と前記第2別温調対象流体を冷却する冷却部に供給する第2分岐温調対象流体とに分岐する分岐手段を備え、
前記温調部に供給される前の前記第2別温調対象流体を前記第2分岐温調対象流体との熱交換により冷却した後、冷却された前記第2別温調対象流体を前記温調部に供給するように構成された点にある。
本特徴構成によれば、循環路において、第1蒸発器にて冷却された温調対象流体を、加熱用熱交換器に供給する第1分岐温調対象流体と冷却部に供給する第2分岐温調対象流体とに分岐する分岐手段を備えているので、温調対象流体を良好に分岐することができる。そして、冷却部において第2別温調対象流体を第2分岐温調対象流体との熱交換により冷却した後、冷却された第2別温調対象流体を温調部に供給するので、温調部にて冷媒との熱交換により第2別温調対象流体を温調する前に冷却部にて冷却することができ、当該第2別温調対象流体の温調をより精度よく行うことが可能となる。また、冷却部にて冷却した後、冷媒により温調できるので、冷却部に供給される第2別温調対象流体(例えば、22℃程度)を温調部にて最終的に加熱したい場合であっても比較的高温(例えば、70℃程度)の冷媒を用いることにより温調部にて所望の温度(例えば、25℃程度)にまで精度よく加熱することもできる。
温度調整装置の概略構成図、及び温調対象流体、第1別温調対象流体、第2別温調対象流体の全ての温調を行う運転動作を示す概略概念図 温調対象流体のみの温調を行う運転動作を示す概略概念図 第1別温調対象流体のみの温調を行う運転動作を示す概略概念図 第2別温調対象流体のみの温調を行う運転動作を示す概略概念図
本発明に係る温度調整装置Dの実施形態を図1から図4に基づいて説明する。
この温度調整装置Dは、図1に示すように、温調対象流体Pを第1蒸発器4(冷却用熱交換器の一例)にて冷却したのち加熱用熱交換器5にて加熱して目標温度範囲に精密に温調し、空調対象空間Kに供給する。また、温度調整装置Dは、第1別温調対象流体Qを第2蒸発器7にて冷却し、第1別温調対象流体用温調部8にて目標温度範囲に温調するように構成されるとともに、第2別温調対象流体Rを冷却部9にて冷却し、温調部10にて目標温度範囲に温調するように構成されており、温度調整装置Dで発生した熱を温調対象流体Pとは別の流体の温調に利用可能に構成されている。
さらに、この温度調整装置Dは、温調した温調対象流体Pを空調対象空間Kに供給して空調対象空間Kを温調するとともに、空調対象空間Kの温調対象流体Pの全てを温度調整装置Dに戻して温調する循環路30を備えて構成されている。つまり、温度調整装置Dと空調対象空間Kとの間で温調対象流体Pを循環して空調対象空間Kを温調するように構成されている。
ここで、例えば、温調対象流体Pは、空調対象空間Kを温調するために空調対象空間Kに供給する温調対象空気が用いられ、第1別温調対象流体Qとしてはチラー(図示せず)用の水、第2別温調対象流体Rとしては温調ユニット(図示せず)用の圧縮空気が用いられている。
温度調整装置Dは、圧縮機1、凝縮器2、第1膨張弁3(第1膨張部の一例)、第1蒸発器4の順に冷媒A(図中点線矢印参照)を循環させる第1冷媒回路20を備えた第1冷凍サイクルC1を備えて構成されている。冷却用熱交換器としての第1蒸発器4は、膨張された冷媒Aと温調対象流体Pとを熱交換させて温調対象流体Pを冷却させるように構成されている。なお、第1膨張弁3は、第1冷凍サイクルC1を通流する冷媒Aの流量を調整自在で、当該冷媒Aを膨張可能に構成されている。
第1冷凍サイクルC1の第1冷媒回路20には、凝縮器2と第1膨張弁3との間から分岐されて第1蒸発器4と圧縮機1との間に合流される第2冷媒回路21を備えた第2冷凍サイクルC2が接続されている。
この第2冷凍サイクルC2は、冷媒Aを凝縮器2と第1膨張弁3との間から分岐させて、第1膨張弁3及び第1蒸発器4に対して並列に設けられた第1電磁弁17(第1流量調整部の一例)、第2膨張弁6(第2膨張部の一例)及び第2蒸発器7の順に通流させ、第1蒸発器4と圧縮機1との間に戻すように構成されている。すなわち、第2冷凍サイクルC2は、第1冷凍サイクルC1の圧縮機1及び凝縮器2を共用するように構成され、圧縮機1、凝縮器2、第1電磁弁17、第2膨張弁6、第2蒸発器7、圧縮機1の順に冷媒Aを通流可能に構成されている。なお、第2蒸発器7は、膨張された冷媒Aと温調対象流体Pとは別の第1別温調対象流体Qとを熱交換させて第1別温調対象流体Qを冷却させるように構成されている。また、第2膨張弁6は、第2冷凍サイクルC2を通流する冷媒Aの流量を調整自在で、当該冷媒Aを膨張可能に構成されている。さらに、第1電磁弁17は、第2冷凍サイクルC2を通流する冷媒Aの断続、すなわち、当該冷媒Aの通流の停止状態と通流状態とに切換できるように構成されている。なお、第1電磁弁17を、冷媒Aの通流状態では当該冷媒Aの流量を調整可能な構成としてもよい。
第1冷凍サイクルC1の第1冷媒回路20には、圧縮機1と凝縮器2との間から分岐される3つの第1分岐路22,第2分岐路23,第3分岐路24が設けられている。
第1分岐路22は、冷媒Aを圧縮機1と凝縮器2との間から分岐させて、温調対象流体Pを加熱する加熱用熱交換器5に通流させ、第1冷凍サイクルC1における第1膨張弁3と第1蒸発器4との間に戻すように構成されている。第1分岐路22には、冷媒Aの流れ方向の上流側から順に、温調対象流体Pを加熱する加熱用熱交換器5、第1分岐路22を通流する冷媒Aの流量を調整自在で、当該冷媒Aを膨張させることが可能な第3膨張弁12が配設されている。なお、加熱用熱交換器5は、第1蒸発器4で冷却された温調対象流体Pと圧縮機1から吐出された冷媒Aとを熱交換させて、温調対象流体Pを加熱させるように構成されている。
第2分岐路23は、冷媒Aを圧縮機1と凝縮器2との間から分岐させて、第2冷凍サイクルC2における第2膨張弁6と第2蒸発器7との間に戻すように構成されている。第2分岐路23には、冷媒Aの流れ方向の上流側から順に、第2蒸発器7にて冷却された第1別温調対象流体Qを、第2分岐路23を通流する冷媒Aと熱交換させて、第1別温調対象流体Qを温調する第1別温調対象流体用温調部8、第2分岐路23を通流する冷媒Aの断続、すなわち、当該冷媒Aの通流の停止状態と通流状態とに切換できるように構成された第2電磁弁18が配設されている。第2電磁弁18を、冷媒Aの通流状態では当該冷媒Aの流量を調整可能な構成としてもよい。
第3分岐路24は、冷媒Aを圧縮機1と凝縮器2との間から分岐させて、第2別温調対象流体Rを温調する温調部10を通流させ、第1冷凍サイクルC1における第1膨張弁3と第1蒸発器4との間に戻すように構成されている。第3分岐路24には、冷媒Aの流れ方向の上流側から順に、冷却部9にて冷却された第2別温調対象流体Rを、第3分岐路24を通流する冷媒Aと熱交換させて、第2別温調対象流体Rを温調する温調部10、第3分岐路24を通流する冷媒Aの流量を調整自在で、当該冷媒Aを膨張させることが可能な第4膨張弁13、第3分岐路24を通流する冷媒Aの断続、すなわち、当該冷媒Aの通流の停止状態と通流状態とに切換できるように構成された第3電磁弁19が配設されている。なお、冷却部9は、第2別温調対象流体Rと後述する第1蒸発器4にて冷却された第2分岐温調対象流体P2とを熱交換させて、第2別温調対象流体Rを冷却させるように構成されている。
温度調整装置Dには、温調対象流体Pを送風させる送風手段としての送風ファン11が、循環路30における加熱用熱交換器5と空調対象空間Kとの間に設けられている。従って、温度調整装置Dの循環路30において、温調対象流体Pを、第1蒸発器4、加熱用交換器5、送風ファン11、空調対象空間K、第1蒸発器4の順に循環通流させることができる。
また、この循環路30において、第1蒸発器4と加熱用熱交換器5との間には、第1蒸発器4を通過した温調対象流体Pを、加熱用熱交換器5に供給する第1分岐温調対象流体P1と冷却部9に供給する第2分岐温調対象流体P2とに分岐する分岐手段31が設けられている。詳細な説明は省略するが、分岐手段31は、第1蒸発器4を通過した第1分岐温調対象流体P1を加熱用熱交換器5に導く第1流路31aと、第1蒸発器4を通過した第2分岐温調対象流体P2を冷却部9に導く第2流路31bとから構成されている。なお、第1流路31aと第2流路31bとは、第1流路31aを通流する第1分岐温調対象流体P1の流量と第2流路31bを通流する第2分岐温調対象流体P2の流量との関係が予め設定された関係(例えば、1対1)となるように流路面積等が調整されている。
さらに、この循環路30において、加熱用熱交換器5及び冷却部9と送風ファン11との間には、加熱用熱交換器5を通過した第1分岐温調対象流体P1と冷却部9を通過した第2分岐温調対象流体P2とを合流させて、合流させた温調対象流体Pを送風ファン11に供給する合流手段32が設けられている。詳細な説明は省略するが、合流手段32は、加熱用熱交換器5を通過した第1分岐温調対象流体P1を送風ファン11に導く第3流路32aと、冷却部9を通過した第2分岐温調対象流体P2を第3流路32aの途中部分に供給する第4流路32bとから構成されている。
なお、図1に示すように、循環路30に配設される加熱用熱交換器5及び冷却部9は一体の熱交換器として構成されており、例えば、筐体内において、上部に加熱用熱交換器5に相当する加熱用熱交換部を配置し、下部に冷却部9を配置して一体の熱交換器として構成することもできる。
加えて、上記循環路30においては、送風ファン11と空調対象空間Kとの間から分岐して、空調対象空間Kと第1蒸発器4との間に接続されるバイパス路35が設けられるとともに、循環路30において送風ファン11を通過した温調対象流体Pの全量を、空調対象空間Kに供給する状態とバイパス路35に供給する状態とで切換可能な三方弁36(第4流量調整部の一例)が設けられている。
第1別温調対象流体流路33は、第1別温調対象流体Q(チラー用の水)を、当該第1別温調対象流体Qを冷却する第2蒸発器7、冷却された第1別温調対象流体Qを温調する第1別温調対象流体用温調部8を介して循環通流させることが可能に構成されている。
第2別温調対象流体流路34は、第2別温調対象流体R(圧縮空気)を、当該第2別温調対象流体Rを冷却する冷却部9、冷却された第2別温調対象流体Rを温調する温調部10を介して循環通流させることが可能に構成されている。
温度調整装置Dには、当該温度調整装置Dの運転を制御する制御部50(制御手段の一例)が設けられており、第1電磁弁17、第2電磁弁18、第3電磁弁19、圧縮機1、送風ファン11、第1膨張弁3、第2膨張弁6、第3膨張弁12、第4膨張弁13、三方弁36等の動作を制御可能に構成されている。
図示を省略するが、操作部51には、温度調整装置Dの運転開始、停止を指令する運転スイッチ、及び、空調対象空間Kを温調するための目標温度を変更設定自在な目標温度設定部等が設けられている。
次に、温度調整装置Dを運転する際における動作例として、(イ)温調対象流体P、第1別温調対象流体Q及び第2別温調対象流体Rの全てを温調する場合、(ロ)温調対象流体Pのみを温調する場合、(ハ)第1別温調対象流体Q(チラー用の水)のみを温調する場合、(ニ)第2別温調対象流体R(圧縮空気)のみを温調する場合について、図1から図4を参照して以下に説明する。なお、図1から図4においては、第1電磁弁17、第2電磁弁18、第3電磁弁19、三方弁36の全開状態を白抜きで示し、全閉状態を黒抜きで示す。
(イ)温調対象流体P、第1別温調対象流体Q及び第2別温調対象流体Rの全てを温調する際の温度調整装置Dの動作について
温度調整装置Dの操作部51が操作され、空調対象空間K(温調対象流体P)の温調、第1別温調対象流体Qの温調及び第2別温調対象流体Rの温調の全ての運転を行う場合には、制御部50は、各流体が操作部51に入力されたそれぞれの目標温度範囲内の温度となるように、温度調整装置Dの運転を開始する。
具体的には、図1に示すように、まず、制御部50は、送風ファン11を一定の出力(送風量)で運転して循環路30に温調対象流体Pを循環通流させる。そして、圧縮機1を所定の出力で運転して、第1冷凍サイクルC1に冷媒Aを循環させる。制御部50は、第1電磁弁17、第2電磁弁18、第3電磁弁19それぞれを冷媒Aの全量を通流させることが可能な全開状態とするとともに、三方弁36の空調対象空間K側を循環路30における空調対象空間K側に温調対象流体Pの全量を通流させるように全開状態とし、三方弁36のバイパス路35側をバイパス路35には温調対象流体Pを通流させないように全閉状態とする制御を行う。
これにより、第1蒸発器4において第1膨張弁3により膨張された冷媒Aと温調対象流体Pとを熱交換させて、冷媒Aにて温調対象流体Pを所望温度に冷却させる。このとき、例えば、第1蒸発器4を通過した温調対象流体Pの温度を検出する図外の温度センサの検出情報に基づいて、第1蒸発器4を通流させる冷媒Aの通流量や送風ファン11による温調対象流体Pの送風量等を調整することにより、第1蒸発器4を通過した温調対象流体Pの温度を、例えば17±1℃程度にまで冷却させる。なお、例えば、第1蒸発器4に供給される温調対象流体Pの温度は22℃程度とされる。
そして、送風ファン11及び圧縮機1が運転されたことに伴い、圧縮機1から吐出された冷媒Aが第1分岐路22を通流して加熱用熱交換器5を通流するとともに、第1蒸発器4にて冷却された温調対象流体Pのうち分岐手段31にて分岐されて第1流路31aを通流する第1分岐温調対象流体P1が加熱用熱交換器5を通流する。
これにより、加熱用熱交換器5において冷媒Aと第1分岐温調対象流体P1とを熱交換させて、冷媒Aにて第1分岐温調対象流体P1を所望温度にまで精密に加熱させる。例えば、加熱用熱交換器5を通過した第1分岐温調対象流体P1の温度を検出する図外の温度センサの検出情報に基づいて第4膨張弁12の開度等を調整することにより、第1分岐温調対象流体P1を例えば20℃±0.1℃程度の所望温度に温調させる。このとき、例えば、加熱用熱交換器5を通過する前の第1分岐温調対象流体P1の温度は、17℃±1℃程度とされており、加熱用熱交換器5を通過したあとの第1分岐温調対象流体P1の温度は、20℃±0.1℃程度とされている。また、加熱用熱交換器5に供給される冷媒Aの温度は、70℃程度とされる。なお、加熱用熱交換器5を通過した第1分岐温調対象流体P1は、第3流路32aを通流して送風ファン11に供給される。
一方、第1蒸発器4において冷却された温調対象流体Pのうち分岐手段31にて分岐されて第2流路31bを通流する第2分岐温調対象流体P2が冷却部9を通流する。
これにより、冷却部9において第2分岐温調対象流体P2と第2別温調対象流体Rとを熱交換させて、第2分岐温調対象流体P2にて第2別温調対象流体Rを所望温度にまで冷却させる。冷却された第2別温調対象流体Rは温調部10に供給され、一方で、加熱された第2分岐温調対象流体P2は第4流路32bを通過して第3流路32aに合流して加熱用熱交換器5を通過した第1分岐温調対象流体P1と合流する。このとき、例えば、冷却部9を通過する前の第2別温調対象流体Rの温度は、22℃程度とされ、冷却部9を通過して冷却された第2別温調対象流体Rの温度は、18℃±1℃程度とされる。また、冷却部9を通過する前の第2分岐温調対象流体P2の温度は、17℃±1℃とされ、冷却部9を通過して加熱された第2分岐温調対象流体P2の温度は、20℃±0.1℃程度とされる。
また、冷却部9にて冷却された第2別温調対象流体Rが温調部10を通流する。
これにより、温調部10において冷媒Aと第2別温調対象流体Rとを熱交換させて、冷媒Aにて、第2別温調対象流体Rを所望温度にまで温調(加熱)させる。例えば、温調部10を通過した第2別温調対象流体Rの温度を検出する図外の温度センサの検出情報に基づいて第3膨張弁13の開度等を調整することにより、第2別温調対象流体Rを例えば20℃±0.1℃程度の所望温度に精密に加熱させる。このとき、例えば、温調部10に供給される第2別温調対象流体Rの温度は、18℃±1℃程度とされ、温調部10を通過した第2別温調対象流体Rの温度は、20℃±0.1℃程度とされている。また、例えば、温調部10に供給される冷媒Aの温度は、70℃程度とされている。また、温調部10を通過した第2別温調対象流体Rの温度を、より高温(例えば、25℃)にまで加熱したい場合であっても、温調部10では比較的高温(70℃程度)の冷媒Aにより第2別温調対象流体Rを加熱可能であるので、冷媒Aを良好に加熱することが可能となる。
さらに、圧縮機1が運転されたことに伴い、第1冷凍サイクルC1における凝縮器2と第1膨張弁3との間から分流された第2冷凍サイクルC2に冷媒Aが通流する。
これにより、第2蒸発器7において第2膨張弁6により膨張された冷媒Aと第1別温調対象流体Qとを熱交換させて、冷媒Aにて第1別温調対象流体Qを所望温度に冷却させる。このとき、例えば、第2蒸発器7を通過した第1別温調対象流体Qの温度を検出する図外の温度センサの検出情報に基づいて、第2蒸発器7を通流させる冷媒Aの通流量等を調整することにより第2蒸発器7を通過した第1別温調対象流体Qの温度を、例えば20℃±1℃程度の所望温度にまで冷却させる。なお、例えば、第2蒸発器7に供給される第1別温調対象流体Qの温度は25℃程度とされる。
そして、圧縮機1が運転されたことに伴い、圧縮機1から吐出された冷媒Aが第2分岐路23を通流して第1別温調対象流体用温調部8を通流する。
これにより、第2蒸発器7において冷却された第1別温調対象流体Qと冷媒Aとを熱交換させて、冷媒Aにて第1別温調対象流体Qを所望温度にまで温調(加熱)させる。このとき、例えば、第2蒸発器7を通過し第1別温調対象流体用温調部8を通流する前の第1別温調対象流体Qは、20℃±1℃とされ、第1別温調対象流体用温調部8を通過して温調(加熱)された第1別温調対象流体Qの温度は、23℃±0.1℃程度とされる。
よって、本願に係る温度調整装置Dにおいては、温調対象流体Rを精密に温調して空調対象空間Kに供給することができるとともに、温調対象流体Pとは別の第1別温調対象流体Q及び第2別温調対象流体Rをも精密に温調することができ、温調対象流体Pを精密に温調することに加えて、温度調整装置Dが発生する熱を別の用途でも利用可能となっている。
(ロ)〔温調対象流体Pのみを温調する際の動作〕
温度調整装置Dの操作部51が操作され、空調対象空間Kの温調のみの運転を行う場合には、制御部50は、温調対象流体Pが操作部51に入力された目標温度範囲内の温度となるように、温度調整装置Dの運転を開始する。
具体的には、図2に示すように、まず、制御部50は、第1電磁弁17、第2電磁弁18、第3電磁弁19それぞれを冷媒Aの通流を停止できるように全閉状態とするとともに、三方弁36の空調対象空間K側を循環路30における空調対象空間K側に温調対象流体Pの全量を通流させるように全開状態とし、三方弁36のバイパス路35側をバイパス路35には温調対象流体Pを通流させないように全閉状態とする制御を行う。なお、図2において、各弁の全開状態を白抜きで示し、全閉状態を黒抜きで示す。
すなわち、第1電磁弁17を全閉状態にして第2冷凍サイクルC2を通流する冷媒Aを停止させ、第2電磁弁18を全閉状態にして第2分岐路23を通流する冷媒Aを停止させ、第3電磁弁19を全閉状態にして第3分岐路24を通流する冷媒Aを停止させる。これにより、冷媒Aを温調対象流体Pの温調に必要な第1冷凍サイクルC1及び第1分岐路22にのみ通流させ、温調対象流体Pの温調に必要の無い第2冷凍サイクルC2、第2分岐路23及び第3分岐路24に冷媒Aを通流させなくて済み、冷媒Aを通流させるための圧縮機1の出力を低減することが可能となる。
この圧縮機1の出力を低減する場合、例えばインバータ(図示せず)を用いて圧縮機1の回転数を低下させることが可能である。
具体的に温調対象流体Pを温調する動作は、冷媒Aが第2冷凍サイクルC2、第2分岐路23及び第3分岐路24を通流せず、第1別温調対象流体Q及び第2別温調対象流体Rを温調しない点以外は、上記(イ)と同様であるので説明を省略する。
(ハ)〔第1別温調対象流体Q(チラー用の水)のみを温調する際の動作〕
温度調整装置Dの操作部51が操作され、第1別温調対象流体Qの温調のみの運転を行う場合には、制御部50は、第1別温調対象流体Qが操作部51に入力された目標温度範囲内の温度となるように、温度調整装置Dの運転を開始する。
具体的には、図3に示すように、まず、制御部50は、第1電磁弁17、第2電磁弁18それぞれを冷媒Aの全量を通流させることが可能な全開状態とするとともに、第3電磁弁19を冷媒Aの全量の通流を停止できるように全閉状態とする。加えて、三方弁36の空調対象空間K側を温調対象流体Pが空調対象空間Kには通流しないように全閉状態とするとともに、三方弁36のバイパス路35側を循環路30においてバイパス路35側に温調対象流体Pの全量を通流させることが可能な全開状態とする制御を行う。
すなわち、第3電磁弁19を全閉状態にして第3分岐路24を通流する冷媒Aを停止させる。これにより、冷媒Aを第1別温調対象流体Qの温調に必要な第1冷凍サイクルC1、第2冷凍サイクルC2、第1分岐路22及び第2分岐路23に通流させ、第1別温調対象流体Qの温調に必要の無い第3分岐路24に冷媒Aを通流させなくて済み、冷媒Aを通流させるための圧縮機1の出力を低減することが可能となる。
加えて、第1冷凍サイクルC1及び第1分岐路22には冷媒Aが通流しているため、温調が行われた温調対象流体Pが循環路30を通流して空調対象空間Kに供給されることとなるが、循環路30に設けられた三方弁36が循環路30を通流する温調対象流体Pの全量をパイパス路35に通流させるように構成されている。これにより、第1別温調対象流体Qの温調のみを行う場合において、温調対象流体Pが温調される場合であっても、当該温調対象流体Pの全量を空調対象空間Kに供給せずにバイパス路35を介して循環路30に循環通流させることが可能となる。
具体的に第1別温調対象流体Qを温調する動作は、冷媒Aが第3分岐路24を通流せず、第2別温調対象流体Rを温調しない点、温調対象流体Pが空調対象空間Kに供給されずバイパス路35を介して循環路30にて循環通流する点以外は、上記(イ)と同様であるので説明を省略する。
(ニ)〔第2別温調対象流体R(圧縮空気)のみを温調する際の動作〕
温度調整装置Dの操作部51が操作され、第2別温調対象流体Rの温調のみの運転を行う場合には、制御部50は、第2別温調対象流体Rが操作部51に入力された目標温度範囲内の温度となるように、温度調整装置Dの運転を開始する。
具体的には、図4に示すように、まず、制御部50は、第3電磁弁19を冷媒Aの全量を通流させることが可能な全開状態とするとともに、第1電磁弁17及び第2電磁弁18を冷媒Aの全量の通流を停止できるように全閉状態とする。加えて、三方弁36の空調対象空間K側を温調対象流体Pが空調対象空間Kには通流しないように全閉状態とするとともに、三方弁36のバイパス路35側を循環路30においてバイパス路35側に温調対象流体Pの全量を通流させることが可能な全開状態とする制御を行う。
すなわち、第1電磁弁17を全閉状態にして第2冷凍サイクルC2を通流する冷媒Aを停止させ、第2電磁弁18を全閉状態にして第2分岐路23を通流する冷媒Aを停止させる。これにより、冷媒Aを第2別温調対象流体Rの温調に必要な第1冷凍サイクルC1、第1分岐路22及び第3分岐路24に通流させ、第2別温調対象流体Rの温調に必要の無い第2冷凍サイクルC2及び第2分岐路23に冷媒Aを通流させなくて済み、冷媒Aを通流させるための圧縮機1の出力を低減することが可能となる。
加えて、第1冷凍サイクルC1及び第1分岐路22には冷媒Aが通流しているため、温調が行われた温調対象流体Pが循環路30を通流して空調対象空間Kに供給されることとなるが、循環路30に設けられた三方弁36が循環路30を通流する温調対象流体Pの全量をパイパス路35に通流させるように構成されている。これにより、第2別温調対象流体Rの温調のみを行う場合において、温調対象流体Pが温調される場合であっても、当該温調対象流体Pの全量を空調対象空間Kに供給せずにバイパス路35を介して循環路30に循環通流させることが可能となる。
具体的に第2別温調対象流体Rを温調する動作は、冷媒Aが第2冷凍サイクルC2及び第2分岐路23を通流せず、第1別温調対象流体Qを温調しない点、温調対象流体Pが空調対象空間Kに供給されずバイパス路35を介して循環路30にて循環通流する点以外は、上記(イ)と同様であるので説明を省略する。
従って、本願に係る温度調整装置Dでは、第1電磁弁17、第2電磁弁18、第3電磁弁19、三方弁36及びバイパス路35を設けるという非常に簡便な構成で、温調対象流体P、第1別温調対象流体Q及び第2別温調対象流体Rの全てを温調することができるとともに、これら3流体を個別に温調することも可能となる。しかも、これら3流体を個別に温調する場合には、圧縮機1の出力を低減することができ、省エネルギー化を図ることができる。
よって、本願に係る温度調整装置Dでは、温調対象流体Pを精密に温調することに加えて、温度調整装置Dが発生する熱を別の用途でも利用可能としながら、より簡便な装置構成で、より省エネルギーな状態で温調運転が可能である。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、温度調整装置Dの動作として、(イ)温調対象流体P、第1別温調対象流体Q及び第2別温調対象流体Rの全てを温調する場合、(ロ)温調対象流体Pのみを温調する場合、(ハ)第1別温調対象流体Q(チラー用の水)のみを温調する場合、(ニ)第2別温調対象流体R(圧縮空気)のみを温調する場合について説明した。
しかしながら、温度調整装置Dにおいては、これら(イ)〜(ロ)の運転に限らず、必要に応じて、これら(ロ)と(ハ)、(ハ)と(ニ)、(ニ)と(ロ)を適宜組み合わせて、運転することも可能である。これら場合には、(イ)の運転状態と比較して圧縮機1の出力を低減することができ、省エネルギー化を実現することが可能である。
(2)上記実施形態では、循環路30において第4流量調整部として三方弁36を設けて、循環路30を通流する温調対象流体Pの全量を空調対象空間K側、或いはバイパス路30側に選択的に通流させることが可能に構成したが、特にこの構成に限定されるわけではない。
例えば、循環路30における送風ファン11と空調対象空間Kとの間において、第4流量調整部として、バイパス路35に分岐する箇所の下流側の循環路30に第1ダンパーを設けるとともに、当該バイパス路35に分岐する箇所の下流側のバイパス路35に第2ダンパーを設ける構成とすることもできる。これにより、温調対象流体Pを空調対象空間Kに供給したい場合には、制御部50が第1ダンパーを全開状態、第2ダンパーを全閉状態とし、一方で、温調対象流体Pを空調対象空間Pに供給したくない場合には、制御部50が第1ダンパーを全閉状態、第2ダンパーを全開状態とすることで、上記温度調整装置Dの各運転動作に対応することが可能となる。
(3)上記実施形態では、第1流量調整部、第2流量調整部、第3流量調整部として、それぞれ第1電磁弁17、第2電磁弁18、第3電磁弁19を用いたが、特にこの構成に限定されるものではない。第1流量調整部としては、第2冷凍サイクルC2を通流する冷媒Aを断続させることができる構成であればよく、例えば、単なる開閉弁を用いることもできる。同様に、第2流量調整部として、第2分岐路23を通流する冷媒Aを断続させることができ、また、第3流量調整部として、第3分岐路24を通流する冷媒Aを断続させることができる開閉弁等により構成することも可能である。
(4)上記実施形態において、第1別温調対象流体Qをチラー用の水とし、第2別温調対象流体Rを圧縮空気としているが、温調対象流体Pと第1別温調対象流体Q及び第2別温調対象流体Rとは別の流体であればよく、例えば、各種機器を冷却するために用いる冷却水を第1別温調対象流体Q或いは第2別温調対象流体Rとすることも可能である。これにより、冷却用熱交換器にて取得した冷熱を各種機器を冷却する用途に用いることができる。
(5)上記実施形態では、本発明に係る温度調整装置Dとして、空調対象空間Kとの間で温調対象流体Pを循環して空調対象空間Kを温調するものを例示したが、例えば、温度調整装置Dは、空調対象空間Kとの間で循環される温調対象流体Pに外気を取り入れて、その外気を取り入れた温調対象流体Pを温調して空調対象空間Kに供給するように構成することもでき、温度調整装置Dがどのような流体を温調対象流体Pとするかについては適宜変更が可能である。
本発明は、温調対象流体を精密に温調することに加えて、温度調整装置が発生する熱を別の用途でも利用可能としながら、より簡便な装置構成で、より省エネルギーな状態で温調運転が可能な温度調整装置として有用に利用可能である。
1 圧縮機
2 凝縮器
3 第1膨張弁(第1膨張部)
4 第1蒸発器(冷却用熱交換器)
5 加熱用熱交換器
6 第2膨張弁(第2膨張部)
7 第2蒸発器
8 第1別温調対象流体用温調部
9 冷却部
10 温調部
17 第1電磁弁(第1流量調整部)
18 第2電磁弁(第2流量調整部)
19 第3電磁弁(第3流量調整部)
22 第1分岐路
23 第2分岐路
24 第3分岐路
30 循環路
31 分岐手段
35 バイパス路
36 三方弁(第4流量調整部)
50 制御部(制御手段)
C1 第1冷凍サイクル
C2 第2冷凍サイクル
D 温度調整装置
K 空調対象空間
A 冷媒
P 温調対象流体
P1 第1分岐温調対象流体
P2 第2分岐温調対象流体
Q 第1別温調対象流体
R 第2別温調対象流体

Claims (4)

  1. 温調対象流体を冷却用熱交換器にて冷却し、冷却された前記温調対象流体を加熱用熱交換器にて加熱して空調対象空間に供給する温度調整装置であって、
    圧縮機、凝縮器、第1膨張部、前記冷却用熱交換器としての第1蒸発器の順に冷媒を循環させる第1冷凍サイクルを備えるとともに、前記第1冷凍サイクルにおいて、前記冷媒を前記凝縮器と前記第1膨張部との間から分岐させて、前記第1膨張部及び前記第1蒸発器に対して並列に設けられた第2膨張部及び前記温調対象流体とは別の第1別温調対象流体を温調する第2蒸発器を通流させ、前記第1蒸発器と前記圧縮機との間に戻す第2冷凍サイクルを備え、
    前記冷媒を前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐させて、前記温調対象流体を加熱する前記加熱用熱交換器に通流させ、前記第1冷凍サイクルにおける前記第1膨張部と前記第1蒸発器との間に戻す第1分岐路と、前記冷媒を前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐させて、前記第2冷凍サイクルにおける前記第2膨張部と前記第2蒸発器との間に戻す第2分岐路と、前記冷媒を前記圧縮機と前記凝縮器との間から分岐させて、前記温調対象流体とは別の第2別温調対象流体を温調する温調部を通流させ、前記第1冷凍サイクルにおける前記第1膨張部と前記第1蒸発器との間に戻す第3分岐路と、を備え、
    前記第2冷凍サイクルにおいて当該第2冷凍サイクルを通流する冷媒の流量を調整する第1流量調整部と、前記第2分岐路において当該第2分岐路を通流する冷媒の流量を調整する第2流量調整部と、前記第3分岐路において当該第3分岐路を通流する冷媒の流量を調整する第3流量調整部と、を設け、
    前記第1流量調整部、前記第2流量調整部、前記第3流量調整部を通流する前記冷媒に関し、少なくとも通流を断続させることが可能な制御手段を備えた温度調整装置。
  2. 前記温調対象流体が前記第1蒸発器、前記加熱用熱交換器、前記空調対象空間の順に通流して循環可能な循環路を備え、
    前記循環路において、前記加熱用熱交換器を通流したあと前記空調対象空間に供給される前の前記温調対象流体を、前記空調対象空間を通流させずに前記空調対象空間と前記第1蒸発器との間に戻すバイパス路と、前記バイパス路を通流する前記温調対象流体の流量を調整する第4流量調整部を備えた請求項1に記載の温度調整装置。
  3. 前記制御手段が、前記第2別温調対象流体のみを温調する運転を行う場合には、前記第1流量調整部及び前記第2流量調整部により前記第2冷凍サイクル及び前記第2分岐路における前記冷媒の通流を停止させるとともに、前記第4流量調整部により前記循環路における前記空調対象空間への前記温調対象流体の通流を停止させ、当該温調対象流体の全量を前記バイパス路を介して循環通流させる請求項2に記載の温度調整装置。
  4. 前記循環路において、前記第1蒸発器にて冷却された温調対象流体を、前記加熱用熱交換器に供給する第1分岐温調対象流体と前記第2別温調対象流体を冷却する冷却部に供給する第2分岐温調対象流体とに分岐する分岐手段を備え、
    前記温調部に供給される前の前記第2別温調対象流体を前記第2分岐温調対象流体との熱交換により冷却した後、冷却された前記第2別温調対象流体を前記温調部に供給するように構成された請求項2又は3に記載の温度調整装置。
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