JP4914537B2 - 倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、安定した試料観察を可能にした倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、顕微鏡を使用した試料観察は、顕微鏡ステージ上に載置された試料に対して対物レンズを接近させ、試料上の観察要部を拡大することで行うようにしている。この場合、試料に近接される対物レンズは、倍率が高くなるほど焦点深度が小さくなるため、対物レンズと観察試料との位置合わせが難しくなるとともに、対物レンズと試料との間の距離の微小の変化にも観察像が大きく劣化してしまう。
【0003】
一方、対物レンズと観察試料との見かけ上の位置は、非常に近接しているが、これらの機械的結合長さは、顕微鏡フレーム、対物レンズ移動機構、レボルバなどの多数の機械部品が介在するため非常に大きい。そして、これらの機械部品は、温度変化によりその寸法を変化しやすいことから、これら機械部品の数が多くなるほど寸法変化量が大きくなり、また、機械部品が多くなって、機械結合長さが大きくなるほど振動に対しても弱く、振動振幅が大きくなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、試料観察時に、観察試料に対して対物レンズの焦点合わせを行っても、例えば、空調設備の作動により周囲温度が変化して各機械部品の寸法が変化すると、対物レンズと試料間の距離が大きく変化するため焦点がずれてしまい、また、多少の外部振動が加わっても、大きな振動振幅により、対物レンズと試料間の距離が変化して焦点がずれてしまう。
【0005】
そこで、従来、これらの焦点ずれを補償するため各種のオートフォーカス機構が考えられているが、これらオートフォーカス機構には、複雑な機械、電気的機構および制御システムが必要であり、装置が大掛かりで、しかも高価なものになってしまい、また、蛍光観察のような観察時の明るさが極端に暗いものでは、適用すること自体が難しいという問題があった。
【0006】
一方、これとは別に、特開平9−120030号公報に開示されるようにラックと駆動歯車を介して対物レンズの光軸方向に駆動されるステージの、ラックとステージとの間に熱膨張の異なる少なくとも2つのロッドを介挿し、このうちの一方のロッドの熱膨張方向を、他のロッドの熱膨張方向と反対方向に作用するように構成することで、焦点ずれを補償するものである。
【0007】
しかし、このような方法では、ロッドが顕微鏡内部にあり、周囲温度の変化に対して温度補償されるまでに時間がかかるため、試料の観察作業の能率が低下するおそれがあり、また、ロッドを介挿することで、さらに機械結合長さが大きくなるため、外部振動の影響を受けやすく、さらには、顕微鏡自体に大きな改造を必要とするなどの問題があった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、観察試料に対する対物レンズの焦点合わせを安定して行うことができる倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、観察試料を下方から見る位置に配置された対物レンズと、下方に開口端部を有する筒状の形状を有し、前記開口端部の内周面にねじ部が形成され、前記観察試料を保持すると共に、前記対物レンズの周囲を上方から取り囲んで配置される試料保持台と、下方に小径部を形成する開口端を有し、前記小径部の周囲に対物ねじ部が形成され、さらに前記小径部以外の外周部分にねじ部が形成されると共に、内周面には、前記対物レンズを一体的に固定するねじ部が形成され、前記対物レンズの周囲を取り囲むと共に、前記対物レンズを一体的に固定し、前記試料保持台を下方から支える筒状の固定台と、前記固定台の下方にあって、前記固定台の対物ねじ部がねじ込まれて前記固定台が固定されるレボルバと、を具備し、前記試料保持台の下方の開口端部の内周面のねじ部が前記固定台の外周のねじ部にねじ込まれ、前記試料保持台を回転操作して前記試料保持台を対物レンズの光軸に沿って上下方向に移動可能になっており、前記試料保持台と前記固定台の材質の線膨張係数が、前記対物レンズを構成する金属部品の線膨張係数と同じ材質または僅かに線膨張係数の小さな材質を用いることを特徴とする倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置である。
【0010】
請求項2に記載の発明は、観察試料を下方から見る位置に配置された対物レンズと、下方に開口端部を有する筒状の形状を有し、前記観察試料を保持すると共に、前記対物レンズの周囲を上方から取り囲んで配置される試料保持台と、下方に小径部を形成する開口端を有し、前記小径部の周囲に対物ねじ部が形成されると共に、内周面には、前記対物レンズを支持するねじ部が形成され、前記対物レンズの周囲を取り囲むと共に、前記対物レンズを一体的に固定し、前記試料保持台を下方から支える筒状の固定台と、前記固定台の下方にあって、前記固定台の小径部の対物ねじ部がねじ込まれて固定されるレボルバと、前記固定台の外周に配置され、前記対物レンズを支える固定台に対し、前記試料保持台を前記対物レンズの光軸方向に沿って上下方向に移動可能な位置調整手段と、を具備し、前記試料保持台と前記固定台の材質の線膨張係数が、前記対物レンズを構成する金属部品の線膨張係数と同じ材質または僅かに線膨張係数の小さな材質を用いることを特徴とする倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記観察試料と前記対物レンズとの距離を前記対物レンズの光軸方向に微小変化させる微動機構と、前記対物レンズの変位量を検出する変位量検出手段と、前記変位量検出手段の検出出力に基づいて前記微動機構を動作させて前記対物レンズと前記観察試料との距離を所定の距離に制御する制御手段と、を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置である。
【0012】
請求項4に記載の発明は、前記対物レンズの光軸と直交する方向に移動可能に設けられたステージと、前記ステージに設けられるとともに、前記試料保持台に対して前記対物レンズの光軸方向の剛性を低くし、かつ前記ステージの移動方向の剛性を高く設定した弾性手段と、を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置である。
【0013】
請求項5に記載の発明は、前記対物レンズと前記観察試料との間の機械的結合長さは、前記対物レンズの外周に設けられた前記固定台及び前記試料保持台を含む前記位置調整手段の各構成部材により決定されることを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、前記弾性手段は、前記ステージに設けられるとともに、前記対物レンズの光軸と直交する方向に沿って配置された板バネと、この板バネに設けられ、かつ前記試料台を吸着するマグネットとからなることを特徴とする請求項4に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置である。
【0015】
請求項7に記載の発明は、前記位置調整手段は、前記固定台の外周面に形成されたねじ部にねじ込まれる筒状の操作環を有し、前記操作環は、前記試料保持台に当接して配置され、前記操作環の回転操作により前記試料保持台が前記対物レンズの光軸方向に沿って上下方向に移動し、前記観察試料と前記対物レンズとの距離を調整可能になっていることを特徴とする請求項2に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置である。
【0018】
この結果、本発明によれば、対物レンズと観察試料との間の機械的結合長さは、対物レンズに設けられた位置調整手段のみにより決定され、極めて短く設定できるので、周囲温度が変化した場合も対物レンズと観察試料の位置関係がほとんど変化することがないとともに、外部振動に対しても影響を受けることがなくなり、常に安定した試料観察を行うことができる。さらに、固定台および試料保持台の材質を対物レンズを構成する金属部品と同じ材質または僅かに線膨張係数の小さな材質(例えば真鍮)を用いることにより、周囲温度が変化しても、対物レンズの寸法変化と固定台および試料保持台の寸法変化をほぼ等しくでき、試料と対物レンズの相対位置の変化を最小にできる。加えて、対物レンズの対物ねじをレボルバに直接ねじ込むので、対物レンズの高さが変化することがなく、対物レンズの高さ調整を簡単にでき、また、固定台に対物レンズを固定するためのねじ部とレボルバに固定するためのねじ部を形成する必要がないので、構成を簡単にでき、価格的にも安価にできる。
【0019】
また、本発明によれば、観察試料に対する対物レンズの焦点合わせた後、ステージを移動するのみで、観察試料を対物レンズの光軸と直交する方向に移動できるので、ステージ移動方向の観察試料の位置決めも簡単に行うことができる。
【0020】
さらに、本発明によれば、位置調整手段を構成する各部品について、少なくとも2種類以上の異種材料を使用するとともに、これら部品の材料と寸法をそれぞれ選択することにより、周囲温度が変化しても観察試料に対する対物レンズの焦点位置を一定に保つことができる。
【0021】
さらに、本発明によれば、対物レンズを指令値で与えた所望とする位置に維持させて長時間に渡って安定した観察を行なうことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の試料支持装置が適用される倒立型顕微鏡の概略構成を示している。図において、1は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体1には、ステージ2が設けられ、このステージ2の下方にレボルバ3が配置され、このレボルバ3に本発明の試料支持装置4が設けられている。
【0024】
又、倒立型顕微鏡の光学系を説明する。光源P1から出力される照明光の光路上にミラーP2が配置されている。このミラーP2の反射光路上には、照明光をスライドガラス(試料)12に集光するための集光レンズP3が設けられている。さらに、顕微鏡本体1内における対物レンズ6の光軸Q上にはミラーP4が配置され、このミラーP4の反射光路上にリレーレンズP5を介して接眼レンズ16が設けられている。
【0025】
図2は、試料支持装置4の概略構成を示すもので、位置調整手段として固定台5、操作環7および試料保持台8を有している。ここで、筒状の固定台5は、一方の開口端部に小径部5aが形成され、この小径部5aの周面に、対物ねじ部5bが形成されている。この対物ねじ部5bは、レボルバ3の対物取付け穴部3aにねじ込まれるものである。また、固定台5の一方開口端部の内周面にも、ねじ部5cが形成されている。このねじ部5cには、対物レンズ6の対物ねじ6aがねじ込まれ、この状態で、対物レンズ6を固定台5の中空部の軸線上に沿って一体的に固定するようにしている。さらに、固定台5の外周面には、ねじ部5dが形成されている。そして、このねじ部5dに筒状の操作環7の一方の開口端部がねじ込まれ、この操作環7を回転操作することで、操作環7全体をねじ部5dに沿って、つまり対物レンズ6の光軸方向に沿って移動可能にしている。
【0026】
操作環7には、筒状の試料保持台8の一方開口端が当接して配置されている。この試料保持台8は、操作環7の移動方向に沿ってガイド穴8aが形成されるとともに、このガイド穴8aに、固定台5側に植設された回り止めピン9が挿通されていて、操作環7の回転操作により、ガイド穴8aでガイドされながら操作環7とともに対物レンズ6の光軸方向に沿ってのみ移動可能にしている。また、試料保持台8の他方開口端は、中心軸方向に折り曲げられ、この折り曲げ部8bにマグネット10が設けられている。
【0027】
そして、このマグネット10に吸着されるようにして磁気吸着ステンレスからなる試料台11が配置されている。この試料台11は、対物レンズ6の光軸に対応する位置に観察用穴部11aが形成され、この観察用穴部11a上に、スライドガラス(試料)12が載置されている。
【0028】
なお、図面中、2は顕微鏡本体1側のステージである。
【0029】
図1に戻って、顕微鏡本体1には、準焦ハンドル13が設けられている。この準焦ハンドル13は、回転操作することにより、試料支持装置4を取り付けたレボルバ3を上下方向に移動可能にしている。
【0030】
そして、試料支持装置4の試料台11上のスライドガラス(試料)12の観察像は、対物レンズ6を介して顕微鏡本体1内部の図示しない観察光学系に投影され、接眼レンズ16により観察可能にしている。
【0031】
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
【0032】
この場合、レボルバ3には、倍率の異なる対物レンズ6を有する複数の試料支持装置4が設けられているものとする。
【0033】
そして、まず、準焦ハンドル13を操作してレボルバ3を下方向に移動させるとともに、レボルバ3を回転して、所望する倍率の対物レンズ6を有する試料支持装置4を光路上に位置させる。なお、レボルバ3が下方向に移動している状態では、試料台11は、試料保持台8のマグネット10の吸着から開放されて試料支持装置4から離れ、顕微鏡本体1のステージ2上に残されている。
【0034】
次に、準焦ハンドル13を操作してレボルバ3を上方向に移動し、光路上に位置された試料支持装置4を上方向に移動させて、試料台11を試料保持台8のマグネット10に吸着させる。
【0035】
そして、操作環7を回転操作して、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行う。この場合、操作環7を回転すると、固定台5のねじ部5dのピッチ分ずつ操作環7が対物レンズ6の光軸方向に沿って移動し、この操作環7とともに、試料保持台8もガイド穴8aによりガイドされながら対物レンズ6の光軸方向に移動される。これにより、試料保持台8にマグネット10を介して吸着された試料台11は、試料保持台8とともに移動して、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の相対位置関係が変化され、スライドガラス(試料)と対物レンズ6の焦点を一致させることができる。
【0036】
そして、このようにして試料と対物レンズ6の焦点を一致させた状態で、試料の観察像を、対物レンズ6を介して顕微鏡本体1内部の図示しない観察光学系に投影することにより、接眼レンズ16による観察が行われる。
【0037】
従って、このようにすれば、対物レンズ6とスライドガラス(試料)12との間の機械的結合長さは、位置調整手段としての固定台5、操作環7および試料保持台8のみにより決定され、極めて短く設定できるので、操作環7を回転操作して、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行った状態では、周囲温度が変化した場合も試料と対物レンズ6の焦点の位置合わせがほとんど変化することなく、また、外部振動に対しても影響を受けることがなくなり、常に安定した試料観察を行うことができる。
【0038】
なお、固定台5および試料保持台8の材質を対物レンズ6を構成する金属部品と同じ材質または僅かに線膨張係数の小さな材質(例えば真鍮)を用いるようにすれば、周囲温度が変化しても、対物レンズ6の寸法変化と固定台5および試料保持台8の寸法変化をほぼ等しくできるので、試料と対物レンズの相対位置の変化を最小にできる。
【0039】
また、固定台5のねじ部5dのピッチを小さくするほど、操作環7の回転操作による試料保持台8の光軸方向の相対移動量を微小にできるので、高倍率の対物レンズ6を使用する場合、ねじ部5dのねじピッチを小さくすれば試料と対物レンズの焦点との位置合わせを行いやすくできる。
【0040】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図2と同一部分には、同符号を付している。
【0041】
この場合、操作環7を省略して、筒状の試料保持台8の一方の開口端を固定台5のねじ部5dにねじ込み、試料保持台8を回転操作することで、試料保持台8全体をねじ部5dに沿って、つまり対物レンズ6の光軸方向に沿って移動可能にしている。
【0042】
このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を期待でき、加えて、部品点数を減らすことができるので、さらに構成を簡単にできるとともに、価格的にも安価にできる。
【0043】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態の概略構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付している。
【0044】
この場合、固定台5に対物レンズ6を固定するとともに、対物レンズ6の対物ねじ6aをレボルバ3の対物取付け穴部3aにねじ込むようにしている。
【0045】
このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を期待でき、加えて、対物レンズ6の対物ねじ6aをレボルバ3の対物取付け穴部3aに直接ねじ込むため、対物レンズ6の高さが変化することがなく、対物レンズ6の高さ調整を簡単にできる。また、固定台5に対物レンズ6を固定するためのねじ部とレボルバ3に固定するためのねじ部を形成する必要がないので、構成を簡単にでき、価格的にも安価にできる。
【0046】
(第4の実施の形態)
図5は、本発明の第4の実施の形態の概略構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付している。
【0047】
この場合、試料保持台8の上部に環状の回転止め部21が配置され、この回転止め部21の上部に中空円板状の中座22が配置され、さらに、固定台5には、鉛直方向にピン23が植設され、このピン23の先端部が回転止め部21の穴部21aに挿通され、試料保持台8を回転操作し、試料保持台8全体をねじ部5dに沿って移動させることで、回転止め部21を対物レンズ6の光軸方向に沿って移動可能にしている。
【0048】
このような構成では、試料保持台8を回転操作することで、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行う。この場合、試料保持台8を回転すると、固定台5のねじ部5dのピッチ分ずつ試料保持台8が対物レンズ6の光軸方向に沿って移動し、この試料保持台8とともに、回転止め部21もピン23にガイドされながら対物レンズ6の光軸方向に移動される。これにより、回転止め部21上の中座22は、回転止め部21とともに移動して、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の相対位置関係が変化され、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点を一致させることができる。
【0049】
従って、このようにしても第1の実施の形態と同様な効果を期待でき、加えて、中座22が回転止め部21に対して回転自在になっているので、中座22を回転させることでスライドガラス(試料)12を任意の向きに回転させることができる。
【0050】
(第5の実施の形態)
図6および図7は、本発明の第5の実施の形態の概略構成を示すもので、図3および図1と同一部分には、同符号を付している。又、倒立型顕微鏡の光学系は、上記図1と同一であり、ここでは省略する。
【0051】
この場合、固定台5の外周と試料保持台8の内周は嵌合されており、この嵌合部に摩擦部材24が介在され、この摩擦部材24の摩擦力により試料保持台8は、固定台5に保持されている。
【0052】
また、顕微鏡本体1のステージ2には、試料保持台把持機構25が設けられている。この試料保持台把持機構25は、必要に応じて試料保持台8を把持固定するためのもので、このときの固定力は、摩擦部材24の摩擦力より大きいものとする。
【0053】
このような構成では、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせは、まず、試料保持台把持機構25により試料保持台8を把持固定し、この状態で、準焦ハンドル13を操作してレボルバ3とともに固定台5を対物レンズ6の光軸方向に移動させる。すると、このときの試料保持台8の固定力は、摩擦部材24の摩擦力より大きいので、準焦ハンドル13の操作により、試料保持台8は動かずに固定台5のみが移動し、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の相対位置関係が変化され、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点を一致させることができる。そして、焦点との位置合わせの後は、試料保持台把持機構25による試料保持台8の固定を解除する。
【0054】
従って、このようにしても第1の実施の形態と同様な効果を期待でき、加えて、精度を要求されるねじ部を作成する必要がないので、製造組み立てを簡単にできる。
【0055】
(第6の実施の形態)
図8は、本発明の第6の実施の形態の概略構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付している。
【0056】
この場合、固定台5の内側に温度センサ26と温度調節器27が配置され、周囲温度の変化にともなう温度センサ26の検出出力に基づいて、温度調節器27により固定台5および試料保持台8の温度が常に一定になるように調節するようにしている。
【0057】
このような構成では、周囲温度が変化して試料保持台8が温度変化を起こすと、対物レンズ6との間に温度差が生じる。すると、試料保持台8のみが寸法変化を起こし、試料と対物レンズ6の焦点とが位置ずれを生じることがある。この場合、固定台5に配置された温度センサ26により周囲温度が検出され、この検出出力に基づいて温度調節器27により常に一定になるように試料保持台8の温度が調節されるので、周囲温度に変化が生じても試料と対物レンズ6の焦点との位置ずれを防止することができ、常に安定した顕微鏡観察を行うことができる。また、観察対象が生体細胞などの場合、これらは保温器により保温されるものの、対物レンズ6により熱が奪われるという問題があったが、温度センサ26と温度調節器27により、保温器温度と同じ温度に試料保持台8を保温することにより、このような問題も回避できる。
【0058】
(第7の実施の形態)
図9は、本発明の第7の実施の形態の概略構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付している。
【0059】
この場合、試料保持台8上には、圧電アクチュエータ28を介して試料台29が載置され、この試料台29上にスライドガラス(試料)12が載置されている。また、試料保持台8には、静電容量センサ30が設けられ、試料台29の移動量を測定するようにしている。
【0060】
このような構成では、試料台29は、圧電アクチュエータ28を駆動することで、対物レンズ6の光軸方向に微動できるようになる。そして、この時の試料台29の移動量は、静電容量センサ30によって検出できるので、試料が光軸方向に高さを有する場合には、試料台29を光軸方向に移動させることにより試料上の任意の高さの観察を行うことができる。また、対物レンズ6に走査可能なレーザ光導入手段を用いれば、レーザ走査型顕微鏡としても利用でき、この時、外部振動や周囲温度変化に影響を受けにくい測定を実現できる。
【0061】
(第8の実施の形態)
図10は、本発明の第8の実施の形態の概略構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付している。
【0062】
この場合、固定台5の外周と試料保持台8の内周は嵌合されており、試料保持台8は、滑らかに対物レンズ6の光軸方向に移動可能にしている。また、固定台5には、鍔部501が形成され、また、試料保持台8には、固定台5の鍔部501に対応する鍔部801が形成されている。そして、試料保持台8の鍔部801にマイクロメータヘッドのような微小送りを可能にした送り軸31aを有する送りねじ部31が設けられ、この送りねじ部31の送り軸31aの先端を固定台5の鍔部501に設けられた窪み502に接触させるようにしている。
【0063】
このような構成では、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせは、送りねじ部31を回転すると、送り軸31a先端が固定台5の鍔部501を押圧することから、試料保持台8が移動する。この時、送りねじ部31の位置は、鍔部501の窪み502により規制されるため、試料保持台8には回転動作が生じず、対物レンズ6の光軸方向のみに移動する。これにより、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の相対位置関係が変化され、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点を一致させることができる。また、このような送りねじ部31を用いれば、観察試料側を回転させることなく、非常に微小な光軸方向の位置合わせが可能になるので、例えば、高倍率の対物レンズ6を用いた場合でも、容易に焦点合わせを行うことができる。
【0064】
(第9の実施の形態)
図11は、本発明の第9の実施の形態の概略構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付している。
【0065】
この場合、試料保持台8には、ビス33により板ばね32が設けられている。この板ばね32は、スライドガラス(試料)12を試料保持台8上に固定するものである。
【0066】
このようにすれば、板ばね32によりスライドガラス(試料)12は、試料保持台8上に固定されるので、外部振動に対する安定性を更に高めることができる。また、対物レンズ6と試料の位置関係が上下反対の場合でも試料と対物レンズ6との位置関係を安定して維持できるので、本発明を正立顕微鏡に適用することが可能になる。
【0067】
なお、板ばね32は、図1に示す顕微鏡本体1のステージ2に固定するようにしてもよい。こうすれば、第4の実施の形態で述べたように回転止め部21、中座22が分離している場合でも、ステージ2に安定して保持できる。
【0068】
(第10の実施の形態)
ところで、上述した実施の形態で述べた構成のものは、試料保持台8を対物レンズの光軸方向に移動させるようにしているが、スライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向、つまりステージ2の移動方向であるXY方向に対する位置決めも必要とすることがある。
【0069】
そこで、この第10の形態では、ステージ2の移動方向のXY方向に対する試料の位置決めをも可能にしている。
【0070】
図12および図13は、本発明の第10の実施の形態の概略構成を示すもので、図1および図2と同一部分には、同符号を付している。
【0071】
図12において、1は顕微鏡本体で、この顕微鏡本体1には、XY方向に移動可能なステージ2が設けられ、このステージ2の下方にレボルバ3が配置され、このレボルバ3に試料支持装置4が設けられている。なお、倒立型顕微鏡の光学系は、上記図1と同一であり、ここでは省略する。
【0072】
図13は試料支持装置4の概略構成を示すもので、位置調整手段として固定台5、操作環7および試料保持台8を有している。ここで、筒状の固定台5は、一方の開口端部に小径部5aが形成され、この小径部5aの周面に、対物ねじ部5bが形成されている。この対物ねじ部5bは、レボルバ3の対物取付け穴部3aにねじ込まれるものである。また、固定台5の一方開口端部の内周面にも、ねじ部5cが形成されている。このねじ部5cには、対物レンズ6の対物ねじ6aがねじ込まれ、この状態で、対物レンズ6を固定台5の中空部の軸線上に沿って一体的に固定するようにしている。さらに、固定台5の外周面には、ねじ部5dが形成されている。そして、このねじ部5dに筒状の操作環7の一方の開口端部がねじ込まれ、この操作環7を回転操作することで、操作環7全体をねじ部5dに沿って、つまり対物レンズ6の光軸方向に沿って移動可能にしている。
【0073】
操作環7には、筒状の試料保持台8の一方開口端が当接して配置されている。この試料保持台8は、操作環7の移動方向に沿ってガイド穴8aが形成されるとともに、このガイド穴8aに、固定台5側に植設された回り止めピン9が挿通されていて、操作環7の回転操作により、ガイド穴8aでガイドされながら操作環7とともに対物レンズ6の光軸方向に沿ってのみ移動可能にしている。また、試料保持台8の他方開口端は、中心軸方向に折り曲げられ、この折り曲げ部8bにマグネット10が設けられている。
【0074】
そして、このマグネット10上には、磁性体、例えば磁気吸着ステンレスからなる試料保持台として試料台11が吸着されている。この試料台11は、観察試料を保持するもので、対物レンズ6の光軸に対応する位置に観察用穴部11aが形成され、この観察用穴部11a上に、スライドガラス(試料)12が載置されている。
【0075】
なお、図面中、2は、上述した顕微鏡本体1側のステージである。このステージ2は、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成されている。そして、このようなステージ2上には、穴部2a周縁に試料台11が載置されている。
【0076】
また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って弾性手段として板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端には、マグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。ここで、試料台11をマグネット15により吸着しているのは、試料台11を容易に取り外しできるようにするためである。
【0077】
図12に戻って、顕微鏡本体1には、準焦ハンドル13が設けられている。この準焦ハンドル13は、回転操作することにより、試料支持装置4を取り付けたレボルバ3を上下方向に移動可能にしている。
【0078】
そして、試料支持装置4の試料台11上のスライドガラス(試料)12の観察像は、対物レンズ6を介して顕微鏡本体1内部の図示しない観察光学系に投影され、接眼レンズ16により観察可能にしている。
【0079】
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
【0080】
この場合、レボルバ3には、倍率の異なる対物レンズ6を有する複数の試料支持装置4が設けられているものとする。
【0081】
そして、まず、準焦ハンドル13を操作してレボルバ3を下方向に移動させるとともに、レボルバ3を回転して、所望する倍率の対物レンズ6を有する試料支持装置4を光路上に位置させる。なお、レボルバ3が下方向に移動している状態では、試料台11は、試料保持台8のマグネット10の吸着から開放されて試料支持装置4から離れ、顕微鏡本体1のステージ2上に残されている。この場合、試料台11は、マグネット15に吸着され、板バネ14を介してステージ2上に支持されている。
【0082】
次に、準焦ハンドル13を操作してレボルバ3を上方向に移動し、光路上に位置された試料支持装置4を上方向に移動させて、試料台11を試料保持台8のマグネット10に吸着させる。ここで、試料台11が試料保持台8のマグネット10に吸着された状態から、さらにレボルバ3を上方向に移動すると、ステージ2の穴部2a周縁に載置されただけの試料台11は、ステージ2上から離れてさらに上方向に数mm程度押し上げられることになるが、この場合、試料台11を支持する板バネ14は、対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、対物レンズ6の光軸方向に対する剛性が低いので、試料台11は、板バネ14の変形により抵抗なく移動できる。
【0083】
この状態から、操作環7を回転操作して、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行う。この場合、操作環7を1回転すると、固定台5のねじ部5dのピッチ分ずつ操作環7が対物レンズ6の光軸方向に沿って移動し、この操作環7とともに、試料保持台8もガイド穴8aによりガイドされながら対物レンズ6の光軸方向に移動される。
【0084】
これにより、試料保持台8にマグネット10を介して吸着された試料台11は、試料保持台8とともに移動して、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の相対位置関係が変化され、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点とを一致させることができる。
【0085】
このようにしてスライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点とを一致させた状態で、試料の観察像を、対物レンズ6を介して顕微鏡本体1内部の図示しない観察光学系に投影することにより、接眼レンズ14による観察が行われる。
【0086】
一方、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点とを一致させた状態から、スライドガラス(試料)12全体を対物レンズ6の光軸と直交する方向、つまり、XY方向へ移動させたい場合は、顕微鏡本体1のステージ2をXY方向に移動させる。すると、このときの試料台11を支持する板バネ14は、対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置されることで、ステージ2のXY方向の移動に対する剛性が高いため、この移動により、板バネ14を介して試料台11も一体になって移動される。この場合、試料台11は、試料保持台8側のマグネット10に吸着されているが、試料台11の移動方向は、マグネット10による吸着力と直交する方向なので、吸着状態を保ったまま抵抗なく移動できる。
【0087】
なお、上述では、レボルバ3を回転して所望する倍率の対物レンズ6を有する試料支持装置4を光路上に位置させてスライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行った例を述べたが、他の倍率の対物レンズ6を有する試料支持装置4を光路上に位置させた場合も、上述したと同様にしてスライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行うことができる。
【0088】
従って、このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を期待でき、加えて、スライドガラス(試料)12を保持する試料台11は、対物レンズ6の光軸方向の剛性を低く、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してステージ2に支持されるので、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるようになり、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めも簡単に行うことができる。
【0089】
(第11の実施の形態)
図14は、上述の第10の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第11の実施の形態の概略構成を示すもので、図3と同一部分には、同符号を付している。
【0090】
この場合、顕微鏡本体1側のステージ2には、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成され、この穴部2a周縁に試料台11が載置されている。また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端にマグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。その他は、図3と同様である。
【0091】
従って、このようにしても、第2の実施の形態と同様な効果を期待できる。加えて、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるので、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めも簡単に行うことができる。
【0092】
(第12の実施の形態)
図15は、上述の第10の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第12の実施の形態の概略構成を示すもので、図4と同一部分には、同符号を付している。
【0093】
この場合も、顕微鏡本体1側のステージ2には、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成され、この穴部2a周縁に試料台11が載置されている。また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端にマグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。その他は、図4と同様である。
【0094】
従って、このようにしても、第3の実施の形態と同様な効果を期待できる。加えて、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるので、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めを簡単に行うことができる。
【0095】
(第13の実施の形態)
図16は、上述の第10の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第13の実施の形態の概略構成を示すもので、図5と同一部分には、同符号を付している。
【0096】
この場合も、顕微鏡本体1側のステージ2には、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成され、この穴部2a周縁に試料台11が載置されている。また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端にマグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。その他は、図5と同様である。
【0097】
従って、このようにしても、第4の実施の形態と同様な効果を期待できる。加えて、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるので、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めを簡単に行うことができる。
【0098】
(第14の実施の形態)
図17は、上述の第10の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第14の実施の形態の概略構成を示すもので、図6と同一部分には、同符号を付している。
【0099】
この場合も、顕微鏡本体1側のステージ2には、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成され、この穴部2a周縁に試料台11が載置されている。また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端にマグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。その他は、図6と同様である。
【0100】
従って、このようにしても、第5の実施の形態と同様な効果を期待できる。加えて、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるので、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めを簡単に行うことができる。
【0101】
(第15の実施の形態)
図18は、上述の第10の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第15の実施の形態の概略構成を示すもので、図8と同一部分には、同符号を付している。
【0102】
この場合も、顕微鏡本体1側のステージ2には、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成され、この穴部2a周縁に試料台11が載置されている。また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端にマグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。その他は、図8と同様である。
【0103】
従って、このようにしても、第6の実施の形態と同様な効果を期待できる。加えて、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるので、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めを簡単に行うことができる。
【0104】
(第16の実施の形態)
図19は、上述の第10の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第16の実施の形態の概略構成を示すもので、図9と同一部分には、同符号を付している。
【0105】
この場合も、顕微鏡本体1側のステージ2には、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成され、この穴部2a周縁に試料台11が載置されている。また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端にマグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。その他は、図9と同様である。
【0106】
従って、このようにしても、第7の実施の形態と同様な効果を期待できる。加えて、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるので、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めを簡単に行うことができる。
【0107】
(第17の実施の形態)
図20は、上述の第10の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第17の実施の形態の概略構成を示すもので、図10と同一部分には、同符号を付している。
【0108】
この場合も、顕微鏡本体1側のステージ2には、対物レンズ6の光軸上で試料支持装置4に対応する位置に穴部2aが形成され、この穴部2a周縁に試料台11が載置されている。また、ステージ2下面には、穴部2a周縁に沿って板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2a周縁に固定され、また、先端にマグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。その他は、図10と同様である。
【0109】
従って、このようにしても、第8の実施の形態と同様な効果を期待できる。加えて、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるので、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めを簡単に行うことができる。
【0110】
(第18の実施の形態)
ところで、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行った後に、周囲温度が変化すると、機械部品の寸法変化や光学部品の寸法や屈折率の変化などによってスライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置が相対的に変化し、観察像の劣化を招くことがある。
【0111】
そこで、この第18の実施の形態では、周囲温度が変化しても観察像の劣化を無くすことができるようにしている。
【0112】
図21は、本発明の第18の実施の形態の概略構成を示すもので、図2と同一部分には、同符号を付している。
【0113】
この場合、操作環7と、この操作環7に当接して配置される試料保持台8は、異なる線膨張係数の材料を使用している。その他は、図2と同様である。
【0114】
このような構成において、周囲温度が変化して対物レンズ6のレンズ寸法やレンズ間隔、レンズ屈折率が変化すると、WDが変化する。このWDの変化分δWDは、単位温度当たりの変化量αWD、周囲温度の変化をΔTとすると、
δWD=αWD×ΔT (1)
で求められる。
【0115】
また、周囲温度がΔT変化した場合、固定台5のレボルバ3のねじ部胴付き面を基準にした対物レンズ6先端の光軸方向の変化量δ0bは、固定台5の線膨張係数をα1、対物レンズ6の線膨張係数をα4とし、この時の変化量δ0bに影響を与える固定台5の光軸方向の寸法をLe、対物レンズ6の光軸方向の寸法をL0bとすると、
δ0b=(α1Le+α4L0b)ΔT (2)
で求められる。
【0116】
さらに、周囲温度がΔT変化した場合、固定台5のレボルバ3のねじ部胴付き面を基準にした試料台11の上面の光軸方向の変化量δsは、固定台5の線膨張係数をα1、操作環7の線膨張係数をα2、試料保持台8の線膨張係数をα3、試料台11の線膨張係数をα5とし、この時の変化量δsに影響を与える固定台5の光軸方向の寸法をLa、操作環7の光軸方向の寸法をLb、試料保持台8の光軸方向の寸法をLc、試料台11の光軸方向の寸法をLdとすれば、
δs=(α1La+α2Lb+α3Lc+α5Ld)ΔT (3)
で求められる。これにより、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との相対位置変化量δは、
δ=δWD+δ0b−δS (4)
で求められる。
【0117】
この結果、観察像の劣化を無くすには、上式でδ=0になるような条件を与えればよい。そこで、δS=δWD+δ0bについて、式(1)〜(3)を用いて書き直せば、
α1La+α2Lb+α3Lc+α5Ld=αWD+α1Le+α4L0b (5)
が求められるが、ここでの各寸法は、対物レンズ6の焦点位置6aと試料台11上面とがほぼ一致することから、
La+Lb+Lc+Ld≒WD+Le+L0b (6)
を満たす必要がある。
【0118】
従って、式(5)(6)を満たすように各部品の材料と寸法をそれぞれ選択すれば、周囲温度が変化してもスライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置を一定に保つことができるようになり、観察像の劣化を防止することができる。
【0119】
ちなみに、例えば、La=2mm、Ld=2mm、Le=8mm、L0b=44.8mm、WD=0.2mm、αWD=0.1×10-3mm/K、α1=α5=10.1×10-6/K(鉄材)、α3=23.5×10-6/K(アルミ材)、α2=α4=20.8×10-6/(真鍮)とした場合、観察像の劣化を無くすための操作環7の寸法Lbと試料保持台8の寸法Lcを求めると、式(5)は、下記のように書き直すことができる。
【0120】
20.8Lb+23.5Lc=1072.24
また、式(6)は、下記のように書き直すことができる。
【0121】
Lb+Lc=49
この結果、Lb=29.4、Lc=19.6が得られるので、これら寸法の操作環7および試料保持台8を選択して用いれば、周囲温度が変化しても観察像の劣化を防止できることになる。
【0122】
従って、このようにすれば、操作環7および試料保持台8のそれぞれの材料と寸法を選択することで、周囲温度が変化してもスライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置が常に一定を保つようにできるので、観察像の劣化を確実に防止することができる。
【0123】
また、固定台5と操作環7は、材質の異なるものが用いられるので、両者のねじ部のかみ合いは、滑らかな回転が期待できる。
【0124】
(第19の実施の形態)
図22は、上述の第18の実施の形態と同様な考えに基づいた本発明の第19の実施の形態の概略構成を示すもので、図21と同一部分には、同符号を付している。
【0125】
この場合、操作環7と試料保持台8との間に補助部材41を配置し、試料保持台8と補助部材41は、線膨張係数の異なる材料を使用している。その他は、図21と同様である。
【0126】
このような構成においても、周囲温度が変化して対物レンズ6のレンズ寸法やレンズ間隔、レンズ屈折率が変化すると、WDが変化する。このWDの変化分δWDは、単位温度当たりの変化量αWD、周囲温度の変化をΔTとすると、
δWD=αWD×ΔT (7)
で求められる。
【0127】
また、周囲温度がΔT変化した場合、固定台5のレボルバ3のねじ部胴付き面を基準にした対物レンズ6先端の光軸方向の変化量δ0bは、固定台5の線膨張係数をα1、対物レンズ6の線膨張係数をα4とし、この時の変化量δ0bに影響を与える固定台5の光軸方向の寸法をLe、対物レンズ6の光軸方向の寸法をL0bとすると、
δ0b=(α1Le+α4L0b)ΔT (8)
で求められる。
【0128】
さらに、周囲温度がΔT変化した場合、固定台5のレボルバ3のねじ部胴付き面を基準にした試料台11の上面の光軸方向の変化量δsは、固定台5の線膨張係数をα1、操作環7の線膨張係数をα2、補助部材41の線膨張係数をα6、試料保持台8の線膨張係数をα3、試料台11の線膨張係数をα5とし、この時の変化量δsに影響を与える固定台5の光軸方向の寸法をLa、操作環7の光軸方向の寸法をLb、補助部材41の光軸方向の寸法をLc、試料保持台8の光軸方向の寸法をLd、試料台11の光軸方向の寸法をLfとすれば、
δs=(α1La+α2Lb+α6Lc+α3Ld+α5Lf)ΔT (9)
で求められる。これにより、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との相対位置変化量δは、
δ=δWD+δ0b−δS (10)
で求められる。
【0129】
この結果、観察像の劣化を無くすには、上式でδ=0になるような条件を与えればよい。そこで、δS=δWD+δ0bについて、式(7)〜(9)を用いて書き直せば、
α1La+α2Lb+α6Lc+α3Ld+α5Lf=αWD+α1Le+α4L0b (11)
が求められるが、ここでの各寸法は、対物レンズ6の焦点位置6aと試料台11上面とがほぼ一致することから、
La+Lb+Lc+Ld+Lf≒WD+Le+L0b (12)
を満たす必要がある。
【0130】
従って、式(11)(12)を満たすように各部品の材料と寸法をそれぞれ選択すれば、周囲温度が変化してもスライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置を一定に保つことができるようになり、観察像の劣化を防止することができる。
【0131】
ちなみに、例えば、La=2mm、Lb=10mm、Lf=2mm、Le=8mm、L0b=44.8mm、WD=0.2mm、αWD=0.1×10-3mm/K、α1=α5=10.1×10-6/K(鉄材)、α2=α6=α4=20.8×10-6/K(真鍮)、α3=23.5×10-6/(アルミ材)とした場合、観察像の劣化を無くすための補助部材41の寸法Lcと試料保持台8の寸法Ldを求めると、式(11)は、下記のように書き直すことができる。
【0132】
20.8Lc+23.5Ld=864.24
また、式(12)は、下記のように書き直すことができる。
【0133】
Lc+Ld=39
この結果、Lc=19.4、Ld=19.6が得られるので、これら寸法の補助部材41および試料保持台8を選択して用いれば、周囲温度が変化しても観察像の劣化を防止できることになる
従って、このようにしても、第18の実施の形態と同様な効果を期待でき、加えて、ねじ部が設けられる複雑な形状の操作環7の寸法を代える必要が無いので、加工コストを低く抑えることができ、経済的に有利にできる。
【0134】
(第20の実施の形態)
図23は本発明の試料支持装置が適用される倒立型顕微鏡の概略構成図である。顕微鏡本体1には、ステージ2が設けられ、このステージ2の下方にレボルバ3が配置され、このレボルバ3に本発明の試料支持装置4が設けられている。
【0135】
又、倒立型顕微鏡の光学系を説明する。光源100から出力される照明光の光路上にミラー101が配置されている。このミラー101の反射光路上には、照明光をスライドガラス(試料)12に集光するための集光レンズ102が設けられている。さらに、顕微鏡本体1内における対物レンズ6の光軸Q上にはミラー103が配置され、このミラー103の反射光路上にリレーレンズ104を介して接眼レンズ16が設けられている。
【0136】
図24は試料支持装置4の概略構成図である。レボルバ3には、固定台50が取り付けられている。この取り付けは、レボルバ3に形成されたねじ部51と固定台50の下部に形成されたねじ部52との螺合により行われる。固定台50は、対物レンズ6を内部に設けるように円筒状に形成されている。この固定台50の内部には、移動ステージ53が平行ばね54を介して光軸Qに方向に移動可能に支持されている。移動ステージ53には、対物レンズ6が取り付けられている。この移動ステージ53の底部には、対物レンズ6からの像の光路を確保するための開口部55が形成されている。移動ステージ53への対物レンズ6の取り付けは、移動ステージ53に形成されたねじ部56と対物レンズ6に形成されたねじ部57との螺合により行われる。
【0137】
固定台50と移動ステージ53との間には、圧電アクチュエータ58が設けられている。この圧電アクチュエータ58の伸縮方向は、光軸Qと平行となっている。従って、この圧電アクチュエータ58が伸縮動作すると、移動ステージ53上に取り付けられた対物レンズ6が光軸Q方向に微小移動するものとなっている。
【0138】
なお、移動ステージ53、平行ばね54及び圧電アクチュエータ58により微動機構が構成されている。
【0139】
又、固定台50上には、変位量検出手段としての変位センサ59が設けられている。この変位センサ59は、移動ステージ53の底面と対向する固定台50上に設けられている。この変位センサ59は、対物レンズ6の光軸Q方向の変位量を検出してその変位信号を出力するものである。この変位センサ59は、例えば静電容量センサが用いられている。
【0140】
固定台50の固定筒60が形成されている。この固定筒60の外周には、ねじ部61が形成されている。このねじ部61には、環状の操作環62が螺合している。すなわち、この操作環62の内周は、ねじ部63が形成され、このねじ部63が固定筒60のねじ部61に螺合している。
【0141】
従って、操作環62は、固定筒60に対して回転されると、各ねじ部61、63のピッチに応じた距離だけ上下移動するものとなっている。この上下移動方向は、光軸Q方向に対して平行である。
【0142】
この操作環62には、筒状の試料保持台64が載置されている。この試料保持台64上には、試料台11が設けられている。そして、この試料台11上には、スライドガラス(試料)12が載せられている。試料保持台64の壁面には、ガイド孔65が形成されている。このガイド孔65は、例えば光軸Q方向に平行な長孔に形成されている。このガイド孔65には、固定筒60に設けられたガイドピン66が挿入されている。
【0143】
従って、操作環62を回転させて上下方向に移動させると、これに伴って試料保持台64が上下方向に移動し、試料台11を介してスライドガラス(試料)12が上下方向に移動する。これにより、対物レンズ6とスライドガラス(試料)12との相対距離が変化する。
【0144】
なお、操作環62、試料保持台64、試料台11、ガイド孔65及びガイドピン66により位置調整手段が構成されている。
【0145】
コントローラ67は、上記変位センサ59から出力される変位信号を入力し、この変位信号と指令値とを比較し、その偏差に応じて対物レンズ6が指令値により指示された位置に移動させるための制御信号を圧電アクチュエータ58に与える制御手段としての機能を有している。この制御信号は、圧電アクチュエータ58に印加する電圧値を示している。
【0146】
なお、指令値は、回転操作によって異なる指令値を発生するように構成された操作ダイヤルや、所望の指令値を自動的に発生させるプログラムを内蔵したパーソナルコンピュータ等によって与えられるようになっている。
【0147】
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
【0148】
対物レンズ6とスライドガラス(試料)12との焦点合わせは、操作環62を回転させることにより行われる。この操作環62が1回転すると、この操作環62は各ねじ部61、63のピッチに応じた距離だけ光軸Q方向に上下移動する。
【0149】
この操作環62が上下方向に移動すると、これに伴って試料保持台64が上下方向に移動する。さらに、この試料保持台64の上下方向に伴って試料台11及びこの試料台11上に載っているスライドガラス(試料)12が上下方向に移動する。
【0150】
これにより、対物レンズ6とスライドガラス(試料)12との相対距離が変化する。そして、対物レンズ6の焦点とスライドガラス(試料)12との位置合わせが行われる。
【0151】
一方、変位センサ59は、対物レンズ6の光軸Q方向の変位量を検出してその変位信号を出力する。この変位信号は、コントローラ67に送られる。
【0152】
このコントローラ67は、変位センサ59から出力される変位信号を入力し、この変位信号と指令値とを比較し、その偏差に応じて対物レンズ6が指令値により指示された位置に移動させるための制御信号を圧電アクチュエータ58に与える。
【0153】
この圧電アクチュエータ58は、コントローラ67から与えられた制御信号に応じて光軸Qと平行な方向に伸縮動作する。この圧電アクチュエータ58が伸縮動作すると、移動ステージ53上に取り付けられた対物レンズ6は光軸Q方向に微小移動する。
【0154】
従って、指令値を変化させることにより、微動機構と制御手段による電気的なフォーカスの微調整を行なうことができる。指令値は、上記の如く、回転操作によって異なる指令値を発生するように構成された操作ダイヤルや、所望の指令値を自動的に発生させるプログラムを内蔵したパーソナルコンピュータ等によって与えられる。すなわち、位置調整手段による焦点合わせを行なった後に、電気的なフォーカスの微調整を簡単に行なうことができる。
【0155】
又、周囲温度が大きく変化した場合であっても、指令値に対する変位信号の偏差をなくすようにコントローラ67が微動機構をフィードバック制御するので、対物レンズ6は、指令値で与えた所望とする位置に維持される。この対物レンズ6が所望とする位置に維持されると、スライドガラス(試料)12の観察が安定して行なうことができる。
【0156】
対物レンズ6の切り替えを説明する。準焦ハンドル13を回転させると、レボルバ3が例えば下降する。このレボルバ3の下降により試料台11も下降する。このとき試料台11は、次第にステージ2に接近し、接触する。これら試料台11とステージ2との接触した後もレボルバ3を下降させると、試料台11と試料保持台64とは分離して離れる。しかる後、レボルバ3を回転されると、対物レンズ6は、他の種類の対物レンズ6と切り替えが可能になる。
【0157】
このような試料支持装置4であれば、対物レンズ6とスライドガラス(試料)12との機械的結合長さは、固定台50と操作環62と試料保持台64とのみにより決定され、極めて短く設定できるので、操作環62を回転操作して、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点との位置合わせを行った状態では、周囲温度が変化した場合も試料と対物レンズ6の焦点の位置合わせがほとんど変化することなく、また、外部振動に対しても影響を受けることがなくなり、常に安定した良好な試料観察を行うことができる。
【0158】
又、微動機構を用いて電気的なフォーカスの微調整を行なえるので、例えば、対物レンズ6の位置に応じた複数の指令値を予め記憶し、所望の位置の応じた指令値をコントローラ67に与えれば、対物レンズ6を所望の位置に再現性よく位置制御できる。
【0159】
又、変位センサ59により対物レンズ6の光軸Q方向の変位量を検出し、この変位信号と指令値とを比較し、その偏差に応じて圧電アクチュエータ58を伸縮動作するので、対物レンズ6を指令値で与えた所望とする位置に維持でき、スライドガラス(試料)12の観察が長時間に渡って安定して行なうことができる。
【0160】
さらに、平行ばね54及び圧電アクチュエータ58は、光軸Qに関して対象に配置されているので、対物レンズ6の微動時に、この対物レンズ6の倒れ等の不要な動作が軽減される。
【0161】
さらに、圧電アクチュエータ58には、それぞれ独立した電圧を印加できるので、この印加電圧を調整することで、圧電アクチュエータ58の変位の固体差を調整できる。
【0162】
なお、本実施の形態において、変位センサ59を省き、微動機構を「電気的なフォーカス微調整機構」として用いるようにしてもよい。本実施の形態(本発明)では、対物レンズとスライドガラスの機械的結合長さを短くしているので、温度変化によるフォーカスずれは本来的に小さい。従って、変位センサを用いたフィードバック制御を行なわなくても、実質的に安定した試料観察を行なうことができる。
【0163】
(第21の実施の形態)
図25は本発明の第21の実施の形態の概略構成図である。なお、図24と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0164】
ステージ2下面には、穴部2aの周縁に沿って弾性手段として板バネ14が複数個設けられている。これら板バネ14は、それぞれの先端が穴部2aの中心に向かうように対物レンズ6の光軸Qに直交する水平方向に配置され、それぞれの基端部を穴部2aの周縁に固定され、また、先端には、マグネット15が取り付けられている。これらマグネット15は、試料台11を吸着するもので、板バネ14を介してステージ2の穴部2a上で試料台11を支持するようにしている。ここで、試料台11をマグネット15により吸着しているのは、試料台11を容易に取り外しできるようにするためである。
【0165】
次に、このように構成された実施の形態の作用を説明する。
【0166】
レボルバ3には、倍率の異なる対物レンズ6を有する複数の試料支持装置4が設けられているものとする。
【0167】
まず、準焦ハンドル13を操作してレボルバ3を下方向に移動させるとともに、レボルバ3を回転して、所望する倍率の対物レンズ6を有する試料支持装置4を光路上に位置させる。なお、レボルバ3が下方向に移動している状態では、試料台11は、顕微鏡本体1のステージ2上に残されている。この場合、試料台11は、マグネット15に吸着され、板バネ14を介してステージ2上に支持されている。
【0168】
次に、準焦ハンドル13を操作してレボルバ3を上方向に移動し、光路上に位置された試料支持装置4を上方向に移動させると、ステージ2の穴部2aの周縁に載置されただけの試料台11は、ステージ2上から離れてさらに上方向に数mm程度押し上げられることになる。
【0169】
ところが、試料台11を支持する板バネ14は、対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置され、対物レンズ6の光軸方向に対する剛性が低いので、試料台11は、板バネ14の変形により抵抗なく移動できる。
【0170】
一方、スライドガラス(試料)12と対物レンズ6の焦点とを一致させた状態から、スライドガラス(試料)12全体を対物レンズ6の光軸と直交する方向、つまり、XY方向へ移動させたい場合は、顕微鏡本体1のステージ2をXY方向に移動させる。
【0171】
このときの試料台11を支持する板バネ14は、対物レンズ6の光軸に直交する水平方向に配置されているので、ステージ2のXY方向の移動に対する剛性が高いため、この移動により、板バネ14を介して試料台11も一体になって移動する。
【0172】
従って、上記第21の実施の形態によれば、スライドガラス(試料)12を保持する試料台11を、対物レンズ6の光軸方向の剛性を低く、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してステージ2に支持するので、スライドガラス(試料)12に対する対物レンズ6の焦点合わせを行った後に、ステージ2をXY方向に移動すると、ステージ2の移動方向の剛性を高く設定された板バネ14を介してスライドガラス(試料)12を対物レンズ6の光軸と直交する方向に移動させることができるようになり、スライドガラス(試料)12のXY方向の位置決めも簡単に行うことができる。
【0173】
なお、本発明は、上記第1乃至第21の実施の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0174】
さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
【0175】
例えば、上述した第18の実施の形態では、操作環7および試料保持台8について異種材料を用い、第19の実施の形態では、補助部材41および試料保持台8について異種材料を用いる場合を述べたが、これらは一例であって、試料支持装置4の位置調整手段を構成する要素について、少なくとも2種類以上の異種材料を使用するとともに、これら構成要素の材料と寸法をそれぞれ選択することによっても上述した効果を期待できる。
【0176】
また、上述した第18の実施の形態および第19の実施の形態では、第1の実施の形態の図2に示す構成のものに適用するもののみを述べているが、第2の実施の形態から第17の実施の形態に示す構成のものにも適用できることは勿論である。
【0177】
次に、本発明の他の特徴とするところについて説明する。
【0178】
本発明は、上記請求項4記載の試料支持装置において、前記制御手段は、前記変位量検出手段により検出された前記対物レンズの変位量と指令値とを比較し、その偏差に応じて前記微動機構を動作制御して前記対物レンズを前記指令値により指示された位置に維持させる機能を有することを特徴とする。
【0179】
又、本発明は、上記請求項4記載の試料支持装置において、前記微動機構は、固定台と、前記対物レンズが設けられた移動ステージと、この移動ステージを前記固定台に対して前記光軸方向に微小移動させるアクチュエータとを有することを特徴とする。
【0180】
又、本発明は、請求項9記載の試料支持装置において、前記位置調整手段は、前記固定台、操作環および試料保持台を含む構成要素について、少なくとも2種類以上の異種材料を使用するとともに、これら構成要素の材料および寸法を選択可能にしたことを特徴とする。
【0181】
又、本発明は、請求項10記載の試料支持装置において、前記位置調整手段は、前記操作環および試料保持台について、異種材料を使用するとともに、それぞれの寸法を選択可能にしたことを特徴とする。
【0182】
又、本発明は、請求項10記載の試料支持装置において、前記位置調整手段は、構成要素としてさらに補助部材を有し、該補助部材と前記試料保持台について、異種材料を使用するとともに、それぞれの寸法を選択可能にしたことを特徴とする。
【0183】
又、本発明は,対物レンズと、観察試料を支持する試料台と、前記対物レンズの外周に設けられ、前記試料台を前記対物レンズの光軸方向に移動可能にした位置調整手段とを具備したことを特徴とする試料支持装置である。
【0184】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、対物レンズと観察試料との間の機械的結合長さを対物レンズに設けられた位置調整手段のみにより決定することで、極めて短く設定できるので、周囲温度が変化した場合も対物レンズと観察試料の位置関係がほとんど変化することがないとともに、外部振動に対しても影響を受けることがなくなり、常に安定した試料観察を行うことができる。さらに、固定台および試料保持台の材質を対物レンズを構成する金属部品と同じ材質または僅かに線膨張係数の小さな材質(例えば真鍮)を用いることにより、周囲温度が変化しても、対物レンズの寸法変化と固定台および試料保持台の寸法変化をほぼ等しくでき、試料と対物レンズの相対位置の変化を最小にできる。加えて、対物レンズの対物ねじをレボルバに直接ねじ込むので、対物レンズの高さが変化することがなく、対物レンズの高さ調整を簡単にでき、また、固定台に対物レンズを固定するためのねじ部とレボルバに固定するためのねじ部を形成する必要がないので、構成を簡単にでき、価格的にも安価にできる。
【0185】
また、観察試料に対する対物レンズの焦点合わせた後、ステージを移動するのみで、観察試料を対物レンズの光軸と直交する方向に移動できるので、ステージ移動方向の観察試料の位置決めも簡単に行うことができる。
【0186】
さらに、試料支持装置の位置調整手段を構成する要素について、少なくとも2種類以上の異種材料を使用するとともに、これら構成要素の材料と寸法をそれぞれ選択することにより、周囲温度が変化しても観察像の劣化を防止することができる。
【0187】
さらに、対物レンズと観察試料との間の機械的結合長さを短く設定し、かつ対物レンズの変位量と指令値との偏差に応じて微動機構を動作制御して対物レンズを指令値により指示された位置に移動させるので、周囲温度が変化した場合も対物レンズと観察試料の位置関係をほとんど変化させず、さらに外部振動に対しても影響を受けることがなく、かつ対物レンズを指令値で与えた所望とする位置に維持でき、観察試料の観察を長時間に渡って安定して行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態が適用される倒立型顕微鏡の概略構成を示す図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の概略構成を示す図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の概略構成を示す図。
【図4】本発明の第3の実施の形態の概略構成を示す図。
【図5】本発明の第4の実施の形態の概略構成を示す図。
【図6】本発明の第5の実施の形態の概略構成を示す図。
【図7】第5の実施の形態に適用される顕微鏡の概略構成を示す図。
【図8】本発明の第6の実施の形態の概略構成を示す図。
【図9】本発明の第7の実施の形態の概略構成を示す図。
【図10】本発明の第8の実施の形態の概略構成を示す図。
【図11】本発明の第9の実施の形態の概略構成を示す図。
【図12】本発明の第10の実施の形態が適用される倒立型顕微鏡の概略構成を示す図。
【図13】本発明の第10の実施の形態の概略構成を示す図。
【図14】本発明の第11の実施の形態の概略構成を示す図。
【図15】本発明の第12の実施の形態の概略構成を示す図。
【図16】本発明の第13の実施の形態の概略構成を示す図。
【図17】本発明の第14の実施の形態の概略構成を示す図。
【図18】本発明の第15の実施の形態の概略構成を示す図。
【図19】本発明の第16の実施の形態の概略構成を示す図。
【図20】本発明の第17の実施の形態の概略構成を示す図。
【図21】本発明の第18の実施の形態の概略構成を示す図。
【図22】本発明の第19の実施の形態の概略構成を示す図。
【図23】本発明の第20の実施の形態が適用される倒立型顕微鏡の概略構成を示す図。
【図24】本発明の第20の実施の形態の試料支持装置の概略構成を示す図。
【図25】本発明の第21の実施の形態の概略構成を示す図。
【符号の説明】
1:顕微鏡本体
2:ステージ
3:レボルバ
3a:穴部
4:試料支持装置
5:固定台
5a:小径部
5b、5c、5d:ねじ部
501:鍔部
6:対物レンズ
7:操作環
8:試料保持台
8a:ガイド穴
8b:折り曲げ部
801:鍔部
9:回り止めピン
10:マグネット
11:試料台
11a:観察用穴部
12:スライドガラス(試料)
13:準焦ハンドル
14:板バネ
15:マグネット
16:接眼レンズ
21:回り止め部
21a:穴部
22:中座
23:ピン
24:摩擦部材
25:試料保持台把持機構
26:温度センサ
27:温度調節器
28:圧電アクチュエータ
29:試料台
30:静電容量センサ
31:送りねじ部
31a:送り軸
32:板ばね
33:ビス
41:補助部材
50:固定台
51,52,56,57,61,63:ねじ部
53:移動ステージ
54:平行ばね
55:開口部
58:圧電アクチュエータ
59:変位センサ
60:固定筒
62:操作環
64:試料保持台
65:ガイド孔
67:コントローラ
100:光源
101,103:ミラー
102:集光レンズ
104:リレーレンズ
Claims (7)
- 観察試料を下方から見る位置に配置された対物レンズと、
下方に開口端部を有する筒状の形状を有し、前記開口端部の内周面にねじ部が形成され、前記観察試料を保持すると共に、前記対物レンズの周囲を上方から取り囲んで配置される試料保持台と、
下方に小径部を形成する開口端を有し、前記小径部の周囲に対物ねじ部が形成され、さらに前記小径部以外の外周部分にねじ部が形成されると共に、内周面には、前記対物レンズを一体的に固定するねじ部が形成され、前記対物レンズの周囲を取り囲むと共に、前記対物レンズを一体的に固定し、前記試料保持台を下方から支える筒状の固定台と、
前記固定台の下方にあって、前記固定台の対物ねじ部がねじ込まれて前記固定台が固定されるレボルバと、
を具備し、
前記試料保持台の下方の開口端部の内周面のねじ部が前記固定台の外周のねじ部にねじ込まれ、前記試料保持台を回転操作して前記試料保持台を対物レンズの光軸に沿って上下方向に移動可能になっており、
前記試料保持台と前記固定台の材質の線膨張係数が、前記対物レンズを構成する金属部品の線膨張係数と同じ材質または僅かに線膨張係数の小さな材質を用いることを特徴とする倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置。 - 観察試料を下方から見る位置に配置された対物レンズと、
下方に開口端部を有する筒状の形状を有し、前記観察試料を保持すると共に、前記対物レンズの周囲を上方から取り囲んで配置される試料保持台と、
下方に小径部を形成する開口端を有し、前記小径部の周囲に対物ねじ部が形成されると共に、内周面には、前記対物レンズを支持するねじ部が形成され、前記対物レンズの周囲を取り囲むと共に、前記対物レンズを一体的に固定し、前記試料保持台を下方から支える筒状の固定台と、
前記固定台の下方にあって、前記固定台の小径部の対物ねじ部がねじ込まれて固定されるレボルバと、
前記固定台の外周に配置され、前記対物レンズを支える固定台に対し、前記試料保持台を前記対物レンズの光軸方向に沿って上下方向に移動可能な位置調整手段と、
を具備し、
前記試料保持台と前記固定台の材質の線膨張係数が、前記対物レンズを構成する金属部品の線膨張係数と同じ材質または僅かに線膨張係数の小さな材質を用いることを特徴とする倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置。 - 前記観察試料と前記対物レンズとの距離を前記対物レンズの光軸方向に微小変化させる微動機構と、
前記対物レンズの変位量を検出する変位量検出手段と、
前記変位量検出手段の検出出力に基づいて前記微動機構を動作させて前記対物レンズと前記観察試料との距離を所定の距離に制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置。 - 前記対物レンズの光軸と直交する方向に移動可能に設けられたステージと、
前記ステージに設けられるとともに、前記試料保持台に対して前記対物レンズの光軸方向の剛性を低くし、かつ前記ステージの移動方向の剛性を高く設定した弾性手段と、
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置。 - 前記対物レンズと前記観察試料との間の機械的結合長さは、前記対物レンズの外周に設けられた前記固定台及び前記試料保持台を含む前記位置調整手段の各構成部材により決定される
ことを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか1項に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置。 - 前記弾性手段は、前記ステージに設けられるとともに、前記対物レンズの光軸と直交する方向に沿って配置された板バネと、この板バネに設けられ、かつ前記試料台を吸着するマグネットとからなることを特徴とする請求項4に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置。
- 前記位置調整手段は、前記固定台の外周に形成されたねじ部にねじ込まれる筒状の操作環を有し、前記操作環は、前記試料保持台に当接して配置され、前記操作環の回転操作により前記試料保持台が前記対物レンズの光軸方向に沿って上下方向に移動し、前記観察試料と前記対物レンズとの距離を調整可能になっていることを特徴とする請求項2に記載の倒立型顕微鏡に適用される試料支持装置。
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