JP2002090652A - 顕微鏡用ステージおよびこれを用いた顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡用ステージおよびこれを用いた顕微鏡

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JP2002090652A JP2000285638A JP2000285638A JP2002090652A JP 2002090652 A JP2002090652 A JP 2002090652A JP 2000285638 A JP2000285638 A JP 2000285638A JP 2000285638 A JP2000285638 A JP 2000285638A JP 2002090652 A JP2002090652 A JP 2002090652A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熱などによる顕微鏡のピントズレを補正するこ
とができ、かつ高精度で顕微鏡の光軸に対する角度調整
および顕微鏡の光軸方向に移動できる顕微鏡ステージお
よびそれを用いた顕微鏡を提供する。 【解決手段】標本1を照射するための照明用光源2と、
上記標本1を観察するための対物レンズ3とを有する顕
微鏡に用いられる顕微鏡用ステージにおいて、上記標本
1を搭載するためのステージ本体4は、上記ステージ本
体4に設けられ標本1を搭載する弾性変形可能な標本搭
載部5と、上記標本搭載部5の変形量を検知するための
検知手段7と、上記検知手段7で検知した変形量に応じ
た変形を上記標本搭載部5に誘発させる変形誘発部材6
とを設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顕微鏡に関し、特
に顕微鏡用ステージに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、顕微鏡観察において、観察対象で
ある標本がステージに搭載されるようになっており、ピ
ント合せをした後、対物レンズと標本間の距離、すなわ
ち、対物レンズとステージ間の距離を保つ必要がある。
顕微鏡の構成上、顕微鏡の本体や対物レンズの取付け部
であるレボルバが、顕微鏡の内蔵電源から発した熱を受
け易いようになっている。その結果、顕微鏡本体やレボ
ルバに微弱な熱変形が生じてしまうので、検鏡を始めた
時に標本に対して合わせたピントが、検鏡を行うにつれ
て、顕微鏡本体やレボルバは熱の影響を受けて、対物レ
ンズと標本間の距離が変わり、ピントズレが生じてしま
う。また、環境温度の変化によっても、顕微鏡本体やレ
ボルバは熱変形してしまい、ピントズレが生じてしまう
こともしばしばあるさらに、顕微鏡本体やレボルバが内
蔵電源からの熱を受け続けた後、その熱容量がある一定
値を保つようになるが、標本照明用の光源を使用する
と、ステージはその光源からの熱を受けて、熱変形して
しまうことがある。その結果、標本に対してピントを合
わせた後に、対物レンズとステージ間の距離、すなわ
ち、対物レンズと標本間の相対距離が変わり、ピントズ
レが生じてしまう。
【0003】ステージの熱変形を抑制する技術として、
ステージに設けられた中座の熱変形を抑制するための技
術が、実開平7−39012号公報に記載されている。
この技術は、図12に示すように、照明用光源16と対
物レンズ17の間にステージの中座18が配置されてお
り、この中座18の照明用光源側の面18aは、中座1
8の材料の素地が露出しており、対物レンズ17側の面
18bは、アルマイト層18cで被覆されている。
【0004】上記の処理を施していない中座において
は、通常、中座の下面の熱伝導率は、上面より小さいの
で、中座が熱を受けると、上面と比べて下面の方が空気
との熱交換が少ないために、温度が上昇して、上面と下
面の温度差により中座が熱変形してしまう。上記のよう
に、アルマイト処理をした場合は、アルマイト層の熱伝
導率が、中座の材料の熱伝導率より大きいので、中座の
下面の方が空気との熱交換が多くなる。その結果、中座
が熱を受けても、上面と下面の温度差が低減されて、中
座の熱変形を抑制できるようになる。
【0005】また、顕微鏡観察において、ステージを顕
微鏡光軸方向に上下動させ、標本の厚さ方向の断面にピ
ント合わせをするためのアプリケーションがある。薄い
生物標本に対応する場合、ステージを高精度で移動させ
る必要がある。
【0006】特開昭62−184387号公報の従来技
術には、光学計測器や測定器の試料台として、圧電素子
を使用した微少変位機構が記載されている。この微少変
位機構は、図13に示すように、固定部材19に3本の
圧電素子20が配設され、ステージ21をZ方向に変位
させるものであり、図14のものは、環状の圧電素子2
2をステージ23と固定部材24の間に挟み込んで、Z
軸方向の微少変位を得るように構成されている。
【0007】さらに、特開平6−194579号公報に
は、図15に示すように、ステージは、ステージプレー
ト25と、ステージプレート25の中心を直接駆動する
圧電式並進運動装置26と、ステージプレート25をガ
イドするために,ステージプレート25に取付けられた
弾性部材27a、27bからなる直線ガイド機構と、上
記圧電式並進運動装置26と上記弾性部材27a、27
bの他端を支持する円筒部材28とから構成されてい
る。上記弾性部材27a,27bは、上記圧電式並進運
動装置26に対して共軸に配置されており、上記圧電式
並進運動装置26が上記弾性部材27a、27bの中央
に穿設された孔を貫通して配置されている。
【0008】上記の構成によれば、剛性の高いステージ
を動かす機構を構成することができ、ステージを高い分
解能で上下移動させることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】実開平7−39012
号公報に記載の従来技術によれば、中座の熱変形を抑制
することにより、対物レンズと標本間の距離、すなわ
ち、ピントズレをある程度低減することができる。しか
し、熱によるピントズレは、中座の熱変形だけによるも
のではない。従って、下記の点で、熱による顕微鏡のピ
ントズレを完全に低減または補正することができない。
【0010】先ず、中座の変形量を検出する手段が開示
されていないので、アルマイト量を中座の下面に被覆す
ることによって、中座の熱変形をどのくらい抑制したか
が分からない。また、ピントズレを抑制するためには、
熱によって生じた中座と対物レンズ間の距離の変化を補
正する必要があるが、補正するための技術が開示されて
いない。
【0011】また、特開昭62−184387号公報に
記載の従来技術の微少変位機構については、図13のも
のでは、3本の駆動素子を用いるため、個々の素子の変
化量が一致せず、ステージを厳密に水平を保ってZ方向
に変位させることが、困難である。図14のものでは、
圧電素子の変位量をステージと固定部材との接触面全体
にわたって均一に保つことは、圧電素子の特性状困難で
あることから、ステージを高精度に水平を保ちZ方向に
移動させることは困難である。さらに、特開平6−19
4579号公報に記載の従来技術によれば、ステージプ
レート全体を動かすようにしているので、ステージプレ
ートの重さから、駆動力の高い圧電素子が必要であり、
高価になる。また、ステージを高精度に動かすのに、ガ
イド機構およびそのガイド機構を取付けるためのスペー
ス部材が必要となり、構成が複雑になる。さらに、ステ
ージプレートを動かすための圧電素子は、ステージプレ
ートの中心に設けられているので、顕微鏡の光軸に対し
て、ステージを傾けるための角度調整を行うことができ
ない。
【0012】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、熱などによる顕微鏡のピントズレを補正することが
でき、かつ高精度で顕微鏡の光軸に対する角度調整およ
び顕微鏡の光軸方向に移動できる顕微鏡用ステージおよ
びそれを用いた顕微鏡を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、標本
を照射するための照明用光源と、上記標本を観察するた
めの対物レンズとを有する顕微鏡に用いられる顕微鏡用
ステージにおいて、上記標本を搭載するためのステージ
本体は、上記ステージ本体に設けられ標本を搭載する弾
性変形可能な標本搭載部と、上記標本搭載部の変形量を
検知するための検知手段と、上記検知手段で検知した変
形量に応じた変形を上記標本搭載部に誘発させる変形誘
発部材とを設けたことを特徴とする顕微鏡用ステージで
ある。
【0014】請求項2の発明は、上記顕微鏡用ステージ
は、上記変形誘発部材に対する上記検知手段で検知した
変形量に応じた変形を制御するための制御手段を備えて
いることを特徴とする顕微鏡用ステージである。
【0015】請求項3の発明は、上記検知手段は、上記
標本搭載部と上記対物レンズ間の相対的な距離を検知す
ることを特徴とする顕微鏡用ステージである。
【0016】請求項4の発明は、標本を照明するための
照明用光源と、上記標本を観察するための対物レンズ
と、上記標本を搭載するためのステージ本体とを有する
顕微鏡において、上記ステージ本体に設けられ標本を搭
載する弾性変形可能な標本搭載部と、上記標本搭載部の
変形量を検知するための検知手段と、上記検知手段で検
知した変形量に応じた変形を上記標本搭載部に誘発させ
る変形誘発部材と、上記変形誘発部材に対する上記検知
手段で検知した変形量に応じた変形を制御するための制
御手段を備えていることを特徴とする顕微鏡である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を、図
1〜図4を参照して説明する。
【0018】図1および図2において、標本1の上方に
透過照明光源2が設けられ、標本1の下方に標本1を観
察するための対物レンズ3が、透過照明光源2に対向し
て光軸OP上に配置されている。標本1を搭載するステ
ージ本体4の中央部に開口を有する標本搭載部5が設け
られている。この標本搭載部5は、ステージ本体4の中
央部に段差を形成して構成したものであり、後述の弾性
変形が大きく得られるように、2ヶ所に対向する切欠き
5a,5bが設けられている。
【0019】上記標本搭載部5の対物レンズ3に対向す
る面とステージ本体4の中央部に跨って、標本搭載部5
の開口より大径の開口を有する環状の圧電素子6が、接
着剤で固定されている。また、上記標本搭載部5の下面
に、標本搭載部5の弾性変形量を検出するために、等間
隔に3ヶ所に歪みゲージ7が設けられており、後述する
不図示の制御系に電気的に接続されている。
【0020】図3は、標本搭載部5の変形を誘発させる
変形誘発部材である上記圧電素子6の通電状態を示すも
のであり、上記圧電素子6は一端が固定された板バネの
ように、ステージ本体4に固定された縁部6aが動かな
いで、標本搭載部5に固定された中央部6bが上下移動
することを示している。この上下移動に連動して、ステ
ージ本体4の標本搭載部5が弾性変形することになる。
【0021】図4は、制御系のブロック図を示すもので
ある。
【0022】設定器8は、最大許容変位値(基準位置)
を設定するものであり、この最大許容変位値は電気信号
として出力される。この電気信号は比較器9を介して、
指令値として制御器10に入力される。上記制御器10
の出力は、増幅器11で増幅された後、圧電素子6に印
加され、圧電素子6を通電させる。上述のように、上記
圧電素子6の通電により、圧電素子6の中央部6bが板
バネのように上下移動し、この上下移動に連動してステ
ージ本体4の標本搭載部5が弾性変形する。この弾性変
形量が歪みゲージ7により検出され、電気信号として比
較器9に入力される。そして、比較器9において、弾性
変形量と最大許容変位量を比較し、この比較によって求
められた両者の差が制御器10に与えられる。次いで、
制御器10は、上記の差がゼロになるように、増幅器1
1を介して圧電素子6の上下移動を制御して、ステージ
本体4の標本搭載部5を弾性変形させる。
【0023】上記構成によれば、標本搭載部5が、透過
照明光源2から発した熱を受けるか、または環境温度の
変化によって熱変形が生じた場合、歪みゲージ7により
その熱変形量を検出し、上述した制御系によって、圧電
素子6の中央部6bの移動量を制御しながら、圧電素子
の中央部6bをステージ4の熱変形と反対方向に移動さ
せることができる。そして、圧電素子6の中央部6bと
連動して、ステージ本体4の標本搭載部5が熱変形と反
対方向に弾性変形させ、最大許容変位置に近づくよう
に、ステージ4の標本搭載部5の熱変形を補正すること
ができる。
【0024】上記の実施の形態によれば、以下の効果を
奏する。
【0025】ステージの熱変形量が歪みゲージによって
検出されて、歪みゲージの変形量に応じて、圧電素子が
標本搭載部を熱変形と反対方向に弾性変形させることに
より、ステージの熱変形を完全に補正することができ
る。
【0026】つぎに、本実施の形態の変形例について説
明する。
【0027】図5に示すように、四角形状の圧電素子6
cを、3個等間隔にステージ本体4の標本搭載部5の下
面とステージ本体4に跨って固定することもできる。ま
た、図6に示すように、3個の円柱状の圧電素子6dを
標本搭載部5の下面に、同一円周上に等間隔に固定する
こともできる。なお、4aは,ステージ本体4に設けら
れた開口で、上記圧電素子6dを固定するために接着剤
を挿入するためのものである。さらに、標本搭載部の変
形を誘発する変形誘発部材は、実施の形態に記載の圧電
素子に限られるものではなく、例えば、温度調節器を標
本搭載部に設け、温度を調節して、ステージの標本搭載
部の中央部を、温度を調整することによって弾性変形さ
せるようにしても良い。
【0028】本発明の第2の実施の形態を、以下に図7
および図8を参照して説明する。
【0029】第2の実施の形態は、第1の実施の形態に
おける標本搭載部を、ステージ本体と別体の中座で構成
し、この中座に圧電素子を配設したものであり、第1の
実施の形態と同一の構成については、同一の符号を付し
て説明は省略する。
【0030】図7および図8において、ステージ本体4
の中央部に標本1を搭載するための中座12が載置され
ている。この中座12は環状の円板状であり、中座12
の中央部12aはステージ本体4に載置されている縁部
12bより厚さが薄く構成されている。また、上記中座
12の中央部12aに2つの切欠き12c、12dが対
向して設けられている。さらに、環状の円板状の圧電素
子13が、中座12の下面の中央部12aから縁部12
bに跨って、接着剤により中座12に一体に固定されて
いる。
【0031】上記圧電素子13に通電した場合、第1の
実施の形態の図3と同様に、中座12に固定された圧電
素子13は、一端が固定された板バネのように、縁部1
2bが動かないで、中央部12aが上下移動する。上記
圧電素子13の上下移動に連動して、中座12の中央部
12aが弾性変形することになる。そして、中座12の
中央部12aに配置された歪みゲージ7で、中座12の
弾性変形量を検出することができる。
【0032】上記の構成によれば、中座12が透過照明
光源2から発せられた熱、または環境温度の変化によっ
て、熱変形が生じた場合、歪みゲージ7が中座12の熱
変形量を検出し、図4で説明した制御系により、圧電素
子13の中央部の移動量を制御しながら、中座12の熱
変形と反対方向に中央部12aを移動させ、中座12の
中央部12aが熱変形と反対方向に弾性変形させること
で、中座12の熱変形を補正することができる。
【0033】上記の実施の形態によれば、以下の効果を
奏する。ステージ本体に載置された中座の熱変形量を歪
みゲージで検出し、この検出した熱変形量に応じて、圧
電素子が中座を熱変形と反対方向に弾性変形させること
によって、中座の熱変形を完全に補正することができ
る。
【0034】本発明の第3の実施の形態を、以下に図9
を参照して説明する。
【0035】第3の実施の形態は、ステージの標本搭載
部と対物レンズ間の距離を検出するためのセンサを配置
した顕微鏡用ステージであり、第1の実施の形態と同一
の構成については、同一の符号を付して説明は省略す
る。
【0036】図9において、ステージ本体4の標本搭載
部5の下面に、垂直に非接触型の静電容量センサ14が
取付けられており、この静電容量センサ14の下端面に
対向して、対物レンズ3に突起部15が固定されてい
る。
【0037】上記構成によれば、顕微鏡観察を行う場
合、標本1に対してピント合わせをした後、標本搭載部
5と突起部15、すなわち対物レンズ3との距離を非接
触型の静電容量センサ14によって検出することができ
る。そして、検出された距離の値が、図4で説明した制
御系に最大許容変位値として入力される。そして、環境
温度または他の要因で顕微鏡本体や対物レンズ3を取付
けるレボルバ(図示しない)が変形して、対物レンズ3
と標本搭載部5との距離が変動することによって、ピン
トズレが生じた場合、非接触型の静電容量センサ14が
対物レンズ3と標本搭載部5間の距離の変動量を検出す
る。
【0038】この変動量は、図4に示す制御系の比較器
9に入力され、最大許容値と同じ値になるように、圧電
素子6を通電状態にして、圧電素子6の中央部6bを上
下移動させて、ステージ本体4の標本搭載部5を弾性変
形させる。それによりステージ本体4の標本搭載部5の
弾性変形に連動して、標本1が顕微鏡光軸方向に移動す
ることになり、ピントズレの調整が行われる。
【0039】第3の実施の形態によれば、非接触型の静
電容量センサによって対物レンズと標本搭載部間の距離
を検出し、検出した距離を制御系に入力して、圧電素子
を移動させることによって、対物レンズとステージ間の
距離を保つことができるので、ピントズレを防ぐことが
できる。
【0040】次に、第3の実施の形態の変形例について
説明する。
【0041】対物レンズとステージ間の距離を検出する
ためのセンサとして、接触型のセンサを使用することが
できる。また、非接触型の静電容量センサを、図10に
示すように、対物レンズ3の突起部15に取付けること
もできる。さらに、図11に示すように、第2実施の形
態における図7の中座12の下面に、上記の非接触型の
静電容量センサを垂直に取付けることもできる。第4の
実施の形態について、以下に図1〜図4を参照して説明
する。第4の実施の形態は、第1の実施の形態で説明し
たステージを用いて、高精度で顕微鏡の光軸方向に移動
することのできる顕微鏡用ステージを実現したものであ
る。図4に示す制御系において、ステージ本体4を顕微
鏡光軸方向に移動させる量を設定器8によって設定し、
指令値として制御器10に入力すると、圧電素子6がそ
の指令値に応じて上下移動するようになる。圧電素子6
の上下移動に応じて標本搭載部5が弾性変形し、ステー
ジ本体4の標本搭載部5が顕微鏡光軸方向に移動するよ
うになる。また、標本搭載部5の弾性変形量が歪みゲー
ジ7によって検出され、上述の制御系によって、その変
形量がクローズ制御されるので、標本搭載部5の弾性変
形量、すなわち、ステージ本体4の標本搭載部5の光軸
方向の移動量が前記指令値と同じ値になり、ステージ本
体4の標本搭載部5の顕微鏡光軸方向の移動精度が高く
なる。上記の構成によれば、圧電素子6の上下移動と連
動して、ステージ本体4の標本搭載部5が弾性変形し、
その変形量が歪みゲージ7によって、検出されて、クロ
ーズ制御されるので、ステージ本体4を高精度で顕微鏡
光軸方向に移動することができる。これによって、標本
の厚さ方向の各断面に対して、ピント合わせをすること
ができる。
【0042】本実施の形態の変形例について、以下に説
明する。
【0043】対物レンズとステージ間の距離を検出する
ために、非接触型の静電容量センサ14、接触型センサ
(図示しない)を、図9に示すように配置しても良い。
また、上記センサを、図10に示すように対物レンズ3
の突起部15に取付けることもできる。さらに、上記セ
ンサを、図11に示すようにステージ本体4に載置した
中座12の下面に垂直に取付けることもできる。
【0044】本発明の第5の実施の形態を、以下に図5
を参照して説明する。
【0045】第5の実施の形態は、高精度で顕微鏡光軸
に対して角度調整を行うことのできる顕微鏡ステージを
実現したものである。第1の実施の形態と同一の構成に
ついては、同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0046】図5において、ステージ本体4の標本搭載
部5の下面に等間隔に3個の四角形状の圧電素子6cを
固定したものである。
【0047】上記のようにステージを構成することによ
り、第1の実施の形態の図4において説明した制御系
に、ステージを顕微鏡光軸に対して傾ける量を不図示の
入力手段から設定器8不図示の記憶部に設定し、指令値
として制御器10に入力する。この入力によって、3個
の圧電素子6cが、指令値に従ってそれぞれ異なった移
動量で上下移動するようになる。これにともなって、3
つの圧電素子6cの移動と連動して、ステージ本体4の
標本搭載部5が弾性変形し、標本搭載部5が顕微鏡光軸
に対して傾くようになる。この傾き量は、歪みゲージ7
によって検出され、制御系によってクローズ制御される
ので、高精度でステージの角度調整をすることができ
る。
【0048】上記の構成によれば、以下の効果を奏す
る。
【0049】ステージを、高精度で顕微鏡光軸に対して
角度調整することができるので、真直度が出ていない標
本面を観察する場合、ステージの角度調整をすることに
よって、標本面に対してピント合わせをすることができ
る。
【0050】上記の実施の形態の変形例として、圧電素
子6cを、図7に示すステージ本体4に載置した中座1
2の下面に取付けることもできる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、顕微鏡用ステージおよ
びそれを用いた顕微鏡において、熱などによる顕微鏡の
ピントズレを補正することができ、さらに顕微鏡用ステ
ージを高精度で角度調整および顕微鏡の光軸方向に移動
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す一部断面を有
する側面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図1のA−A
断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す圧電素子の側
面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示す制御系のブロ
ック図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の圧電素子の他の例
を示す断面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の圧電素子の他の例
を示す一部断面を有する側面図。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す一部断面を有
する側面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示す図7のA−A
断面図。
【図9】本発明の第3の実施の形態を示す一部断面を有
する側面図。
【図10】本発明の第3の実施の形態の他の例を示す一
部断面を有する側面図。
【図11】本発明の第3の実施の形態の他の例を示す一
部断面を有する側面図。
【図12】従来技術を示す側面図。
【図13】従来技術を示す斜視図。
【図14】従来技術を示す斜視図。
【図15】従来技術を示す断面図。
【符号の説明】
4…ステージ本体 5…標本搭載部 6…圧電素子 7…歪みゲージ 8…設定器 9…比較器 10…制御器 12…中座 13…圧電素子 14…静電容量センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 標本を照射するための照明用光源と、上
    記標本を観察するための対物レンズとを有する顕微鏡に
    用いられる顕微鏡用ステージにおいて、上記標本を搭載
    するためのステージ本体は、上記ステージ本体に設けら
    れ標本を搭載する弾性変形可能な標本搭載部と、上記標
    本搭載部の変形量を検知するための検知手段と、上記検
    知手段で検知した変形量に応じた変形を上記標本搭載部
    に誘発させる変形誘発部材とを設けたことを特徴とする
    顕微鏡用ステージ。
  2. 【請求項2】 上記顕微鏡用ステージは、上記変形誘発
    部材に対する上記検知手段で検知した変形量に応じた変
    形を制御するための制御手段を備えていることを特徴と
    する請求項1記載の顕微鏡用ステージ。
  3. 【請求項3】 上記検知手段は、上記標本搭載部と上記
    対物レンズ間の相対的な距離を検知することを特徴とす
    る請求項1記載の顕微鏡用ステージ。
  4. 【請求項4】 標本を照明するための照明用光源と、上
    記標本を観察するための対物レンズと、上記標本を搭載
    するためのステージ本体とを有する顕微鏡において、上
    記ステージ本体に設けられ標本を搭載する弾性変形可能
    な標本搭載部と、上記標本搭載部の変形量を検知するた
    めの検知手段と、上記検知手段で検知した変形量に応じ
    た変形を上記標本搭載部に誘発させる変形誘発部材と、
    上記変形誘発部材に対する上記検知手段で検知した変形
    量に応じた変形を制御するための制御手段を備えている
    ことを特徴とする顕微鏡。
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CN108732094A (zh) * 2018-04-23 2018-11-02 江苏大学 面向细胞形态重构的三维图像信息获取方法与装置

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