JP4914509B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
また、球払出装置(球払出ユニット)において、その装置本体(ユニット本体)が球通路を区画形成する前後複数の構成体によって構成され、その構成体の内部に球通路の球を所定方向に払い出す払出部材が組み付けられてユニット状に構成されたものが知られている。
また、球払出装置の保守・点検等を容易化するために、装置本体の前後複数の構成体をそれぞれ透明な合成樹脂材によって形成し球通路の球の流れを視認可能に構成したものがある。
また、遊技機の各部を構成する各種のユニットにおいて、ユニット内の球通路を流れる球を外部から視認可能にするために、そのユニット本体を構成する複数の構成体を透明な合成樹脂材によって形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、装置本体の前後複数の構成体のうち、前構成体の前側に対し払出部材を駆動する電動アクチュエータを装着することが考えられる。
しかしながら、前構成体の前側に電動アクチュエータを装着した場合、その電動アクチュエータあるいは同電動アクチュエータを取り付けるための金属製の取付板(ブラケット)が前構成体を透して目視される。
このため、球通路内の球の流れ状態を視認する際、その球通路内の球と共に電動アクチュエータや金属製の取付板が目視され、これによって球通路内の球の流れ状態を視認しづらくなる、という問題点が発生する。
「遊技機の後側部に対し球タンクの球貯留部、タンクレールのレール通路及び球払出装置の球通路が連通状をなして配置された遊技機であって、
前記球払出装置の装置本体は、少なくとも前側の前構成体と、後側の後構成体とを備えて構成され、
前記前構成体と前記後構成体との間には球通路が形成されるとともに、その球通路の球を所定方向に払い出す払出部材が組み付けられてユニット状に構成され、
前記後構成体は前記球通路を流れる球を後方から視認可能に透明な合成樹脂材によって形成され、
前記前構成体は不透明な合成樹脂材によって形成され、同前構成体の前側には前記払出部材を駆動する電動アクチュエータが装着されていることを特徴とする遊技機。」を要旨とする。
また、前構成体の前側に払出部材に対応する電動アクチュエータが装着されることで、電動アクチュエータによって、球通路の球や払出部材が隠されることがないため、当該部分における球の流れや払出部材の動きを容易に視認することができる。
しかも、前構成体は不透明な合成樹脂材によって形成されるとともに、その前側に電動アクチュエータが装着され、これによって電動アクチュエータが球払出装置の後方から目視不能に隠蔽される。このため、球払出装置の後方から電動アクチュエータが目視されることがなく、後構成体を透して球通路内の球の流れ状況を容易に視認することができる。
「請求項1に記載の遊技機であって、
前構成体と後構成体との間には、透明な合成樹脂材によって形成されかつ球通路を前後複数列に区画する中間構成体が配設されていることを特徴とする遊技機。」を要旨とする。
したがって、前後複数列に区画された球通路の各球を後構成体及び中間構成体を透してそれぞれ容易に視認することができる。
「請求項1又は2に記載の遊技機であって、
球払い出しに関する光学式検出器を備え、
前記光学式検出器の光検出部分が前構成体の前側に配置されていることを特徴とする遊技機。」を要旨とする。
ここで、球払い出しに関する光学式検出器による検出としては、電動アクチュエータを駆動源とする払出部材の作動不良の検出、払出部材の作動に対応する球の払出個数の検出、球通路の球の有無の検出等がある。
前記構成において、球払出装置の装置本体の後方から後構成体を透して球通路に入射する光は、前構成体において遮光される。このため、球払出装置の後方からの光によって光学式検出器が誤動作される不具合を防止することができる。
「請求項3に記載の遊技機であって、
払出部材は、電動アクチュエータを駆動源とする回転軸を中心として回転されることで球通路の球を所定方向に払い出すとともに、
光学式検出器は、前記回転軸の軸上に設けられた被検出体を光検出部分において検出可能に構成されていることを特徴とする遊技機。」を要旨とする。
したがって、球払出装置の装置本体の後方から後構成体を透して球通路に入射する光は、前構成体において遮光される。このため、球払出装置の後方からの光によって光学式検出器が誤動作される不具合を防止することができる。この結果、払出部材の回転軸の軸上に設けられた被検出体の回転状況(例えば、払出部材の回転不良、あるいは払出部材の回転角度及び回転数に対応する球の払出個数等)を正確に検出することができる。
「請求項1〜4のいずれか一項に記載の遊技機であって、
球タンクの球貯留部及びタンクレールのレール通路の球を後方から視認可能に、前記球タンク及びタンクレールの少なくとも後壁部は透明な合成樹脂材によって形成されていることを特徴とする遊技機。」を要旨とする。
したがって、球タンクの球貯留部、タンクレールのレール通路及び球払出装置の球通路を連続あるいは断続的に流れる球の状況を、球タンク及びタンクレールの各後壁部、あるいは球払出装置の後構成体を透してそれぞれ視認することができる。このため、球貯留部、レール通路及び球通路内で発生する球噛み、球詰まり等の不具合を容易に発見することができ、不具合の解消作業が容易となる。
この結果、電動アクチュエータによって阻害されることなく、球払出装置の後方から後構成体を透して球通路内の球の流れ状況を容易に視認することができる。
図1は遊技機の外枠の一側に本体枠が開かれその本体枠の一側にガラス扉が開かれた状態を示す斜視図である。図2は遊技機の前側全体を示す正面図である。図3は遊技機の後側全体を示す背面図である。図4は遊技機全体を斜め右上後方から示す斜視図である。図5は遊技機の本体枠に各種装置及び部材が装着された状態を左下後方から示す斜視図である。図6は遊技機の本体枠と遊技盤とを分離して斜め右上前方から示す斜視図である。図7は遊技機の後側上部を拡大して示す部分背面図である。図8は図7のVIII−VIII線に基づく側断面図である。図9は図7のIX−IX線に基づく側断面図である。図10は本体枠単体を斜め右上後方から示す斜視図である。図11は遊技機の本体枠に各種部材が組み付けられた状態を斜め右上後方から示す斜視図である。図12は球払出装置を示す斜視図である。図13は球払出装置を後方から示す背面図である。図14は図13のXIVーXIVに基づく球払出装置の縦断面図である。図15は図13のXVーXVに基づく球払出装置の横断面図である。図16は遊技盤後側に装着された主制御基板ボックスと後カバー部材との関係を示す斜視図である。図17は図16のXVIIーXVII線に基づく断面図である。図18は下皿用球誘導体を後方から示す斜視図である。図19は下皿用球誘導体を前方から示す斜視図である。図20は下皿用球誘導体に配設された作動体と光学式検出器との関係を示す説明図である。図21は下皿用球誘導体の誘導路の球によって作動体が作動された状態を示す説明図である。なお、説明の便宜上、遊技機において遊技者側を前、反対側を後として説明する。
図1〜図4に示すように、遊技機としてのパチンコ機は、外枠10、本体枠30、ガラス扉80、遊技盤120等を備えて構成されている。
外枠10は、上下左右の枠材によって縦長四角形の枠状に形成され、同外枠10の前側下部には、本体枠30の下面を受ける下受板15を有している。
外枠10の前面の片側には、本体枠開閉用ヒンジ機構20によって本体枠30が前方に開閉可能に装着されている。
図1、図5及び図6に示すように、本体枠30は、前枠体35、遊技盤装着枠100及び機構装着体160を合成樹脂材によって一体成形することで構成されている。
図1に示すように、本体枠30の前枠体35は、外枠10前側の下受板15を除く外郭形状に対応する大きさの矩形枠状に形成されている。そして、前枠体35の片側の上下部には、外枠10側の外枠側ヒンジ具21に対応する本体枠側ヒンジ具22が固定され、その本体枠側ヒンジ具22において、外枠10の片側の上下部に固定された外枠側ヒンジ具21にヒンジピンとヒンジ孔によって開閉回動可能に装着されている。すなわち、外枠側ヒンジ具21、本体枠側ヒンジ具22、ヒンジピン及びヒンジ孔によって本体枠開閉用ヒンジ機構20が構成されている。
また、図6に示すように、前枠体35前面の下部領域内において、その上半部分には発射レール100が傾斜状に装着されている。
また、図1と図2に示すように、前枠体35前面の下部領域内の下半部分には下部前面板44が装着されている。そして、下部前面板44の前面の略中央部には、下皿45が設けられ、片側寄りには操作ハンドル46が設けられている。
図1と図2に示すように、前枠体35の前面の片側には、その前枠体35の上端から下部前面板44の上縁にわたる部分を覆うようにしてガラス扉80が扉開閉用ヒンジ機構70によって前方に開閉可能に装着されている。ガラス扉80のヒンジ機構70と反対側の自由端側の後側には、後述する施錠装置90の扉施錠フック96に係脱可能に係合してガラス扉80を閉じ状態に施錠する閉止具89が設けられている。
また、ガラス扉80の略中央部には、後述する遊技盤120の遊技領域124を前方から透視可能な略円形の開口窓81が形成されている。また、ガラス扉80の後側には開口窓81よりも大きな矩形枠状をなす窓枠82が設けられ、その窓枠82にはガラス板、透明樹脂板等の透明板83が装着されている。
また、ガラス扉80の前面の略全体は、ランプ等が内設された前面装飾部材によって装飾され、同ガラス扉80の前面の下部には上皿86が形成されている(図2参照)。
図1、図5及び図6に示すように、前枠体35のヒンジ機構と反対側の自由端側の後側には、外枠10に対し本体枠30を施錠する機能と、本体枠30に対しガラス扉80を施錠する機能とを兼ね備えた施錠装置90が装着されている。
すなわち、この実施例において、施錠装置90は、外枠10に設けられた閉止具17に係脱可能に係合して本体枠30を閉じ状態に施錠する上下複数の本体枠施錠フック93と、ガラス扉80の自由端側の後側に設けられた閉止具89に係脱可能に係合してガラス扉80を閉じ状態に施錠する上下複数の扉施錠フック96と、遊技機の前方から鍵が挿入されて解錠操作可能に、前枠体35及び下部前面板44を貫通して露出されたシリンダー錠98と、を備えている。
そして、シリンダー錠98の鍵穴に鍵が挿入されて一方向に回動操作されることで本体枠施錠フック93と外枠10の閉止具17との係合が外れて本体枠30が解錠され、これとは逆方向に回動操作されることで、扉施錠フック96とガラス扉80の閉止具89との係合が外れてガラス扉80が解錠されるようになっている。
図1と図4に示すように、本体枠30の遊技盤装着枠100は、前枠体35の後側に設けられかつ遊技盤120が前方から着脱交換可能に装着されるようになっている。
遊技盤120は、遊技盤装着枠100の前方から嵌込まれる大きさの略四角板状に形成されている。遊技盤120の盤面(前面)には、外レール122と内レール123とを備えた案内レール121が設けられ、その案内レール121の内側に遊技領域124が区画形成されている。
遊技盤120には、その遊技領域124内において、遊技に関する役物装置、例えば、センタ役物と呼ばれる役物装置140、図柄表示装置145、入賞装置等の役物装置や風車器、誘導釘、ランプ装飾部材等の各種の装備品が配設されている。これら各種の装備品のうち、所定の装備品の後部、この実施例では、役物装置140の役物本体141の後部が遊技盤120の後側に突出して配設される。
また、遊技盤120の前面には、その案内レール121の外側領域において、合成樹脂製の前構成部材120aが装着されている。
そして、役物本体141は、遊技盤120の中央部に貫設された組付孔に嵌込まれ、同役物本体141の後部及び図柄表示装置145の図柄制御基板146を有する図柄制御基板ボックス146は遊技盤120の後側に突出して配設されている(図8参照)。
さらに、遊技盤120の後側に対しボックス装着台150、副制御基板ボックス155及び主制御基板ボックス151がそれぞれ装着された状態において、本体枠30の遊技盤装着枠100の前方から遊技盤120を嵌込んで装着できるように、遊技盤120の外郭より外側にはみ出すことなくボックス装着台150、副制御基板ボックス155及び主制御基板ボックス151が配置されている。
図10と図11に示すように、本体枠30の機構装着体160には、タンク装着部161、レール装着部170、払出装置装着部200等がそれぞれ形成され、タンク装着部161には球タンク165が装着されている。
球タンク165は、透明な合成樹脂材よりなり、島設備から供給される多数の球が貯留可能な上方に開口する箱形状に形成されている。そして、球タンク165の球の貯留状態が球タンク165の後側壁を透して視認可能となっている。
また、球タンク165の底板部167の後側隅部には球を放出する放出口168が形成されるとともに、底板部167は放出口168に向けて下傾する傾斜面に形成されている。
すなわち、この実施例において、レール装着部170は、本体枠30の上部横方向部分が所定深さ凹まされた状態で形成されており、その凹部の奥側壁をタンクレール171の前壁部172とし、その凹部の下縁部に沿って一端(図10に向かって左端)から他端(図10に向かって右端)に向けて下傾する傾斜状のレール棚174が形成されている。そして、レール棚174の横方向に延びる上向き面をレール受け部173としている。
そして、球タンク165の放出口168から放出(自重によって落下)された球がタンクレール171の前後複数列のレール通路の一端部においてそれぞれ受けられた後、球が自重によってレール通路に沿って転動することでレール通路の他端部に向けて流れるようになっている。
また、この実施例において、レール構成部材176は、透明な合成樹脂材より形成され、これによって、レール通路内の球の流れ状態が、レール構成部材176の後壁部177を透して視認可能となっている。
また、この実施例において、本体枠30の後端部をなるレール棚174の後端と、タンクレール171の後壁部177は、球タンク165の後側壁と略同一面をなしている。
言い換えると、球タンク165の後壁部169に対しタンクレール171の後壁部177が略同一面となる位置までタンクレール171が遊技盤120の後面より後方に離隔して配置されている。これによって、遊技盤120の後側とタンクレール171の前壁部172との間に役物装置140の役物本体141の後部との干渉を避けるための第1空間部S1が設けられるようになっている。
図10と図11に示すように、本体枠30の機構装着体160の片側(図10に向かって右側)寄りの上下方向には、次に述べる球払出装置(球払出ユニット)210に対応する縦長の払出装置装着部200が形成されている。払出装置装着部200は、後方に開口部をもつ凹状に形成されている。
また、図9に示すように、払出装置装着部200の段差状をなす奥壁部(前壁部)204の所定位置には、球払出装置210の払出用モータ220が突出可能な開口部205が形成されている。
また、本体枠30の後端、すなわち払出装置装着部200の周壁部後端、レール棚174の後端、球タンク165、タンクレール171及び球払出装置210の装置本体211のそれぞれの後面は略同一面をなしている(図11参照)。
また、図13に示すように、装置本体211には、その内部に形成された前後複数列の球通路212の下流部が二股状に分岐されて前後複数列の賞球及び貸球用球通路213と球抜き用球通路214とがそれぞれ形成されている。そして賞球及び貸球用球通路213と球抜き用球通路214との分岐部には、球を賞球及び貸球用球通路213と球抜き用球通路214とのいずれかに振り分けて払い出すための回転体よりなる払出部材215が正逆回転可能に配設されている。
また、球払出装置210の装置本体211の少なくとも後構成体211c(この実施例において、中間構成体211b及び後構成体211c)は、透明な合成樹脂材により形成され、これによって、装置本体211の球通路212内の球の流れ状態が後構成体211c及び中間構成体211bを透して視認可能となっている。
図13と図14に示すように、後構成体211cの後側下部には、対のガイド体218の両軸219の後端部218bやこれら両軸219の後端部に跨って張設されたばね219を覆って保護するためのカバー体216が開閉可能に又は着脱可能に装着されている。
そして、カバー体216を開放又は取り外すことによって、対のガイド体218の作動不良、例えば、ばね219の両端部の掛け止め作業や交換作業が容易に行われるようになっている。
また、この実施例において、カバー体216は、装置本体211の球通路212内の球の流れを後構成体211cを通して視認する際に妨害物となることがないように、透明な合成樹脂材により形成されている。
図12と図14に示すように、装置本体211の前構成体211aの前側には、後述する払出制御基板69から送信される払出用信号を払出用モータ220に伝達する中継用回路基板217が配置されている。
また、装置本体211の前構成体211aの前側には、中継用回路基板217を収納する空間部を隔ててモータ用取付板(ブラケット)221が装着されている。
そして、払出用モータ220の作動による回転軸224の正回転時には、これに基づいて正回転する払出部材215によって球が賞球及び貸球用球通路213に払い出される。
また、払出制御基板ボックス68に収納の払出制御基板69上に配置された図示しない球抜きスイッチを操作することで、払出用モータ220によって回転軸224が逆回転し、これに基づいて逆回転する払出部材215によって球が球抜き用球通路214に排出されるようになっている。
また、光学式検出器226は、中継用回路基板217の所定位置に設置されており、被検出体225の外周部が挿通される溝を隔てて発光素子と受光素子とを対向状に備えている。
図5と図11に示すように、本体枠30の前枠体35の後側において、遊技盤装着枠100よりも下方に位置する前枠体35の後下部領域の片側(図5に向かって左側)には、発射レール42の下傾端部の発射位置に送られた球を発射するための発射ハンマー63、その発射ハンマー63を作動する発射モータ62等が取付基板61に組み付けられてユニット化された発射装置ユニット60が装着されている。
また、図5と図11に示すように、前枠体35の後下部領域の略中央部には、電源基板67を有する電源基板ボックス66が装着され、その電源基板ボックス66の後側に重ね合わされた状態で払出制御基板69を有する払出制御基板ボックス68が装着されている。払出制御基板69は、球(遊技媒体)を払い出す数を記憶するRAMを備え、主制御基板152から送信される払出用信号に従って球を払い出す制御信号を中継用回路基板217に伝達して払出用モータ220を作動制御するようになっている。
遊技盤120後面に配置された図柄制御基板ボックス146及び主制御基板ボックス151の後端部は機構装着体160の中央部に開口された窓開口部に向けて突出している。
そして、図3〜図5に示すように、機構装着体160の窓開口部の一側壁を構成する側壁部と他側壁を構成する払出装置装着部200の片側壁との間には、不透明な合成樹脂材によって略方向の箱形状に形成された後カバー体250がカバーヒンジ機構245によって開閉並びに着脱可能に装着されている。
また、後カバー体250の周壁部252のうち、他側の壁部252bには、払出装置装着部200の片側壁に形成された係止孔に弾性的に係合可能な係止爪を有する弾性閉止体253が一体に形成されている。
そして、後カバー体250によって、遊技盤120後面の図柄制御基板ボックス146全体及び主制御基板ボックス151の略中間部から上端にわたる部分が後カバー体250によって覆われるようになっている。これによって、主制御基板ボックス151の上部に露出された主制御基板152の基板コネクタ(主として図柄制御基板146と接続するための基板コネクタ)が後方から視認不能に隠蔽されている。
この実施例において、後カバー体250には、その周壁部252から後壁部251に延びる多数のスリット状の放熱孔255が貫設され、後壁部251の略中間高さ位置から上部においては多数の長円形、楕円形等の放熱孔256が貫設され、後壁部251の下部には多数の長円形、楕円形等の放熱孔257と所定数(図16では左右2個)の横長四角形状の放熱孔258が貫設されている。
また、不透明な合成樹脂材は、透明な合成樹脂材と比べ、リサイクル使用される合成樹脂材を材料として用いることが容易であるため、後カバー体250を安価に製作することができる。
このコード保持体258の先端部には、同コード保持体258を弾性変形させて電源コード259を取り外すためのつまみが形成されている。
前記したように、後カバー体250にコード保持体258を一体に形成して電源コード259を保持することで、遊技機を運搬・保管する際に電源コード259がぶらついて邪魔になったり、異物に引っ掛かる不具合を防止することができる。
分電基板236は、基板ケース237に収納されて本体枠30の機構装着体160の上部片隅部近傍に装着されている(図9参照)。
なお、分電基板236は、電源を電源基板67と後述するインタフェース基板280に分配供給するものである。
図11、図18及び図19に示すように、本体枠30の前枠体35の後下部領域の他側寄り部分(ヒンジ寄り部分)には、そのスピーカボックス部50の後段差部の凹み部分において下皿用球誘導体260が装着されている。この下皿用球誘導体260は、球払出装置210の賞球及び貸球用球通路213から上皿連絡路(図示しない)を経て上皿86に払い出された球が満杯になったときに、上皿連絡路の球を下皿45に導くためのものである。
図19〜図21に示すように、下皿用球誘導体260は、その後壁内面に上皿連絡路と下皿45とを連通する誘導路261を区画形成する通路壁262が突設されている。この通路壁262の上皿連絡路に近い入口近傍(上流側近傍)には切り欠き状の開口部263が形成されている。
また、下皿用球誘導体260には、その誘導路261の外側から開口部263を塞ぐようにして作動体(満タン作動体)270が配設されるとともに、その作動体270の動きによって、下皿45から誘導路261に至る球が満杯状態であることを検出する検出器(満タン検出器)が配設されている。
この実施例において、検出器として光学式検出器265が用いられ、その光学式検出器265の発光素子266と受光素子267は、次に詳述する作動体270の被検出部275が挿通される溝を隔てて対向状に配置されている。
なお、光学式検出器265の検出信号は払出制御基板69に伝達され、これに基づいて払出制御基板69から出力される制御信号によって払出モータ220及び発射モータ62が停止される。
また、光学式検出器265の検出信号が払出制御基板69に伝達されると、遊技機の所定位置に設置された報知手段(図示しない)が作動し、例えば、ランプが点灯又は点滅したり、あるいはスピーカが作動することによって、下皿から誘導路261に溜まる球Bが満杯であることが報知される。
上述したように構成されるこの実施例に係る遊技機において、球払出装置210の装置本体211の少なくとも後構成体211cは、透明な合成樹脂材により形成され(この実施例において、中間構成体211b及びカバー体216も透明な合成樹脂材により形成される)、前構成体211aの前側に中継用回路基板217と払出モータ220がそれぞれ配置されている(図12〜図14参照)。これによって、中継用回路基板217や払出モータ220が球払出装置210の後方からの視界の妨害物となったり、あるいは、中継用回路基板217や払出モータ220によって球通路212や払出部材215が隠されることがない。このため、球通路212の球の流れ状況や払出部材215の動きを後構成体211c(及び中間構成体211b)を透して容易に視認することができる。
また、カバー体216が装着される球払出装置210の下部近傍においては、球通路212の球の流れ状況や払出部材215の動きをカバー体216、後構成体211c、及び中間構成体211b透して容易に視認することができる。
すなわち、中継用回路基板217上の回路構成部品や払出モータ220が球払出装置210の後方から目視されることがない。このため、前構成体211aを背景として後構成体211c(及び中間構成体211b)を透して球通路212の球の流れ状況や払出部材215の動きを後構成体211c(及び中間構成体211b)を透して容易に視認することができる。この結果、球払出装置210の保守・点検作業を効率よく行うことができる。
前記したように、被検出体225と光学式検出器226とを配置することで、球払出装置210の後方から後構成体211c(及び中間構成体211b)を透して球通路212に入射する光は不透明な前構成体211aにおいて遮光される。このため、球払出装置210の後方からの光によって光学式検出器226が誤動作される不具合を防止することができる。
なお、光学式検出器226によって被検出体(すなわち、払出モータ220、回転軸224及び払出部材215)225の回転不良が検出されると、その検出信号が払出制御基板69に伝達され、これに基づいて払出制御基板69から出力される制御信号によって払出モータ220が回転不良の動作を開始する。例えば、球噛み等による回転不良を想定して払出モータ220が所定時間において、正逆回転を繰り返す動作が開始され、これによって球噛み等による回転不良が解消されるようになっている。
また、光学式検出器226の検出信号が払出制御基板69に伝達されると、遊技機の所定位置に設置された報知手段(図示しない)が作動し、例えば、ランプが点灯又は点滅したり、あるいはスピーカが作動することによって、払出モータ220、回転軸224及び払出部材215の回転不良(作動不良)が報知される。また、前記した検出信号(異常信号)をホールコンピュータに出力することも可能である。
したがって、球タンク165の球貯留部、タンクレール171のレール通路及び球払出装置210の球通路212を連続あるいは断続的に流れる球の状況を、球タンク165及びタンクレール171の各後壁部、あるいは球払出装置210の後構成体211cを透してそれぞれ視認することができる。このため、球タンク165の球貯留部、タンクレール171のレール通路及び球払出装置210の球通路212内で発生する球噛み、球詰まり等の不具合を容易に発見することができ、その不具合の解消作業が容易となる。
なお、この発明は前記実施例に限定するものではない。
例えば、実施例においては、前枠体33、遊技盤装着枠60及び機構装着体80が合成樹脂材によって一体成形されることで本体枠30が構成される場合を例示したが、前枠体31、遊技盤装着枠60及び機構装着体80がそれぞれ別個の形成され、これら各部材が相互に組み付けられて構造であってもこの発明を実施することができる。
また、球払出装置210の払出部材215を作動する電動アクチュエータしては払出モータ220以外にソレノイド(ロータリソレノイドを含む)等であってもこの発明を実施することができる。
また、前記実施例においては、後構成体211cの後側下部に透明なカバー体216が開閉可能に配置される場合を例示したが、カバー体216は必ずしも設けなくてもよい。
また、この発明の球払出装置の装置本体を構成する後構成体においては、前記実施例で述べた後構成体211cと中間構成体211bとを含むものであり、また、球通路が単列である場合においても採用することができ、この場合には、前記実施例で述べた中間構成体211bがない構造となる。
また、この発明の球払出装置の前構成体は、実施例で述べた前構成体211aに相当する。
30 本体枠
35 前枠体
100 遊技盤装着枠
160 機構装着体
165 球タンク
171 タンクレール
200 払出装置装着部
210 球払出装置
211 装置本体
211a 前構成体
211b 中間構成体
211c 後構成体
212 球通路
215 払出部材
217 中継用回路基板
220 払出モータ(電動アクチュエータ)
224 回転軸
225 被検出体
226 光学式検出器
Claims (3)
- 外枠と、前記外枠に対して開状態と閉状態との間で動作可能に設けられてなる本体枠と、前記本体枠内に収められ、遊技領域が形成された遊技板とを備え、遊技機の後側部に対し球タンクの球貯留部、タンクレールのレール通路及び球払出装置の球通路が連通状をなして配置された遊技機であって、
前記球タンクは、
前記本体枠が閉状態にあるときには前記外枠内にて収められる遊技板に対し、前記外枠内からその後方外側に前記球貯留部がせり出すかたちで設けられてなり、
前記タンクレールは、
前記本体枠が閉状態にあるときに前記外枠内にて収められる遊技板との間に所定距離が持たされるように、前記球タンクのうち、前記外枠内からその後方外側にせり出している部分から当該球タンクにて貯留されている球の供給を受けてこれを横方向に流下させうるように設けられてなり、
前記球払出装置は、
少なくとも前側の前構成体と後側の後構成体とにより形成されて、前記遊技板に対しての前記所定距離が維持されるかたちで前記タンクレールから供給された球を縦方向に流下させる高さ方向通路としての前記球通路を用意した上で、この球通路に対し、該球通路中の球を状況に応じた2つの異なる方向のいずれかに払い出す払出部材が組み付けられたユニット状に設けられてなり、
前記球払出装置のうち、
前記後構成体については、前記球通路中の球を後方から視認可能とする透明な合成樹脂材によってこれが形成されてなるとともに、
前記前構成体については、前記遊技板に対して維持されている前記所定距離を利用することによって、同遊技板と当該前構成体との間に、前記払出部材に対する駆動によって前記球通路中の球が払い出される方向を決定付ける電動アクチュエータが設けられてなる
ことによって、前記球通路を流下する球と、この球に対する前記払出部材の動きとを、前記電動アクチュエータに阻害されることなく前記後構成体を透して視認可能とした
を特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機であって、
前記前構成体と前記後構成体との間には、透明な合成樹脂材によって形成されかつ球通路を前後複数列に区画する中間構成体が配設されていることを特徴とする遊技機。 - 請求項1又は2に記載の遊技機であって、
球払い出しに関する光学式検出器を備え、
前記光学式検出器の光検出部分が前記前構成体の前側に配置されていることを特徴とする遊技機。
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