JP4913726B2 - ２つの規格の接点セットを有するメモリカード - Google Patents

Description

本発明は、全体として、種々の機械的または電気的あるいはその両方のインターフェイスを有する取り外し可能な電子回路カード、特に大容量で再プログラム可能な不揮発集積回路メモリを含むカードの使用と構造に関する。

電子回路カードは、不揮発メモリカードも含めて、多くの公知の規格に準拠して市販されてきた。メモリカードは、大量データの記憶用として、パーソナルコンピュータ、移動電話機、携帯用個人情報端末（ＰＤＡ）、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯用オーディオプレーヤ、およびその他のホスト電子機器に用いられている。このようなカードは、通常再プログラム可能な不揮発半導体メモリセルアレイを含み、このメモリセルアレイの動作を制御するとともに、このカードが接続されるホストとインターフェイスで接続するコントローラを伴う。同じようなタイプのカードのいくつかは、このタイプのカードに対応するように設計されたホスト側のカードスロットで入れ替えることが可能である。しかし、多数の電子カード規格が開発されるにおよび、程度の差はあるものの相互に互換性のない異なるタイプのカードが生み出されることになった。ある規格に準拠して作られたカードは、通常、別の規格のカードが動作するように設計されたホストでは使えない。

このような規格の１つにＰＣカード規格があるが、この規格は３つのタイプのＰＣカードの仕様を定めている。最初に１９９０年にリリースされたＰＣカード規格は、８５．６ｍｍ×５４．０ｍｍの矩形で、厚さが３．３ｍｍのタイプ（タイプＩ）と、５．０ｍｍのタイプ（タイプＩＩ）と、１０．５ｍｍのタイプ（タイプＩＩＩ）の３種類のカードを現在規定している。カードが取り外し可能なように挿入されるスロットのピンに噛み合う電気的コネクタが、カードの狭いエッジに沿って設けられている。ＰＣカードスロットは、現行のノートブック形パーソナルコンピュータや、その他のホスト機器、特に携帯機器に備えられている。ＰＣカード規格は、パーソナルコンピュータメモリカード国際協会（ＰＣＭＣＩＡ）製である。２００１年４月付の最新のＰＣカード仕様「ＰＣカード規格リリース８．０」がＰＣＭＣＩＡから入手可能である。

１９９４年に、本願の譲受人であるサンディスク コーポレイションは、ＰＣカードと機能的には互換性があるものの、ＰＣカードよりははるかに小さいコンパクトフラッシュ（登録商標）カード（ＣＦ（登録商標）カード）を発表した。ＣＦ（登録商標）カードは、寸法が４２．８ｍｍ×３６．４ｍｍ、厚さ３．３ｍｍの矩形であり、１つのエッジに沿って雌ピンコネクタを有している。ＣＦ（登録商標）カードは、静止画データの記憶用としてカメラに広く用いられている。ＣＦ（登録商標）カードがちょうど収まる受動形アダプタカードが利用可能であり、ＣＦ（登録商標）カードを収納したアダプタカードをホストコンピュータまたは他の機器のＰＣカードスロットに挿入することができる。ＣＦ（登録商標）カード内のコントローラは、このカードのフラッシュメモリを動作させて、そのコネクタにＡＴＡインターフェイスを提供する。すなわち、ＣＦ（登録商標）カードが接続されるホストは、このカードがあたかもハードディスクドライブであるかのようにこのカードとインターフェイスする。コンパクトフラッシュカードの仕様はコンパクトフラッシュ協会により、２００３年５月付「ＣＦ＋およびコンパクトフラッシュ仕様の改訂第２．０版」として制定された。これらの仕様の実施例については、サンディスク コーポレイションによる、２００３年９月付の「コンパクトフラッシュメモリカード製品マニュアル」改訂第１０．１版なる製品マニュアルに記載されている。

スマートメディア（登録商標）カードは、ＰＣカードの約３分の１のサイズで、寸法は４５．０ｍｍ×３７．０ｍｍで、厚さはわずか０．７６ｍｍと非常に薄い。接点は、カード表面上の領域に規定されたパターンで提供される。その仕様は、１９９６年に始まった固体フロッピーディスクカード（ＳＳＦＤＣ）フォーラムにより規定されている。このカードはフラッシュメモリ、特にＮＡＮＤ形フラッシュメモリを備えている。スマートメディア（登録商標）カードは、携帯形電子機器、特にカメラおよびオーディオ機器に大量データを記憶するために使用されるように意図されている。メモリコントローラは、ＰＣカード規格に準拠したフォーマットなど別のフォーマットでホスト機器内またはアダプタカード内のいずれかに含まれている。スマートメディア（登録商標）カードの物理的および電気的仕様は、ＳＳＦＤＣフォーラムにより刊行されている。

別の不揮発メモリカードに、マルチメディアカード（ＭＭＣ（登録商標））がある。ＭＭＣ（登録商標）の物理的および電気的仕様は、「マルチメディアカードシステム仕様」に規定されていて、この仕様は、マルチメディアカード協会（ＭＭＣＡ）によって適宜更新および発行され、２００１年６月付の第３．１版を含む。様々な記憶容量を有するＭＭＣ（登録商標）製品は、サンディスク コーポレイションから現在入手可能である。ＭＭＣ（登録商標）カードは、郵便切手のサイズと同様なサイズの矩形をしている。このカード寸法は、３２．０ｍｍ×２４．０ｍｍ、厚さ１．４ｍｍであり、狭いエッジに沿ってカード表面上に電気接点を一列有し、１つの隅が切り落とされている。これらの製品は、サンディスク コーポレイションにより発行された２００３年３月付の「マルチメディアカード製品マニュアル」改訂第５．２版に記載されている。ＭＭＣ（登録商標）製品の電気的動作のある態様については、ともに出願人トーマス・エヌ・トゥームズおよびミッキー・ホルツマンにより出願され、サンディスク コーポレイションに譲渡された米国特許第６，２７９，１１４号（特許文献１）および１９９８年１１月４日出願の米国特許出願第０９／１８６，０６４号（特許文献２）に記載されている。カードの物理的な構造および製造方法については、サンディスク コーポレイションに譲渡された米国特許第６，０４０，６２２号（特許文献３）に記載されている。

ＭＭＣ（登録商標）カードの改良版の１つが、後のセキュアデジタル（ＳＤ）カードである。ＳＤカードは、ＭＭＣ（登録商標）カードと同じ矩形サイズであるが、追加のメモリチップを要望された場合に、この追加チップを収容することができるように厚さを大きくしている（２．１ｍｍ）。これら２つのカード間の主要な違いは、ＳＤカードには、これを使用する際のセキュリティ機能が含まれていて、例えば音楽著作権などの著作権データが記憶される点である。これら２つのカード間のもう１つの違いは、ＳＤカードがカードとホストとの間のより高速なデータ転送を可能にするために追加のデータ接点を備えている点である。ＳＤカードのその他の接点は、ＳＤカードを受け入れるように設計されたソケットがＭＭＣ（登録商標）カードをも受け入れることができるように、ＭＭＣ（登録商標）カードの接点と同じである。合計９個の接点は、１つの隅が切り落とされているカードの短いエッジに沿って配置されている。このことは、２０００年８月１７日にシーダーらにより出願された米国特許出願第０９／６４１，０２３号（国際公開特許第０２／１５０２０号）（特許文献４）に記載されている。さらに、ＳＤカードとの電気的インターフェイスは、両タイプのカードに適合するために必要とされるホストの動作変更がほとんどないように、大部分については、ＭＭＣ（登録商標）カードと下位互換性があるようにしてある。ＳＤカードの完全な仕様は、ＳＤ協会（ＳＤＡ）から加盟会社に対して提供されている。ＳＤカードの物理的特性およびいくつかの電気的特性を説明した公開文書は、２００１年４月１５日付の「パート１ 物理層仕様第１．０１版の簡易版」として、ＳＤＡから入手可能である。

つい最近、ミニＳＤカードの仕様がＳＤＡにより制定されるとともに市販されている。このカードは、ＳＤカードよりも小さいが、ほとんど同じ機能を提供する。サイズを変えた矩形を有し、その寸法は、長さ２１．５ｍｍ、幅２０．０ｍｍ、厚さ１．４ｍｍである。合計１１個の接点が、１つのエッジに沿ってカード表面に一列配置されている。このミニＳＤメモリカードは、サンディスク コーポレイションから入手可能であり、２００３年４月付の「サンディスク・ミニＳＤカード製品マニュアル」第１．０版に記載されている。

別のタイプのメモリカードに、サブスクライバ識別モジュール（ＳＩＭ）があり、この仕様は、欧州電気通信標準化協会（ＥＴＳＩ）により発行されている。これら仕様の一部は、ＧＳＭ１１．１１として出され、最新版は、「デジタル移動電気通信システム（フェーズ２＋）；サブスクライバ識別モジュール−モバイル装置（ＳＩＭ−ＭＥ）インターフェイスの仕様」（ＧＳＭ１１．１１、第８．３．０版、１９９９年リリース）と表題が付けられた技術仕様書ＥＴＳＩ ＴＳ １００ ９７７ Ｖ８．３．０（２０００−０８）である。２つのタイプのＳＩＭカードが規定されていて、１つはＩＤ−１ ＳＩＭ、もう１つがプラグインＳＩＭである。

ＩＤ−１ ＳＩＭカードは、国際標準化機構（ＩＳＯ）および国際電気標準会議（ＩＥＣ）のＩＳＯ／ＩＥＣ７８１０および７８１６規格に準拠したフォーマットとレイアウトを有する。ＩＳＯ／ＩＥＣ７８１０規格は、１９９５年８月付の「識別カード−物理的特性」第２版という表題が付けられている。ＩＳＯ／ＩＥＣ７８１６規格は、「接点を有する識別カード−集積回路カード」という一般表題が付けられ、１９９４年から２０００年までそれぞれ個別の日付を有する１〜１０章からなる。スイス、ジュネーブのＩＳＯ／ＩＥＣからこれら規格の写しが入手可能である。ＩＤ−１ ＳＩＭカードは、一般にクレジットカードのサイズであり、隅の丸い８５．６０ｍｍ×５３．９８ｍｍの寸法を有し、厚さは０．７６ｍｍである。このようなカードは、メモリだけを有するか、またはマイクロプロセッサをも備えたものもあり、後者は「スマートカード」と称されることがよくある。スマートカードの１つの用途は、製品またはサービスを購入するのにカードを使用するたびに当初の預金残高が減らされるデビットカードである。

プラグインＳＩＭは、非常に小さいカードであり、ＭＭＣ（登録商標）やＳＤカードよりも小さい。前述したＧＳＭ１１．１１仕様は、このカードに対して、２５ｍｍ×１５ｍｍの矩形で、１つの隅を方向付けのために切り落とし、ＩＤ−１ ＳＩＭカードと同じ厚さであることを求めている。プラグインＳＩＭカードの主要な用途は、携帯電話およびその他の機器において、盗難またはその機器の不正使用あるいはその両方に対するセキュリティ用であり、その場合、このカードは機器の所有者またはユーザの個人セキュリティコードを記憶している。どちらのタイプのＳＩＭカードにあっても、ホストのレセプタクルと接触するための８つの電気接点（ただし、そのうちのわずか５つが使用される）をカード表面に配置することがＩＳＯ／ＩＥＣ７８１６規格において規定されている。

ソニー コーポレイションは、不揮発メモリカードを開発し商品化し、メモリスティック（登録商標）という名称で販売しているが、このメモリカードはさらに別の一連の仕様を有する。その形状は、細長い矩形で、一列に並んだ１０個の電気接点を有し、これらの接点は、その短辺の１つに隣接した表面の各々窪められた位置に配置され、さらに方向付けのために１つの隅が切り取られている。このカードのサイズは、長さ５０．０ｍｍ、幅２１．５ｍｍ、厚さ２．８ｍｍである。

より新しいメモリスティックＤｕｏカードは、より小形で、長さ３１．０ｍｍ、幅２０．０ｍｍ、厚さ１．６ｍｍである。１０個の接点が、カードの短辺側に沿って、表面の共通凹部に配置され、これも方向付けのためのノッチを含む。より小形のこのカードは、メモリスティックカードの形状を有する受動形アダプタの中に挿入されて用いられることが多い。

サンディスク コーポレイションは、さらに小形で可搬形の不揮発性トランスフラッシュメモリモジュールを発表したが、この形状は矩形でサイズを変えたもので、長さ１５．０ｍｍ、幅１１．０ｍｍ、厚さ１．０ｍｍである。８個の電気接点パッドが、カードの短いエッジに隣接した表面に一列になって配置されている。このカードは、さまざまな応用、特に携帯機器に有用であり、マルチメディアカメラ付携帯電話機に組み込まれる予定である。

これまで述べてきた主要な電子カード規格の概要から明らかなように、サイズおよび形状を含むそれらの物理的特性、電気接点の数、配置および構造、並びにカードがホストと接続されたときのそれら接点を介するホストシステムとの電気的インターフェイスに多くの違いがある。電子カードを使用する電子機器は、通常一種類のカードしか使えないようになっている。このようなホスト機器間で電子カードのある程度の互換性を可能にするために、能動形および受動形の両方のアダプタが提供され或いは提案されている。ハラリらの米国特許第６，２６６，７２４号（特許文献５）には、マザーメモリカードとドーターメモリカードを組み合わせて使用することが記載されている。

小形で、手の中に納まる再プログラム可能な不揮発メモリが、ユニバーサル・シリアル・バス（ＵＳＢ）コネクタを介してコンピュータや他のタイプのホストとインターフェイスするように作られてもいる。これらは、自分のパーソナルコンピュータの前面に１つまたはそれ以上のＵＳＢコネクタがついているユーザには特に便利であり、特に前述したメモリカード用のレセプタクルスロットが１つもない場合はそうである。このようなデバイスは、ＵＳＢレセプタクルを有する携帯機器を含むさまざまなホストシステム間でデータを転送するのに極めて有利である。ＵＳＢインターフェイスの機械的および電気的な詳細は、２０００年４月２７日付の「ユニバーサル・シリアル・バス仕様」改訂第２．０版により提供されている。サンディスク コーポレイションは、クルーザーという商標のＵＳＢフラッシュドライブ製品をいくつか商品化している。ＵＳＢフラッシュドライブは、典型的には、前述したメモリカードよりは大きく、また形状も異なる。

もう１つ別の、パーソナルコンピュータや他のホスト機器で一般的になってきた高速転送のインターフェイスが、電気電子技術者協会（ＩＥＥＥ）の次に示す規格によって規定されている。それは「高性能シリアルバスについてのＩＥＥＥ規格」であり、文書ＩＥＥＥ１３９４−１９９５で、その改訂版がＩＥＥＥ１３９４ａ−２０００およびＩＥＥＥ１３９４ｂ−２００２である。このバスインターフェイスの普通の市販形態は、ファイヤワイアヤいう名称で知られている。このインターフェイスは、さらに高速であるため、コンピュータ機器との大量のデータのやり取りには特に便利である。
米国特許第６，２７９，１１４号 米国特許出願第０９／１８６，０６４号 米国特許第６，０４０，６２２号 米国特許出願第０９／６４１，０２３号（国際公開特許第０２／１５０２０号） 米国特許第６，２６６，７２４号

いろいろな物理的および電子的な信号プロトコルおよびフォーマット特性を有するレセプタクルを備えたさまざまなタイプのホスト機器に直接接続することができる携帯形不揮発メモリを提供するために、異なる公認の機械的および電気的な規格および仕様に適合する外部接続用の電気接点のセットが、２セット以上メモリカードシステムに備えられている。このカードシステムの内部メモリは、大抵はフラッシュメモリであるが、適切な信号プロトコルを使って、どのセットの接点を介しても単独で動作する。実装される規格は、できれば、広範にわたるホスト機器において、このシステムが直接利用することができるようなものであることが望ましい。単一のカードシステムに、このような接点を２セット提供することが最も便利である。

本願明細書において説明するメモリカードシステムの例では、ある公認されているメモリカード規格、例えばＳＤカード規格などの接点および信号プロトコルのある１セットと、それとは別の、例えばＵＳＢ規格とか、他の同じような使用の機会がある例えばＩＥＥＥ１３９４規格などといった公認されている規格に準拠した接点と信号プロトコルの別の１セットを利用する。多数のタイプのホスト、特に携帯電話、ＰＤＡ、ＭＰ３プレーヤ、カメラやその他の類似のものは、ＳＤカードのレセプタクルスロットを有する一方で、パーソナルコンピュータ、ノートブック形コンピュータや、その他の類似のものは、ＵＳＢレセプタクルを有するのが一般的である。従って、このようにインターフェイスを組み合わせて利用するメモリカードシステムは、どちらか１つしかもっていないシステムよりは、より広範なホスト機器に直接接続することができることになる。

このメモリカードシステムの１つの形は、カードに延長部分を付けても付けなくても構わないが、標準的な単一接点メモリカードに第２のセットの接点を付加したものである。別の形として、標準的メモリカードの形態にスリーブを設け、手で内部の部分を延長させて第２のセットの接点を露出させたものがある。さらに別の形として、標準的メモリカードのカバーを手で動かせるようにして、第２のセットの接点を使用時に露出させたものがある。さらに別の特別なメモリカードシステムでは、外側スリーブを設け、このスリーブを一方の端から他方の端へ手で移動させ、一方の端に来たときには、片方のセットの接点が露出されるとともに他方のセットの接点が覆われる。さらに別の形のメモリカードシステムの形には、１枚の標準的メモリカードの形状をもつシェルが設けられ、第２のセットの接点を含むとともにこのシェルに挿入されて標準的メモリカード機能を果たす内部メモリカードが備えられている。

本発明のさらなる態様、利点、特徴、およびさまざまな態様の詳細については、添付の図面を参照しながら以下の本発明の最良の実施形態において説明する。ここで参照するすべての特許、特許出願、論文、マニュアル、規格、仕様書、およびその他の刊行物は、全ての目的のためにその全体が本願明細書において参照により援用されている。

図１Ａを参照すると、標準的なメモリカード１１、この場合ＳＤカードが、追加のインターフェイス、この場合はＵＳＢ互換プラグを設けるためにカードの一部に形成された延長部１３を有する。ＳＤメモリカード仕様に準拠して、９個の接点１５〜２３が下端表面の溝２５〜３２に設けられ、２個の接点２２と２３が下端表面の１つの溝３２に設けられている。このカードのサイズは、２４ｍｍ×３２ｍｍで、厚さ３５（図１Ｂの側面図参照）は２．１ｍｍである。

ＵＳＢ仕様との互換性を保つために、付加された延長部１３は、ＳＤカード部分の端部１２から最低１２ｍｍの長さを有し、幅１２．３５ｍｍを有する。ＵＳＢ仕様に準拠する４個の電気接点３７〜４０が延長部１３の平坦な表面に設けられている。片方のセットの接点１５〜２３も他方のセットの接点３７〜４０もともに、図１Ａのメモリカードの同じ側のプレーン上に配置されている。延長部１３の接点３７〜４０がある領域の厚さ４３は１．７０ｍｍで、ＳＤカード部１１の厚さよりも薄い。延長部１３の、エッジ１２から最低でも２ｍｍ離れたところまでの領域４５（図１Ｂ参照）の厚さは、先端部のＳＤカード部よりも薄くなっている。これは、プッシュ−プッシュ形コネクタを有するＳＤカードスロットにこのカード構造を挿入した際、妨げとならないようにするためである。それというのも、プッシュ−プッシュ形コネクタは、それを取り外すべくロックを解除するためには、通常の位置からさらに奥へと押しこむ必要があるからである。ＵＳＢ仕様の一部である平坦な延長部１３の保護カバーについては省略した。

なお、物理的に片方の端にある接点構造が第１の規格に適合し、物理的に他方の端にある接点構造が第２の規格に適合するものである限り、図１Ａおよび１Ｂに示されている構造の詳細のさまざまな点について、変更することがもちろん可能である。非常に多数の可搬形機器がメモリカード用のレセプタクルを備えているので、一方はメモリカード規格である。ＳＤカード以外のメモリカード規格、例えば前述したものなどを活用してもよい。第２の規格は、パーソナルコンピュータやノート形コンピュータ、その他のコンピュータ機器に一般に用いられている規格で、図１の場合はＵＳＢ規格である。第２の規格として、例えばＩＥＥＥ１３９４規格を代わりに用いてもよいが、この規格は現在ＵＳＢほど広範には使用されていない。さらに別の案として、それぞれのセットの接点が、異なるメモリカード規格に適合したものであってもよい。さらに１つまたはそれ以上の規格に準拠した第３のまたはそれ以上のセットの接点を付加することも可能ではあるが、かくも小さなカードシステムにそうすることは、普通実用的ではないだろう。また、メモリカードが、図１Ａおよび１Ｂに示されているように、１セットのＳＤメモリカード接点を有する場合、ＳＤカード仕様とＭＭＣカード仕様との間の関係により、ホストは、このカードがあたかもＭＭＣカードであるかのごとく、この接点を介してアクセスできる。従って、このカード内のこのメモリは、２セットの外部電気接点のどちらかを介して、３つの信号フォーマットのいずれか１つを使ってアクセスすることができる。

図２の電子的ブロック図は全体として、図１Ａおよび１Ｂの構造の内部の電子システムの一例を示すものである。フラッシュメモリ４７は、いまＳＤメモリカードに存在しているので、コントローラ回路４９を介してＳＤカード接点１５〜２３からアクセスされる。追加されるのは、ＳＤ接点１５〜２３のＳＤ信号プロトコルをＵＳＢ接点３７〜４０のＵＳＢ信号プロトコルに変換するためのインターフェイス回路５１である。この代替案として、単一のコントローラが、両方の信号プロトコルを提供する回路４９および５１を兼ねてもよい。１セットまたはそれ以上のセットの接点を追加するのであれば、追加のセットの接点にインターフェイスするための対策が採られ、この追加のセットの接点はそれようの規格の信号プロトコルを持つ。

２つのインターフェイスがあるので、結果として、図１Ａ、１Ｂおよび図２のメモリシステムは、広範にわたるさまざまなタイプのホスト機器に使用することができる。この様子を図３に示す。メモリカード５３の一方のセットの接点をＰＤＡ５５のメモリカードスロットに挿入することができ、他方のセットの接点をノートブック形コンピュータ５７のＵＳＢレセプタクルに挿入することができる。第２のインターフェイスを追加することで、メモリカードの利便性と携帯性が向上する。このことは、メモリカードのほとんどすべての用途に対して利点となるが、ある種の応用には格別なる利点となる。例を挙げれば、カード５３に個人の病歴およびその他の健康情報が記録されていて、その人が事故とか急病になったときにこのカードを持っていれば、救急医療提供者が、２つのインターフェイスのどちらかを使ってこのカードに記録されている情報を迅速に読み出せるホスト機器にアクセスすることは大いにあり得ることである。２つインターフェイスがあるということはさらに、異なるタイプのホスト間でデータ転送を行うために、メモリカードの利便性が高められる。例を挙げれば、図３のカード５３によりＰＤＡ５５とコンピュータ５７との間で、これらのホストが共通のカードインターフェイスを持っていないにもかかわらず、データを転送することができる。

第２のパターンの接点は、ほとんどの標準的メモリカードに追加することができる。他の例を図４Ａおよび４Ｂに示すが、各図は、ミニＳＤカード１４にＵＳＢコネクタ部１３を追加したものの正面図および側面図である。ミニＳＤカードは、表面部分上の１つのエッジに沿って配設された１１個の電気接点４６を有し、そこはカードの表面からほんのわずか下がっている。これらの接点のうちの９個だけが現在使われていて、ＳＤメモリカードと同じ数であり、同じ機能を有する。ミニＳＤカードの規定の厚さ４２は１．４ｍｍで、ＵＳＢプラグの延長部の厚さ４３の１．７０ｍｍよりは薄くなっている。

図１Ａ〜３に関してカード構造の変形例について述べたが、同一の機能と利点を持った変形例を図５Ａ〜５Ｃに示す。１個の単一カード構造の代わりに、単一カード６１がスリーブ６３に挿入される。これまでの図の要素と同一または機能的に同一の要素には同じ番号が付してある。メモリカード６１は、メモリカード接点１５〜２３とＵＳＢ接点３７〜４０の両方を、例えば射出成型品のごとき単一物の共通の平面上に有する。平面図で、カード６１は、幅が図１Ａのカードの幅よりは幾分狭くなっている点を除けば図１Ａのカードと同じ寸法になっているので、ＳＤカード仕様に適合した外形寸法を有するスリーブ６３に差し込めるようになっている。カード６１がスリーブ６３に挿入された状態を図５Ｂに示す。スリーブ６３は、端部に開口部２５〜３２を有する。この端部は、開口部以外のところが閉じられている。図５Ｂに示されているように、カード６１がスリーブ６３に挿入されると、この開口部を介して接点１５〜２３に接触することができる。スリーブ６３はさらに、開口部２５〜３２とは反対側の端にも開口部を有し、この開口部を介してカード６１をスリーブに抜き差しする。カード６１は、図２のメモリとインターフェイス回路を備え、ＳＤメモリカードのレセプタクルに挿入する際は、図５Ｂに示されているように、まず最初にスリーブ６３に挿入する。それから、接点１５〜２３を含むほうの端をＳＤメモリカードスロットに差し込む。このカード６１をＵＳＢのレセプタクルに差し込む場合は、スリーブ６３の有無にかかわらず差し込むことができる。

カード６１およびスリーブ６３の厚さを相互の関連において示したのが、図５Ｃの側面図である。スリーブ６３の外形の厚さ６５は、メモリカード規格、この場合はＳＤカード規格に適合し、２．１ｍｍである。スリーブ６３内にきちんと収めるためには、少なくともカード６１のスリーブ６３に収納する部分、これがカードの大半を占めているが、その厚さ６７が、スリーブの内寸にほぼ等しいかまたはそれ未満でなければならない。そうすると、カード６１のスリーブ６３への抜き差しが手で容易にできる。２つを幾分きつめに嵌合するような厚さにしておくと、相互に保持し合い、簡単には抜けなくなる。代替案として、プッシュ−プッシュ形コネクタ（図示せず）をスリーブ内に設け、このコネクタによりこれらをともに積極的に保持し、カードがスリーブ内のさらに先の距離まで押し込まれると、それに応じてカードを開放するようにしてもよい。さらなる代替案として、例えば反対側に小さなくぼみを設け、スリーブ６３の内側の側壁にこのくぼみに合わせた形状で対応する位置に突起を設けるなど、メモリカード６１の戻り止め機構（図示せず）を設けてもよい。この戻り止めは、カード６１をスリーブ６３に挿入あるいは取り外す際、手に十分な力をいれることにより拘束され、かつ開放される。プッシュ−プッシュ形、または戻り止め、あるいは他の積極的な保持機構を使うと、カード６１およびスリーブ６３の厚さを相互に保持しあうように調整する必要がなくなるので、メモリカードの厚さ６７は、メモリカード技術が許す限り薄く、例えば１ｍｍにできる。スリーブ６３の前壁および後壁は、開口部２５〜３２を含む領域以外では、好ましくは平面である。同様に、第２のセットの接点３７〜４０の領域は厚さがこれらの接点の仕様に適合するようにしてあるが、カード６１は、この領域以外では前面および裏面が好ましくは平行な平面を有する。ＵＳＢコネクタの場合、接点３７〜４０を含む延長部の寸法は、図１Ａおよび１Ｂの延長部１３で述べたように、厚さ６９は１．７０ｍｍである。

ＳＤカード以外の接点パターンを有するカードにあっても、図５Ａ〜５Ｃのスリーブと同様の分離形スリーブを用いればよい。メモリスティックメモリカードは、ＳＤカードと同様に、短いエッジに沿ったスロットを利用し、そのエッジ内に露出された電気接点が埋め込まれているので、特に、内部カードおよび外側スリーブという分離方式を適用することが可能である。接点が埋め込まれていないメモリカードにあっては、スリーブには、もちろん、完全に挿入された際に、内側カードの接点の上の壁に開口部を追加する。

図５Ａ、５Ｂおよび５Ｃのメモリシステムを改良したものを図６Ａ、６Ｂおよび６Ｃにそれぞれ示す。カードがスリーブに挿入されるとスリーブにある開口部を介して接触可能となる接点を有するメモリカードの代わりに、協働的な形状のスリーブ７１およびカード７３が、それぞれ１セットずつ接点７５〜８３および８５〜９３を有し、カードがスリーブに挿入されると接点同士が電気的に接触する。メモリカードの接点１５〜２３はスリーブ７１上に設けられている。小さなプリント回路基板がスリーブ内に配置され、スリーブ上面の内側に貼り付けられていて、この基板は、スリーブ内で下向きの接点７５〜８３を有し、メモリカードとしての接点１５〜２３の１つ１つとこれらの各接点を接続する導電線（図では点線で示す）を備える。図５Ａのカード６１よりは短いカード７３がスリーブ７１に挿入されると、カードの接点８５〜９３はスリーブの接点７５〜８３のそれぞれと物理的に接触する。これらの接点の配置については、特定のカード規格に準拠する必要はまったくない。

図７は、図６Ａ〜Ｃの実施形態の変形例を示す。図６Ａ〜Ｃに示されているように構成されたカード７３を挿入する代わりに、図４Ａ〜Ｂのカードを挿入する。スリーブ７１^* はスリーブ７１に類似するのもので、主な相違点は、挿入されるカードと接触する内部接点が、ミニＳＤカード接点４６のパターンに配置されていることである。メモリカードがスリーブ７１^* に挿入されると、ミニＳＤカードの９個の動作接点４６のそれぞれが、スリーブ７１^* 内で、ＳＤカード接点１５〜２３のしかるべき１つの接点と電気的に接続される。カード７３と同様に、図７で挿入されたカードは、スリーブ７１^* から取り出すことができる。

なお、図６Ａ〜Ｃおよび図７の例は、シェルとＳＤメモリカード仕様に適合する接点とを利用するものではあるが、代わりに別のメモリカード規格に準拠するものであってもよい。そのような可能性のある規格として、メモリスティック規格またはミニＳＤ規格が挙げられる。

図１Ａ〜Ｂ、４Ａ〜Ｂ、５Ａ〜Ｃ、６Ａ〜Ｃおよび７に示されている実施形態のＵＳＢコネクタ部の可能性のある改良形を図８に示す。平面形状のコネクタを提供するのではなく、柵９７および９９のいずれか一方またはその両方を、プラグがＵＳＢレセプタクルに上下逆さまに差し込まれて電気接触の形成に失敗するということを防止するための１つの解決策として追加する。適切に挿入されると、柵９７および９９は、ＵＳＢレセプタクルの中の基板の反対側にあって接点を有するプレーンと嵌合する。もし逆さまにすると、図８のプラグは、ＵＳＢレセプタクルにきちんと嵌合しない。柵９７および９９は、普通のメモリカードのレセプタクル・スロットに嵌合させるには通常厚過ぎるので、プラグが装着されている側のメモリカードの端からある間隔１０１（例えば、２．０ｍｍあるいはそれ以上）を置いて設置され、メモリカードをプッシュ−プッシュ形コネクタから開放するのにメモリカードスロットにさらに押し込もうとする際に邪魔にならないようになっている。

図９Ａ〜９Ｅは、メモリカードシステムの他の実施形態のいくつかの変形例を示す。第２のコネクタを提供するのに、標準のメモリカードの寸法を伸ばすことをせず、全体の構造を、標準的メモリカードの面積以内に収めてしまう。図９Ａは、一例として、外形２４ｍｍ×３２ｍｍのＳＤカードに収めた複合品を示す。蓋１０３は、摩擦力で嵌合していて手で取り外しおよび再取り付けができ、このユニットがＳＤメモリカードとして動作している場合に、ＵＳＢ接点３７〜４０を保護する。蓋１０３の露出端は閉じていてもよいが、ＵＳＢコネクタプラグが挿入される端は開けておく。図９Ｂに、この蓋を取り外した状態の構造を示す。図９Ａの構成では、このユニットは通常の標準ＳＤメモリカードの如く見え、またそのように使われる。蓋１０３を外すと（図９Ｂ）、このユニットをＵＳＢレセプタクルに挿入することができるようになる。メモリやその他の集積回路に振り向けられるスペースの広さは、標準ＳＤカードの長さのうちのＵＳＢコネクタが占める分だけ、当然ながら狭くなる。さもなければ、構造は図１Ａ〜Ｂについて述べたものとなる。あるいは、メモリカードは、図５Ａ〜Ｃの実施形態に従い、スリーブ内で嵌合するスリーブおよびカードという別々のものとなる。別々のものであるメモリカードとスリーブとは、さらなる代替案として、図６Ａ〜Ｃの実施形態のようなやり方で、嵌合電気接点を有してもよい。

取り外し可能な蓋１０３は、使用に際して紛失してしまうことがあるので、ＵＳＢコネクタが使われている間は、この蓋とこのユニットの少なくとも外側シェルあるいはスリーブとを繋いでおくためのアタッチメントを設けることが望ましい。図９Ｃは、この一案であるスライド可能なカバー１０３’を示す。蓋１０３（図９Ａ）の露出端が開けられ、ＵＳＢコネクタを使えるようにその部分が露出されている図９Ｃに示されている位置と、図９Ａに示されている蓋１０３の位置のようにカバー１０３’がＵＳＢ接点３７〜４０を覆う第２の位置との間を手動でスライドするカバー１０３’が形成されている。

アタッチメントの別の方法を図９Ｄに示し、この図で、蓋１０３’’は、接点３７〜４０を含む延長部が伸び始める側のカード本体の端部とヒンジ１０５で繋がっている。こうすることで、カードをＵＳＢレセプタクルに差し込むときには、蓋１０３’’を、図９Ｄに示されている位置までぐるりと回すことができる。ヒンジ１０５を時計方向に手で１８０度回転させると、このユニットは図９Ａに示されている状態となる。この回転は、カードの広い方の表面に垂直に取り付けられた軸を中心に行われる。図９Ｅの構造の変形例では、蓋を２つの部分に分けて、それぞれにヒンジ１０５および１０７を設けて別個に回転させる。

図９Ａ〜Ｅに示されているように、ＵＳＢコネクタの邪魔にならないような外側シェルとかスリーブとかを有するのではなく、標準的メモリカードの形状を持ったシェルが、その内部にメモリカードを有し、このメモリカードを、シェルに対して２つの両極端の間で手によって動かすことができるようにしてもよい。片方の位置では、メモリカード全体がシェルの内側に収まって、このユニットがメモリカードとして使えるようになり、反対側の位置では、カードがシェルに沿ってスライドされてＵＳＢコネクタをシェルの外側に引き出してＵＳＢレセプタクルに差し込めるようになる。このことを成し遂げるための２つの代替案を図１０Ａ〜Ｂと図１１Ａ〜Ｂに示す。

図１０Ａ〜Ｂの実施例は、図６Ａ〜Ｃについて前述してきたものと類似しているが、内蔵形カード７３’がカード７３よりは短い点だけが異なっている。このように短くするのは、ある位置（図１０Ａ）においてはカードがシェル７１’の中にすっぽりはまり込むようにして、機械的なストッパによりシェル７１’内の一方の端に留め置かれ、シェルに沿ってカードを第２の位置（図１０Ｂ）へスライドさせたときに、第２のコネクタが現れるようにするためである。この機械的なストッパは、シェル内の端部の開口部のサイズを、第２のコネクタの延長部を通すことができる一方、このメモリカードの幅広の本体部を通すには狭すぎるように制限することにより提供することができる。シェル７１’のこの端部に隣接した裏側部分は、手でカードを動かすかまたは保持し、あるいはその両方を行うことが簡単に行えるようにするために、端部からある間隔だけ随意に取り除いておいてもよい（図示せず）。内部の戻り止め機構（図示せず）を使えば、カード７３’が図１０Ｂに示されている位置からシェル７１’内に引き戻されるのを防ぐことができる。この戻り止め機構は、ユーザがカード７３’をシェル７１’に戻したいときに、手動で解除することができる。なお、この例では、ＳＤメモリカード仕様とＵＳＢ仕様とが実装されているが、他の例と同様に、この特別な組み合わせに限定されるものではない。

同様に、図１１Ａ〜Ｂのメモリカードシステムは、図５Ａ〜Ｃについて述べたものと類似しているが、内蔵形カード６１’がカード６１よりは短い点だけが異なっている。このように短くするのは、ある位置（図１１Ａ）においてはカードがシェル６３’の中にすっぽりはまり込むようにして、機械的なストッパによりシェル６３’内の一方の端に留め置かれ、シェルに沿ってカードを第２の位置（図１１Ｂ）へスライドさせたときに、第２のコネクタが現れるようにするためである。この例のシェル６３’は、ＳＤメモリカード規格に準拠した外形寸法を持ち、カード上に見えるＵＳＢ規格に準拠する第２のセットの接点を有する。適切な機械的技法を用いれば、カード６１’を図１１Ａおよび１１Ｂに示されている両端位置に留め置き、カード６１’に対してシェル６３’を手でスライドさせればこのカードの保持を解くことができる。

図１０Ａ〜Ｂおよび図１１Ａ〜Ｂの２つの例では、シェルを、内蔵メモリカードに対してスライドさせて片方のセットの接点を露出させるとともに、他方をカバーし保護している。なお、ここで説明したその他の実施形態と同様に、利便性の目的のために、内蔵形メモリカードの単一のプレーンが２セットの外部電気接点を担っているが、カードのそれぞれ反対側のプレーンにこれら２セットの接点を配置する方がよいのであれば、そうしてもよい。

図１２Ａ〜Ｄは、図１１Ａ〜Ｂの実施形態のより詳細な実施状況を示したものである。ＳＤカード規格に準拠するメモリカードの外形寸法とその他の物理的特性を有するシェル１１１は、メモリカード１１３を内蔵している。図１２Ａ〜Ｂで、カード１１３は、シェルの中にすっぽり入っている状態を示している。壁部１１７の端にある舌部１１５はカード１１３をしかるべき位置に保持している。カード１１３上の接点１５〜２３は、この位置で、シェル１１１の開口部２５〜３２を介して接触できるようになっている。接点１５〜２３における信号は、ＳＤメモリカード仕様に準拠したものである。接点１５〜２３を有する方の端を最初に挿入すれば、このユニットを、ホストまたはホストに接続されているその他の機器のＳＤメモリカードレセプタクルに差し込める。

図１２Ｃ〜Ｄで、メモリカード１１３はシェル１１１から引き出され、ＵＳＢコネクタプラグとその接点３７〜４０を露出させている。同時に他の接点１５〜２３はスリーブ内に引っ込められ、その結果スリーブにより覆われる。カード１１３は、弾力性のある壁部１１７を手の力で屈曲させて、カードを引き出す邪魔になっている舌部１１５をその通り道からどかすことにより引き出せるようになる。カード１１３を引き出したときに、カード１１３およびシェル１１１がばらばらになってしまうことを、シェルの端にあるつめ１１９および１２１により防止することができる。シェル１１１から比較的幅が狭いＵＳＢコネクタプラグを引き出そうとすると、カード１１３の幅広部分がシェルのつめ１１９および１２１に当たって止まる。この状態は図１２Ｄに最もよく示されている。この端に隣接するシェル１１１の裏面部分は、カード１１３を手で扱えるようにするために、図に示されているように除去されている。カード１１３をシェル内にうっかり押し戻してしまうのを防止するのに内部の戻り止め（図示せず）を使える。ユーザがシェル１１１内にカード１１３を押し戻すと、この保持力が解かれる。あるいは、延長部のＵＳＢプラグをＵＳＢレセプタクルに差し込む場合、ユーザは、シェル１１１の裏面の開口部を介してカードをつかんで端まで来ているカード１１３を手で保持することができる。

なお、図１１Ａ〜Ｂおよび図１２Ａ〜Ｄの例では、ＳＤメモリカード仕様に適合したシェルおよび接点を利用しているが、代わりに別のメモリカード規格に準拠するものであってもよい。そのような可能性のあるものとして、メモリスティック規格またはミニＳＤ規格がある。また、これらの例では第２のセットの接点はＵＳＢ仕様に準拠するものであったが、代わりに別の標準的メモリカードやその他のデータ転送インターフェイスを用いてもよい。

本発明のさまざまな態様をいくつかの実施形態とその変形例に関連して説明してきたが、本発明が添付の特許請求の範囲の全範囲内においてその権利が保護されるべきであることが理解できよう。

異なる業界仕様に適合する２セットの電気接点を有するメモリカードの第１の実施形態の正面図である。 図１Ａのメモリカードの側面図である。 図１Ａおよび１Ｂのカード内部のメモリシステムの電子的ブロック図である。 図１Ａ、１Ｂおよび図２のカードを異なるタイプの電子装置で使用することを示す。 異なる業界仕様に適合する２セットの電気接点を有するメモリカードの第２の実施形態の正面図である。 図４Ａのメモリカードの側面図である。 メモリカード挿入および包囲スリーブを用いた第３の実施形態のメモリカードであり、そのメモリカードがスリーブの外側にある状態を示す。 図５Ａのメモリカードがスリーブ内に収納された状態を示す。 図５Ｂのカードおよびスリーブの側面図である。 メモリカード挿入および包囲スリーブを用いた第４の実施形態のメモリカードであり、そのメモリカードがスリーブの外側にある状態を示す。 図６Ａのメモリカードがスリーブ内に収納された状態を示す。 図６Ｂのカードおよびスリーブの側面図である。 図６Ａ〜６Ｃに示されている第４の実施形態のメモリカードおよびスリーブの変形例の１つである第５の実施形態を示す。 前述した実施形態のメモリカードの部分の別の構造図である。 第６の実施形態のメモリカードを示し、カード上の保護位置にスリーブが位置している状態を示す。 図９Ａのスリーブの変形例であるスリーブを保護位置から移動させた状態を示す。 図９Ａのスリーブの他の変形例であるスリーブを保護位置から移動させた状態を示す。 図９Ａのスリーブのさらに他の変形例であるスリーブを保護位置から移動させた状態を示す。 図９Ａのスリーブのさらに他の変形例であるスリーブを保護位置から移動させた状態を示す。 第７の実施形態のメモリカードを示し、メモリカードが収納されているスリーブに対して、メモリカードが２つの位置を移動することができ、１つのセットの接点とカードとを収容するこのスリーブは、他方を挿入するものであることを示し、２つの位置の一方にある状態を示す。 図１０Ａの他方の位置にある状態を示す。 第８の実施形態のメモリカードを示し、メモリカードは、カードが収納されているスリーブに対して、２つの位置を移動することが可能で、移動により、挿入するカード上の２セットの接点の一方を露出させた状態を示す。 図１１Ａの接点の他方を露出させた状態を示す。 図１１Ａおよび１１Ｂに概ね示された第８の実施形態のメモリカードの特殊な実装構造を示し、カードが完全にスリーブ内に挿入された状態での構造の正面図である。 図１２Ａの構造の背面図である。 図１２Ａのカードがスリーブ外へと引き出された状態での構造の正面図である。 図１２Ｃの構造の背面図である。

Claims (25)

1. メモリカードシステムであって、
   密閉形電子回路カードであって、前記電子回路カードの外面領域に別々の接点パターンをもって配置された第１および第２のセットの電気接点を有し、前記第１および第２のセットの電気接点を前記電子回路カードの一方向にある間隔を置いて離れて設ける密閉形電子回路カードと、
   前記電子回路カードに内蔵された再プログラム可能な不揮発性メモリシステムであって、前記第１または第２のセットの電気接点のいずれかを通して、他方を用いることなく、メモリと前記電子回路カードの外部との間でデータ転送をするように動作可能に接続された再プログラム可能な不揮発性メモリシステムと、
   前記第１のセットの電気接点を露出させて前記第２のセットの電気接点を覆う第１の位置と、前記第２のセットの電気接点を露出させて前記第１のセットの電気接点を覆う第２の位置との間を、前記電子回路カードに対して線形経路で、手によってスライドさせられるように前記電子回路カードを取り囲むスリーブと、を備え、
   前記スリーブと前記電子回路カードとは、前記スリーブが前記第１の位置にあるときには前記電子回路カードが前記スリーブの占有面積内に収まるような寸法関係にあるメモリカードシステム。
2. 請求項１記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記スリーブが第１の位置にあるときには、前記第１のセットの電気接点を露出させるように配置されて位置される前記スリーブの壁部にある複数の開口部を前記スリーブが含むメモリカードシステム。
3. 請求項１記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記スリーブが第２の位置にあるときには、前記電子回路カードを引き出して前記スリーブの占有面積外で前記第２のセットの電気接点を露出させる開口部を前記スリーブが片方の端部に有するメモリカードシステム。
4. 請求項２記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記スリーブが第２の位置にあるときには、前記電子回路カードを引き出して前記スリーブの占有面積外で前記第２のセットの電気接点を露出させる開口部を前記スリーブが片方の端部に有するメモリカードシステム。
5. 請求項４記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記第１のセットの電気接点の接点パターンは、公認されているメモリカード規格に準拠して配置され、前記第２のセットの電気接点の接点パターンは、公認されているＵＳＢコネクタ規格に準拠して配置されるメモリカードシステム。
6. 請求項５記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記第１のセットの電気接点の接点パターンは、ＳＤカード規格に準拠して配置され、前記スリーブの占有面積は、ＳＤカード規格に準拠した寸法を有するメモリカードシステム。
7. 請求項１記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記第１のセットの電気接点の接点パターンは、公認されているメモリカード規格に準拠して配置され、前記第２のセットの電気接点の接点パターンは、公認されているＵＳＢコネクタ規格に準拠して配置されるメモリカードシステム。
8. 請求項７記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記第１のセットの電気接点の接点パターンは、ＳＤカード規格に準拠して配置されるメモリカードシステム。
9. 請求項４記載のメモリカードシステムにおいて、
   前記スリーブは、前記電子回路カードに対する前記スリーブの第２の位置を規定する前記スリーブの端部にある開口部に隣接した壁部を含むメモリカードシステム。
10. 請求項９記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１および第２のセットの電気接点は、前記電子回路カードの同一面上に位置し、前記スリーブは、前記開口部を有する前記スリーブの端部に隣接していて前記電子回路カードの同一面とは反対側の面の一部分を露出させる開口領域を含むメモリカードシステム。
11. 請求項４記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記開口部を有する前記スリーブの端部とは反対側にある端部は、前記電子回路カードに対して前記スリーブの第１の位置を規定するストッパを含むメモリカードシステム。
12. メモリカードシステムであって、
    外面上に第１および第２のセットの電気接点を有する密閉形電子回路カードであって、前記第１のセットの電気接点は、前記第２のセットの電気接点から離間され、前記第２のセットの電気接点とは異なる接点の配置を有する密閉形電子回路カードと、
    前記電子回路カードに内蔵された再プログラム可能な不揮発性メモリシステムであって、前記第１または第２のセットの電気接点のいずれかを通して、メモリと前記電子回路カードの外部との間でデータ転送をするように動作可能に接続された再プログラム可能な不揮発性メモリシステムと、
    スリーブであって、前記電子回路カード全体がその少なくとも１つの壁部において前記スリーブ内に実質的に収まる少なくとも第１の位置と、前記スリーブの開口部を有する端部から部分的に引き抜かれて前記第１のセットの電気接点を収容する前記電子回路カードの表面部分を露出させる第２の位置との間を前記電子回路カードが手によってスライドさせられるように前記電子回路カードを取り囲むスリーブと、
    前記電子回路カードが第１の位置にあるときには、前記第２のセットの電気接点を露出させる位置にある前記スリーブの壁部を通る複数の開口部と、を備え、
    前記第１のセットの電気接点は、前記電子回路カードが第１の位置にあるときには前記スリーブの壁部にある開口部を介して露出され、前記電子回路カードが第２の位置にあるときには前記スリーブにより覆われるメモリカードシステム。
13. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１および第２のセットの電気接点は、それぞれ異なる第１および第２の公認されている規格に準拠するメモリカードシステム。
14. 請求項１３記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１の公認されている規格は、ユニバーサル・シリアル・バス（ＵＳＢ）規格であるメモリカードシステム。
15. 請求項１４記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第２の公認されている規格は、セキュアデジタル（ＳＤ）メモリカード規格であるメモリカードシステム。
16. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第２のセットの電気接点は、前記電子回路カードのエッジに沿って配列された複数の接点を含むメモリカードシステム。
17. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１のセットの電気接点を収容する前記電子回路カードの表面部分は、前記電子回路カードの他の部分よりも幅が狭い矩形であるメモリカードシステム。
18. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１の位置にあるスリーブおよび電子回路カードは、ともにセキュアデジタル（ＳＤ）メモリカードの公認されている規格に実質的に準拠したサイズと形状を有するメモリカードシステム。
19. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１のセットの電気接点を収容する前記電子回路カードの表面部分の厚さは、前記第２のセットの電気接点を収容する前記電子回路カードの厚さよりも厚いメモリカードシステム。
20. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１および第２のセットの電気接点は、前記電子回路カードの同一平面上に配置されるメモリカードシステム。
21. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記第１および第２のセットの電気接点は、前記電子回路カードの一面に配置され、前記スリーブは、前記電子回路カードのその一面とは反対側の面部分を露出させるために、第２のセットの電気接点を露出させる複数の開口部に対して反対側の面にある前記スリーブの開口部を有する端部に隣接した開口部を有するメモリカードシステム。
22. 請求項１２記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記電子回路カードが前記スリーブ内の第１の位置にあるときには前記電子回路カードの端部と噛み合い、前記電子回路カードを第１の位置に保持するように、前記スリーブの開口部を有する端部に位置された舌部を有する弾力性のある側壁部分を前記スリーブはさらに含むメモリカードシステム。
23. メモリカードシステムであって、
    公認されているメモリカード規格に準拠するパターンを有し、その第１のエッジに沿った第１のセットの接点と、前記第１のエッジの反対側のその第２のエッジに沿って設けられた開口部とを有する矩形のスリーブと、
    第１の端部に対して、前記スリーブの開口部を通して前記スリーブ内に挿入され前記スリーブ内で物理的なストッパに当たって止まるまで挿入される形状を有する密閉形回路カードであって、ＵＳＢプラグ規格に準拠する形状および第２のセットの接点を有する前記回路カードの一部が前記スリーブの開口部から延びている密閉形回路カードと、
    前記スリーブの内側にあって前記回路カード上にあり、前記回路カードが前記スリーブ内に挿入され前記回路カードの第１の端部が前記スリーブ内で前記物理的なストッパに当たって止まったときに、前記回路カードを前記第１のセットの接点と接続させる嵌合接点と、
    前記回路カード内の再プログラム可能な不揮発性メモリと、
    前記不揮発性メモリに接続されて、その動作を制御し、前記公認されているカード規格に準拠する信号プロトコルで動作するように前記回路カードの嵌合接点に接続され、前記ＵＳＢ規格に準拠する信号プロトコルで動作するように前記第２のセットの接点に接続される前記回路カード内にある電子回路と、
    を備えるメモリカードシステム。
24. 請求項２３記載のメモリカードシステムにおいて、
    前記公認されているカード規格は、ＳＤカード規格であるメモリカードシステム。
25. 第１の回路カードの公認されている規格に準拠する第１のセットの回路カード接点を受け入れてこれと接続する第１のレセプタクルを有する第１のホストと、第２の回路カードの公認されている規格に準拠する第２のセットの回路カード接点を受け入れてこれと接続する第２のレセプタクルを有する第２のホストとの間でデータ転送を行う方法であって、前記第１および第２のセットの回路カード接点は相互に物理的な互換性はなく、それを通して通信される信号の少なくともいくつかの信号のフォーマットもまた相互に互換性のない、前記データ転送方法は、
    互いに離れた前記回路カード外面の位置に配設された前記第１および第２のセットの回路カード接点のいずれかを介してデータの転送の際にアクセスすることができる再プログラム可能な不揮発性メモリを含むメモリカード回路を提供するステップであって、前記第１のセットの回路カード接点上にはカバーが存在する、ステップと、
    前記第１のセットの回路カード接点からカバーを取り去るステップと、
    その後、前記第１のセットの回路カード接点を前記第１のホストの第１のレセプタクルに挿入するステップと、
    その後、前記第１のセットの回路カード接点を介して前記メモリ回路カードのメモリに前記第１のホストからデータを転送するステップと、
    その後、前記第１のホストから前記第１のセットの回路カード接点を抜き去るステップと、
    その後、前記カバーが前記第１のセットの回路カード接点を覆うように元の位置に戻すステップと、
    その後、前記第２のセットの回路カード接点を前記第２のホストの第２のレセプタクルに挿入するステップと、
    その後、前記第２のセットの回路カード接点を介して前記メモリ回路カードのメモリから前記第２のホストへデータを転送するステップと、
    を含む方法。

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