JP4912909B2 - フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
ΔEf=(D/S2−D/S1)/(T2−T1) (1)
(式中、T1はエッチング開始時点Aから終了時点Bまでに要した時間(分)、T2はエッチング開始時点Aから時点Cまでに要した時間(分)であり、T2とT1との差は1分以内である。S1及びS2は、それぞれ時点B及び時点Cにおけるアンダーカットの幅(mm)である。Dは垂直な方向のエッチング深さ(mm)である。)
本発明は、金属張積層体の導体層をエッチング液によってエッチングして回路形成してフレキシブルプリント配線板を製造する方法に関する。エッチングには大別して、化学的に対象金属を溶解する化学的エッチングと対象金属を陽極として電気化学的に金属を溶解する電解腐食法の2つの方法があるが、本発明にかかるフレキシブルプリント配線板の回路形成は、前者の化学的エッチングにより行われる。
1)金属張積層体の導体層上に、回路部のみがマスキングされ非回路部の導体層が露出するように所望の回路パターンを有するレジスト層を設ける。
2)露出している導体層を化学的エッチング処理により除去する。
3)最後にレジスト層を除去する。
ΔEf=(D/S2−D/S1)/(T2−T1) (1)
また、時点Cにおいては、時点Bに比べると(Ef)は大きくなるが、一方、導体層の最上部における面方向へのエッチング幅Kも大きくなる(K1<K2)。更に、Kが大きくなる程、導体層の上部が細くなるという状態、いわゆる『導体部の先細り』の状態になり、好ましくない。特に微細な回路形成においては、K1を所望の回路幅に合わせて制御することが重要になるので、仮にK1に制御する回路加工では、導体層の厚みの最大値はDが好ましい。
ΔEf=(D'/S3−D/S1)/(T2−T1) (2)
となるので、上式(1)で算出したΔEf値を上式(2)に代入してD'を算出する。このようにして算出したD'と等しい導体層2を有する金属張積層体を用意し、実際にエッチングした場合の終了時点を模式的に示す断面図を図3に示す。ここで、本発明の指標を用いて制御された導体層2の好ましい断面図の態様を示す状態を図3Xに示し、本発明の指標で
Δ(D/S)<2.0となる導体層の断面図の態様を示す状態を図3Yに示す。図3Xにおける
腐食係数(D'/S3)と、図3Yにおける腐食係数(D/S4)との関係は(D'/S3)>(D/S4)となるものの、K4>K3となり、導体層の上部が細くなるという状態になり、好ましくない。図2Bにおいて、厚みDが小さく、本発明の指標でΔEf<2.0となる導体層では、腐
食係数がほぼD/S1と等しい状態が存在し得るものとしても、厚みが十分に大きい状態、例えば厚みD'になると、(D'/S3)>(D'/S4)>(D/S1)という関係が成立し、導体層の最上部における面方向へのエッチング幅K4はK4>K3となるので、本発明の指標を満足しない導体層では、所望の回路幅に制御することが更に困難となる。
各実施例及び比較例で得られた銅張積層体を、CAMECA社製のIMS−4Fにより、銅箔の塗工面側に一次イオンとして、Cs+を14.5KeV、50nAの強さで、100μm2の領域に照射し、そこから放出される銅と炭素の二次イオン(負イオン)を60μmφの測定範囲内について、各1秒ずつ強度を計測した。
各実施例及び比較例で得られた銅張積層体を、これらの銅箔表面に物理研磨を施した後、さらに酸性の腐食液を用いてエッチングし、これを(株)キーエンス社製の超深度形状測定顕微鏡VK8500により2000倍の倍率で観察し、切断法によるASTM粒度測定(ASTM E112)に準拠した方法を用いて、平均の結晶粒径を求めた。
超深度形状測定顕微鏡(KEYENCE製、VK−8500)を用いて、2000倍で銅箔面の長さ方向に140μm測定した。
サンプルを冷間埋め込み樹脂に埋め込み、冷間埋め込み樹脂を完全に硬化させた後、サンプルを回路の横方向への断面を形成できるようにして、断面ピースを作製した。この断面の600倍の光学顕微鏡写真を撮影し、その写真から腐食係数を算出した。すなわち、図5はエッチングされたサンプルの導体層の断面を示す図であるが、導体層の配線パターンの上部をW1、下部をW2、導体層の高さをHとして腐食係数(Ef)を下記式(2)で求めた。
Ef=D/S=2H/(W2−W1) (2)
反応容器に、N,N-ジメチルアセトアミドを入れる。この反応容器に4,4'-ジアミノ-2'-メトキシベンズアニリド(MABA)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、無水ピロメリット酸(PMDA)及び4,4'-ジアミノジフェニルエーテル(DAPE)を加えた。モノマーの投入総量が15wt%で、各ジアミンのモル比率は、MABA:DAPE、60:40となるよう投入した。その後、3時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液aを得た。
反応容器に、N,N-ジメチルアセトアミドを入れる。この反応容器に2,2'ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)及び1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE-Q)を容器中で撹拌しながら溶解させた。次に、BPDA及びPMDAを加えた。モノマーの投入総量が15wt%で、各ジアミンのモル比率は、BAPP:TPE-Q、80:20となるよう投入した。その後、3時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂液bを得た。
エッチング液A:塩化第二鉄20wt%、塩化第二銅0wt%、塩酸0.5wt%の水溶液
エッチング液B:塩化第二鉄20wt%、塩化第二銅10wt%、塩酸0.5wt%の水溶液
エッチング液C:塩化第二鉄0wt%、塩化第二銅20wt%、塩酸0.5wt%の水溶液
化学研摩液:過酸化水素/硫酸系化学研摩液(硫酸濃度20g/L、過酸化水素濃度80g/L)
銅箔1(電解銅箔、厚み12μm)を準備した。この銅箔上に合成例1で調整したポリイミド前駆体樹脂溶液bを硬化後の厚みが約2μmとなるように均一に塗布したのち、130℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。次に、その上に積層するように合成例2で調整したポリイミド前駆体樹脂液aを硬化後の厚みが約20μmとなるように均一に塗布し、135℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。更にポリイミド前駆体層上に先ほどのポリイミド前駆体樹脂液bを硬化後の厚みが約3μmとなるように均一に塗布し、130℃で加熱乾燥し溶媒を除去した。
次に、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを30秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は3.3であり、回路の直線性は0.27であった。
銅箔1の代わりに銅箔2(電解銅箔、厚み12μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、銅張積層体bを得た。なお、熱処理後の銅張積層体bの銅箔は、銅のピーク強度50.0に対して、炭素のピーク強度は0.58であり、平均結晶粒径は、3.0μmであった。また、ポリイミド樹脂層と接していない銅箔の表面粗度Rzは1.3μmであった。この銅張積層体bを、実施例1と同様にして、50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを30秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は2.6であり、回路の直線性は0.25であった。
銅箔1(電解銅箔、厚み12μm)を準備した。実施例1と同様にして銅張積層体aを得た。この銅張積層体aの銅箔層を化学研摩液で化学研摩して、銅箔層の厚みが8.0μmになるようにして、銅張積層体a'を得た。このようにして得られた銅張積層体a'の化学研摩面側の表面粗度Rzは1.3μmであった。この銅張積層体a'を、実施例1と同様にして、50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて40秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを20秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は3.3であり、回路の直線性は0.27であった。
銅箔2(電解銅箔、厚み12μm)を準備した。実施例1と同様にして銅張積層体bを得た。この銅張積層体bの銅箔層を化学研摩液で化学研摩して、銅箔層の厚みが8.0μmになるようにして、銅張積層体b'を得た。このようにして得られた銅張積層体a'の化学研摩面側の表面粗度Rzは1.3μmであった。この銅張積層体a'を、実施例1と同様にして、50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて40秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを20秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は2.6であり、回路の直線性は0.25であった。
銅箔1(電解銅箔、厚み12μm)を準備した。実施例1と同様にして銅張積層体aを得た。この銅張積層体aを、実施例1と同様にして50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、水洗した後、そのエッチング面を更に続く化学研摩液によるエッチング処理を10秒間行った。回路の直線性は0.27であった。
銅箔1(電解銅箔、厚み12μm)を準備した。実施例3と同様にして銅張積層体a'を得た。この銅張積層体a'を、実施例1と同様にして50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、水洗した後、そのエッチング面を更に続く化学研摩液によるエッチング処理を10秒間行った。回路の直線性は0.27であった。
銅箔1の代わりに銅箔3(電解銅箔、厚み12μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、銅張積層体を得た。なお、熱処理後の銅張積層体の銅箔は、銅のピーク強度50.0に対して、炭素のピーク強度は8.3であり、平均結晶粒径は、1.3μmであった。また、ポリイミド樹脂層と接していない銅箔の表面粗度Rzは1.8μmであった。この銅張積層体を、実施例1と同様にして、50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを30秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は1.5であり、回路の直線性は0.20であった。
銅箔1の代わりに銅箔4(電解銅箔、厚み12μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、銅張積層体を得た。なお、熱処理後の銅張積層体の銅箔は、銅のピーク強度50.0に対して、炭素のピーク強度は4.3であり、平均結晶粒径は、3.0μmであった。また、ポリイミド樹脂層と接していない銅箔の表面粗度Rzは1.0μmであった。この銅張積層体を、実施例1と同様にして、50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを30秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は1.8であり、回路の直線性は0.30であった。
銅箔1の代わりに銅箔5(圧延銅箔、厚み12μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、銅張積層体を得た。なお、熱処理後の銅張積層体の銅箔は、銅のピーク強度50.0に対して、炭素のピーク強度は0.13であり、平均結晶粒径は、7.7μmであった。また、ポリイミド樹脂層と接していない銅箔の表面粗度Rzは1.2μmであった。この銅張積層体を、実施例1と同様にして、50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを30秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は0.6であり、回路の直線性は0.61であった。
銅箔1の代わりに銅箔6(圧延銅箔、厚み12μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、銅張積層体を得た。なお、熱処理後の銅張積層体の銅箔は、銅のピーク強度50.0に対して、炭素のピーク強度は0.25であり、平均結晶粒径は、12.0μmであった。また、ポリイミド樹脂層と接していない銅箔の表面粗度Rzは1.4μmであった。この銅張積層体を、実施例1と同様にして、50μmピッチ{配線幅/配線間隔(L/S)=20/30}のレジストパターンを形成した後、液温40℃のエッチング液Bを用いて60秒間エッチングを行い、このときの断面ピースの腐食係数を測定した後、更に同条件にてエッチングを30秒間追加した後の断面ピースの腐食係数を測定した。測定値より算出した腐食係数の1分間当りの変化量は−0.8であり、回路の直線性は0.45であった。
エッチング液Bの代わりにエッチング液Aを用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例1で得た銅張積層体をエッチングAにより回路加工を行ったが、横方法へのエッチング速度が速く、回路形成が困難であった。
エッチング液Bの代わりにエッチング液Cを用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例1で得た銅張積層体をエッチングCにより回路加工を行ったが、垂直方向への十分なエッチング速度が得られず、回路の直線性は0.41であった。
2 導体層
3 エッチングレジスト層
4 開口部
D 導体層の厚さ
S アンダーカットの幅
Claims (8)
- 絶縁樹脂層及び導体層が積層する金属張積層体の導体層をエッチング液によってエッチングして回路形成するフレキシブルプリント配線板の製造方法において、導体層が、二次イオン質量分析(SIMS)で成分測定した場合、銅ピーク強度50.0に対して炭素ピーク強度が4.0以下で、結晶粒子径の平均値が2.0〜5.0μmの銅箔である金属張積層体を用意する第一の工程と、塩化第二鉄を15〜20wt%、塩化第二銅を5〜15wt%及び塩酸を0.1〜0.9wt%の濃度で含有する水溶液からなるエッチング液によって導体層をエッチングして回路形成する第二の工程とを備え、且つ第二の工程はサイドエッチングによるアンダーカット量(S)と、プリント基板に垂直な方向のエッチング深さ(D)との比(D/S)である腐食係数(Ef)の1分間当りの変化量(ΔEf)であって、下式(1)で計算されるΔEfが2.0以上となる条件でなされることを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
ΔEf=(D/S2−D/S1)/(T2−T1) (1)
(式中、T1はエッチング開始時点Aから終了時点Bまでに要した時間(分)、T2はエッチング開始時点Aから時点Cまでに要した時間(分)であり、T2とT1との差は1分以内である。S1及びS2は、それぞれ時点B及び時点Cにおけるアンダーカットの幅(mm)である。Dは垂直な方向のエッチング深さ(mm)である。) - 導体層の回路形成が、腐食係数(Ef)の1分間当りの変化量(ΔEf)が2.0〜4.0となる条件でなされる請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 第一の工程と第二の工程の間に、導体層を化学研摩して、導体層の厚み10〜90%を除去して薄肉化する工程を備えたことを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 化学研摩は、過酸化水素を0.5〜10重量%及び硫酸を0.5〜15%重量の濃度で含有する化学研摩液でなされることを特徴とする請求項3記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 絶縁樹脂層と接する導体層表面に表面処理層を有する請求項1〜4のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- エッチング液によって導体層をエッチングして回路形成する第二の工程が、導体層厚みの大部分をエッチングする工程aと、表面処理層を有する導体層の表面処理層をエッチング除去する工程bを備えることを特徴とする請求項5記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 工程aにおけるエッチング液は、塩化第二鉄を15〜20wt%、塩化第二銅を5〜15wt%及び塩酸を0.1〜0.9wt%の濃度で含有する水溶液であり、工程bにおけるエッチング液は、過酸化水素を0.5〜10重量%及び硫酸を0.5〜15%重量の濃度で含有する水溶液であることを特徴とする請求項6記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 回路幅が15〜40μmピッチのフレキシブルプリント配線板の回路形成に適用されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
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