JP4912534B2 - 紙幣入出金装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ATM(現金自動預入支払機)等に組み込まれ、紙幣の入金処理や出金処理を自動的に行う紙幣入出金装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
銀行等に設置されるATMや両替機には、紙幣の入金処理や出金処理を自動的に行う紙幣入出金装置が組み込まれている。一般に、この種の紙幣入出金装置は、紙幣の入出金を行う入出金部と、紙幣の種類および真偽を識別する識別部と、入金紙幣の集積や出金紙幣の繰り出しを行う中間プール部と、紙幣を収納する金庫(紙幣収納部)と、上記各部の間で紙幣搬送を行う搬送部とを備えており、入金取引に際しては、上記中間プール部に集積した入金紙幣を、入金確定操作に応じて金庫内に収納する一方、返却操作に応じて顧客に返却することが要求される。
【0003】
上記要求を満たす紙幣入出金装置としては、リフトブレードを備えるものが知られている。このものでは、中間プール部に集積される入金紙幣と金庫内の収納紙幣とをリフトブレードで切り分けており、入金確定操作に応じてリフトブレードを入金紙幣の上方位置(切り分け解除位置)まで上昇させた後、最下位置まで下降させることにより入金紙幣を金庫内に収納する。また、入金紙幣を返却する場合には、リフトブレード上の入金紙幣をベルト搬送体に押し付けるべく、リフトブレードを所定の紙幣返却位置まで上昇させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記リフトブレードの紙幣返却位置は、最下位置と切り分け解除位置との中間位置であるため、返却処理時に誤動作等でリフトブレードが上りすぎると、返却紙幣と金庫内の収納紙幣との切り分けが解除され、返却紙幣が誤って金庫内に収納される可能性がある。特にセンサやアクチュエータの故障によってリフトブレードが停止不能になると、リフトブレードが最上位置まで到達し、返却紙幣を全て金庫内に収納してしまう可能性があった。
【0005】
本発明の目的は、紙幣返却処理において、仮にセンサやアクチュエータが故障したとしても、リフトブレードが紙幣返却位置を越えて切り分け解除位置まで到達することを規制し、その結果、返却すべき未確定紙幣が誤って紙幣収納部に収納される不都合を解消することができる紙幣入出金装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の紙幣入出金装置は、紙幣収納部上に搬送された紙幣を前記紙幣収納部内に収納する紙幣収納機構を備えた紙幣入出金装置において、前記紙幣収納部内の確定紙幣と前記紙幣収納部上の未確定紙幣とを切り分けるリフトブレードであって、前記未確定紙幣を前記紙幣収納部内に収納する過程で前記切り分けを解除するための切り分け解除位置と、該切り分け解除位置よりも低い位置で前記未確定紙幣を返却するための紙幣返却位置とを有するものと、前記リフトブレードを昇降させるためのカムであって、その第1の方向の回転の際に、前記リフトブレードを最下位置から前記切り分け解除位置に到達させる第1カム面と、第2の方向の回転の際に、前記リフトブレードを最下位置から前記紙幣返却位置に到達させる第2カム面とを備えると共に、前記第2の方向の回転の際には、前記リフトブレードが前記切り分け解除位置に到達できないように形成されているものと、前記カムを正逆方向に駆動制御する駆動制御手段とを備えて構成される。
【0007】
また、前記カムの回転に応じて前記リフトブレードを昇降させるカムアームを更に備え、前記第2カム面は、前記カムが第2の方向に回転した際に、前記カムアームを前記紙幣返却位置で停止させるストッパ面を有することが好ましい。この場合においては、カムアームを介してリフトブレードを停止させることにより、ストッパ面による停止負荷がリフトブレードに直接作用することを回避できる。
【0008】
また、前記第1カム面の終端部と、前記第2カム面の終端部とがオーバーラップすると共に、前記第1カム面の終端部の内側に入り込むように前記第2カム面の前記ストッパ面が形成されていることが好ましい。この場合においては、前記カムアームがストッパ面を乗り越えて切り分け解除位置に到達することを防止でき、しかも、カム面のオーバーラップによりカムの小型化が可能になる。
【0009】
また、前記紙幣収納部が、紙幣入出金装置本体に対して着脱自在な金庫で構成されていることが好ましい。この場合においては、装置本体から金庫を取外すことにより、紙幣の回収作業や補充作業を任意の場所で行うことができる。
【0010】
また、前記リフトブレードが前記金庫側に設けられ、前記カム及び前記カムの駆動手段が前記装置本体側に設けられていることが好ましい。この場合においては、カムや駆動手段を金庫側に設ける場合に比して金庫の小型化および軽量化を図ることができる。
【0011】
また、前記カムアームは、前記装置本体側に上下回動自在であり、該カムアームは、前記カムの前記第1カム面および前記第2カム面に接当し、且つ、前記リフトブレード側に係合するカムピンを備えることが好ましい。この場合においては、カムピンをリフトブレードとの連結部材に兼用して部品点数の削減および構造の簡略化を図ることができる。
【0012】
また、前記カムアームが最下位置にあることを検出するセンサを更に備えることが好ましい。この場合においては、金庫側にセンサを設けることなく、リフトブレードが最下位置にあることを検出できるため、金庫側の配線が不要になる等の利点がある許りでなく、リフトブレードが上昇位置にある場合に、上記センサ信号に基づいて金庫の取出し規制を行うことができる。
【0013】
また、前記カムアームが切り分け解除位置にあることを検出するセンサと、前記カムアームが紙幣返却位置にあることを検出するセンサとを更に備えることが好ましい。この場合においては、金庫側にセンサを設けることなく、リフトブレードが切り分け解除位置や紙幣返却位置にあることを検出できるため、金庫側の配線が不要になる等の利点がある。
【0014】
また、前記駆動制御手段は、前記未確定紙幣の返却命令があったとき、前記カムを第2の方向に回転させることにより、前記リフトブレードを前記紙幣返却位置まで上昇させる一方、前記未確定紙幣の収納指令があったときは、前記カムを第1の方向に回転させることにより、前記リフトブレードを前記紙幣返却位置を越えて前記切り分け解除位置まで上昇させることが好ましい。この場合においては、カムの第1カム面を使って紙幣返却処理を行う不都合を回避することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図示した一実施形態に基いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る紙幣入出金装置の内部側面図である。この図に示されるように、紙幣入出金装置1は、最上部の前側に設けられる入出金部100と、該入出金部100の後方に設けられる識別部200と、上記入出金部100の下方に設けられる千円用中間プール部300Aと、該千円用中間プール部300Aの下方に着脱自在に装着される千円用金庫400Aと、該千円用金庫400Aの下方に設けられる五千円用中間プール部300Bと、該五千円用中間プール部300Bの下方に着脱自在に装着される五千円用金庫400Bと、五千円用金庫400Bの下方に設けられる一万円用中間プール部300Cと、該一万円用中間プール部300Cの下方に着脱自在に装着される一万円用金庫500と、上記各部の間で紙幣搬送を行う紙幣搬送部600と、上記金庫400A、400B、500の後方に設けられる制御部700とを備えて構成される。尚、上記の各中間プール部300A、300B、300Cは同一構造であるため、各中間プール部300A、300B、300Cに共通する説明においては符号A、B、Cを省略する。また、金庫400A、400B、500のうち、千円用金庫400Aと五千円用金庫400Bも同一構造であるため、各金庫400A、400Bに共通する説明においては符号A、Bを省略する。
【0016】
入出金部100は、入金利用者から紙幣Pを受け取ると共に、出金利用者に紙幣Pを渡す部分である。本実施形態の入出金部100は、入金時において、入出金口101に一括投入された紙幣Pの束を仕切り板102の上側に取り込む処理と、取り込んだ紙幣Pを搬送口103を介して識別部200に順次繰り出す処理と、入金リジェクト口104から送り込まれるリジェクト紙幣Pを仕切り板102の下側に集積する処理と、集積したリジェクト紙幣Pを入出金口101から放出する処理とを行い、また、出金時および一括返却時においては、搬送口103を介して識別部200から送り込まれる紙幣Pを仕切板102の上側に集積する処理と、集積した紙幣Pを入出金口101から放出する処理とを行うように構成される。
【0017】
識別部200は、入金された紙幣Pまたは出金する紙幣Pの真偽および種類を識別する部分である。本実施形態の識別部200は、紙幣Pの光透過パターンを検出する光透過式識別センサ(図示せず)と、紙幣Pに印刷される磁性体の磁気パターンを検出する磁気式識別センサ(図示せず)とを備えて構成される。
【0018】
中間プール部300は、入金された紙幣Pの一時保留や、金庫400、500からの出金紙幣Pの繰り出しを行う部分である。本実施形態の中間プール部300は、入金時において、搬送口301から送り込まれる紙幣Pを集積する処理(集積モード)と、集積した紙幣Pを金庫400、500に収納する処理(収納モード)とを行い、また、一括返却時においては、集積した紙幣Pを搬送口301から順次繰り出す処理(返却モード)を行い、更に、出金時においては、金庫400、500内の紙幣Pを搬送口301から順次繰り出す処理(繰り出しモード)を行うように構成される。
【0019】
金庫400、500は、入金された紙幣Pまたは出金用の紙幣Pを収納する部分である。本実施形態の金庫400、500は、金庫内部を中間プール部300に連通させる上部開口401、501と、該上部開口401、501を開閉するシャッタ402、502と、紙幣取扱者が紙幣Pを出し入れするための紙幣出し入れ口403、503と、該紙幣出し入れ口403、503を開閉するドア404、504と、該ドア404、504を施錠するドア施錠機構405、505とを備えて構成される。また、本実施形態の一万円用金庫500は、出金時に発見したリジェクト紙幣Pを収納するリジェクト金庫を兼ねており、該リジェクト金庫を構成する出金リジェクト部506が前端側に一体化されている。
【0020】
紙幣搬送部600は、入金された紙幣Pを識別部200から各中間プール部300へ搬送する入金搬送処理と、入金リジェクト紙幣Pを識別部200から入出金部100の入金リジェクト口104へ搬送する入金リジェクト搬送処理と、出金(または返却)する紙幣Pを各中間プール部300から識別部200へ搬送する出金搬送処理(または返却搬送処理)と、出金リジェクト紙幣Pを出金リジェクト部506へ搬送する出金リジェクト搬送処理とを行う部分である。本実施形態の紙幣搬送部600は、識別部200の後部から千円用中間プール部300Aの搬送口近傍に至る横搬送部601と、千円用中間プール部300Aの搬送口近傍から出金リジェクト部506に至る縦搬送部602と、各中間プール部300の搬送口近傍で搬送経路を切換える千円ゲート603A、五千円ゲート603Bおよび一万円ゲート603Cと、横搬送部601の中間部から入出金部100の入金リジェクト口104に至る入金リジェクト搬送部604と、該入金リジェクト搬送部604の始端部で搬送経路を切換える入金リジェクトゲート605とを備えて構成される。
【0021】
制御部700は、ホストからのコマンドや各種センサの検出信号を入力し、該入力に応じて各種アクチュエータを動作させる部分である。本実施形態の制御部700は、入金処理、収納処理、一括返却処理および出金処理を行うためのプログラムを備えており、以下、上記各処理の概略を説明する。
【0022】
入金処理は、入金コマンドの受信に応じて実行される。入金コマンドを受信すると、入出金部100の入出金口101を開閉するシャッタ105が開き、紙幣Pの投入を待つ。紙幣Pの束が入出金口101に投入されると、投入された紙幣Pの束は、仕切り板102の上側に取り込まれた後、識別部200に一枚ずつ順次繰り出され、その真偽および種類が識別される。紙幣Pが真券であると識別された場合には、その券種に対応するゲート603が開くと共に、紙幣Pが横搬送部601および縦搬送部602を経て対応する中間プール部300に送り込まれ、ここに集積される。一方、紙幣Pが偽券であると識別された場合には、入金リジェクトゲート605が開くと共に、紙幣Pが横搬送部601および入金リジェクト搬送部604を経て仕切り板102の下側に送り込まれ、ここに集積される。入出金部100から全ての紙幣Pが繰り出されると、入金リジェクト紙幣P(仕切り板102の下側集積紙幣P)の有無が判断される。入金リジェクト紙幣Pが無い場合には、そのまま入金処理を終了する一方、入金リジェクト紙幣Pが有る場合には、入金リジェクト紙幣Pを入出金口101から返却した後、入金処理を終了する。
【0023】
また、入金処理終了後、収納コマンドを受信すると、収納処理が実行され、各中間プール部300に集積された紙幣Pが各金庫400、500に収納される。一方、入金処理終了後、返却コマンドを受信すると、一括返却処理が実行される。一括返却処理においては、各中間プール部300に集積された紙幣Pが順次繰り出されると共に、繰り出された紙幣Pが縦搬送部602、横搬送部601および識別部200を経て入出金部100に送り込まれ、ここに集積される。その後、集積された紙幣Pを入出金口101から返却し、一括返却処理を終了する。
【0024】
出金処理は、出金コマンドの受信に応じて実行される。出金コマンドを受信すると、各金庫400、500内の紙幣Pが必要枚数だけ順次繰り出されると共に、繰り出された紙幣Pが縦搬送部602、横搬送部601および識別部200を経て入出金部100に送り込まれ、ここに集積される。その後、集積された紙幣Pを入出金口101から出金し、出金処理を終了する。また、出金処理中に出金リジェクト紙幣P(偽券、破損紙幣、重送紙幣等)が見つかった場合には、出金リジェクト処理が実行され、出金リジェクト部506に出金リジェクト紙幣Pが収納される。
【0025】
次に、本発明の要部である中間プール部300および金庫400(500)を詳細に説明する。図1に示されるように、紙幣入出金装置1のシャーシ2には、左側方に開口する3段の金庫装着室3が形成されている。各金庫装着室3の上部には、ユニット化された中間プール部300が組み付けられており、各中間プール部300には、縦搬送部602の動力源である縦搬送モータ606の動力が入力ギヤ302を介して伝動される。これにより、各中間プール部300において、縦搬送部602と同期した紙幣搬送(集積搬送および繰り出し搬送)を行うことが可能になる。
【0026】
図2は、中間プール部の内部平面図、図3は、中間プール部の内部左側面図である。これらの図に示されるように、中間プール部300は、縦搬送部602と同期して紙幣Pの集積搬送および繰り出し搬送を行うベルト搬送体303と、集積搬送時および繰り出し搬送時にベルト搬送体303との間で紙幣Pを挟持搬送するピックアップローラ304と、繰り出し搬送時に紙幣Pの分離を促す分離ローラ305と、繰り出し搬送時に紙幣Pの走行を検知する繰り出しセンサ306と、繰り出し搬送時に下層の紙幣Pを制動する紙幣ブレーキ機構307と、集積搬送時に紙幣Pを一枚ずつ整然と集積させる紙幣集積機構308と、集積搬送時および繰り出し搬送時に所定のタイミングで紙幣Pを押し下げる押し下げ機構309と、上記紙幣集積機構308および押し下げ機構309を動作させるバタフライソレノイド310と、上記紙幣ブレーキ機構307を動作させる分離ソレノイド311とを備えて構成される。尚、上記紙幣集積機構308の詳細な構成および作用は後述する。
【0027】
一方、金庫400(500)は、各金庫装着室3における中間プール部300の下方空間に着脱自在に装着される。図1に示されるように、各金庫装着室3の前側には、それぞれ金庫施錠機構4が設けられている。金庫施錠機構4は、施錠操作および解錠操作に応じて出没する回動式のロックレバー4aを備えており、上記施錠操作に伴って突出したロックレバー4aが金庫400(500)に係合することにより、金庫400(500)の取り出しが規制される。また、図4に示されるように、各金庫装着室3の裏側(シャーシ2の右側面)には、リフト駆動機構5が設けられている。リフト駆動機構5は、リフトモータ6と、該リフトモータ6の正逆駆動に応じて回動するカム7と、該カム7に上方から接当するカムピン8と、該カムピン8を支軸9aを支点として上下動自在に支持するカムアーム9とを備えて構成され、リフトモータ6の正逆駆動に応じたカム7の回動により、カムピン8を上下動させる。そして、カムピン8は、シャーシ2に形成される円弧状(円弧中心は支軸9a)の長孔10を介して金庫装着室3に突出しており、金庫装着状態においては、金庫400(500)の側面に形成される同一形状の長孔406を介して金庫400(500)の内部に進入する。尚、上記リフト駆動機構5の詳細な構成および作用は後述する。
【0028】
金庫400(500)は、前述したように、金庫内部を中間プール部300に連通させる上部開口401(501)と、該上部開口401(501)を開閉するシャッタ402(502)と、紙幣取扱者が紙幣Pを出し入れするための紙幣出し入れ口403(503)と、該紙幣出し入れ口403(503)を開閉するドア404(504)と、該ドア404(504)を施錠するドア施錠機構405(505)とを備えて構成されるが、さらに、その内部には、紙幣収納機構を備えている。尚、金庫400および金庫500における上記機構の構成は略同一であるため、以降は、金庫500の説明を省略する。
【0029】
図5は、リフトブレード上昇状態(繰り出しモード)を示す紙幣収納機構の正面図、図6は、リフトブレード上昇状態(繰り出しモード)を示す紙幣収納機構の右側面図、図7は、リフトブレード下降状態(初期状態)を示す紙幣収納機構の右側面図である。これらの図に示されるように、紙幣収納機構は、ベルト搬送体303の下方で紙幣Pを昇降させるステージ407と、該ステージ407を昇降自在に支持するパンタグラフ408と、上記ステージ407を上昇方向に付勢するステージバネ(引張コイルバネ)409と、金庫400の上端部に上下回動自在に設けられる左右一対のリフトアーム410と、該リフトアーム410の先端部に上下回動自在に設けられるリフトブレード411とを備えて構成される。
【0030】
パンタグラフ408は、金庫400の底部に設けられるベースプレート412と、ステージ407との間に伸縮自在に構成されており、その枢軸413は右側方に延出している。ステージバネ409は、枢軸413の延出部と金庫400の固定部との間に介設されると共に、中間部が複数の固定プーリ414に懸回されており、そのバネ力は、枢軸413を引き上げる方向、つまりステージ407を上昇させる方向に作用している。
【0031】
左右一対のリフトアーム410は、平面視でステージ407の左右両側に振り分け状に配置されると共に、その基端部同士が回動支軸410aを介して一体的に連結されている。右側のリフトアーム410には、作動プレート415が一体的に設けられており、その先端部には係合溝415aが形成されている。係合溝415aは、金庫400が装置本体に装着されたとき、リフト駆動機構5のカムピン8に係合し、リフトアーム410をリフト駆動機構5に連動連結させる。これにより、リフトアーム410がリフトモータ6の正逆駆動に応じて昇降動作することになる。さらに、作動プレート415には、プーリ416が設けられている。プーリ416には、ステージバネ409の中間部が懸回されており、そのバネ力は、プーリ416を引き下ろす方向に作用している。そのため、ステージバネ409を利用してリフトアーム410を下方に付勢できる許りでなく、リフトアーム410の上昇動作時に、ステージバネ409を介してステージ407を引き上げることが可能になる。
【0032】
リフトブレード411は、平面視で紙幣P(ステージ407)の幅方向両端部に重合するようにリフトアーム410の先端部に取り付けられている。リフトブレード411の前後中央位置は、左右方向(紙幣幅方向)を向く第1支軸417と、前後方向(紙幣長さ方向)を向く第2支軸418とを介してリフトアーム410の先端部に支持されている。第1支軸417を支点とするリフトブレード411の回動は自由であり、紙幣Pの押圧反力または紙幣Pとの接触抵抗によってリフトブレード411が略平行姿勢に保たれる。一方、第2支軸418を支点とするリフトブレード411の回動は、正面視で略平行となる位置が上限であり、常時は復帰バネ419の付勢力で上限に位置する。また、図7に示されるように、リフトアーム410がステージバネ409の付勢力またはリフトモータ6の駆動力で金庫400内に位置するときは、リフトブレード411がリフトアーム410と略一直線となり、金庫400の上端部に沿って格納される。以下、リフトブレード411の基本的な作用を図8〜図10に沿って説明する。
【0033】
図8は、集積モードにおけるリフトブレードの作用を示す正面図、図9は、返却モードおよび収納モードにおけるリフトブレードの作用を示す正面図、図10は、収納モードにおけるリフトブレードの作用を示す正面図である。図8に示されるように、集積モードにおいては、リフトブレード411が収納紙幣Pの両端部を押えながら集積ポジションAまで移動する。入金紙幣Pは、ベルト搬送体303とリフトブレード411との間に順次搬入され、リフトブレード411上に集積される。これにより、リフトブレード411は、入金紙幣Pと収納紙幣Pとを切り分ける部材として機能することになる。集積処理完了後、顧客の要求に応じて入金紙幣Pを返却する場合は、図9に示されるように、リフトブレード411が返却ポジションB(返却位置)まで上昇する。このときリフトブレード411上の入金紙幣Pは、ベルト搬送体303に押し当てられ、ベルト搬送体303の繰り出し搬送動作に伴って中間プール部300から順次搬出される。一方、集積処理完了後、入金確定操作に応じて入金紙幣Pを金庫400に収納する場合は、図9に示されるように、リフトブレード411が返却ポジションBを越えて最上ポジションC(切り分け解除位置)まで上昇する。その途中、入金紙幣Pがベルト搬送体303との接当により上昇が規制されると、リフトブレード411は、復帰バネ419に抗して下方に退避回動すると共に、入金紙幣Pの側面をなぞりながら入金紙幣Pの上方に移動し、その後、復帰バネ419の付勢力で平行姿勢に復帰する。そして、最上ポジションCまで上昇したリフトブレード411は、図10に示されるように、反転下降して入金紙幣Pおよび収納紙幣Pを押し下げ、金庫400内に収納することになる。また、繰り出しモードにおいては、リフトブレード411が最上ポジションCの近傍まで上昇する。このときステージ407上の収納紙幣Pは、ベルト搬送体303に押し当てられ、ベルト搬送体303の繰り出し搬送動作に伴って中間プール部300から順次搬出される。
【0034】
図11は、紙幣集積機構を示す中間プール部の内部平面図、図12は、紙幣集積機構を示す中間プール部の内部左側面図である。これらの図に示されるように、紙幣集積機構308は、平面視で紙幣P(ステージ407)の幅方向両端部に重合するように設けられる左右一対のバタフライ308aと、各バタフライ308aを上下回動自在に支持するバタフライ支軸(駆動軸)308bと、前記バタフライソレノイド310の駆動に応じて一対のバタフライ308aを上げ動作させるバタフライ駆動リンク(動力伝達機構)308cと、上記バタフライ308aの回動位置を検出するバタフライポジションセンサ308dとを備えて構成されている。バタフライ308aは、金属製の線材を曲げ加工したワイヤー状のもので、その両端部がバタフライ支軸308bに溶着されている。バタフライ駆動リンク308は、バタフライソレノイド310の直線運動をバタフライ支軸308bの回転運動に変換するもので、バタフライソレノイド310の駆動に応じてバタフライ308aを高速で回動させる。バタフライポジションセンサ(ホトインタラプタ)308dは、バタフライ308aが最下位置にあることを検出するためのもので、バタフライ支軸308に一体的に設けられる遮光部材308eが透過位置にあるとき、バタフライ308aの最下位置を検出するように設けられている。
【0035】
図13は、集積モード(集積紙幣少量)におけるバタフライの作用を示す左側面図および正面図、図14は、集積モード(集積紙幣多量)におけるバタフライの作用を示す左側面図および正面図である。これらの図に示されるように、集積モードにおける紙幣受け入れ待機状態では、バタフライ308aが下側位置にあり、搬送口301から送り込まれる紙幣Pはバタフライ308aの上に搬入される。バタフライ308aは、中間プール部300に紙幣Pの略3/4が搬入された時点、つまり紙幣Pの後端側がベルト搬送体303とピックアップローラ304とに挟持されている段階で上方へ回動動作される。このとき、バタフライ308aは、紙幣Pの幅方向両端部を跳ね上げながら紙幣Pの上方へ移動する。その後、紙幣Pの搬入が完了した段階でバタフライ308aを上方から下方へ回動させ、紙幣Pをリフトブレード411上(ステージ407上)に叩き落す。この一連の動作を繰り返すことにより、複数枚の紙幣Pがリフトブレード411上に整然と集積されることになる。さらに、集積モードにおいては、紙幣Pを1枚集積する毎に、前記バタフライポジションセンサ308dの検出信号をチェックすると共に、バタフライポジションセンサ308dが非透過状態である場合には、リフトブレード411を所定ストローク下降させる。つまり、下方へ回動したバタフライ308aが所定の回動姿勢(最下位置)を保つようにリフトブレード411を順次下降させることにより、ベルト搬送体303の下方に一定高さの紙幣搬入スペースが確保されることになる。
【0036】
図15は、待機状態を示すリフト駆動機構およびリフトブレードの説明図、図16は、収納モードを示すリフト駆動機構およびリフトブレードの説明図、図17は、返却モードを示すリフト駆動機構およびリフトブレードの説明図である。これらの図に示されるように、前記リフト駆動機構5のカム7は、第1方向に回転した際にカムピン8を押し上げる第1カム面7aと、第2方向に回転した際にカムピン8を押し上げる第2カム面7bとを有する。第1カム面7aは、リフトブレード411を最下位置から最上位置(切り分け解除位置)まで到達させるように回転中心からの距離が設定される一方、第2カム面7bは、リフトブレード411を最下位置から返却位置まで到達させるように回転中心からの距離が設定されている。第1カム面7aと第2カム面7bは、その終端部同士がオーバーラップしており、第2カム面7bの終端部は、第1カム面7bの終端部内側に入り込み、凹溝状のストッパ面7cを形成している。つまり、収納モードにおいては、図16に示されるように、カム7(リフトモータ6)を第1方向に回転させた後、最上位置センサS1のカムアーム位置検出に基づいて回転を停止させる。これにより、リフトブレード411は、前述した最上位置Cに到達し、入金紙幣Pと収納紙幣Pとの切り分けを解除する。その後、カム7を第2方向に回転させると共に、最下位置センサS2(S3)のカムアーム位置検出(カム位置検出)に基づいて回転を停止させると、入金紙幣Pが金庫400内に収納されることになる。一方、返却モードにおいては、図17に示されるように、カム7を第2方向に回転させた後、返却位置センサS4のカムアーム位置検出に基づいて回転を停止させる。これにより、リフトブレード411は、前述した返却位置Bに到達し、入金紙幣Pの繰り出しが可能になるが、このときカムピン8は、ストッパ面7cが形成する凹溝内に入り込んでいるので、仮にセンサ故障等でカム7が回り続けたとしても、カムピン8の上昇側への移動がストッパ面7cによって規制される。そのため、リフトブレード411が誤動作によって最上位置に到達することがなく、入金紙幣Pが誤って金庫400内に収納される不都合を防止できることになる。
【0037】
図18は、制御部の入出力を示すブロック図である。この図に示されるように、制御部700には、前述したリフトモータ6、繰り出しセンサ306、バタフライポジションセンサ308d、バタフライソレノイド310、分離ソレノイド311、縦搬送モータ606、最上位置センサS1、最下位置センサS2、S3および返却位置センサS4に加え、中間プール部300の搬送口301で紙幣Pの通過を検知する中間通過センサ312、横搬送部601を搬送動作させる横搬送モータ607等が接続されている。以下、制御部700による入金計数集積制御(集積モード)、収納制御(収納モード)および返却計数繰り出し制御(返却モード)をフローチャートに基づいて説明する。
【0038】
図19は、入金計数集積制御(集積モード)の制御手順を示すフローチャートである。この図に示されるように、入金計数集積制御においては、リフトモータ6を第2方向に駆動し、カム7(リフトブレード411)を集積位置へ移動(S1901)させた後、集積を開始する(S1902)。中間通過センサ312が紙幣Pの先端を検知(S1903)すると、175ステップ搬送後(S1904)にバタフライソレノイド310をON(S1905)にし、その後、中間通過センサ312が紙幣Pの後端を検知(S1906)してから35ステップ搬送(S1907)した時点でバタフライソレノイド310をOFF(S1908)にし、紙幣1枚の集積処理を終了する(S1909)。その後、計数処理を実行(S1910)すると共に、繰り出し終了判断を行い(S1911)、ここで繰り出しを継続すると判断した場合には、バタフライポジションセンサ308dが透過状態か否かを判断する(S1912)。そして、バタフライポジションセンサ308dが透過状態である場合には、そのままステップS1903に戻って集積処理を継続するが、バタフライポジションセンサ308dが非透過状態である場合には、透過状態になるまでリフトモータ6を所定ストロークずつ下げ駆動(S1913)してからステップS1903に戻る。一方、繰り出し終了と判断した場合には、終了認識処理(S1914)を実行した後、計数のベリファイを行い(S1915)、その結果が正常である場合には、金額確定処理(S1916)を行ってから次処理へ進み(S1917)、また、ベリファイの結果が異常であった場合には、計数ベリファイエラーを実行する(S1918)。
【0039】
図20は、収納制御(収納モード)の制御手順を示すフローチャートである。この図に示されるように、収納制御においては、入金処理が終了(S2001)した後、収納コマンドを受付ける(S2002)と共に、受信コマンドが収納コマンドであるか否かを判断する(S2003)。ここで受信コマンドが収納コマンドではないと判断した場合には返却処理を実行(S2004)する一方、収納コマンドを受信した場合には、全金庫400、500のリフトモータ6を最下位置へ移動(S2005)すると共に、収納処理が必要な中間プール部300のバタフライソレノイド310をONにする(S2006)。その後、収納処理を行うリフトモータ6を第1方向に駆動してカム7(リフトブレード411)を最上位置へ移動させ(S2007)、さらに、バタフライソレノイド310をOFF(S2008)にした後、リフトモータ6を第2方向に駆動してカム7(リフトブレード411)を最下位置へ移動(S2009)させ、紙幣Pを金庫400、500に収納する。そして、紙幣収納後は、縦搬送モータ606の駆動を停止(S2010)させると共に、全てのバタフライソレノイドをOFF(S2011)する。
【0040】
図21は、返却計数繰り出し制御(返却モード)の制御手順を示すフローチャートである。この図に示されるように、返却計数繰り出し制御は、繰り出し開始指令(S2101)に応じて横搬送モータ607および縦搬送モータ606を上り駆動(S2102、S2103)させると共に、繰り出す金種のリフトモータ6を第2方向へ駆動し、カム7(リフトブレード411)を返却位置へ移動(S2104)させながら、繰り出しセンサ306で紙幣Pの繰り出し走行を判断する(S2105)。この状態では、繰り出しセンサ306の検出信号が所定時間内(20ms)に変化したか否かを判断しつつ、リフトモータ6を所定時間(20ms)上昇駆動(S2106)させるが、リフトブレード411が返却位置に到達しても繰り出しが始まらない場合(S2107)には、リフトモータ6を最下位置へ移動(S2108)させた後、2回を限度(S2109)に上記繰り出し処理を繰り返す。一方、紙幣Pが繰り出し走行を開始すると、中間通過センサ312が繰り出し紙幣Pの先端を検知(S2110)してから15ステップ搬送した時点(S2111)で分離ソレノイド311をONにし(S2112)、さらに、中間通過センサ312が繰り出し紙幣Pの後端を検知(S2113)した時点で計数処理を行う(S2114)。その後、返却計数終了認識制御が終了認識状態か否かを判断し(S2115)、該判断がYES(はい)の場合は、返却計数処理終了ルーチンを実行(S2116)して返却計数繰り出し制御を終了する。一方、上記判断がNO(いいえ)の場合は、70ステップ搬送後(S2117)に分離ソレノイド311をOFFにし(S2118)、ステップS2105に戻って返却繰り出し処理を継続する。
【0041】
以上の如く本実施形態によれば、金庫400、500上に搬送された紙幣Pを金庫400、500内に収納する紙幣収納機構を備えた紙幣入出金装置1において、金庫400、500内の確定紙幣Pと金庫400、500上の未確定紙幣とを切り分けるリフトブレード411であって、未確定紙幣Pを金庫400、500内に収納する過程で前記切り分けを解除するための最上ポジションC(切り分け解除位置)と、該最上ポジションCよりも低い位置で未確定紙幣Pを返却するための返却ポジションBとを有するものと、前記リフトブレード411を昇降させるためのカム7であって、その第1の方向の回転の際に、前記リフトブレード411を最下ポジションから最上げポジションCに到達させる第1カム面7aと、第2の方向の回転の際に、前記リフトブレード411を最下ポジションから返却ポジションBに到達させる第2カム面7bとを備えると共に、前記第2の方向の回転の際には、前記リフトブレード411が最上ポジションCに到達できないように形成されているものと、前記カム7を正逆方向に駆動制御する制御部700とを備えて構成される。これにより、仮に位置センサSやリフトモータ6が故障したとしても、リフトブレード411が返却ポジションBを越えて最上ポジションCまで到達することを規制し、その結果、返却すべき未確定紙幣Pが誤って金庫400、500に収納される不都合を解消することができる。
【0042】
また、前記カム7の回転に応じて前記リフトブレード411を昇降させるカムアーム9(カムピン8)を更に備え、前記第2カム面7bは、前記カム7が第2の方向に回転した際に、前記カムアーム9を返却ポジションBで停止させるストッパ面7cを有するため、ストッパ面7cによる停止負荷がリフトブレード411に直接作用することを回避できる。
【0043】
また、前記第1カム面7aの終端部と、前記第2カム面7bの終端部とがオーバーラップすると共に、前記第1カム面7aの終端部の内側に入り込むように前記第2カム面7bのストッパ面7cが形成されているため、カムアーム9(カムピン8)がストッパ面7cを乗り越えて最上ポジションCに到達することを防止でき、しかも、カム面7a、7bのオーバーラップによりカム7の小型化が可能になる。
【0044】
また、前記金庫400、500が、紙幣入出金装置本体に対して着脱自在に構成されているため、装置本体から金庫400、500を取外すことにより、紙幣Pの回収作業や補充作業を任意の場所で行うことができる。
【0045】
また、前記リフトブレード411が金庫400、500側に設けられ、前記カム7及び前記カム7の駆動手段であるリフトモータ6が装置本体側に設けられているため、カム7やリフトモータ6を金庫400、500側に設ける場合に比して金庫400、500の小型化および軽量化を図ることができる。
【0046】
また、前記装置本体側に上下回動自在なカムアーム9を更に備え、該カムアーム9は、前記カム7のカム面7a、7bに接当し、且つ、前記リフトブレード411側に係合するカムピン8を備えるため、カムピン8をリフトブレード411との連結部材に兼用して部品点数の削減および構造の簡略化を図ることができる。
【0047】
また、前記カムアーム9が最下位置にあることを検出するセンサS2、S3を更に備えるため、金庫400、500側にセンサを設けることなく、リフトブレード411が最下位置にあることを検出でき、その結果、金庫400、500側の配線が不要になる等の利点がある許りでなく、リフトブレード411が上昇位置にある場合に、上記センサ信号に基づいて金庫400、500の取出し規制を行うことができる。
【0048】
また、前記カムアーム9が最上位置にあることを検出するセンサS1と、前記カムアーム9が返却位置にあることを検出するセンサS4とを更に備えるため、金庫400、500側にセンサを設けることなく、リフトブレード411が最上ポジションCや返却ポジションBにあることを検出でき、その結果、金庫400、500側の配線が不要になる等の利点がある。
【0049】
また、制御部700は、未確定紙幣Pの返却命令があったとき、カム7を第2の方向に回転させることにより、リフトブレード411を返却ポジションBまで上昇させる一方、未確定紙幣の収納指令があったときは、カム7を第1の方向に回転させることにより、リフトブレード411を返却ポジションBを越えて最上ポジションCまで上昇させるため、カム7の第1カム面7aを使って紙幣返却処理を行う不都合を回避することができる。
【0050】
以上、本発明の一実施形態を図面に沿って説明した。しかしながら本発明は前記実施形態に示した事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基いてその変更、改良等が可能であることは明らかである。
【0051】
【発明の効果】
以上の如く本発明によれば、紙幣返却処理において、仮にセンサやアクチュエータが故障したとしても、リフトブレードが紙幣返却位置を越えて切り分け解除位置まで到達することを規制し、その結果、返却すべき未確定紙幣が誤って紙幣収納部に収納される不都合を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙幣入出金装置の内部側面図である。
【図2】中間プール部の内部平面図である。
【図3】中間プール部の内部左側面図である。
【図4】リフト駆動機構の左側面図である。
【図5】リフトブレード上昇状態(繰り出しモード)を示す紙幣収納機構の正面図である。
【図6】リフトブレード上昇状態(繰り出しモード)を示す紙幣収納機構の右側面図である。
【図7】リフトブレード下降状態(初期状態)を示す紙幣収納機構の右側面図である。
【図8】集積モードにおけるリフトブレードの作用を示す正面図である。
【図9】返却モードおよび収納モードにおけるリフトブレードの作用を示す正面図である。
【図10】収納モードにおけるリフトブレードの作用を示す正面図である。
【図11】紙幣集積機構を示す中間プール部の内部平面図である。
【図12】紙幣集積機構を示す中間プール部の内部左側面図である。
【図13】集積モード(集積紙幣少量)におけるバタフライの作用を示す左側面図および正面図である。
【図14】集積モード(集積紙幣多量)におけるバタフライの作用を示す左側面図および正面図である。
【図15】待機状態を示すリフト駆動機構およびリフトブレードの説明図である。
【図16】収納モードを示すリフト駆動機構およびリフトブレードの説明図である。
【図17】返却モードを示すリフト駆動機構およびリフトブレードの説明図である。
【図18】制御部の入出力を示すブロック図である。
【図19】入金計数集積制御(集積モード)の制御手順を示すフローチャートである。
【図20】収納制御(収納モード)の制御手順を示すフローチャートである。
【図21】返却計数繰り出し制御(返却モード)の制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
P 紙幣
1 紙幣入出金装置
5 リフト駆動機構
6 リフトモータ
7 カム
7a 第1カム面
7b 第2カム面
7c ストッパ面
8 カムピン
9 カムアーム
100 入出金部
200 識別部
300 中間プール部
303 ベルト搬送体
308 紙幣集積機構
308a バタフライ
308d バタフライポジションセンサ
310 バタフライソレノイド
311 分離ソレノイド
400 金庫
407 ステージ
411 リフトブレード
500 金庫
600 紙幣搬送部
700 制御部

Claims (9)

  1. 紙幣収納部上に搬送された紙幣を前記紙幣収納部内に収納する紙幣収納機構を備えた紙幣入出金装置において、
    前記紙幣収納部内の確定紙幣と前記紙幣収納部上の未確定紙幣とを切り分けるリフトブレードであって、前記未確定紙幣を前記紙幣収納部内に収納する過程で前記切り分けを解除するための切り分け解除位置と、該切り分け解除位置よりも低い位置で前記未確定紙幣を返却するための紙幣返却位置とを有するものと、
    前記リフトブレードを昇降させるためのカムであって、その第1の方向の回転の際に、前記リフトブレードを最下位置から前記切り分け解除位置に到達させる第1カム面と、第2の方向の回転の際に、前記リフトブレードを最下位置から前記紙幣返却位置に到達させる第2カム面とを備えると共に、前記第2の方向の回転の際には、前記リフトブレードが前記切り分け解除位置に到達できないように形成されているものと、
    前記カムを正逆方向に駆動制御する駆動制御手段と、
    を備えることを特徴とする紙幣入出金装置。
  2. 前記カムの回転に応じて前記リフトブレードを昇降させるカムアームを更に備え、前記第2カム面は、前記カムが第2の方向に回転した際に、前記カムアームを前記紙幣返却位置で停止させるストッパ面を有することを特徴とする請求項1に記載の紙幣入出金装置。
  3. 前記第1カム面の終端部と、前記第2カム面の終端部とがオーバーラップすると共に、前記第1カム面の終端部の内側に入り込むように前記第2カム面の前記ストッパ面が形成されていることを特徴とする請求項に記載の紙幣入出金装置。
  4. 前記紙幣収納部が、紙幣入出金装置本体に対して着脱自在な金庫で構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の紙幣入出金装置。
  5. 前記リフトブレードが前記金庫側に設けられ、前記カム及び前記カムの駆動手段が前記装置本体側に設けられていることを特徴とする請求項に記載の紙幣入出金装置。
  6. 前記カムアームは、前記装置本体側に上下回動自在であり、該カムアームは、前記カムの前記第1カム面および前記第2カム面に接当し、且つ、前記リフトブレード側に係合するカムピンを備えることを特徴とする請求項〜5の何れかに記載の紙幣入出金装置。
  7. 前記カムアームが最下位置にあることを検出するセンサを更に備えることを特徴とする請求項〜6の何れかに記載の紙幣入出金装置。
  8. 前記カムアームが切り分け解除位置にあることを検出するセンサと、前記カムアームが紙幣返却位置にあることを検出するセンサとを更に備えることを特徴とする請求項〜7の何れかに記載の紙幣入出金装置。
  9. 前記駆動制御手段は、前記未確定紙幣の返却命令があったとき、前記カムを第2の方向に回転させることにより、前記リフトブレードを前記紙幣返却位置まで上昇させる一方、前記未確定紙幣の収納指令があったときは、前記カムを第1の方向に回転させることにより、前記リフトブレードを前記紙幣返却位置を越えて前記切り分け解除位置まで上昇させることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の紙幣入出金装置。
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