発明の詳細な説明
「血管運動性症候」、すなわちホットフラッシュ、寝汗、膣乾燥、睡眠障害、吐き気、および気分変動は、一般に閉経期ごろに女性に発症する。実際に、大多数の閉経後の女性では、これらの女性の有意な割合が血管運動性症候を経験し、5年以上の間症候に被り続ける(Psychosom. Med. 1965, 27, 266;Med. Gynecol. Soc. 1969, 4, 268)。左右の卵巣摘出、放射線療法、またはGnRH(生殖腺刺激ホルモン放出ホルモン)アゴニストでの治療を受けた女性は、特にホットフラッシュを経験しやすい(Br. J. Obstet. Gynaecol. 1977, 84, 769)。また、男性は、GnRHアゴニストでの治療後(N. Engl. J. Med. 1981, 305, 663)または睾丸摘出術後(Urology 1980, 16, 620)に血管運動性症候を経験することが報告されている。
何百年もの間、閉経期の病気として同定されてきたにもかかわらず、血管運動性症候の原因の基礎をなす正確なメカニズムは明らかではない。しかし、エストロゲンレベルが減少すること(天然またはその他の閉経期による)との関連が、広く受け入れられている。面白いことに、卵巣発育異常のためにエストロゲンレベルが低い女性は、一般に彼女らが最初にホルモン補充療法(HRT)を受けて、これが途切れるまで、血管運動性症候に罹患せず(Clin. Endocrinol.(Oxf)1985, 22, 293)、エストロゲン禁断が血管運動不安定性の根底にある原因であるかもしれないことを示唆する。HRTは、現在、血管運動性症候のための好ましい標準的治療であり、治療を開始する>80%女性に有効であり、重ねて、これらの病因におけるエストロゲンの役割を支持する。
ホットフラッシュ(フラッシュ)は、胸部で始まり、頚部および頭部の方へ進む加温感覚によって特徴づけられ、発汗、動悸、および皮膚のフラッシングを伴うことが多い。発症は、30秒〜10分間持続する。ホットフラッシュ・イベントそのものは、中枢を媒介して、視床下部における温度調節設定点の一過性の低下により生じると考えられる(総説については、Can. J. Physiol. Pharmacol. 1987, 65, 1312を参照されたい)。温度調節プロセスの制御には、とりわけカテコールアミン、エストロゲン、テストステロン、オピオイド、およびセロトニンを関与し得る(総説については、Mayo. Clin. Proc. 2002, 77, 1207を参照されたい)。実際に、それぞれのこれらのホルモン/神経伝達物質のシグナリング経路を調整する化合物は、ホットフラッシュの治療について評価されてきた。たとえば、Ann. Intern. Med. 2000, 132, 788;Br. Med. J. 1974, i, 409;Maturitas, 1978, 1, 21;Med. J. Aust. 1986, 144, 369;Fertil. Steril. 1985, 43, 401;Br. J. Obstet. Gynaecol. 1981, 88, 919;J. Clin. Endocrinol. Metab. 1984, 58, 578;Clin. Endocrinol. 1985, 22, 293;Maturitas 2000, 36, 155;J. Clin. Oncol 2002, 20, 1583;JAMA 2003, 289, 2827;Lancet 2000, 356, 2059;N. Engl. J. Med. 1994, 331, 347;Obstet. Gynecol. 1984, 63, 1;Obstet. Gynecol. 1999, 94, 225;Br. J. Obstet. Gynecol. 1998, 105, 904;Neurology 2000, 54, 2161;Obstet. Gynecol. 1998, 72, 688;J. Clin. Oncol. 1998, 16, 495;J. Clin. Oncol. 2001, 19, 2739;およびJ. Nutr. 2001, 131(11, supl), 3095を参照されたい。
ホットフラッシュのための明らかな多数の治療にもかかわらず、有効性が乏しいことに悩まされている全ての現在の療法は、容認できない副作用を伴うか、または一定の患者集団に対して禁忌を示す。たとえば、HRTは、乳癌、子宮癌、卵巣癌、または静脈血栓塞栓症の病歴のある女性には推奨されない。また、最近のデータは、HRTが冠状動脈疾患である女性には適さないことを示唆する。非ホルモン性治療は、一般に完全に有効ではなく(たとえばクロニジン)、および/または副作用を生じさせる(たとえば、ベンラファキシン(venlafaxine)、ガバペンチン(gabapentin))。
選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)を開示する多くの刊行物、たとえば、米国特許第5,484,795号、第5,484,798号、第5,510,358号、第5,998,401号、および国際公開公報第96/09040号が、この10年以内に現れた。これらのSERMの多くは、一般的に言って、乳房における随伴性の有益なエストロゲン・アンタゴニスト活性と共に、骨および心血管系において有益なエストロゲン・アゴニスト活性を有することが見いだされた。また、このような化合物の小さな、特に有用なサブセットは、子宮においてエストロゲン・アンタゴニスト効果を有するか、または非卵胞ホルモン効果を有することが見いだされた。しかし、血管運動性症候の治療におけるSERMの実際の使用は、有効性の問題によっても妨げられており、たとえば閉経後オステオポローシスの治療/予防のためのラロキシフェンのIII相臨床研究の間に、ラロキシフェンは、偽薬と比較してホットフラッシュのわずかな発病率増大と関連していただけで、またタモキシフェンは、50%以上の患者にホットフラッシュを誘導することが公知である(Arch. Intern. Med. 1991, 151, 1842)。
従って、現在の治療の傾向を克服する血管運動性症候療法のための未だ検討されていない医療が必要なままである。特に、ラロキシフェンなどの以前に開示されたSERMのポジティブ性状(すなわち骨、子宮、乳房、および心血管系に対してポジティブ効果)を有するが、血管運動性症候を軽減する薬物療法の必要性がある。
本発明は、式Iの化合物、またはこれらの薬学的酸付加塩に関する:
式中、
mは、0、1、または2であり、
nは、1、2、3、または4であり、
Rは、Hまたはメチルであり(ただし、mが1または2である場合に、RがHでなくてはならず、かつmが0である場合に、Rがメチルでなければならないことを条件とする)、
R
1は、H、SO
2(n−C
4−C
6アルキル)、またはCOR
2であり、
Xは、OまたはNR
3であり、
X
1は、O、CH
2、またはC=Oであり、
R
6は、HもしくはFであるか、またはR
6は、X
1と化合して以下の式の部分を形成し、
(式中、Yは、O、S、SO、またはNR
4である)、
R
2は、任意にハロで置換されたC
1−C
6アルキル、C
1−C
6アルコキシ、NR
5R
5a、フェノキシ、またはフェニルであり、
R
3およびR
4は、独立してHまたはC
1−C
6アルキルであり、並びに、
R
5およびR
5aは、独立してH、C
1−C
6アルキル、またはフェニルである。
また、本発明は、式Iの化合物、またはこれらの薬学的酸付加塩と薬学的キャリアとを含む薬学的組成物に関する。もう一つの態様において、本発明の薬学的組成物は、1つまたは複数の血管運動性症候を治療する際に使用するために適応してもよい。
また、本発明は、式Iの化合物、またはこれらの薬学的酸付加塩を使用する、1つもしくは複数の血管運動性症候を治療するための方法に関する。
加えて、本発明は、1つもしくは複数の血管運動性症候を治療する際に使用するための、式Iの化合物、またはこれらの薬学的酸付加塩に関する。本発明は、さらに、1つもしくは複数の血管運動性症候を治療するための医薬の製造のための、式Iの化合物、またはこれらの薬学的酸付加塩の使用に関する。
また、本発明は、式IIの化合物、またはこれらの酸付加塩に関する:
II
式中m、n、R、およびX
1は、式Iの化合物について上記記載のとおりであり、
R
1aは、H、SO
2CH
3、SO
2(n−C
4−C
6アルキル)、COR
2、C
1−C
6アルキル、またはベンジルであり、
R
6はHもしくはFであるか、またはR
6は、X
1と化合して以下の式の部分を形成し:
(式中、Yは、式Iの化合物について上記記載のとおりである)、
X
2は、OまたはNR
7であり、並びに、
R
7は、H、C
1−C
6アルキル、またはCO
2(C
1−C
6アルキル)であり、ただし、R
1aがH、SO
2(n−C
4−C
6アルキル)、またはCOR
2である場合、X
2は、NR
7であり、かつR
7は、CO
2(C
1−C
6アルキル)であることを条件とし、式Iの化合物に対する中間体として有用である。
また、本発明は、式IIIの化合物、またはこれらの酸付加塩に関する:
III
式中、m、n、R、およびR
1aは、式II化合物について上記記載のとおりであり、式中、
X
2は、OまたはNR
7であり、
R
8は、OH、O(C
1−C
6アルキル)、S(C
1−C
6アルキル)、またはNR
4(CO
2(C
1−C
6アルキル))であり、
Zは、C=OまたはCHOHであり、並びに、
R
7は、H、C
1−C
6アルキル、またはCO
2(C
1−C
6アルキル)であり、R
6がX
1と化合する場合は、式Iの化合物に対する中間体として有用である。
(詳細な記載)
他に特定されない限り、今後「式Iの化合物」に対する言及には、これらの薬学的酸付加塩を含む。
本発明の化合物は、1つまたは複数のキラル中心を有し、かつ種々の立体異性配置で存在してもよい。これらのキラル中心の結果として、本発明の化合物は、ラセミ化合物、鏡像異性体の混合物として、および個々の鏡像異性体として、並びにジアステレオマーおよびジアステレオマーの混合物として存在する。全てのこのようなラセミ化合物、鏡像異性体、およびジアステレオマーは、本発明の範囲内である。
本明細書において開示され、および請求されるとおりの本発明の目的のために、以下の用語を下記に定義してある。
「ハロ」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードをいう。「C1−C6アルキル」という用語は、1〜6炭素原子を有する直鎖状、分枝、または環状の炭化水素部分、たとえば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシルなどを表す。また、シクロブチルメチレニルおよびシクロプロピルメチレニルなどの部分は、C1−C6アルキル基の範囲内に含まれる。「C1−C4アルキル」という用語は、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、シクロプロピルメチル、およびシクロブチルをいう。「n−C4−C6アルキル」という用語は、具体的にはn−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルをいう。「C1−C6アルコキシ」基は、オキシ結合を介して接続されたC1−C6アルキル部分である。
「薬学的」という用語は、形容詞として本明細書に使用されるときは、実質的に有害ではないことを意味する。
薬学的「酸付加塩」は、Encyclopedia of Pharmaceutical Technology, editors James Swarbrick and James C. Boylan, Vol 13, 1996 「Preservation of Pharmaceutical Products to Salt Forms of Drugs and Absorption」に記載されているものなどの薬学的酸との式Iの化合物の遊離塩基形成の反応によって形成される塩である。具体的な塩形態は、以下を含むが、これらに限定されるわけではない:酢酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、4−クロロベンゼンスルホン酸塩;クエン酸塩;エタンスルホン酸塩;フマル酸塩;d−グルコン酸塩;d−グルクロン酸塩;グルタル酸塩;グリコール酸塩;馬尿酸塩;塩酸塩;2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩;dl−乳酸塩;マレイン酸塩;d−リンゴ酸塩;l−リンゴ酸塩;マロン酸塩;d−マンデル酸塩;l−マンデル酸塩;メタンスルホン酸塩;1,5ナフタレンジスルホン酸塩;2−ナフタレンスルホン酸塩;リン酸塩;サリチル酸塩;コハク酸塩;硫酸塩;d−酒石酸塩;l−酒石酸塩;およびp−トルエンスルホン酸塩。
本明細書に使用される「治療すること」および「治療」という用語は、本明細書に記載した病的状態もしくはこれらの続発症の進行または重症度を軽減し、寛解させ、予防し、妨げ、抑制し、遅らせ、停止させ、または逆転させることを意味する。「予防すること」という用語は、式Iの化合物のレシピエントが本明細書に記載された病的状態、またはこれらの続発症のいずれかを被り、さらに被るかまたは発病する可能性を減少させることを意味する。
「血管運動性症候」は、以下の一覧から選択される状態であって、天然の、外科的な、もしくはその他のプロセスによる月経(menstration)の停止または減少後の女性に生じる循環内因性エストロゲンの減少により生じる状態である。ホットフラッシュ、寝汗、膣乾燥、睡眠障害、吐き気、および気分変動。
「これらが必要な女性」という用語は、医用診断によって、すなわち主治医によって、請求した病的状態に罹患しているか、またはこれらのリスクが認識されるか、いずれかと決定された女性である
本明細書に使用される「有効な量」という用語は、本明細書に記載されている状態を治療することができる式Iの化合物の量を意味する。
(本発明の好ましい化合物および態様)
本発明の一定の化合物は、特に興味深く、かつ好ましい。以下の一覧には、好ましい化合物のいくつかの群を記載する。好ましい化合物のさらなる群を作製するために、一覧のそれぞれをその他の一覧と組み合わせてもよいことがと理解される。フルオロ部分の好ましい位置を記載するために、以下の番号付規則を使用する。
a)mは、1であり
b)R
6はHまたはFであり、かつnは1、2または3であり、
c)nは、1、2、または3であり、
d)nは、1または2であり、
e)nは、1であり、
f)nは、2であり、
g)R
6は、Hであるか、またはX
1と化合しており、nは、1であり、かつ対応するフルオロ部分は、4位にあり、
h)R
6は、Hであるか、またはX
1と化合しており、nは2であり、かつ対応するフルオロ部分は、3,5位にあり、
i)R
1は、Hであり、
j)R
1は、HまたはCOR
2であり、かつR
2は、C
1−C
6アルキルまたはフェニルであり、
k)R
1は、HまたはCOR
2であり、かつR
2は、C
1−C
4アルキル、NHCH
3、またはフェニルであり、
l)R
3は、H、メチルまたはエチルであり、
m)R
3は、Hであり、
n)Xは、Oであり
o)Xは、NR
3であり、かつR
3は、Hまたはメチルであり、
p)X
1は、Oであり、
q)R
6は、HまたはFであり、
r)R
6は、X
1と化合しており、
s)塩酸塩形態。
下記に示したキラル中心に関して、
90%を超える鏡像体過剰率(ee)が好ましく、95%を超えるeeが最も好ましく、99%を超えるeeが最も特に好ましい。鏡像異性の濃縮は、ガスクロマトグラフィーまたはキラルカラムでの高速液体クロマトグラフィーなどの標準的技術および手順を使用して当技術分野の当業者によって容易に決定される(たとえば、J. Jacques, et al., 「Enantiomers, Racemates, and Resolutions」, John Wiley and Sons, Inc., 1981;E.L. Eliel and S.H. Wilen, 「Stereochemistry of Organic Compounds」,(Wiley−Interscience 1994)、および1998年4月29日に刊行された欧州特許出願第EP−A−838448号を参照されたい)。もちろん、好ましい鏡像異性体は、本明細書に開示した生物学的アッセイ法において有利な活性を有するものである。好ましい鏡像異性体(有利な活性をもつ鏡像異性体)は、本明細書に開示したキラルクロマトグラフィー技術を使用して、典型的にはより遅い保持時間を有し、すなわち、2番目に溶離する。任意の所与のラセミ混合物における好ましい鏡像異性体の正体を確認するためには、個々の異性体の活性を本明細書に記載されているバイオアッセイで確認するべきである。
式Iの化合物は、好ましくはホットフラッシュの治療に使用される。
式Iの化合物は、好ましくはレシピエント女性に投与する前に用量単位形態に、すなわち個々の送達媒体に、例えば錠剤またはカプセルに処方される。
式Iの化合物は、好ましくは経口的に投与される。
<合成>
式Iの化合物は、以下のスキーム(R8aがR8、H、またはFである場合)、調製、および実施例に記載されているように調製してもよい。
スキーム1
スキーム1では、式Vの化合物を、通常の「スズキ」または「シュティレ」反応条件下で式IVの化合物と反応させて(すなわち、置換基「A」または「D」の一方がボロン酸/エステルまたはアルキルスタナン部分であり、かつ他方が脱離基、たとえばクロロ、ブロモ、もしくはヨードか、またはトリフルオロメチルスルホナートなどのスルホン酸基である)、式VIの化合物(次いでR
8aが式IIIのR
8であるとき)を提供する。式VIの化合物のX
1がCOであるときは、ケト基を標準的条件下で、たとえばボランを使用して還元して、対応するベンジルアルコールを形成させてもよい。この還元生成物は、標準条件、たとえば、R
8aがFのときは、カリウムt−ブトキシド塩基触媒、またはR
8aがF以外のときは、HClの酸触媒下で環化して、式IまたはIIの対応する化合物を形成させてもよい。あるいは、ケト基の環化反応を促進する条件下で還元させて、したがって、「ワンポット」で両工程を行ってもよい(たとえば、下記の実施例96および108を参照されたい)。
R1aがSO2CH3、C1−C6アルキル、またはベンジル(好ましくは、メチル、ベンジル、またはSO2CH3)であるときは、前記ヒドロキシ保護基を標準的条件下で除去して(たとえば、Greene, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons, New York, N.Y.に従うか、または最新版の手順を参照されたい)、R1がHである式Iの化合物を形成させてもよい。同様に、X2がNR7であり、かつR7がCO2(C1−C6アルキル)であるときは、またGreeneに教示されているとおりに前記アミノ保護基を除去してもよい。R1がHである式I化合物は、R1がCOR2またはSO2(n−C4−C6アルキル)である式Iの化合物を調製するための標準的なアシル化またはスルホニル化法を使用してさらに誘導体化してもよい。
式IVの化合物は、以下に示すように、または当技術分野において見いだされるものに類似する手順によって調製してもよい。式Vの化合物は、一般に、市販されているか、もしくは合成有機化学者の当業者が容易に利用できる手順によって、または以下に示すように調製することができる。
<調製および実施例>
キラル分離条件:
全ての調製条件にChiralpak ADカラムを使用する。
条件A:3:2 ヘプタン/IPA w/0.2% ジメチルエチルアミン(DMEA)、8×30 cm、365nm、350ml/分
条件B:3:2ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×30 cm、365nm、350ml/分
条件C:80/10/10 ヘプタン/3A/MeOH w/0.2% DMEA、8×34 cm、260nm、375ml/分
条件D:75/15/10 ヘプタン/IPA/MeOH w/0.2% DMEA、8×34 cm、260nm、375ml/分
条件E:70/30 ヘプタン/IPA w/0.2%のDMEA、8×34cm、260nm、375ml/分
条件F:4:1 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×30cm、350nm、350ml/分
条件G:3:1 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×33cm、340nm、375ml/分
条件H:3:1 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×33cm、340nm、375ml/分
条件I:3:1 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×33cm、360nm、375ml/分
条件J:4:1 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×30cm、260nm、350ml/分
条件K:70/30 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×34cm、320nm、350ml/分
条件L:100% 3A w/0.2% DMEA、8×30cm、260nm、300ml/分
条件M:70/30 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×30cm、260nm、350ml/分
条件N:70/30 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×30cm、260nm、350ml/分
条件O:65/35 3A/ヘプタン w/0.2% DMEA、8×30cm、260nm、350ml/分
条件P:100% 3A w/0.2% DMEA、8×30 cm、260nm、350ml/分
条件Q:70/30 ヘプタン/IPA w/0.2% DMEA、8×30 cm、260nm、350ml/分
<調製1>
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル
6−メトキシナフタレン−2−オール(20g、114.8mmol)を外界温度にて、ジメチルホルムアミド(DMF、250mL)に、続いて30分の期間にわたってN−ブロモスクシンイミド(NBS、21.5g、120mmol)に添加する。45分後に、水(800mL)で希釈し、収集し、沈殿物を乾燥させ、25.5g(87%)の1−ブロモ−6−メトキシ−ナフタレン−2−オールを形成させる。
1−ブロモ−6−メトキシ−ナフタレン−2−オール(66.7g、264mmol)、カリウムカルボナート(K2CO3、40.0g、290mmol)およびベンジルブロミド(49.6g、290mmol)をDMF(800mL)に添加する。混合物を外界温度にて1時間撹拌する。水(400mL)を沈殿生成物に添加する。沈殿物を収集し(collect)、ヘプタン(3×125mL)で濾過ケークを洗浄して、次いで乾燥し、83.7gの2−ベンジルオキシ−1−ブロモ−6−メトキシ−ナフタレン(86.2%)を形成させる。
トルエン(200mL)、2−ベンジルオキシ−1−ブロモ−6−メトキシ−ナフタレン(30g、87.4mmol)、4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)フェノール(23.2g、105mmol)、および炭酸セシウム(34.4g、105mmol)を合わせて、混合物を加熱して還流する。一部のトルエン(100mL)を取り除く。反応混合物に酢酸エチル(390mg、4.37mmol)および銅トリフレートベンゼン錯体(2.20g、4.37mmol)を添加し、5分間撹拌する。蒸留によって溶媒を除去し、生じる残渣を174℃に1.5時間加熱する。残渣を酢酸エチル(200mL)およびHCl水溶液(1N、90mL)の混合物に溶解する。有機物を分離し、残渣に濃縮する。残渣をカラムクロマトグラフし、12.4gの1−{2−[4−(2−ベンジルオキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ)−フェノキシ]−エチル}−ピペリジン(30%)を得る。
1−{2−[4−(2−ベンジルオキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ)−フェノキシ]−エチル}−ピペリジン(12.4g、25.5mmol)をメタノール/エチルアセテート混合物(1:1、490mL)に添加して、加熱して溶液を形成させる。熱を除去して、ギ酸アンモニウム(4.83g、76.6mmol)および炭素(20%ww、1.58g、1.12mmol)上のPd(OH)2を添加する。50分間還流し、混合物を濾過する。濾液を濃縮して、9.9gの6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オール(98.5%)を形成させる。
ジクロロメタン(290mL)、トリエチルアミン(3.08g、30.4mmol)、および6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オール(9.2g、23.4g)を−50℃に冷却し、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(7.26g、25.7mmol)を添加する。生じる混合物を−50℃にて2時間撹拌し、次いで、混合物をさらなる時間攪拌する前に外界温度に温める。ブライン(150mL)を添加し、有機物を分離する。NaHCO3で有機物を洗浄し、次いで残渣に濃縮する前に乾燥させる。エチルエーテルヘキサンで残渣を結晶化させて11.2gの標記化合物(90.9%)を形成させる。
1−(2−{4−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(1.0gm.、1.9mmoles)を20ml DMFに溶解する。この溶液に、2,6ジフルオロフェニルホウ素酸(0.6gm.、3.8mmoles)、カリウムリン酸(2.42gm.、11.4mmoles)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.44gm.、0.38mmoles)を添加し、100℃に18時間加熱する。混合物を冷却して、濾過して、SCXカラムで精製し、メタノールで不純物を溶出し、次いで、2Nアンモニア/メタノールで生成物を溶出する。1%イソプロピル・アミンを含む50〜100%の塩化メチレン/ヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製し、300 mg(32%)の標記化合物を得る。
6−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(300mg、0.61mmoles)を20mlの塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。これに、回旋しながら2.0mlの三臭化ホウ素を添加して、室温に温めさせる。この混合物を飽和重炭酸ナトリウムおよびクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物からなる二相混合物に注ぐ。ブラインで有機層を洗浄し、3Aモレキュラーシーブを通して乾燥させる。逆相クロマトグラフィーを使用してさらに精製し、138mgの標記化合物を得る(48%)。塩酸塩に変換して、凍結乾燥する。1H−NMR(CDCl3, 300 MHz)δ 7.92(d, J=9.0 Hz, 1H);7.59(d, J=8.4 Hz, 1H);7.35(d, J=8.4 Hz, 1H);7.20−7.17(m, 2H);7.03(dd, J=9.0, 2.1 Hz, 1H);6.85−6.80(m, 2H);6.52(s, 4H);3.95(t, J=5.7 Hz, 2H);2.73(t, J=6.0 Hz, 2H);2.52−2.52(m, 4H);1.64−1.59(m, 4H);1.46−1.44(m, 2H)。
1−(2−{4−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンハイドロクロライド
乾燥器で乾燥した100mLの丸底フラスコにトリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(300mg、0.57mmol.)を充填し、窒素下に置く。固体をアセトニトリル(10mL)に溶解して、2−フルオロフェニルホウ素酸(240mg、1.71mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(48mg、0.17mmol)、酢酸パラジウム(38mg、0.17mmol)、およびフッ化セシウム(780mg、5.14mmol)を添加する。溶液を85℃にして、1時間撹拌する。セライトパッドを通して溶液を濾過し、アセトニトリルでリンスして、真空中で濃縮する。放射状(radial)クロマトグラフィーを使用して粗生成物を精製し、295mg(110%)の標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基を3mLのエーテルに溶解して、0.8mLの1N HClを添加する。直ちに乾燥して305mgの標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z =472(M−Cl)。
6−(2−フルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
100mLの丸底フラスコに1−(2−{4−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンハイドロクロライド(290mg、0.57mmol)の5mLのCH2Cl2無水物溶液を充填し、窒素下で0℃に冷却する。2.90mL(2.90mmol)のBBr3の1M CH2Cl2溶液を添加して、ES−MSによって反応をモニターする。1時間攪拌後、水性炭酸水素ナトリウムおよび塩化メチレン(150mL)の冷却飽和溶液に反応を注ぐ。硫酸ナトリウムを通して有機層を乾燥させ、真空中で濃縮する。8% MeOH/CH2Cl2で溶出する放射状クロマトグラフィーを使用して、粗生成物を精製し、137mg(52%)の標記化合物の遊離塩基を得る。0.8mLの1N HClのEt2O溶液を添加することによって塩酸塩を調製する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z =458(M−Cl)。
1−(2−{4−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンハイドロクロライド
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(2.99g、5.70mmol)、2,4−ジフルオロ−ベンゼンホウ素酸(2.70g、17.09mmol)、酢酸パラジウム(II)(0.13g、0.57mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(240mg、0.85mmol)、フッ化セシウム(7.79g、51.25mmol)、およびアセトニトリル(70mL)を合わせて、90℃にて加熱する。10分後に、外界温度に冷却して、濾過して、減圧下で溶媒を除去する。ジクロロメタンに溶解して、1N塩酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和水性塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で溶媒を除去する。ジクロロメタン/メタノール混合物によりシリカゲルでクロマトグラフして、1M塩化水素のエーテル(10mL)溶液を添加し、3.0g(100%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=488(M−Cl)。
6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンハイドロクロライド(3.00g、5.70mmol)をジクロロメタン(90mL)に溶解し、氷浴中で冷却する。三臭化ホウ素(1Mジクロロメタン溶液、18.0mL、18.0mmol)を添加して、2.5時間撹拌する。メタノール(20mL)を添加し、外界温度に温め、減圧下で溶媒を除去する。最小限のメタノールでジクロロメタンに溶解して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄して、減圧下で溶媒を除去する。酢酸エチル/ジクロロメタンで結晶化させ、固体を濾過して標記化合物の遊離塩基を得る。ジクロロメタン/メタノールに遊離塩基を溶解し、1M塩化水素のエーテル(10mL)溶液を添加して、減圧下で溶媒を除去し、2.68g(92%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=476(M−Cl)。
1−(2−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンハイドロクロライド
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(154mg、0.29mmol)、2,5−ジフルオロフェニルホウ素酸(139mg、0.88mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン)、ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン(1:1)(239mg、0.29mmol)との錯体、フッ化セシウム(400mg、2.63mmol)、およびアセトニトリル(6mL)を合わせて、撹拌し、90℃にて加熱する。4時間後、外界温度に冷却して、減圧下で溶媒を除去する。残渣をエチルエーテルに懸濁して、超音波処理し、濾過して、減圧下で溶媒を除去する。ジクロロメタン/メタノール混合物により、シリカゲルで粗製混合物をクロマトグラフし、生成物を含む画分を合わせて、1M塩化水素のエーテル(1mL)溶液を添加して、減圧下で溶媒を除去し、140mgの標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=490(M−Cl)。
6−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンハイドロクロライド(133mg、0.25mmol)をジクロロメタン(5mL)に溶解し、氷浴中で冷却して、三臭化ホウ素(1Mジクロロメタン溶液、0.76mL、0.76mmol)を添加する。18時間にわたって外界温度にゆっくり温めておき、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ジクロロメタン/メタノール混合物によりシリカゲルでクロマトグラフする。生成物を含む画分を組み合わせて、1M塩化水素のエーテル(1mL)溶液を添加して、減圧下で溶媒を除去し、108mg(83%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=476(M−Cl)。
1−(2−{4−[6−メトキシ−2−(3,4,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(800mg、1.52mmol)、3,4,5−トリフルオロベンゼンホウ素酸(804mg、4.57mmol)、およびフッ化セシウム(1.1g、7.6mmol)でフラスコを充填し、窒素でパージする。別々のフラスコに、酢酸パラジウム(II)(34mg、0.15mmol)およびトリシクロヘキシルホスフィン(64mg、0.23mmol)を充填し、窒素でパージする。脱気したアセトニトリルを添加して、10分間窒素下で超音波処理する。触媒液を固体に添加して、10分間80℃の油浴に投入する。室温に冷却して、セライトを通して濾過する。濃縮して、塩化メチレンに再融解する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、分離して、乾燥させ、濾過し、濃縮する。塩化メチレンにおける0〜5%のメタノールで溶出してシリカゲルを通して残渣を精製し、720mg(93%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)508.3(M+H)。
6−(3,4,5−トリフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[6−メトキシ−2−(3,4,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(720mg、1.4mmol)を塩化メチレン(15mL)に溶解する。2M HClをエーテル(1.4mL、2.8mmol)に添加して、真空中で濃縮する。残渣を塩化メチレン(15mL)に溶解して、窒素下で0℃にて三臭化ホウ素(0.53mL、5.6mmol)を滴状に添加する。冷却飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、45分後に塩化メチレンで抽出する。有機層を濃縮して、0〜12%のメタノール塩化メチレン溶液で溶出して、シリカゲルを通して残渣を精製し、554mg(80%)の標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基(554mg、1.1mmol)を酢酸エチル(6mL)およびエーテル(12mL)に溶解する。2M HClをエーテル(1.1mL、2.2mmol)に添加して、沈殿物を収集する。真空オーブン中で50℃にて一晩乾燥し、467mg(79%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=494.3(M−Cl)。
1−(2−{4−[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
実施例9で証明した手順を使用して、トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(800mg、1.52mmol)、2,3−ジフルオロベンゼンホウ素酸(720mg、4.57mmol)、フッ化セシウム(2.1g、13.7mmol)、酢酸パラジウム(II)(34mg、0.15mmol)、およびトリシクロヘキシルホスフィン(64mg、0.23mmol)を反応させて、622mg(84%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)490.4(M+H)。
6−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
実施例10で証明した手順を使用して、1−(2−{4−[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(622mg、1.27mmol)、2M HClのエーテル(1.3mL、2.6mmol)溶液、および三臭化ホウ素(0.60mL、6.4mmol)を反応させ、309mg(48%の)標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)476.4(M−Cl)。
1−(2−{4−[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
実施例9で証明した手順を使用して、トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(3.5g、6.67mmol)、3,5−ジフルオロベンゼンホウ素酸(3.1g、19.6mmol)、フッ化セシウム(9.2g、60.4mmol)、酢酸パラジウム(II)(145mg、0.64mmol)、およびトリシクロヘキシルホスフィン(290mg、1.03mmol)を反応させて、3.3g(100%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)490.3(M+H)。
6−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
6−(3,4,5−トリフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オール塩酸塩についてと同じ手順を使用して、1−(2−{4−[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(3.8g、7.9mmol)、2M HClのエーテル(7.9mL、15.8mmol)溶液、および三臭化ホウ素(3.7mL、39.2mmol)を反応させ、シリカゲルクロマトグラフィー後に2.6g(64%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)476.3(M−Cl)。
6−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
実施例7および8と同様の様式で6−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライドを調製し、1.79gの標記化合物を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=476(M−Cl)。
<調製2>
4−[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノール
乾燥器で乾燥した250mLの丸底フラスコに6−メトキシ−1−テトラ1オン(3.0g、17.0mmol)を充填し、窒素下におく。固体をトルエン(30mL)に溶解して、1−ブロモ−3−フルオロベンゼン(4.7mL、42.6mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(6.5g、68.1mmol)、酢酸パラジウム(76mg、0.34mmol)、およびラセミBINAP(212mg、0.34mmol)を添加する。溶液を115℃に加熱して、18時間撹拌する。溶液を冷たい5N HCl(50mL)および酢酸エチル(200mL)で希釈する。有機層を分離し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、セライトパッドを通して濾過して、真空中で濃縮する。放射状クロマトグラフィーを使用して粗生成物を精製し、3.4g(74%)の標記化合物を得る。この材料をさらに精製することなく使用する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z =267(M−H)。
2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−オール(3.36g、12.5mmol)をN−メチル−2−ピロリジノン(NMP)(10mL)に溶解し、室温で水素化ナトリウム(500mg、60%油分散、12.5mmol)を添加する。1時間攪拌後、この溶液を185℃に加熱した4−フルオロベンズアルデヒド(2.4mL、22.5mmol)のNMP(10mL)溶液に添加する。2.5時間の攪拌を続ける。反応を室温に冷却して、pH 7緩衝液(50mL)を添加し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出する。有機抽出物を水で洗浄し、シリカゲルのプラグを通して濾過する。放射状クロマトグラフィーを使用して粗生成物を精製し、2.50g(54%)の標記化合物を得て、さらに精製することなく使用する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=371(M−H)。
100mLの丸底フラスコに4−[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−ベンズアルデヒド(2.5g、6.71mmol)および酢酸エチル(5mL)を充填する。2mLの35%過酸化水素を室温にて添加する。この溶液に、2mLの濃硫酸をゆっくりと添加する。混合物を約40℃に温め、これを2時間撹拌しながら室温に戻す。水および酢酸エチル(100mL)で反応を希釈して、硫酸ナトリウムを通して有機層を乾燥させ、真空中で濾過して、濃縮する。CH2Cl2で溶出する放射状クロマトグラフィーを使用して粗生成物を精製し、540mg(22%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=359(MH)。
1(2{4[2(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−塩酸ピペリジン
4−[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノール(180mg、0.50mmol)の10mL DMF無水物にナトリウム水素化物(60mg、60%油分散、1.50mmol)を添加し、溶液を室温で30分撹拌する。1−(2−クロロエチル)ピペリジンハイドロクロライド(138mg、0.75mmol)を添加し、反応を3日間撹拌する。塩化メチレンで反応を希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(1×)、ブライン(1×)で洗浄し、有機物を抽出して、硫酸ナトリウムを通して乾燥させる。4% MeOH/CH
2Cl
2で溶出する放射状クロマトグラフィーを使用して粗生成物を精製し、234mg(99%)の標記化合物の遊離塩基を得る。1N HClの0.8mL Et
2O溶液を添加することによって、塩酸塩を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=472(M−Cl)。
6−(3−フルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
100mLの丸底フラスコに1−(2−{4−[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンハイドロクロライド(245mg、0.48mmol)を充填し、窒素下で0℃に冷却する。1.45mLのBBr3の1M CH2Cl2溶液を添加して、ES−MSによって反応をモニターする。1時間攪拌後、反応を炭酸水素ナトリウム水溶液および塩化メチレン(150mL)の冷却飽和溶液に注ぐ。硫酸ナトリウムを通して有機層を乾燥させ、真空中で濃縮する。4% MeOH/CH2で溶出する放射状クロマトグラフィーを使用して粗生成物を精製し、139mg(63%)の標記化合物の遊離塩基を得る。1N HClの0.8mL Et2O溶液を添加することによって、塩酸塩を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z =458(M−Cl)。
<調製3>
4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノール
臭素(107mL、2.08mol)を6−ベンジルオキシ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オン(250g、0.99mol)のクロロホルム(2L)溶液に5℃にて1.5時間にわたって添加する。チオ硫酸ナトリウム液(250mL)を添加して、反応を0℃にてクエンチする。酢酸エチル(1L)を添加して、層分離する。CH
2Cl
2(500mL)で水層を抽出し、有機層を合わせて、炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。10%の酢酸エチルをヘキサン(600mL)に添加することによって、残渣を粉末にして固体を得る。濾過して、固体を乾燥させて、405g(100%)の6−ベンジルオキシ−2,2−ジブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オンを得る。
1M ナトリウムメトキシド(215mL、0.99mol)を6−ベンジルオキシ−2,2−ジブロモ−3,4−ジヒドロ−2H−ナフタレン−1−オン(205g、0.5mol)のメタノール(1.3L)溶液に添加する。懸濁液を加熱して溶解する。反応混合物を0℃に冷却して、1N HCl(540mL)を添加する。H2O(3L)を添加して、3℃に冷却し、固体を得る。固体を濾過して、乾燥させ、152g(92%)の6−ベンジルオキシ−2−ブロモ−ナフタレン−1−オールを得る。
水素化ナトリウム(24g、0.6mmol)を6−ベンジルオキシ−2−ブロモ−ナフタレン−1−オール(179g、0.54mol)のTHF(3.0L)溶液に0℃にて滴状に添加する。45分にわたってメタンスルホニルクロライド(47mL、0.61mol)を添加して、反応を10℃にて1.5時間撹拌する。炭酸水素ナトリウム溶液(500mL)および水(500ml)を添加する。層を分離し、水層を酢酸エチル(500mL×2)で抽出する。有機層を合わせて、ブライン(200mL)で洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。20%の酢酸エチルをヘキサン(1L)に添加することによって、残渣を粉末にし、固体を得る。濾過し、固体をトルエン(200mL×2)で洗浄して、固体を乾燥させて、176g(80%)のメタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−2−ブロモ−ナフタレン−1−イルエステルを得る。
メタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−2−ブロモ−ナフタレン−1−イルエステル(10.0g、24.4mmol)、4−フルオロフェニルホウ素酸(10.2g、72.9mmol)、炭酸ナトリウム(7.8g、73.6mmol)、およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(2.8g、2.4mmol)をトルエン(300mL)、エタノール(60mL)、および水(40mL)の混合物中で合わせる。混合物を100℃にて12時間加熱する。冷却して、セライトパッドを通して懸濁液を濾過する。真空中で溶媒を蒸発させる。炭酸水素ナトリウム溶液およびブラインで残渣を洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出して、シリカゲルを通して残渣を精製し、10.1g(98%)のメタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルエステルを得る。
メタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルエステル(5.2g、12.3mmol)を5M 水酸化ナトリウム(12mL、60mmol)、THF(86mL)、およびMeOH(86mL)に溶解する。50℃に1時間加熱する。冷却して、酢酸エチル(100mL)を添加する。1N HCl、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、およびブラインで有機層を洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、3.4g(89%)の6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−オールを得る。
水素化ナトリウム(400mg、10mmol)を6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−オールのNMP(40mL)溶液に添加する。上記アルコキシド懸濁液を165℃にて4−フルオロベンズアルデヒド(2mL、19mmol)のNMP(30mL)溶液に添加する。165℃にて1時間加熱する。冷却して、緩衝液(pH=7、10mL)を添加する。ジエチルエーテル(1L)を添加する。層を分離して、ジエチルエーテル(2×200mL)で水層を洗浄する。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出するビオタージ(biotage)カラムで残渣をクロマトグラフし、2.9g(70%)の4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−ベンズアルデヒドを得る。
18M H2SO4(1mL、16.8mmol)を0℃にてH2O2(1mL、9.7mmol)および4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−ベンズアルデヒドの溶液に滴状に添加して、室温にて12時間撹拌する。H2O(20ml)およびCH2Cl2(100mL)を添加する。層を分離して、CH2Cl2(2×50mL)で水層を抽出する。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、1.88g(73%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=435.1(M−H)。
1−(2−{4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノール(5.20g、11.91mmol)をN
2下でDMF(60mL)に溶解し、NaH(1.43g、35.74mmol、60%wt)を添加する。溶液を室温で0.5時間撹拌し、次いで1−(2−クロロ−エチル)−ピペリジン、HCl塩(3.29g、17.87mmol)を添加する。溶液を撹拌し続け、次いで水(300mL)を添加する。水層をCH
2Cl
2(3×300mL)で抽出し、次いで、有機層を合わせる。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、次いで濾過して、濃縮して、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜4%のMeOH−NH
4OH(10/1、v/v)/CH
2Cl
2)によって精製して6.5g(99%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=548.3(M+H)。
6−(4−フルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(6.5g、11.87mmol)をMeOH/THF(200mL、v/v=1/1)にN2下で溶解する。Pd/C(0.65g、10%)を添加して、3回、H2に対してN2を交換する。反応混合物を2時間撹拌して、次いでPd/Cを濾過する。溶媒を除去して、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2〜8%のMeOH−NH4OH(10/1、v/v)/CH2Cl2)によって残渣を精製して2.93g(54%)の標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基(2.93g、6.41mmol)をCH2Cl2(100mL)に溶解して、これを−78℃に冷却する。HCl(10mL、2.0M Et2O溶液)を添加して、溶液を10分間撹拌する。減圧下で、および40℃にて一晩、真空中で溶媒を除去し、3.17g(100%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=458.2(M−Cl)。
<調製4>
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステル
ナトリウム水素化物(18g、0.45mol)を4−ベンジルオキシルフェノール(41g、0.20mol)および2−(ヘキサメチレンイミノ)エチルクロライドハイドロクロライド(44g、0.22mmol)のTHF(600mL)およびDMF(100mL)溶液に室温で添加する。60℃に30分間加熱する。溶液を氷および水に注ぐ。酢酸エチル(500mL)で希釈して、層を分離する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させて、減圧下で濾過して、濃縮し、褐色油を得る。酢酸エチル(500mL)およびメタノール(500mL)に油を溶解する。ギ酸アンモニウム(100g、1.59mol)および炭素(10g、9.4mmol)上のパラジウムを添加する。混合物を30分間加熱して還流する。ギ酸アンモニウム(100g、1.59mol)および炭素(10g、9.4mmol)上のパラジウムを添加する。反応混合物を30分間加熱する。セライトパッドを通して懸濁液(supension)を濾過して、酢酸エチル(500mL)で溶出する。減圧下で溶媒を蒸発させ、水(100mL)を添加する。酢酸エチル(500mL)で混合物を希釈して、層を分離する。有機層を洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×200mL)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を濾過して、減圧下で蒸発させ、31g(64%)の4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノールを得る。
2−ベンジルオキシ−1−ブロモ−6−メトキシ−ナフタレン(31g、90mmol)、4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノール(31g、132mmol)、青銅(12g、189mmol)、炭酸カリウム(25g、181mmol)、およびピリジン(400mL)を合わせる。反応混合物を85時間加熱して還流する。セライトで残渣を冷却して、濾過して、メタノールおよび塩化メチレン(500mL、V/V=1:5)で溶出する。減圧下で溶媒を蒸発させて、メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出するシリカゲルカラムで残渣をクロマトグラフし、19g(43%)の1−{2−[4−(2−ベンジルオキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ)−フェノキシ]−エチル}−アゼパンを得る。
1−{2−[4−(2−ベンジルオキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ)−フェノキシ]−エチル}−アゼパン(19g、38mmol)を酢酸エチル(500mL)およびメタノール(600mL)に溶解する。混合物を加熱して透明溶液を得る。室温に冷却する。ギ酸アンモニウム(30g、476mmol)および炭素(2g、1.9mmol)上のパラジウムを添加する。30分間加熱して還流する。ギ酸アンモニウム(7g、111mmol)および炭素上のパラジウム(0.7g、0.7mmol)を添加する。30分間加熱して還流する。セライトパッドを通して懸濁液(supension)を濾過して、酢酸エチル(500mL)で溶出する。減圧下で溶媒を蒸発させ、水(100mL)を添加する。酢酸エチル(500mL)で混合物を希釈して、層を分離する。有機層を洗浄し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×200mL)、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、溶媒を減圧下で蒸発させ、15.1g(97%)の1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−オールを得る。
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(7mL、42mmol)を1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−オール(15g、37mmmol)、トリエチルアミン(20mL)、および塩化メチレン(500mL)に50℃にて添加する。反応混合物を室温に温め、その温度にて1時間撹拌する。反応混合物を−78℃に冷却し、ブライン(20mL)を添加する。反応を室温に温める。層を分離して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)およびブラインで有機層を洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で溶媒を蒸発させる。メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出するシリカゲルカラムで残渣をクロマトグラフし、20g(99%)のトリフルオロ−メタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステルを得る。
1−(2−{4−[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステル(435mg、0.80mmol)、フッ化セシウム(864mg、5.7mmol)、および1,3−ジフルオロ−ベンゼンホウ素酸(383mg、2.4mmol)を乾燥アセトニトリル(5mL)に溶解し、10分間撹拌する。酢酸パラジウム(18mg、0.08mmol)、およびトリシクロヘキシルホスフィン(33mg、0.12mmol)の乾燥アセトニトリル(15mL)溶液を懸濁した別々のフラスコに、10分間窒素下で超音波処理する。両方のフラスコの内容物を合わせ、反応を60℃にて15分間加熱する。反応を冷却して、セライトを通して濾過し、真空中で濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液の1〜3%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、400mg(98%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=504.2(M+H)。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(3,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパン(583mg、1.2mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解する。0℃に冷却し、2M HCl(1.2mL、2.3mmol)を添加して、15分間室温で撹拌する。真空中で濃縮する。塩をジクロロメタン(10mL)に再融解して、0℃に冷却する。三臭化ホウ素(972mg、3.5mmol)を滴状に添加して、室温にさせる。反応を1.5時間撹拌して、反応混合物を氷、飽和重炭酸ナトリウム(10mL)、およびメタノール(10mL)に注ぐ。ジクロロメタンで抽出し、抽出物を合わせて、水および飽和重炭酸ナトリウムで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液の1〜4%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、366mg(65%)の標記化合物の遊離塩基を得る10mL ジクロロメタンに遊離塩基を溶解し、2M HCl(0.8mL)を添加し、10分間撹拌して、真空中で濃縮して343mg(88%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=490.3(M−Cl)。
1−(2−{4−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパン
酢酸パラジウム(33mg、0.15mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(61mg、0.22mmol)、およびアセトニトリル(6mL)を合わせる。混合物を5分間超音波処理する。トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステル(787mg、1.46mmol)、フッ化セシウム(2.00g、13.2mmol)、3,4−ジフルオロフェニルホウ素酸(692mg、4.38mmol)、およびアセトニトリル(16mL)を合わせる。反応器に超音波処理したPd/Pcy
3懸濁液を添加して、90℃に30分間加熱する。室温に冷却して、セライトパッドを通して濾過して、溶媒を蒸発させる。酢酸エチル(40mL)に残渣を溶解し、飽和NaHCO
3(10mL)で洗浄する。層を分離して、有機層をブライン(10ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液(0〜5%)で材料を溶出するSiO
2カラムで残渣をクロマトグラフし、630mg(86%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=504.2(M+H)。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパン(630mg、1.25mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解する。2M HClをジエチルエーテル(1mL、2.0mmol)に添加する。5分間撹拌する。スラリーを濃縮し、真空中で乾燥させる。残渣をジクロロメタン(20ml)に希釈し、窒素をブランケットする。氷浴の外で溶液を0℃に冷却する。BBr3(0.4mL、4.3mmol)を添加する。反応を室温で30分間撹拌して、反応混合物を飽和NaHCO3水溶液(20ml)、氷(5g)、およびメタノール(5mL)に添加する。ジクロロメタン(20mL)で希釈して、層を分離して、ブライン(10ml)で有機層を洗浄し、MgSO4で乾燥させて、濾過し、真空中で濃縮する。メタノール/ジクロロメタン(0〜5%)の段階勾配で材料を溶出するSiO2カラムで残渣をクロマトグラフし、標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基をジエチルエーテル(5.0ml)、酢酸エチル(6.0ml)、およびメタノール(1.0ml)に溶解して、2M HCl(1mL、2.0mmol)のジエチルエーテル溶液を添加する。ジエチルエーテルでリンスして、真空中で(2mm<Hg)乾燥させ、濾紙上の沈殿物を収集し、310mg(47%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=490.3(M−Cl)。
1−(2−{4−[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパンハイドロクロライド
上記1−(2−{4−[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンを作製するための手順に従って、2−(ヘキサメチレンイミノ)−エチルクロライドハイドロクロライドを使用してこの化合物を調製し、放射状クロマトグラフィー後に、100%収率で標記化合物の遊離塩基を得る。0.8mLの1M HClのEt
2O溶液を添加することによって塩酸塩を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z =486(M−Cl)。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−(3−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
上記6−(3−フルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライドを作製するための手順に従って、1−(2−{4−[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパンハイドロクロライドで開始してこの化合物を調製し、放射状クロマトグラフィー後に52%の収率で遊離の標記化合物を得る。0.8mLの1M HClのEt2O溶液を添加することによって塩酸塩を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z =472(M−Cl)。
1−(2−{4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパン
ナトリウム水素化物(324mg、8.0mmol)を4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノール(1.18g、2.7mmol)のDMF(10mL)溶液に添加して、室温で20分間撹拌する。2−(ヘキサメチレンイミノ)エチルクロライドハイドロクロライド(2−(hexamethyyleneimino)ethyl chloride hydrogen chloride)(1.07g、5.4mmol)を添加して、室温で12時間撹拌する。H
2O(10mL)およびジエチルエーテル(100mL)を添加する。層を分離して、ジエチルエーテル(2×50mL)で水層を洗浄する。有機層を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥させて、真空中で濃縮する。メタノール/ジクロロメタン(0%〜10%)の段階勾配で材料を溶出するシリカゲルを通して残渣を精製し、1.0gの標記化合物(66%)を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=562.3(M+H)。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
ギ酸アンモニウム(614mg、9.7mmol)および炭素上のパラジウム(10mol%)を1−(2−{4−[6−ベンジルオキシ−2−(4−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−フェノキシ}−エチル)−アゼパン(709mg、1.26mmol)の MeOH(20mL)および酢酸エチル(12mL)の溶液に添加する。1時間加熱して還流する。セライトパッドを通して、懸濁液を冷却して、濾過する。溶媒を蒸発させ、CH2Cl2で希薄し、H2O(20mL)で洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮し、標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基を酢酸エチル(2mL)、ジエチルエーテル(2mL)、およびMeOH(0.1mL)に溶解する。2M HCl(1mL、20mmol)を添加して、スラリーを濃縮し、真空中で乾燥させて標記化合物(270mg、50%収率)を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)472.3(M−Cl)。
<調製5>
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル
攪拌バー、温度プローブ、およびN
2系統を備えた乾燥丸底フラスコ内に、外界温度にて2,6−ジメトキシナフタレン(1.0eq)をCH
2Cl
2に溶解する。溶液を氷浴中で0℃に冷却して、4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイルクロライド(1.1eq)を添加する。塩化アルミニウム(2.0eq)を添加する。一旦、反応が完了したことが決定されたら、1N NaOHで反応をゆっくりクエンチし、さらなる水およびCH
2Cl
2で希薄する。水層を(1×20mL)のCH
2Cl
2で洗浄する。有機抽出物を合わせて、ブラインで洗浄して、乾燥させる(Na
2SO
4)。粗生成物をメタノールから再結晶させて、(2,6−ジメトキシ−ナフタレン−1−イル)−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンを得る(平均収率68%)。
(2,6−ジメトキシ−ナフタレン−1−イル)−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンを、圧力の等しい滴下漏斗、攪拌バー、およびN2供与源を備えた3首丸底フラスコ内でCH2Cl2に溶解する。氷/ブライン浴中でフラスコを冷却して、1.0M BCl3溶液をCH2Cl2(1.2当量)に滴状に添加する。反応溶液が暗赤色に代わり、最初に温度を5℃まで増大する。1時間以内に、全ての出発材料が消費されることが、TLC(1:1(エーテル):石油エーテル)によって決定される。メタノール(5当量)で反応をクエンチして、室温に温める。CH2Cl2(1体積当量)で有機溶液を希釈し、1.0M NaHCO3溶液(5体積当量)を添加して、1時間撹拌する。水層と有機層とを分離する。CH2Cl2(1体積)で水層を洗浄し、有機層を合わせて、飽和NH4Clで洗浄して、Na2SO4を通して乾燥させる。CH2Cl2/ヘキサン(3/1)で溶出するカラムクロマトグラフィー(50/1シリカゲル)を経て生成物を精製し、(2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル)−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンを得る(典型的収率87%)。
2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル)−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンを撹拌バーおよびN2供与源を備えた3首丸底フラスコ内でCH2Cl2(10体積)に溶解し、氷/ブライン浴中で0℃に冷却する。ピリジン(1.3当量)を添加する。トリフルオロメタンスルホニルクロライド(1.2当量)を注射器を経て15分にわたって添加する。15分後に、H2O(10体積)で反応をクエンチし、1N HCl(5体積)で洗浄し、1.0N NaHCO3で洗浄して、Na2SO4を通して乾燥させる。濃縮して、標記化合物を定量的収率で得る。生成物をさらに精製することなく使用する。
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(12.4g、23.0mmol)、および2,4−ジフルオロフェニルホウ素酸(7.0g、46.0mmol)を脱気したジメトキシエタン(620mL)に溶解する。2M 炭酸ナトリウム水溶液(73mL、145mmol)を添加して、5分間窒素下で室温にて撹拌する。酢酸パラジウム(II)(520mg、2.3mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.2g、4.6mmol)を添加して、85℃油浴に投入する。40分間撹拌して、室温に冷却する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで2回抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、真空中で濾過して、濃縮する。生じる油をSCXカラム(メタノール中に充填して、2M NH
3/MeOHで溶出する)で精製し、10.8g(93%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=502.3(M+H)。
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンハイドロクロライド
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(10.8g、21.5mmol)を塩化メチレン(200mL)に溶解する。2M HClをエーテル(21.5mL、43mmol)に添加して、真空中で濃縮する。泡を塩化メチレン(200mL)に再融解して、窒素下で0℃に冷却する。三臭化ホウ素(10.1mL、107mmol)をゆっくりと添加して、30分間0℃にて撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にゆっくりと注ぎ、20% IPAのクロロホルム溶液で抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過して、真空中で濃縮し、10.5g(100%)の標記化合物の遊離塩基を得る:1H−NMR(CDCl3)δ7.72(d, J=8.6 Hz, 1H), 7.49(d, J=8.6 Hz, 3H), 7.35(d, J=8.4 Hz, 1H), 7.18(t, J=7.8 Hz, 1H), 7.14(d, J=1.9 Hz, 1H), 6.96(dd, J=9.2, 2.3 Hz, 1H), 6.74−6.62(m, 2H), 6.58(d, J=8.6 Hz, 2H), 4.08(t, J=5.9 Hz, 2H), 2.79(t, J=5.6 Hz, 2H), 2.55(bs, 4H), 1.63(bs, 4H), 1.45(m, 2H)。アセトニトリル:水の1:1の混合物に遊離塩基を溶解する。5M 塩酸の適切な量を添加して、混合物を凍結乾燥させ(lyopholize)、標記化合物を形成させる。
[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(4.51g、8.4mmol)をアセトニトリル(140mL)に溶解する。Pd(OAc)
2(0.28g、1.3mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.59g、2.1mmol)、フッ化セシウム(11.4g、75.6mmol)、および2,5−ジフルオロベンゼンホウ素酸(2.56g、16.2mmol)を添加する。フラスコを窒素でフラッシュし、次いで反応混合物を90℃に加熱する。反応混合物を1時間加熱し、次いでこれを室温に冷却する。水(400mL)を添加して、塩化メチレン(3×400mL)で水層を抽出する。有機層を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜4% MeOH−NH
4OH(10/1、v/v)/CH
2Cl
2)によって精製し、2.42g(68%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=502.3(M+H)。
[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンハイドロクロライド
[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(2.42g、4.82mmol)を2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順によりBBr3で脱メチルして、1.96g(83%)の標記化合物の遊離塩基を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=488.3(M+H)。遊離塩基をアセトニトリル:水の1:1混合物に溶解する。5M 塩酸の適切な量を添加して、混合物を凍結乾燥させ(lyopholize)、標記化合物を形成させる。
メタンスルホン酸6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(540mg、1.11mmoles)、およびメタンスルホニルクロライド(254mg、2.22mmoles)を10mlアセトニトリルに溶解し、トリエチルアミン(224mg、2.22mmoles)を添加する。混合物を室温にて5日間撹拌する。等量の塩化スルホニルおよびトリエチルアミンを添加して、30分間撹拌する。混合物を蒸発させて乾燥し、メタノールに溶解して、SCXカラムを通す。メタノールでカラムを洗浄して2Nアンモニア/メタノールで生成物を溶出し、433mg(69%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=566(M+H)。
[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.0g、3.7mmol)、2,6−ジフルオロフェニルホウ素酸(1.17g、7.4mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(855mg、0.74mmol)、およびカリウムリン酸(4.7g、22.2mmol)をフラスコに充填し、100mLの乾燥DMFを添加して、100℃にて2時間窒素下で加熱する。反応を冷却し、濾過する。2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレンの勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製する。収率は、1.5g(81%)である:1H−NMR(CDCl
3, 400 MHz)δ7.90(d, J=8.4 Hz, 1H);7.63(d, J=8.4 Hz, 1H);7.62(d, J=9.2 Hz, 2H);7.39(d, J=8.4 Hz, 1H);7.23(d, J=2.8 Hz, 1H);7.18−7.08(m, 2H);6.78(d, J=10.4 Hz, 2H);6.74(s, 2H);4.11−4.08(m, 2H);3.95(s, 3H);2.75(t, J=6.4 Hz, 2H);2.49−2.49(m, 4H);1.63−1.58(m, 4H);1.47−1.44(m, 2H)。
[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[2−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−メタノン(1.5gm.、3.0mmoles)を500ml 塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。この溶液に三臭化ホウ素(6.0ml、63mmoles)を、添加の間に回旋しながら部分的に添加する。室温にさせて、1時間撹拌する。3/1クロロホルム/イソプロパノールの有機層と飽和重炭酸ナトリウムとの水層からなる二相の系に注ぐ。相を分離して、3Aモレキュラーシーブを使用して有機層を乾燥させる。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカカラムで精製する。純粋な生成物の収率は、600mg(44%)である:1H−NMR(CD3OD, 400 MHz)δ7.87(d, J=8.0 Hz, 1H);7.56(d, J=8.4 Hz, 2H);7.49(d, J=9.2 Hz, 1H);7.33(d, J=8.8 Hz, 1H);7.27−7.25(m, 1H);7.23−7.21(m, 1H);7.06(dd, J=8.8, 2.4 Hz, 1H);6.86−6.79(m, 4H);4.14(t, J=5.6 Hz, 2H);2.76(t, J=5.6 Hz, 2H);2.53−2.53(m, 4H);1.65−1.59(m, 4H);1.50−1.46(m, 2H)。
<調製6>
トリフルオロメタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル
トリフルオロメタンスルホン酸6−ヒドロキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(9.00g、17.2mmol)をTHF(540mL)に溶解する。溶液を0℃にてN
2下で撹拌して、ベンジルアルコール(2.78g、25.8mmol)、重合体−PPh
3(8.60g、25.8mmol)、およびDIAD(5.21g、25.8mmol)を添加する。反応混合物を室温にて2時間撹拌し続ける。水(1000mL)を添加して、CH
2Cl
2(3×500mL)で水層を抽出する。有機層を合わせて、Na
2SO
4(フィルター)で乾燥させ、濃縮して、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜4% MeOH−NH
4OH(10/1、v/v)/CH
2Cl
2)によって精製し、10.0g(96%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=614.1(M+H)。
[6−ベンジルオキシ−2−(2−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.00g、1.63mmoles)を20ml アセトニトリルに溶解し、2−フルオロベンゼンホウ素酸(2−flourobenzene boronic acid)(0.46g、3.26mmol)、trans[ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)]パラジウムII(0.23gm.、0.33mmoles)を添加し、簡単に超音波処理する。次に、フッ化セシウム(2.23g、14.67mmol)を添加し、75℃に1時間加熱する。セライトを添加して、濾過する。溶媒を減圧下で濃縮し、メタノールに溶解して、2Nアンモニア/メタノールで溶出し、SCXカートリッジで精製する。さらに0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製し、550mgの標記化合物(60%)を単離する。
[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンハイドロクロライド
[6−ベンジルオキシ−2−(2−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(0.55g、0.98mmoles)を25mlのエタノールに溶解し、窒素パージ後に炭素上の10%パラジウム(60mg)、および水素(1気圧)を添加する。12時間後、セライトを通して濾過し、減圧下で溶媒を濃縮して、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製して350mgの標記化合物(76%)を単離する。塩酸塩に変換して、標記化合物を得る。
[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(752mg、1.4mmol)、2,4,6−トリフルオロフェニルホウ素酸(493mg、2.8mmol)、リン酸カリウム(potassium phoshate)(1.8g、8.4mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(324mg、0.3mmol)を乾燥DMF(25mL)に溶解し、100℃で20分間加熱する。SCXカラムで反応を精製し、標記化合物674mg(93%)を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=520.2(M+H)。
[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(670mg、1.3mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解する。0℃に冷却し、2M HCl(1.3mL、2.6mmol)を添加して、15分間室温で、撹拌する。真空中で濃縮する。塩をジクロロメタン(10mL)に再融解して、0℃に冷却する。三臭化ホウ素(1.1g、3.9mmol)を滴状に添加して、室温にさせる。1.5時間の反応を撹拌して、反応混合物を氷、飽和重炭酸ナトリウム(10mL)、およびメタノール(10mL)に注ぐ。ジクロロメタンで抽出し、抽出物を合わせて、水および飽和重炭酸ナトリウムで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液1〜3%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、454mg(70%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=506.3(M+H)。
<調製7>
トリフルオロメタンスルホン酸6−メタンスルホニルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル
トリフルオロメタンスルホン酸6−ヒドロキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(12.5g、24mmol)を乾燥塩化メチレン(100ml)に懸濁する。ジイソプロピルエチルアミン(8.3mL、48mmol)を添加する。メタンスルホニルクロライド(2.7mL、36mmol)をゆっくりと添加する。20分後に反応を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過して、真空中で濃縮し、14.2g(99%)の標記化合物を得る。
[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メタンスルホニルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(7.0g、11.6mmol)を脱気したアセトニトリル(100mL)に溶解する。フッ化セシウム(9.1g、58mmol)およびビス(アセテート)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.87g、1.2mmol)、続いてビス(ネオペンチルグリコラート)ジホウ素(3.1g、13.9mmol)を添加して、窒素下で75℃油浴に投入する。15分後に、1−ブロモ−2,3,5−トリフルオロベンゼン(4.9g、23.2mmol)を反応およびビス(アセテート)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(200mg)に添加して、75℃にて2.5時間撹拌する。反応を室温に冷却し、セライトを通して濾過する。真空中で濾液を濃縮し、残渣をメタノール(100mL)に再融解する。KOH(5g)を添加して、室温で一晩撹拌する。反応を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過し、真空中で濃縮する。シリカゲル(0%〜6%のメタノールの塩化メチレン溶液)で精製し、3.7g(64%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=506.3(M+H)。
[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.81g、3.37mmol)を2−ブロモ−1,3,4−トリフルオロ−ベンゼン(1.42g、6.75mmol)と合わせて、6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順で0.79g(45%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=520.3(M+H)。
[6−ヒドロキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(0.79g、1.52mmol)をBBr3で脱メチル化し、2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順で0.67g(88%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=506.3(M+H)。
[6−メトキシ−2−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.13g、4.0mmol)、2,3,4−トリフルオロフェニルホウ素酸(1.0g、5.7mmol)、trans−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムII、(561mg、0.8mmol)、およびフッ化セシウム(5.5g、36mmol)をフラスコに充填し、50mLのアセトニトリルを添加する。混合物を80℃にて4時間加熱する。混合物を冷却して、濾過して、2Nアンモニア/メタノールで溶出して、SCXカラムで精製する。2% 2Nアンモニア/メタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムでさらに精製し、880mg(43%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CD
3OD, 400 MHz)δ 7.93(d, J=8.8Hz, 1H);7.50(d, J=8.4 Hz, 3H);7.39(d, J=8.8 Hz, 1H);7.35(d, J=2.4 Hz, 1H);7.07(dd, J=9.2, 2.8 Hz, 1H);6.96−6.87(m, 2H);6.80(d, J=9.6 Hz, 2H);4.10−4.07(t, 2H);3.91(s, 3H);2.72−2.69(t, 2H);2.48−2.48(m, 4H);1.61−1.55(m, 4H);1.46−1.43(m, 2H)。
[6−ヒドロキシ−2−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[6−メトキシ−2−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(880mg、1.69mmol)を100mL 塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。4.0mLの純粋の三臭化ホウ素を回旋しながら添加して、氷浴中で30分間撹拌する。混合物を室温にさせて、さらに1時間撹拌する。混合物を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液およびクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物からなる二相の系に慎重に注ぐ。有機層を分離し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥し、蒸発させて、800mgのわずかに不純な生成物を得る。3%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカゲルカラムで精製し、635mg(74%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CD3OD, 400 MHz)δ7.89(d, J=8.8 Hz, 1H);7.69−7.42(m, 4H);7.45−7.42(m, 1H);7.31(d, J=2.4 Hz, 1H);7.14(dd, J=9.2, 2.4 Hz, 1H);7.02−6.87(m, 3H);4.20(t, J=5.6 Hz, 2H);2.84(t, J=5.6 Hz, 2H);2.59−2.59(m, 4H);1.71−1.65(m, 4H);1.56−1.53(m, 2H)。
[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.0g、3.7mmol)、2,3ジフルオロフェニルホウ素酸(1.17g、7.4mmol)パラジウムジクロライドビス(トリフェニルホスフィン)(518mg、0.74mmol)、およびフッ化セシウム(5.06g、33.3mmol)をフラスコに充填し、250mLの脱気したアセトニトリルを添加する。混合物を85℃にて2時間加熱し、反応を冷却して、あらゆる固体を濾過する。2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製し、1.3g(70%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CD
3OD, 400 MHz)δ7.92(d, J=8.8 Hz, 1H);7.54(dd, J=8.4, 4.0 Hz, 3H);7.43(dd, J=8.4, 1.6 Hz, 1H);7.31(d, J=2.8 Hz, 1H);7.09(dd, J=9.2, 2.4 Hz, 1H);7.05−6.92(m, 3H);6.79(d, J=8.8 Hz, 2H);4.10(t, J=5.6 Hz, 2H);3.93(s, 3H);2.73(t, J=5.2 Hz, 2H);2.50−2.50(m, 4H);1.62−1.57(m, 4H);1.48−1.43(m, 2H)。
[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(1.3g、2.6mmol)をフラスコに充填し、200mLの塩化メチレン、続いて25ml HCl/エーテルを添加して、乾燥まで蒸発させる。固体を200mLの塩化メチレンに溶解して、溶液を氷中で冷やす。この溶液を三臭化ホウ素(4.0mL、42.4mmol)に回旋しながら添加する。溶液を室温にて1時間撹拌し、この時点で全ての出発材料がなくなっている。これを、分液漏斗を使用して飽和重炭酸ナトリウム水相およびクロロホルム/イソプロパノール有機相と抽出物との3/1混合物からなる二相混合物に注ぐ。有機相を分離し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。0〜10%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムで精製し、生成物を含む最初の画分を収集し、400mg(32%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CD3OD, 400 MHz)δ 7.84(d, J=8.4 Hz, 1H);7.55(d, J=9.2 Hz, 2H);7.50(d, J=8.8 Hz, 1H);7.40(dd, J=9.2, 1.6 Hz, 1H);7.25(d, J=2.4 Hz, 1H);7.10−7.03(m, 2H);6.99−6.95(m, 2H);6.83(d, J=9.2 Hz, 2H);4.12(t, J=5.2 Hz, 2H);2.76−2.73(m, 2H);2.58−2.52(m, 4H);1.64−1.58(m, 4H);1.49−1.45(m, 2H)。
<調製8>
6−ヒドロキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(240g、430mmol)をジクロロエタン(1.5L)に溶解する。0℃に冷却する。塩化水素(36g、1mol)を反応中で泡立たせる。被覆された滴下漏斗内で三塩化ホウ素(250g、2.1mol)を濃縮して、反応に滴状添加する。48〜72時間撹拌する。0℃にて5M 水酸化ナトリウム(700mL)、水(500mL)、およびジクロロメタン(1L)の混合物に反応を慎重に添加する。50%の水酸化ナトリウム水溶液でpHを7に合わせる。1M 炭酸水素ナトリウム(1.7L)およびジクロロメタン(500mL)で希釈する。有機物を分離する。ジクロロメタン(1L)で水溶液を洗浄する。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムを通して乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮する。材料をジクロロメタン(200mL)中にスラリーにし、196.2gの標記化合物(87%)を得る。
[2−(3−フルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンハイドロクロライド
トリフルオロメタンスルホン酸6−ヒドロキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(500mg、0.96mmol)をフラスコに充填し、2mLの1,2ジメトキシエタンと共に10mLの水を添加する。これに、3−フルオロフェニルホウ素酸(270mg、1.91mmol)、transジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムII(130mg、0.19mmol)および炭酸ナトリウム(920mg、8.64mmol)を添加する。混合物を80℃に加熱して、1時間保持する。混合物を冷却して、濾過して、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。濃縮して、0〜10%2Nアンモニアのメタノール/塩化メチレン溶液勾配で溶出するシリカカラムで精製する。濃縮して、HCl塩に変換する:1H−NMR(CDCl
3, 300 MHz)δ 7.76(d, J=8.7 Hz, 1H);7.52−7.41(m, 5H);7.21−6.96(m, 4H);6.89−6.86(m, 1H);6.52(d, J=9.0 Hz, 2H);4.09−4.05(t, 2H);2.78−2.78(m, 2H);2.56(s, 4H);1.67−1.63(m, 4H);1.48−1.46(m, 2H)。
<調製9>
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル
4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイルクロライド(79.4g、249mmol)および2,6−ジメトキシナフタレン(37.8g、201mmol)をジクロロメタン(800mL)に溶解する。−5℃に冷却して、三塩化アルミニウム(134g、1mol)を添加する。室温に温め、一晩撹拌する。冷却水(1.5L)を添加して、勢いよく1時間撹拌する。残渣から混合物をデカントし、有機物を分離する。ジクロロメタン(500mL)で水層を洗浄する。反応器からの残渣と合わせて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1L)で洗浄する。延長攪拌(2時間)後に有機物を分離して、ジクロロメタン(300mL)で水層を洗浄する。有機層を合わせて、Darco(30g)、シリカゲル(30g)、および硫酸マグネシウムを添加する。濾過して、真空中で濃縮し、72.4gの[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−(2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル)−メタノンを得る(73%)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−(2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル)−メタノン(41.0g、88.0mmol)およびトリエチルアミン(28.8g、284mmol)をジクロロメタン(400mL)に溶解する。−60℃に冷却して、ジクロロメタン(100mL)にスルホン酸トリフルオロメタン無水物(39.8g、141mmol)を添加する。室温に温め、撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)で希釈して、有機物を分離する。ジクロロメタン(200mL)で水溶液を洗浄する。有機物を合わせ、飽和水性塩化ナトリウムで洗浄する。硫酸マグネシウムを通して乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。ジクロロメタンで開始して、30:1ジクロロメタン:メタノールで終わる直線勾配で溶出するシリカゲルカラムを使用するカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製し、48.6gの標記化合物(96%)を得る。
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステルの代わりの合成
室温で、ナトリウム水素化物(18g、0.45mol)を4−ベンジルオキシルフェノール(41g、0.20mol)および2−(ヘキサメチレンイミノ)エチルクロライドハイドロクロライド(44g、0.22mmol)のTHF(600mL)およびDMF(100mL)溶液に添加する。60℃に30分間加熱する。氷および水に溶液を注ぐ。酢酸エチル(500mL)で希釈して、層を分離する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させて、濾過して、減圧下で濃縮し、褐色油を得る。酢酸エチル(500mL)およびメタノール(500mL)に油を溶解する。ギ酸アンモニウム(100g、1.59mol)および炭素上のパラジウム(10g、9.4mmol)を添加する。混合物を30分間加熱して還流する。ギ酸アンモニウム(100g、1.59mol)および炭素上のパラジウム(10g、9.4mmol)を添加する。反応混合物を30分間加熱する。セライトパッドを通して懸濁液(supension)を濾過して、酢酸エチル(500mL)で溶出する。減圧下で溶媒を蒸発させ、水(100mL)を添加する。酢酸エチル(500mL)で混合物を希釈して、層を分離する。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、減圧下で溶媒を蒸発させ、31g(64%)の4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノールを得る。
2−ベンジルオキシ−1−ブロモ−6−メトキシ−ナフタレン(31g、90mmol)、4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノール(31g、132mmol)、青銅(12g、189mmol)、炭酸カリウム(25g、181mmol)、およびピリジン(400mL)を合わせる。反応混合物を85時間加熱して還流する。残渣を冷却して、セライトで濾過し、メタノールおよび塩化メチレン(500mL、V/V=1:5)で溶出する。減圧下で溶媒を蒸発させて、メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出するシリカゲルカラムで残渣をクロマトグラフし、19g(43%)の1−{2−[4−(2−ベンジルオキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ)−フェノキシ]−エチル}−アゼパンを得る
1−{2−[4−(2−ベンジルオキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルオキシ)−フェノキシ]−エチル}−アゼパン(19g、38mmol)を酢酸エチル(500mL)およびメタノール(600mL)に溶解する。混合物を加熱して透明溶液を得る。室温に冷却する。ギ酸アンモニウム(30g、476mmol)および炭素上のパラジウム(2g、1.9mmol)を添加する。30分間加熱して還流する。ギ酸アンモニウム(7g、111mmol)および炭素上のパラジウム(0.7g、0.7mmol)を添加する。30分間加熱して還流する。セライトパッドを通して懸濁液(supension)を濾過して、酢酸エチル(500mL)で溶出する。減圧下で溶媒を蒸発させ、水(100mL)を添加する。混合物を酢酸エチル(500mL)で希釈して、層を分離する。飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×200mL)で有機層を洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を濾過して、蒸発させて、15.1g(97%)の1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−オールを得る。
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(7mL、42mmol)を1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−オール(15g、37mmol)、トリエチルアミン(20mL)および塩化メチレン(500mL)溶液に−50℃にて添加する。反応混合物を室温に温め、その温度にて1時間撹拌する。反応混合物を−78℃に冷却し、ブライン(20mL)を添加する。室温に反応を温める。層を分離して、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(100mL)およびブラインで洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を濾過して、蒸発させる。メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出するシリカゲルカラムで残渣をクロマトグラフし、20g(99%)のトリフルオロ−メタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステルを得る。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステル(990mg、1.8mmol)、2,4,6−トリフルオロフェニルホウ素酸(634mg、3.6mmol)、リン酸カリウム(2.2g、10.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(416mg、0.4mmol)を乾燥DMF(25mL)に溶解し、100℃にて3時間加熱する。SCXカラムによって、およびメタノールのジクロロメタン溶液1〜3%の勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって反応を精製し、320mg(35%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=534(M+H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(634mg、1.2mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解する。0℃に冷却し、HCl(2Mエーテル溶液、1.2mL、2.4mmol)を添加して、室温で15分間撹拌する。真空中で濃縮する。ジクロロメタン(10mL)に塩を再融解して、0℃に冷却する。三臭化ホウ素(949mg、3.6mmol)を滴状に添加して、室温にさせる。反応を1.5時間撹拌して、反応混合物を氷、飽和重炭酸ナトリウム(20mL)、およびメタノール(20mL)に注ぐ。ジクロロメタンで抽出し、抽出物を合わせて、水および飽和重炭酸ナトリウムで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液の1〜3%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、350mg(57%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=520(M+H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(1.68g、3.05mmol)を30mLのアセトニトリルに溶解し、2−フルオロベンゼンホウ素酸(0.85g、6.10mmol)、trans[ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)]パラジウムII(0.43g、0.61mmol)を添加し、簡単に超音波処理する。次にフッ化セシウムを添加し(4.17g、27.45mmol)、75℃に1時間加熱する。セライトを添加して、濾過する。減圧下で溶媒を濃縮し、メタノールに溶解して、2Nアンモニア/メタノールで溶出して、SCXカートリッジで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製し、1.10g(72%)の標記化合物を単離する。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノンハイドロクロライド
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(550mg、1.11mmol)を20mL 塩化メチレンに溶解し、氷浴中で冷却する。三臭化ホウ素(1.5mL)を添加し、室温にさせる。飽和重炭酸ナトリウムおよび3/1クロロホルム/イソプロパノールの二相溶液に注ぐ。有機層を分離し、水で洗浄して、3Åシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製して268mgの標記化合物の遊離塩基を単離する(50%)。遊離塩基をアセトニトリル:水の混合比が1:1の混合物に溶解する。5M 塩酸の適切な量を添加し、その混合物を凍結乾燥し(lyopholize)、標記化合物を得る。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−6−(2−フルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(223mg、0.48mmol)を15mL テトラヒドロフランに溶解する。この溶液に、5ml ヒドリドホウ酸トリエチルリチウム(1Mテトラヒドロフラン溶液)を添加する。反応を水で希釈し、酢酸エチルで抽出して濃縮する。残渣(アルコール生成物)を20mL 塩化メチレンに溶解して、トリエチルシラン(0.06mL、0.40mmol)および1.5mL トリフルオロ酢酸を添加する。この反応を濃縮して、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製し、70mg(31%)の標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基をアセトニトリル:水の混合比が1:1の混合物に溶解する。5M 塩酸の適切な量を添加し、その混合物を凍結乾燥して標記化合物を得る。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(1.48g、2.67mmol)を2−ブロモ−1,3,4−トリフルオロ−ベンゼン(1.13g、5.35mmol)と合わせて、[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順で0.66g(46%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=534.4(M+H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(0.66g、1.24mmol)をBBr3で脱メチル化し、[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノンの調製と同様の手順で0.53g(82%)の標記化合物を得る。対応するHCl塩について得られた解析データ:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=520.3(M−Cl)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(1.4g、2.5mmol)および2,4−ジフルオロフェニルホウ素酸(1.2g、7.6mmol)を合わせて、2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製について記載した手順により、1.1g(85%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=516.3(M+H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノンハイドロクロライド
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製のために記載した手順により、[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(1.1g、2.1mmol)をBBr3(1.0mL、10.5mmol)で脱メチルする。シリカゲル(0%〜5%のメタノールの塩化メチレン溶液)で精製し、790mg(75%)の標記化合物の遊離塩基を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=502.3(M+H)。塩酸塩に変換する。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(3.9g、7.06mmol)、2,6−ジフルオロフェニルホウ素酸(2.23g、14.12mmol)、リン酸カリウム(9.0g、42.20mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.63g、1.40mmol)、続いて125mL乾燥DMFをフラスコに充填する。混合物を窒素下で100℃にて90分間加熱する。冷却して、濾過し、溶媒を蒸発させ、2Nアンモニア/メタノールで溶出して、SCXカートリッジで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカゲルカラムでさらに精製する。収率は、2.5g(70%)である:1H−NMR(CDCl
3, 400 MHz)δ 7.90(d, J=8.4 Hz, 1H);7.66−7.61(m, 3H);7.39(d, J=8.4 Hz, 1H);7.23−7.22(m, 1H);7.18−7.08(m, 2H);6.79−6.74(m, 4H);4.08−4.05(t, 2H);3.95(s, 3H);2.96−2.89(t, 2H);2.78−2.75(m, 4H);1.66−1.59(m, 8H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(2.5g、4.8mmol)を塩酸塩に変換し、固体塩をフラスコに充填する。材料を200mLの塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。この混合物に、三臭化ホウ素(5.0mL、53.0mmol)を攪拌しながら添加する。反応を室温にて1時間撹拌して、飽和重炭酸ナトリウムとクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物からなる有機層との二相系に注ぐ。振盪して、生成物を抽出し、有機層を分離し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥して、減圧下で溶媒を蒸発させる。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製し、1.3g(54%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CDCl3, 400 MHz)δ 7.79−7.74(d, 1H);7.58(d, J=8.4 Hz, 2H);7.50(d, J=8.8 Hz, 1H);7.33−7.30(d, 1H);7.17(d, J=2.4 Hz, 1H);7.16−7.08(m, 1H);6.99−6.95(dd, 1H);6.77−6.73(m, 2H);6.68(d, J=9.2 Hz, 2H);4.11(t, J=6.0 Hz, 2H);3.05−2.99(t, 2H);2.90−2.84(m, 4H);1.71−1.71(m, 4H);1.63−1.60(m, 4H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(2.00g、3.63mmol)を5mLの脱気したアセトニトリルに溶解し、2,5−ジフルオロフェニルホウ素酸(1.15g、7.26mmol)、trans[ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)]パラジウムII(0.51g、0.73mmol)を添加して、簡単に超音波処理する。次に、フッ化セシウム(4.96g、32.76mmol)を添加し、75℃に1時間加熱する。セライトを添加して濾過する。減圧下で溶媒を濃縮し、メタノールに溶解し、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカートリッジで精製し、1.74g(93%)の標記化合物を得る。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(1.74g、3.37mmol)を20mL 塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。この溶液に2.0mL 三臭化ホウ素(5.3g、21.2mmol)を添加して、室温にさせる。飽和重炭酸ナトリウムおよび3/1クロロホルム/イソプロパノールの二相溶液に注ぐ。有機層を分離し、水で洗浄して、3Åシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。溶媒を蒸発させて780mg(46%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CDCl3, 300 MHz)δ 7.79(d, J=8.7 Hz, 1H);7.60−7.55(m, 3H);7.41(dd, J=8.7, 1.8 Hz, 1H);7.26−7.21(m, 1H);7.04−6.82(m, 4H);6.71−6.68(m, 2H);4.14−4.14(m, 2H);3.03−2.97(m, 2H);2.95−2.88(m, 4H);1.73−1.58(m, 8H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(2.60g、6.53mmol)を200ml.アセトニトリルに溶解し、このビス(ピナコロアート)ジボロン(1.5g、7.96mmol)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0)(0.72g、1.50mmol)、およびフッ化セシウム(7.33g、67.0mmol)に添加する。反応を、全ての出発材料が消費されたことをLC/MSが示すまで100℃に加熱する。この混合物に1−ブロモ−2,3,5−トリフルオロベンゼン(2.00g、13.06mmol)およびさらに720mgのパラジウム触媒を添加し、80℃にて24時間加熱する。反応を濾過し、濃縮して、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製し、1.85g(53%)の標記化合物を得る。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(2.85g、5.34mmol)を50mL 塩化メチレンに溶解して0℃に冷却する。三臭化ホウ素(3.0mL、31.7mmol)を添加して、室温にさせる。飽和重炭酸ナトリウムおよび3/1クロロホルム/イソプロパノールの二相系に注ぐ。ブラインで有機層を洗浄し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。濃縮して、2.63g(95%)の標記化合物を得る。
<調製10>
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル
(2,6−ジメトキシ−ナフタレン−1−イル)−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(56.0g、123mmol)をクロロホルム(500mL)に溶解する。0℃に冷却する。三塩化ホウ素(150mL、150mmol、1Mジクロロメタン溶液)を添加して、2時間撹拌する。室温に温め、1.5時間撹拌する。0℃に冷却後、さらなる三塩化ホウ素(50mL、50mmol)を添加する。室温に温め、一晩撹拌する。氷および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を慎重に添加する。有機物を分離し、3:1ジクロロメタン:イソプロパノール混合物で3回水溶液を洗浄する。真空中で濃縮して、ジクロロメタンに溶解する。硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、デカントして、真空中で濃縮する。エーテル中にスラリーにし、ヘキサンでリンスして、49.4gの(2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル)−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンを得る(99%)。
(2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル)−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(12g、29.6mmol)をテトラヒドロフラン(200mL)に溶解する。水素化アルミニウムリチウム(3.0g、78.0mmol)を添加して、反応を加熱して還流する。室温に冷却して、氷を添加する。5M 塩酸で混合物のpHを7に合わせる。水(500mL)で希釈する。ジクロロメタン(それぞれ、500mLの洗浄液)で4回混合物を洗浄する。有機物を合わせ、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、デカントして、真空中で濃縮し、1−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−メトキシ−ナフタレン−2−オールを得る。
クロロホルムに再融解して、トリフルオロ酢酸(5.0mL、64.9mmol)およびトリエチルシラン(10.0mL、62.6mmol)を添加する。反応を1時間加熱して還流する。室温に冷却して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)で希釈する。有機物を抽出して、ジクロロメタン(それぞれ、300mL洗浄液)で水溶液を2回洗浄する。有機物を合わせ、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、デカントして、真空中で濃縮する。6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールを含む残渣を単離する。SCXカラムで残渣を精製し、メタノールで不純物を溶出し、次いで、2Nアンモニア/メタノールで生成物を溶出させる。
6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールをジクロロエタン(300mL)に溶解し、N−フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド(15.0g、42.0mmol)を添加する。トリエチルアミン(20mL、143.5mmol)を添加して、6時間加熱して還流する。真空中で濃縮して、ジクロロメタンで開始し、20:1ジクロロメタン:メタノールで終わる直線勾配で溶出するシリカゲルカラムを使用するカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製し、13.6gの標記化合物(88%)を得る。
1−(2−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.0g、1.91mmol)をフラスコに充填し、20mLの脱気したアセトニトリルを添加する。この溶液に2,5−ジフルオロフェニルホウ素酸(0.6g、3.82mmol)、transジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムII、(270mg、0.38mmol)、およびフッ化セシウム(2.61g、17.2mmol)を添加する。混合物を簡単に超音波処理し、75℃に加熱する。3時間後に、さらに少量の酸、触媒、およびフッ化セシウムを添加して、一晩加熱する。翌朝、混合物を濾過して、SCXカラムを2Nアンモニアのメタノール溶液で溶出する。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製する。濃縮して、430mg(46%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CDCl
3, 300 MHz)δ 7.85(d, J=9.3 Hz, 1H);7.73(d, J=8.7 Hz, 1H);7.33(d, J=8.4 Hz, 1H);7.18(d, J=2.7 Hz, 1H);7.11−6.89(m, 4H);6.86−6.82(m, 2H);6.73−6.69(m, 2H);4.34−4.19(d, H);4.04−3.99(t, 2H);3.93(s, 3H);2.72(t, J=6.3 Hz, 2H);2.47(t, J=5.1 Hz, 4H);1.58(qui, J=5.4 Hz, 4H);1.46−1.41(m, 2H)。
6−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンを20mL アセトニトリルに溶解し、氷浴中で冷却する。1.5mLの三臭化ホウ素を回旋しながら添加して、室温に温めさせる。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液とクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物との二相混合に注ぐ。水で有機層を洗浄し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。有機層を濃縮して、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。溶媒を蒸発させ、化合物をHClで塩に変換する369mg(82%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CDCl3, 300 MHz)δ 7.77(d, J=8.7 Hz, 1H);7.61(d, J=8.1 Hz, 1H);7.28−7.25(m, 1H);7.11−6.94(m, 4H);6.89−6.83(m, 1H);6.74(d, J=8.7 Hz, 2H);6.57−6.54(m, 2H);4.31−4.10(d, 2H);4.04(t, J=6.0 Hz, 2H);2.80−2.80(m, 2H);2.59−2.59(m, 4H);1.68−1.65(m, 4H);1.48−1.46(m, 2H)。
1−(2−{4−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.00g、1.91mmol)を20mLの脱気したアセトニトリルに溶解し、2,4−ジフルオロフェニルホウ素酸(0.60g、3.82mmol)、trans[ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)]パラジウムII(0.27g、0.38mmol)を添加して、簡単に超音波処理する。次に、フッ化セシウム(2.61g、17.19mmol)を添加し、75℃に1時間加熱する。セライトを添加して濾過する。減圧下で溶媒を濃縮し、メタノールに溶解して、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカートリッジで精製して、標記化合物を単離する。
6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(0.72g、1.48mmol)を30mL 塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。この溶液に2.0mLの三臭化ホウ素(21.2mmol)を添加して、室温にさせる。飽和重炭酸ナトリウムと3/1クロロホルム/イソプロパノールとの二相溶液に注ぐ。有機層を分離し、水で洗浄して、3Åシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。溶媒を蒸発させて300mg(43%)の標記化合物の遊離塩基を得る。1:1アセトニトリル:水の混合物に遊離塩基を溶解する。5M 塩酸の適切な量を添加して、混合物を凍結乾燥させ(lyopholize)、標記化合物を形成させる。
1−(2−{4−[2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.0g、1.91mmol)、4−フルオロフェニルホウ素酸(3.8g、3.8mmol)、trans[ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)]パラジウムII(266mg、0.38mmol)、およびフッ化セシウム(2.6g、17.1mmol)を125mLの脱気したアセトニトリルに溶解し、85℃にて8時間加熱する。冷却して、濾過して、SCXカラムで精製して、2Nアンモニア/メタノールで溶出する。油まで蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレンの勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=470(M+H)。
6−(4−フルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(4−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(500mg、1.06mmol)を250mL 塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。これに、回旋しながら1.0mLの三臭化ホウ素を添加して、混合物を室温にさせる。次いで、1時間後にさらに1.0mLの三臭化ホウ素を添加し、30分後にさらに0.5mLの臭化物を添加して、さらに30分間撹拌する。飽和重炭酸ナトリウムとクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物からなる有機層との二相の系に反応を注ぐ。分液漏斗内で振盪して、有機層を分離し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレンの勾配で溶出するシリカカラムで精製し、300mg(62%)の標記化合物の遊離塩基を得る。アセトニトリルにおいて溶解し、塩酸を添加して、生じる溶液を凍結乾燥することによって遊離塩基を塩に変換する。
1−(2−{4−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.0g、1.9mmol)、2−フルオロフェニルホウ素酸(532mg、3.8mmol)、trans[ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)]パラジウムII(266mg、0.38mmol)、およびフッ化セシウム(2.6g、17.1mmol)を150mL 脱気したアセトニトリルに溶解し、85℃にて2時間加熱する。反応を冷却し、濾過して、2Nアンモニア/メタノールで溶出して、SCXカラムで精製する。濃縮して、メタノール/塩化メチレンの1つの0〜10%の勾配で溶出するシリカカラムで精製し、560mg(63%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=470(M+H)。
6−(2−フルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(2−フルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(560mg、1.2mmol)を250mL アセトニトリルに溶解し氷中で冷却する。回旋しながら2.0mLの三臭化ホウ素を添加し、1時間撹拌して、室温にさせる。飽和重炭酸ナトリウムとクロロホルム/メタノールの3/1混合物の有機層とからなる二相の系に反応を注ぐ。分液漏斗内で振盪して、有機層を分離し、モレキュラーシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。溶媒を油まで蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカカラムで精製し、220mg(48%)の標記化合物の遊離塩基を得る。アセトニトリルにおいて溶解し、塩酸を添加して、凍結乾燥することによってHCl塩に変換する。
1−(2−{4−[2−(3−フルオロフェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.0g、3.82mmol)、3−フルオロフェニルホウ素酸(1.07g、7.64mmol)、trans−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムII(536mg、0.76mmol)、およびフッ化セシウム(5.2g、34.4mmol)を、100mL脱気したアセトニトリルと共にフラスコに充填し、85℃にて4時間または全ての開始トリフレートが消費されるまで加熱する。反応を冷却し、濾過して、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。粗製収量は、1.5g(83%)である。さらに、3%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムで粗製物質を精製し、1.1g(63%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CDCl
3, 400 MHz)δ 7.81(d, J=9.6 Hz, 1H);7.73(d, J=8.4 Hz, 1H);7.39(d, J=8.4 Hz, 1H);7.28−7.25(m, 1H);7.19(d, J=2.4 Hz, 1H);7.11−7.06(m, 2H);7.04−7.01(m, 2H);6.88(d, J=9.2 Hz, 2H);6.75(dd, J=6.4, 2.4 Hz, 2H);4.34(s, 2H);4.07(t, J=6.0 Hz, 2H);3.93(s, 3H);2.81(t, J=6.0 Hz, 2H);2.57−2.57(m, 4H);1.67−1.61(m, 4H);1.48−1.46(m, 2H)。
6−(3−フルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
250mL 塩化メチレンに溶解した1−(2−{4−[2−(3−フルオロフェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(1.1g、2.3mmol)をフラスコに充填し、氷中で冷却する。6.0mLの純粋な三臭化ホウ素を部分的に攪拌しながら添加して、反応を氷中で1時間、次いで室温で2時間撹拌する。飽和重炭酸ナトリウムと3/1クロロホルム/イソプロパノールの有機相とからなる二相混合に反応を注ぐ。分液漏斗を使用して有機相に化合物を抽出し、相を分離して、3Åモレキュラーシーブを通して有機層を乾燥させる。蒸発させ、3%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムで精製する。塩酸塩に変換して、凍結乾燥し、650mg(57%)の標記化合物を得る:1H−NMR(遊離塩基について報告されたデータ)(CDCl3, 400 MHz)δ 7.73(d, J=9.6 Hz, 1H);7.61(d, J=8.0 Hz, 1H);7.32−7.30(m, 1H);7.28−7.24(m, H);7.15(d, J=2.0 Hz, 1H);7.04−6.94(m, 4H);6.79(d, J=8.4 Hz, 2H);6.62−6.59(m, 2H);4.28(s, 2H);4.13(t, J=5.6 Hz, 2H);2.92−2.92(m, 2H);2.72−2.64(m, 4H);1.74(d, J=4.8 Hz, 4H);1.51−1.51(m, 2H)。
1−(2−{4−[6−メトキシ−2−(2,3,4,5−テトラフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル(259mg、0.49mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(151mg、0.59mmol)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0)(75mg、0.11mmol)、およびフッ化セシウム(764mg、5.03mmol)を20mL 脱気したアセトニトリルに溶解し、密封バイアル内で100℃にて窒素下で加熱する。反応は、10分で完了する。冷却して、10mLのアセトニトリルに加えて1−ブロモ−2,3,4,5−テトラフルオロベンゼン(224mg、0.99mmol)を添加して、バイアルを封着し、窒素でパージして、80℃にて2時間加熱する。冷却し、濾過して、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。溶媒を蒸発させ、3%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムで生じる油を精製し、188mg(73%)の標記化合物を得る。
5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−6−(2,3,4,5−テトラフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[6−メトキシ−2−(2,3,4,5−テトラフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(180mg、0.34mmol)を50mL 塩化メチレンに溶解し氷中で冷却する。2.0mLの三臭化ホウ素を添加して、氷中で1時間撹拌する。飽和重炭酸ナトリウムと3/1クロロホルム/イソプロパノールの有機層とからなる2相混合物にこの混合物を注ぐ。分液漏斗内で振盪して、有機層を分離し、ブラインでこれを洗浄し、モレキュラーシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、最初に純粋の塩化メチレンで、次いで3%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムで精製する。精製を繰り返して、45mg(26%)の標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基をアセトニトリルに溶解し、HClを添加して、凍結乾燥することによって、塩酸塩に変換する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=510(M−Cl)。
<調製11>
(4−ブロモ−フェニル)−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(4−ブロモ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.0g、11.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(30mL)に溶解する。水素化ナトリウムを添加し(1.1g、27.6mmol)、および室温で撹拌する。1−(2−クロロエチルピペリジン)モノハイドロクロライド(3.0g、16.5mmol)を添加する。室温にて一晩、次いで60℃にて一晩撹拌する。室温に冷却して、酢酸エチルおよび水で希釈する。有機層を分離して、酢酸エチルで水溶液を洗浄する。有機物を合わせ、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。硫酸マグネシウムを通して乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。ジクロロメタンで開始して、9:1ジクロロメタン:メタノールで終わる直線勾配で溶出するシリカゲルカラムを使用するカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製し、1.2gの標記化合物を得る。
1−(2−{4−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.50g、2.86mmol)を50mLのアセトニトリルに溶解し、2,6−ジフルオロフェニルホウ素酸(0.90g、5.73mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.66g、0.57mmol)を添加する。次に、リン酸カリウム(3.64g、17.16mmol)を添加し、80℃に1時間加熱する。セライトを添加して濾過する。減圧下で溶媒を暗い油に濃縮し、メタノールに溶解して、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカートリッジで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製する。溶媒を蒸発させ、800mg(58%)の標記化合物を得る。
6−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
1−(2−{4−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン(800mg、1.64mmol)を20mL 塩化メチレンに溶解し氷浴中で冷却する。この溶液に、2.0mL 三臭化ホウ素(21.2mmol)を添加して、室温にさせる。飽和重炭酸ナトリウムと3/1クロロホルム/イソプロパノールとの二相溶液に注ぐ。有機層を分離し、水で洗浄して3Åシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製し、670mg(86%)の標記化合物の遊離塩基を得る。1:1アセトニトリル:水の混合物に遊離塩基を溶解する。5M 塩酸の適切な量を添加して、混合物を凍結乾燥し(lyopholize)、標記化合物を形成させる。
1−(2−{4−[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジン
1−(2−{4−[6−メトキシ−2−(2,3,4,5−テトラフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イルメチル]−フェノキシ}−エチル)−ピペリジンの調製に記載されている方法を使用して、49%の収率で標記化合物を調製する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=488(M+H)。
6−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンジル]−6−(2,3,4,5−テトラフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライドの調製に記載されている方法を使用して、39%の収率で標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=474(M+H)。
[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メタンスルホニルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(10.0g、16.6mmol)を脱気したアセトニトリル(100mL)に溶解する。ビス(アセテート)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(1.2g、1.7mmol)、続いてビス(ネオペンチルグリコラート)ジボロン(4.5、19.9mmol)を添加して、窒素下で75℃の油浴に投入する。15分後に、1−ブロモ−2,3,5−トリフルオロベンゼン(7.0g、33.2mmol)を反応およびビス(アセテート)ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(500mg)に添加して、75℃にて2.5時間撹拌する。反応を室温に冷却し、セライトを通して濾過する。真空中で濾液を濃縮し、残渣をメタノール(100mL)に再融解する。KOH(4g)を添加して、室温で一晩撹拌する。反応を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過し、真空中で濃縮する。5SCXカラム(メタノールを充填して、2M NH
3のメタノール溶液で溶出する)で精製し、8.4g(100%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=506.4(M+H)。
5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オール
1M BH3・テトラヒドロフラン(THF)(66mL、66mmol)に溶解した(R)−(+)−α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノール(630mg、2.49mmol)を窒素でパージしたフラスコに充填し、窒素下で45℃に加熱する。[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(8.3g、16.6mmol)をTHF(75mL)に溶解し、2.5時間にわたってボラン溶液にシリンジポンプを介して滴状に添加する。エタノールアミン(20mL、332mmol)をゆっくりと添加して、45℃にて2時間加熱する。飽和した塩化アンモニウム水溶液を注ぎ、塩化メチレンで反応を2回抽出する。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させて、濾過して、濃縮する。残渣を塩化メチレン(20mL)に溶解して、ゆっくりと沈殿させる。沈殿物を収集し、4.3g(51%)の標記化合物を得る99%>ee。母液をシリカゲル(1〜6%のメタノールの塩化メチレン溶液で溶出する)を通して精製し、2.0g(75%の全収率)の標記化合物を得る91%ee。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=508.3(M+H)。
7,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オール(4.3g、3.0mmol)を乾燥THF(85mL)に溶解する。KOtBu(2.4g、21.3mmol)を添加して、室温で3時間撹拌する。飽和塩化アンモニウム水溶液を注ぎ、塩化メチレンで2回抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、真空中で濾過して、濃縮し、3.7g(90%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=488.2(M+H)。混合物をキラルクロマトグラフィー(条件P)によって精製する。2つの異性体が6.9および8.6分の保持時間で溶出した。
7,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール塩酸塩
7,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール(1.6g、3.3mmol)を塩化メチレン(20mL)に溶解する。エーテル(3.3mL、6.6mmol)に2M HClを添加して、真空中で濃縮する。残渣を塩化メチレン(5mL)に溶解して、勢いよく撹拌したエーテル(30mL)に滴状に添加する。沈殿物を濾過して、50℃の真空オーブンにおいて一晩乾燥させ、1.5g(87%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=488.3(M+H−HCl)。
[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(752mg、1.4mmol)、2,4,6−トリフルオロフェニルホウ素酸(493mg、2.8mmol)、リン酸カリウム(1.8g、8.4mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(324mg、0.3mmol)を乾燥ジメチルホルムアミド(DMF、25mL)に溶解し、100℃で20分間加熱する。反応をSCXカラムで精製して、674mg(93%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=520.2(M+H)。
あるいは、トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.93g、3.60mmol)、フッ化セシウム(5.0g、33mmol)、ビス(ネオペンチルグリコラート)ジボロン(1.0g、4.4mmol)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0.50g、0.75mmol)、およびアセトニトリル(50mL)を合わせる。20分間混合物を90℃に加熱し、暗く着色された溶液を得る。2−ブロモ−1,3,5−トリフルオロ−ベンゼン(5g、23.7mmol)を添加し、90℃にて2時間加熱する。ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0.50g、0.75mmol)および2−ブロモ−1,3,5−トリフルオロ−ベンゼン(5.0g、23mmol)を添加して、90℃にて4時間加熱する。室温に冷却して、セライトパッドを通して濾過し、溶媒を蒸発させる。メタノールのジクロロメタン溶液(0〜5%)で材料を溶出し、シリカゲルを通して残渣を精製し、1.30g(67%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=520.2(M+H)。
[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(670mg、1.3mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解する。0℃に冷却し、2M HCl(1.3mL、2.6mmol)を添加して、15分間室温で撹拌する。真空中で濃縮する。塩をジクロロメタン(10mL)に再融解して、0℃に冷却する。三臭化ホウ素(1.1g、3.9mmol)を滴状に添加して、室温にさせる。反応を1.5時間撹拌して、氷、飽和重炭酸ナトリウム(10mL)、およびメタノール(10mL)に反応混合物を注ぐ。ジクロロメタンで抽出し、抽出物を合わせて、水および飽和重炭酸ナトリウムで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液1〜3%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、454mg(70%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=506.3(M+H)。
あるいは、[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(1.90g、3.67mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解する。ジエチルエーテル(4.0mL、80mmol)に2M HClを添加する。スラリーを濃縮し、真空中で乾燥させる。ジクロロメタン(30ml)に残渣を希釈して、窒素でブランケットする。溶液を氷浴の外で0℃に冷却する。三臭化ホウ素(1mL、11mmol)を添加する。60分後に、反応混合物を氷(20g)、メタノール(10mL)、および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(20mL)の混合物に注ぐ。ジクロロメタン(100mL)で抽出する。層を分離して、有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。シリカゲルを通して残渣を精製し、メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出して、1.6g(87%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=506.2(M+H)。
5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド
[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(728mg、1.4mmol)をTHF(85mL)に溶解し、0℃に冷却する。THF(5.8mL、5.8mmol)に1M 水素化アルミニウムリチウムを添加して、室温にさせる。反応を30分間加熱して還流する。反応を冷却して、氷/クロロホルム上へ注ぎ、懸濁液を形成させる。6N HClを滴状に添加してpH1を得る。20%のイソプロピルアルコールのクロロホルム溶液で抽出する。ブラインで有機層を洗浄し、乾燥し、濾過して、真空中で濃縮して730mg(100%)の標記化合物を得る。HPLC Rt(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aであり、0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、勾配:5〜95% B(254nmにおける純度))=2.41(100%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=508.3(M+H)。
あるいは、(R)−(+)−α,α,−ジフェニルプロリノール(83mg、0.33mmol)を1M ボランのTHF(8mL、8mmol)およびTHF(8mL)の混合物に45℃にて添加する。[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(0.83g、1.6mmol)をTHF(5mL)に溶解し、45℃にてシリンジポンプを経て3時間にわたって混合物を反応に添加する。0℃に冷却して、2−アミノ−エタノール(1.0mL、16mmol)を滴状に添加する。30分間45℃にて加熱する。酢酸エチル(20mL)で、水(10mL)で混合物を洗浄し、水相を抽出する。有機層を合わせて、ブラインで洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させて、真空中で濃縮する。シリカゲルを通して残渣を精製し、メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出して、鏡像異性的に濃縮された804mg(97%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=508.2(M+H)。
8,10−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールハイドロクロライド(730mg、1.4mmol)およびカリウムtert−ブトキシド(5.36mg、4.8mmol)を乾燥DMF(25mL)に溶解し、50℃にて10分間加熱する。反応を冷却して、氷/酢酸エチルに注ぐ。有機層を分離して、10% 塩化リチウム水溶液で洗浄する。乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィーによってメタノールのジクロロメタン溶液の1〜6%勾配を使用して精製し、532mg(76%)の標記化合物を得る。
あるいは、鏡像異性的に濃縮された5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オール(804mg、1.59mmol)をDMF(10mL)に溶解する。カリウムtert−ブトキシド(532mg、4.75mmol)を添加する。50℃にて2分間加熱する。反応混合物を氷(5g)に注ぐ。酢酸エチル(100mL)で抽出する。層を分離して、10% 水性塩化リチウム溶液(20mL×2)で有機層を洗浄する。硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮する。シリカゲルを通して残渣を精製し、メタノール/ジクロロメタン(0〜10%)の段階勾配で材料を溶出して、鏡像異性的に濃縮された標記化合物を得る。
8,10−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール塩酸塩
8,10−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール(532mg、1.1mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解し、2M HCl(1.1mL、2.2mmol)を添加して、10分間撹拌する。真空中で濃縮して、536mg(100%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=488(M+H−HCl)。ラセミ化合物を、キラルクロマトグラフィーによってその成分鏡像異性体に分離する。条件:カラム:Chiralcel OD 4.6×150mm;溶出剤:0.2% DMEA、5% MeOH、10% 3A アルコールのヘプタン溶液。
あるいは、ジエチルエーテル(4mL)、酢酸エチル(1mL)、およびメタノール(0.5mL)に鏡像異性的に濃縮された遊離塩基を溶解して、0℃に冷却する。2M HClをジエチルエーテル(2mL、20mmol)に添加する。スラリーを濃縮して、真空中で乾燥させ、鏡像異性的に濃縮された標記化合物(480mg、58%収率)を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=488.3(M−Cl)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(1.48g、2.67mmol)を2−ブロモ−1,3,4−トリフルオロ−ベンゼン(1.13g、5.35mmol)と合わせて、[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順で660mg(46%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=534.4(M+H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(0.66g、1.24mmol)をBBr3で脱メチルし、[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順で530mg(82%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=520.3(M+H−HCl)。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−7,10−ジフルオロ−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール塩酸塩
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(529mg、1.02mmol)をジオキサン(205mL)に溶解する。フラスコをN
2でフラッシュし、次いでLiBHEt
3(4.1mL、4.1mmol、1.0MのTHF溶液)を添加する。反応を室温にて1時間撹拌して、次いで反応を100℃に加熱する。反応を4時間加熱し続け、次いでこれを室温に冷却する。飽和NH
4Cl溶液(200mL)を添加して、水層をCH
2Cl
2(3 ×200mL)で抽出する。有機層を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2〜8%メタノール(MeOH)−NH
4OH(10/1、v/v)/CH
2Cl
2)によって精製し、401mg(79%)の生成物を得る。上記の生成物(401mg、0.80mmol)をCH
2Cl
2(8mL)に溶解して、これを−78℃に冷却する。HCl(0.8mL、2.0MのEt
2O溶液)を添加して、溶液を10分間撹拌する。減圧下で溶媒を除去する。生じる固体を真空中で40℃にて一晩乾燥させ、432mg(100%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=502.3(M+H−HCl)。
[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(1.81g、3.37mmol)を2−ブロモ−1,3,4−トリフルオロ−ベンゼン(1.42g、6.75mmol)と合わせて、[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順で0.79g(45%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=520.3(M+1)。
[6−ヒドロキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[6−メトキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(0.79g、1.52mmol)をBBr3で脱メチルし、[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンの調製と同様の手順で0.67g(88%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=506.3(M+H)。
5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オール
(R)−(+)−α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノール(0.06g、0.24mmol)をBH3・THF(6.0mL、6.0mmol、1.0MのTHF溶液)のTHF(10mL)溶液にゆっくりとN2パージ下で攪拌しながら添加する。溶液を45℃に加熱する。[6−ヒドロキシ−2−(2,3,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(0.60g、1.20mmol)の乾燥THF(25mL)溶液を、シリンジポンプで45℃にて1.5時間にわたって滴下する。反応を45℃にてさらに1時間加熱し続け、次いでこれを室温に冷却する。エタノールアミン(0.66g、10.8mmol)を添加して、混合物を一晩撹拌し続ける。水(200mL)を添加して、CH2Cl2(3×200mL)で水層を抽出する。有機層を合わせて、Na2SO4で乾燥させ、濾過して、濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2−8%のMeOH−NH4OH(10/1、v/v)/CH2Cl2)によって精製し、0.58g(96%)の標記化合物を得る。
7,10−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−6−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オール(0.58g、1.14mmol)を乾燥DMF(20mL)に溶解する。t−BuOK(0.39g、3.43mmol)を攪拌しながら添加する。フラスコをN
2でフラッシュし、次いで反応混合物を50℃に加熱する。反応混合物を20分間加熱し続け、次いでこれを室温に冷却する。飽和NH
4Cl溶液(100mL)を添加して、CH
2Cl
2(3×100mL)で水層を抽出する。有機層を合わせて、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過して、濃縮して、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、2〜8% MeOH−NH
4OH(10/1、v/v)/CH
2Cl
2)によって精製し、0.56g(99%)の標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基(0.56g、1.14mmol)をCH
2Cl
2(10mL)に溶解して、これを−78℃に冷却する。HCl(1.20mL、2.0MのEt
2O溶液)を添加して、10分間溶液を撹拌する。減圧下で溶媒を除去する。真空中で40℃にて固体を一晩乾燥させ、0.60g(100%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=488.2(M−Cl)。
<調製12>
3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−ベンゼンホウ素酸
2−ブロモ−4,6−ジフルオロアニリン(40g、192mmol)をメチルジスルフィド(250mL)に溶解して、窒素下で75℃に加熱する。還流冷却器を介して滴下漏斗を経て亜硝酸イソアミル(67mL、500mmol)を滴状に添加する(〜1滴/秒)。添加があまりに速い場合、大きな発熱が生じる可能性がある。添加完了後、反応を95℃に1時間加熱して、室温に冷却して、真空中で濃縮する。ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを経て濃褐色の残渣を精製し、30.3gの1−ブロモ−3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−ベンゼンを得る(66%)。
イソプロピル塩化マグネシウム(145mL、2MのTHF溶液、290mmol)をフラスコに充填して、テトラヒドロフラン(150mL)で希釈し、窒素下において40℃に加熱する。1−ブロモ−3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−ベンゼン(28g、117mmol)を5分にわたってゆっくりと添加する。30分後に、反応を0℃に冷却して、ホウ酸トリメチル(46mL、410mmol)を添加し、5分にわたって滴下漏斗を経てテトラヒドロフラン(100mL)で希釈する。塩化メチレンと1N HClとの間で生じるゲル状混合物を分ける。水層をpH〜1(必要に応じて)に酸性化して、二相性混合物を、全ての固体が溶解されるまで勢いよく撹拌する。有機層を分離する。硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過して、濃縮する。ヘキサンで粉末にして、濾過して14.7g(61%)の標記化合物を得る。
メタンスルホン酸6−(3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル
トリフルオロメタンスルホン酸6−メタンスルホニルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(8.8g、14.6mmol)および3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−ベンゼンホウ素酸(9.0g、42mmol)をフラスコに充填し、窒素でフラッシュする。固体を脱気したジオキサン(240mL)に溶解する。2M 炭酸ナトリウム(120mL)およびPd(PPh
3)
4(6.7g、5.9mmol)を添加する。110℃の油浴に投入し、勢いよく撹拌する。30分後に、反応を室温に冷却して、固体を濾過する。水と塩化メチレンとの間で濾液を分ける。水で有機層を2回洗浄し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過して、濃縮する。1〜2%のメタノールの塩化メチレン溶液で溶出して、シリカゲルを通して残渣を精製し、8.0g(90%)の標記化合物を得る。LCMS R
t(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aおよび0.01% ヘプタフルオロ酪酸である:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、25〜95%勾配方法B(254nmにおける純度))=3.18分(99%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=612.3(M+H)。
メタンスルホン酸6−(3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−ナフタレン−2−イルエステル
(S)−α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノール(253mg、1.0mmol)をフラスコに充填し窒素でフラスコをパージする。1M ボランのTHF(43mL、43mmol)溶液で希釈して、窒素下で45℃に加熱する。メタンスルホン酸6−(3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(6.5g、10.6mmol)をTHF(40mL)に溶解し、2時間にわたってシリンジポンプを経て触媒に溶液を添加する。完全に添加後、ゆっくりとエタノールアミン(12.8mL、212mmol)を添加して、45℃にて3時間加熱する。反応を室温に冷却して、飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぐ。塩化メチレンで抽出し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過して、濃縮する。3%のメタノールの塩化メチレン溶液で溶出するシリカゲルを通して精製し、7.4g(93%)の標記化合物(ジアステレオマーの60:40混合物)を得る。LCMS Rt(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aおよび0.01% ヘプタフルオロ酪酸である:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、25〜95%勾配方法B(254nmにおける純度))=2.91および2.94分(100%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=614.2(M+H)。
メタンスルホン酸7,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−イルエステル
メタンスルホン酸6−(3,5−ジフルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−ナフタレン−2−イルエステル(7.4g、12mmol)を乾燥塩化メチレン(200mL)に溶解し、窒素でパージする。トリエチルアミン(8.3mL、60mmol)、続いてメタンスルホニルクロライド(4.6mL、60mmol)を添加する。30分後に、反応を水に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過して、濃縮する。0〜3%のメタノールの塩化メチレン溶液で溶出するシリカゲルを通して精製し、5.2g(74%)の標記化合物を得る。LCMS R
t(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aおよび0.01% ヘプタフルオロ酪酸である:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、25〜95%勾配方法B(254nmにおける純度))=3.34分(100%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=582.2(M+H)。
7,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−オール塩酸塩
メタンスルホン酸7,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−イルエステル(5.2g、9.0mmol)をメタノール(150mL)に溶解する。水酸化カリウム(5.0g、90mmol)を添加して、室温で撹拌する。4時間後に、飽和した塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過して、濃縮する。塩化メチレン(90mL)に残渣を溶解して、エーテル(9mL、18mmol)に2M HClを添加する。真空中で濃縮して、4.8g(99%)の標記化合物を得る。LCMS Rt(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aおよび0.01% ヘプタフルオロ酪酸であり:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、15〜95%勾配方法B(254nmにおける純度))=3.21分(100%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=504.3(M+H)。キラルHPLC:87%。
<調製13>
2−メチルスルファニル−4−フルオロ−ベンゼンホウ素酸
2−ブロモ−5−フルオロアニリン(25g、131mmol)をメチルジスルフィド(220mL)に溶解して、窒素下で75℃に加熱する。還流冷却器を介して滴下漏斗を経て亜硝酸イソアミル(46mL、342mmol)を滴状に添加する(〜1滴/秒)。添加があまりに速い場合、大きな発熱が生じる可能性がある。添加完了後、反応を95℃に1時間加熱して、室温に冷却して、真空中で濃縮する。ヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを経て残渣を2回精製し、22gの1−ブロモ−4−フルオロ−2−メチルスルファニル−ベンゼン(76%)を得る。
1−ブロモ−4−フルオロ−2−メチルスルファニル−ベンゼン(22g、99.6mmol)を乾燥THF(500mL)に溶解して、窒素下で−78℃に冷却する。ブチルリチウム(2.5Mのヘキサン溶液、48mL、120mmol)をゆっくりと添加して、添加完了後10分間撹拌する。ホウ酸トリメチル(22mL、200mmol)を添加して、室温に温める。0.1M NaOHに注ぎ、エーテルで抽出する。水層を濃HClでpH 2に酸性化する。エーテルで抽出し、硫酸ナトリウムで有機層を乾燥させ(rry)、真空中で濾過して、濃縮し、15.4g(83%)の標記化合物を得る。
メタンスルホン酸6−(4−フルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル
トリフルオロメタンスルホン酸6−メタンスルホニルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(10.0g、16.6mmol)、2−メチルスルファニル−4−フルオロ−ベンゼンホウ素酸(7.7g、41.6mmol)、酢酸パラジウム(371mg、1.66mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(700mg、2.5mmol)およびフッ化セシウム(13g、83mmol)をフラスコに充填し、窒素でパージする。脱気したアセトニトリル(150mL)で希釈して、80℃の油浴に投入する。1.5時間後に室温に冷却して、セライトを通して濾過して、真空中で濃縮する。残渣を塩化メチレンと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分ける。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥させて、濾過して、濃縮する。2%のメタノールの塩化メチレン溶液で溶出して、シリカゲルカラムを通して残渣を精製し、9.0g(92%)の標記化合物を得る。LCMS R
t(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aであり、0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、25〜95%勾配方法B(254nmにおける純度))= 2.92分(95%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=594.3(M+H)。
メタンスルホン酸8−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−イルエステル
(s)−(−)−α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノール(380mg、1.5mmol)をフラスコに充填し、1M ボランのTHF(60mL、60mmol)溶液で溶解し、窒素でパージして、45℃に加熱する。メタンスルホン酸6−(4−フルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(9.0g、15.1mmol)を乾燥THF(80mL)に溶解し、シリンジポンプを経て2時間にわたってボランに溶液を添加する。添加完了後、エタノールアミン(18.2mL、300mmol)を添加して、45℃にて3時間撹拌する。飽和塩化アンモニウム水溶液に反応を注ぎ、塩化メチレンで抽出する。硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過して、ベージュの泡に濃縮する。粗製泡を乾燥THF(150mL)に溶解する。トリエチルアミン(12.4mL、90mmol)およびメタンスルホニルクロライド(7.0mL、90mmol)を添加して、窒素下で加熱して還流する。反応を完全に推進するために、2時間後に、より多くのメタンスルホニルクロライド(0.45mL、5.8mmol)を添加する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に反応を注ぎ、塩化メチレンで2回抽出する。合わせられた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過して、濃縮する。シリカゲル(0%〜4%のメタノールの塩化メチレン溶液)で残渣を精製し、7.5g(88%)の標記化合物を得る。HPLC R
t(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aであり、0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、25〜95%勾配方法B(254nmにおける純度))=2.96分(100%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=564.3(M+H)。
8−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−オールハイドロクロライド
メタンスルホン酸8−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−イルエステル(7.5g、13.3mmol)をメタノール(130mL)に溶解し、水酸化カリウム(7.5g、133mmol)を添加して、室温で一晩撹拌する。飽和した塩化アンモニウム水溶液に反応を注ぎ、塩化メチレンで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。生じる残渣を塩化メチレン(50mL)に溶解して、2M HClをエーテル(10mL)に添加する。真空中で溶媒を除去して、塩化メチレン(10mL)に再融解する。勢いよく撹拌したエーテルにゆっくりと添加する。生じる沈殿物を収集し、50℃の真空オーブンに一晩おき、5.7g(82%)の標記化合物を得る。HPLC Rt(0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:水が移動相Aであり、0.01% ヘプタフルオロ酪酸:1.0% イソプロピルアルコール:アセトニトリルが移動相Bであり、30〜95%勾配方法B(254nmにおける純度))=2.06分(100%);質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=486.3(M−Cl)。キラルHPLC:84%ee。
[6−ベンジルオキシ−2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(0.45g、0.73mmol)、ビス(ネオペンチルグリコラート)ジボロン(0.18g、0.81mmol)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0)(0.098g、0.15mmol)、およびアセトニトリル(7.5mL)を丸底フラスコに添加する。大部分の試薬を溶解するために、外界温度にて約5分間撹拌する。フッ化セシウム(1.00g、6.61mmol)を添加し、90℃の油浴にフラスコを置いて、窒素下で2〜3分間撹拌する。ここで、1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(0.174mL、1.54mmol)を添加して、20分間撹拌する。この時点で、より多くの1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(0.06mL、0.53mmol)を添加して、反応を90℃にて2時間撹拌し続ける。この時点で、より多くの1−ブロモ−2,4−ジフルオロベンゼン(0.05mL、0.44mmol)を添加して、さらに2時間攪拌を続ける。反応を外界温度に冷却し、次いで、セライトパッドを通してこれを濾過する。十分な、熱い酢酸エチルでパッドをリンスする。50%の炭酸ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、H
2O、およびブラインで分液漏斗内の濾液を洗浄し、次いで、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、これを真空中で蒸発させる。生じる材料をSCXカラムに充填し、ジクロロメタン、50%ジクロロメタン/メタノールで洗浄して、アンモニア溶液(2N NH
3のメタノール溶液)で溶出して、減圧下で溶媒を除去する。生じる残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(シリカゲル;1.5%〜3%のメタノールのジクロロメタン溶液勾配)、0.245g(58%)の標記化合物を提供する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=578(M+H)。
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(12.4g、23.0mmol)および2,4−ジフルオロフェニルホウ素酸(7.0g、46.0mmol)を脱気したジメトキシエタン(620mL)に溶解する。2M 炭酸ナトリウム水溶液(73mL、145mmol)を添加して、窒素下で5分間室温にて撹拌する。酢酸パラジウム(II)(520mg、2.3mmol)およびトリフェニルホスフィン(1.2g、4.6mmol)を添加して、85℃の油浴に投入する。40分間撹拌して、室温に冷却する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで2回抽出する。合わせられた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、真空中で濾過して、濃縮する。生じる油をSCXカラム(メタノール中で充填、2M NH3/MeOHで溶出)で精製し、10.8g(93%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=502.3(M+H)。
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(10.8g、21.5mmol)を塩化メチレン(200mL)に溶解する。エーテル(21.5mL、43mmol)に2M HClを添加して、真空中で濃縮する。塩化メチレン(200mL)に泡を再融解して、窒素下で0℃に冷却する。三臭化ホウ素(10.1mL、107mmol)をゆっくりと添加して、0℃にて30分間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にゆっくりと注ぎ、20% IPAのクロロホルム溶液で抽出する。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥させて、濾過して、真空中で濃縮し、10.5g(100%)の標記化合物を得る。
6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−ナフタレン−2−オール
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(3.3g、6.8mmol)を乾燥THF(100mL)に溶解し、窒素下で撹拌する。水素化アルミニウムリチウム(0.9g、24mmol)をゆっくりと添加して、加熱して還流する。30分後に室温に冷却して、氷をゆっくりと添加しながら過剰LiAlH4でクエンチする。水で希釈して、1M HClでpHを7に合わせる。20% IPAのクロロホルム溶液で5回抽出をする。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過して、真空中で濃縮し、3.4g(100%)の標記化合物を得る。
8−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
6−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−5−{ヒドロキシ−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メチル}−ナフタレン−2−オール(3.4g、7.0mmol)を乾燥DMF(70mL)に溶解する。水素化ナトリウム(440mg、18mmol)をゆっくりと添加して、30分間140℃の油浴に投入する。室温に冷却して、水に注ぐ。pHを7に合わせ、塩化メチレンで3回抽出する。合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、濃縮する。エーテルで粉末にし、2.2g(69%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=470.3(M+H)。
[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.0g、3.7mmol)、2,6−ジフルオロフェニルホウ素酸(1.17g、7.4mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(855mg、0.74mmol)、およびリン酸カリウム(4.7g、22.2mmol)をフラスコに充填し、100mLの乾燥DMFを添加して、100℃にて2時間窒素下で加熱する。反応を冷却して濾過する。2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレンの勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製する。収率は、1.5g(81%)である。1H−NMR(CDCl
3, 400 MHz)δ 7.90(d, J=8.4 Hz, 1H);7.63(d, J=8.4 Hz, 1H);7.62(d, J=9.2 Hz, 2H);7.39(d, J=8.4 Hz, 1H);7.23(d, J=2.8 Hz, 1H);7.18−7.08(m, 2H);6.78(d, J=10.4 Hz, 2H);6.74(s, 2H);4.11−4.08(m, 2H);3.95(s, 3H);2.75(t, J=6.4 Hz, 2H);2.49−2.49(m, 4H);1.63−1.58(m, 4H);1.47−1.44(m, 2H)。
[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[2−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イルエトキシ)−フェニル]−メタノン(1.5g、3.0mmol)を500mL 塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。この溶液に、添加の間に回旋しながら三臭化ホウ素(6.0mL、63mmol)を部分的に添加する。室温にして、1時間撹拌する。3/1クロロホルム/イソプロパノールの有機層と飽和重炭酸ナトリウムの水層とからなる二相の系に注ぐ。相を分離して、3Åモレキュラーシーブを使用して有機層を乾燥させる。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカカラムで精製し、600mg(44%)の標記化合物を得る。
10−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
100mLのジオキサンをフラスコに充填して、1M ボラン−THF(5.0mL、5.0mmol)溶液を窒素下で、続いてR−メチル CBS試薬(51mg、0.18mmol)を添加して、混合物を45℃に加熱する。[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(580mg、1.19mmol)の200mLジオキサン溶液を調製し、これを1時間にわたって反応混合物に滴状に添加する。LC/MSによって反応をモニターして、完了するまで(約2時間)加熱を続ける。この反応に20mLの1.0M ヒドリドホウ酸トリエチルリチウムを添加して、95℃にて24時間、またはLC/MSによって反応が完了するまで加熱する。反応を冷却して、イソプロパノールでクエンチする。溶媒を蒸発させ、クロロホルム/イソプロパノールおよび飽和重炭酸ナトリウムの3/1混合物との間で分ける。有機層を分離して、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。0〜10% メタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。収率は、460mg(82%)である。HCl塩に変換する:1H−NMR(遊離塩基CD
3OD, 400 MHz)δ 8.11(d, J=8.8 Hz, 1H);7.71(d, J=8.8 Hz, 1H);7.57(d, J=9.2 Hz, 1H);7.17(d, J=2.8 Hz, 1H);7.02−6.89(m, 5H);6.67−6.57(m, 4H);3.84−3.79(t, 2H);2.56(t, J=6.0 Hz, 2H);2.36−2.36(m, 4H);1.52−1.46(m, 4H);1.37−1.35(m, 2H)。
[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.0g、3.7mmol)、2,3 ジフルオロフェニルホウ素酸(1.17g、7.4mmol)、パラジウムジクロライドビス(トリフェニルホスフィン)(518mg、0.74mmol)、およびフッ化セシウム(5.06g、33.3mmol)をフラスコに充填し、250mLの脱気したアセトニトリルを添加する。混合物を85℃にて2時間加熱し、反応を冷却して、あらゆる固体を濾過する。2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカラムで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムでさらに精製し、1.3g(70%)の標記化合物を得る:1H−NMR(CD
3OD, 400 MHz)δ7.92(d, J=8.8 Hz, 1H);7.54(dd, J=8.4, 4.0 Hz, 3H);7.43(dd, J=8.4, 1.6 Hz, 1H);7.31(d, J=2.8 Hz, 1H);7.09(dd, J=9.2, 2.4 Hz, 1H);7.05−6.92(m, 3H);6.79(d, J=8.8 Hz, 2H);4.10(t, J=5.6 Hz, 2H);3.93(s, 3H);2.73(t, J=5.2 Hz, 2H);2.50−2.50(m, 4H);1.62−1.57(m, 4H);1.48−1.43(m, 2H)。
[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(1.3g、2.6mmol)をフラスコに充填し、200mL 塩化メチレン、続いて25mLのHClのエーテル溶液(1M)を添加して、乾燥まで蒸発させる。固体を200mLの塩化メチレンに溶解して、氷中で溶液を冷やす。この溶液を回旋しながら三臭化ホウ素(4.0mL、42.4mmol)に添加する。暗い溶液を室温にて1時間撹拌し、この時点で、全ての出発材料が無くなる。飽和重炭酸ナトリウム水相とクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物の有機相とからなる二相混合物にこれを注ぎ、分液漏斗を使用して抽出する。有機相を分離して、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。生成物を含む初留液を収集し、0〜10%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムで精製し、400mg(32%)の標記化合物を得る。
7−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
100mLのジオキサンに溶解したR−メチルCBS 試薬(50 m、0.18mmol)をフラスコに充填して、45℃に温める。[2−(2,3−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(400mg、0.82mmol)を100mLのジオキサンに溶解し、反応混合物に2時間の期間にわたって滴状に添加する。窒素下で一晩45℃にて加熱を続け、ヒドリドホウ酸トリエチルリチウム(15mLの1.0M THF溶液、15mmol)を添加して、反応を100℃に24時間加熱する。反応混合物を冷却して、反応をクエンチするために25mLのイソプロパノールを添加する。反応を油まで蒸発させ、飽和重炭酸ナトリウムおよびクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物を添加する。分液漏斗に抽出して、有機層を除去する。3Åモレキュラーシーブを通して有機層を乾燥させ、ペーストまで蒸発させて、0〜10%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムで精製する。HClのエーテル溶液を使用して単離生成物をHCl塩に変換し、145mg(35%)の標記化合物を得る。2つの鏡像異性体をキラルクロマトグラフィー(条件D)を使用して分離する。好ましい異性体は、16.5分(98mgs)の保持時間で二番目に溶出した。
[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(552mg、1.0mmol)、2,6−ジフルオロフェニルホウ素酸(320mg、2.0mmol)、trans ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムII(70mg、0.1mmol)およびフッ化セシウム(1.3g、8.6mmol)を8.0mL脱気したアセトニトリルと共に20mLバイアルに添加する。隔壁でバイアルを封着し、窒素ガスでパージする。混合物を攪拌しながら80℃にて3時間加熱する。2Nアンモニア/メタノールで溶出して、冷却し、濾過して、SCXカラムで精製する。化合物をシリカゲルカラムでさらに精製し、0〜5% 2Nアンモニアのメタノール/塩化メチレン溶液勾配で溶出する。収率は、260mg(50%)である。
[2−(2,5−ジフルオロフェニル)−6−ヒドロキシナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(1.8g、3.5mmol)を塩酸塩に変換し、これを300mLの塩化メチレンに溶解する。氷中で混合物を冷却し、回旋しながら三臭化ホウ素(5.0mL、53.0mmol)をゆっくりと添加する。混合物を室温にさせ、2時間撹拌する。この混合物にアセトニトリル(15mL)をゆっくりと添加し、攪拌しながらオレンジ沈殿物を生成させる。混合物を攪拌しながら飽和重炭酸ナトリウムへ注ぎ、有機層を分離して、モレキュラーシーブで乾燥させ、1.5g(86%)の標記化合物を得る。
9−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
24mLのa 1.0 M 溶液のボラン/THFおよび500mL THFの混合物に溶解した(R)−(+)−α,α,ジフェニルプロリノール(76.2mg、0.3mmol)をフラスコに充填する。これに、シリンジポンプを経て8時間にわたって、100mL THFに溶解した[2−(2,5−ジフルオロフェニル)−6−ヒドロキシナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(1.5g、3.0mmol)を添加する。添加完了後に2時間加熱を続け、6.0グラムのカリウムt−ブトキシドを添加して、2時間加熱を続け、次いで60℃に温度を上げて、さらに5時間加熱する。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を慎重に添加することによって、反応をクエンチする。大部分の有機層を減圧下で蒸発させ、クロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物を添加し、分液漏斗に抽出する。層を分離して、3Åモレキュラーシーブを通して有機層を乾燥させる。溶媒を蒸発させ、1.0gの不純生成物を得る。1.5% 2Nアンモニア/メタノール/塩化メチレンで溶出するシリカゲルカラムで精製し、両方の鏡像異性体を含む620mg(43%)の生成物混合物を得る。鏡像異性体をさらに精製し、ChiralPak ADカラムを使用するキラルカラム4.6×250mmで、0.2%のジメチルエチルアミンを含む100%のエタノールの溶出剤および1.0ml/分の流速を使用して分離する。好ましい異性体(二番目に溶出する)は、HCl塩に変換して330mg(23%)の最終生成物を得る。
[6−メトキシ−2−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.13g、4.0mmol)、2,3,4−トリフルオロフェニルホウ素酸(1.0g、5.7mmol)、trans−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムII、(561mg、0.8mmol)およびフッ化セシウム(5.5g、36mmol)を丸底フラスコに充填し、50mLのアセトニトリルを添加する。混合物を80℃にて4時間加熱する。混合物を冷却して、濾過して、2Nアンモニア/メタノールで溶出して、SCXカラムで精製する。2%の2Nアンモニア/メタノール/塩化メチレンで溶出するシリカカラムでさらに精製する。収率は、880mg(43%)である:1H−NMR(CD3OD, 400 MHz)δ 7.93(d, J=8.8Hz, 1H);7.50(d, J=8.4 Hz, 3H);7.39(d, J=8.8 Hz, 1H);7.35(d, J=2.4 Hz, 1H);7.07(dd, J=9.2, 2.8 Hz, 1H);6.96−6.87(m, 2H);6.80(d, J=9.6 Hz, 2H);4.10−4.07(t, 2H);3.91(s, 3H);2.72−2.69(t, 2H);2.48−2.48(m, 4H);1.61−1.55(m, 4H);1.46−1.43(m, 2H)。
[6−ヒドロキシ−2−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
[6−メトキシ−2−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(880mg、1.69mmol)を100mL塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。4.0mLの純粋な三臭化ホウ素を回旋しながら添加して、氷浴中で30分間撹拌する。混合物を室温にして、さらに1時間撹拌する。混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液とクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物とからなる二相の系に慎重に注ぐ。有機層を分離し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥して、蒸発させ、800mgのわずかに不純な生成物を得る。3%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカゲルカラムで精製し、635mg(74%)の標記化合物を得る。
7,8−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
[6−ヒドロキシ−2−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(620mg、1.23mmol)をフラスコに充填し、250mLのジオキサンを添加する。撹拌を開始し、これを20mLの1.0Mのヒドリドホウ酸トリエチルリチウムのTHF溶液に室温で添加する。フラスコに栓をつけ、1時間撹拌する。窒素下でフラスコを90℃に加熱して、LC/MSによって反応を行う。反応を合計18時間加熱する。300mLの3/1クロロホルム/イソプロパノールと300mLの飽和炭酸水素ナトリウム溶液との混合物に反応を注ぐ。有機層を分離し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。乾燥まで蒸発させて、3%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカゲルカラムで精製する。蒸発させて、1N HClでアセトニトリル/水を使用して塩酸塩に変換して、凍結乾燥する。収率は、295mg(46%)である。1H−NMR(CD
3OD, 400 MHz)δ 7.90−7.87(m, 1H);7.79(d, J=8.8 Hz, 1H);7.65(d, J=8.8 Hz, 1H);7.59−7.55(m, 1H);7.19(d, J=2.4 Hz, 1H);7.11−7.05(m, 3H);6.88−6.83(m, 1H);6.81−6.75(m, 2H);4.10−4.07(m, 2H);2.93−2.91(m, 2H);2.71−2.71(m, 4H);1.67−1.63(m, 4H);1.51−1.50(m, 2H)。ラセミ化合物を、キラルクロマトグラフィー(条件O)を使用するキラルクロマトグラフィーを使用して精製する。2つの異性体は、5.2および7.4分の保持時間で溶出した。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(1.4g、2.5mmol)および2,4−ジフルオロフェニルホウ素酸(1.2g、7.6mmol)を合わせて、[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンを調製するために使用した手順によって1.1g(85%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=516.3(M+H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン、[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(1.1g、2.1mmol)の調製において見いだされる標準的な脱メチル手順によって、BBr3(1.0mL、10.5mmol)で脱メチル化して、粗生成物を形成させる。シリカゲル(0%〜5% メタノールの塩化メチレン溶液)で精製して、790mg(75%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=502.3(M+H)。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−8−フルオロ−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(760mg、1.5mmol)をジオキサン(30mL)に溶解し、LiBEt
3H(1M THF溶液、4.5mL、4.5mmol)滴状に添加する。室温で30分間撹拌して、次いで100℃の油浴に5時間投入する。室温に一晩冷却する。メタノール(5mL)をゆっくりと添加して、真空中で濃縮する。残渣を塩化メチレンに溶解し、飽和塩化アンモニウム水溶液およびブラインで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。シリカゲル(0%〜3% メタノールの塩化メチレン溶液)で残渣を精製し、濃縮して、メタノール/クロロホルムに懸濁する。2M HClのエーテル(1mL)溶液を添加して、溶媒を除去する。残渣を50℃にて真空オーブン中で一晩乾燥させ、499mg(64%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=484.3(M−Cl)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(2.00g、3.63mmol)を5mLの脱気したアセトニトリルに溶解し、 2,5−ジフルオロフェニルホウ素酸(1.15g、7.26mmol)、trans[ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)]パラジウムII(0.51g、0.73mmol)を添加して、簡単に超音波処理する。次に、フッ化セシウム(4.96g、32.76mmol)を添加し、75℃に1時間加熱する。セライトを添加して濾過する。減圧下で溶媒を濃縮し、メタノールに溶解して、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカートリッジで精製し、1.74g(93%)の標記化合物を得る。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,5−ジフルオロフェニル)−6−ヒドロキシナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(1.74g、3.37mmol)を20mL 塩化メチレンに溶解し、氷中で冷却する。この溶液に2.0mL 三臭化ホウ素(5.3g、21.2mmol)を添加して、室温にする。飽和重炭酸ナトリウムと3/1クロロホルム/イソプロパノールとの二相溶液に注ぐ。有機層を分離し、水で洗浄して、3Åシーブを通して乾燥させる。溶媒を蒸発させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。溶媒を蒸発させ、780mg(46%)の標記化合物を得る。
5−{[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−ヒドロキシメチル}−6−(2,5−ジフルオロフェニル)−ナフタレン−2−オール
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,5−ジフルオロフェニル)−6−ヒドロキシナフタレン−1−イル]−メタノン(770mg、1.54mmol)を10mL THFに溶解し、5.0mL(5.0mmol)のヒドリドホウ酸トリエチルリチウム(1.0MのTHF溶液)を添加する。室温にて1時間後、さらに4.0mLのヒドリドホウ酸トリエチルリチウムを添加し、熱銃で穏やかに溶液を温める。1/2時間後、反応を完了する。反応を水でクエンチして、飽和重炭酸ナトリウムとクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物との二相系に注ぐ。相を分離し、3Åシーブで有機層を乾燥させ、蒸発させて標記化合物を得て、精製することなく次の工程に呈する。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−9−フルオロ−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
5−{[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−ヒドロキシメチル}−6−(2,5−ジフルオロフェニル)−ナフタレン−2−オール(770mg、1.54mmol)を20mL乾燥DMFに溶解し、ナトリウムt−ブトキシド(1.18g、12.32mmol)を添加する。混合物を50℃に2時間加熱する。水で希釈し、塩化メチレンで複数回抽出する。有機層を乾燥させ、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。収率は、370mg(50%)である:1H−NMR(CDCl
3, 300 MHz)δ 7.76(dd, J=12.6, 8.4 Hz, 2H);7.58(d, J=9.0 Hz, 1H);7.43−7.40(m, 1H);7.15(d, J=2.4 Hz, 1H);7.05−7.01(m, 3H);6.89(s, 1H);6.83−6.80(m, 2H);6.66−6.63(m, 2H);4.00−3.98(m, 2H);2.92−2.92(m, 2H);2.78−2.78(m, 4H);1.66−1.59(m, 8H)。ラセミ化合物をキラルクロマトグラフィー(条件P)を使用して精製する。2つの異性体は、9.9および13.5分の保持時間で溶出した。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(3.9g、7.06mmol)、2,6−ジフルオロフェニルホウ素酸(2.23g、14.12mmol)、カリウムリン酸(9.0g、42.20mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.63g、1.40mmol)を、続いて125mLの乾燥DMFをフラスコに充填する。100℃にて90分間窒素下で混合物を加熱する。冷却して、濾過し、溶媒を蒸発させ、2Nアンモニア/メタノールで溶出するSCXカートリッジで精製する。0〜10%のメタノール/塩化メチレンで溶出するシリカゲルカラムでさらに精製する。収率は、2.5g(70%)である:1H−NMR(CDCl
3, 400 MHz)δ 7.90(d, J=8.4 Hz, 1H);7.66−7.61(m, 3H);7.39(d, J=8.4 Hz, 1H);7.23−7.22(m, 1H);7.18−7.08(m,2H);6.79−6.74(m, 4H);4.08−4.05(t, 2H);3.95(s, 3H);2.96−2.89(t, 2H);2.78−2.75(m, 4H);1.66−1.59(m, 8H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(2.5g、4.8mmol)を塩酸塩に変換し、固体の塩でフラスコを充填する。200mLの塩化メチレンに材料を溶解し氷中で冷却する。回旋しながら、この混合物を三臭化ホウ素(5.0mL、53.0mmol)に添加する。反応を室温にて1時間撹拌して、飽和重炭酸ナトリウムとクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物の有機層とからなる二相系に注ぐ。振盪して生成物を抽出し、有機層を分離し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥して、減圧下で溶媒を蒸発させる。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製し、1.3g(54%)の標記化合物を得る。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−10−フルオロ−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[2−(2,6−ジフルオロ−フェニル)−6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−イル]−メタノン(1.3g、2.6mmol)を125mL ジオキサンに溶解し、20mL(20mmol)の1.0MのリチウムトリエチルボロハイドライドのTHF溶液を添加する。室温で1時間撹拌して、100℃にて3時間加熱する。飽和重炭酸ナトリウムとクロロホルム/イソプロパノールの3/1混合物の有機相とからなる二相系に反応を注ぐ。分液漏斗に抽出し、有機層を分離して、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。蒸発させて、1.5gのわずかに不純な生成物を得る。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカカラムで精製し、850mg(68%)のラセミの生成物を得る:1H−NMR(CDCl
3, 400 MHz)δ 8.18(d, J=8.4 Hz, 1H);7.73(d, J=8.8 Hz, 1H);7.52(d, J=9.2 Hz, 1H);7.21(d, J=2.4 Hz, 1H);7.08−6.99(m, 5H);6.88(s,1H);6.72−6.61(m, 4H);4.24−4.23(m, 2H);3.26−3.26(m, 6H);1.87−1.87(m, 4H);1.66−1.66(m, 4H)。ラセミ混合物をキラルクロマトグラフィー(条件F)を使用して精製する。2つの異性体は、7.9および9.0分の保持時間で溶出した。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(2.60g、6.53mmol)を200mL アセトニトリルに溶解し、このビス(ピナコロアート)ジボロン(1.5g、7.96mmol)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0)(0.72g、1.50mmol)、およびフッ化セシウム(7.33g、67.0mmol)を添加する。LC/MSにより全ての出発材料が消費されたことを示すまで、反応を100℃に加熱する。この混合物に1−ブロモ−2,3,5−トリフルオロベンゼン(2.00g、13.06mmol)およびさらに720mgのパラジウム触媒を添加し、80℃にて24時間加熱する。反応を濾過し、濾液を濃縮して、0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。収率は、1.85g(53%)である。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(2.85g、5.34mmol)を50mL 塩化メチレンに溶解して、0℃に冷却する。三臭化ホウ素(3.0mL、31.7mmol)を添加して、室温にさせる。飽和重炭酸ナトリウムと3/1クロロホルム/イソプロパノールとの二相系に注ぐ。ブラインで有機層を洗浄し、3Åモレキュラーシーブを通して乾燥させる。濃縮して、2.63g(95%)の標記化合物を得る。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−7,9−ジフルオロ−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,3,5−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(2.63g、5.1mmol)を60mL ジオキサンに溶解し、10mLの1.0M ヒドリドホウ酸トリエチルリチウムのTHF溶液を添加する。1時間の終わりに、さらに10mLのリチウム試薬を添加して、混合物を添加して、穏やかに反応を温める。さらに1時間後に、さらに25mlのヒドリドホウ酸トリエチルリチウムを添加して、反応を加熱して還流し、8時間保持する。反応を冷却して、水でクエンチする。塩化メチレンで水を抽出し、モレキュラーシーブで有機層を乾燥させ、濃縮する。0〜10%のメタノール/塩化メチレン勾配で溶出するシリカゲルカラムで精製する。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸1−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−6−メトキシナフタレン−2−イルエステル(990mg、1.8mmol)、2,4,6−トリフルオロフェニルホウ素酸(634mg、3.6mmol)、リン酸カリウム(2.2g、10.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(416mg、0.4mmol)を乾燥DMF(25mL)に溶解し、100℃にて3時間加熱する。SCXカラムによって反応を精製する。メタノールのジクロロメタン溶液1〜3%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによってさらに精製し、320mg(35%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=534(M+H)。
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン
[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−メトキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(634mg、1.2mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解する。0℃に冷却し、HCl(2Mエーテル溶液、1.2mL、2.4mmol)を添加して、室温で15分間撹拌する。真空中で濃縮する。塩をジクロロメタン(10mL)に再融解して、0℃に冷却する。三臭化ホウ素(949mg、3.6mmol)を滴状に添加して、室温にする。反応を1.5時間撹拌して、反応混合物を氷、飽和重炭酸ナトリウム(20mL)、およびメタノール(20mL)に注ぐ。ジクロロメタンで抽出し、抽出物を合わせて、水および飽和重炭酸ナトリウムで洗浄する。硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液1〜3%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、350mg(57%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=520(M+H)。
5−{[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−ヒドロキシ−メチル}−6−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オール
1M ボランのTHF(4mL)および(R)−(+)α,α−ジフェニルプロリノール(26mg、0.1mmol)をフラスコに充填する。[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−[6−ヒドロキシ−2−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−1−イル]−メタノン(348mg、0.7mmol)をTHF(3mL)に溶解し、シリンジポンプを経て1.5時間にわたって45℃にて触媒液を添加する。反応終了後、エタノールアミン(0.8mL、13.4mmol)を添加し、45℃にて2時間加熱する。反応を室温に冷却して、ブライン(5mL)を添加して、1時間撹拌する。反応を濾過して、層を分離する。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥させて、真空中で濾過して、濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液1.5〜5%の勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、306mg(88%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=522(M+H)。
5−[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−8,10−ジフルオロ−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
5−{[4−(2−アゼパン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−ヒドロキシ−メチル}−6−(2,4,6−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オール(305mg、0.6mmol)およびカリウムt−ブトキシド(197mg、1.8mmol)を乾燥DMF(10mL)に溶解し、50℃にて10分間加熱する。反応を冷却して、氷/酢酸エチルに注ぐ。有機層を分離し、10% 塩化リチウム水溶液で洗浄する。乾燥して、真空中で濾過して、濃縮する。メタノールのジクロロメタン溶液の1〜6%勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、285mg(95%)の標記化合物の遊離塩基を得る。遊離塩基(285mg、0.6mmol)をジクロロメタン(10mL)に溶解して、HCl(2M エーテル溶液、0.6mL、1.2mmol)を添加して、10分間撹拌する。真空中で濃縮して、234mg(77%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=502(M−Cl)。
<調製14>
2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−カルバルデヒド
2−ヒドロキシ−6−メトキシ−ナフタレン−1−カルバルデヒド(18g、88.7mmol、Wrobel, et. al. J. Med. Chem. 1991, 34, 2504.を参照されたい)のジクロロメタン(90mL)溶液を−78℃に冷却する。ピリジン(35.1g、443.6mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.54g、4.4mmol)を添加する。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(27.5g、97.6mmol)を添加して、1時間撹拌する。2M塩酸水で希釈する。有機層を分離し、硫酸マグネシウムを通して乾燥させる。濾過し、シリカゲルを添加して、真空中で濃縮する。2:1ヘキサン:ジクロロメタンの溶出剤を使用するカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製する。9.0gのトリフルオロメタンスルホン酸1−ホルミル−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステル(30%)を単離する。
トリフルオロメタンスルホン酸1−ホルミル−6−メトキシ−ナフタレン−2−イルエステル(2.53g、7.6mmol)をジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.53g、0.8mmol)、フッ化セシウム(5.75g、37.8mmol)、および2,4−ジフルオロフェニルホウ素酸(2.39g、15.1mmol)のアセトニトリル(25mL)溶液と合わせる。1時間加熱して還流する。室温に冷却し、DARCOを添加して、濾過する。真空中で濃縮し、ジクロロメタンで希釈して、飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄する。硫酸マグネシウムを通して有機層を乾燥させ、濾過し、シリカゲルを添加して、真空中で濃縮する。1.5:1ヘキサン:ジクロロメタンの溶出剤を使用するカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製して、1.4g(62%)の標記化合物を得る。
4−(8−フルオロ−2−メトキシ−5H−6−オキサ−クリセン−5−イル)−フェニル]−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(4−ブロモ−フェニル)−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルを乾燥テトラヒドロフラン(20mL)に溶解する。−78℃に冷却して、1.6M n−ブチルリチウムのヘキサン(0.79mL)溶液を添加する。30分後に、2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−カルバルデヒド(0.25g、0.839mmol)を添加して、45分撹拌して冷却する。1時間にわたって室温に温める。2時間還流する。室温に冷却して、ジクロロメタン(20mL)および飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)で希釈する。有機層を分離して、水層をジクロロメタンで2回洗浄する。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムを通して乾燥する。真空中で濾過して、濃縮する。ジクロロメタンで開始し、4:1ジクロロメタン:メタノールで終わる直線勾配で溶出するシリカゲルカラムを使用して、カラムクロマトグラフィーによって残渣を精製し、0.45g(92%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=583.3(M+H)。
8−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エチルアミノ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールジハイドロクロライド
[4−(8−フルオロ−2−メトキシ−5H−6−オキサ−クリセン−5−イル)−フェニル]−(2−ピペリジン−1−イル−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステルをジクロロメタン(25mL)に溶解する。1.0Mの塩化水素のエーテル(5mL)溶液を添加する。真空中で濃縮する。ジクロロメタン(20mL)に再融解する。0℃に冷却する。三臭化ホウ素(0.238mL、2.52mmol)を添加する。3時間後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)およびメタノール(10mL)で希釈する。有機層を分離して、水層をジクロロメタンで2回洗浄する。有機物を合わせて、硫酸マグネシウムを通して乾燥する。真空中で濾過して、濃縮する。ジクロロメタンで開始し、4:1ジクロロメタン:メタノールで終わる直線勾配で溶出するシリカゲルカラムを使用するカラムクロマトグラフィーによって残渣を精製する。生成物を含む画分を合わせて、1.0Mの塩化水素のエーテル(2mL)溶液を添加する。真空中で濃縮して標記化合物を単離する:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=469.2(M+H)。キラルクロマトグラフィー(条件A)によって混合物を精製する。2つの異性体は、4.02および5.46分の保持時間で溶出した。
7,9−ジフルオロ−6−オキソ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5,6−ジヒドロ−6λ4−チア−クリセン−2−オールハイドロクロライド
7,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−オール(130mg、0.26mmol)を酢酸(3mL)に溶解する。過ホウ酸ナトリウム(29mg、0.29mmol)を添加して、室温で3日間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に反応をゆっくりと注ぎ、20%のメタノール/塩化メチレンで抽出する。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥させて、濾過して、濃縮する。シリカゲル(5%〜10% メタノールの塩化メチレン溶液)で精製し、28mgの不純生成物を得る。材料を塩化メチレンに溶解し、2M HClのエーテル(0.2mL)溶液を添加して、溶媒を真空中で除去し、28mg(20%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=542.2(M−Cl+Na)。
[2−(4−フルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(580mg、1.1mmol)、2−メチルスルファニル−4−フルオロ−ベンゼンホウ素酸(400mg、2.2mmol)、およびフッ化セシウム(830mg、5.4mmol)をフラスコに充填し、窒素でフラッシュする。別々のフラスコに酢酸パラジウム(24mg、0.11mmol)およびトリシクロヘキシルホスフィン(62mg、0.22mmol)を添加して、乾燥脱気したアセトニトリル(10mL)に懸濁する。窒素下で10分間超音波処理し、触媒液を固体に添加して、30分間80℃の油浴に投入する。室温に冷却し、セライトを介して濾過して、真空中で濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィー(0〜3% メタノールの塩化メチレン溶液)によって残渣を精製し、476mg(83%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=530.2(M+H)。
1−{2−[4−(8−フルオロ−2−メトキシ−5H−6−チア−クリセン−5−イル)−フェノキシ]−エチル}−ピペリジン
[2−(4−フルオロ−2−メチルスルファニル−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン(1.2g、2.2mmol)を乾燥 THF(20mL)に溶解する。水素化リチウムアルミニウム(1M THF溶液、2.3mL、2.3mmol)を滴状に添加する。10分後に、飽和塩化アンモニウム水溶液に黒い溶液をゆっくりと注ぎ、2回塩化メチレンで抽出する。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して、濃縮し、回転ジアステレオマーの2:1混合物を得る。粗製泡を乾燥THF(15mL)に溶解する。ジイソプロピルエチルアミン(2.5mL、14.4mmol)およびメタンスルホニルクロライド(0.45mL、5.8mmol)を添加して、窒素下で加熱して還流する。反応を完全に推進するために、2時間後により多くのメタンスルホニルクロライド(0.45mL、5.8mmol)を添加する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に反応を注ぎ、塩化メチレンで2回抽出する。合わせられた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させて、濾過して、濃縮する。シリカゲル(0%〜3% メタノールの塩化メチレン溶液)で残渣を精製し、440mg(44%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=500.3(M+H)。
<実施例100の化合物の代わりの調製>
8−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−チア−クリセン−2−オールハイドロクロライド
1−{2−[4−(8−フルオロ−2−メトキシ−5H−6−チア−クリセン−5−イル)−フェノキシ]−エチル}−ピペリジン(330mg、0.67mmol)を塩化メチレン(6.0mL)に溶解し、2MのHClのエーテル(0.67mL)溶液を添加する。真空中で濃縮して、乾燥塩化メチレン(6.0mL)に溶解する。2−メチル−2−ブテン(0.71mL、6.7mmol)を添加して、窒素下で0℃に冷却する。三臭化ホウ素(0.25mL、2.7mmol)をゆっくりと添加して、0℃にて20分間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に反応を注ぎ塩化メチレン/メタノール(4:1)で抽出する。硫酸ナトリウムで有機層を乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。シリカゲル(0%〜3% メタノールの塩化メチレン溶液)を通して、生じる油を精製する。生じる油を塩化メチレン(3mL)に溶解して、2M HClのエーテル(0.5mL)溶液を添加する。溶媒を真空中で除去し、50℃の真空オーブンに一晩おき、225mg(65%)の標記化合物を得る:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=486.3(M−Cl)。
<調製15>
(2−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
丸底フラスコに2−ブロモ−5−フルオロアニリン(2.50g、13.16mmol)およびジクロロメタン(50mL)を配置する。水素化ナトリウム(鉱油中に60%分散)(0.58g、14.47mmol)を添加して、この懸濁液を外界温度にて20分間撹拌する。ここで、ジ−t−ブチルジカルボナート(3.02g、13.82mmol)を添加して、外界温度にて30分間、続いて還流にて2時間撹拌する。この溶液を外界温度に冷却して、より多くの水素化ナトリウム(鉱油中に60%分散)(0.58g、14.47mmol)およびジ−t−ブチルジカルボナート(0.30g、1.38mmol)を添加する。この混合物を還流にて一晩加熱する。反応を外界温度に冷却して、H
2Oおよび飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチする。生じる混合物を酢酸エチルに抽出する。抽出物を合わせ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、H
2O、およびブラインで洗浄し、次いで、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮する。フラッシュクロマトグラフィーによって生じる油を精製し(シリカゲル;5% Et
2O/ヘキサン)、所望の生成物3.61g(95%)を形成させる。
(2−{6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イル}−5−フルオロ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(2−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.06g、3.67mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.03g、4.04mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.062g、0.28mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.103g、0.37mmol)、およびアセトニトリル(40mL)を丸底フラスコに添加する。約5分間外界温度にて撹拌し、大部分の試薬を溶解する。フッ化セシウム(2.10g、13.82mmol)を添加し、90℃の油浴にフラスコを置いて、30〜45分間撹拌する。油浴を除去して、反応混合物を外界温度に冷却させる。この混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(0.75g、1.22mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.062g、0.28mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(0.103g、0.37mmol)を添加し、90℃の油浴に反応を置く。反応を90℃にて4時間撹拌する。反応を外界温度に冷却し、セライトパッドを通してこれを濾過して、十分な熱い酢酸エチルでパッドをリンスする。50%炭酸ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、H
2O、およびブラインで濾液を洗浄し、次いで、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、これを真空中で蒸発させる。生じる材料をSCXカラムに充填する。ジクロロメタン、50% ジクロロメタン/メタノールで洗浄し、アンモニア溶液(2N NH
3メタノール溶液)で溶出して、減圧下で溶媒を除去する。フラッシュクロマトグラフィーによって生じる残渣を精製し(シリカゲル;1%〜5%メタノールのジクロロメタン溶液勾配:続いて第二のクロマトグラフィー2% 2N NH
3のメタノール溶液/25% THF/ヘキサン:続いてクロマトロン(Chromatotron);2% MeOH/ジクロロメタンでの精製)、0.300g(36%)の標記化合物を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=675(M+H)。
(5−フルオロ−2−{6−ヒドロキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イル}−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
丸底フラスコに2−{6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イル}−5−フルオロ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.075g、0.11mmol)、ギ酸アンモニウム(0.056g、0.89mmol)、メタノール(5mL)、および10% Pd/C(0.012g、重量の〜15%)とエタノール(2mL)とのスラリーを添加する。混合物を還流にて30分間攪拌しながら加熱する。反応を外界温度に冷却して、セライトパッドを通してこれを濾過して、次いで熱いメタノールでセライトをリンスする。真空中で濾液を蒸発させ、シリカ(4〜9% MeOHのCH2Cl2溶液勾配)を通して放射状クロマトグラフィーによって生じる残渣を精製し、61mg(94%)の生成物を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=585(M+H)。
8−フルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5,6−ジヒドロ−ベンゾ[i]フェナンスリジン−2−オール
丸底フラスコに(5−フルオロ−2−{6−ヒドロキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イル}−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.060g、0.103mmol)、ジクロロメタン(1.25mL)、アニソール(0.15mL、1.39mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.25mL)を添加する。反応を外界温度にて1.5時間撹拌する。トリフルオロ酢酸(2.0mL)および水素化ホウ素ナトリウム(0.024g、0.62mmol)を添加して、反応を外界温度にて1.5時間撹拌する。より多くの水素化ホウ素ナトリウム(0.024g、0.62mmol)を添加して、外界温度にて反応をさらに2時間撹拌する。水溶液を生じさせ、精製した後、LC/MSでは、有意な量の(M−2)中間体を示し、この材料を酢酸(3.0mL)に吸収させて、これにナトリウムシアノボロハイドライド(0.032g、0.51mmol)を添加する。この混合物を外界温度にて1.5時間撹拌する。より多くのナトリウムシアノボロハイドライド(0.032g、0.51mmol)を添加して、外界温度にてさらに1.5時間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応をクエンチする。生じる水性混合物を酢酸エチルに抽出する。合わせた抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、H
2O、およびブラインで洗浄し、次いで、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濾液を蒸発させる。シリカ(5%〜10%メタノールのジクロロメタン溶液勾配)を通して放射状クロマトグラフィーによって生じる残渣を精製し、17mg(35%)の標記化合物を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=469(M+H)。
<調製16>
(2−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
(2−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.00g、6.90mmol)およびジメチルホルムアミド(40mL)を丸底フラスコに置く。溶液を0℃に冷却し、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散)(0.303g、7.59mmol)を添加し、氷浴を除いて、この懸濁液を25分間撹拌して、これをゆっくりと外界温度に温める。生じる混合物をもう一度0℃に冷却して、ヨウ化メタン(0.56mL、8.96mmol)を添加する。これを外界温度に温めて、生じる混合物一晩を撹拌する。ブラインで反応をクエンチして、生じる混合物を酢酸エチルに抽出する。抽出物を合わせてブラインで洗浄し、次いで、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濃縮する。生じる材料をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、(35%〜50%ジクロロメタンのシリカゲル;ヘキサン溶液勾配)、所望の生成物を形成させる。
(2−{6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イル}−5−フルオロ−フェニル)−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル
トリフルオロメタンスルホン酸6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(0.73g、1.18mmol)、ビス(ネオペンチルグリコラート)ジボロン(0.29g、1.30mmol)、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム(0)(0.16g、0.24mmol)、およびアセトニトリル(14mL)を丸底フラスコに添加する。大部分の試薬を溶解するために、約5分間外界温度にて撹拌する。フッ化セシウム(1.62g、10.64mmol)を添加し、90℃の油浴にフラスコを置いて、2〜3分間窒素下で撹拌する。ここで(2−ブロモ−5−フルオロ−フェニル)−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.86g、2.84mmol)およびアセトニトリル(3mL)の溶液を添加する。反応を90℃にて2時間撹拌し続ける。外界温度に反応を冷却し、次いで、セライトパッドを通してこれを濾過する。十分な熱い酢酸エチルでパッドをリンスする。50%の炭酸ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、H
2O、およびブラインで分液漏斗内の濾液を洗浄し、次いで、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中でこれを蒸発させる。生じる残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し(シリカゲル;2% メタノール/ジクロロメタン)、0.320g(39%)の標記化合物を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=689(M+H)。
2−ベンジルオキシ−8−フルオロ−6−メチル−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5,6−ジヒドロ−ベンゾ[i]フェナントリジン
丸底フラスコに、2−{6−ベンジルオキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イル}−5−フルオロ−フェニル)−メチル−カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.070g、0.10mmol)、ジクロロメタン(1.25mL)、アニソール(0.012mL、0.11mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.25mL)を添加する。反応を外界温度にて1時間撹拌する。トリフルオロ酢酸(1.0mL)およびナトリウムシアノボロハイドライド(0.064g、1.02mmol)を添加して、反応を外界温度にて1時間撹拌する。より多くのナトリウムシアノボロハイドライド(0.064g、1.02mmol)およびトリフルオロ酢酸(1.0mL)を添加して、反応を50℃にて1時間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応をクエンチする。生じる水性混合物を酢酸エチルに抽出する。合わせた抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、H
2O、およびブラインで洗浄し、次いで、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、真空中で濾液を蒸発させる。シリカ(2%〜6% メタノールのジクロロメタン溶液勾配)を通して放射状クロマトグラフィーによって生じる残渣を精製し、生成物(32mg、55%)を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=573(M+H)。
8−フルオロ−6−メチル−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5,6−ジヒドロ−ベンゾ[i]フェナントリジン−2−オール
丸底フラスコに2−ベンジルオキシ−8−フルオロ−6−メチル−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5,6−ジヒドロ−ベンゾ[i]フェナントリジン(0.030g、0.052mmol)、ギ酸アンモニウム(0.026g、0.42mmol)、メタノール(5mL)、並びに10%Pd/C(0.005g、〜15重量%)およびエタノール(2mL)のスラリーを添加する。混合物を還流にて30分間攪拌しながら加熱する。反応を外界温度に冷却して、セライトパッドを通してこれを濾過して、次いで熱いメタノールでセライトをリンスする。真空中で濾液を蒸発させ、シリカ(5〜10% MeOHのCH2Cl2溶液勾配)を通して放射状クロマトグラフィーによって生じる残渣を精製し、20mg(80%)、生成物を形成させる:質量スペクトル(イオンスプレー)m/z=483(M+H)。
[2−(4,5−ジフルオロ−2−メトキシ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノン
トリフルオロメタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−ベンゾイル]−ナフタレン−2−イルエステル(2.3gm、4.2mmoles)、ビス(ピナコラート)ジボロン(1.3gm、5.1mmoles)、酢酸パラジウムII(97mg、0.4mmoles)、トリフェニルホスフィン(222mg、0.84mmoles)、およびフッ化セシウム(2.1gm、14.1mmoles)を窒素下で250mLの丸底フラスコに添加し、100mlのアセトニトリル無水物を添加する。撹拌して、2時間加熱して還流する。混合物を冷却させて、この混合物に2−ブロモ−4,5−ジフルオロアニソール(2.8gm、12.5mmoles)、酢酸パラジウムII(96mg、0.43mmoles)トリフェニルホスフィン(222mg、0.84moles)、およびフッ化セシウム(1.8gm、12.2mmoles)を添加する。混合物を18時間還流し、セライトを通して濾過する。溶媒を蒸発させ、2Nアンモニア/メタノールで生成物を溶出するSCXカラムを通す。生成物を、25% THF/ヘキサン溶液〜5% 2Nアンモニア/メタノールの25% THF/ヘキサン溶液の勾配で溶出するシリカカラムで精製する。LC/MSでは、適当な質量をもつピークを与える。
<調製17>
8,9−ジフルオロ−5−メトキシ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
[2−(4,5−ジフルオロ−2−メトキシ−フェニル)−6−メトキシ−ナフタレン−1−イル]−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−メタノンをHCl塩に変換し、1.6グラムの前記塩を250mlの丸底フラスコに添加する。100mlの塩化メチレンを添加し、窒素下に置く。溶液を摂氏0度に冷却して、3.0mlの三臭化ホウ素を添加する。反応を室温に温めて、1時間撹拌する。メタノールで反応をクエンチし、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄する。水を塩化メチレンで抽出し、有機部分を合わせて、溶媒を除去する。生成物を2Nアンモニア/メタノールで溶出して、SCXカラムで残渣を精製する。0〜5% 2M アンモニア/メタノールの塩化メチレン(78%)溶液の勾配で溶出するシリカカラムを使用して、さらに化合物を精製する。
8,9−ジフルオロ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール
8,9−ジフルオロ−5−メトキシ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール(1.1gm、21.mmoles)を30mlの塩化メチレンに溶解し、2mlのトリフルオロ酢酸を添加する。室温で1時間撹拌して、炭酸水素ナトリウム溶液で中和して、有機層を分離する。水層を塩化メチレンで洗浄して、有機層を合わせる。硫酸ナトリウムを通して液体を乾燥させ、溶媒を除去する。調製17に記載されているように精製し、18%ラセミの収率を得る。0.2% ジメチルエチルアミンを含むエタノールで溶出し、かつ225nmにてモニタリングするChiralpak ADカラムを使用するキラルクロマトグラフィーにより、個々の鏡像異性体を得る。
5−[4−(2−ジエチルアミノ−エトキシ)−フェニル]−8,9−ジフルオロ−5H−6−オキサ−クリセン−2−オールハイドロクロライド
8,9−ジフルオロ−5−メトキシ−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェニル]−5H−6−オキサ−クリセン−2−オール(1.72g、3.32mmol)をクロロホルム(100mL)に溶解し、トリエチルシラン(1.0mL、6.26mmol)およびトリフルオロ酢酸(2.5mL、32.45mmol)を添加する。反応を4時間加熱して還流する。室温に冷却後、反応を氷および1.0M 水酸化ナトリウム(200mL)に注ぐ。飽和炭酸水素ナトリウム溶液を塩基性まで添加する。有機物を分離して、25% イソプロパノール/クロロホルム(3×200mL)で水溶液を抽出する。有機物を合わせて、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を除去する。シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー[0〜5%(2M アンモニア/メタノール)/(25%のTHF/ヘキサン)]によって生成物を単離する。生じる固体をエーテルで洗浄して、濾過によって収集する。固体を1:1アセトニトリル/1.0MのHCl(4mL)に溶解し、−78℃にて凍結させて、16時間凍結乾燥し、659.0mg(37.9%)の標記化合物を形成させる:LCMS(5分):3.04 分(488(M+1))。
<調製18>
6−ホウ素酸−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オール塩酸塩
トリフルオロ−メタンスルホン酸6−メトキシ−1−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−イルエステル(10.0g、19.0mmol)をフラスコに充填し、塩化メチレン(100mL)に溶解する。2M HClのエーテル(19mL、38mmol)溶液を添加して、真空中で溶媒を除去する。乾燥塩化メチレン(200mL)に再融解して、窒素下で0℃に冷却する。BBr
3(9.0mL、95mmol)をゆっくりと添加して、0℃にて30分間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にゆっくり反応を注ぎ、塩化メチレンで抽出する。硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過して、真空中で濃縮する。粗製物質を塩化メチレン(200mL)に溶解して、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(16.5mL、95mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(120mg、1.9mmol)を添加して、室温で撹拌する。無水酢酸(3.6mL、38mmol)を添加する。20分間撹拌して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぐ。塩化メチレンで抽出する。水で有機層を洗浄し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、真空中で濾過して、濃縮し、10.5g(100%)の酢酸5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−ナフタレン−2−イルエステルを得る。
窒素泡で乾燥アセトニトリル(100mL)を10分間脱気する。酢酸パラジウム(450mg、1.8mmol)、トリシクロヘキシルホスフィン(850mg、2.7mmol)、およびフッ化セシウム(11.6g、76mmol)を添加して、脱ガスしながら20分間撹拌する。酢酸5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−ナフタレン−2−イルエステル(5.6g、10.1mmol)を添加し、窒素下で3分間撹拌する。ビス(ネオペンチルグリコラート)ジボロン(13.7g、60.6mmol)を添加して、60℃の油浴に投入し、1時間撹拌する。室温に冷却し、セライトを通して濾過して、真空中で濃縮する。生じる固体をエーテル(100mL)に溶解して、ジエタノールアミン(1.0g、10.1mmol)を添加して、1時間撹拌する。生じる白色沈殿を濾過する。沈殿物を水に懸濁して、1N HCl、続いてメタノールを添加して懸濁液を溶解する。36時間撹拌する。塩化メチレン(×3)で抽出し、硫酸ナトリウムを通して乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して2.7g(66%)の標記化合物を得る。質量スペクトル(イオンスプレー):m/z=408.2(M+1 HCl )。
5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−6−(2,3,4−トリフルオロ−フェニル)−ナフタレン−2−オールトリフルオロ酢酸塩
6−ホウ素酸−5−[4−(2−ピペリジン−1−イル−エトキシ)−フェノキシ]−ナフタレン−2−オール塩酸塩(20mg、0.05mmol)、並びに新たに蒸留して得たジメトキシエタンおよび2M 炭酸ナトリウム(9:1、3mL総容積)を窒素下でQuest210に添加する。2,3,4−トリフルオロ−ブロモベンゼン(3eq)、続いてtrans−ジクロロビス(トリ−o−トリルホスフィン)パラジウム(10mg、0.01mmol)を添加し、窒素下で一晩70℃に加熱する。反応を室温に冷却して、〜400 mg TsOH−MPを含むチューブ内に濾過して、3時間撹拌する。濾過した溶媒をDMEで洗浄する。メタノールに3Nアンモニアを添加し、濾過する。樹脂を3Nアンモニアのメタノール溶液で3回洗浄する。真空中で濃縮して、逆相HPLCによって精製する。
調製用HPLCは、たとえば20×100mm C18 Symmetryカラムを使用して、Mass Guided Waters Preparative Systemで得てもよい。溶出剤は、瓶および瓶A(0.1% トリフルオロ酢酸の水溶液)B(0.1% トリフルオロ酢酸のアセトニトリル溶液)の二成分系である。標準的方法は、10〜95% Bの勾配である。MS(IS+)m/e 494(M+1 − TFA)。
<製剤(薬学的組成物)>
式Iの化合物の遊離塩基形態は、塩基性部分(すなわち、アミノ)を含むので、前記化合物は、薬学的酸付加塩として、たとえば塩酸塩として、または“Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection and Use”, Weinheim, New York: VHCA; Wiley−VCH, 2002に記載されている塩として、処方してもよい。
既存の薬学的組成物は、周知および容易に利用できる成分を使用して公知の手順によって調製される。本発明の製剤を作製する際に、活性成分(式I化合物)は、通常キャリアと混合されるか、またはキャリアによって希釈されるか、またはカプセル、小さい包み、紙、もしくはその他の容器の形態であり得るキャリア内に封入される。キャリアが希釈剤としての役割を果たすときは、これを活性成分のために媒体、賦形剤、もしくは培地として作用する固体、半固体、または液状の材料であってもよい。
適切なキャリア、賦形剤、および希釈剤のいくつかの例は、乳糖、デキストロース、ショ糖、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギナート、トラガカンタ、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水シロップ、メチルセルロース、メチル、およびプロピルヒドロキシべンゾアート、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油を含む。製剤は、加えて、滑沢剤、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、保存剤、甘味料または香料を含むことができる。
<生物学的アッセイ法>
イシカワ(Ishikawa)細胞増殖アッセイ法:このアッセイ法は、本発明の化合物単独の存在下においてアゴニスト様式で、および本発明の化合物が増殖のエストラジオール刺激をブロックする能力を測定するアンタゴニスト様式で、両方で細胞増殖を(アルカリホスファターゼ読み出しを使用して)測定する。
Ishikawaヒト子宮内膜腫瘍細胞は、10% ウシ胎児血清(FBS)(V/V)(Gibco BRL)を補ったMEM(アール(Earle’s)塩およびL−グルタミンを含む最小必須培地、Gibco BRL, Gaithersburg, MD)中で維持する。アッセイ法の前日に、増殖培地を、5% デキストラン被覆したウシ胎児血清除去した木炭(DCC−FBS)(Hyclone, Logen, UT)、L−グルタミン(2mM)、MEMピルビン酸ナトリウム(1mM)、HEPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N’−[2−エタンスルホン酸] 2mM)全てGibco BRLから)を補ったアッセイ培地、DMEM/F−12(3:1)(ダルベッコ修正イーグル培地を有する:栄養素混合物F−12、3:1混合物、フェノールレッドなし、Gibco BRL)に変える。一晩インキュベーション後、Ishikawa細胞をCa+2およびMg+2(Gibco BRL)のないダルベッコリン酸緩衝食塩水(1X)(D−PBS)でリンスし、0.25% トリプシン/EDTA、フェノールレッドなし(Gibco BRL)で、3分インキュベーションすることによってトリプシン処理した。細胞をアッセイ法培地に再懸濁し、250,000細胞/mLに合わせる。約25,000細胞の100μl培地溶液を平底96ウェル・マイクロ培養プレート(Costar 3596)に添加し、5% CO2加湿したインキュベーター内で37℃にて24時間インキュベートする。その翌日、アッセイ培地中に化合物の段階希釈を調製する(本アッセイ法では終濃度の6倍で)。アッセイ法は、二重様式、アゴニストおよびアンタゴニスト様式で実行する。
アゴニスト様式については、プレートには、25μl/ウェルのアッセイ培地、続いて25μl/ウェルの本発明の希釈化合物(6×終濃度で)を受けさせる。アンタゴニスト様式については、プレートには、25μl/ウェルの6nM E2(β−Estradiol, Sigma, St.Louis, MO)、続いて25μl/ウェルの本発明の希釈化合物(6×終濃度で)を受けさせる。5% CO2加湿したインキュベーター内で37℃にてさらに48時間インキュベーション後、培地をウェルから吸引し、100μlの新たなアッセイ法培地をそれぞれのマイクロ培養に添加する。化合物の段階希釈を調製し、上記のとおりに細胞に添加する。5% CO2加湿したインキュベーター内で37℃にてさらに72時間インキュベーション後、アッセイを、培地を除去すること、およびダルベッコリン酸緩衝食塩水(1X)(D−PBS)(Gibco BRL)溶液でプレートを2回リンスすることによってクエンチする。プレートを5分間乾燥させて、少なくとも1時間−70℃にて凍結させる。次いで、プレートをフリーザから取り出し、室温で融解させる。それぞれのウェルに、100μlの1−ステップ(商標)PNPP(Pierce Chemical Company, Rockford, IL)を添加する。20分インキュベーション後、プレートを405nmにてスペクトル測光器(spectophotometer)で読み込む。
データは、EC50(アゴニスト様式について)またはIC50(アンタゴニスト様式について)値を引き出すために直線状の補間法にあてはめる。アンタゴニスト様式については、それぞれの化合物のための%有効性は、E2(1nM)単独に対して算出される。アゴニスト様式については、それぞれの化合物のための%有効性は、タモキシフェンに対する反応に対して算出される。
3日ラット子宮アンタゴニストアッセイ法:子宮の拮抗作用のためのこのモデルは、その循環エストロゲンレベルにより思春期前であると想定される、子宮のエストロゲン刺激に対して高度に敏感である未成熟(3週間目)雌ラットを利用する。未成熟ラット由来の子宮は、外来性エストロゲンに完全に応答するが、外来性エストロゲンがない場合には、静止状態である。未成熟ラットに対する外来性エストロゲンの投与により、子宮の重量の信頼できる上昇を生じ、これを子宮のアンタゴニスト効果を研究するために使用することができる。ラットをエストラジオールおよび4つの異なる濃度の本発明の化合物の両方で3日間処置し、次いで、子宮の湿重量を測定する。
19〜21日齢(または45〜50g)雌ラット(群あたり6匹のラット)を3日間E2(0.1mg/kg、確実に子宮の重量を増大させるための最大刺激性エストロゲンの刺激)および10、1.0、0.1、および0.01mg/kgの試験化合物で経口的に処置する。試験化合物を20%のβ−ヒドロキシシクロデキストリンに溶解し、毎日0.2mLの体積で経口胃管栄養法によって投与する(エチニルエストラジオール胃管栄養法より15分前)。また、媒体対照、E2単独、およびE2+ラロキシフェンを対照として行う。動物を最終投与後に一晩絶食させる。翌朝に、動物を計量し、安楽死させ(二酸化炭素窒息によって)、子宮を迅速に収集して(正中腹面切開を経て)、計量する。
子宮の重量/体重量比(UWR)をそれぞれの動物について算出する。次いで、エストロゲンで誘導される反応のパーセント阻害を以下の式によって算出する:パーセント阻害=100×(UWRエストロゲン−UWR試験化合物/UWRエストロゲン−UWR対照)。ED50値は、用量反応曲線の直線状局面の片対数回帰分析に由来する。UWRデータおよびパーセント阻害データの両方を一元分散分析(ANOVA)によって統計学的に解析し、p≦0.05までが示されたときは、FisherのPLSDによって事後試験する。統計解析は、Statview(登録商標)4.0 ソフトウェア・パッケージを使用して行う。
モルヒネ禁断、ラット・ホットフラッシュ・モデル:Simpkins et al. (1983)は、生殖腺ステロイド禁断の症候とオピオイド禁断のものとの類似性を強調する観察に基づいて、ホットフラッシュのための推定上のモデルとして、ラットにおけるモルヒネ禁断を最初に発表した。あまり重篤ではないが、臨床的ホットフラッシュ、またはエストロゲン欠損と関連する、ラットにおける徴候(signis)および症候は、1)尾部皮膚温の増加、2)黄体形成ホルモンのサージ、および3)心拍数の増加を含み、モルヒネ依存的ラットにおけるナロキソン沈殿禁断によって生じたものに匹敵する。これらの反応はそれぞれ、交感神経流出の増加と関連しており、ホットフラッシュのための現在の機構の仮説である。推論として、モルヒネ中毒のヒトは、ホットフラッシュを含む交感神経性流出および症候が増大されたことを示唆する禁断パターンを示す。動物モデルの重要な特徴は、これらがヒト疾患で観察される治効を模倣する推論とすることである。モルヒネ禁断ホットフラッシュ・モデルは、その元来記載されている形態の、または本明細書に記載されている修飾形態のいずれも、ヒト・ホットフラッシュの治療において典型的に使用される薬剤に応答する。これは、種々の形態のエストロゲン(Simpkins et al., 1983; LRL data)、クロニジン(LRLデータ)、チボロン(tibolone)(LRLデータ)、およびメドロキシプロゲステロン(LRLデータ)を含む。さらにまた、本モデルは、閉経後の女性におけるホットフラッシュの誘導と関連することが公知の薬剤にも敏感である。
卵巣切除されたSDラットを使用する、Simpkins et al. (1983)の本来の手順の修飾が使用される。60日齢(または200〜225グラム)の動物を卵巣切除し、14日の活動休止期により、内因性卵巣ホルモンの外科的回復およびクリアランスを確実なものにさせた。1ml/kgの量での本発明の化合物の投与(poまたはsc)を卵巣切除の14日後に開始する。1日1回、試験化合物の投与(adminstration)を実験の最後にわたって続ける。卵巣切除の15および17日後に、ラットをイソフルランで軽く麻酔して、単一の75mgのモルヒネ(遊離塩基)ペレットを皮下に外科的に移植する。
卵巣切除の21日後に、動物には、試験化合物の最終投与の2時間後にケタミンを与える(80mg/kg;IM)。麻酔の誘導に続いて、次いでラットを個々のプレキシグラス・ケージに配置し、温度感受性プローブを尾部底面の背面側に適用した。温度モニタリングは、ケタミンの投与の30分後に開始し、15秒毎に1時間の期間記録する。モルヒネ禁断を誘導するために、1mg/kgのナロキソンを温度モニタリングの開始15分後に皮下に与える。尾部皮膚温の急増は、典型的にはナロキソン注射の5分後に生じ、2つの定量的終末点、1)ナロキソン後15分の尾部皮膚温、および2)ナロキソン後45分間の測定期間の温度応答曲線下の領域を作製する。1時間の温度収集(collectuion)期間に続いて、動物を断頭術によって屠殺し、血清LHレベルの評価(ELISAによる)のために幹血液を収集する。また、子宮をこの時点で除去して、湿重量を記録する。
式Iの代表的化合物を30mg/kgPO以下で試験し、ナロキソン注射の15分後の温度変化またはナロキソン投与の45分後以上のAUCによって測定すると尾部皮膚温の増大の減弱を生じさせた。
<有用性>
上記したように、式Iの化合物は、女性、特に閉経後の女性における血管運動性症候、特にホットフラッシュの治療に有用である。典型的には、本発明の化合物は、少なくとも1つの血管運動性症候イベントに罹患した女性に使用される。従って、本発明の化合物は、最も典型的には、患者がさらに血管運動性症候を負う可能性を減少させるために使用される。
<用量>
投与される具体的用量は、それぞれの状況を取り巻く具体的環境によって決定される。これらの環境は、投与の経路、レシピエントの従来の病歴、治療される症候、治療される症候の重症度、およびレシピエントの年齢を含む。レシピエント患者の主治医は、関連した環境を考慮して投与する治療用量を決定するべきである。
一般に、式Iの化合物の有効な最小1日量は、約5mgを上回る。典型的には、有効な最大1日量は、約350mgを上回らない。正確な用量は、「用量を調整する」の医学技術における標準的実務方法に従って決定するのが好ましい。すなわち、レシピエントには、最初に低用量の化合物を投与して、所望の治療効果が観察されるまで段階的に用量を増大するのが好ましい。