JP4908825B2 - キャスタ用ロック装置 - Google Patents
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Description
特許文献1の場合は、ロック付きキャスタの取付部分の直上に脚柱があるので、その中にロッドを体裁よく収容することができるが、特許文献1の図1等に示されているように、脚の下端より前方に突出する水平下部の前端部に設けたキャスタにロック装置を設けようとすると、上記ロッドが脚の水平下部の上方に露呈するので、見苦しい。
(1) 家具の下端に、上下方向を向く旋回軸をもって旋回自在に枢支された旋回部材に、車輪を水平軸をもって枢支したキャスタにおける、前記家具に対する旋回部材の旋回と、旋回部材に対する車輪の回転とをロックするキャスタ用ロック装置において、家具の下端に取り付けられたケーシングと、前記ケーシングに、ロック位置とアンロック位置とに水平方向に移動可能として設けられた作動杆と、前記作動杆のアンロック位置からロック位置、およびその逆方向への移動に連動して昇降するように、前記ケーシングに設けられ、かつ下端に、下降したときに前記旋回部材の上端面に設けられた前記旋回軸を中心とする内歯車状の第1被係合部における前記旋回軸から離れた一部と係合して、旋回部材の旋回を阻止する第1係合部が設けられた第1昇降体と、前記ケーシング内に設けられ、前記第1昇降体を下向きに付勢する第1付勢手段と、前記第1昇降体の下端に対向する位置において、前記第1昇降体の下降により押し下げられるようにして、前記旋回部材に昇降自在に設けられ、かつ下端部に、下降したときに前記車輪の側面に設けられた前記水平軸を中心とする内歯車状の第2被係合部と係合して、車輪の回転を阻止する第2係合部が設けられた第2昇降体と、前記旋回部材に設けられ、前記第2昇降体を上向きに付勢する第2付勢手段とを備えるものとする。
請求項1記載の発明によると、作動杆を水平方向に移動することにより、車輪の回転と水平方向の旋回とを、阻止することができるようにしたので、家具の下端におけるキャスタの取付部分の厚さが小さくても、支障なく、体裁よく取り付けることができるとともに、第1被係合部を、旋回部材の上端面において旋回軸を中心とする大径の内歯車状に形成することができ、また第2被係合部も、車輪の側面において水平軸を中心とする大径の内歯車状に形成することができるので、旋回部材の旋回と、車輪の回転とを、高精度で、強力かつ確実に阻止することができる。
また、リング状の押え部は、上下方向の厚さを薄くできるので、家具の下端に体裁よく収容することができる。
図1〜図13は、本発明の一実施形態を備えるテーブルを示す。
図1〜図3に示すように、このテーブルは、前後方向を向く水平脚杆(1)の後部(中間部とすることもある)より脚柱(2)が立設された側面視ほぼL字状の左右1対の脚(3)(3)の上部に、天板(4)の中間部を、左右方向を向く水平軸(5)をもって枢着し、天板(4)が、図1に示すように、ほぼ水平をなす使用位置と、図2に示すように、脚柱(2)と平行の上下方向を向く折り畳み位置とに回動しうるようになっている。
操作レバー(10)が、上下方向を向く軸(11)をもって、ロック位置(L)とアンロック位置(U)とに回動可能として枢着されている。
この操作レバー(10)は、上述した4個のロック装置(9)と、連係手段(12)をもって、操作レバー(10)のロック位置からアンロック位置への回動に連動して、全ロック装置(9)がロック解除され、また操作レバー(10)のアンロック位置からロック位置への回動に連動して、全ロック装置(9)がロックされるように互いに連係されている。
図4〜図6に示すように、左右の脚(3)の水平脚杆(1)の下面における前後方向の中間部には、回動リンク(13)の中間部が、上下方向を向く軸(14)をもって、枢着されている。
回動リンク(13)の一端と前方のロック装置(9)における作動杆(15)と、また回動リンク(13)の他端と後方のロック装置(9)における作動杆(15)とは、それぞれ前後方向を向く連結杆(16)(16)をもって、互いに連結されている。
各ガイドチューブ(21)の他端から引き出された各ワイヤ(19)は、巻取ドラム(23)の外周面の一部に巻き付けられ、各ワイヤ(19)の他端に設けられた球状のワイヤエンド(25)は、巻取ドラム(23)の外周面に設けられた嵌合孔(26)に嵌合係止されている。
巻取ドラム(23)の外周面には、操作レバー(10)を、ロック位置(L)とアンロック位置(U)としたとき、押圧体(29)が嵌合するようにした上下方向を向く浅い樋状の凹溝(30)(31)が設けられ、操作レバー(10)を、ロック位置(L)とアンロック位置(U)とにおいて、弾圧保持しうるようにしてある。
ロック装置(9)に内蔵した、後述する圧縮コイルばね(48)の付勢力により、回動リンク(13)が上記と逆方向に回動させられ、前後の連結杆(16)(16)が互いに軸(14)から離れる方向に移動して、4個のロック装置(9)の作動杆(15)が、ほぼ同時にロック装置(9)内に進入し、すべてのロック装置(9)がロックされ、テーブルは不動となる。
操作レバー(10)を、実線で示すロック位置(L)としたとき、垂下片(10b)で覆われないで、前方に露呈する円弧面(22a)の左半部には、赤色に着色するか、または「LOCK」の文字を付し、操作レバー(10)を、想像線で示すアンロック位置(U)としたとき、垂下片(10b)で覆われないで、前方に露呈する円弧面(22a)の右半部には、青色に着色するか、または「FREE」の文字を付しておくのがよい。
図9および図10に示すように、各キャスタ(8)は、水平脚杆(1)の下端に、上下方向を向く旋回軸(32)をもって旋回自在に枢支された旋回部材(33)と、この旋回部材(33)の両側面に、水平軸(34)をもって枢支された1対の車輪(35)(35)とを備えている。
作動杆(15)の前端部両側面には、前方に向かって上下に拡開し、上面が前上向き傾斜する傾斜面(39)をなす側面視ほぼ三角形の突部(40)(40)が設けられている。
また、作動杆(15)の両側面には、作動杆(15)がロック位置に達したとき、水平案内部(38c)の開口端部に当接して、それ以上前方に移動しないようにするためのストッパ(15a)が設けられている。
本体(42)の中間部には、作動杆(15)が貫通しうるようにした前後方向を向く貫通孔(43)が設けられており、この貫通孔(43)の両内側面上部には、作動杆(15)の左右の傾斜面(39)(39)上に摺動自在に載置されるようにした、傾斜面(39)(39)と同一傾斜角度をもって前上向き傾斜する傾斜面(44)(44)が下端に設けられた内向き突部(45)(45)が設けられている。
第1昇降体(41)は、この圧縮コイルばね(48)により、常時下向きに付勢され、作動杆(15)がロック位置に位置しているときは、図9に実線で示すように、第1係合部(47)が旋回部材(33)の上面の第1被係合部(36)と噛合し、またリング状の押え部(46)が、第1被係合部(36)以外の旋回部材(33)の上面に当接または近接するロック位置に位置するようになっている。
旋回部材(33)の中間部には、有底孔(50)の中間部と直交する横孔(53)が設けられており、この横孔(53)には、昇降軸(52)の下端部より二股状に分岐して、旋回部材(33)の両側方に下向き鉤形をなして突出する、全体として下向きコ字状の二股部材(54)が、上下方向に摺動自在に嵌合されている。二股部材(54)の両側下端部には、両車輪(35)(35)の内面に設けられた内歯車状の第2被係合部(37)(37)と係脱する第2係合部(55)(55)が設けられている。
第2昇降体(51)は、この圧縮コイルばね(56)により、常時上向きに付勢され、第1昇降体(41)が、図9に想像線で示すように、アンロック位置に位置しているときは、昇降軸(52)の上端が、旋回部材(33)の上面より上方に突出し、かつ両第2係合部(55)(55)が、両車輪(35)(35)の第2被係合部(37)(37)より上方に離れたアンロック位置に位置している。
したがって、4個のキャスタ(8)がすべてフリー、すなわちアンロック状態となるので、テーブルを自由に動かすことができるようになる。
したがって、4個のキャスタ(8)のすべての旋回部材(33)の旋回と、各車輪(35)の回転と強力に阻止されるので、テーブルは不動となる。
また、このような不完全噛合時に、作動杆(15)と第1昇降体(41)と第2昇降体(51)とのストロークのずれを、圧縮コイルばね(48)(56)により吸収しうるようにしてあるので、各部に過剰な応力が生じることがなく、耐久性を高めることができる。
(a) 傾斜カム機構(49)における両傾斜面(39)(44)のうち、いずれか一方を単なるピンとする。
(b) 作動杆のアンロック位置からロック位置、およびその逆方向への移動に連動して、第1昇降体を昇降させる連動機構を、傾斜カム機構(49)以外の同様の作用をする移動方向変換機構とする。
また、双輪のキャスタだけでなく、単輪のキャスタにも適用することができる。
(2)脚柱
(3)脚
(4)天板
(5)水平軸
(6)後面板
(7)回動機構
(8)キャスタ
(9)ロック装置
(10)操作レバー
(10a)操作部
(10b)垂下片
(11)軸
(12)連係手段
(13)回動リンク
(14)軸
(15)作動杆
(15a)ストッパ
(16)連結杆
(17)接続金具
(17a)延長部
(18)軸
(19)ワイヤ
(20)保持片
(21)ガイドチューブ
(22)ケーシング
(22a)円弧面
(23)巻取ドラム
(24)窓孔
(25)ワイヤエンド
(26)嵌合孔
(27)収容孔
(28)弾性体
(29)押圧体
(30)(31)凹溝
(32)旋回軸
(33)旋回部材
(34)水平軸
(35)車輪
(36)第1被係合部
(37)第2被係合部
(38)ケーシング
(38a)上端壁
(38b)垂直案内部
(38c)水平案内部
(39)傾斜面(第1傾斜面)
(40)突部
(41)第1昇降体
(42)本体
(43)貫通孔
(44)傾斜面(第2傾斜面)
(45)内向き突部
(46)押え部
(47)第1係合部
(48)圧縮コイルばね(第1付勢手段)
(49)傾斜カム機構
(50)有底孔
(51)第2昇降体
(52)昇降軸
(53)横孔
(54)二股部材
(55)第2係合部
(56)圧縮コイルばね(第2付勢手段)
(L)ロック位置
(U)アンロック位置
Claims (4)
- 家具の下端に、上下方向を向く旋回軸をもって旋回自在に枢支された旋回部材に、車輪を水平軸をもって枢支したキャスタにおける、前記家具に対する旋回部材の旋回と、旋回部材に対する車輪の回転とをロックするキャスタ用ロック装置であって、
家具の下端に取り付けられたケーシングと、
前記ケーシングに、ロック位置とアンロック位置とに水平方向に移動可能として設けられた作動杆と、
前記作動杆のアンロック位置からロック位置、およびその逆方向への移動に連動して昇降するように、前記ケーシングに設けられ、かつ下端に、下降したときに前記旋回部材の上端面に設けられた前記旋回軸を中心とする内歯車状の第1被係合部における前記旋回軸から離れた一部と係合して、旋回部材の旋回を阻止する第1係合部が設けられた第1昇降体と、
前記ケーシング内に設けられ、前記第1昇降体を下向きに付勢する第1付勢手段と、
前記第1昇降体の下端に対向する位置において、前記第1昇降体の下降により押し下げられるようにして、前記旋回部材に昇降自在に設けられ、かつ下端部に、下降したときに前記車輪の側面に設けられた前記水平軸を中心とする内歯車状の第2被係合部と係合して、車輪の回転を阻止する第2係合部が設けられた第2昇降体と、
前記旋回部材に設けられ、前記第2昇降体を上向きに付勢する第2付勢手段
とを備えることを特徴とするキャスタ用ロック装置。 - 第1昇降体が、ケーシング内に昇降自在に収容された本体の下端に、旋回軸を中心とするリング状の押え部を有し、この押え部の下面で、第2昇降体の上端を押し下げるようにした請求項1記載のキャスタ用ロック装置。
- 作動杆のアンロック位置からロック位置、およびその逆方向への移動に連動して、第1昇降体を昇降させる連動機構を、作動杆の一部に設けられ、かつ作動杆の移動方向に対して傾斜する第1傾斜面と、第1昇降体の一部に設けられ、かつ前記作動杆のロック位置からアンロック位置への移動により、前記第1傾斜面と摺接して、押し上げられるようにした第2傾斜面とを備える傾斜カム機構とした請求項1または2記載のキャスタ用ロック装置。
- 第2昇降体の下端部を二股状に分岐し、各分岐部の下端部に、旋回部材の両側方に配設した1対の車輪の対向面に設けた第2被係合部と係脱しうるようにした第2係合部をそれぞれ設けた請求項1〜3のいずれかに記載のキャスタ用ロック装置。
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