JP4906511B2 - キラルな塩基環状アミドとの塩形成による、場合により置換されたマンデル酸を分割するための方法 - Google Patents

キラルな塩基環状アミドとの塩形成による、場合により置換されたマンデル酸を分割するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、キラルな塩基環状アミドとの塩形成による、ラセミマンデル酸誘導体混合物からのマンデル酸誘導体の製造および分割のための新規方法に関する。また、本発明はマンデル酸誘導体環状アミド塩、マンデル酸誘導体のある種の別の金属およびアミン塩、ならびに、たとえば医薬化合物の大規模製造に適した中間体としての分割されたマンデル酸誘導体の使用に関する。
種々のアミンがマンデル酸誘導体の分割剤として報告されている。マンデル酸の分割については、多数のキラルなアミン、たとえばα−メチルベンジルアミン、2−ベンジルアミノ−1−ブタノール、(R)−2−tert−ブチルー3−メチルイミダゾリジン−4−
オン(BMI)、(+)−シンコニン、ブルシン、キニン、キニジン、(−)−エフェドリン、(−)−2−アミノ−1−ブタノール、アンフェタミンおよびアドレナリンが記載されている。これらのアミンおよび他のものがE.J.Ebbers et al.Tetrahedron:Asymmetry 1997,8,4047−4057、およびそこに引用された参考文献に記載される。
J.Hoover et al.,(J.Med.Chem.1974,17,34−41)には、原論文に関して21種の置換されたマンデル酸が開示されている。記載された分割塩基は、(−)−エフェドリン、ブルシンおよび(+)−α−メチルベンジルアミンである。
J.Nieuwenhuijzen et al.(Angew.Chem.Int.Ed.2002,41,4281−4286)は、ニトロ置換α−メチルベンジルアミン(10mol%)の1:1オルト:パラ混合物を用いた、またはそれを用いない、α−メチルベンジルアミンによる4−クロロマンデル酸の分割を記載する。
JP2001072644は、N−ベンジル−α−メチルベンジルアミンおよびその誘導体による2−クロロマンデル酸の光学分割を記載する。JP1221345は、アミノ酸ヒドラジンによるフェニル置換されたマンデル酸誘導体の光学分割を記載する。
しかし、マンデル酸誘導体を分割するための別の方法の必要性が依然として存在する。マンデル酸は、医薬品のような、ある範囲の興味深い分子の製造に使用される。したがって、本発明はまた、たとえばWO02/44145に記載の化合物のような、医薬化合物の大規模製造に適した中間体としての、分割されたマンデル酸誘導体の使用に関する。
当該技術分野で記載されたものを含む多数の塩基、たとえばα−メチルベンジルアミン、(S)−1−ナフチルエチルアミン、(+)−シンコニン、(+)−ジヒドロアビエチルアミン、(S)−2−アミノ−2−フェニルエタノール、(−)−エフェドリン、L−フェニルアラニオール、およびα、α−ジフェニル−D−プロリノールが受容可能なマンデル酸誘導体(とりわけ、3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸)の分割を得るために試験された。これらはいずれも(低い収率および低いエナンチオマー過剰率を有し)、大規模製造目的のためのとりわけ満足できる結果を生み出さなかった。大規模という用語により、本発明者らは物質のKg量の製造を包含する。
本発明者らは現在、驚くべきことにラセミマンデル酸誘導体がキラルな塩基環状アミド、たとえばプロリンアミドとの塩形成により分割できることを見出している。
さらに、本発明者らは驚くべきことに、好ましい特性を有し、そして製造方法において有用である、マンデル酸誘導体(とりわけ、(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸)のある種の金属塩、およびある種のアミン塩を見出している‐たとえば以後の実施例12および特許請求の範囲を参照されたい。
発明の詳細な説明
したがって、キラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドとの塩形成により、(R)−または(S)−の場合により置換されたマンデル酸を、当該場合により置換されたマンデル酸のラセミ混合物から分割するための方法が提供され、当該方法は以下の工程を含む:
溶媒、または溶媒混合物中で、ラセミの、場合により置換されたマンデル酸とキラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドとの混合物を形成すること、ここで使用されるキラルな塩基は、酸:塩基のモル比が1:0.25〜0.75における(R)−マンデル酸の分離のための(D)、または(S)−マンデル酸分離のための(L)のいずれかであり;溶媒、または溶媒混合物は場合により溶媒の5〜15%(容量)の範囲で水を含有していてもよい;および
(b)それぞれの(R)/(D)または(S)/(L)マンデル酸‐環状アミド塩を分離すること。
本発明の別の側面に従って、キラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドとの塩形成により、(R)−または(S)−の置換されたマンデル酸を、当該置換されたマンデル酸のラセミ混合物から分割するための方法が提供され、これは明細書中に説明される通りである。
上記の“(R)−または(S)−の場合により置換されたマンデル酸”は、WO02/44145に記載のとおりであってもよいと理解すべきであり、そして上記の定義、および開示された、場合により置換されたマンデル酸は参照として本明細書に援用される。
また、上記の“(R)−または(S)−の置換されたマンデル酸”は、WO02/44145に記載された分子のマンデル酸フラグメントであってもよいと理解すべきであり、そしてここで上記の定義、および開示された、置換されたマンデル酸は参照として本明細書に援用される。さらに、WO02/44145に記載されたような、置換されたマンデル酸製造の詳細および実施例(たとえば、その中の実施例1)は参照として本明細書に援用される。
本方法の概略は、以下のとおりである(式中、R、R、Xおよびnは本明細書に定義したとおりである):
Figure 0004906511
上記スキームにおいて、好ましくは、RおよびXは共にHである。
本明細書では、特記しない限り、“環状アミド”という用語は、場合により置換されたその形状を包含し、そしてプロリンアミド、アゼチジン−2−カルボキサミドおよびピペリジン−2−カルボキサミドならびにそれらの置換された形状を包含するが、それらに限定されない。置換は、C1〜6アルキルによって、環窒素原子上であってもよく、または1〜6アルキルもしくはハロ(たとえばクロロ、フルオロまたはブロモ)によって、適切な環炭素原子上であってもよい。置換されていない環状アミドが好ましいが、置換される場合、環窒素原子上の置換または適切な環炭素原子上のモノ‐置換が好ましい。
本明細書では、特記しない限り、以下の式I(x):
Figure 0004906511
(式中、nは0、1または2であり;RはHまたはC1〜6アルキルであり、そしてXはH、ハロまたはC1〜6アルキルである)に示すように、(D)または(L)環状アミド塩を説明する場合(たとえば式IIのように)、環状アミドは場合により、C1〜6アルキルによって環窒素原子上で、またはC1〜6アルキルもしくはハロ(たとえばフルオロ、クロロまたはブロモ)によって、適切な環炭素原子上で置換されてもよいと理解すべきである。
本明細書では、本明細書に記載の場合により置換された(D)環状アミドは、以下の式I(y):
Figure 0004906511
(式中、nは0、1または2であり;RはHまたはC1〜6アルキルであり、そしてXはH、ハロまたはC1〜6アルキルである)に示す(2R)立体化学を有すると理解すべきである。
本明細書では、本明細書に記載の場合により置換された(L)環状アミドは、以下の式I(z):
Figure 0004906511
(式中、nは0、1または2であり;RはHまたはC1〜6アルキルであり、そしてXはH、ハロまたはC1〜6アルキルである)に示す(2S)立体化学を有すると理解すべきである。
本明細書に開示されたキラルな塩基環状アミドの定義内のすべての異性体は本発明により包含されると理解すべきである。
疑いを避けるために、本明細書では、‘C1〜6’は1、2、3、4、5または6炭素原子を有する炭素群を意味すると理解すべきである。
本明細書では、特記しない限り、“アルキル”という用語は、直鎖および分枝鎖アルキル基を包含し、そしてメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、t−ペンチル、ネオ−ペンチル、n−ヘキシルまたはi−ヘキシル、t−ヘキシルであってもよいが、それらに限定されない。
本発明の別の側面に従って、以下の工程を含む、キラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドとの塩形成による、(R)−または(S)−の置換されたマンデル酸を、当該置換されたマンデル酸のラセミ混合物から分割するための方法が提供される:
(a)溶媒、または溶媒混合物中で式(I):
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択される)のラセミマンデル酸誘導体と、式I(x)
Figure 0004906511
(式中、nは0、1または2であり;RはHまたはC1〜6アルキルであり、そしてXはH、ハロまたはC1〜6アルキルである)のキラルな塩基(D)−環状アミド、または(L)−環状アミドのいずれかとの混合物を形成すること、ここで使用されるキラルな塩基は、酸:塩基のモル比が1:0.25〜0.75における(R)−マンデル酸の分離のための(D)、または(S)−マンデル酸分離のための(L)のいずれかであり;溶媒、または溶媒混合物は溶媒の5〜15%(容量)の範囲で水を含有していてもよい;および
(b)式IIa
Figure 0004906511
のそれぞれの(R)/(D)または(S)/(L)マンデル酸/環状アミド塩を分
離すること。
方法中の工程(a)におけるラセミマンデル酸誘導体およびキラルな塩基環状アミドの量は1:0.25〜0.75のモル比;あるいは1:0.4〜0.7のモル比で添加される。別の側面では、マンデル酸誘導体:キラルな塩基のモル比1:0.48〜0.52が使用され(たとえばエチルアセテート溶媒中)、別の側面ではモル比は1:0.50である。モル比はまた、およそこれらの限度、たとえば±0.005の実験変動を包含すると理解すべきである。
本明細書では、特記しない限り、“エチルアセテート”という用語はエチルアセテートを意味するが、それは別のアセテート、たとえばプロピルアセテートまたはブチルアセテートによって置換されてもよい。一般に、(1〜4C)アセテートを使用することができる。
また、別の溶媒が使用されてもよく、そしてそれらは(S)−3−クロロ、5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸.L−プロリンアミド塩の形成に適する。これらの溶媒には、アセトニトリル、アセトン、2−ブタノン(MEK、メチルエチルケトン)、4−メチル−2−ペンタノン(MIBK、メチルイソブチルケトン)、tert−ブチルメチルエーテル(TBME)、2−プロパノールおよびエタノールが挙げられる。これらの溶媒は(R)−3−クロロ、5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸.D−プロリンアミド塩の形成にも利用することができると期待される。
先に述べた溶媒は純粋な溶媒として、または先に述べたものに由来する別の溶媒との混合物として使用してもよい。さらに、溶媒または溶媒混合物は場合により、(適切には5%〜15%v/vの量において)水を含んでいてもよい。好ましい溶媒はエチルアセテートである。
本発明の別の側面は、以下の工程を含む、キラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドとの塩形成により、(R)−または(S)−の場合により置換されたマンデル酸を、当該場合により置換されたマンデル酸のラセミ混合物から分割するための方法を提供する:
(a)エチルアセテート/水中で、ラセミの場合により置換されたマンデル酸とキラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドの混合物を形成すること、ここで使用されるキラルな塩基は、酸:塩基のモル比が1:0.48〜0.52における(R)酸の分離のための(D)、および(S)酸分離のための(L)であり;そして水はエチルアセテートの5〜15%(容量)の範囲にある;次に
(b)上記混合物を還流させながら加熱および撹拌すること;次に
(c)上記の工程(b)由来の混合物/懸濁液を冷却し、その後上記の冷却した混合物/懸濁液をろ過し、それぞれのR/DまたはS/Lマンデル酸環状アミド塩を得ること。
本発明の別の側面に従って、以下の工程を含む、キラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドとの塩形成により、ラセミマンデル酸誘導体から(R)−または(S)−マンデル酸誘導体を分割するための方法が提供される:
(a)エチルアセテート/水中で式I:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択される)のラセミマンデル酸誘導体とキラルな塩基(D)−または(L)−環状アミドの混合物を形成すること、ここで使用される塩基は、酸:塩基のモル比が1:0.48〜0.52における(R)酸の分離のための(D)、および(S)酸分離のための(L)であり;そして水はエチルアセテートの5〜15%(容量)の範囲にある;次に
(b)上記混合物を還流させながら加熱および撹拌すること;次に
(c)上記の工程(b)由来の混合物/懸濁液を冷却し、その後上記の冷却した混合物/懸濁液をろ過し、式II:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてnは0、1または2である)のそれぞれのR/DまたはS/Lマンデル酸環状アミド塩を得ること。
本発明の別の側面では、以下の工程を含む、キラルな塩基(D)−環状アミドとの塩形成により、ラセミマンデル酸誘導体から(R)−マンデル酸誘導体を分割するための方法が提供される:
(a)エチルアセテート/水中で式I:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択される)のラセミマンデル酸誘導体とキラルな塩基(D)−環状アミドの混合物を酸:塩基のモル比1:0.48〜0.52において形成すること、;そしてここで水はエチルアセテートの5〜15%(容量)の範囲にある;次に
(b)上記混合物を還流させながら加熱および撹拌すること;次に
(c)上記の工程(b)由来の混合物/懸濁液を冷却し、その後上記の冷却した混合物/懸濁液をろ過し、式III:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてnは0、1または2である)のマンデル酸環状アミド塩を得ること。
この側面の一態様では、式IIIのRがCHFであり、そして式IIIのnが1である、式VI:
Figure 0004906511
によって表される方法が提供される。
本発明の別の側面では、以下の工程を含む、キラルな塩基(L)−環状アミドとの塩形成により、ラセミマンデル酸誘導体から(S)−マンデル酸誘導体を分割するための方法が提供される:
(a)エチルアセテート/水中で式I:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択される)のラセミマンデル酸誘導体とキラルな塩基(L)−環状アミドの混合物を酸:塩基のモル比1:0.48〜0.52において形成すること、;そしてここで水はエチルアセテートの5〜15%(容量)の範囲にある;次に
(b)上記混合物を還流させながら加熱および撹拌すること;次に
(c)上記の工程(b)由来の混合物/懸濁液を冷却し、その後上記の冷却した混合物/懸濁液をろ過し、式IV:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてnは0、1または2である)のマンデル酸環状アミド塩を得ること。
この側面の一態様では、式IVのRがCHFであり、そして式IVのnが1である、式VII:
Figure 0004906511
によって表される方法が提供される。
本発明の別の側面では、式IのRがCHFである、式V:
Figure 0004906511
によって表される本発明の方法が提供される。
先の側面および態様では、先の式I(x)に関して示すように、使用される環状アミドは場合により、C1〜6アルキルによって窒素原子上で、または1〜6アルキルもしくはハロ(たとえばフルオロ、クロロまたはブロモ)によって適切な環炭素原子上で置換されてもよい。
本方法の(a)におけるラセミマンデル酸誘導体/環状アミドおよび溶媒(たとえば、エチルアセテート)混合物は、加熱還流し、その後水の添加により懸濁液を得ることができる。この懸濁液は通常、10分間、還流しながら撹拌し、その後冷却工程を開始する。
本方法の(a)におけるラセミマンデル酸誘導体/環状アミドおよび溶媒(たとえば、エチルアセテート)混合物は、場合により加熱(たとえば還流まで)してもよい。(溶媒の5〜15%(容量)の範囲の)水の存在が好ましく、混合物の付加的な加熱後に、水の添加により懸濁液を得てもよい。この懸濁液は通常、10分間、還流しながら撹拌し、その後冷却し、所望するマンデル酸環状アミド塩を分離する。
本明細書に記載の方法の工程(c)における懸濁液は、10〜15時間、20〜25℃に冷却し、さらに、付加的に40〜60分間、15〜19℃に冷却してもよい。好ましくは、懸濁液は13時間、約23℃に冷却し、その後さらに付加的に45分間、18℃に冷却する。
あるいは、本明細書に記載の方法の工程(c)における懸濁液は、3〜4時間、約15〜19℃に冷却する。好ましくは、懸濁液は3〜4時間、18℃に冷却する。
本方法の工程(a)における、付加的な水の添加量は、エチルアセテートの5〜15%(容量)の範囲である。これは、水の濃度がエチルアセテートの5〜15%(容量)である、たとえば3.7mlエチルアセテート中に添加された0.3mlの水は7.5%であるような溶液を生じる。好ましくは、添加された水の量はエチルアセテートの5〜10%(容量)の範囲である。添加された水の量がエチルアセテートの6〜7%(容量)の範囲である場合がとりわけ好ましい。
エチルアセテートと水の溶媒混合物中のラセミマンデル酸誘導体の濃度は、通常エチルアセテートおよび水の1mlにつき0.5〜2.5mmolの範囲である。好ましくは、ラセミマンデル酸誘導体はエチルアセテートおよび水の1mlにつき1.0〜2.0mmolの濃度範囲で添加される。ラセミマンデル酸誘導体がエチルアセテートおよび水の1mlにつき1.0〜1.2mmolの濃度範囲で添加される場合がとりわけ好ましい。
本明細書に記載の方法の工程(c)で得られる塩を含有する懸濁液は、さらにエチルアセテートで洗浄してもよい。塩はHClとエチルアセテートの混合物に溶かし、その後有機層を分離し、上記有機層を濃縮して乾燥させ、分割されたマンデル酸誘導体を得ることができる。好ましくは、HClとエチルアセテートの混合物は、1M HClとエチルアセテートの1:1(容量)混合物である。分割されたマンデル酸誘導体は、慣用のキラルHPLC技術によって分析することができる。
本発明の別の側面において、式II:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてnは0、1または2である)を有する(R)/(D)または(S)/(L)マンデル酸環状アミド塩が提供される。
この側面の一態様において、式III:
Figure 0004906511
(式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてnは0、1または2である)によって表される、マンデル酸環状アミド塩が提供される。
好ましくは、上記マンデル酸‐環状アミド塩は式VI:
Figure 0004906511
によって表される、RがCHFであり、そしてnが1である、マンデル酸環状アミド塩である。
上記の側面および態様では、マンデル酸環状アミド塩において使用される環状アミドは、先の式I(x)に示すように、場合によりC1〜6アルキルによって窒素原子上で、またはC1〜6アルキルもしくはハロ(たとえばフルオロ、クロロまたはブロモ)によって、適切な環炭素原子上で置換されてもよい。
式II、III、およびVIによって表される上記マンデル酸環状アミド塩は、本発明の方法によって得ることが可能である。
また、本明細書内、および本明細書に開示された任意の実施例内に記載の方法によって得ることができる生成物が提供される。
高品質な(純粋な)分割されたマンデル酸誘導体の大規模な量の製造のための、いっそう都合がよく、そしていっそう経済効率のよい方法の必要性が存在し、そこでは経費、製造時間、より環境に配慮した溶媒の使用などの因子が工業的適用のために重要である。本発明はそのような方法を提供する。本発明の方法は分割されたマンデル酸誘導体の製造のための改善された方法を使用し、そこでは、高価でない原料物質および温度的に安全な後処理条件を使用して、その先の化学的処理において使用する準備のできた、これらの高品質で分割されたマンデル酸誘導体が得られる。
本発明はさらに医薬製品の製造における本発明に従ったマンデル酸‐環状アミド塩の使用;化学的中間体としての本発明に従ったマンデル酸‐環状アミド塩の使用、および医薬製品の製造における化学的中間体としての本発明に従ったマンデル酸環状アミド塩の使用(たとえば心臓血管系疾患の治療における使用)を提供する。
“e.e.”という句は、エナンチオマー過剰率の略語を意味し、混合物中のエナンチオマーを表すモル画分として定義される:
%e.e.=[R]−[S]/[R]+[S]
式中、[R]および[S]は(R)−および(S)−エナンチオマーの濃度である。反応において、キラルな化合物はしばしば、エナンチオマーの混合物として得られる。たとえば、80%の(R)−エナンチオマー、および20%の(S)−エナンチオマーが形成される場合、e.e.は80−20/80+20=60%である。
本発明は以下の限定的でない実施例によっていっそう詳細に記載される。
実施例1〜3
これらの実施例1〜3では、以下の方法を使用し、容量および量は表1に概説したとおりであった。
ラセミマンデル酸誘導体3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸および(D)−プロリンアミドは水で飽和したエチルアセテート(エチルアセテート中、水8.1%)に添加した。混合物は加熱還流し、還流しながら10分間撹拌した。希薄な懸濁液は13時間にわたり23℃に冷却し、さらに40分間にわたり18℃に冷却した。懸濁液はろ過し、エチルアセテートで洗浄(3x30ml)し、塩を得た。試料は1M HClとエチルアセテートの1:1混合物に溶解した。有機層を分離し、濃縮乾燥し、キラルHPLCにより分析した(適切な方法に関しては、実施例11Aを参照されたい)。これは、高純度の“適切な”エナンチオマー、(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸を示した(表1を参照されたい)。
Figure 0004906511
MA=ラセミマンデル酸誘導体、3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸。
PA=(D)−プロリンアミド。
Eq.PA=ラセミマンデル酸誘導体に比較した(D)−プロリンアミドの当量。
EtOAc=水中で飽和された溶液としてのエチルアセテート。
水/EtOAc(%)=エチルアセテート中の水の濃度。
mmolMA/ml 水‐EtOAc=エチルアセテートおよび水の1mlあたりのラセミマンデル酸誘導体の濃度範囲。
e.e.(%)=混合物中のエナンチオマーを表す%モル画分として定義されたエナンチオマー過剰率
1)純度に関して補正、すなわち初めは86%純粋なラセミマンデル酸誘導体。
実施例4〜9
これらの実施例では、以下の方法を使用し、容量および量は表2に概説したとおりであった。
ラセミマンデル酸誘導体3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸および(D)−プロリンアミドはエチルアセテートに添加し、混合物は加熱還流した。還流後、水を添加し、混合物は還流しながらさらに10分間撹拌した。希薄な懸濁液は3時間(実施例4〜8において;実施例9では4時間)にわたり18℃に冷却した。懸濁液はろ過し、エチルアセテートで洗浄(3x30ml)し、塩を得た。塩は1M HClとエチルアセテートの1:1混合物に溶解した。有機層を分離し、濃縮乾燥し、キラルHPLCにより分析した(適切な方法に関しては実施例11Aを参照されたい)。これは、高純度の“適切な”エナンチオマー(表2を参照されたい)、(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸を示した。
より詳細に例示するために、実施例6では以下のスキームを使用した:
ラセミマンデル酸誘導体3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸(26.18g、93.3mmol、1eq,HPLCによると90%純粋)および(D)−プロリンアミド(4.80g、42mmol、0.45eq)はエチルアセテート(54.5ml)に添加し、混合物は加熱還流した。還流しながら、5.5mlの水を添加し、さらに10分間還流しながら撹拌した。希薄な懸濁液は3時間にわたり18℃に冷却した。懸濁液はろ過し、エチルアセテートで洗浄(3x30ml)し、8.6gの塩を得た。試料は1M HClとエチルアセテートの1:1混合物に溶解した。有機層を分離し、濃縮乾燥し、キラルHPLCにより分析した。これは、98.2%の“適切な”(R)−エナンチオマーを示した。母液から、さらに物質を結晶化し、それをろ過し、洗浄して乾燥させた。このことにより、さらに1.6gの塩を得た。遊離(R)−マンデル酸はHPLCにより分析し(適切な方法に関しては実施例11Aを参照されたい)、“適切な”(R)−エナンチオマーを99.0%含有した。
Figure 0004906511
MA=ラセミマンデル酸誘導体、3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸。
PA=(D)−プロリンアミド。
Eq.PA=ラセミマンデル酸誘導体に比較した(D)−プロリンアミドの当量。
EtOAc=mlで表したエチルアセテート。
水/EtOAc(%)=エチルアセテート中の水の濃度。
mmolMA/ml 水‐EtOAc=エチルアセテートおよび水の1mlあたりのラセミマンデル酸誘導体の濃度範囲。
e.e.(%)=混合物中のエナンチオマーを表す%モル画分として定義されたエナンチオマー過剰率
1)純度に関して補正、すなわち初めは85〜90%純粋なラセミマンデル酸誘導体。
2)懸濁液は4時間にわたり18℃に冷却した。
実施例10
ラセミマンデル酸誘導体3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸(0.2g、0.79mmol)および(L)−プロリンアミド(0.05g、0.48mmol、0.6eq)は1mlジオキサンに添加し、混合物は90℃に加熱した。加熱中に、濃厚な懸濁液が形成された。懸濁液をろ過し、1M HClとエチルアセテートを使用した抽出後処理により、(S)−マンデル酸が遊離した。ee:92%の0.05gエナンチオマーが得られた。
実施例11:ラセミ化手順
いったん所望する(“適切な”)マンデル酸/プロリンアミド(MAPA)塩がろ過により単離されていれば、過剰な別の(“不適切な”)マンデル酸エナンチオマー(さらに多少の沈殿していない“適切な”マンデル酸のプロリンアミド塩)を含有する母液はラセミ化することができる‐以下のラセミ化スキームを参照されたい。得られたラセミ化合物を再び本発明の方法で使用し、より多くの所望するエナンチオマーを分離することができる。このラセミ化/再利用方法は何回も反復して高収率の所望するエナンチオマーを得ることが可能であり、たとえば2回再利用すると、“適切な”マンデル酸の全体収率70%までが可能になり、3回再利用すると、収率80%までが可能になる。
Figure 0004906511
実施例11A:母液のラセミ化
過剰の“不適切な”マンデル酸エナンチオマー(3.35kg、3.53L、0.462kgマンデル酸に対応、1.83mol)を含有する、分割方法(たとえば、先の実施例1〜9のいずれか)由来の、エチルアセテート中の母液は減圧下、50〜55℃で、容量2.78Lに濃縮した。溶液は、15〜25℃において、10%水性塩酸(0.62kg、1.69mol、0.92eq)で抽出し、D−プロリンアミドを除去した。有機溶液は脱イオン水(0.58kg)で洗浄し、その後有機相が水相の下になる相逆転が起きた。塩化ナトリウム(0.030kg)を添加して再び相を逆転させ、相を分離した。有機相は、8.7%水性NaHCO(0.71kg、0.74mol、0.40eq)で洗浄した。有機相は減圧下、50〜60℃でできるだけ濃縮した。残存する残渣(0.483kg)は、HPLCによる測定によると、化学純度76.5%、そしてキラルHPLCによる測定によると、S−エナンチオマーの光学純度81%を有した。残渣は、25〜40℃でメタノール(1.33kg、1.67L)に溶解し、30%水性水酸化カリウム(0.84kg、4.46mol、2.43eq)を添加した。混合物は68〜75℃に加熱し、キラルHPLCに従って完全なラセミ化が起きるまで、約3.5時間撹拌した。メタノールは減圧下、40〜50℃で、蒸留によって除去した。ジクロロメタン(1.35kg、1.02L)および水(0.20kg)を水性溶液に添加し、混合物は0〜5℃に冷やした。20%水性塩酸(1.17kg、1.10L、6.41mol、3.50eq)をT=0〜20℃(発熱反応、pH=1)で、撹拌した2相混合物に20分間以内に添加した。沈殿した油性生成物がジクロロメタンに完全に溶解するまで、混合物を20〜25℃で約10分間にわたり撹拌した。相を分離し、水溶液をジクロロメタン(0.53kg、0.40L)で抽出した。合わせた有機相は水(0.48kg)で洗浄し、減圧下、40〜50℃で濃縮した。これにより、97.1面積%のHPLC純度を持つ油性生成物0.443kgを得た。
HPLCによるMAPA塩の純度測定に使用されるHPLC条件は以下のとおりであった:
カラム:Symmetry Shield RP8、2.1x50mm、3.5mm、Waters
流速:0.5mL/分
検出:UV、220nm
注入量:15mL
カラム温度:20℃
“分析時間”:35分;ポストタイム(post time):5分
移動相:A:50mLアセトニトリル+200mLリン酸二水素アンモニウムバッファー+750mL純水
B:800mLアセトニトリル(HPLC等級)+200mLリン酸二水素アンモニウムバッファー
グラジエント:
Figure 0004906511
HPLCによるMAPA塩の光学純度の測定のために使用されるHPLC条件は以下のとおりであった:
カラム:Chiralpak AD、250x4.6mm、DAICEL
流速:1.0mL/分
検出:UV、215nm
注入量:10mL
カラム温度:20℃
“分析時間”:30分
移動相:n−ヘキサン/2−プロパノール/トリフルオロ酢酸=900mL/100mL/1mL
得られたラセミ化合物は、たとえば以下の実施例に従って、本発明の方法で再び使用し、さらに多量の所望するエナンチオマーを単離することができる。
実施例11B:ラセミ化後に得られたマンデル酸の分割
エチルアセテート中のラセミマンデル酸(最初のラセミ化後に得られた)溶液(29.9%(W/W)溶液1.433kg、0.429kgラセミマンデル酸誘導体、1.698mol、1.00eq)はろ過し、72〜75℃でエチルアセテート(0.407kg、0.452L)および水(0.153kg)中の(D)−プロリンアミド(0.095kg、0.853mol、0.49eq)の撹拌溶液に30分間以内に添加した。添加完了後、透明な溶液が得られた。混合物は45分間以内に58℃に冷やした。結晶化は認められなかった。混合物は2.5時間以内にさらに0〜2℃に冷やした。塩は約55℃で沈殿を開始した。0〜2℃でさらに1時間撹拌後、固体をろ過し、予め冷やした(0〜5℃)エチルアセテート/水=9:1の混合物で2回洗浄(w/w、2x0.20kg)した。湿った、灰色がかった白色の粉末(0.264kg)が純度99.3%および光学純度97.6%で得られた。
必要な場合、光学純度は、エチルアセテート/水で生成物をスラリー状にし、ろ過することによりさらに改善することができる。たとえば、光学純度は以下の再処理手順によりさらに改善することができる。
実施例11C:再処理手順
湿ったマンデル酸D−プロリンアミド塩(0.264kg)は、エチルアセテート(1.00kg、1.11L)および水(0.10kg)の混合物に懸濁した。懸濁液は73〜75に加熱し、30分間、この温度で撹拌した。懸濁液は2時間以内に3〜5℃に冷やし、この温度でさらに1時間撹拌した。固体はろ過し、予め冷やした(0〜5℃)エチルアセテート/水=9:1の混合物で2回洗浄(w/w、2x0.38kg)した。白色固体は減圧下(10mbar)、35〜40℃でマンデル酸D−プロリンアミド塩が一定の重量になるまで乾燥した。これにより、化学純度>99%および光学純度>99%の0.225kgの生成物(D−プロリンアミドに基づいて73.9%)を得た。
このラセミ化‐分割手順は、たとえば2回繰り返すことができる。さらに、D−またはL−プロリンアミドは、慣用の抽出技術を使用して、再利用することができる。
実施例12:異なる塩
いったんマンデル酸エナンチオマーが分離されると、所望するエナンチオマーはその後の処理に適した異なる塩として単離することができる。どのマンデル酸が必要であるかに依存して、そのような異なる塩がプロリンアミド塩、またはプロリンアミド塩がろ過された後に残存している母液のいずれかから単離されてもよい。
したがって、たとえば(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸.D−プロリンアミド塩は単離され、そしてその後の処理のために異なる塩に変換されてもよい。母液は、たとえば先に記載のように、再利用のためにラセミ化されてもよい。
あるいは、(S)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸.L−プロリンアミド塩が単離され、そして次に母液から(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸の異なる塩が単離されてもよい。(S)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸.L−プロリンアミド塩はその後ラセミ化および再利用のために使用することができる。
(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸((2R)−[3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)−フェニル](ヒドロキシ)酢酸)は有用な中間体であるが、遊離酸化合物は低い融点(52℃)を有し、結晶化が困難である。さらに、(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸は、置換されていないマンデル酸に比較して、非常に可溶性である。先に述べたように、3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸は、たとえばα,α−ジフェニル−D−プロリノールと塩を形成することができるが、そのような塩は大規模製造目的の条件を満たしていない(低い収率および低いエナンチオマー過剰率を有する)。
先に記載の実施例は、たとえば、D−プロリンアミドを使用した分割によるラセミ混合物からの(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸の単離を記載する。これらの環状アミド分割塩は高価であり、したがっていっそう安価な塩が、さらにより効率的な大規模製造を可能にするためのいっそうの関心事である。
本発明者らは、ここで本発明の別の態様として、本発明者らの(式Iの)置換されたマンデル酸の別の新規な塩を提供する。そのような塩の発見は、たとえば、D−プロリンアミドによる分割を使用して、本発明者らの固体としてのマンデル酸の、効率的で高価でない単離を提供し、それによって実用上のエナンチオ選択的な方法および方法の改善のための条件を生み出す。
(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸へのエナンチオ選択的な経路も関心事であり、そのような場合において、マンデル酸の効率的で高価でない塩は興味をそそる。好ましくは、塩は結晶性であり、形成時にエナンチオマー純度を高め、その後の(カップリング)反応において直接使用が可能であるべきである。
以下の実施例は(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のある種の金属塩(カルシウム、亜鉛およびマグネシウム塩)の製造を記載する。また、(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のある種のアミン塩(すなわち、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、トリエタノールアミン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、2,4,6−トリメチルピリジンおよび4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンと共に形成された塩)の製造を記載する。
実施例12A:(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のCa、ZnおよびMg塩
Figure 0004906511
カルシウム塩
水(2.5ml)中の0.449g(1.778mmol)の(R)−マンデル酸(HCl(aq)を使用して(R)−MA−(D)−PA塩から製造し、水で洗浄)の懸濁液に、水中の25%w/wアンモニア溶液(0.133g、1.965mmol、1.1eq)を添加し、水移動洗浄(water transfer wash)(0.15ml)を行った。得られた溶液に水0.7ml中の0.118g(1.067mmol.0.6eq)塩化カルシウム溶液を添加し、水移動洗浄(0.1ml)を行った。固体は速やかに形成された。周囲温度で1時間後、混合物は氷浴で冷やし、2時間、0℃に維持した。その後、懸濁液をろ過し、固体物質を氷冷水で2回(2x0.9ml)洗浄した。化合物を真空下、40℃で乾燥させ、結晶性カルシウム塩(先に記載のようにXRPDにより確認)0.37g(0.681mmol、76.6%)を得た。
手順は塩化カルシウムのかわりに酢酸カルシウムによっても行うことができる。
マグネシウムおよび亜鉛塩
結晶性マグネシウムおよび亜鉛塩(先に記載のようにXRPDにより確認)は、カルシウム塩に関して記載された手順に類似のものを使用して得た。(R)−マンデル酸.Mg塩は収率16%(MP=186℃)で得られ、(R)−マンデル酸.Zn塩は収率78%で得られた。
別の実験では、先に記載の手順に類似のものを使用して、ラセミ3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のMg塩を、水中のラセミマンデル酸の懸濁液に0.6eqの水酸化マグネシウムを添加することにより得た(収率75%)。塩は、融点113℃の結晶性固体(XRPDにより確認)として得た。
実施例12B:(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のアミン塩
実施例12B‐1:トリエタノールアミン塩
Figure 0004906511
トリエタノールアミン(211.8μl、1.564mmol)は、(R)−マンデル酸(0.359g、1.422mmol;(R)−MA−(D)−PA塩からHCl(aq)を使用して製造し、水で洗浄)の0.356M溶液に添加した。添加は弱い発熱反応を伴った。溶液は66℃に加熱し、溶液が濁りはじめるまでイソオクタンを添加した。溶液は一晩かけてゆっくり周囲温度に戻した。その後、溶液を0℃に冷やし、0℃で11/2時間撹拌後、塩が沈殿した。懸濁液は一晩冷蔵庫で保存し、ろ過し、EtOAc/イソオクタン1.46:1(2x1.23ml)で洗浄し、その後40℃で真空乾燥して、0.500g(1.244mmol、88%)の結晶性(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸.トリエタノールアミン塩(融点(MP)=68℃)を得た。
(R)−マンデル酸のトリエタノールアミン塩の結晶化度は、DSC(吸熱開始=68℃)およびXRPDにより確認した。以下のXRPDd−値および強度が得られた。
Figure 0004906511
主要な、再現可能なピークは、以下の定義を使用して、表にまとめられている:
vs(非常に強い):>50%相対強度
s(強い):28〜50%相対強度
m(中等度):9〜28%相対強度
w(弱い):4〜9%相対強度
vw(非常に弱い):<4%
相対強度は可変スリットにより測定したジフラクトグラム(diffractogram)に基づく。
X線粉末回折分析(XRPD)は標準法、たとえばGiacovazzo,C.et al(1995),Fundamentals of Crystallography,Oxford University Press;Jenkins,R.and Snyder,R.L.(1996),Introduction to X−Ray Powder Diffractometry,John Wiley&Sons,New York;Bunn,C.W.(1948),Chemical Crystallography,Clarendon Press,London;またはKlug,H.P.&Alexander,L.E.(1974),X−ray Diffraction Procedures,John Wiley and Sons,New Yorkに記載の方法に従って製造された試料に関して行った。X線解析は、PANalytical X’Pert PRO MPD自動回折計を使用して行った。試料は内部標準を用いて、またはそれを用いずに解析した。測定したピーク値は調整し、その後d‐値を算出した。
示差走査熱量測定(DSC)は、PerkinElmer DSC7装置を使用し、標準法、たとえばHohne,G.W.H.et al(1996),Differential Scanning Calorimetry,Springer,Berlinに記載の方法に従って行った。
DSC開始温度は±5℃(たとえば±2℃)の範囲で変化してもよく、そしてXRPD値は最後の与えられた小数位で±2の範囲で変化してもよい。
実施例12B−2:他のアミン塩
4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(MP=153℃)、ピペラジン(MP=135℃)、1,4−ジメチルピペラジン(MP=93℃)、2,4,6−トリメチルピリジン(MP=66℃)、および4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(MP=145℃)との(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸の結晶性固体塩は実施例12B−1に類似の方法で得た。
(R)−マンデル酸の上記アミン塩の結晶化度は、本明細書に記載のXRPDによって確認した。
上記のアミン塩は、単一の(R)−または(S)−エナンチオマーと共に、または3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のラセミ化合物と共に形成されてもよい。たとえば、3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のラセミ化合物の固体塩は、先に記載の手順に類似のものにより、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、トリエタノールアミン(結晶性、MP=53℃)、2,4,6−トリメチルピリジン(結晶性、MP=72℃)、および4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(結晶性、MP=120℃)によって得た。
3−クロロ−5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のラセミ化合物のジシクロヘキシルアミン塩は、先に記載の手順に類似の手順により得た(しかし、単一のMAエナンチオマーのジシクロヘキシルアミン塩は得られなかった)。
実施例12C:コングロメレート(conglomerate)トリエタノールアミン塩のエナンチオ選択性
3−クロロ−5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のトリエタノールアミン塩は、それが結晶性コングロメレートとして存在するため、とりわけ興味深い。このことは、エナンチオ選択的な方法由来の生成物としての、(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸のエナンチオマー過剰率を改善することを可能にする。
コングロメレートとラセミ化合物との間には明確な違いがある。両エナンチオマーの50:50混合物を調べた場合、コングロメレートは等量の2種のエナンチオマーの結晶混合物から構成される。大量の場合、コングロメレートは光学的に中性であるが、個々の結晶はRまたはS−エナンチオマーだけを含有する。これは、個々の結晶が等量の両エナンチオマーを含有し、ラセミ結晶がRおよびS分子の完全に整った配列を形成する、ラセミ化合物とは対照的である。ラセミ化合物とコングロメレートはそれらの融点図(状態図)の測定によって、または粉末X線粉末回折もしくは固体状態IRスペクトロスコピーを使用することによって区別することができ;純粋なエナンチオマーのデータはコングロメレートのデータと同一であるが、ラセミ化合物のそれとは異なる。
3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸のトリエタノールアミン塩の場合、コングロメレートであることは、直接結晶化によってマンデル酸のエナンチオマー的に富む混合物から(R)−マンデル酸のトリエタノールアミン塩を単離することを可能にする。最大理論的収率は、100−100x(試料に存在する適切でないエナンチオマーの量+所望するエナンチオマーの同じ量)/固体の総量によって計算することができる。たとえば、95%w/wの所望するエナンチオマーで出発すると最大収率は90%である。90%w/wの所望するエナンチオマーで出発すると最大収率は80%である。e.e.90%の(R)−3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸は、たとえばエナンチオ選択的な方法の生成物であってもよい。
実施例12C−1
ラセミ3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸(51.25mg、0.203mmol)は、周囲温度でエチルアセテート中の0.351Mの(R)−マンデル酸(0.607g、2.405mmol;HCl(aq)を使用して(R)−MA−(D)−PA塩から製造、そして水で洗浄)に添加した。溶液中の(R)−マンデル酸のエナンチオマー過剰率は、キラルHPLC分析(先の実施例11のように実行)により92.4%であると確認された。トリエタノールアミン(0.417g、2.739mmol)は23℃で溶液に添加した。添加時に温度は25℃に上昇した。溶液は、70℃に加熱した。70℃において、イソオクタン(1.5ml)を添加し、溶液に(R)−3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸(99.8%ee;実施例12Bを参照されたい)のトリエタノールアミン塩を数粒播いた。溶液は65℃に冷やし、結晶化が開始しなかったので、播種を反復した。溶液は3時間にわたり26℃に冷却したが、塩の沈殿は依然として見られなかったので、溶液を再び70℃に加熱し、播種し、冷やした。結局、結晶化はさらに播種した後、58℃で開始した。懸濁液は周囲温度に戻し、撹拌しながら一晩放置した。翌朝、試料をろ過し、キラルHPLC分析によりその光学純度は98.1%eeであると確認した(実施例11を参照されたい)。かさばった(bulk)懸濁液を1℃に冷やし、21/4時間撹拌した。塩はろ過により単離し、EtOAc/イソオクタン2.5:1(2x2.07ml)で洗浄し、40℃で一晩真空乾燥し、白色粉末(0.897g、88.8%)として(R)−3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸のトリエタノールアミン塩を得た。塩の光学純度はキラルHPLC分析により99.5%であると確認した(実施例11を参照されたい)。
実施例12C−2
ラセミ3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸(371.29mg、1.470mmol)は、周囲温度でエチルアセテート中の0.351Mの(R)−マンデル酸(3.500g、13.856mmol;HCl(aq)を使用して(R)−MA−(D)−PA塩から製造、そして水で洗浄)溶液に添加した。溶液中の(R)−マンデル酸のエナンチオマー過剰率は、キラルHPLC分析(実施例11を参照されたい)により91.1%であると確認した。トリエタノールアミン(2.566g、16.856mmol)は23℃で溶液に添加した。添加時に温度は29℃に上昇した。溶液は、70℃に加熱した。70℃において、イソオクタン(8.6ml)を添加し、溶液に(R)−3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸(99.8%ee;実施例12Bを参照されたい)のトリエタノールアミン塩を数粒播いた。溶液は65℃に冷やし、結晶化が開始しなかったので、播種を反復した。溶液は徐々に冷やし、さらに4回播種した。結局、約40℃で塩は結晶化した。懸濁液は室温に戻し、一晩撹拌しながら放置した。翌朝、試料をろ過し、キラルHPLC分析によりその光学純度は97.0%eeであると確認した(実施例11を参照されたい)。かさばった懸濁液を1℃に冷やし、23/4時間撹拌した。塩はろ過により単離し、EtOAc/イソオクタン4:1(2x7.5ml)で洗浄し、40℃で一晩真空乾燥し、白色粉末(5.451g、92.0%)として(R)−3−クロロ−5−ジフルオロメトキシマンデル酸のトリエタノールアミン塩を得た。塩の光学純度は、キラルHPLC分析により98.7%であると確認した(実施例11を参照されたい)。
本明細書に記載の任意の塩は多形、溶媒和物または水和物の形状であってもよく、そのような形状も本発明によって包含される。また、本明細書に記載のマンデル酸誘導体の任意の互変異性体は本発明に包含される。

Claims (8)

  1. 式IIb
    Figure 0004906511
    (式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてここでnは0、1または2であり;RはHまたはC1〜6アルキルであり、そしてXはH、ハロまたはC1〜6アルキルである)を有する(R)/(D)または(S)/(L)マンデル酸/環状アミド塩。
  2. 式VI:
    Figure 0004906511
    からなる、請求項に記載の(R)/(D)マンデル酸/環状アミド塩。
  3. 式Ia:
    Figure 0004906511
    (式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてここで金属イオンMはカルシウム、亜鉛またはマグネシウムから選択される)のマンデル酸誘導体の金属塩。
  4. 式Iaのマンデル酸誘導体が(R)−マンデル酸または(S)−マンデル酸誘導体、好ましくは(R)−マンデル酸である、請求項に記載の金属塩。
  5. 式Ib:
    Figure 0004906511
    (式中、RはCHF、H、C1〜6アルキル、CHF、CHClおよびCClFから選択され;そしてここでアミンはトリエタノールアミン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、2,4,6−トリメチルピリジン、4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンまたはジシクロヘキシルアミンから選択される)のマンデル酸誘導体のアミン塩。
  6. 式Ibのマンデル酸誘導体が(R)−または(S)−マンデル酸であり、そしてアミンがトリエタノールアミン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、2,4,6−トリメチルピリジン、または4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンから選択される、請求項に記載のアミン塩。
  7. 式Ibのマンデル酸誘導体が(R)−マンデル酸であり、そしてアミンがトリエタノールアミンである、請求項またはに記載のアミン塩。
  8. マンデル酸が(R)−3−クロロ,5−ジフルオロ−メトキシマンデル酸((2R)−[3−クロロ−5−(ジフルオロメトキシ)フェニル]−(ヒドロキシ)酢酸)である、請求項のいずれかに記載の塩。
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