JP4906296B2 - 光量調整装置 - Google Patents
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Description
図1ないし図4は、本発明に係る光量調整装置の一実施形態を示すものであり、図1は装置の外観正面図、図2及び図4は装置の内部を示す平面図、図3は装置断面図である。
尚、ヨーク40、コイル60等により、円板30を回動する駆動機構が構成されている。
カバー20は、図1及び図3に示すように、例えば樹脂材料を用いてベース10と略同一の輪郭をなす短形形状に形成され、ベース10の露光用開口部11より若干大きく且つ後述する円板の開口32よりも小さな円形をなす開口部21、円板30を回動自在に支持する軸受孔22、後述する円板30のピン33aを挿入して円板30が回動する角度範囲を規定する円弧状の長孔23等を備えている。そのため、露光用開口は開口部11によって規制されることになる。
尚、ベース10とカバー20とは、ベース10に対して円板30、ボビン50の周りに巻回されたコイル60を保持したヨーク40が収容された後にネジ等により一体的に締結される。
円板30は、支軸31、開口部11,21よりも大きい径をなす円形の開口32、厚肉の外縁部33、外縁部33上でかつ開口32と同じ半径方向に突出して形成されたピン33a、欠損部34等を備えている。
そして、支軸31がベース10の軸受孔12及びカバー20の軸受孔22に挿入されて、円板30はベース10及びカバー20に対して回動自在に支持されている。このように、円板30はその回動中心が支軸31で回動自在に支持されるため、摺動界面の面積を小さくすることができ、それ故に円板30の回動に伴う摩擦力等を極力抑制することができる。
また、開口32とピン33aと欠損部34において、それらの大きさの関係は、円板30の比重が全体で略均一となるように形成されているため、開口32の体積からピン33aの体積を差し引いた体積と、欠損部34の体積とが等しくなるように形成されており、それらの位置関係は、図2、図4に示すように、開口32と同じ半径方向にピン33aを設け、欠損部34は回動中心と開口32とピン33aとを結んだ一直線上にあって円板30の回動中心を挟んで反対側に設けてある。
ピン33aは、長孔23に挿入されて、長孔23の一端縁部23aに当接することで、円板30を時計回りの回転端に位置決めし、長孔23の他端縁部23bに当接することで、円板30を反時計回りの回転端に位置決めするものである。
第1磁極片41及び第2磁極片42は、所定の間隔を置いて円板30の外周面30aと対向するように円弧状に形成されている。連結部43には、長手方向に二分割されたボビン50が一体的に成形され、その後、ボビン50の周りにはコイル60が巻回されている。
そして、ヨーク40は、ボビン50にコイル60が巻回された状態で、ベース10の位置決め部14に嵌め込まれて固定されるようになっている。
先ず、コイル60への通電が断たれた非通電の状態において、図1ないし図3に示すように、ピン33aは長孔23の一端縁部23aに当接して、円板30は時計回りの回転端に停止し、円板30の開口32が開口部11,21に臨む全開状態にある。
このとき、円板30のN極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30のS極は第2磁極片42と磁気的に吸引しあって、円板30は、さらに磁気的安定位置へと向かおうとする力により付勢されているので時計回りの回転端に位置決め保持されている。
また、円板のバランスをとるために別の部材を必要としないので、円板のコスト低減が可能となる。この場合、前述のように円板が磁性粉末を含んだ樹脂材料を金型で一体成形されるようにすると、欠損部も同時に成形されるのでさらに好適となる。
そして、コイル60への通電が断たれると、円板30のS極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30のN極は第2磁極片42と磁気的に吸引し合って、円板30は、さらに磁気的安定位置へと向かおうとする力により付勢されているので反時計回りの回転端に位置決め保持される。
この復帰動作の際にも、円板30の軽量化と慣性モーメントの減少によりその起動応答性が向上した分、高速復帰が可能となり、特に、連続的に撮影を行う場合に好適となる。さらに、装置の被写体に対する傾き度合(姿勢差)による動作時間への影響も排除されるので、円板30を円滑に往復回動させることができる。
また、円板30´は、支軸31,開口32,外縁部33,ピン33a,欠損部34等の他に、開口11よりも小径の絞り開口35,絞り開口35と円板30´の回動中心を結ぶ一直線上であって且つ回動中心を挟んで絞り開口35の反対側に絞り開口35と同じ体積の絞り開口用欠損部36が孔または窪みとして形成されていて、円板30´は回動中心にその重心を合わせるようにしてバランスが保たれている。
先ず、コイル60への通電が断たれた非通電の状態において、図5及び図6に示すように、ピン33aは長孔23の一端縁部23aに当接して、円板30´は時計回りの回転端に停止して、開口32が露光用の開口部11,21に臨む全開状態にある。このとき、円板30´のN極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30´のS極は第2磁極片42と磁気的に吸引し合って、円板30´は時計回りの回転端に位置決めされる。
また、円板のバランスをとるために別の部材を必要としないので、円板のコスト低減が可能となる。この場合、前述のように、円板が磁性粉体を含んだ樹脂材料を金型で一体成形されるようにすると、欠損部も同時に成形されるのでさらに好適となる。そして、コイル60への通電が断たれると、円板30´のS極は第1磁極片41と磁気的に吸引し合い、又、円板30´のN極は第2磁極片42と磁気的に吸引し合って、円板30´は反時計回りの回転端に位置決めされる。
この復帰動作の際にも、円板30´が軽量化され、さらに、慣性モーメントが小さくなってその応答性が向上した分だけ高速復帰が可能になる。さらに、装置の被写体に対する傾き度合(姿勢差)による影響も排除されるので、円板30´を円滑に往復回動させることができる。
即ち、携帯電話機200は、図7に示すように、種々の操作釦201aが配列されると共に内部に種々の電子部品が配置された本体201、本体201に対して開閉自在に連結され種々の情報を表示するモニター202aが設けられた蓋体202、蓋体202に配置されたカメラユニット203等により形成されている。そして、カメラユニット203に本発明の光量調整装置Mが適用されている。
このように、軽量化、薄型化、小型化が要求される携帯電話202において、本発明の光量調整装置Mを容易に搭載することができる。
上記実施形態においては、ヨーク40を円板30,30´の周面に対向させる場合を示したが、これに限定されるものではなくヨークを円板の回動中心線に垂直な面に対向させる構成にしても装置の小型化を図ることは可能である。
また、上記実施形態においては、磁性材料を含んだ材料で成形された円板30,30´に対して、着磁処理によりマグネットを形成したが、別個に形成されたマグネットを円板に後付けするようにしても差し支えない。
また、上記各実施形態においては、長孔23はカバー20に形成されているが、ベース10に形成するようにしても差し支えない。
また、上記実施形態においては、欠損部または絞り開口用欠損部を、各々同じ半径方向において、円板30,30´の回転中心線に垂直な2つの面(表裏面)に、各々窪みを設けるようにしても差し支えない。
また、上記実施形態においては、欠損部と絞り開口用欠損部を、各々同じ半径方向において、一方を表面に形成し、他方を裏面に形成するようにしても差し支えない。
11 露光用開口部
12,22 軸受孔
13 収容室
14 位置決め部
20 カバー(基板)
21 開口部
23 長孔
23a 一端縁部
23b 他端縁部
30,30´ 円板
30a 外周面
31 支軸
32 開口
33 外縁部
33a ピン
34 欠損部
35 絞り開口
36 絞り開口用欠損部
40 ヨーク
41 第1磁極片
42 第2磁極片
43 連結部
50 ボビン
60 コイル
200 携帯電話機
201a 操作釦
202a モニター
203 カメラユニット
Claims (4)
- 露光用開口部を有する基板と、前記基板に対して回動自在に支持されていて円周方向において二つの極性に着磁されたマグネット及び前記露光用開口部を開閉するべく回動中心から径方向に離れて形成された開口と該回動中心を挟んで前記開口と反対側に設けられた欠損部とを含む円板と、略U字状に形成されその自由端側において前記マグネットと磁気的作用を及ぼすべく前記円板の外周面に対向する第1および第2の磁極片をもつヨークと前記ヨークの第1および第2の磁極片が連結される側に巻回された励磁用のコイルとを含む前記円板を回動させる駆動機構と、を備えていることを特徴とする光量調整装置。
- 前記基板は、前記円板と同心に形成された円弧状の長孔を有しており、前記円板には前記開口と同じ半径方向に前記長孔に挿入されその回動範囲を規制するピンを備えていて、前記欠損部は前記回動中心を挟んで前記半径方向とは反対側に設けるようにしたことを特徴とする請求項1記載の光量調整装置。
- 前記円板は、前記開口に加えて前記露光用開口部を絞る絞り開口を有していて、前記円板の回動中心を挟んで前記絞り開口と反対側に絞り開口用欠損部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の光量調整装置。
- 請求項1乃至3の何れかの光量調整装置を備えたカメラ。
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