JP4905928B2 - アントラピリドン化合物又はその塩、そのアントラピリドン化合物を含有するマゼンタインク組成物及び着色体 - Google Patents

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Description

本発明は新規なアントラピリドン化合物、そのアントラピリドン化合物を含有するマゼンタインク組成物及びこれを用いて得られる着色体に関する。
各種カラー記録法の中で、その代表的方法の一つであるインクジェットプリンタによる記録方法において、インクの各種吐出方式が開発されているが、いずれもインクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材料(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うというものである。これは、記録ヘッドと被記録材料とが接触しない為、音の発生が殆どなく静かであり、また小型化、高速化、カラー化が容易であるという特長の為、近年急速に普及しつつあり、今後も大きな伸長が期待されている。
従来、万年筆、フェルトペン等のインク及びインクジェット記録用インクとしては、水溶性染料と水性媒体に溶解した水性インクが使用されており、これらの水溶性インクにおいてはペン先やインク吐出ノズルでのインクの目詰まりを防止すべく一般に水溶性有機溶剤が添加されている。これらの従来のインクにおいては、十分な濃度の記録画像を与えること、ペン先やノズルの目詰まりを生じないこと、被記録材上での乾燥性がよいこと、滲みが少ないこと、保存安定性に優れること等が要求され、また形成される画像には、耐水性、耐光性、耐湿性等の堅牢性が求められる。
一方、コンピューターのカラーディスプレイ上の画像又は文字情報を、インクジェットプリンタによりカラ−で記録するには、一般にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクによる減法混色で表現される。CRTディスプレイ等のレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)による加法混色画像を減法混色画像によりできるだけ忠実にそれらの色相を再現するためには、Y、M、Cのそれぞれが、出来るだけそれぞれの標準に近い色相を有し且つ鮮明であることが望まれる。又、それに使用されるインク組成物は長期の保存に対し安定であり、プリントした画像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性及び耐ガス性等の堅牢度に優れている事が求められる。
インクジェットプリンタの用途はOA用小型プリンタから産業用の大型プリンタにまで拡大されてきており、耐水性、耐湿性、耐光性及び耐ガス性等の堅牢度がこれまで以上に求められている。耐水性については、多孔質シリカ、カチオン系ポリマー、アルミナゾル又は特殊セラミックなどの有機又は無機の微粒子をPVA樹脂などとともに紙の表面にコーティングして被記録材料に受像層を設けることなどにより大幅に改良されてきている。耐湿性とは着色された被記録材料を高湿度の雰囲気下に保存した際に被記録材料中の染料色素が滲んでくるという現象に対する耐性のことである。染料色素の滲みがあると、特に写真調の高精細な画質を求められる画像においては著しく画像品質が低下するため、できるだけこの様な滲みを少なくする事が重要である。耐光性については大幅に改良する技術は未だ確立されておらず、特にY、M、C、Kの4原色のうちマゼンタの色素はもともと耐光性が弱いものが多く、その改良が重要な課題となっている。又、最近のデジタルカメラの浸透と共に家庭でも写真をプリントする機会が増しており、得られたプリント物を保管する時に、空気中のオゾンガス、窒素酸化物等の酸化性ガスによる画像の変色も問題視されている。酸化性ガスは、記録紙上又は記録紙中で染料と反応し、印刷された画像を変退色させる性質を有している。酸化性ガスの中でも、オゾンガスはインクジェット記録画像の退色現象を促進させる主要な原因物質とされている。この変退色現象はインクジェット画像に特徴的なものであるため、耐オゾンガス性の向上も耐光性の向上と同様重要な課題となっている。
インクジェット記録用水溶性インクに用いられるマゼンタ色素としては、キサンテン系色素と、H酸(1−アミノ−8−ヒドロキシ−ナフタレン−3,6−ジスルホン酸)を用いたアゾ系色素が代表的である。しかし、前者は色相及び鮮明性は非常に優れるが耐光性が非常に劣る。また、後者は色相及び耐水性の点では良いものがあるが、耐光性及び鮮明性が劣る。このタイプでは鮮明性及び耐光性の優れたマゼンタ染料も開発されているが、銅フタロシアニン系色素に代表されるシアン染料やイエロー染料など他の色相の染料に比べ耐光性は依然劣る水準である。
鮮明性及び耐光性の優れるマゼンタ用色素としてはアントラピリドン系色素(例えば、特許文献1〜11参照)があるが、色相、鮮明性、耐光性、耐水性、耐ガス性及び溶解安定性のすべてを満足させるものは得られていない。
特開昭59−74173号公報(1−3頁) 特開平2−16171号公報(1、5−7頁) 特開2000−109464号公報(1−2頁、8−12頁) 特開2000−169776号公報(1−2頁、6−9頁) 特開2000−191660号公報(1−3頁、11−14頁) 特開2001−72884号公報(1−2頁、8−11頁) 特開2001−139836号公報(1−2頁、7−12頁) WO2004/104108(20−36頁) 特開2003−192930号公報(1−4頁、15−18頁) 特開2005−8868号公報(1−3頁、15−22頁) 特開2005−314514号公報(1−3頁、15−20頁)
本発明は水に対する溶解性が高く、インクジェット記録に適する色相と鮮明性を有し、且つ記録物の耐光、耐湿、耐ガス堅牢性に優れたマゼンタ色素(化合物)及びそれを含有するインク組成物を提供する事を目的とする。
本発明者等は前記課題を解決すべく、鋭意検討の結果、特定の式で示されるアントラピリドン化合物が前記課題を解決するものであることを見出し本発明を完成させたものである。即ち本発明は、
(1)下記式(1)で表されるアントラピリドン化合物
Figure 0004905928
(式(1)中、R1は水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ−若しくはジ−アルキルアミノアルキル基叉はシアノ低級アルキル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、Xは塩素原子、水酸基、アミノ基、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)、モルホリノ基又はアルキルチオ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)をそれぞれ表す、
(2)
1は水素原子、C1〜C4アルキル基、ヒドロキシC1〜C4アルキル基、シクロヘキシル基、モノ−若しくはジ−C1〜C4アルキルアミノC1〜C4アルキル基叉はシアノC1〜C4アルキル基を、R2は水素原子又はC1〜C4アルコキシ基を、Xは塩素原子、水酸基、アミノ基、モノ−若しくはジ−C1〜C4アルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)、モルホリノ基又はC1〜C4アルキルチオ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)で表される(1)に記載のアントラピリドン化合物又はその塩、
(3)
1がメチル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、Xは水酸基、アミノ基、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)、モルホリノ基又はアルキルチオ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)で表される(1)に記載のアントラピリドン化合物またはその塩、
(4)
1がメチル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、Xは水酸基、アミノ基、スルホエチルアミノ基、カルボキシメチルアミノ基、カルボキシエチルアミノ基又はスルホプロピルチオ基で表される(1)に記載のアントラピリドン化合物またはその塩、
(5)
下記式(2)で表されるアントラピリドン化合物またはその塩、
Figure 0004905928
(6)
(1)から(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩を含むことを特徴とするインク組成物、
(7)
水及び水溶性有機溶剤を含有する(6)に記載のインク組成物、
(8)
インクジェット用である(7)記載のインク組成物、
(9)
(1)から(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩中の無機塩の含有量が1重量%以下である(6)または(8)に記載のインク組成物、
(10)
(1)から(5)のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩の含有量が0.1〜20重量%である(6)から(8)のいずれか一項に記載のインク組成物、
(11)
インクの小滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、(6)から(10)のいずれか一項に記載のインク組成物をインクとして使用することを特徴とするインクジェット記録方法、
(12)
被記録材が情報伝達用シ−トである(11)に記載のインクジェット記録方法、
(13)
情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受像層を有するものである(12)に記載のインク記録方法、
(14)
(6)〜(10)のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物で着色された着色体、
(15)
着色がインクジェットプリンタによりなされた(14)に記載の着色体、
(16)
(6)から(10)のいずれか一項に記載のインク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ、
に関する。
本発明の式(1)のアントラピリドン化合物は、インクジェット記録紙上で非常に鮮明性の高い色相であり、水溶解性に優れ、インク組成物製造過程でのメンブランフィルターに対するろ過性が良好という特徴を有する。又、この化合物を使用した本発明のインク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化、色変化等もなく、貯蔵安定性が良好である。そして本発明のアントラピリドン化合物をインクジェット記録用のマゼンタインクとして使用した印刷物は被記録材(紙、フィルム等)を選択することなく理想的なマゼンタの色相である。更に本発明のマゼンタインク組成物は、写真調のカラー画像の色相を紙の上に忠実に再現させることも可能である。更に写真画質用インクジェット専用紙及びフィルムのような無機微粒子を表面に塗工した被記録材に記録しても各種堅牢性、すなわち耐光性、耐オゾン性ガス性、耐湿性などが良好であり、写真調の記録画像の長期保存安定性に優れている。従って、式(1)のアントラピリドン化合物はインクジェット記録用のインク色素として極めて有用である。
本発明を詳細に説明する。本発明のアントラピリドン化合物又はその塩は、前記式(1)で表される。
式(1)において、R1は水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル、モノ若しくはジアルキルアミノアルキル基又はシアノ低級アルキル基を表す。本発明におけるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、iso−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル等の炭素数1〜8のアルキル基等があげられる。
また、本発明における低級アルキル基としては、上記アルキル基の中、炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4のものを挙げることができ、より好ましくはメチル、エチル又はn−プロピルおよびiso−プロピルを挙げることができる。本明細書において低級アルキル基以外のもの、例えば低級アルコールなどにおいても便宜上、「低級」と記載した場合には、特に断りの無い限り同様の意味を表す。
また、R1におけるヒドロキシ低級アルキル基としては、例えばヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル等があげられ、モノアルキルアミノアルキル基としては、例えばメチルアミノプロピル、エチルアミノプロピル等があげられ、ジアルキルアミノアルキル基としては、例えばジメチルアミノプロピル、ジエチルアミノエチル等があげられ、シアノ低級アルキル基としては、例えばシアノエチル、シアノプロピル等が挙げられる。好ましいR1としては水素原子、低級アルキル基が挙げられ、水素原子、メチルがより好ましく、メチルが特に好ましい。
式(1)において、R2は水素原子又はメトキシ等が挙げられ、水素原子が好ましい。
式(1)において、Xは塩素原子、水酸基、アミノ、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基からなる群から選択される置換基を有してもよい)、モルホリノ基を表す。Xにおけるモノアルキルアミノ基としては、たとえばメチルアミノ、エチルアミノ、ブチルアミノ、2−エチルヘキシルアミノ等の炭素数1〜8のアルキルアミノ基があげられる。ジアルキルアミノ基としては、たとえばジエチルアミノ、ジブチルアミノ、ジヘキシルアミノ等の炭素数1〜8のジアルキルアミノ基があげられる。スルホン酸基又はカルボキシ基を有するアルキルアミノ基におけるアルキルとしては、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル等の炭素数1〜8のアルキルがあげられる。スルホン酸基又はカルボキシ基を有するアルキルアミノ基の具体例としては、例えば2−スルホエチルアミノ、カルボキシメチルアミノ、2−カルボキシエチルアミノ、1−カルボキシエチルアミノ、1,2−ジカルボキシエチルアミノ又はジ(カルボキシメチル)アミノ等があげられ、水酸基を有するアルキルアミノ基の具体例としては、例えばヒドロキシエチルアミノ、ジヒドロキシエチルアミノ等があげられる。スルホン酸基又はカルボキシ基を有するアルキルチオ基の具体例としては、例えば3−スルホプロピルチオ、2−スルホエチルチオ、カルボキシメチルチオ、2−カルボキシエチルチオ、1−カルボキシエチルチオ、1,2−ジカルボキシエチルチオ又はジ(カルボキシメチル)チオ等があげられ、水酸基を有するアルキルチオ基の具体例としては、例えばヒドロキシエチルチオ、ジヒドロキシエチルチオ等があげられる。
上記式(1)の化合物の塩は、無機又は有機陽イオンの塩である。塩としてはアルカリ金属塩など、たとえばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩など、または一般式(3)で表されるアンモニウム塩が好ましい。
Figure 0004905928
(式(3)中、Z1〜Z4はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、ヒドロキシアルキル基又はヒドロキシアルコキシアルキル基を表わす。)
式(3)のZ1〜Z4におけるアルキル基の例としてはメチル、エチル等があげられ、ヒドロキシアルキル基の例としてはヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル等があげられ、更にヒドロキシアルコキシアルキル基の例としては、ヒドロキシエトキシメチル、2−ヒドロキシエトキシエチル、3−ヒドロキシエトキシプロピル、3−ヒドロキシエトキシブチル、2−ヒドロキシエトキシブチル等があげられる。
これらのうちより好ましいものとしては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩、トリイソプロパノールアミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。これらのうち、特に好ましいものは、リチウム、アンモニウムおよびナトリウムの塩である。
上記の塩の製造法としては、例えば、式(1)の化合物を含む反応液、ケーキ、または乾燥品を水に溶解し、これに食塩を加えて、塩析、濾過することによって式(1)の化合物のナトリウム塩をウェットケーキとして得ることができる。又、得られたウェットケーキを再び水に溶解後、塩酸を加えてpHを1〜2に調整して得られる結晶を濾過すれば、式(1)で表される化合物を遊離酸の形で得ることができる。あるいはpHを適宜調整することによりナトリウム塩と遊離酸の混合物を望みの比率で得ることなども可能である。更に、その遊離酸のウェットケーキを水と共に撹拌しながら、例えば、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア水などを添加してアルカリ性にすれば、各々相当するカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、有機塩が得られる。この際に遊離酸と、例えばナトリウム塩との混合物のウエットケーキを使用し、水酸化カリウムを添加することにより、ナトリウムとカリウムの混塩、またはナトリウム、カリウム及び遊離酸の混合物などを得ることも同様に可能である。これらの塩のうち、特に好ましいものは、前記の通り、リチウム、アンモニウム及びナトリウムの塩である。
本発明の前記式(1)で示されるアントラピリドン化合物の具体例を表1に示す。
Figure 0004905928
本発明のアントラピリドン化合物は、例えば次の方法により製造される。即ち、後述する方法により得られる下記式(4)の化合物1モルと2,4,6−トリクロロ−S−トリアジン(シアヌルクロライド)1〜1.3モルとを水中で、pH2〜7、5〜35℃、2〜8時間反応させて下記式(5)の化合物を得る。
Figure 0004905928
(式(4)中、R1 、R2は前記と同じ意味を表す。)
Figure 0004905928
(式(5)中、R1 、R2は前記と同じ意味を表す。)
得られた上記式(5)の化合物に、2−アミノベンズイミダゾール1モルを、pH6〜7、50〜70℃、10分〜5時間反応させることにより、Xが塩素原子である下記式(6)の化合物を得る。
Figure 0004905928
(式(6)中、R1 〜R2は前記と同じ意味を表す。)
次いで、得られた上記式(6)の化合物を、pH9〜12、50〜100℃、10分〜5時間の条件で加水分解するか或いはアンモニア、アミン類などを、pH8〜10、50〜100℃、10分〜8時間反応させることにより、式(6)中のXで示される塩素原子が、水酸基、アミノ基、または上記のアミン類などに対応する基に置換された式(7)の化合物が得られる。
Figure 0004905928
(式中、R1 、R2は前記と同じ意味を表し、Xは塩素原子を除き、前記と同じ意味を表す。)
上記式(7)の化合物は遊離酸の形で、あるいはその塩の形で得ることが可能である。これらの本発明の化合物は遊離酸又はその塩として、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルキルアミン塩、アルカノールアミン塩またはアンモニウム塩などに誘導して使用できる。各種の塩から遊離酸へ導く製造方法、遊離酸から各種の塩または各種の混塩または遊離酸と塩との混合物などへ導く製造方法については前記したとおりである。
なお、式(4)のアントラピリドン化合物は、例えば次のようにして得られる。即ち、下記式(8)で示される化合物1モルにベンゾイル酢酸エチルエステル1.1から3モルをキシレン等の極性溶媒中、炭酸ナトリウム等の塩基性化合物の存在下、130〜180℃、5〜15時間反応を行い、下記式(9)の化合物が得られる。
Figure 0004905928
(式(8)中、R1は前記と同じ意味を示す)。
Figure 0004905928
(式(9)中、R1、R2は前記と同じ意味を示す)
得られた式(9)の化合物1モルにメタアミノアセトアニリド 1〜5モルを、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性有機溶媒中、炭酸ナトリウムのような塩基及び酢酸銅のような銅触媒の存在下、110〜150℃、2〜6時間ウルマン反応をおこなって下記式(10)の化合物を得る。
Figure 0004905928
(式(10)中、R1は前記と同じ意味を示す)
次いで式(10)の化合物を8〜15%発煙硫酸中で、50〜120℃でスルホン化を行うと共に、N−アセチル基を加水分解する事により、上記式(4)
の化合物が得られる。
本発明の化合物はマゼンタ色素として、天然及び合成繊維材料又は混紡品の染色はもとより、筆記用インク及びインクジェット用インク組成物の製造にも適している。
上記式(1)で表される化合物は、色素原体中に含有される金属陽イオンの塩化物および硫酸塩等の無機不純物量の少ないものを用いるのが好ましく、その含有量の目安は例えば1重量%以下程度である。無機物の少ない本発明の色素成分を製造するには、例えば逆浸透膜による通常の方法で脱塩処理すればよい。
本発明のインク組成物は、本発明の上記式(1)で表される化合物又はその塩を水又は水性溶媒(後記する水溶性有機溶剤を含有する水)に溶解したものである。本発明のインク組成物は、例えば上記式(1)で表される化合物を含む反応液などを、インク組成物の製造に直接使用することが出来る。又上記反応液から目的物を単離し、乾燥、例えばスプレー乾燥させ、次にインク組成物に加工することもできる。本発明のインク組成物は、本発明の化合物を通常0.1〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%、更に好ましくは2〜10重量%含有する。本発明のインク組成物には水溶性有機溶剤0〜30重量%、インク調整剤0〜5重量%をそれぞれ含有してもよい。
使用しうる水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカノール、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オンまたは1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の複素環式尿素類、アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトンまたはケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,2−または1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の(C2〜C6)アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマーまたはポリアルキレングリコールまたはチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルエーテルまたはエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C1〜C4)アルキルエーテル、γーブチロラクトンまたはジメチルスルホキシド等があげられる。
上記のうち好ましいものは、イソプロパノール、グリセリン、モノ、ジまたはトリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルであり、より好ましくはイソプロパノール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンである。これらの水溶性有機溶剤は、単独もしくは混合して用いられる。
以下、本発明のインク組成物を調整するに当たり使用しうるインク調整剤について説明する。インク調整剤の具体例としては、例えば防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤および界面活性剤などが挙げられる。
防腐防黴剤としては、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオキシド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオキシド系化合物としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキシドナトリウムが挙げられ、無機塩系化合物としては、例えば無水酢酸ソーダが挙げられ、イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。その他の防腐防黴剤としてソルビン酸ソーダ、安息香酸ナトリウム等(例えば、アベシア社製、商品名:プロクセルGXL(S)、プロクセルXL−2(S)等)があげられる。
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずに、インクのpHを7.5〜11.0の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩などが挙げられる。
キレート試薬としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラシル二酢酸ナトリウムなどがあげられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライトなどがあげられる。
水溶性紫外線吸収剤としては、例えばスルホン化されたベンゾフェノン、スルホン化されたベンゾトリアゾール等があげられる。
水溶性高分子化合物としては、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等があげられる。
染料溶解剤としては、例えば尿素、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート等があげられる。
界面活性剤としては、例えばアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤などがあげられる。アニオン界面活性剤としてはアルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸およびその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホン酸塩、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸、ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体などがある。両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などがある。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレンアルコール系等(例えば、日信化学社製、商品名:サーフィノール104E、104PG50、82、465、オルフィンSTG等)が挙げられる。これらのインク調製剤は、単独もしくは混合して用いられる。
本発明の水性インク組成物は、式(1)で表される化合物を水又は上記水性溶媒(水溶性有機溶剤を含有する水)に上記インク調整剤などと共に溶解させることによって製造できる。
上記製造法において、各成分を溶解させる順序には特に制限はない。あらかじめ水又は上記水性溶媒に色素を溶解させ、インク調整剤を添加してもよいし、色素を水に溶解させたのち、水性溶媒、インク調整剤を添加してもよい。またこれと順序が異なっていてもよいし、色素の反応液または逆浸透膜による脱塩処理を行った色素溶液に、水性溶媒、インク調整剤を添加してインク組成物を製造してもよい。インク組成物を調整するにあたり、用いられる水はイオン交換水又は蒸留水など不純物の少ないものが好ましい。更に、必要に応じメンブランフィルターなどを用いて精密濾過を行って夾雑物を除いてもよく、更にインクジェットプリンタ用のインクとして使用する場合は精密濾過を行うことが好ましい。精密濾過を行うフィルターの孔径は通常1ミクロン〜0.1ミクロン、好ましくは0.8ミクロン〜0.2ミクロンである。
本発明の着色体は前記の本発明の化合物で着色されたものである。着色される素材には特に制限はなく、例えば紙、繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、カラーフィルター用基材等があげられるがこれらに限定されない。着色法としては例えば浸染法、捺染法、スクリーン印刷等の印刷法、インクジェットプリンタによる方法等があげられるが、インクジェットプリンタによる方法が好ましい。
本発明のインクジェット記録方法を適用しうる被記録材(メディア)としては、例えば、紙、フィルム等の情報伝達用シート、繊維及び皮革等があげられる。情報伝達用シートについては、表面処理されたもの、具体的にはこれらの基材にインク受容層を設けたものが好ましい。インク受容層は、例えば上記基材にカチオンポリマーを含浸あるいは塗工することにより、また多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等、インク中の色素を吸着し得る多孔性白色無機物をポリビニルアルコールやポリビニールピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工することにより設けられる。このようなインク受容層を設けたものは、通常インクジェット専用紙(フィルム)や光沢紙(フィルム)などと呼ばれ、例えば、ピクトリコ(旭硝子社製)、プロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパー、マットフォトペーパー(いずれもキャノン社製)、クリスピア、写真用紙(光沢)、フォトマット紙、スーパーファイン専用光沢フィルム(いずれもエプソン(株)製)、アドバンスフォトペーパー、プレミアムプラスフォト用紙、プレミアム光沢フィルム、フォト用紙(いずれも日本ヒューレットパッカード(株)製)、フォトライクQP(コニカ(株)製)等がある。なお、普通紙を利用することも当然のことながら可能である。
これらのうち、多孔性白色無機物を表面に塗工した被記録材に記録した画像のオゾンガスによる変退色は、特に大きくなることが知られているが、本発明の水性マゼンタインク組成物はオゾンガスを含めたガス耐性が優れているため、このような被記録材への記録の際に特に効果を発揮する。
このような目的で使用される多孔性白色無機物としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等が挙げられる。
被記録材に本発明のインクジェット記録方法で記録するには、例えば本発明のインク組成物を含有する容器をインクジェットプリンタの所定位置にセットし、通常の方法で被記録材に記録すればよい。本発明のインクジェット記録方法では、本発明のマゼンタのみならず、イエロー、シアン、グリーン、オレンジ、ブルー(又はバイオレット)及び必要に応じてブラック等各色のインク組成物とを併用しうる。各色のインク組成物は、それぞれの容器に注入され、これらの容器を、本発明のインクジェット記録用水性マゼンタインク組成物を含有する容器と同様に、インクジェットプリンタの所定位置にセット(装填)して使用される。インクジェットプリンタとしては、例えば機械的振動を利用したピエゾ方式のプリンタや加熱により生じる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式のプリンタ等があげられる。
本発明のインク組成物は、鮮明なマゼンタ色であり、特にインクジェット光沢紙において高い鮮明な色相を有し、記録画像の堅牢性も高い。又、人に対する安全性も高い。
本発明によるインク組成物は貯蔵中に沈殿、分離することがない。また、本発明のインク組成物をインクジェット記録において使用した場合、噴射器(インクヘッド)を閉塞することもない。本発明によるインク組成物は連続式インクジェットプリンタによる断続的な使用においても物理的性質の変化を起こさない。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。実施例中「部」及び「%」とあるのは、特別の記載のない限り重量基準である。
実施例中にて得られた化合物(中間体)の純度は、特に断りの無い限り、ジアゾ分析法により測定した。ジアゾ分析法とは、芳香族第一アミンと亜硝酸塩とのジアゾ化反応を用いる公知の定量法であり、医薬品などの分析にも用いられている。
また実施例中の化合物の最大吸収波長(λmax)は、特に断りの無い限り、水溶液での測定値である。
実施例1
(1) キシレン360部中に、攪拌しながら、式(8)(R1=CH3)の化合物94.8部、炭酸ナトリウム3.0部、ベンゾイル酢酸エチルエステル144.0部を順次加え、昇温した。140〜150℃の温度で8時間反応を行い、その間、反応で生成するエタノールと水をキシレンと共沸させながら系外へ留去し、反応を完結させた。次いで、30℃に冷却し、メタノール240部を添加して30分攪拌後、濾過し、メタノール360部で洗浄後、乾燥して、式(9)(R1=CH3、R2=H)の化合物124.8部を淡黄色針状結晶として得た。
(2)N,N―ジメチルホルムアミド300.0部中に、攪拌しながら、上記(1)で得られた式(9)の化合物(R1=CH3、R2=H)88.8部、メタアミノアセトアニリド75.0部、酢酸銅1水和物24.0部及び炭酸ナトリウム12.8部を順次加え、120〜130℃へ昇温した後、3時間反応を行った。約50℃に冷却してから、メタノール120部を添加し、30分攪拌後、析出結晶を濾過した。得られた結晶をメタノール500部、次いで80℃の温水で洗浄、乾燥して式(10)(R1=CH3、R2=H)の化合物79.2部を青味赤色結晶として得た。
(3)98%硫酸130部に、攪拌下、水冷しながら28%発煙硫酸170部を添加して、12%発煙硫酸300部を調製した。この溶液に水冷下、上記(2)で得られた式(10)(R1=CH3、R2=H)の化合物51.3部を50℃以下で添加し、85〜90℃へ昇温後、4時間反応を行った。得られた反応液を氷水600部中に、氷を適宜加えることにより系内温度を50℃以下に保持しながら加えた。次いで水を加えて液量を1000部とした後、不溶解分をろ去した。得られた母液に温水を加えて1500部とし、温度を60〜65℃に保ちながら、食塩300部を添加して3時間攪拌し、析出結晶を濾過した。得られた結晶を20%塩化ナトリウム水溶液300部で洗浄することにより式(4)(R1=CH3、R2=H)の化合物59.2部を含むウェットケーキ96.3部(純度47.8%)を赤色結晶として得た。
(4) 水40部に上記(3)で得られた式(4)(R1=CH3、R2=H)の化合物のウェットケーキ(純度47.8%)32.5部、次いで25%水酸化ナトリウム水溶液12.5部を添加して攪拌し、更に25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを3〜4に調整し溶液を得た。
一方、氷水20部にライオン株式会社製、商品名:リパールOH(アニオン界面活性剤)0.3部を加え、溶解後シアヌルクロライド4.6部を添加し、30分攪拌することにより得られた懸濁液を、上記の式(4)を含む水酸化ナトリウム水溶液に添加し、さらに10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHを2.7〜3.0に保ち、28〜32℃で4時間反応を行い、式(5)(R1=CH3、R2=H)の化合物を含有する反応液を得た。
(5)2−アミノベンズイミダゾール2.7部を温水20部に添加し、35%塩酸1.5部を添加し水溶液を作成した。上記(4)で得られた式(5)(R1=CH3、R2=H)の化合物を含有する反応液中に、pHが7を超えないように2−アミノベンズイミダゾールの溶液を滴下した。この反応液を昇温し60〜65℃の温度で、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHを6.0〜6.5に保ち、1時間反応させることにより、式(6)(R1=CH3、R2=H、X=Cl)の化合物を含む反応液を得た。
(6)上記(5)で得られた式(6)(R1=CH3、R2=H、X=Cl)の化合物を含む反応液中に、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下し、pHを10.8〜11.2に保ちながら、90〜95℃の温度で、2時間反応させた。反応後、反応液を濾過して不溶解物を除去した水を加えて液量を240部に調整した。
得られた反応液を塩酸でpH3に調整後、温度を55℃に保ちながら、食塩12部を添加し、30分攪拌後、結晶をろ別し、15%塩化ナトリウム水溶液150部で洗浄して、式(2)の化合物を赤色ウェットケーキとして得た。
(7)上記(6)で得られたウェットケーキを、メタノール200部中に加え、60〜65℃に加熱溶解させた。30分攪拌後冷却し、約5℃にて1時間攪拌した後、析出した結晶を濾過、メタノールで洗浄、乾燥し、下記式(11)(表1におけるNo.1の化合物)の化合物12.0部を暗赤色結晶として得た。
λmax:541.0nm
Figure 0004905928
実施例2
(1)実施例1の(1)〜(3)と同様にして得た式(4)(R1=CH3、R2=H)の化合物のウェットケーキ(純度47.8%)65.0部を水100部に添加し、次いで25%水酸化ナトリウム水溶液25部を添加して攪拌し、更に25%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを3〜4に調整しながら溶解させた。
一方、氷水24部にあらかじめ作成しておいたライオン株式会社製、商品名:レオコールTD―90(アニオン界面活性剤)の10%水溶液を0.6部加え、シアヌルクロライド8.9部を添加し、30分攪拌後、得られた懸濁液を、上記の式(4)を含む溶液中に添加し、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHを2.7〜3.0に保ち、28〜32℃で3時間反応を行い、式(5)(R1=CH3、R2=H)の化合物を含有する反応液を得た。反応終了後、反応液を320部に調整した。
(2)2−アミノベンズイミダゾール5.9部を上記(1)で得た反応液にpH=7以下で添加した。この反応液を昇温し60〜65℃の温度で、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHを6.0〜6.5に保ち、2時間反応させ、式(6)(R1=CH3、R2=H、X=Cl)の化合物を含む反応液を得た。
(3)上記(2)で得た反応液中にタウリン6.0部を加え、更に、水を加えて液量を400部とし、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下することによりpHを9に調節した後、昇温した。80℃の温度で、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHを8.5〜9.5に保ち、30分反応させることにより、式(7)(R1=CH3、R2=H、X=スルホエチルアミノ)の化合物を含む反応液を得た。
(4)上記(3)の反応液を濾過して不溶解物を除去する。得られたろ液に塩酸を添加してpHを2.0に調節した後、50〜55℃に保ちながら塩化ナトリウム20部を添加し、30分攪拌した。得られた結晶をろ別し、20%塩化ナトリウム水溶液200部で洗浄し、式(7)(R1=CH3、R2=H、X=スルホエチルアミノ基)の化合物を赤色ウェットケーキとして得た。
(5)上記(2)で得られた赤色ウェットケーキを、メタノール200部中に加え、60〜65℃に加熱、溶解させた後、約5℃にて30分攪拌することにより析出した結晶を濾過し、メタノールで洗浄後、乾燥し、下記式(12)(表1におけるNo.2の化合物)の化合物18.0部を暗赤色結晶として得た。
λmax:528.8nm
Figure 0004905928
実施例3
(1)実施例2の(1)〜(2)と同様にして、式(6)(R1=CH3、R2=H、X=Cl)の化合物を含む反応液を得た。
(2)上記(1)で得られた反応液中にグリシン3.6部を加え、更に、水を加えて液量を400部とし、25%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9に調節した後、昇温し、60℃の温度で、25%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しながら、pHを8.5〜9.5に保ち、2時間反応を行い、式(6)(R1=CH3、R2=H、X=カルボキシメチルアミノ)の化合物を含む反応液を得た。
(3)上記(2)で得た反応液を濾過して不溶解物を除去した。得られたろ液に塩酸を添加してpHを2.0に調節した後、50〜55℃に保ちながら塩化ナトリウム20部を添加し、30分攪拌した。析出結晶をろ別し、20%塩化ナトリウム水溶液200部で洗浄し、式(7)(R1=CH3、R2=H、X=カルボキシメチルアミノ基)の化合物を赤色ウェットケーキとして得た。
(4)上記(3)で得られた赤色ウェットケーキを、メタノール200部中に加え、60〜65℃に加熱、溶解させた後、約5℃にて30分攪拌して析出した結晶を、濾過、メタノールで洗浄後、乾燥し、下記式(13)(表1におけるNo.3の化合物)の化合物15.0部を暗赤色結晶として得た。
λmax:533.4nm
Figure 0004905928
実施例4〜6
(A)インクの調製
実施例1で得られた化合物(表1の化合物No.1)を用いて表2に示した組成の液体を調整し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過することにより、インクジェット記録用水性インク組成物を得た。また水はイオン交換水を使用した。尚、インク組成物のpHがpH=8〜10になるように25%水酸化ナトリウム水溶液で調整し、総量100部になるように更に水を加えた。実施例1で得られた化合物を用いた評価試験を実施例4とする。同様に実施例2と3で得られた化合物を用いた評価試験をそれぞれ実施例5と6とする。
表2
実施例1の化合物 6.0部
グリセリン 5.0部
尿素 5.0部
N−メチル−2−ピロリドン 4.0部
IPA(イソプロピルアルコール) 3.0部
ブチルカルビトール 2.0部
界面活性剤(サーフィノール104PG50 日信化学社製)
0.1部
25%NaOH水+水 74.9部
計 100.0部
比較例1
比較対象として、特許文献3の実施例2に記載の化合物(特許文献3における化合物No.4)を用い、表2で示したインク組成物を調製し、インクジェット記録を行い、記録画像の評価を行った。比較例1に使用した化合物は下記式(14)の化合物である。
Figure 0004905928
(B)インクジェットプリント
インクジェットプリンタ(キヤノン社、商品名:Pixus iP4100)を用いて、多孔性白色無機物を含有したインク受容層を有する光沢紙(キヤノン社製、商品名:プロフェッショナルフォトペーパー PR−101;エプソン社製、商品名:クリスピア、商品名:PM写真用紙(光沢))の3種の被記録材料にインクジェット記録を行った。インクジェット記録の際、数段階の階調で印刷濃度が得られるように画像パターンを作り印字物を作成した。
(C)記録画像の評価
1.色相評価
1−1.光沢紙での色相評価
記録画像の色相、鮮明性は、印字した記録紙を測色システム(GRETAG SPM50:GRETAG社製)を用いて測色し、L、a、b値を算出し、鮮明性を示す彩度(C)は色度(a、b)からC=((a2+(b21/2を算出した。JPMA(社団法人 日本印刷産業機械工業会)のジャパンカラー(JNC)標準マゼンタサンプルとの比較で色相評価を行った。
実施例4〜6の色相結果を表3に示す。尚、ジャパンカラー標準マゼンタの使用紙はJapan Color Standard Paperである。
表3
明度 色度 彩度

JNC標準マゼンタ 46.3 74.4 −4.8 74.6

キヤノン社製光沢紙(PR−101)
実施例4 44.1 83.3 −26.9 87.2
実施例5 45.0 83.6 −18.2 85.5
実施例6 47.3 84.1 −24.2 87.4

エプソン光沢紙(クリスピア)
実施例4 48.3 85.2 −24.1 88.6
実施例5 45.4 81.3 −19.0 83.4
実施例6 49.1 84.4 −21.8 87.3

エプソン光沢紙(写真用紙(光沢))
実施例4 47.3 84.0 −25.3 87.8
実施例5 44.2 81.5 −22.5 84.6
実施例6 48.4 83.5 −26.3 87.4
表3より明らかなように、キヤノン社製光沢紙、エプソン社製光沢紙(クリスピア、写真用紙(光沢))において、実施例4から6の色相(a、b)は、JNC標準マゼンタの色相に近似していることがわかる。更に実施例4から6のC値(彩度)は、キヤノン社製光沢紙では85.5〜87.4、エプソン社製光沢紙(クリスピア)では83.4〜87.3、写真用紙(光沢)では84.6〜87.8であるのに対して、JNC標準マゼンタのC値は74.6であり、実施例4〜6の彩度が非常に高いことがわかる。
以上の結果より、本発明の色素を用いたインク組成物の記録画像は、JNC標準マゼンタよりも鮮明性の高い非常に優れている特徴を有することがわかる。従って、本発明のアトラピリドン化合物は、インクジェット用マゼンタ色素として好適であると言える。
以下に各種堅牢性の評価について記載する。堅牢性については耐光性、耐オゾンガス性、耐湿性の3種の試験を行って評価した。
(D)記録画像の耐光性試験
キヤノン社製光沢紙とエプソン社製光沢紙にプリントした試験片に空気層と2mm厚のガラスを設置して、キセノンウェザーメーターCi4000(ATLAS社製)を用い、0.36W/平方メートル照度で、温度24℃、湿度60%RHの環境下、50時間照射し、試験前後の残存率(%)を測定し、3段階で評価した。残存率は、測色システム(GRETAG SPM50:GRETAG社製)を用いて印字濃度(D値=0.5付近)の照射前後の濃度(D値)を測定し、○、△、×の三段階で評価した。残存率の計算式、及び評価の基準は以下の通りである。
残存率(%)=(試験後のD値)/(試験前のD値)×100
残存率 95%以上 ○
85%以上95%未満 △
85%未満 ×
結果を表4に示す。
(E)記録画像の耐オゾンガス性試験
キヤノン社製光沢紙とエプソン社製光沢紙にプリントした試験片をオゾンウェザーメーター(スガ試験機社製)を用いてオゾン濃度12ppm、温度24℃、湿度60%RHで2時間放置し、印字濃度(D値=0.5付近)の照射前後の濃度(D値)を測定し、三段階で評価した。結果を表4に示す。
残存率(%) 95%以上 ○
85%以上95%未満 △
85%未満 ×
(F)記録画像の耐湿性試験
キヤノン社製光沢紙とエプソン社製光沢紙にプリントした試験片を恒温恒湿器(応用技研産業社製)を用いて温度30℃、湿度85%RHで168時間放置し、試験前後のブリード性を目視にて判定し、3段階で評価した。結果を表4に示す。
○ :ブリードが認められない
△ :わずかブリードが認められる
× :大きくブリードが認められる
表4
キヤノン社製光沢紙(PR101)
耐光性 耐オゾンガス性 耐湿性
実施例4 ○ ○ ○
実施例5 ○ ○ ○
実施例6 ○ ○ ○
比較例1 △ × ○

エプソン社製光沢紙(クリスピア)
耐光性 耐オゾンガス性 耐湿性
実施例4 ○ ○ ○
実施例5 ○ ○ ○
実施例6 ○ ○ ○
比較例1 △ × ○

エプソン社製光沢紙(写真用紙(光沢))
耐光性 耐オゾンガス性 耐湿性
実施例4 ○ ○ ○
実施例5 ○ ○ ○
実施例6 ○ ○ ○
比較例1 △ × ○
表4より明らかなように、キヤノン社製及びエプソン社製いずれの光沢紙を用いた場合でも、比較例1の記録画像の残存率は耐光性が85%以上95%未満(△)と不十分であり、耐オゾンガス性においては85%未満(×)であり、問題のあることが明白である。これと比較し本発明のアントラピリドン化合物を含むインク組成物を用いた記録画像の残存率は、耐光性、耐オゾンガス性、耐湿性のいずれの試験においても、かついずれの光沢紙を用いた場合においても95%以上(○)と高い安定性を示した。
これにより本発明のアントラピリドン化合物は堅牢性をも有する画像を与える色素であることが明らかであり、この点においてもインクジェット用マゼンタ色素として極めて優れたものであると言える。

Claims (16)

  1. 下記式(1)で表されるアントラピリドン化合物またはその塩
    Figure 0004905928
    (式(1)中、R1は水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノ−若しくはジ−アルキルアミノアルキル基叉はシアノ低級アルキル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、Xは塩素原子、水酸基、アミノ基、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)、モルホリノ基又はアルキルチオ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)をそれぞれ表す。
  2. 1は水素原子、C1〜C4アルキル基、ヒドロキシC1〜C4アルキル基、シクロヘキシル基、モノ−若しくはジ−C1〜C4アルキルアミノC1〜C4アルキル基叉はシアノC1〜C4アルキル基を、R2は水素原子又はC1〜C4アルコキシ基を、Xは塩素原子、水酸基、アミノ基、モノ−若しくはジ−C1〜C4アルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)、モルホリノ基又はC1〜C4アルキルチオ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)で表される請求項1に記載のアントラピリドン化合物又はその塩。
  3. 1がメチル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、Xは水酸基、アミノ基、モノ若しくはジアルキルアミノ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)、モルホリノ基又はアルキルチオ基(アルキル基上にスルホン酸基、カルボキシ基および水酸基よりなる群から選択される置換基を有してもよい)で表される請求項1に記載のアントラピリドン化合物またはその塩。
  4. 1がメチル基を、R2は水素原子又はメトキシ基を、Xは水酸基、アミノ基、スルホエチルアミノ基、カルボキシメチルアミノ基、カルボキシエチルアミノ基又はスルホプロピルチオ基で表される請求項1に記載のアントラピリドン化合物またはその塩。
  5. 下記式(2)で表されるアントラピリドン化合物またはその塩。
    Figure 0004905928
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩を含むことを特徴とするインク組成物。
  7. 水及び水溶性有機溶剤を含有する請求項6に記載のインク組成物。
  8. インクジェット用である請求項7記載のインク組成物。
  9. 請求項1から5のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩中の無機塩の含有量が1重量%以下である請求項6または8に記載のインク組成物。
  10. 請求項1から5のいずれか一項に記載のアントラピリドン化合物又はその塩の含有量が0.1〜20重量%である請求項6から8のいずれか一項に記載のインク組成物。
  11. インクの小滴を記録信号に応じて吐出させて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法において、請求項6から10のいずれか一項に記載のインク組成物をインクとして使用することを特徴とするインクジェット記録方法。
  12. 被記録材が情報伝達用シ−トである請求項11に記載のインクジェット記録方法。
  13. 情報伝達用シートが多孔性白色無機物を含有するインク受像層を有するものである請求項12に記載のインク記録方法。
  14. 請求項6〜10のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物で着色された着色体。
  15. 着色がインクジェットプリンタによりなされた請求項14に記載の着色体。
  16. 請求項6から10のいずれか一項に記載のインク組成物を含む容器が装填されたインクジェットプリンタ。
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