JP4905629B2 - インクジェット記録用インク - Google Patents
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Description
(1)顔料分散体1の製造
顔料分散体1はカーボンブラック(PBk7)である米国キャボット社製モナーク880を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート65部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したパラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート150部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ40℃であった。
まず、顔料分散体2はピグメントブルー15:1(トリクロロ銅フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製G500)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
まず、顔料分散体3はピグメントバイオレット19(キナクリドン顔料:クラリアント製)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
まず、顔料分散体3はピグメントイエロー74(縮合アゾ顔料:クラリアント製)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表2に示す。本発明になるインクジェット記録用インクの調整は、上記の方法で作成した分散体1を用い、表2に示すビヒクル成分と混合することによって作成した。尚、表1中の残量の水の中にはインクの腐食防止のためトップサイド240(パーマケムアジア社製)を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTA(エチレンジアミン四酢酸)・2Na塩を0.04%それぞれイオン交換水に添加したものを用いた。
顔料の粒子径の異なる分散体用いて作成したインクジェット用顔料インクを60℃で30日放置したときの粘度変化率(%)および沈降率(%)を表1に示す。分散安定性は各水性インクを60℃で30日放置したときの粘度変化率(%)として示す。粘度変化はドイツ国アントンパール製AMVnにより角度60°において測定して、1−(30日後の値)/(初期の値)の100分率(%)として示す。また、同時に比較例1〜4としてMPPDおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
普通紙としては米国Xerox社製Xerox4024紙を用い、光沢紙としてはセイコーエプソン株式会社製PM写真用紙を用いた。プリンターはセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンターEM930Cを用い、普通紙はフォト720dpiで光沢紙はフォト1440dpiの印刷モードで印刷した試料を用いて評価した。ODの測定は米国GRETAG社製GRETAG MACBETH SPECTROSCAN SPM−50を用いて行なった。光沢度の測定は入射角60度における記録面の鏡面光沢度を堀場製作所株式会社製グロスチェッカIG−320にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値とした。メディアはセイコーエプソン株式会社製PM写真用紙で、プリンターはセイコーエプソン株式会社製EM930Cを用いてフォト720dpiで印刷した。結果を表1に示す。また、同時に比較例1〜4としてMPPDおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
インクジェットプリンターとしてセイコーエプソン株式会社製PX−V600を用いて、35℃35%雰囲気で富士ゼロックス社製XeroxP紙A4判にマイクロソフトワードで文字サイズ11の標準、MSPゴシックで4000字/ページの割合で100ページ印刷して評価した。全く印字乱れがないものをAA、1箇所印字乱れがあるものをA、2〜3箇所印字乱れがあるものをB、4〜5箇所印字乱れがあるものをC、6箇所以上印字乱れがあるものをDとして結果を表1に示す。また、同時に比較例1〜4(表3〜表6)としてMPPDおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
(1)顔料分散体5の製造
顔料分散体5はカーボンブラック(PBk7)である三菱化学工業株式会社製MA100を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、スチレン45部、ポリエチレングリコール400アクリレート30部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、ポリエチレングリコール400アクリレート100部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部および過硫酸ナトリウム5部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器に水を添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ45℃であった。
まず、分散体6はピグメントブルー15:4(銅フタロシアニン顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
まず、分散体7はピグメントレッド1,22(ジメチルキナクリドン顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
まず、分散体8はピグメントイエロー180(ジケトピロロピロール顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表8に示す。インクジェット記録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
分散安定性の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表7に示す。また、同時に比較例5〜8としてMPPDおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表7に示す。また、同時に比較例5〜8としてMPPDおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行なった。結果を表7に示す。また、同時に比較例5〜8(表9〜表1,2)としてMPPDおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
(1)MPPD添加量を変えたインクジェットインクの調製
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の実施例および比較例としてMPPDの添加量を変更した場合について、実施例3〜6および比較例9および10として表14〜表19に示す。インクジェット記録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
分散安定性の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
Claims (4)
- 2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオールを0.1重量%以上2.0重量%以下含み、
1,2−ヘキサンジオールと、アセチレングリコール系界面活性剤と、をさらに含んでなることを特徴とする、インクジェット記録用インク。 - トリエチレングリコールモノブチルエーテルをさらに含んでなることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 少なくとも水と、色材と、保湿剤と、を含んでなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記色材が顔料であり、さらに当該顔料を分散させるためのポリマーのガラス転移温度が50℃以下である、請求項3に記載のインクジェット記録用インク。
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