JP2007098783A - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】普通紙や光沢紙に於けるカラー画像印刷で、ブラックを含む3次色に於いても高い発色性を実現し、また光沢紙では高い光沢性をも併せ持ち、良好な印刷物を得る事を可能とするインクジェット記録方法を提供する。
【解決手段】少なくともシアン、マゼンタおよびイエローの3色のインクを用いて2次色およびブラック色を含む3次色を形成し、カラー画像およびモノクロ画像を実現するインクジェット記録方法であって、上記インク各々が、水と、ポリマーの構成成分として少なくとも50重量%以上のベンジルアクリレートと15重量%以下の(メタ)アクリル酸とが重合され、50〜120mgKOH/gの酸価を有する重量平均分子量20000〜120000のポリマーを用いて分散された顔料とを含むインクであり、且つ、当該インクを、シアン、マゼンタ、イエローの順に印加する事で、ブラック色を含む3次色を形成して画像を実現するものである、インクジェット記録方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ブラック色を含む多次色から形成されるカラー画像に於いて、普通紙および光沢紙上で極めて高い発色性を有し、且つ、光沢紙上では十分な光沢性に加えて定着性を実現するインクジェット記録方法に関する。
従来のインクジェット記録方法に用いられるインクとしては、色材として染料を用いたものが多いが、近年、顔料を用いたものも普及しはじめている。特に近年は、インクジェット記録装置を用いていわゆる写真画質の記録物を作成し、これを室内外等に掲示することも徐々に普及しつつあり、この点に於いて、顔料を色材とするインクを用いた場合は、染料を色材としたものに比べて、耐光性や耐ガス性、また耐水性等の様々な耐候性に優れた印刷画像を得る事ができる、という利点を有する。
顔料を用いたインクでは、顔料を水に分散させる手段として、界面活性剤を用いる方法(特許文献1参照)、疎水部と親水部を有する分散ポリマーを用いる方法(特許文献2参照)が知られている。また、顔料の表面を高分子で被覆する方法も検討され、その例としては転相乳化反応や酸析法による方法が挙げられる(特許文献3参照)。
特開平01−301760号公報 特開平06−306317号公報 特開平10−140065号公報
しかしながら、いずれも顔料を分散させる方法としてはスチレンを主な構成成分とするポリマーを用いるため定着性があまり良くなく、印刷物の長期の保存で黄変しやすいという課題があった。また、通常の場合、界面活性剤やグリコールエーテル等の親水部と疎水部を有する物質が存在すると、吸脱着が起こりやすくなり保存安定性が劣るが、従来の水性インクは紙に対するにじみを低減させるため、界面活性剤やグリコールエーテル等の親水部と疎水部を有する物質が必要であり、これらの物質を用いないインクでは紙に対する浸透性が不十分となり、均一な印字を行なうためには紙種が制限され、濃度斑や発色不良、滲み、といった印字画像の低下を引き起こしやすくなるという課題があった。
さらに、従来の分散体に例えば印字品質を向上させるための添加剤(アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル若しくは1,2−アルキレングリコールまたはこれらの混合物)を用いると長期の保存安定性が得られず、顔料インクの場合、再溶解性が悪いためインクが乾燥してインクジェットヘッドのノズルで詰まりやすくなるという課題や、ヘッドを構成する物質に用いられる接着剤等の材料をアタックして接着強度を低下させ吐出信頼性の低下を招き、最悪の場合、吐出不能に至るといった課題を有していた。
また、前述のような一般的な分散剤により分散された顔料は分散剤の残存物がインク系中に残り、分散剤が十分に分散に寄与せず顔料から脱離して粘度が高いものになってしまうという課題があった。粘度が高くなると顔料等の色材の添加量が制限され特に普通紙における発色性が十分に得られず、良好な印字品質が得られないという課題もあった。
また、カラー画像を印刷する事が可能なインクジェット記録装置に於いては、ブラック色を形成する記録方法として、(1)カラーインクを重ね合わせて3次色またはそれ以上の多次色により、ブラック色を表現する方法(コンポジットブラック)、(2)カラーインクと同様の溶剤構成からなるブラックインクを具備し、ブラック画像、カラー画像両方でブラックインクを印加する方法、(3)テキスト印刷を重視し、カラーインクよりも弱い浸透力のブラックインクを具備し、ブラック画像およびテキスト印刷ではブラックインクを、カラー画像ではカラーインクによりコンポジットブラックを形成する方法、の3つが主に挙げられるが、(1)の場合、前述のような一般的な分散剤により分散された顔料を用いたインクでは、インク滴を複数重ね合わせるため、光沢紙上での光沢性低下、普通紙上での滲みなどによる印刷品質低下を起こし、またこれらを抑制しようと印加量を減らすと発色性の低下を招く、という課題があった。(3)の場合も、カラー画像におけるブラック色形成は(1)と同じであり、同様の課題があった。また(2)の場合には、普通紙へのテキスト印刷に於いて十分な発色性が得難い、滲み易いといった課題や、また、カラーインクで形成されるブラック色とは色相が異なるために、カラーインクで形成されたグレイ色などとの境界部で色相ズレが起こる(グラデーションが綺麗につながらない)、光沢性がブラック色の部分で急に変わるために光沢斑が起こる、などの課題もあった。
本発明のインクジェット記録方法は、少なくともシアン、マゼンタおよびイエローの3色のインクを用いて2次色およびブラック色を含む3次色を形成し、カラー画像およびモノクロ画像を実現するインクジェット記録方法であって、上記インク各々が、水と、ポリマーの構成成分として少なくとも50重量%以上のベンジルアクリレートと15重量%以下の(メタ)アクリル酸とが重合され、50〜120mgKOH/gの酸価を有する重量平均分子量20000〜120000のポリマーを用いて分散された顔料とを含むインクであり、且つ、当該インクを、シアン、マゼンタ、イエローの順に印加する事で、ブラック色を含む3次色を形成して画像を実現するものであることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、普通紙や光沢紙に於けるカラー画像印刷で、ブラックを含む3次色に於いても高い発色性を実現し、また光沢紙では高い光沢性をも併せ持ち、良好な印刷物を得る事を可能とする、という効果を有する。
本発明のインクジェット記録方法は、ブラック色を含む多次色から形成されるカラー画像に於いて、普通紙および光沢紙上で極めて高い発色性を有し、且つ、光沢紙上では十分な光沢性に加えて定着性を実現することなどの特性等が要求されていることに鑑み、鋭意検討した結果によるものである。
本発明のインクジェット記録方法に於いて用いるところの、少なくとも、シアン、マゼンタ、イエローからなるインクジェット記録用インクは、水と、少なくともポリマーの構成成分として50重量%以上のベンジルアクリレートと、15重量%以下の(メタ)アクリル酸とが重合され、50〜120mgKOH/gの酸価を有する、重量平均分子量20000〜120000のポリマーを用いて分散された顔料とを含んでなることを特徴とする。
本発明の記録方法で用いるインクに於いては、ポリマーの構成成分として50重量%以上のベンジルアクリレートと、15重量%以下の(メタ)アクリル酸とが重合されたものが好ましい。ベンジルアクリレートは50重量%未満では定着性が低下してくるので好ましい範囲が50重量%以上であるが、50重量%未満の場合を否定するものではない。ベンジルアクリレートは50重量%以上が好ましいが、より好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上である。また、15重量%以下の(メタ)アクリル酸との重合が好ましい。15重量%を超えるとインクジェットインクの普通紙での発色性が低下する傾向になるが、15重量%を超える重合を否定するものではなく、より好ましい範囲として示しており、より好ましい範囲は10重量%以下である。また、メタクリル酸とアクリル酸を比較した場合はアクリル酸を用いることが、定着性の観点からより好ましい。
本発明の記録方法で用いるインクに於いては、顔料として、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、93、94、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、138、153、180、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、202、209、219、254、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が好適に使用できる。
顔料の添加量は、0.5〜30重量%が好ましいが、1.0〜12重量%がさらに好ましい。0.5重量%以下の添加量では、印字濃度が確保できなくなり、また30重量%以上の添加量では、インクの粘度増加や粘度特性に構造粘性が生じ、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性が悪くなる傾向になる。
本発明に用いる顔料が、例えばC.I.ピグメントブルー15:1、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー15:6、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23ようなイエロー以外の顔料の場合は、平均粒径が90nm以下、且つ50mg〜80mgKOH/gの酸価を有するポリマーを用いて分散されることが、保存安定性および吐出安定性に優れ、普通紙や光沢紙での高い発色性と光沢紙での高い光沢性を併せ持つインクジェット記録用インクを提供する観点から好ましい。平均粒径が90nmを超えると光沢紙上での光沢が低下してくる。また、50mgKOH/g未満の酸価では分散が不安定になる。さらに、80mgKOH/gを超える酸価では普通紙での発色性が低下してくる。より好ましい酸価は50〜70mgKOH/gである。
また、本発明に用いる顔料が、例えばC.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー79、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー110、C.I.ピグメントイエロー120、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー156、C.I.ピグメントイエロー175およびC.I.ピグメントイエロー180のようなイエローの顔料の場合は、平均粒径が20〜110nmであり、且つ50〜120mgKOH/gの酸価を有するポリマーを用いて分散されることが、保存安定性および吐出安定性に優れ、普通紙や光沢紙での高い発色性と光沢紙での高い光沢性を併せ持つインクジェット記録用インクを提供する観点から好ましい。平均粒径が20nm未満では耐光性が劣化し、110nmを超えると普通紙上での発色性が低下してくる。また50mgKOH/g未満の酸価では分散が不安定になり、120mgKOH/gを超える酸価では普通紙上での発色性が低下してくる。
本発明の記録方法で用いるインクに於いて、顔料の分散に用いるポリマーは、影響がない程度に市販のスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体等から選ばれた1種以上を組み合わせて使用することも可能である。しかし、少なくとも80%以上がアクリレートおよびアクリル酸の共重合によるポリマーであることが好ましい。そのアクリレートとしてはメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、フェノールEO変性アクリレート、N-ビニルピロリドン、イソボロニルアクリレート、ベンジルアクリレート、パラクミルフェノールEO変性アクリレート、2−ヒドロキシエチル−3−フェノキシプロピルアクリレートなど市販のアクリレートを用いることができる。また、アクリル酸の代わりにω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチルアクリレート、アクリル酸ダイマーなどを用いることができる。
本発明の記録方法で用いるインクに用いるポリマーを用いた分散方法は顔料をポリマーが覆うように水中への転相乳化であることが好ましい。転相乳化法を用いることによって、インクが安定になり、普通紙の発色性が向上する。
本発明の記録方法で用いるインクに於いて、顔料を分散させるポリマーは、重量平均分子量が20000〜200000であることが好ましい。重量平均分子量が20000未満であると、インクジェットインクとしての長期保存安定性、熱安定性および定着性が悪くなり、200000を超えると、インクジェットインクとしての粘度が高くなり、分散安定性が悪くなる傾向があり、さらに吐出安定性が低下する傾向がある。
本発明の記録方法で用いるインクに於いて、ポリマーの重合の方法としては、溶媒として、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、グリコールエーテル系を用いることができる。しかし、水系の顔料分散であるため、後で前述の溶媒を除去可能なものであることが必要である。従って、そのような溶媒としては以下のようなものを用いることができる。前述のアルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。前述のケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等が挙げられる。また、前述のエーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。さらに、前述のグリコールエーテル系としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ブチルセロソルブ等が挙げられる。
また、ポリマーを重合させるためのラジカル重合開始剤としては、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシオクトエート等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスブチレート、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ化合物等、過硫酸カリ、過硫酸ソーダなどを用いることができるがそれらに限定されず、ラジカル重合可能なものであれば上述以外の開始剤を用いることもできる。ラジカル重合開始剤の使用量は、重合の際に使用されるモノマーに対し、0.01〜5モル%が好ましい。前述の重合の温度は、特に、制約されるものではないが、通常、30〜100℃の範囲であり、好ましくは、40〜90℃の範囲である。重合の温度が余りに低いときは、モノマーの重合に長時間要する必要が生じ、場合によっては重合率が低下して多量のモノマーが残存するおそれがある。
本発明の記録方法で用いるインクに於いて、ポリマーはカルボキシル基を有しているが、その対イオンとしてはトリエタノールアミンおよび/またはトリプロパノールアミンを含んでなることが好ましい。トリエタノールアミンおよび/またはトリプロパノールアミンを用いることで、乾燥状態であってもインクの目詰まりが起こりにくくなる。
また、本発明の記録方法で用いるインクに於いては、2−ブチル−2−エチル−1、3−プロパンジオールを含んでなることも好ましい。本発明になる顔料を用い、2−ブチル−2−エチル−1、3−プロパンジオールをさらに用いることで光沢紙上での光沢性が向上し、普通紙上での発色性が向上する。
その他、本発明の記録方法で用いるインクに於いて、印刷品質及び保存安定性の向上を目的として、2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオール、3、6−ジメチル−4−オクチン−3、6−ジオール、2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオールのアルキレンオキシド付加物および3、6−ジメチル−4−オクチン−3、6−ジオールのアルキレンオキシド付加物から選ばれた1種以上を含んでなることも好ましい。含有量は、少なすぎると普通紙での滲みが多くなり、逆に多すぎるとインクの保存安定性が低下し、インクの長保存に影響するため、0.05〜1重量%が好ましい。より好ましくは、0.1〜0.7重量%である。
上記2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオール、3、6−ジメチル−4−オクチン−3、6−ジオール、2、4、7、9−テトラメチル−5−デシン−4、7−ジオールのアルキレンオキシド付加物は市販され、日信化学株式会社製のサーフィノール104、サーフィノール82、サーフィノール2502、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノール465、サーフィノール485、川研ファインケミカル株式会社製のアセチレノールEOO、アセチレノールE40、アセチレノールE100などとして手に入れることができる。
本発明の記録方法で用いるインクに於いては、1、2−アルキレングリコールを含んでなることが好ましく、1,2−アルキレングリコールの中でも、特に1,2−ヘキサンジオールおよび4−メチル−1,2−ペンタンジオールが好ましい。これらを用いることでインクジェットインクの吐出安定性が向上し、普通紙に印刷したときのにじみが低減する。
また更には、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジ(トリ)エチレングリコールモノペンチルエーテルおよびジ(トリ)エチレングリコールモノヘキシルエーテルから選ばれた1種以上を含んでなることが好ましい。これらグリコールエーテル類を更に用いることで、インクジェット方式で普通紙に印刷したときのにじみがさらに低減し、印字品質がより向上する。
また、同様にインクジェットの目詰まりが起こりにくくするために、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、四糖、五糖および六糖から選ばれた1種以上を含んでなることが好ましい。
本発明の記録方法で用いるインクは、さらに必要に応じて分散剤、表面張力調整剤又は浸透剤(界面活性剤)、湿潤乾燥防止剤、防腐剤、殺菌剤、pH調整剤、防錆剤、保湿剤、その他の添加剤を用いてもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の記録方法で用いるインクジェット記録用インクの製造方法としては、例えば、前述のインクジェット記録用インク用ポリマー組成物、水性媒体、水酸化ナトリウム等のアルカリ等を高速攪拌により乳化し、さらに、顔料等を投入し、ディスパー等で強力に分散する方法等が挙げられる。さらに、必要に応じて、三本ロールミル等で分散し、得られた顔料スラリーを高圧分散機等で顔料を所定粒子径まで分散し、次いで得られた顔料分散液から有機溶剤等を除去する方法等を行ってもよい。
前述の高圧分散機としては、特に限定されず、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディックス社)、アルティマイザー(スギノマシン社)、湿式ジェットミル(ジーナス社)、ナノマイザー(ナノマイザー社)等が挙げられる。
前述の高圧分散機で分散する際の圧力は、所望とする顔料粒子径に到達できれば幾らでもよいが、100〜300MPaが好ましい。100MPa未満では分散粒径が大きくなりやすく、分散に時間がかかったり、パス数を極端に多くしなければ安定した分散体になりにくく経済的でない。また、300MPaを超えると過分散になりやすく、分散体の安定性が得られにくい。なお、所望の顔料粒子径に到達できない場合は、前述の圧力の範囲で分散回数を増やしたり、圧力を上げたりして分散してもよい。
また、本発明の記録方法で用いるインクジェット記録用インクの製造方法には、重合が完了した前述のインクジェット記録用インク用ポリマー組成物にアルカリ溶液が加えられて加熱され、その後、溶媒が除去され、イオン交換水等で置換されたインクジェット記録用インク用ポリマー組成物溶液を使用してもよい。
さらに、重合が完了した前述のインクジェット記録用インク用ポリマーを減圧蒸留によって溶媒を除去し、得られたインクジェット記録用インク用ポリマーの固形物を粉砕し、イオン交換水、アルカリ溶液等を加えて加熱溶解して、得られたインクジェットインク用ポリマー溶液を使用してもよい。この場合、その後、得られた顔料分散液から有機溶剤等を除去することは不要となる。
前述のアルカリ溶液に用いられるアルカリとしては、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等の第3級アルキルアルカノールアミン類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等の無機塩基等が挙げられる。
本発明のインクジェット記録方法に於いては、前述によって前述の組成、方法によって作成された、少なくとも、シアン、マゼンタ、イエローのインクジェット記録用インクを用いて、当該インクを、シアン、マゼンタ、イエローの順に印加する事で、ブラック色を含む3次色を形成して画像を実現することを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法に於いては、印刷媒体に対し当該のシアンインクを1番始めに印加することが好ましい。当該シアンインクを始めに印加する事により、シアンインクを構成要素とする多次色に於いて、発色性を最も高く得る事が可能となる一方、シアンインク印加より前に他のインクが印加されていると、先に印加されているドットによりシアンインクの発色性が低下すると共に滲みが出やすくなることから、シアンインクを始めに印加する事が望ましい。
本発明のインクジェット記録方法に於いては、記録媒体に対し当該のイエローインクを最後に印加することが好ましい。当該イエローインクを最後に印加する事により、イエローインクを構成要素とする多次色に於いて、光沢紙上での光沢性を最も高く得る事が可能となる一方、イエローインクより後に他のインクが印加されると、イエローインクの透明性に加え、後に印加されたインクの透明性も失われ、光沢性が低下する現象が起こるため、イエローインクを最後に印加する事が望ましい。
本発明のインクジェット記録方法に於いて、当該のマゼンタインクは、シアンインクとイエローインクの間に印加される事が好ましい。マゼンタインクはシアンインクとイエローインクの特性の中間に位置し、シアンインクとの混合に於いてはイエローと同様の、イエローインクとの混合に於いては、シアンと同様の作用を示す事から、中間に印加される事が望ましい。
本発明のインクジェット記録方法に於いて、インクセットを構成するインク種がシアン、マゼンタ、イエローの3種を越える場合は、シアンに近い色のものは、シアンとマゼンタ、イエローに近いものはマゼンタとイエローの間の色順で印加する事が望ましい。このような順で印加を行なう事により、ブラック色を含む多次色に於いて、発色性と光沢性を最も有効に発現させる事が可能となる。
本発明のインクジェット記録方法に於いては、プリントヘッドにおけるノズルの色配列が、ヘッドの印刷走査方向に対して垂直、すなわち記録媒体の走査方向に対して並行に並び、且つ、記録媒体への印加の早い順に、シアン、マゼンタ、イエローであるインクジェット記録装置を用いて印刷を行うことが好ましい。インクジェット記録に於いては、記録媒体への印加は、プリントヘッドが印刷走査する際に、往路と復路の両方で印加できることが、印刷速度の点から好ましい。図1のインクジェット記録装置1に於いて、矢印2はプリントヘッド3の走査方向(以下、主走査方向)を、矢印4は記録媒体5の走査方向(以下、副走査方向)を示しているが、このとき、プリントヘッド3のノズル配列が、図2のプリントヘッド3aに示すように、色の配列が副走査方向4aに対して並行となるように配列した場合、主走査の往路2a1、復路2a2の何れで印加が行なわれても、シアン6a、マゼンタ7a、イエロー8aの印加順序は同じとなる。よって、往路、復路の両方を使って印刷動作が可能となり、高速に、良好な印刷を行なう事が可能となる。
また、本発明のインクジェット記録方法に於いては、プリントヘッドにおける色配列が、ヘッドの印刷走査方向に対して並行、すなわちプリントヘッドの走査方向で、且つ、配列順が、シアン、マゼンタ、イエローであるインクジェット記録装置を用いて、往路走査時のみ印刷を行う、または、配列順がイエロー、マゼンタ、シアンであるインクジェット記録装置を用いて、復路走査時のみ印刷を行うものも好ましい。この場合、印加走査は往路または復路の何れかとなるため、印刷速度は、色配列が縦のものに比べて遅くなるが、縦配列のものでは、色数が増えるに従い、ヘッド長9が比例して大きくなり、1回の走査における印刷領域が大きくなるために、記録装置の大型化を伴う、ドットの着弾制度が低下するなどの課題が出るのに対し、横配列では、ヘッド長bは色数によらず変わらないため、1回の走査における印刷領域も変わらず、記録装置も僅かに横方向に大きくなる程度で済み、またドットの着弾制度の低下も起こり難い、という利点を有する。依って、色数がより多い場合には、図3に示すように、横配列で、シアン6b、マゼンタ7b、イエロー8bに配列されてなるインクジェット記録装置を用いて、往路走査(2b)時のみ印刷を行う、または、図4に示すように、イエロー8c、マゼンタ7c、シアン6cに配列されてなるインクジェット記録装置を用いて、復路走査(2c)時のみ印刷する方法とする事で、普通紙、光沢紙の何れでも高発色で、且つ光沢紙上で良好な光沢性を有する、ブラック色を含む多次色の印刷画像を得る事が可能となる。
(実施例)
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り種々の変更は可能である。
[インク組成物の作成]
[実施インク例1]
攪拌装置、還流管、温度計、滴下ロートを備えた2000mlのセパラブルフラスコ内を窒素置換した後、ジエチレングリコールモノメチルエーテル200.0重量部をセパラブルフラスコに入れて攪拌しながら80℃に昇温した。次いで、滴下ロートにジエチレングリコールモノメチルエーテル200.0重量部、ベンジルアクリレート483.0重量部、アクリル酸50.4重量部及びt−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)4.8重量部を入れ、80℃で4時間かけてセパラブルフラスコ中に滴下して反応させた。滴下終了後、80℃で1時間保持した後、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)0.8重量部を加え、さらに80℃で1時間反応を行なった。その後、減圧蒸留によりジエチレングリコールモノメチルエーテルを除去した。そして、メチルエチルケトン600.0重量部を加え、樹脂固形分50%のポリマー組成物溶液を得た。このようにして得られたポリマー組成物溶液の一部を取り、105℃の強熱乾燥機で1時間乾燥した後、得られたポリマー組成物の固形物の酸価は65mgKOH/gであり、重量平均分子量は34000であった。
次に、このようにして作成されたポリマー組成物溶液120.0重量部に対して30%水酸化ナトリウム水溶液3.0重量部を加えて、高速ディスパーで5分間攪拌し、さらにCyanine Blue G−500pure−A(C.I.PB15:1;山陽色素株式会社製)480.0重量部を加えて、高速ディスパーで1時間攪拌し、顔料分散スラリーを得た。そして、その顔料分散スラリーを超高圧ホモジナイザー(マイクロフルイダイザー、みずほ工業株式会社製)により200MPaの圧力で10回連続して分散を繰り返し、顔料分散液を得た。
さらに、そのようにして得られた顔料分散液からエバポレーターを用いた減圧蒸留によりメチルエチルケトンおよび水の一部を留去し、遠心分離機(05P−21、日立製作所製)により30分5000rpmで遠心分離させた後、顔料濃度15重量%になるようにイオン交換水を添加して顔料分散体を調整した。そして、2.5μmのメンブレンフィルター(アドバンテック社製)を用いて加圧ろ過した。
その後、表2に示す組成例1のインクジェット記録用インクを作成した。
[実施インク例2]
アクリル酸50.4重量部に代えて、メタクリル酸を13.2部、アクリル酸を36.5重量部にした以外は、組成例1と同様に行ない、表2に示す組成例2のインクジェット記録用インクを作成した。また、ポリマー組成物溶液の一部を取り、105℃の強熱乾燥機で1時間乾燥した後、得られたポリマー組成物の固形物の酸価は60mgKOH/gであり、重量平均分子量は32000であった。
[実施インク例3]
アクリル酸50.4重量部に代えて、アクリル酸42.6重量部にした以外は、組成例1と同様に行ない、表2に示す組成例3のインクジェット記録用インクを作成した。また、ポリマー組成物溶液の一部を取り、105℃の強熱乾燥機で1時間乾燥した後、得られたポリマー組成物の固形物の酸価は55mgKOH/gであり、重量平均分子量は48000であった。
[実施インク例4]
アクリル酸50.4重量部に代えて、アクリル酸77.5重量部にした以外は、実施例1と同様に行ない、表2に示す組成例4のインクジェット記録用インクを作成した。また、ポリマー組成物溶液の一部を取り、105℃の強熱乾燥機で1時間乾燥した後、得られたポリマー組成物の固形物の酸価は100mgKOH/gであり、重量平均分子量は29000であった。
[実施インク例5]
Cyanine Blue G−500pure−A 480.0重量部に代えて、Pigment Violet GC227−A(C.I.PV19;山陽色素株式会社製) 480.0重量部を使用した以外は、組成例1と同様に行ない、表2に示す組成例5のインクジェット記録用インクを作成した。
[実施インク例6]
Cyanine Blue G−500pure−A 480.0重量部に代えて、Pigment Violet GC227−A 480.0重量部を使用した以外は、組成例2と同様に行ない、表2に示す組成例6のインクジェット記録用インクを作成した。
[実施インク例7]
Cyanine Blue G−500pure−A 480.0重量部に代えて、Fast Yellow 7413−A(C.I.PY74;山陽色素株式会社製)480.0重量部を使用した以外は組成例1と同様に行ない、表2に示す組成例7のインクジェット記録用インクを作成した。
[実施インク例8]
Cyanine Blue G−500pure−A 480.0重量部に代えて、Fast Yellow 7413−A 480.0重量部を使用した以外は組成例2と同様に行ない、表2に示す組成例8のインクジェット記録用インクを作成した。
[比較インク例1]
アクリル酸50.4重量部に代えて、アクリル酸116.3重量部にした以外は、組成例1と同様に行ない、表2に示す組成例9のインクジェット記録用インクを作成した。また、ポリマー組成物溶液の一部を取り、105℃の強熱乾燥機で1時間乾燥した後、得られたポリマー組成物の固形物の酸価は150mgKOH/gであり、重量平均分子量は34000であった。
[比較インク例2]
アクリル酸50.4重量部に代えて、アクリル酸100.8重量部にした以外は、組成例5と同様に行ない、表2に示す組成例10のインクジェット記録用インクを作成した。また、ポリマー組成物溶液の一部を取り、105℃の強熱乾燥機で1時間乾燥した後、得られたポリマー組成物の固形物の酸価は130mgKOH/gであり、重量平均分子量は29000であった。
[比較インク例3]
アクリル酸50.4重量部に代えて、アクリル酸100.8重量部にした以外は、組成例7と同様に行ない、表2に示す組成例11のインクジェット記録用インクを作成した。
(評価試験1:普通紙発色性の評価)
実施インク例1〜8及び比較インク例1〜3に係るインクを、インクジェットプリンタ(EM−930C、セイコーエプソン株式会社製)を用い、XeroxP紙に(富士ゼロックス社製)にベタ印字し、試験体を得た(印字モードは用紙:普通紙、印字品質:スーパーファイン、色補正:なし、印字方向:双方向)。そして、GRETAGMACBETH SPECTROSCAN SP50(Gretag社製)を用いて各色のOD(Optical Density)を測定した(測定条件は、光源:D50、視野角:2度)。結果をOD値として表1に示す。
(評価試験2:光沢度の評価)
実施インク例1〜8及び比較インク例1〜3に係るインクを、インクジェットプリンタ(EM−930C)でEPSON写真用紙(セイコーエプソン株式会社製)にベタ印字し、試験体を得た(印字モードは用紙:フォトプリント紙、印字品質:フォト、色補正:なし、印字方向:双方向)。この試験体の20度光沢を光沢計(HG−268、スガ試験機株V式会社製)で測定した。結果を表1に示す。
(評価試験3:分散性の評価)
実施インク例1〜8及び比較インク例1〜3に係るインク中粒子の平均粒子径を、レーザー粒径解析装置(ゼータサイザー3000、マルバーン社製)で測定した。結果を表1に示す。
(評価試験4:保存安定性の評価)
実施インク例1〜8及び比較インク例1〜3に係るインク用顔料分散体の初期粘度及び70℃で1週間静置した後の粘度を、ローリングボール式粘度計(AMVn、アントンパール(ドイツ国)社製)で測定した。その結果を、保存安定性:70℃で1週間静置した後の粘度(mPa・s)/初期粘度(mPa・s)の値として表1に示す。
尚、表1には、インクを製造した際に用いたモノマー組成、重合開始剤及び使用顔料も示す。
Figure 2007098783
Figure 2007098783
尚、表1〜表2において示す略号は以下の通りである。
BZA:ベンジルアクリレート
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
BPEH:t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)
PB15:1:C.I.ピグメントブルー15:1(トリクロロフタロシアニン)
PV19:C.I.ピグメントバイオレット19(キナクリドン)
PY74:C.I.ピグメントイエロー74(縮合アゾ顔料)
DEGmBE:ジエチレングリコールモノブチルエーテル
TEGmBE:トリエチレングリコールモノブチルエーテル
PGmBE:プロピレングリコールモノブチルエーテル
DPGmBE:ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
BEPD:2−ブチル−2−エチル−1、3−プロパンジーオール
1、2−HD:1、2−ヘキサンジオール
TMP:トリメチロールプロパン
[実施例1〜4、比較例1〜6]
表3に記載の組合せで、実施例1〜4および比較例1〜6のインクセットを作成し、以下に記載のインクジェットプリンタを用いて、XeroxP紙(印字モード:用紙:普通紙、印字品質:スーパーファイン、色補正:なし)およびEPSON写真用紙(印字モードは用紙:EPSON写真用紙、印字品質:フォト、色補正:なし)にシアン、マゼンタ、イエローの3色を混合してブラック色が形成されるように印加して、ブラック色のベタ画像試験体を得た。
[記録装置種別]
(1)プリンタ:PX−V600(セイコーエプソン株式会社製)
ノズル配列:縦
印加順:表3に記載の色順に対し、1番→2番→3番の順で印加
印刷方向:双方向
(2)プリンタ:PX−A550(セイコーエプソン株式会社製)
ノズル配列:横
印加順:表3に記載の色順に対し、1番→2番→3番の順で印加
印刷方向:往路
(3)プリンタ:PX−A550(セイコーエプソン株式会社製)
ノズル配列:横
印加順:表3に記載の色順に対し、3番→2番→1番の順で印加
印刷方向:復路
実施例1〜4および比較例1〜6のインクセットの印刷方法について、表3に記録装置種別として、上記(1)〜(3)の値を記載する。
(評価試験5:ブラック部の発色性評価)
実施インク例1〜8及び比較インク例1〜3の組合せにより得た試験体を、GRETAGMACBETH SPECTROSCAN SP50(Gretag社製)を用いて各色のOD(Optical Density)を測定した(測定条件は、光源:D50、視野角:2度)。結果をOD値として表3に示す。
(評価試験6:ブラック部の光沢度評価)
実施インク例1〜8及び比較インク例1〜3の組合せにより得た試験体のうちEPSON写真によりなるものについて、この試験体の20度光沢を光沢計(HG−268、スガ試験機株V式会社製)で測定した。結果を表3に示す。
Figure 2007098783
表1〜表3に記載の結果からわかるように、実施インク例1〜8に係るインクジェット記録方法を用いた場合は全ての試験の何れでも良好な結果であるが比較インク例1〜3に係るインクジェット記録用インクでは、評価試験の何れかまたは複数の項目で良好な結果を得る事ができない。
本発明を実施したインクジェット記録装置の概略図。 インクノズルの色配列が縦配列であるプリントヘッドのノズル配列図。 インクノズルの色配列が横配列であるプリントヘッドのノズル配列図の1。 インクノズルの色配列が横配列であるプリントヘッドのノズル配列図の2。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 プリントヘッド走査方向(主走査方向)
2a、2c 主走査方向往路
2b、2d 主走査方向復路
3、3a、3b、3c プリントヘッド
4、4a、4b、4c 記録媒体走査方向(副走査方向)
5 記録媒体
6a、6b、6c シアン列
7a、7b、7c マゼンタ列
8a、8b、8c イエロー列
9a、9b、9c ノズル長

Claims (3)

  1. 少なくともシアン、マゼンタおよびイエローの3色のインクを用いて2次色およびブラック色を含む3次色を形成し、カラー画像およびモノクロ画像を実現するインクジェット記録方法であって、上記インク各々が、水と、ポリマーの構成成分として少なくとも50重量%以上のベンジルアクリレートと15重量%以下の(メタ)アクリル酸とが重合され、50〜120mgKOH/gの酸価を有する重量平均分子量20000〜120000のポリマーを用いて分散された顔料とを含むインクであり、且つ、当該インクを、シアン、マゼンタ、イエローの順に印加する事で、ブラック色を含む3次色を形成して画像を実現するものである、インクジェット記録方法。
  2. プリントヘッドにおける色配列が、ヘッドの印刷走査方向に対して垂直であり、且つ、色順が印加の早い方から、シアン、マゼンタ、イエローであるインクジェット記録装置を用いて印刷を行う、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. プリントヘッドにおける色配列が、ヘッドの印刷走査方向に対して並行であり、且つ、配列順が、シアン、マゼンタ、イエローであるインクジェット記録装置を用いて、往路走査時のみ印刷を行う、または、配列順がイエロー、マゼンタ、シアンであるインクジェット記録装置を用いて、復路走査時のみ印刷を行う、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
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