JP2007231215A - インクジェット記録用インク - Google Patents
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Abstract
【課題】安定性に優れ、普通紙では高発色であり、光沢紙上では高光沢性を有し、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れるインクジェット記録用インクを提供する。
【解決手段】本発明のインクジェット記録用インクは、色材と、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物とを含んでなることを特徴とする。また、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物の添加量が0.1重量%以上5.0重量%以下であることを特徴とする。さらに、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの他に1、2−アルキレングリコール等を含んでなることもできる。
【選択図】なし
【解決手段】本発明のインクジェット記録用インクは、色材と、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物とを含んでなることを特徴とする。また、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物の添加量が0.1重量%以上5.0重量%以下であることを特徴とする。さらに、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの他に1、2−アルキレングリコール等を含んでなることもできる。
【選択図】なし
Description
本発明は、安定性に優れ、普通紙では高発色であり、光沢紙上では高光沢性を有し、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れるインクジェット記録用インクに関する。
インクジェット記録は、微細なノズルからインクを小滴として吐出し、文字や図形を被記録体表面に記録する方法である。インクジェット記録方式としては、電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して被記録体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極近い一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出して、被記録体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
このようなインクジェット記録に用いられるインクは、被記録体である紙への印字において、にじみがないこと、乾燥性がよいこと、様々な被記録体表面に均一に印字できること、カラー印字等の多色系の印字において隣り合った色が混じり合わないことなどの特性が要求されている。
従来のインクにおいて、特に顔料を用いたインクの多くは、主に浸透性を抑えることで、紙表面に対するインクのぬれを抑え、紙表面近くにインク滴をとどめることで印字品質を確保する検討がなされ、実用化されている。しかしながら、紙に対するぬれを抑えるインクでは、紙種の違いによるにじみの差が大きく、特に様々な紙の成分が混じっている再生紙では、その各成分に対するインクのぬれ特性の差に起因するにじみが発生する。また、このようなインクでは、印字の乾燥に時間がかかり、カラー印字等の多色系の印字において隣り合った色が混色してしまうという課題を有し、更に、色材として顔料を用いたインクでは、顔料が紙等の表面に残るため、耐擦性が悪くなるという課題もある。
このような課題を解決するため、インクの紙への浸透性を向上させることが試みられており、ジエチレングリコールモノブチルエーテルの添加(特許文献1参照)、アセチレングリコール系の界面活性剤であるサーフィノール465(日信化学製)の添加(特許文献2参照)、あるいはジエチレングリコールモノブチルエーテルとサーフィノール465の両方を添加すること(特許文献3参照)などが検討されている。また、ジエチレングリコールのエーテル類をインクに用いることなどが検討されている(特許文献4参照)。
また、顔料を用いたインクでは、顔料の分散安定性を確保しながらインクの浸透性を向上することが一般に難しく浸透剤の選択の幅が狭いため、従来グリコールエーテルと顔料との組み合わせは、顔料にトリエチレングリコールモノメチルエーテルを用いた例(特許文献5参照)やエチレングリコール、ジエチレングリコールあるいはトリエチレングリコールのエーテル類を用いた例(特許文献6参照)などもある。また、1、2−ヘキサンジオール、1、2−オクタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1、3−プロパンジオールなどを用いた例もある(特許文献7参照)。
しかしながら、従来の水性インクは、印字品質が不十分であり、PPC用紙等の普通紙に印刷するとにじみが多く、色濃度や発色性も不十分だった。また、従来の顔料分散体は、不安定であり、界面活性剤やグリコールエーテル等の親水部と疎水部を有する物質が存在すると、吸脱着が起こりやすくなり、インクの保存安定性が劣るという課題があった。通常の水性インクは、紙に対するにじみを低減させるため、界面活性剤やグリコールエーテル等の親水部と疎水部を有する物質が必要である。これらの物質を用いないインクでは、紙に対する浸透性が不十分となり、均一な印字を行なうためには紙種が制限され、印字画像の低下を引き起こしやすくなるという課題があった。
さらに、従来の顔料分散体に本発明で用いるような添加剤(アセチレングリコール系やアセチレンアルコール系の界面活性剤、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテル若しくは1,2−アルキレングリコールまたはこれらの混合物)を用いると、長期の保存安定性が得られず、インクの再溶解性が悪いためインクが乾燥してインクジェットヘッドのノズルの先等で詰まり易くなるという課題を有していた。
そこで本発明は、このような課題を解決するもので、その目的とするところは、安定性に優れ、普通紙では高発色であり、光沢紙上では高光沢性を有し、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れるインクジェット記録用インクを提供することにある。
本発明のインクジェット用インクは、色材と、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物を含むことを特徴とする。
本発明は、安定性に優れ、普通紙では高発色であり、専用紙上では高光沢性を有し、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れることなどの特性が要求されていることに鑑み、鋭意検討した結果によるものである。
本発明のインクジェット記録用インクは、色材と、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物を含むことを特徴とする。2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物の添加量は、0.1重量%以上5.0重量%以下であることが好ましい。0.1重量%未満では普通紙の発色性が低下し、光沢紙の光沢性も低下し、5.0重量%を超えると吐出安定性が悪くなる。また、前記EO付加物のEOの付加量が、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオール1分子あたり1以上10以下、および/または前記PO付加物のPOの付加量が、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオール1分子あたり1以上5以下であることが好ましい。EOまたはPOの付加量が上記の範囲であることで、インクジェットノズルからのインクの吐出安定性が向上し、専用紙上でも光沢性が向上する。上記EOとPOの両方が付加されてもよい。
本発明のインクジェット記録用インクは、さらに1、2−アルキレングリコールを含むことが、光沢紙での光沢性向上および普通紙での発色性向上の観点から好ましい。また、さらにアセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤を用いることが、普通紙でのにじみの低減の観点から好ましい。また、本発明のインクジェット記録用インクの色材としては、顔料を用いる場合は、当該顔料の分散に用いるポリマーのガラス転位温度は50℃以下が好ましい。50℃を超えると普通紙での発色性が低下し、光沢紙での光沢性も低下する。
このようにして、上記インクジェット記録用インクを作成することによって、普通紙では高発色であり、専用紙上では高光沢性を有し、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性に優れるインクジェットインクとすることができる。
本発明に用いることができる色材は、染料および顔料がある。染料としてはインクジェット用として使用可能な一般的な染料を用いることができる。その例としてはカラーインデックスにおいて酸性染料、直接染料、反応染料、建染染料、硫化染料または食品用色素に分類されているものの他に油溶染料、塩基性染料などに分類される着色剤を用いることもできる。また、顔料としては黒色インク用として、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられるがインクジェット用としては比較的密度が低く水中で沈降しにくいカーボンブラックが好ましい。
更にカラーインク用としては、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、93、94、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、138、153、180、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、202、206、209、219、C.I.ピグメントバイオレット19、23、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等が使用できる。
このように、色剤としては種々の染料や顔料を用いることが好ましいが、より好ましくはポリマーを用いて分散させた場合や、ポリマーに染料を浸透させた場合あるいは高分子微粒子を用いた場合などポリマーとの共存の場合である。
上述したとおり、本発明において色材として顔料を用いる場合、その顔料の分散に用いるポリマーのガラス転位温度が50℃以下であることが好ましい。ガラス転位温度が50℃を超えると普通紙や光沢紙での定着性が悪くなるからである。ガラス転位温度を50℃以下にして、本発明のインクが含んでなる2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物を用いると、見かけ上さらにガラス転位温度が低下し、光沢紙上でのドットの重なり部分が融合しやすくなったり、ドットの表面の表面平滑性が向上したりするので、光沢性が向上する。より好ましくは20℃〜45℃の範囲である。
また、色材が顔料の場合は分散機を用いて分散するが、その場合、分散機としては市販の種々の分散機を用いることができ、好ましくは非メディア分散がよい。その具体例としては、湿式ジェットミル(ジーナス社)、ナノマーザー(ナノマーザー社)、ホモジナイザー(ゴーリン社)、アルティマイザー(スギノマシン社)およびマイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社)などが挙げられる。
本発明のインクジェット記録用インクが含んでなる色材の添加量は、0.5〜30重量%が好ましいが、さらに1.0〜15重量%が好ましい。0.5重量%以下の添加量では、印字濃度が確保できなくなり、また30重量%以上の添加量では、インクの粘度増加や粘度特性に構造粘性が生じ、インクジェットヘッドからのインクの吐出安定性が悪くなる傾向になるからである。
また、普通紙でのにじみ低減や光沢紙での速乾性向上のために、本発明のインクジェット用インクの表面張力を20mN/m以上40mN/m以下の範囲にするため、少なくともアルキレングリコールモノアルキルエーテルおよび/または1,2−アルキレングリコールを添加してなることが好ましい。アルキレングリコールモノアルキルエーテルが繰り返し単位10以下のアルキレングリコールであって、且つ炭素数4〜10のアルキルエーテルであることが好ましく、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエ−テルおよび/または(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルであることがより好ましい。また、1,2−アルキレングリコールが1,2−ヘキサンジオールおよび/または1,2−ペンタンジオールであることが好ましい。これらの添加により印字の乾燥性が向上し、連続して印刷しても前の印字部分が次の媒体の裏面に転写されることがなくなるため、高速印字が可能となる。
また、上記アセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤の添加量が、普通紙でのにじみ低減や専用紙でのドットの大きさを最適にするために、0.1重量%以上5重量%以下であることが好ましい。0.1重量%未満では普通紙でのにじみ低減の効果が低く、5重量%を超えると専用紙でのドット大きさがばらつきやすくなり、インクの吐出安定性も悪くなる。より好ましくは0.2重量%以上1.5重量%以下である。
また、本発明においては、前述のアセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤と、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上と、を含むことが好ましい。前述のアセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤の添加量が0.01%〜0.5%であり、ジ(トリ)エチレングリコールモノブチルエーテル、(ジ)プロピレングリコールモノブチルエーテルおよび1,2−アルキレングリコールから選ばれた1種以上の添加量が1%以上であることが、普通紙でのにじみ低減や光沢紙での速乾性向上の観点から好ましい。
さらに、本発明におけるインクジェット用顔料インクとしては、その放置安定性の確保、インクジェットヘッドからの安定吐出のため、目詰まり改善のためあるいはインクの劣化防止のためなどの目的で保湿剤、溶解助剤、浸透制御剤、粘度調整剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート等種々の添加剤を添加することもできる。
以下本発明を具体的な実施の形態について説明する。実施例としては最も好ましいポリマーを用いて分散された顔料を用いた例を示すが、染料についても同様に用いることができ、また、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(1)顔料分散体1の製造
顔料分散体1はカーボンブラック(ピグメントブラック7)である米国キャボット社製モナーク880を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート65部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したパラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート150部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ40℃であった。
顔料分散体1はカーボンブラック(ピグメントブラック7)である米国キャボット社製モナーク880を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート65部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したパラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート150部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部、メチルエチルケトン20部および過硫酸ナトリウム1部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器にメチルエチルケトンを添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ40℃であった。
また、上記分散ポリマー溶液40部とカーボンブラックであるモナーク880粉体(キャボット社製)30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部、メチルエチルケトン30部を混合した。その後超高圧ホモジナイザー(株式会社スギノマシン製アルティマイザーHJP−25005)を用いて200MPaで15パスして分散した。その後、別の容器に移してイオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌した。そして、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を留去して、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整した。その後、0.3μmのメンブレンフィルターでろ過しイオン交換水で調整して顔料濃度が15%である顔料分散体1とした。
(2)顔料分散体2の製造
まず、顔料分散体2はピグメントブルー15:1(トリクロロ銅フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製G500)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
まず、顔料分散体2はピグメントブルー15:1(トリクロロ銅フタロシアニン顔料:山陽色素株式会社製G500)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
(3)顔料分散体3の製造
まず、顔料分散体3はピグメントバイオレット19(キナクリドン顔料:クラリアント製)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
まず、顔料分散体3はピグメントバイオレット19(キナクリドン顔料:クラリアント製)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
(4)顔料分散体4の製造
まず、顔料分散体4はピグメントイエロー74(縮合アゾ顔料:クラリアント製)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
まず、顔料分散体4はピグメントイエロー74(縮合アゾ顔料:クラリアント製)を用いて顔料分散体1と同様に作成した。
(5)インクジェット記録用インクの調製
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表2に示す。
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表2に示す。
本発明のインクジェット記録用インクの調製は、上記の方法で作成した分散体1を用い、表2に示すビヒクル成分と混合することによって作成した。尚、表1中の残量の水の中にはインクの腐食防止のためトップサイド240(パーマケムアジア社製)を0.05%、インクジェットヘッド部材の腐食防止のためベンゾトリアゾールを0.02%、インク系中の金属イオンの影響を低減するためにEDTA(エチレンジアミン四酢酸)・2Na塩を0.04%それぞれイオン交換水に添加したものを用いた。
(6)普通紙ODと光沢紙光沢度の評価
普通紙としては米国Xerox社製Xerox4024紙を用い、光沢紙としてはセイコーエプソン株式会社製PM写真用紙を用いた。プリンターはセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンターEM930Cを用い、普通紙はフォト720dpiで光沢紙はフォト1440dpiの印刷モードで印刷した試料を用いて評価した。ODの測定は米国GRETAG社製GRETAG MACBETH SPECTROSCAN SPM−50を用いて行なった。光沢度の測定は入射角60度における記録面の鏡面光沢度を堀場製作所株式会社製グロスチェッカIG−320にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値とした。メディアはセイコーエプソン株式会社製PM写真用紙で、プリンターはセイコーエプソン株式会社製EM930Cを用いてフォト720dpiで印刷した。結果を表1に示す。また、同時に比較例1〜4としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。DBPDEPの例としてDBPE−4EO(2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの4EO付加物)、DBPE−6EO(2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの6EO付加物)およびDBPE−2PO(2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの2PO付加物)を用いた例を示す。
普通紙としては米国Xerox社製Xerox4024紙を用い、光沢紙としてはセイコーエプソン株式会社製PM写真用紙を用いた。プリンターはセイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンターEM930Cを用い、普通紙はフォト720dpiで光沢紙はフォト1440dpiの印刷モードで印刷した試料を用いて評価した。ODの測定は米国GRETAG社製GRETAG MACBETH SPECTROSCAN SPM−50を用いて行なった。光沢度の測定は入射角60度における記録面の鏡面光沢度を堀場製作所株式会社製グロスチェッカIG−320にて測定を行い、各記録紙ごとに5回の平均をとった値とした。メディアはセイコーエプソン株式会社製PM写真用紙で、プリンターはセイコーエプソン株式会社製EM930Cを用いてフォト720dpiで印刷した。結果を表1に示す。また、同時に比較例1〜4としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。DBPDEPの例としてDBPE−4EO(2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの4EO付加物)、DBPE−6EO(2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの6EO付加物)およびDBPE−2PO(2−ジブチル−1、3−プロパンジオールの2PO付加物)を用いた例を示す。
(7)吐出安定性の測定
インクジェットプリンターとしてセイコーエプソン株式会社製PX−V600を用いて、35℃35%雰囲気で富士ゼロックス社製XeroxP紙A4判にマイクロソフトワードで文字サイズ11の標準、MSPゴシックで4000字/ページの割合で100ページ印刷して評価した。全く印字乱れがないものをAA、1箇所印字乱れがあるものをA、2〜3箇所印字乱れがあるものをB、4〜5箇所印字乱れがあるものをC、6箇所以上印字乱れがあるものをDとして結果を表1に示す。また、同時に比較例1〜4(表3〜表6)としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
インクジェットプリンターとしてセイコーエプソン株式会社製PX−V600を用いて、35℃35%雰囲気で富士ゼロックス社製XeroxP紙A4判にマイクロソフトワードで文字サイズ11の標準、MSPゴシックで4000字/ページの割合で100ページ印刷して評価した。全く印字乱れがないものをAA、1箇所印字乱れがあるものをA、2〜3箇所印字乱れがあるものをB、4〜5箇所印字乱れがあるものをC、6箇所以上印字乱れがあるものをDとして結果を表1に示す。また、同時に比較例1〜4(表3〜表6)としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
(1)顔料分散体5の製造
顔料分散体5はカーボンブラック(PBk7)である三菱化学工業株式会社製MA100を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、スチレン45部、ポリエチレングリコール400アクリレート30部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、ポリエチレングリコール400アクリレート100部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部および過硫酸ナトリウム5部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器に水を添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ45℃であった。
顔料分散体5はカーボンブラック(PBk7)である三菱化学工業株式会社製MA100を用いた。攪拌機、温度計、還流管および滴下ロートをそなえた反応容器を窒素置換した後、スチレン45部、ポリエチレングリコール400アクリレート30部、ベンジルアクリレート10部、アクリル酸2部、t―ドデシルメルカプタン0.3部を入れて70℃に加熱し、別に用意したスチレン150部、ポリエチレングリコール400アクリレート100部、アクリル酸15部、ブチルアクリレート5部、t−ドデシルメルカプタン1部および過硫酸ナトリウム5部を滴下ロートに入れて4時間かけて反応容器に滴下しながら分散ポリマーを重合反応させた。次に、反応容器に水を添加して40%濃度の分散ポリマー溶液を作成した。このポリマーの一部を取り乾燥させた後、示差操作型熱量計(セイコー電子製EXSTAR6000DSC)によりガラス転位温度を測定したところ45℃であった。
また、上記分散ポリマー溶液40部とカーボンブラックであるMA100を30部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100部を混合し、ジルコニアビーズを用いたアイガーミルを用いて2時間かけて分散する。その後、別の容器に移してイオン交換水を300部添加して、さらに1時間攪拌する。そして、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムで中和してpH9に調整する。その後、0.3μmのメンブレンフィルターでろ過し、固形分(分散ポリマーとカーボンブラック)が20%である分散体5とした。
(2)顔料分散体6の製造
まず、分散体6はピグメントブルー15:4(銅フタロシアニン顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
まず、分散体6はピグメントブルー15:4(銅フタロシアニン顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
(3)顔料分散体7の製造
まず、分散体7はピグメントレッド122(ジメチルキナクリドン顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
まず、分散体7はピグメントレッド122(ジメチルキナクリドン顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
(4)顔料分散体8の製造
まず、分散体8はピグメントイエロー180(ジケトピロロピロール顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
まず、分散体8はピグメントイエロー180(ジケトピロロピロール顔料:クラリアント製)を用いて分散体5と同様に作成した。
(5)インクジェットインクの調製
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表8に示す。インクジェット記録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の例を表8に示す。インクジェット記録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
(6)普通紙ODと光沢紙光沢度の評価
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表7に示す。また、同時に比較例5〜8としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表7に示す。また、同時に比較例5〜8としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
(7)吐出安定性の測定
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行なった。結果を表7に示す。また、同時に比較例5〜8(表9〜表12)としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行なった。結果を表7に示す。また、同時に比較例5〜8(表9〜表12)としてDBPDEPおよびその他の添加剤の添加の有無について比較した例について示す。
[実施例3]〜[実施例6]
(1)DBPDEP添加量を変えたインクジェットインクの調製
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の実施例および比較例としてDBPDEPの添加量を変更した場合について、実施例3〜6および比較例9および10として表14〜表19に示す。インクジェット記録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
(1)DBPDEP添加量を変えたインクジェットインクの調製
以下、インクジェット記録用インクに好適な組成の実施例および比較例としてDBPDEPの添加量を変更した場合について、実施例3〜6および比較例9および10として表14〜表19に示す。インクジェット記録用インクの調製は実施例1と同様に行なった。
(2)分散安定性の評価
分散安定性の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
分散安定性の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
(3)普通紙ODと光沢紙光沢度の評価
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
普通紙ODと光沢紙光沢度の評価は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
(4)吐出安定性の測定
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
吐出安定性の測定は実施例1と同様に行なった。結果を表13に示す。
Claims (6)
- 色材と、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのエチレンオキサイド(EO)付加物および/またはプロピレンオキサイド(PO)付加物とを含んでなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
- 前記2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオールのEO付加物および/またはPO付加物の添加量が0.1重量%以上5.0重量%以下である請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
- 前記EO付加物のEOの付加量が、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオール1分子あたり1以上10以下、および/または前記PO付加物のPOの付加量が、2、2−ジブチル−1、3−プロパンジオール1分子あたり1以上5以下である請求項1または2に記載のインクジェット記録用インク。
- 1、2−アルキレングリコールを含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
- アセチレングリコール系界面活性剤および/またはアセチレンアルコール系界面活性剤を含んでなる請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
- 前記色材が顔料であり、該顔料の分散に用いるポリマーのガラス転位温度が50℃以下である請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録用インク。
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- 2006-03-03 JP JP2006057318A patent/JP2007231215A/ja not_active Withdrawn
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