JP2004137357A - 水性記録液及びそれを用いた記録方法 - Google Patents

水性記録液及びそれを用いた記録方法 Download PDF

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Shigeru Higeta
日下田 茂
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】高速印字が可能なインクジェットプリンターにおいて、特別な乾燥装置を使用しなくても実用上十分な乾燥性を有し、画像の裏抜けあるいは滲み等の画像劣化のない水性記録液及びそれを用いた記録方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、水に溶解または分散する着色剤と、水と、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと、炭素数4以下のジオール誘導体と、水溶性有機溶剤とを含有させたインク組成物を水性記録液とする。該水性記録液をインクカートリッジに収容しインクジエットプリンターに搭載して微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピエゾ方式あるいはサーマル方式などのオンディマンド法や荷電制御方式などの連続噴射法が適用されるインクジェット記録用に適した水性記録液(インク)に関し、特に普通紙に対するカラーインクとして優れた特性を示す水性のインク組成物からなり、水性筆記用具、記録計、ペンプロッター用としても用いられる水性記録液に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット記録方式は本体が小型で価格が安く、低ランニングコスト、低騒音といった利点から急速に普及しており、電子写真用転写紙、印刷用紙、タイプライター用紙、ワイヤードットプリンター用紙、ワードプロセッサー用紙、レター用紙、レポート用紙等種々のノンコートな普通紙に印字可能なインクジェットプリンターも市場に投入されている。
【0003】
これらインクジェットプリンターにおいて、より高品位な画像が得られるように水性記録液(インク)の吸収性を改善した提案が種々なされている。
しかしながら、画像の色再現性、耐水性、耐光性、画像の乾燥性と画像滲みと吐出の信頼性の全てを満足することは難しい。特に、カラープリンターの場合、イエロー、マゼンタ、シアンの単色印字部で画質劣化が無くとも、レッド、グリーン、ブルーの2色重ね部分で画質の劣化が発生しやすい。
【0004】
特に、定着装置を用いないで乾燥を行う場合、インクの浸透性を高めることにより乾燥性を向上することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、この方法では界面活性剤の使用量が多いため、紙の種類により著しく惨みを生じるという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開昭55−29546号公報
【0006】
また、界面活性剤としてジアルキルスルホコハク酸がインクの乾燥性を向上させ、画像劣化が少ないとされている(例えば、特許文献2参照。)が、記録媒体である紙の種類により画素径が著しく異なり、画像濃度の低下も著しいといった問題やアルカリ側では活性剤が分解し、保存時に活性効果が無くなるといった問題がある。
【0007】
【特許文献2】
特公昭60−23793号公報
【0008】
更に、アセチレン結合を有するエチレンオキサイド付加体である界面活性剤を用いて浸透性を向上させることにより、惨みを少なくした速乾性インクが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、着色剤(染料)によって、例えばDBK168等の直接性染料を用いたインクでは、染料と疎水性相互作用を生じるため乾燥速度が向上しないといった問題がある。
【0009】
【特許文献3】
特公昭58−6752号公報
【0010】
また、印刷乾燥性を改良するため、強塩基性物質を添加するインクが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。しかし、ロジンサイズされた酸性紙では効果があるもののアルキルケテンダイマーやアルケニルスルホコハク酸をサイズ剤とした紙に効果がない。また、酸性紙の場合でも2色重ね部分では効果がない。
【0011】
【特許文献4】
特開昭56−57862号公報
【0012】
あるいは、多価アルコール誘導体及びペクチンを含有することを特徴としたインクが開示されている(例えば、特許文献5参照。)が、これは増粘剤としてぺクチンを添加し、滲みを防止するものであるが、ペクチンは水酸基を親水基とする非イオン性であるため、印字休止後における吐出安定性に欠けるという問題があった。
【0013】
【特許文献5】
特開平1−203483号公報
【0014】
浸透性を高める目的で前記のような界面活性剤を使用した場合、インクの起泡性が大きくなるという問題点があることから、界面活性剤以外の材料で浸透性を高くする方法が提案されている。このような材料として、C〜Cのジオール誘導体(例えば、特許文献6参照。)、2−メチルペンタン−2,4−ジオール(例えば、特許文献7参照。)、25℃の水への溶解度が4.5重量%であるような炭素数6〜8のジオール誘導体(例えば、特許文献8参照。)、1、3−プロパンジオール誘導体(例えば、特許文献9参照。)等を使用したインクが開示されている。
【0015】
【特許文献6】
特開昭62−169875号公報
【0016】
【特許文献7】
特開平3−2286号公報
【0017】
【特許文献8】
特表平6−508392号公報
【0018】
【特許文献9】
特開平9−268266号公報
【0019】
しかし、上記ジオール誘導体は、水への溶解度が大きいため、浸透性の一つの目安であるインクの表面張力を低下させることができず、インクの乾燥性向上のための浸透性を確保することができていない。
【0020】
このため、浸透性を高める目的から、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールを含有する水性インクおよびそれを用いた記録方法が提案されている(例えば、特許文献10、特許文献11、特許文献12参照。)。2−エチル−1,3−ヘキサンジオールをインク組成分として含有することにより、インクの浸透性、乾燥性の向上が図られている。
【0021】
【特許文献10】
特開平6−157959号公報
【0022】
【特許文献11】
特開2001−172534号公報
【0023】
【特許文献12】
特開2001−254036号公報
【0024】
しかし、インクジェットプリンターの出力速度は上昇の一途であり、水性記録液(インク)には、より一層の高速印字においてもカラーブリードを起こさず、出力後に擦っても手指を汚すことなく即座に乾燥することが求められており、更に高乾燥性で、滲みが無く、両面印字を可能とする裏抜けの少ないインクが求められている。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは高速印字が可能なインクジェットプリンターにおいて、特別な乾燥装置を使用しなくても実用上十分な乾燥性を有し、画像の裏抜けあるいは滲み等の画像劣化のない水性記録液及びそれを用いた記録方法を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水に溶解または分散する着色剤と、水と、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと、炭素数4以下のジオール誘導体と、水溶性有機溶剤とをインク組成物として含有させることにより、上記課題を解決することができた。
【0027】
すなわち、本発明者らは乾燥性を向上させるため、紙への浸透性を高める材料として種々のジオール誘導体を検討したところ、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールは、水性記録液(インク)へ微量添加することにより表面張力を35mN/m以下に低下させ、インクと紙表面との濡れ性を向上し、紙ヘの浸透速度を高めることが可能であるだけでなく、従来知られるような界面活性剤を用いて浸透性を高めた場合に較べ、画像劣化が極めて少ないことを見い出し、本発明に到達することができた。
以下、本発明について具体的に説明する。
【0028】
請求項1の発明は、少なくとも、水に溶解または分散する着色剤と、水と、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと、炭素数4以下のジオール誘導体と、水溶性有機溶剤とをインク組成物として含有することを特徴とする水性記録液である。
【0029】
上記請求項1のインク組成物からなる水性記録媒体とすることで、着色剤や紙種によらず浸透性、乾燥性に優れ、かつ滲みが少ない水性記録液が提供される。また、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールを浸透剤として用いることにより、少ない含有量でも表面張力が低下して高浸透特性が得られ、かつ粘度上昇などの問題を生じない水性記録液が提供可能となる。
【0030】
請求項2の発明は、前記2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールの含有量が前記インク組成物の全量に対して0.1〜3重量%であることを特徴とする請求項1に記載の水性記録液である。
【0031】
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールの含有量を上記範囲とすることで浸透特性が高く、かつ画質に優れ、安定した水性記録液が提供される。
【0032】
請求項3の発明は、前記インク組成物中に、更に界面活性剤をインク組成物の全量に対して0.01〜5重量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水性記録液である。
【0033】
インク組成物として界面活性剤を組み合わせて使用することにより、相乗効果を発揮し、画像濃度の低下、裏抜けを防止した水性記録液が提供される。
【0034】
請求項4の発明は、前記界面活性剤として、下記一般式(1)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩を含むことを特徴とする請求項3に記載の水性記録液である。
【0035】
【化2】
−O−(CHCHO)−CHCOOM …(1)
【0036】
(式中、Rは炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基、mは3〜12の自然数、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、またはアルカノールアミンを表す。)
【0037】
上記ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩をインク組成分として含有することにより、画像の埋まりが良くなり、画像濃度を高くする上で優れた効果が得られる水性記録液が提供される。
【0038】
請求項5の発明は、前記インク組成物中に、更に2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールから選択される少なくとも1つ以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水性記録液である。
【0039】
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと上記浸透剤を組み合わせて使用することにより、相乗効果を発揮し、従来の浸透性を高めた浸透タイプのインクでの課題であった画像濃度の低下、裏抜けを防止した水性記録液が提供される。また、それぞれを単独で含有したインクに較べて少量の添加で高い浸透性を得ることができるため、溶剤臭が少ないなどの利点もある。
【0040】
請求項6の発明は、前記インク組成物中に、更に2−ピロリドンを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水性記録液である。
【0041】
2−ピロリドンを含有することにより、 インクの紙への浸透性は損なわせずに、紙に浸透した後の必要以上の紙層内へのインクの浸透を抑え、紙表面近傍に色材を留めることができ、更なる画像濃度の向上とともに裏抜けを防止した優れた効果を有する水性記録液が提供される。
【0042】
請求項7の発明は、前記着色剤の平均粒径が50nm〜200nmの範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水性記録液である。
【0043】
顔料の平均粒径を上記のような範囲とすることで分散安定性が良好となり、保存時における粒子の凝集などが無く安定性し、インクジェット記録方法における吐出安定性に優れるとともに、画像の裏抜けを防止した優れた水性記録液が提供される。
【0044】
請求項8の発明は、前記着色剤が、カルボキシル基が結合している分散剤により水中に分散されている顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性記録液である。
【0045】
カルボキシル基が結合された分散剤を用いることによって、より分散安定性が増し、高品位な印字品質が得られと共に、印字後の記録媒体の耐水性がより向上した水性記録液が提供される。
【0046】
請求項9の発明は、前記着色剤が、表面にカルボキシル基が結合して表面改質され水中に分散されている顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性記録液である。
【0047】
請求項10の発明は、前記着色剤が、表面にスルホン酸基が結合して表面改質され水中に分散されている顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性記録液である。
【0048】
請求項9及び10の構成によれば、顔料がカルボキシル基あるいはスルホン酸基が結合して表面改質されることによって、分散安定性が向上し、高品位な印字品質が得られると共に、印字後の記録媒体の耐水性がより向上する。また、インクが乾燥した後での再分散性に優れた水性記録液が提供される。
【0049】
請求項11の発明は、請求項1〜10に記載の水性記録液を微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成することを特徴とする記録方法である。
【0050】
本発明のインク組成からなる水性記録液は、凝集や増粘なども起きないため、微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成する記録方法に用いるのに適している。長期間印字を休止し、インクジェットヘッドのノズル付近に滞留する水性記録液(インク)の水分が蒸発した場合も目詰まりを起こさず簡単なクリーニング動作で容易に良好な印字が行える記録方法が提供される。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
前記のように本発明は、少なくとも、水に溶解または分散する着色剤と、水と、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと、炭素数4以下のジオール誘導体と、水溶性有機溶剤とをインク組成物とする水性記録液に係るものである。すなわち、紙への浸透性を高める目的から、上記2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールをインク組成物中に含有させることにより、従来公知のジオール誘導体(例えば、前出の特許文献9参照。)に比較して、水性記録液(インク)と紙表面との濡れ性を向上し、紙への浸透効果を発揮できる表面張力値まで下げることを可能とし、しかも添加量が少なくても浸透効果が大きく、また添加量が少ないために粘度上昇などの変化も小さく、インク物性へ与える影響が少なくて済む特徴を最大限に生かして目的とする水性記録液を実現した。
【0052】
下記表1に本発明の2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと上記従来公知のジオール誘導体について、各ジオール1gと蒸留水99gとを混合し、0.2μmのフィルターでろ過し、そのろ液の表面張力をKruss製表面張力計K101STを用いて測定(白金プレート法)した結果を示す。表1から明らかなように、本発明における2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールは、水に対して1重量%の混合でも30.9mN/mと、従来公知のジオール誘導体に較べて大きく表面張力が低下しており、水性記録液の浸透剤として優れていることが分かった。なお、参考として括弧内に、従来公知のジオール誘導体5gと蒸留水95gを混合した時の表面張力の値を示す。
【0053】
【表1】
Figure 2004137357
【0054】
本発明のインク組成分である2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールの水に対する溶解度は1重量%以下であるが、炭素数4以下のジオール誘導体を併用、すなわち、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールの溶解剤として用いることにより、インク中へ3重量%まで溶解させることができる。逆に水に対する溶解度が小さいため、微量添加でも表面張力を低下させることができるという特徴がある。なお、炭素数4以下のジオール誘導体は、本発明の水性記録液における湿潤剤としての働きを併せ有している。
【0055】
上記炭素数4以下のジオール誘導体の具体例として、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール,1,3−ブタンジオール1,4−ブタンジオール等があり、特に1,3−ブタンジオールが好ましい。
【0056】
前記2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールは、インク組成物全量に対して好ましくは0.1〜3重量%、より好ましくは0.1〜2.5重量%である。0.1重量%未満では浸透性を高める効果が少なく、3重量%より多く添加するとインク中で安定に溶解せず、インクの保存安定性、インクジェットでの噴射安定性に問題が発生する。
【0057】
また、インクに熱エネルギーを付与して微細孔から液滴としてインクを吐出させて記録を行う、いわゆるバブルやサーマル方式等の記録方法において、吐出安定性を得る方法として、従来2−プロパノールを添加する方法が知られている。この2−プロパノールに代えて本発明に用いる2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールを用いると、熱素子への濡れ性が改良され、少量の添加量でも吐出安定性及び周波数安定性が得られ、2−プロパノールの使用に伴う安全性に関する問題も改善される。
【0058】
また、本発明の水性記録液(インク)において、乾燥による目詰まりの防止及び溶解安定性を向上する目的で用いる湿潤剤(前記炭素数4以下のジオール誘導体及び後述の潤滑剤)の含有量を5〜50重量%の範囲とすることにより、インクジエットプリンターのインクジェットヘッドの吐出口で、インク中の水分が蒸発した場合でも、目詰まりを起しにくく正常な印字を行うことが出来ること、及び仮に目詰まりを起しても簡単なクリーニング操作で正常な印字状態に回復できることを見出した。
【0059】
また、前記2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと炭素数4以下のジオール誘導体に、更に湿潤剤として2−エチ−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールから選ばれる少なくとも1つ以上の湿潤剤、あるいはこれら湿潤剤と界面活性剤を組み合わせて使用することにより、相乗効果を発揮し、従来の浸透性を高めた浸透タイプのインクでの課題であった画像濃度の低下、裏抜けを防止することを見出した。また、それぞれを単独で含有したインクに較べて少量の添加で高い浸透性を得ることができるため、従来の多価アルコールのエーテル類などを多量に加えて浸透性を上げたインクに較べ、溶剤臭が少ないなどの利点もある。
【0060】
本発明の水性記録液(インク)は、液媒体として水を使用するものであるが、インクを所望の物性にするためや、インクの乾燥による目詰まりを防止するために、あるいはインクの溶解安定性を向上するため等の目的で湿潤剤として前記炭素数4以下のジオール誘導体以外に下記の水溶性有機溶媒を併用することができる。
【0061】
例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ぺンタンジオール、1,6−へキサンジオール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ぺトリオール等の多価アルコール類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノべンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。これらの水溶性有機溶媒は、水と共に、単独もしくは複数混合して用いられる。
【0062】
インク組成物中でのこれら湿潤剤の含有量は5〜50重量%であり、好ましくは10〜40重量%である。5重量%未満では、インクの保存安定性やインクジェットでの噴射安定性が劣り、50重量%より多く添加すると粘度の上昇によるインクジェットでの噴射安定性が劣るといった問題がある。
【0063】
前記水溶性有機溶剤の中で特に湿潤剤として、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及び/又はグリセリンを併用することが本発明の水性記録液(インク)の乾燥による目詰まり、すなわち水分蒸発による噴射特性不良の防止及びインクの溶解安定性を向上する上で優れた効果が得られる。
【0064】
また、2−ピロリドンをインク組成物に添加すると、インクの紙ヘの浸透性は損なわせずに、画像濃度の向上とともに裏抜けを防止する上で優れた効果が得られることを見出した。これは、2−ピロリドンを含有することで紙表面に対してインクが濡れ拡がりやすくなり、相対的に紙の厚み方向ヘの浸透が抑えられるため、紙表面近傍に着色剤を留まりやすくなるためであると推測される。2−ピロリドンの添加量は、好ましくは0.1〜10重量%、更に好ましくは0.5〜5重量%である。
【0065】
本発明では、更に前記インク組成物中に、界面活性剤を添加することにより、インクと紙表面との濡れ性を更に向上し、紙ヘの浸透速度を高めることが可能である。その目的のため、インク組成物中でのこれら界面活性剤の添加量は0.01〜5重量%であり、好ましくは0.5〜3重量%である。0.01重量%未満では添加した効果は無く、5重量%より多い添加では記録媒体ヘの浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けの発生といった問題がある。
【0066】
本発明で使用される界面活性剤の例としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩等のアニオン性界面活性剤、第4級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、イミダゾリン誘導体等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド添加物等のノニオン系界面活性剤が挙げられる。特にアニオン性界面活性剤の界面活性剤が好ましく、中も下記一般式(1)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩が好ましい。これを用いると画像の埋まりが良くなり、画像濃度を高くする上で優れた効果が得られる
【0067】
【化3】
−O−(CHCHO)−CHCOOM …(1)
【0068】
(式中、Rは炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基、mは3〜12の自然数、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又はアルカノールアミンを表す。)
【0069】
上記一般式(1)で表される化合物の具体例を遊離酸型で下記式(1−1)〜(1−14)に示すが、これらに限定されるものではない。
【0070】
【化4】
Figure 2004137357
【0071】
市販の界面活性剤で本化合物を主成分として含有するものとしては、日光ケミカルズ(株)より入手可能なECTD3NEX(一般式(1)において、R:トリデシル基、m:3、M:Na)、ECT3(一般式(1)において、R:トリデシル基、m:3、M:H)、ECTD6NEX(一般式(1)において、R:トリデシル基、m:6、M:Na)等の界面活性剤も使用可能である。
【0072】
また、上述した化合物以外に表面張力を調整する等の目的で添加される浸透剤としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、フッ素系界面活性剤、エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類が挙げられるが、特に好ましいのは前述の2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールである。
【0073】
本発明の着色剤は、染料及び/又は顔料のいずれでもよい。着色剤として用いられる水溶性染料は、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性、食用染料に分類される染料が用いられる。これら染料は複数の種類を混合して用いてもよいし、あるいは必要に応じて顔料等の他の色素と混合して用いてもよい。これら着色剤は本発明の効果を妨げない範囲で添加される。これら染料の具体例を下記に挙げる。
【0074】
酸性染料及び食用染料として、C.I.アシッド・イエロー17、23、42、44、79、142;C.I.アシッド・レッド1、8、13、14、18、26、27、35、37、42、52、82、87、89、92、97、106、111、114、115、134、186、249、254、289;C.I.アシッド・ブルー9、29、45、92、249;C.I.アシッド・ブラック1、2、7、24、26、94;C.I.フード・イエロー2、3、4;C.I.フード・レッド7、9、14;C.I.フード・ブラック1、2等が挙げられる。
【0075】
直接性染料として、C.I.ダイレクト・イエロー1、12、24、26、33、44、50、86、120、132、142、144;C.I.ダイレクト・レッド1、4、9、13、17、20、28、31、39、80、81、83、89、225、227;C.I.ダイレクト・オレンジ26、29、62、102;C.I.ダイレクト・ブルー1、2、6、15、22、25、71、76、79、86、87、90、98、163、165、199、202;C.I.ダイレクト・ブラック19、22、32、38、51、56、71、74、75、77、154、168、171等が挙げられる。
【0076】
塩基性染料として、C.I.ベーシック・イエロー1、2、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、36、40、41、45、49、51、53、63、65、67、70、73、77、87、91;C.I.ベーシック・レッド2、12、13、14、15、18、22、23、24、27、29、35、36、38、39、46、49、51、52、54、59、68、69、70、73、78、82、102、104、109、112;C.I.ベーシック・ブルー1、3、5、7、9、21、22、26、35、41、45、47、54、62、65、66、67、69、75、77、78、89、92、93、105、117、120、122、124、129、137、141、147、155;C.I.ベーシック・ブラック2、8等が挙げられる。
【0077】
反応性染料として、C.I.リアクティブ・ブラック3、4、7、11、12、17;C.I.リアクテイブ・イエロー1、5、11、13、14、20、21、22、25、40、47、51、55、65、67;C.I.リアクティブ・レッド1、14、17、25、26、32、37、44、46、55、60、66、74、79、96、97;C.I.リアクティブ・ブルー1、2、7、14、15、23、32、35、38、41、63、80、95等が挙げられる。
【0078】
染料としては、特に酸性染料及び直接性染料が好ましく用いることができ、本発明記録液の溶解安定性の向上や、色調、耐水性、耐光性で優れた効果が得られる。記録液組成物中の着色剤としての染料の添加量は、0.5〜25重量%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
【0079】
本発明の着色剤としての顔料は、特にその種類を限定すること無く、無機顔料あるいは有機顔料を使用することができる。
無機顔料としては、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
【0080】
また、有機顔料としては、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、べリレン顔料、べリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用することができる。これらの顔料のうち、水と親和性の良いものが好ましく用いられる。インク組成物中の着色剤としての顔料の添加量は、0.5〜25重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜10重量%程度である。
【0081】
本発明において好ましく用いられる顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラツク等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
【0082】
これらに用いられるブラックインク用の顔料はカーボンブラックであることが好ましい。ブラックインクとしてカーボンブラックは色調に優れるとともに、耐水性、耐光性、分散安定陸に優れ、且つ安価である。
【0083】
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153;C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51;C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:1、48:2〔パーマネントレッド2B8(Ca)〕、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219;C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38;C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63;C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36等がある。
【0084】
その他顔料(例えば、カーボン)の表面を樹脂等で処理し、水中に分散可能としたグラフト顔料や、顔料(例えば、カーボン)の表面にスルホン基やカルポキシル基等の官能基を付加し、水中に分散可能とした加工顔料等が使用できる。また、顔料をマイクロカプセルに包含させ、該顔料を水中に分散可能なのものとしたものであってもよい。
【0085】
本発明の好ましい態様によれば、前記インク組成物中の顔料は平均粒径が10nm〜200nmの範囲であることが好ましい。
ここで云う平均粒径とは、記録液中のブラウン運動を行っている粒子にレーザー光を照射し、粒子から戻ってくる光(後方散乱光)の振動数(光の周波数)の変化量から粒子径を求める動的光散乱法(ドップラー散乱光解析)を用いて測定した体積累積パーセント50%の値を指す。
着色剤を顔料とすると耐水性や耐光性が良好になり、更に記録媒体の層を水性記録液が抜け、裏面まで染み出してまう裏抜けを防止できる。
【0086】
顔料は、水性記録液(インク)中に溶解せず分散しているため、インクジェットで印字された際、記録媒体中でインク中の水や湿潤剤より記録媒体の中に入りにくく、乾燥性はやや遅くなるが裏抜けを防止することができる。平均粒径が10nm以下であると裏抜けを防止する効果が少なく、200nm以上ではインクの分散安定性が悪く、保存時に凝集等で粒径が大きくなり吐出安定性が劣る。
【0087】
顔料は、分散剤を用いて予め水性媒体中に分散させ顔料分散液としておき、この状態でインク組成物添加されるのが好ましい。好ましい分散剤としては、従来公知の顔料分散液を調整するのに用いられる公知の分散液を使用することができる。分散剤として例えば、以下のものが挙げられる。
【0088】
ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレンーアクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸−アクリ ル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタクリル 酸−アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン− α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン− α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体−アクリル酸−アルキルエステル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエ チレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等が例示される。
【0089】
上記重合体あるいは共重合体は重量平均分子量が3,000〜50,000であるのが好ましく、より好ましくは5,000〜30,000、更に好ましくは7,000〜15,000である。
【0090】
分散剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で適宜添加されてよい。分散剤としては、顔料に対して1:0.06〜1:3の範囲が好ましく、より好ましくは1:0.125〜1:3の範囲である。
【0091】
また、水溶性界面活性剤を顔料分散剤として使用することも可能である。この場合、その使用量に対するインク粘度の上昇が高分子分散剤を使用した場合よりも小さく、インクジェット記録法に用いたときに良好な吐出特性の顔料インクを得やすい。
【0092】
顔料分散剤として使用する水溶性界面活性剤の具体例として、例えばアニオン界面活性剤としては、アルキルアリルまたはアルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエステル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテル硫酸塩、アルキルアリールエーテルエステル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンオレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、エーテルカルボキシレート、スルホコハク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル、脂肪酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、ナフテン酸塩等がある。
【0093】
カチオン界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、脂肪族アミン塩、ベンザルコニウム塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等がある。
【0094】
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリコールエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、ショ糖エステル、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、脂肪酸アルカノールアミド、アミンオキシド、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキル(ポリ)グリコキシド等がある。
【0095】
両性界面活性剤としては、イミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン誘導体、ジメチルアルキルラウリルベタイン、アルキルグリシン、アルキルジ(アミノエチル)グリシン等がある。
分散剤としての界面活性剤の添加量は、顔料を安定に分散させ、本発明の他の効果を失わせない範囲で適宣添加されてよい。
【0096】
分散剤として好ましくは、上記インク中の分散剤はカルボキシル基が結合していることが好ましい。分散剤にカルボキシル基が結合していると、分散安定性が向上するばかりではなく、高品位な印字品質が得られるとともに、印字後の記録媒体の耐水性がより向上する。更に、前記の裏抜けを防止する効果が得られる。
【0097】
特に、カルボキシル基が結合している分散剤で分散した顔料と、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールとを併用した場合においては、普通紙などの比較的サイズ度の高い記録媒体に印字した場合においても、十分な乾燥速度が得られ、かつ裏抜けが少ないという効果が得られる。これは、カルボン酸の解離定数が他の酸基に比較して小さいため、顔料が記録媒体に付着した後、インクのpH値の低下や、記録媒体表面近傍に存在するカルシウムなどの多価金属イオンとの相互作用などにより、分散剤自体の溶解度が低下し、分散剤自体や顔料が凝集するためと推定される。
【0098】
また別の形態としては、インク中の顔料が表面改質されカルボキシル基が直接顔料に結合され水中に分散されている形態も好ましい。これも顔料が表面改質されカルボキシル基が結合しているため、分散安定性が向上するばかりではなく、高品位な印字品質が得られると共に、印字後の記録媒体の耐水性がより向上する。またこの形態のインクは乾燥後の再分散性に優れるため、長期間印字を休止し、インクジェットヘッドのノズル付近におけるインクの水分が蒸発した場合も目詰まりを起こさず、簡単なクリーニング動作で容易に良好な印字が行えるようになる。
【0099】
本発明の水性記録液には前記着色剤、湿潤剤、界面活性剤の他に従来知られている添加剤を加えることができる。例えば、本発明のインク組成物として樹脂エマルジョンが添加されていてもよい。樹脂エマルジョンは、増粘・凝集する性質を有し、着色成分の浸透を抑制し、更に記録材への定着を促進する効果を有する。また、樹脂エマルジョンの種類によっては記録材上で皮膜を形成し、印刷物の耐擦性をも向上させる効果を有する。
【0100】
本発明に用いることのできる樹脂エマルジョンとは、連続相が水であり、分散相が次の様な樹脂成分であるエマルジョンを意味する。分散相の樹脂成分としてはアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル―スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂などが挙げられる。この樹脂は親水性部分と疎水性部分とを併せ持つ重合体であるのが好ましい。また、これらの樹脂成分の粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、150nm程度以下が好ましく、より好ましくは5〜100nm程度である。これらの樹脂エマルジョンは、樹脂粒子を、場合によって界面活性剤とともに水に混合することによって得ることができる。
【0101】
市販の樹脂エマルジョンとしては、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)などが挙げられる。
【0102】
本発明のインク組成物として樹脂エマルジョンを添加する場合、その樹脂成分はインク組成物全量に対して0.1〜40重量%となるよう含有されるのが好ましく、より好ましくは1〜25重量%の範囲である。
【0103】
更に、本発明の水性記録液におけるインク組成物中には糖が含有されていてもよい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類および四糖類を含む)及び多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
【0104】
前記の糖類の誘導体としては、上記糖類の還元糖{例えば、糖アルコール〔一般式、HOCH(CHOH)CHOH(ここで、n=2〜5の整数を表す。)で表される。〕}、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。特に、糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。これら糖鎮の含有量は、インク組成物の0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜30重量%の範囲が適当である。
【0105】
その他アルギン酸ナトリウムを含有させてもよい。アルギン酸ナトリウムは、褐藻類にのみ含まれる物質で、主に細胞膜あるいは細胞間隙物質として存在する親水性高分子電解質である。化学的にはβ−1,4結合するD−マンヌロン酸(D−Mannuronic acid)〔M〕とα−1,4結合するL−グルロン酸(L−Guluronic acid)〔G〕の重合体である。
【0106】
これらの化合物は、増粘作用、安定化作現、分散作用、ゲル化作用、フイルム形成作用等の効果がある。インクジェットインクに添加すると、pHによる粘度変化、塩類による析出、多価陽イオンとのゲル化により、異なる色間の惨み(カラーブリード)が改善できる。
【0107】
更に、本発明の水性記録液のインク組成物中には、防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬等を添加することができる。
防腐防徽剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ぺンタクロロフェノールナトリウム等が使用できる。
【0108】
pH調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば、任意の物質を使用することができる。
その例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0109】
キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ぺンタエリスリトール、ジシクロへキシルアンモニウムニトライト等がある。その他、目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、水溶性赤外線吸収剤を添加することもできる。
【0110】
本発明の水性記録液(インク)は、インクを微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法にとりわけ好適に用いられるが、水性ペン、水性マーカー、水性ボールペンなどの一般の筆記用具や記録計、ペンプロッター用の記録液として使用できることは云うまでもない。また、本発明の水性記録液は、上記用途に限定されるものではない。
【0111】
本発明の水性記録液をインクジェット記録方法に使用する場合、記録液粘度を所望の値に調節する必要がある。ヘッドの吐出力に依存するものの、一般に記録液の粘度は10mPa・s以下であることが好ましい。10mPa・sより大きいとインクジェットにて十分な吐出が行えず、画像不良の問題が発生する場合が多い。
【0112】
本発明の水性記録液(インク)に適合する記録媒体はパルプ繊維を主成分としサイズ度10s以上、透気度5s〜50sであることが好ましい。ここで云うサイズ度とは紙のステキヒト・サイズ度試験方法JIS P8122−76、透気度とは紙及び板紙の透気度試験方法JIS P8117−80に従って行う。サイズ度が10sより小さいとインクが裏面まで浸透してしまい裏抜けが発生し、透気度が5sより小さい場合もインクが裏面まで浸透してしまい裏抜けが発生し、50s以上の場合は印字品質や乾燥性に問題はないが、必要以上に填量を添加しているため、コストが高くなってしまう。
【0113】
また、この記録媒体を電子写真方式の複写機やプリンターに使用した場合、感光体や定着ローラー等に填量が転写し画像品質の低下や故障の原因になるため、結局はインクジェット専用の紙として使用しなくてはならず、消費者に使い分けを求めることになり負担となる。前記のサイズ度および透気度とすることによって、電子写真用転写紙、印刷用紙、タイブライター用紙、ワイヤードットプリンター用紙、ワードプロセッサー用紙、レター用紙、レポート用紙等種々のノンコートの普通紙と同様に扱うことができ、それに伴い利用者が他の普通紙と分別する手間がなくなる。また、紙を生産する上でも基本的に現有の抄紙機で生産可能であり、設備投資を最小限に押さえることができる。またこれら他の記録方式の用途にも共通に使用することができる。
【0114】
本発明に使用するパルプ繊維の材料としてはインクジェットプロセスに影響無い物であればパルプの種類、処理方法は問わず適宜に使用できる。また非木材パルプ(ケナフ、亜麻、竹、海草等)や古紙パルプを用いてもよいし、これらを主体としてもよい。好ましくは、LBKPやNBKPに代表される化学パルプである。これらパルプの抄紙は、一般の普通紙同様公知のサイズ剤、填料、その他抄紙助剤を必要に応じて用い、常法により抄紙される。
【0115】
サイズ剤としては、ロジンサイズ、AKD、塩化ナトリウム、塩化カリウム、スチレン一マレイン酸コポリマー、第4級アンモニウム塩、アルケニル無水コハク酸、石油樹脂系サイズ、エピクロルヒドリン、カチオン澱粉、アクリルアミド等がある。填料としてはクレー、炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、合成シリカ等が挙げられる。更に、紙力増強剤、歩留まり向上剤、定着剤、染料、その他抄紙助剤が添加される。
【0116】
次に、本発明の水性記録液を記録液カートリッジ(インクカートリッジ)に収容し、このインクカートリッジをインクジェットプリンターに装着して、微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成する方法を添付図面を参照して説明するが、以下は構成例の一つに過ぎず、本発明になんら限定を加えるものではない。
【0117】
図1は本発明の水性記録液を収容した記録液収容部を備えたインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部の概略正面図である。このインクジェット記録装置の機構部は、両側の側板1,2間に主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4を略水平な位置関係で横架し、これらの主支持ガイドロッド3及び従支持ガイドロッド4でキャリッジユニット5を主走査方向に摺動自在に支持している。
【0118】
キャリッジユニット5には、それぞれイエロー(Y)インク、マゼンタ(M)インク、シアン(C)インク、ブラック(Bk)インクをそれぞれ吐出する4個のヘッド6を、その吐出面(ノズル面)6aを下方に向けて搭載し、またキャリッジユニット5のヘッド6の上側には4個のヘッド6に各々インクを供給するための各色のインク供給体である4個のインクカートリッジ7y,7m,7c,7kを交換可能に搭載している。
【0119】
そして、キャリッジユニット5は主走査モータ8で回転される駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)9と従動プーリ(アイドラプーリ)10との間に張装したタイミングベルト11に連結して、主走査モータ8を駆動制御することによってキャリッジ5、すなわち4個のヘッド6を主走査方向に移動するようにしている。
【0120】
また、側板1、2を繋ぐ底板12上にサブフレーム13、14を立設し、このサブフレーム13、14間に用紙16を主走査方向と直交する副走査方向に送るための搬送ローラ15を回転自在に保持している。そして、サブフレーム14側方に副走査モータ17を配設し、この副走査モータ17の回転を搬送ローラ15に伝達するために、副走査モータ17の回転軸に固定したギヤ18と搬送ローラ15の軸に固定したギヤ19とを備えている。
【0121】
更に、側板1とサブフレーム12との間には、ヘッド6の信頼性維持回復機構(以下、「サブシステム」という。)21を配置している。サブシステム21は、各ヘッド6の吐出面をキャッピングする4個のキャップ手段22をホルダ23で保持し、このホルダ23をリンク部材24で揺動可能に保持して、キャリッジユニット5の主走査方向の移動でホルダ23に設けた係合部25にキャリッジユニット5が当接することで、キャリッジユニット5の移動に従ってホルダ23がリフトアップしてキャップ手段22でインクジェットヘッド6の吐出面6aをキャッピングし、キャリッジユニット5が印写領域側へ移動することで、キャリッジユニット5の移動に従ってホルダ23がリフトダウンしてキャップ手段22がインクジェットヘッド6の吐出面6aから離れるようにしている。
【0122】
なお、キャップ手段22は、それぞれ吸引チューブ26を介して吸引ポンプ27に接続すると共に、大気開放口を形成して、大気開放チューブ及び大気開放バルブを介して大気に連通している。また、吸引ポンプ27は吸引した廃液を、ドレインチューブ等を介して図示しない廃液貯留槽に排出する。
【0123】
更に、ホルダ23の側方には、インクジェットヘッド6の吐出面6aをワイピングする繊維部材、発泡部材あるいはゴム等の弾性部材からなるワイピング手段であるワイパブレード28をブレードアーム29に取付け、このブレードアーム29は揺動可能に軸支し、図示しない駆動手段で回動されるカムの回転によって揺動させるようにしている。
【0124】
次に、インクカートリッジ7について図2、図3を参照して説明する。ここで図2は、図1の記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図を示し、図3はインクカートリッジの正断面図を示す。
インクカートリッジ7は、図3に示すように、カートリッジ本体41内に所要の色のインクを吸収させたインク吸収体42を収容してなる。カートリッジ本体41は、上部に広い開口を有するケース43の上部開口に上蓋部材44を接着または溶着して形成したものであり、例えば樹脂成型品からなる。また、インク吸収体42は、ウレタンフォーム体等の多孔質体からなり、カートリッジ本体41内に圧縮して挿入した後、インクを吸収させている。
【0125】
カートリッジ本体41のケース43底部には記録ヘッド6へインクを供給するためのインク供給口45を形成し、このインク供給口45内周面にはシールリング46を嵌着している。また、上蓋部材44には大気開放口47を形成している。そして、カートリッジ本体41には、装填前の状態で、インク供給口45を塞ぐとと共に装填時や輸送時などのカートリッジ取扱い時、或いは真空包装時による幅広側壁に係る圧力でケース43が圧縮変形されて内部のインクが漏洩することを防止するため、キャップ部材50を装着している。
【0126】
また、大気開放口47は、図2に示すように、酸素透過率が100ml/m以上のフィルム状シール部材55を上蓋部材44に貼着してシールしている。このように大気開放口47を酸素透過率が100ml/m以上のシール部材55でシールすることで、インクカートリッジ7を透気性のないアルミラミネートフィルム等の包装部材を用いて減圧状態で包装することにより、インク充填時やインク吸収体42とカートリッジ本体41との間に生じる空間A(図3参照)にある大気のためにインク中に気体が溶存したときでも、シール部材55を介してインク中の空気が真空度の高いカートリッジ本体41外の包装部材との間の空間に排出され、インクの脱気度が向上する。
【0127】
また、図4には、本発明の記録液を収容した記録液収容部と、記録液滴を吐出させるためのヘッド部を備えた記録カートリッジ(記録ユニット)の構成例を示す。以下に記録ユニットについて説明する。
記録ユニット30は、シリアルタイプのものであり、ヘッド6と、このヘッド6に供給される水性記録液(インク)を収容するインクタンク33と、このインクタンク33内を密閉する蓋部材34とで主要部が構成される。
【0128】
記録ユニット30のヘッド6には、水性記録液を吐出するための多数のノズル32が形成されている。記録液はインクタンク33から、図示しないインク供給管を介して、やはり図示しない共通液室へと導かれ、電極31より入力される記録装置本体からの電気信号に応じて、ノズル32より吐出される。このようなタイプの記録ユニット30は、構成上、安価に製造できるタイプのヘッド、いわゆるサーマル方式、バブル方式と呼ばれる、熱エネルギーを駆動の動力源とするヘッドに適した構造である。本発明の記録液は、バブルやサーマル方式等の記録方法において、熱素子への濡れ性が改良されるため、少量の添加量でも吐出安定性及び周波数安定性が得られ、かつ安全性も高く、非常に適している。
【0129】
ここでは、前述のようなシリアル型インクジェット記録装置を説明したが、本発明の水性記録液は、ノズルを千鳥など任意の配列で、目的とする画像の解像度と同じか数分の1程度の密度に集積し、記録媒体の幅以上に配列させた、いわゆるラインヘッドを有する記録装置に適用することも可能である。また、ここでいう記録装置とは、PCやデジカメ用の出力プリンタのみならず、ファックスやスキャナ、電話などと組み合わせた複合的な機能を有する装置であっても構わない。
【0130】
【実施例】
以下に本発明の実施例および比較例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例に記載の各成分の量(%)は重量基準である。
【0131】
実施例1
下記インク組成物処方(1)の各組成分を均一に混合した後、pHが8〜9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液1を得た。
【0132】
<インク組成物処方(1)>
ダイレクトブルー 199           3.0重量%
グリセリン                  7.0重量%
1,3−ブタンジオール           23.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    1.5重量%
イオン交換水                     残量
【0133】
実施例2
下記インク組成物処方(2)の各組成分を均一に混合した後、pHが8〜9になるように水酸化ナトリウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液2を得た。
【0134】
<インク組成物処方(2)>
ダイレクトイエロー 132          2.5重量%
ジエチレングリコール            15.0重量%
1,3−ブタンジオール           25.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    2.5重量%
イオン交換水                     残量
【0135】
実施例3
下記インク組成物処方(3)の各組成分を均一に混合した後、pHが8〜9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液3を得た。
【0136】
<インク組成物処方(3)>
アシッドレッド 249            3.0重量%
グリセリン                  7.0重量%
1,3−プロパンジオール          23.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    1.5重量%
日光ケミカルズ(株)ECTD3NEX(*1)     0.5重量%
イオン交換水                     残量
(*1):前記一般式(1)のR=トリデシル基、m=3、M=Na
【0137】
実施例4
下記インク組成物処方(4)の各組成分を均一に混合した後、pHが8〜9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液4を得た。
【0138】
<インク組成物処方(4)>
ダイレクトブラック 168          5.0重量%
グリセリン                  7.0重量%
1,3−ブタンジオール           23.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    1.0重量%
2−エチル−1.3−ヘキサンジオール         1.5重量%
イオン交換水                     残量
【0139】
実施例5
下記インク組成物処方(5)の各組成分を均一に混合した後、pHが8〜9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液5を得た。
【0140】
<インク組成物処方(5)>
ダイレクトブラック 168          4.0重量%
グリセリン                  7.0重量%
1,3−ブタンジオール           23.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    1.5重量%
2−ピロリドン                2.0重量%
イオン交換水                    残量
【0141】
実施例6
下記顔料分散液処方(1)により顔料分散液を調整した。下記処方の混合物をプレミックス後、1リットルのベッセルに入れ、直径0.3mmのジルコニアビーズを900g加えてカンペ製バッチ式卓上サンドミルで48時間分散し、顔料分散液1を得た。得られた顔料分散液1中の顔料の平均粒径は102nmであった(マイクロトラックUPA150を使用して測定)。
【0142】
<顔料分散液処方(1)>
C.I.ピグメントブルー15:3      15.0重量%
スチレン−アクリレート−メタクリル酸−
ジエタノールアミン塩共重合体         3.0重量%
イオン交換水                    残量
【0143】
得られた上記顔料分散液1を使用し、下記のインク組成物処方(6)により各組成分を均一に混合攪拌した後、pHが8〜9になるように水酸化ナトリウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液6を得た。
【0144】
<インク組成物処方(6)>
顔料分散液1                20.0重量%
グリセリン                   7.0重量%
1,3−ブタンジオール           23.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    1.0重量%
2,2,4,−トリメチル−1,3−ペンタンジオール      2.0重量%
イオン交換水                     残量
【0145】
実施例7
下記顔料分散液処方(2)により顔料分散液を調整した。下記処方の混合物をプレミックス後、1リットルのベッセルに入れ、直径0.3mmのジルコニアビーズを900g加えてカンペ製バッチ式卓上サンドミルで48時間分散し、顔料分散液2を得た。得られた顔料分散液2中の顔料の平均粒径は114nmであった(マイクロトラックUPA150を使用して測定)。
【0146】
<顔料分散液処方(2)>
カーボンブラック               15.0重量%
スチレン−アクリレート−メタクリル酸−
ジエタノールアミン塩共重合体           3.0重量%
イオン交換水                     残量
【0147】
得られた上記顔料分散液2を使用し、下記のインク組成物処方(7)により各組成分を均一に混合攪拌した後、pHが8〜9になるように水酸化ナトリウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液7を得た。
【0148】
<インク組成物処方(7)>
顔料分散液2                33.33重量%
グリセリン                   7.0重量%
1,3−ブタンジオール            23.0重量%
日光ケミカルズ(株)ECTD6NEX(*2)     0.5重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    1.5重量%
2ーピロリドン                 2.0重量%
イオン交換水                     残量
(*2):一般式(1)のR=トリデシル基、m=6、M=Na
【0149】
実施例8
下記組成物下記インク組成物処方(8)の各組成分を用いる以外は実施例1と同様にして、pHが8になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し、その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液8を得た。
【0150】
<インク組成物処方(8)>
カルボン酸塩結合型カーボンブラック・
分散液(*3)              33.33重量%
グリセリン                  7.0重量%
1,3−ブタンジオール            28.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール    2.0重量%
イオン交換水                    残量
(*3):CAB−O−JET 300(キャボット社)
【0151】
実施例9
下記インク組成物処方(9)の各組成分を用いる以外は実施例1と同様にして、pHが8になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し、その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液9を得た。
【0152】
<インク組成物処方(9)>
スルホン酸塩結合型カーボンブラック分散液(*4) 25.0重量%
グリセリン                     7.0重量%
1,3−ブタンジオール               28.0重量%
2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール       2.0重量%
イオン交換水                       残量
(*4):CAB−O−JET 200(キャボット社)
【0153】
比較例1
下記インク組成物処方(10)の各組成分を用いる以外は実施例1と同様にして、pHが8〜9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し、その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液10を得た。
【0154】
<インク組成物処方(10)>
ダイレクトブラック 168             4.0重量%
グリセリン                     7.0重量%
トリエチレングリコール              23.0重量%
イオン交換水                       残量
【0155】
比較例2
下記インク組成物処方(11)の各組成分を用いる以外は実施例1と同様にして、pHが8〜9になるように水酸化ナトリウム10%水溶液にて調整し、その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液11を得た。
【0156】
<インク組成物処方(11)>
ダイレクトブラック 168             4.0重量%
グリセリン                      7.0重量%
ジエチレングリコール               23.0重量%
2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール       2.0重量%
イオン交換水                       残量
【0157】
比較例3
下記インク組成物処方(12)の各組成分を用いる以外は実施例1と同様にして、pHが8〜9になるように水酸化ナトリウム10%水溶液にて調整し、その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液12を得た。
【0158】
<インク組成物処方(12)>
ダイレクトブラック 168             4.0重量%
グリセリン                      7.0重量%
ジエチレングリコール               23.0重量%
2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール       4.0重量%
イオン交換水                       残量
【0159】
比較例4
下記インク組成物処方(13)の各組成分を用いる以外は実施例1と同様にして、pHが8〜9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整し、その後、平均孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行い水性記録液13を得た。
【0160】
<インク組成物処方(13)>
実施例7の顔料分散液2             33.33重量%
グリセリン                     7.0重量%
トリエチレングリコール              23.0重量%
トリエチレングリコールモノブチルエーテル      4.0重量%
イオン交換水                       残量
【0161】
次に、上記実施例1〜9及び比較例1〜4で得られた水性記録液1〜13について、インクの表面張力、画像の鮮明性、画像の乾燥性、裏抜け、擦過性、画像の埋まり、保存性について、下記評価条件で評価を行った。各評価項目に対する評価結果を下記表2に示す。
【0162】
画像の鮮明性、画像の乾燥性、裏抜け、擦過性、画像の埋まり、保存性の各評価条件と評価の判断は下記によった。
(1)インクの表面張力:
KRUSS製自動表面張力計K10STを使用してインクの表面張力を測定した。測定温度は25℃とした。
(2)画像の鮮明性:
記録媒体としてNBSリコー社製;マイペーパー(サイズ度:12s、透気度:16s)を用いた。この記録媒体にピエゾ方式のインクジェットプリンター((株)リコー製IPSIO JET 300)で印字を行い、乾燥後、2色重ね部境界の惨み、画像惨み、色調、濃度を目視及び反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)により総合的に判断した。良好を○、不良を×と判定した。(3)画像の乾燥性:
記録媒体にべタ画像印字後の画像に0.1kg/cmの圧力で濾紙を押しつけインクが濾紙に転写しなくなるまでの時間を測定した。いずれの紙でも3秒以内で乾燥した場合に〇と判定した。3秒を超す場合を×と判定した。
(4)裏抜け:
記録媒体に反射型カラー分光測色濃度計(X−Rite社製)で測定した各インク色での濃度が1.0となる様にべタ画像を形成した。この画像を裏面から目視観察し、べタ画像と白地部分の境界が明らで両面印字に使用する場合に支障がある場合は×、べタ画像と白地部分の境界がほとんど不明確で両面印字に使用しても支障の無いレべルの場合は○、べタ画像と白地部分の境界が完全に不明確で両面印字に使用しても支障の無い場合は◎として判定した。
(5)擦過性:
記録媒体に各インクで形成された画像を、印字30秒後に指、布、消しゴム、マーキングぺンで擦過し、擦過後の様子を目視にて観察し擦過による画像の変化が発生した場合は×とし、発生がなければ○とした。
(6)画像の埋まり:
乾燥後、べタ画像を目視で観察し、インクで均一に記録媒体が着色している場合は〇、地肌が見えるような不均一な着色の場合は×とした。
(7)保存性:
インクをインクジェットプリンタ一にセットしたまま、60℃で7日間放置し、その後インクジェットプリンターのクリーニング操作で復帰可能ならば〇、不可能ならば×とした。
【0163】
【表2】
Figure 2004137357
【0164】
表2に示した結果から、本発明のインク組成物からなる水性記録液を用いた場合には、いずれも比較例に較べてインクの表面張力が低く、画像の鮮明性、画像の乾燥性、裏抜け、擦過性、画像の埋まり、保存性に優れており、高速プリントに対しても高乾燥性で、かつ裏抜けのない印字のできることが確認された。
【0165】
【発明の効果】
本発明の水性記録液のインク組成物として2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールを使用することにより、表面張力を低下させ、インクと紙表面との濡れ性を向上し、紙への浸透速度を高めることが可能となるばかりでなく、従来知られるような界面活性剤を用いて浸透性を高めた場合に較べて画像劣化が極めて少なく、また着色剤や紙の種類の如何に関わらず浸透性、乾燥性に優れ、かつ滲みが少ないため、これにより高速印字および両面印字を可能とする裏抜けのない高乾燥性の水性記録液が提供される。
【0166】
本発明の水性記録液において、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールの含有量を調整(インク組成物全量の0.1〜3重量%)することにより、高浸透特性と高画質が得られる。また、界面活性剤を組み合わせて用いると相乗効果を発揮し、更に画像濃度の低下、裏抜けが防止される。更に、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩を添加することにより、一層画像の埋まりが良くなり、画像濃度が高められる。更にまた、浸透剤として2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールから選択される少なくとも1つ以上を2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと組み合わせて使用すると相乗効果を発揮し、画像濃度の低下、裏抜け防止が向上する。あるいは、2−ピロリドンを添加すると紙への浸透性は損なわずに、更なる画像濃度の向上とともに裏抜けが防止される。また、顔料の平均粒径を50nm〜200nmの範囲とすることで分散安定性が良好となり、一層吐出安定性を向上し、また画像の裏抜けが防止される。更に、カルボキシル基が結合された分散剤を用いると分散安定性が増し高印字品質が得られ、印字後の記録媒体の耐水性がより向上する。顔料がカルボキシル基あるいはスルホン酸基により表面改質されると分散安定性が向上して高印字品質が得られ、印字後の記録媒体の耐水性がより向上し、インクが乾燥した後での再分散性が良好となる。
【0167】
本発明のインク組成からなる水性記録液は、上記のように凝集や増粘なども起こさず安定であるため、微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成する記録方法に用いるのに好適である。特に、長期間印字を休止し、水性記録液(インク)の水分が蒸発した場合も目詰まりを起こさず簡単なクリーニング動作で容易に良好な印字が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水性記録液を収容するインクカートリッジを搭載するシリアル型インクジェット記録装置の機構部構成例を示す概略正面図である。
【図2】図1に示す記録装置に装填する前のインクカートリッジの外観斜視図である。
【図3】図2に示すインクカートリッジの正断面図である。
【図4】図1に示す記録装置に装填する前の記録ユニット(ヘッドと一体化されたインクカートリッジ)の外観斜視図である。
【符号の説明】
1  側板
2  側板
3  主支持ガイドロッド
4  従支持ガイドロッド
5  キャリッジユニット
6  ヘッド
6a 吐出面(ノズル面)
7  インクカートリッジ
7y インクカートリッジ
7m インクカートリッジ
7c インクカートリッジ
7k インクカートリッジ
8  主走査モータ
9  駆動プーリ(駆動タイミングプーリ)
10  従動プーリ(アイドラプーリ)
11  タイミングベルト
12  底板
13  サブフレーム
14  サブフレーム
15  搬送ローラ
16  用紙
17  副走査モータ
18  ギヤ
19  ギヤ
21  サブシステム
22  キャップ手段
23  ホルダ
24  リンク部材
25  係合部
26  吸引チューブ
27  吸引ポンプ
28  ワイパブレード
29  ブレードアーム
30  記録ユニット
31  電極
32  ノズル32
33  インクタンク
34  蓋部材
41  カートリッジ本体
42  インク吸収体
43  ケース
44  上蓋部材
45  インク供給口
46  シールリング
47  大気開放口
50  キャップ部材
55  シール部材
A  空間

Claims (11)

  1. 少なくとも、水に溶解または分散する着色剤と、水と、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールと、炭素数4以下のジオール誘導体と、水溶性有機溶剤とをインク組成物として含有することを特徴とする水性記録液。
  2. 前記2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールの含有量が前記インク組成物の全量に対して0.1〜3重量%であることを特徴とする請求項1に記載の水性記録液。
  3. 前記インク組成物中に、更に界面活性剤をインク組成物の全量に対して0.01〜5重量%の範囲で含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水性記録液。
  4. 前記界面活性剤として、下記一般式(1)で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩を含むことを特徴とする請求項3に記載の水性記録液。
    【化1】
    −O−(CHCHO)−CHCOOM …(1)
    (式中、Rは炭素数6〜14の分岐してもよいアルキル基、mは3〜12の自然数、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム又はアルカノールアミンを表す。)
  5. 前記インク組成物中に、更に2−エチル−1,3−ヘキサンジオール又は2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールから選択される少なくとも1つ以上を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水性記録液。
  6. 前記インク組成物中に、更に2−ピロリドンを含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水性記録液。
  7. 前記着色剤の平均粒径が50nm〜200nmの範囲であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の水性記録液。
  8. 前記着色剤が、カルボキシル基が結合している分散剤により水中に分散されている顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性記録液。
  9. 前記着色剤が、表面にカルボキシル基が結合して表面改質され水中に分散されている顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性記録液。
  10. 前記着色剤が、表面にスルホン酸基が結合して表面改質され水中に分散されている顔料であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水性記録液。
  11. 請求項1〜10に記載の水性記録液を微細な吐出口より液滴として吐出、飛翔させ記録媒体に画像を形成することを特徴とする記録方法。
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