JP4904794B2 - 多孔質膜及びこれを用いたフレキシブルプリント回路板 - Google Patents
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Description
ガラス転移温度が200℃以上、対数粘度が0.5dl/g以上のポリアミドイミド樹脂からなり、周波数1GHzで測定したときの誘電正接が0.02以下で膜厚が5〜200μmの多孔質膜が、直接、金属箔に積層された積層体。
(項2)
ポリアミドイミド樹脂のアミン成分が3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートビフェニル及び/又は1,5−ナフタレンジイソシアネートを含むことを特徴とする項1に記載の積層体。
(項3)
ポリアミドイミド樹脂の酸成分が3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物を含むことを特徴とする項1または項2に記載の積層体。
(項4)
項1〜3のいずれかに記載の積層体を用いたフレキシブルプリント回路板。
(項5)
ガラス転移温度が200℃以上、対数粘度が0.5dl/g以上のポリアミドイミド樹脂の溶液を金属箔に塗布した後、
該ポリアミドイミド樹脂を溶解した溶剤とは混和するが、該ポリアミドイミド樹脂に対しては貧溶剤である溶液中に投入して凝固させる、
周波数1GHzで測定したときの誘電正接が0.02以下で膜厚が5〜200μmの多孔質膜が、直接、金属箔に積層された積層体の製造方法。
(項6)
ポリアミドイミド樹脂のアミン成分が、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートビフェニル及び/又は1,5−ナフタレンジイソシアネートを含むことを特徴とする項5に記載の製造方法。
(項7)
ポリアミドイミド樹脂の酸成分が、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物を含むことを特徴とする項5または項6に記載の製造方法。
一般に、ポリアミドイミド樹脂の合成はトリメリット酸クロリドとジアミンを用いる酸クロリド法やトリメリット酸無水物とジイソシアネートを用いるジイソシアネート法等の通常の方法で合成されるが製造コストの点からジイソシアネート法が好ましい。
尚、実施例中の測定値は以下の方法で測定した。
空孔率=[1−(Bw/Bt)/(Aw/At)]×100(%)
温度計、冷却管、窒素ガス導入管のついた4ツ口フラスコにトリメリット酸無水物(TMA)0.7モル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物0.3(BTDA)0.3モル、1,5−ナフタレンジイソシアネート1モル、ジアザビシクロウンデセン(DBU)0.01モルを固形分濃度が15%となるようにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共に仕込み、90℃で5時間攪拌した後、N−メチル−2−ピロリドンで固形分濃度が13%となるように希釈してポリアミドイミド樹脂を合成した。得られたポリアミドイミド樹脂の対数粘度は1.24dl/g、ガラス転移温度は375℃であった。
このポリアミドイミド樹脂溶液100部にエチレングリコールを10部配合した溶液を100μmのポリエステルフィルム(東洋紡製E−5100)に膜厚が30μmとなるように塗布し、水/N−メチル−2−ピロリドンが70/30(重量比)の凝固浴に浸漬した後ポリエステルフィルムから剥離し、水洗、乾燥した。得られた多孔質膜の特性を表1に示す。
実施例1と同じ装置を用い、TMA0.75モル、BTDA0.15モル、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物0.1モル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートジフェニル0.99モル、DBU0.01モルを固形分濃度が15%となるようにNMPと共に仕込み、実施例1と同じ条件でポリアミドイミド樹脂を合成し、NMPで希釈して13%のポリアミドイミド樹脂溶液を得た。
このポリアミドイミド樹脂の対数粘度は1.45dl/g、ガラス転移温度は330℃であった。
このポリアミドイミド樹脂溶液を用いて、実施例1と同じ条件で多孔膜を作成した。この多孔膜の特性を表1に示す。
実施例2で合成したポリアミドイミド樹脂溶液を福田金属製18μmの電解銅箔に膜厚が30μmとなるように塗布し、実施例1と同じ条件でポリアミドイミド多孔膜を形成させて銅張り積層板を作成した。この銅張り積層板はカールがなく、300℃の半田浴に30秒浸漬しても浮きや剥離がなく、またこの銅張り積層板を塩酸と過酸化水素水溶液でエッチングしたフィルムは実施例2と同様、誘電特性に優れ高速伝播用フレキシブルプリント回路板に適するものであった。
実施例1でTMAを0.75モルとした以外は実施例1と同じ条件でポリアミドイミド樹脂を合成した。得られたポリアミドイミド樹脂の対数粘度は0.41dl/g、ガラス転移温度は371℃であった。このポリアミドイミド樹脂を用いた多孔質膜は分子量が低いため脆く、プリント回路板の絶縁基材としては不適であった。
実施例1と同じポリアミドイミド樹脂溶液をポリエステルフィルムに膜厚が30μmとなるように塗布し、100℃で10分乾燥した後、ポリエステルフィルムから剥離して金属枠に固定して、更に250℃で1時間乾燥を行い、無孔化フィルムを作成した。このポリアミドイミドフィルムの誘電特性は表1に示すように高い値を示した。
Claims (7)
- ガラス転移温度が200℃以上、対数粘度が0.5dl/g以上のポリアミドイミド樹脂からなり、周波数1GHzで測定したときの誘電正接が0.02以下で膜厚が5〜200μmの多孔質膜が、直接、金属箔に積層された積層体。
- ポリアミドイミド樹脂のアミン成分が3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートビフェニル及び/又は1,5−ナフタレンジイソシアネートを含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- ポリアミドイミド樹脂の酸成分が3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の積層体を用いたフレキシブルプリント回路板。
- ガラス転移温度が200℃以上、対数粘度が0.5dl/g以上のポリアミドイミド樹脂の溶液を金属箔に塗布した後、
該ポリアミドイミド樹脂を溶解した溶剤とは混和するが、該ポリアミドイミド樹脂に対しては貧溶剤である溶液中に投入して凝固させる、
周波数1GHzで測定したときの誘電正接が0.02以下で膜厚が5〜200μmの多孔質膜が、直接、金属箔に積層された積層体の製造方法。 - ポリアミドイミド樹脂のアミン成分が、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートビフェニル及び/又は1,5−ナフタレンジイソシアネートを含むことを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
- ポリアミドイミド樹脂の酸成分が、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物を含むことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の製造方法。
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